2018_04
21
(Sat)23:57

Where's Wally, everywhere。

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松屋銀座で開催中のウォーリーをさがせ!展に行ってきました。
絵本『ウォーリーをさがせ!』が1987年の出版から30周年を迎えた記念の展覧会です。
作者マーティン・ハンドフォード氏の絵本の原画をはじめ約150点が来日、
入口にあったハンドフォード氏のメッセージによると「世界初公開の絵がほとんど」とのこと!
お住まいのイギリスでもあまり展示の機会はないのかしら。
(それにしてもメッセージ読んで思ったけど
ハンドフォード氏はお年を召されてもむちゃくちゃテンション高い文章をお書きになるよね。
ウォーリーの絵本はやたら「!」が多用されていますけど、ああいう雰囲気のメッセージでした)

展覧会場を見てまず驚いたのは、展示されている原画がほぼ絵本と同じ大きさだったこと。
原寸大だったのかあ!
ハンドフォード氏は1987年の第一作の制作期間に1年半ほどかけたそうで(1枚1ヶ月半くらいかな)
改めて絵をみて思ったけどそりゃそうだ…
これだけの群衆と背景を描くのはものすごく時間がかかるよね。
決して大きい絵ではないし描かれている群衆はマッチ棒よりも小さいので
わたしもでしたが皆さんかなり顔を近づけて鑑賞するので譲り合いの精神が必要でした。
(3~5人いると人だかりに感じますよ)
かと思えば、タイムトラベラーにある宇宙や海底などの絵を大きく引き伸ばした展示もあったので
ああいう展示は大人数がいてもわいわい探せて楽しいのではないかしら。
日本の戦国時代の絵が大きな屏風に仕立ててあったんですが
その陰にウーフの好物の骨がちょこんと置いてあったのには遊び心を感じた^^
あと会場にいるのは自分だけではないのでウォーリーを見つけても指をささない気遣いが必要ですね。
ウォーリーの某ポスターの絵の前でわたしを含め5人くらいでウォーリーを探していたんですが
後ろの人が「あっ」「いた」とおっしゃったけど他の人とわたしは見つからなくて
後ろの人のお連れさんが「どこ?」とおっしゃってその人が困ってらしたので
(たぶんまだ自力で見つけてないわたしに気を遣ってくださったんだろうな~)、
「あ、じゃ後ろ向いてます」と絵に背を向けて、その間にお話してもらいました。
しばらくして「もういいですよ」とおっしゃっていただいたので、また自分で探すことができました。
かと思うと、ぜんぜん知らない隣の人に「ウォーリーどこにいる?」って聞かれることもあって
こんなに絵の前で知らない人とおしゃべりすること滅多にないなあ。
ウォーリーを知っている人や好きな人が集まってくるから会話が弾む弾む。楽しい時間でした^^

設定資料やスケッチなどの展示もありまして、旅の道具の説明や裏話などもいろいろ。
原作者マーティン・ハンドフォード氏はウォーリーを描くときに
「人混みでも見つけやすいデザインにすること」「いつも微笑んでいること」を
心がけているそうです。
言われてみれば彼はいつも微笑んでいるな…ニコリでもニヤリでもなく微笑んでいる…。
あとウォーリーの絵本は初版から何度かリメイクされていて、
初期のウォーリーは四角い顔をしていますが今のウォーリーは顎がすっきりしていたり
リメイク版の絵本にはウェンダやウーフ、帽子などの落とし物が描き足されたりしています。
ウェンダやオドローは過去に見たアニメで知っていたけどウォーリー親衛隊はありゃすごいな、
新シリーズの絵も展示されていたのでウォーリー探しましたけど
ウォーリーよりも必ず親衛隊の子どもたちが先に目につきます。
ハンドフォード氏の術中にまんまとハマっている。。
(ちなみにウォーリーの作画はハリウッドへ行くからPC画になったそうだ)

ハンドフォード氏の画業を紹介するコーナーもあって
(この展示ゾーンの入口に「この部屋の展示にはウォーリーはいません」と注意書きがあって笑った)
少年時代の絵からウォーリーを発表する前までの作品が展示されていました。
子どもの頃から群衆を描いてらっしゃったようで、引きのアングルの絵がいくつか並んでいて
海辺や遊園地や海賊船の絵などがあって、これが後年ウォーリーに活かされていくんだなあと。
アトリエの作業机も再現されていて、ウォーリーが「Hello, Japan!」と手を上げているイラストが置いてありました。
ハンドフォード氏がそれを描いたときの映像も上映されていて、
びっくりしたのが鉛筆で薄く下書きした後、てっきり顔から描くのかと思っていたら
ズボンから描き始めて体を描き、手を描き、最後に頭を描いていたこと。
カラーインクでゆっくり丁寧に色をつけてから、もう一度ペンで輪郭をなぞって完成させていました。
最後の最後に目と口を描いてウォーリーの顔ができあがるのワクワクしたー!

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撮影可能ゾーンにいたウォーリー、ウェンダ、ウーフ。
背景はハンドフォード氏が展覧会のために描きおろした限定作品です。
ここでもやっぱりウォーリーをさがしてしまったし、
見つけたときは絵本のウォーリーを見つけたときと同じくらい楽しくなった^^

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会場にはウォーリーにインスピレーションを受けた現代作家たちによる作品も展示されています。
こちらは寺田尚樹氏による「1/100 ウォーリーをさがせ」。
渋谷スクランブル交差点にいる無数の人々の中からウォーリーをさがします。
本物はウォーリー12道具のひとつである杖を持っているとのことですが、
とにかく人々が小さいしみんな赤い水玉やボーダー着てるしで探すのに難儀しました。
ヒントが掲示されていてもなかなか見つからないのがウォーリーです…
本当に見つかりそうでまぎれるデザインしてるよなあ。

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松屋の店内ではリアル「ウォーリーをさがせ!」も開催中。
お店のどこかに設置されているウォーリーのパネルを探して写真を撮って
特設カウンターに持って行くと記念品がもらえます。せっかくなのでやってみることに!

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店内の壁やエレベーターには絵本に描かれたキャラクターたちがペタペタ貼りつけられています。
こういうのを探すのも楽しい^^

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えっこんな人たち絵本にいた?どこにいるのかな!?
あとで絵本で探してみなくては。
(わたし初期の3冊しか知らないのですが後半のシリーズに出ているのかしら)

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ウォーリーを見つけました☆
日によってパネルだったりシールだったり、ウォーリーのコスプレをした人間だったりするそうです。
人間の日はどんな人がウォーリーに変身するのか気になるね。

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いただいた限定クリーナー。ウーフかわいい。

最近はダヤン展とかぐりとぐら展とかエリック・カール展とかタマ&フレンズ展とか
過去に楽しんだ児童文学や絵本の展覧会がたくさん開催されてワクワクする!
ウォーリーも過去にさんざん楽しんだので今回の展覧会もむちゃくちゃ楽しかったし、
何よりあの頃みたいにまだ夢中で探せる気持ちが自分の中に残っていたのもうれしいです。
展覧会は始まったばかりなのと、平日のためかそんなに混んでいなかったけど
これきっと休日になるとかなり混んで絵の前に人だかりができてウォーリーを探しにくくなりそう、
ウォーリーをさがせ展なのに探せない展になってしまっては本末転倒なので
平日に行ける人はなるべく平日に行った方がいいよ!

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うちにあるシリーズ本。
1冊目はカバーがどっかいっちゃって(たぶん破けた)背表紙から中味が外れかけていて
2冊目3冊目はカバーはついてますが同じようにボロボロ。
小学生が読んだために手垢ジュースのシミお菓子のかけらまみれですが
捨てられないのは本を捨てる習慣がわたしの中にないのと、夢中でウォーリーを探したからだなあ。
展覧会から帰った日も、なつかしくなって引っぱり出してパラパラとめくっておりました。
ウォーリーを探すのも楽しいけど、巻末のチェックリストの人々を探すのも楽しいんです(^ω^)。
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2018_04
17
(Tue)23:55

百画繚乱その2。

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東京富士美術館で開催中の「暁斎・暁翠伝」に行ってきました。
河鍋暁斎・暁翠親子の画業を紹介する展覧会です。
暁斎の展覧会は、最近になって暁斎本人の知名度が一般化してきていることもありよく開催されているけど
娘の暁翠の作品がまとまって見られる機会はあまりないので
開催情報を聞いたときから楽しみにしておりました。
女性画家にスポットが当たるのはうれしい^^

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入口から展示室へ向かう途中の廊下にどーんと掛けられていた新富座妖怪引幕(複製)。
大きすぎて画鬼暁斎展では飾れなかったそうで(縦4m×横17mもある)満を持してここに展示。
新富座の開場一周年記念ということで暁斎に注文され、
銀座の二見写真館において公衆の面前でわずか4時間で描き上げており
よく見ると足跡も残っていたりします。アクティブに歩きまわって描いたのでしょうね。

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中央に九代目市川團十郎のろくろ首と、

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五代目尾上菊五郎の化猫が描かれています。
他の役者の名前は、画面上部にずらりと並んだ家紋からわかるそうです。
実際に新富座で使われたのかはわからないけど、もし劇場に入ってこの幕がど~んと出迎えてくれて
幕が引かれてお芝居が始まったら妖怪物だったりしたらむちゃくちゃテンションあがりそう!
オリジナルは早稲田大学演博が所蔵していますが展示される機会はあるのだろうか。

展覧会はそれぞれの作品や合作などテーマに分けて展示されていました。
まずは暁斎。「枯木寒鴉図」「美人観蛙戯図」など画鬼暁斎展で見た作品にもいくつか再会できてうれしかったし、
「幽霊図」や「英国人画帖下絵図」など初公開の作品もありました。
せっかくなので初公開の作品を中心に所感をば。
浮世絵版画の「天満宮」、朱色の天幕と紅梅の木の下に座る菅原道真がものすごくかっこいい!
天満宮のレタリングもデザイン性高いし、きりりとこちらを見つめてくる表情が厳格で
これはまさに天神様ですわ。
同じく初公開の「水墨山水図」はちょっと大きめのサイズの肉筆画で
山の奥深くの景色や霞がかった空などの水墨表現がみごとでした。
「夕涼み美人(骸骨)」。美人画の下絵で、くつろいだ姿の女性を描いていますが
顔は半分ガイコツだし上半身はあばら骨が透けて見えていて
これは暁斎がよくやっていた着服図法ですな、骨格を描いてから肉付けして着物を着せていくやり方。
あ。下絵といえば「文読む美人」の完成作品と下絵が並んでいまして
下絵に胡粉を塗ったり和紙を貼りつけたりして修正された跡が見られるのが
アナログ作品のおもしろい部分だよなーと思う。
「風神雷神図」は画鬼暁斎展で一幅のを見たけど双福を見るのは初めてでした。
琳派の風神雷神は雷神が左にいるけど、暁斎は右に描くんですよね。(狩野派の並びらしい)
また、獅子に乗らずに並んで立つ「文殊菩薩像」とか
葉っぱの車輪がついた人力車をカエルが引く「蛙の人力車と郵便夫」とか
おにぎりを包む竹の皮についたわずかな赤飯に群がる「飴天狗」とか(飯島虚心によると風刺らしい)
やじきたが洋服を着てパーティでワインを飲む「ロンドン大宴会図」とか
長く伸びた福禄寿の頭に足長が登って毛を剃り手長がそれを受け取るという「人物三長図」とか
(大津絵の外法の毛剃りに取材したものですがこの絵の福禄寿はメガネをかけて読書しててかわいい)
定石を外したり世相を反映したり完全に戯画だったり、本当に色んな絵を描いてますよな。
「卒塔婆小町画巻」なんてリアルすぎる九相図なのに
下絵であることをいいことにウサギの顔(しかも結構な写生画)をでかでかと描き込んじゃってる。
殺伐としたTLに突如として現れるリアルウサギ!
アリスでチェシャ猫の首が宙に浮いてるテニエルの挿絵を見た時だってこんなにぎょっとしなかったぞ(笑)。

交友関係も改めて見ると豊富。
弟子のジョサイア・コンドルのために描いた「鯉魚遊泳図」や
同じく弟子の暁春のための下絵である「絵手本画巻」は
絵のお手本らしく細かくて丁寧な描き方。
「竹虎之図」は伊豆の堀江友八という人のお宅で描いたそうで
竹からぬっと姿を見せる虎が正面からこちらを睨みつけてきます。
また川越の内田斧右衛門さんのお宅を訪問した際にはたくさんの絵を描き
「豊干禅師・寒山拾得図」もそのひとつだそうで、今回展示されていました。
「電信柱」は山岡鉄舟との合作で、電柱そのものは2秒で描けそうな雰囲気なんですが
鉄舟による「聴貴聴智貴明」と賛が入れられて暁斎による「絵兄弟」という落款が押されているのが
2人の仲の良さを物語っているなあと思う。(2人は5歳差で暁斎が年上)
「書画展覧余興の図」は暁斎ほか第二回内国勧業博覧会に出品した5人の絵師による合作で
地面に大きな紙を広げて絵を描いたり書を批評したりする人々が賑やかに描かれています。
博覧会では日に200枚近く描くこともあったという暁斎、大変だったろうけど楽しかったろうなあ。
また、晩年にフランスから暁斎を訪ねてきたエミール・ギメに
暁斎は釈迦如来の絵を描いて宿泊先のホテルへ届けさせているのですが、
ギメはとても喜んだらしく帰国後に出版した日本についての本の中で暁斎を紹介していまして
その本「Promenades japonaises(日本散策)」も展示されていました。
(これがきっかけで暁斎はフランスでも知られる人となり、
暁斎が亡くなった1889年6月の翌7月末にはフランスの新聞に訃報が載ったそうです。ひええ)

あと今回、暁斎がデザインした千代紙や袋のコーナーもあって
いせ辰(現在も営業中!)の春夏秋冬の千代紙はデザイン性も高く彩色もきれいで
暁斎ってこんなお仕事もしてたんだ!と発見できて楽しかったです。
桜や菖蒲、菊などが画面いっぱいに大胆にあしらわれていて
この頃からこんなモダンなデザインが注文されたことにびっくりしたし
今もいせ辰で販売されていると聞いて二重にびっくりしました。。
印刷の隅に「大奉書室町千代 版権所有不許複製」と書いてあって
奉書紙で作られていたあげくコピー不可の注意書きまであることにクラクラしました。著作権の萌芽期だ。
団扇絵もあって、「月に狸」「薄に狸の影」はセットになっていて
月に~は袈裟をつけた狸がアップで、薄に~はそんな狸がシルエットで表現されていて
こ、これ裏表に貼りつけた団扇めっちゃ欲しいんですけど…!
初公開の「雄鶏図」は草に腰かけた雄鶏が勇ましくこちらを見つめている図で
鶏の正面顔なんて伊藤若冲もめったに描かないのに、暁斎ったらこんなにリアルに描いてる!
尾羽のひとつひとつまで細かく描いてあるよ…若冲が見たらなんて言うかな。

また暁斎は能狂言に関する絵もたくさん描いていまして
(伯母ヶ酒を演じる暁斎の写真も飾ってあったよ~自分でも演じる人だったのよね)、
今回もひょうきんな「瓜盗人」や厳格な「高砂図」など色々見られて楽しかったです。
「三番叟」に再会できたのうれしかったー!大好きな絵なので٩( ᐛ )و
おもしろかったのが「道成寺(鐘の中)」の下絵。
この能は物語の中盤でシテが釣鐘の中へ入り、その中で鬼に変化して再登場するのですが
まさにその鐘の中で鬼の支度を整えるシテを堂々と描いてしまっています。
吊るされた小道具やらシテが眺める手鏡やら下絵の段階でワクワクする愉しさ、
遊びなのか真剣なのかわからないけど本当にどこまでも手を抜かない人だなと思いました。

そして暁翠。
個人的には暁斎よりも楽しみだったりしました。だって本当に作品を見る機会が少ない人だから。
「柿に鳩図」は当時5歳だった暁翠に暁斎が与えたお手本で
暁翠は何度もこの絵をなぞり、うまく描けないと悔し涙を流したこともあるそうです。
確かにこの鳩は難しいなあ…輪郭がなくて墨の陰影だけで鳩を表現しています。
(このお手本を暁翠は生涯大切にしたそうで、
アトリエで絵を描く彼女を撮影した写真の背景にこの絵が写っていたりします)
暁斎の下絵に色をつけたり(霊山群仙図)、
暁斎が11月まで描き遺した屏風にカラスを足して十二ヶ月とし完成させたり(十二ヶ月屏風)、
暁斎の下絵では女性が猫を抱いていたのを犬に変えて色をつけたり(寛永時代美人図)、
過去に暁斎が口絵を描いた本が再版された際に挿絵を足して出版したり(開化女小学用文)、
父親の仕事を完成させるとか下絵に色をつけるみたいなこともやっていたみたい。
暁斎が亡くなった年に描いた錦絵「毘沙門天寅狩図」は父親のタッチそっくりで
おそらくそういう絵を求められて描いたんだろうなと思う。
第三回内国勧業博覧会にて受賞したときの賞状(川鍋とよ名義)も展示されていて
橋本雅邦や岡倉覚三(天心)や九鬼隆一などの署名があり、
彼らも暁翠の作品を見たのかと思うとワクワクします^^

初公開の作品が多く、「月に崖上の狼」は目をぎらつかせた銀色の狼が月光に照らされて
大きな掛軸なせいもあってまるで映画のワンシーンのようだし
(第二回内国共通博覧会に出品された絵ではないかと考えられています)、
「蓬莱山図」も大きな絵で島をささえる霊亀を勇ましいタッチで描いているし
暁翠ってこんなすごい画家だったんだなあと驚きました。
これまで美人図などの小品しか見たことがなかったので、こんな大きな絵を描いた人とは知らなんだ。
かと思えば「浅妻舟」や「観世音菩薩図」などの比較的小さくて優美な作品もあるし
「紫式部・清少納言図」は2幅の掛軸にそれぞれの人物を描いていて
ポーズは菊池容斎の前賢故実を踏襲しているけど、タッチは全然違って
細く確かな筆遣いでとても雅な雰囲気でした。
「百福図」は福女やおかめさん、お多福さんなどが画面いっぱいにたくさんいて
百と描いてあるけど実は100人以上いるんだそうで、そういうところは暁斎そっくりだよ(笑)。
幽霊図は過去に横須賀美術館の展覧会で見たので久々の再会、
あのときほど怖くは感じなかったけどやっぱりぞくっとするほどリアル…。
あと、暁斎と同じように暁翠もデザインの仕事をいくつか行っていて
狸とか萩に鴉を添えた半幅帯のデザインはモダンだし
美人十二ヶ月カレンダーや女礼式寿語録の袋も漢字とローマ字が混じっていて時代背景を感じる。
あと今回は展示されていないけど日本リーバ(現ユニリーバ)の石鹸の宣材として
七福神が石鹸をつかって入浴するポスターなども描いてたみたいです。

あと、ジョサイア・コンドルと交流があったのは暁斎だけかと思っていたら
暁翠も彼と一緒に本を作っていたらしくてびっくりしました。
1891年に日本の花と生け花の芸術についてコンドルが本を描いているのですが
それに暁翠が挿絵を寄せているのです。
展示されていたページの挿絵の季節は冬、家の外は雪景色ですが室内には梅の花が生けられていて
春の訪れを感じさせる素敵な1枚でした。
(そして同じ本にもうひとり挿絵を描いている画家がいてそれが月岡芳年であるところも
コンドルの審美眼が確かなものであることを証明しているようで何だか楽しい)

最後に2人の写真や遺品の数々。
暁斎の写真は例の、歯というか歯茎までむき出しにしているあれでしたが
驚いたのはその暁斎が立派な床の間にすわり背後に維摩経を掛けていたことでした。
普段よく見るアップの写真はこれを切り取ったものだったのか~。
暁翠の写真もあって、女子美の卒業式で学生たちと一緒に撮った写真では
左右の人たちと手を繋いでいました。こういう写り方も当時はめずらしかったんじゃないのかな。
2人が亡くなった際の資料もあって、暁斎の野辺送り名簿(600人来たらしい)とか
阪本岡埜(現岡埜榮泉)による葬式饅頭600個の納品書とか、色んな意味で衝撃的でした。
暁翠の野辺送り名簿には正田富美子さんやエルヴィン・ベルツ、ミラーなど
わたしでも知ってる人たちの名前があって
暁翠ってこんなすごい人だったんだ…知らなかった…!(´・ω・)つ) 3゚)∵今更ッ
かと思えば、隣に2人が使っていた印章の現物が展示されていて、その数の多さに改めてびっくり。
しかも暁斎より暁翠の方が多い!いや、残っている数が多いのかな。こういうところもそっくり。。
画材や絵の具も残されているそうで、蛙付き蓮の葉型筆洗いの斬新さがすごいし
百鬼夜行筆洗いなんてこれ商品化待ったなしだよ!デザイン性高いわ。
象牙で作られた百鬼夜行牙彫太刀鞘は暁斎鈍画・酔画などから引用されていますが
彫った沖岡英山あなたこれよくここまで彫り上げましたな…!
どんな人なのかぐぐっても出てこないんだけど。すごいよこの細部までの再現力。
また暁斎は鬼の小物を手元によく置いた人で、
鬼がカパッと口を開けた形の硯などは後年に暁翠が「亡父殊に愛せし一品なり」と言っているそうです。
鬼とおかめのお猪口は内側がおかめ、外側が鬼というおもしろいデザインで
静岡の賤機焼にこれと同じ技法の陶芸があるそうですがそこから手に入れたのかしら。
次女きくのために暁斎が作った雛人形は
台形の木型にニコニコした内裏雛の顔が描いてあって愛情を感じました。

最後に「現代から見る暁斎の魅力」と題して
横たわる美人と猫図や美人観蛙戯図を意識したと思われるONE PIECEの扉絵や
(ナミすゎんのポーズが横たわる美人でカエルのポーズが蛙戯図からだと思われます)、
暁翠の百福図を基にした西陣織などが展示されていました。
西陣織はこれ制作に7年かかったそうですよ…!そりゃそうだわあんなに細かいんだもの。
シュガーアーティストの田中弥生氏が暁斎作品をイメージして制作したアイシングクッキー
蛙に猫又、風神雷神などが細かく再現されていてきれいだった!
和菓子の展覧会はよくありますがアイシングクッキーがアートとして展示される時代がやってきたんだなあ。

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また、この日は暁斎の曾孫・暁翠の孫にあたる河鍋楠美氏の講演があったので聴いてきました。
水色のお着物に白い帯の、すっきりした春らしいファッションで登壇されて素敵だった☆
眼科医でいらっしゃる楠美氏ですが、「美術のことはとんと」とおっしゃる割には
「暁斎暁翠のこと話してると5~6時間かかっちゃう」「江戸っ子なので早口でヒが言えません」などなど
ものすごい早口でおっしゃって、
あと「名前ね。"ギョウサイ"じゃなくて"キョウサイ"ですから。お弟子さんも絶対にごらないんです」ということを
きっちりおっしゃっていたのは大事なことだなと思いました。
わたしも時々やってしまうので自戒を込めてですけど、名前は間違えないようにしましょう。

曾祖父の暁斎は生まれる前に亡くなっているので会ったことはないそうですが
祖母にあたる暁翠とは5歳まで一緒に過ごされたとか。
暁翠も父親と同じように大胆さと緻密さを併せ持つ画風で
小さな紙にものすごく細かい絵を描いたかと思うと急に大きな紙に描いたりするところは
親子でそっくりなのだそうです。
似ていない部分ももちろんあって、暁翠の方が筆遣いが丁寧だというようなことをおっしゃっていたな。
東京女子美術学校(現女子美)の教授をしていたときの教え方は
下絵を描き、朱を入れ、彩色をほどこすという順序立てたもので
父親のように絵だけポンと渡して描いてみろというものではなかったようです。
(個人教育と学校教育の差はあるかもしれないけど)
暁翠は旅先の国府津で脳溢血を発病し客死していますが、
いつもは出稽古に連れて行ってくれる祖母だったのに「わたしこの時は連れて行ってもらえなかったの」と
切なそうにおっしゃる楠美氏が印象的でした。
「暁斎は知られてきたから暁翠を知ってほしい、今日はね、暁翠を覚えて帰ってほしいんです」と
最後に力強く語られて拍手が起こりました。
御清聴ありがとうございましたとおっしゃり、
スライドに暁斎による大黒天とネズミの絵を出されて「これでおしまい」と表示されたときには
笑いとともに拍手が起こりました。

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講演会場のシアター入口ではさっき展示室で見た田中弥生氏のアイシングクッキーが!
楠美氏がいらっしゃる日は販売されるのだそうです。
蛙、猫又、風神雷神など暁斎の絵から再現されたクッキーが買えるすばらしさ、
田中氏および美術館スタッフの皆様ありがとうございます~!

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猫又をゲット。
余談ですが、わたしがこのクッキーを買って手に持ったまま会場入りして席に着いたら
隣に座っていらした2人のマダムに「見せて~!」と声をかけられたのでお見せしまして
「どこに売ってるの?」「きれいなクッキーね」「食べられないわねえ」などと会話が弾みました。
すると今度はわたしの反対側に座っていたお兄さんが無言で立ち上がり席を外し、
数分後に蛙のアイシングクッキーを買って戻って来られるとマダムたちのテンションが最高潮に↑↑
クッキーで盛り上がったひとときでした^^

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美術館を出てバス停に歩いていく途中で見つけたマンホール。
八王子市のお祭に出てくる車人形が三番叟を踊っている絵柄だそうで、
お祭が息づく街で芸能を愛した暁斎・暁翠親子の展覧会をやるなんて何という粋な計らいでしょうか。
また暁斎の三番叟が見たくなりました。あの絵本当に好きだ。

5月に大幅な展示替えがあるそうです。後期も張り切って行くぞー!


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2018_04
13
(Fri)23:43

いまのすべては未来の希望。必ず憶えてる。なつかしい場所で。

保田さんや二木さんなどジブリ関係者の訃報を最近は何度か目にしますけど
先週には高畑勲さんが亡くなられてしまいました。
何年か前からご病気を抱えているらしいというのは耳にしておりましたが
あの日の朝に速報が流れたときはああとうとう…と思ったのと
鈴木さんや西村さんのコメントはすぐに出たけど、宮崎さんがまだ一言も何もおっしゃらないので
しょんぼりしてないかなあと思ったのが真っ先の感想でした。
(というか今はそっとしてあげてほしい)

今夜は追悼として映画「火垂るの墓」が放映されておりましたが
見ようかどうしようか迷って結局見なかったです…。
初めて見たときものすごいショックを受けて、その数年後にもう一度見てやっぱりしんどくて
それ以来見ていないような気がする。
あれを見るにはHPとMPがフル充電されているときじゃないと無理ゲーです…
あと、個人的には「追悼なら他の作品の方がいいのでは…」などと思っておりましたが
たぶんぽんぽこだと妖怪大作戦のコラ画像で、かぐや姫は御門のAGOネタでSNSが埋まりそうだから
火垂るでよかったのかもしれない^^;

高畑さんの作品はその世界観や緻密な取材に基づく作画がとても美しいなと思っておりまして。
おもひでぽろぽろの過去・現在を背景で表現するとか、ぽんぽこの多摩丘陵の風景とか
山田くんの最小限の作画によるリアリズムとか、かぐや姫のキャラクターを筆タッチにしたりとか
アニメーションでどこまでできるかを常に実験していたような。
(それについていくスタッフの皆さんは本当に大変だったと思うけど)
おもひでの紅花摘みのシーンなんて生々しいったらないですよ、
タエ子や農家の皆さんが花をてきぱきと摘んでいってますけど
あれ見てると自分の手に紅花の感触を覚えるんです。見るたびにいつもそうなる。あれはやばい。
(作監の近藤喜文氏が相当がんばったんだろうと思う)
ぽんぽこは年を重ねるたびにきつく感じる映画ですが
前半の妖怪大作戦が楽しすぎて放送されるたびに見てしまいます。後半は見るのがつらい。
宮崎さんは東映動画時代を思い出して見られないとどこかでおっしゃっていたなあ…おれたちの青春が描かれてるって。
山田くんの作画は原作に忠実に再現するというコンセプトだったみたいですが
当時流行していた緻密な描写をやめて初心に帰る目的でああなったという理由もあったらしいので
これって宮崎さんがハウルの次に「エンピツで映画を作る」とおっしゃりポニョを作ったのと似ているなあと思うと
やっぱり宮崎さんはずっと高畑さんを意識しておられたなあと改めて思ったりした。
かぐや姫については映画館で観た当時に長文感想を書きましたけども
今はあの頃よりは冷静に見られるようになっているかもしれない…
個人的にかぐや姫が高畑さんの最高傑作だと思っている認識は今も変わりません。
劇中の音楽を久石さんに依頼する前に初音ミクを使ってわらべ唄と天女の歌を制作して
久石さんに聴かせて伝えたというエピソードがすごく好き。
冨田勲氏が80歳のときイーハトーヴ交響曲で初音ミクと共演したように、
高畑さんも80歳を目前にボカロに触れていたと思うと胸アツでした。

ところでわたしは小学生の頃にパンダコパンダもおもひでもぽんぽこも全部楽しんでおりましたが
当時はその作品群を同じ方が手がけていたとは露ほどにも知らないまま
まったく別個の作品としてハマっておりました。。
山田くんあたりになってようやく「あぁあれらは同じ監督の作品だったんだ」と気づいて
ようやく一致してびっくりしたのですよ。高畑さんおそるべし。
あと過去記事にぽんぽこの妖怪大作戦に出てくる妖怪の元ネタについて書きましたけど
最近になってトトロやキキに混じっておもひでのタエ子も飛んでいたと知ってやっぱりびっくりしました。
あれです、広田くんに「あ、おんなじだ」って言われて
おはなはんのBGMに乗ってふわ~っと舞い上がっちゃったときのタエ子が飛んでいるそうです。
今度放送されたら探してみよう~。

過去記事でご本人をチラリとお見かけしたと書きましたけど
あれがナマでお見かけした最初で最後でした。
普段から講演会やデモなどに積極的にお出かけになられていると聞いて、
いつかお会いしたいと思っておりましたが結局かなわかなかったなァ…
会いたい人には会えるうちに会いに行きましょうという話。
平家物語国境の映画化の企画もしておられたといいます。ぜひ見てみたかった。

「ずっと遠く 何もわからなくなっても たとえ このいのちが終わる時が来ても
いまのすべては過去のすべて 必ずまた会える 懐かしい場所で」
(二階堂和美「いのちの記憶」より)

あと、高畑氏が演出を担当されたアニメ「赤毛のアン」でアン・シャーリーを演じた山田栄子さんが
「先日楠葉宏三さんが亡くなったばかりなのに」とツイートされていて驚いてしまいました。
特にニュースにもなっていないので全然知らなかった。
ポリアンナもピーターパンもトラップ一家もナンとジョー先生もロミ空も本当におもしろかったですよ…ご冥福を。



gomenne1.jpg
そんなことをこたつでもやもや考えているわたしの膝の上で
母にゃんこがごめん寝していたので激写。
前足をついてウトウトしていたのだと思いますが、たぶん眠気に耐えられなくなって
カック~ンといってしまったのかも。

gomenne2.jpg
完全に爆睡。

gomenne3.jpg
カメラの気配を感じて「ハッ…」と目が覚めた図。
顔を上げたはいいけど寝ぼけてるので目が開いてません(笑)あと部屋の照明がまぶしかったんだと思う。

そういえば高畑さんのアニメには動物が印象的な作品もありますな。
パンダコパンダの親子パンダとか、じゃりん子チエのコテツとか、
母をたずねてのアメディオやばあさまとか、山田くんのポチとか。
筆頭はハイジのヨーゼフです。これは譲れない。やつは強い。そしてイケメン。
ユキちゃんのために崖の草をとろうとして転落したハイジとペーターを
全身でふんばりガシッと受け止めるシーンが一番すき、
「いやああぁぁぁぁあヨーゼフ!かっこいいーー!!」ってDVD見ながら叫びましたもん。
やっぱあれですよ、真のイケメンというのは壁ドンとか顎クイとか油田持ってるとかじゃなくて
危機一髪のときに颯爽と助けてくれるあれですよおおおぉぉおお(拳握)
お客様の中にアルムの山でセントバーナードと暮らしている方はいらっしゃいませんか…おうちにお招きしたい。
エンゲル係数がすごいことになりそうだけどヨーゼフってカタツムリ以外何食べてましたっけ、
うちは夏になれば庭の紫陽花にカタツムリが大量発生するのでご提供できます。現場からは以上です。
2018_04
09
(Mon)23:53

第2398回「お花見に行った?行く予定?」

こんにちは!FC2トラックバックテーマ担当の宮川です
今日のテーマは「お花見に行った?行く予定?」です
春ですねぇ~春といえばお花見この季節、お花見のことしか考えていない人がたくさんいますが、かくいう私もその一人です
桜がきれいだな、って思うのは一瞬で、桜の木の下でお酒を飲んだり、おいしいものを食べたり...
FC2 トラックバックテーマ:「お花見に行った?行く予定?」


物理的なお花見は先日行ってきましたので、今回はスイーツのお花見について書きますよ。
花が散ってしまった後にもお花見はできるのだ!
「花は盛りに、月はくまなきをのみ、見るものかは」By 卜部兼好@徒然草137段

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というわけで日本橋三越の春の風物詩、全国銘菓展に行って来たのですよ^^

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手前左下から小布施堂の花ざかり、両口屋是清の虹の彩、
とらやの駒遊び、一六本舗のみきゃん・ダークみきゃんの生菓子に道後夢菓子噺、
六花亭の〇△□ミニ。
小布施堂と一六本舗のお菓子が目当てで行ったのですけど(華やかでかわいい☆)、
会場であれこれ目移りしてやっぱり他にも買ってしまった。
特に道後夢菓子噺は道後温泉でVIP客にしか出されないお菓子をアレンジしたものだと
売り場の人に聞いてその場で購入を決めました(笑)。
緑茶と柚子の2種類あったのですがせっかくなので柚子味。

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一六本舗さんでお買い物したときにもらったみきゃんの紙袋は
持ち手の部分の色がオレンジと緑になってて、みかんと葉っぱを表現しているのかしら!細かい。
ちなみにひっくり返すとダークみきゃんの顔が描いてあって
「食べすぎて太っても知らんよ」という、有難いお言葉をいただけます。

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越乃雪本舗大和屋さんのブース。
ものすごく欲しかった「おいしいおえかき」(和三盆でできたクレヨン)が目当てだったのに
開店からわずか10分で売り切れてしまったそうで…なんてこと…!(ゆさが着いたのは開店20分後)
悔しいので売り場だけ撮らせてもらいました。
大和屋さんが今回の銘菓展のためにわざわざ作られた新商品だったのにな~~だから人気だったのかな。

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鳩兵衛は豊島屋(鳩サブレで有名なお店)のキャラクターですが
ええと、顔はめパネルのそこは顔ではなく嘴ではないでしょうか(笑)。
それとも、各地域のゆるキャラで鳥がモデルになっているキャラクターは
首のところから顔が出せる仕組みになっていたりするから、それを意識しているのかしら。
いずれにせよおもしろいお写真が撮れそうですね。


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帰りに池袋のキットカットショコラトリーでサブリムルビーもゲットしました。
発売されてから買おう買おうと思っていて、でもお店に行くと毎回大行列で屈していたのですが
今回はまだ午前中だったからかもしれないけどすいていました。ラッキー!

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すごい本当にピンク色だ…!
着色料とかじゃなくて天然のルビーカカオ豆を使ったチョコレートで
スイスのカカオメーカーが開発したんだそうです。
味は甘酸っぱくておいしかった☆

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川越にも寄りました。
氷川会館むすびcafeの今月のケーキ「桜色シフォンと摘みたて苺」がいただきたかったの^^
苺の仕入れによってその日提供できる数が変わる限定ケーキなので
駅から久々にダッシュしまして、
お店に着いたら幸運なことにまだいくつか残っていたのでよかったー!

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表面のクリームに新河岸川の花筏みたいな桜模様がひらひら。
クリームの下は桜色のシフォンケーキにラズベリーと桜ゼリーが入っておりました。

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シロップと花びらでこちらも川を流れる桜の花。
添えられた苺は川越いちご園すじのさんのイチゴで
ぱくっと一口でいったら柔らかくて甘くて何事!?!?って声出るところだった。
川越産のイチゴがこんなに甘いとは知らなかったです…!また食べに行きたい。

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氷川神社は桜がすっかり終わって早くも新緑がまぶしい。

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熊野神社の梛の葉もくぐってきました。今年から始めたらしいです。

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まるひろの菓匠花見で都忘れと真鯉をゲットして帰ってきました。
早くも5月の和菓子が出ていたんですよ~季節を先取り、和菓子はこういうところも大好きです。
2018_04
05
(Thu)23:53

頭と肩と鍵しっぽに茶色のブチがあります。

キャラクターグッズの「タマ&フレンズ うちのタマ知りませんか?」が
今年で誕生35年を記念して何故か擬人化マンガになった(笑)と聞いて読んでみたら
想像していたよりおもしろかったです。→こちら
すぐ迷子になるタマとか、心配性のお兄さんなポチとか、江戸っ子みたいなトラとか
哲学者なノラとか、自由すぎるベーとか、やさしいモモとか、妹キャラのコマとか
きちんとそれぞれのキャラの性格を反映しているじゃないのよ~☆
そうそうクロは明るくてしっかり者だし、ゴンはたまに一人で暴走してるキャラなんだよねえ。
ブルは何だかんだで愛しいやつです。彼はきっと思いやりのあるいい犬になるよ。

(久々にタマたちをがっつり見て思ったんですがこの頃からフレンズというワードはあったのだな…
某覇権アニメより35年も前ではないですか、先取り感すごい。
そういえば94年に放送されていたタマのアニメはゲストキャラが何かトラブルを起こしたり
ブルがみんなとうまくコミュニケーション取れなくて弾かれそうになったりすることはあっても
最終的にはうまいところにオチがくるラストにいつもホッとしておりました。
けものはいてものけものはいない)

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こちらは先月、小田急新宿店で開催されていた「うちのタマ知りませんか? in 新宿」展にて
展示されていた擬人化タマたちのパネルです。
「うちタマはどこへ行くつもりなんだ…!?」と戸惑いましたけど
そもそもタマたちはもともとかわいいのだから萌えキャラ化しても全然かわいいのでありました。問題なかった。
ポチがアンクルパンツで足首出てるのすごいわかるんですけど…!
普段はぼんやりしてるけどいざというときタッタカ駆けていきそうな。(hshs)

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仲間たちのパネルもありましたよ!こちらはコマ、ノラ、ベー。
ノラが異様にかっこよくてちょっと絶句しました。。どうしたんだノラ。いつにも増して風来坊ではないか。
コマの溌剌とした感じと、ベーの髪を適当に束ねてる朝寝坊さんな雰囲気もいいよね。

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会場には他にもいろいろな展示物がありましたよ。
こちらはタマ&フレンズ誕生35周年を記念して描かれたイラスト。
改めて35年本当におめでとうございます☆

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こちらは1983年にタマが初めて登場したときのイラスト。
飼い猫を探すポスターデザインのキャラグッズがバズったんだそうです。知らなかった。
(ゆさがタマを知ったのは子どもの頃に読んでいた小学館の学習雑誌に連載されていた4コマ漫画と
94年に放送されていたテレビアニメから)

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タマの肉球の匂いを体験できるコーナー…!
ちょっと触ってみたら(スポンジみたいな触感だった)甘い匂いがしました。
(そういえば何年か前からフェリシモ猫部が「猫の肉球の香りハンドクリーム」なるものを
発売しておりますが→こちら あれはどんな香りがするんだろうか…)

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タマの飼い主、岡本たけし君(小学3年生)によるフレンズの紹介パネル。
クレヨンで一生懸命描いた感が伝わってくるんですよな~しかも似顔絵(似猫絵?)が結構うまい。
かと思えば紹介文で「新聞屋の猫なのに朝寝坊」「何考えてるのかわからない」とか
ちょっと毒吐いたりもする子で、よくよく猫たちを観察しているなあと思う。

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3丁目公園のフォトスポット。

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1983年から2018年に至るまでのグッズやメディアミックスの歴史。
アニメは海外でも放送されているらしい!

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1994年のアニメでタマを演じた笠原弘子さん、モモを演じた椎名へきるさん、
主題歌を歌った谷村有美さんからのメッセージ&サイン入りパネル。
このアニメ大好きだったからテンションめっちゃあがった!٩( ᐛ )و
椎名さんはモモが初レギュラーだったんだ~知りませんでした。
笠原さんのタマはおっちょこちょいでかわいくて、いつもみんなの中心にいる存在感があったなあ。

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会場にはグッズ売り場も併設されていて、色々かわいいグッズがたくさんありました。
わちふぃーるどとのコラボもあったよ!池田あきこ氏の描きおろし☆
ダヤンも1983年デビューでしたか~~知らなかったや、
タマは6月28日生まれでダヤンは7月7日生まれなのでそうか2匹ともかに座なんですね!

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パティスリー・スワロウテイルさんによるタマケーキ&ポチケーキ☆
この展示会限定だったんですよゲットしないわけがあろうか、いやする。

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というわけで1匹連れて帰ってきました☆
ココナッツムースの中にマンゴーが入っていて、クリームもたっぷりでおいしかった。
40周年もぜひまたケーキ売ってほしいです買いに行きます…できればフレンズ全員のケーキを…( ̄▽ ̄)
2018_04
01
(Sun)23:54

春の小江戸。

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毎年恒例、我が家の桜です。週末に満開になりました~☆

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青空をバックに。
桜はどちらかというと白い花だから天気のいい日に写真を撮りたいと思っていて
今年もそれが叶いました。うれしい☆

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まだ全然散ってないし蕾も少し残っていますので
もうしばらくは楽しめそう。
桜はあっという間に散ってしまうし、たまに花ごと落ちてしまったりもするので
忙しさにかまけて見逃さないようにしたいです。

「梅の花咲きて散りなば桜花 継ぎて咲くべくなりにてあらずや」薬師張氏福子
(万葉集巻五・八二九番)


さて、さて、今年も川越でお花見してきましたよ。
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川越城本丸御殿の桜から出発。

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今年は喜多院にゆきます。
平安時代に円仁が開き、境内に江戸城紅葉山御殿が移築されていることで有名ですが
(このとき解体した部材を江戸から川越に運ぶために作られたのが新河岸川の船運といわれる)
境内にソメイヨシノがたくさん植えられていることでも有名。
お寺に近づくにつれ参拝客や花見客がどんどん増えていきます。春の風物詩。

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入口の桜が満開だった!

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2018_03
28
(Wed)23:54

つゝしりうたう笛の音に、鼓のしらべ打ちそえて、立ちぞあがれる旦開野が、態も体も美しき。

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太田記念美術館の「江戸の女装と男装」展に行ってきました。
吉原俄や天下祭の手古舞、歌舞伎の女形、神話や小説の登場人物、見立絵やつし絵などの文化から
江戸時代の異性装を紹介する展覧会です。
アキレウスやジャンヌ・ダルク、シュバリエ・デオン、ジョルジュ・サンド、オスカル・フランソワほか
歴史やフィクションを問わず異性装の文化はたくさん見られますけども
太田記念さんは浮世絵の美術館なので浮世絵の中にその描写を探るというわけですな。
異性装の作品はよく見かけますが意外にも太田さんでもこれだけまとめて展示するのは初めてだそうで
もっとやっているイメージが勝手にありましたけど、そうでもなかったのか。
(たぶんわたしが役者絵を見すぎてるんだと思う)

まずは祭礼における異性装から。
江戸時代の吉原の年中行事にある俄(樋口一葉のたけくらべにも出てくるね)では
女性の芸者が吉原の街を練り歩く際に鳶職の格好をして獅子舞を踊ったり
男役も含めてすべての役を女性が演じる即興芝居などが行われておりまして
そのお祭に関する錦絵はたくさんあるようです。
菊川英山「青楼仁和嘉全盛遊」には男髷にたっつけ袴をはいた芸者さんたちが、
落合芳幾「仲之町仁和賀一覧之図」や「獅子王二和賀全盛遊」には男装の獅子舞が
それぞれ描かれています。
歌川国貞「美人合 俄」は手古舞の女性と真っ黒い獅子のドアップで
手古舞は鈴やコウモリが描かれたおしゃれな着物を着ていて素敵。
(手古前は手棍前(祭礼で山車を組み立て先導した鳶職人のこと)が由来ともいわれているそうだ)
喜多川秀麿「青楼仁和嘉」には「だい」「ほん」という名前の芸者さんが
助六と白酒売りを演じた様子が描かれていて何だか楽しそう。
非日常から浮かび上がるのは吉原男芸者の存在。
月岡芳年「風俗三十二相」より「にあいさう」は黒船来航前の俄の芸者を描いたものです。
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展覧会のポスターにも使われていますね。
梅堂国政「勇肌祭礼賑」は九代目團十郎・五代目菊五郎・初代左団次・四代目福助の神田祭で
福助は女形なので手古舞の格好をしています。
あとは、吉原芸者の男装だけではなく少年の女装も。
石川豊信「若衆三幅対」は3人の少年を描いていますが、みな女髷に振袖羽織を着て刀をさしています。
うち一人は陰間で、髪型が崩れないように編笠をかぶり手で押さえている姿ですが
これは実際の陰間が客と外歩きをするときそうしていたからだそうです。
錦絵からわかる文化ってたくさんありますけど、これはその一例でしょうね。
文化といえば、歌川国貞・広重の合作「双筆五十三次 新井」は
新井の景色を背景に関所を通る少年の着物を改め婆がチェックしている様子の絵で、
これは男装した女性が江戸を出て行かないように取り締まる制度(入り鉄砲に出女というやつ)を
描いているんですな。
背景が広重で国貞が人物を描いています。それぞれの得意分野だねえ。
歌川国芳「祭礼行列」は江戸の山王祭附祭の様子を描いたものと思われますが
大原女や女伊達や藤娘などの異性装のほかに独楽の擬人化や鬼の念仏に扮した人々など
もはや何でもありの扮装が描かれていて楽しい!コスプレイベントみたい。
あ。附祭は奉行所から指名された町が山車行列の合間に仮装行列や踊りなどの出し物を披露するもので
歌川芳艶「新材木町附祭」では大鯉とその鯉を演じた人が描かれていたり
喜撰法師と茶屋女、小野小町の出し物など演目も様々あったことがわかります。

神話や物語の中の異性装。
トップバッターはやっぱり小碓皇子、月岡芳年は月百景「賊巣の月」に
女装して熊襲の館へ忍び込み天幕から中をうかがう皇子の姿を描いていて
鋭いまなざしの横顔にホレボレするし、
同じく芳年の月百姿「五條橋の月」、薄衣を纏って稚児の扮装をした牛若丸はいつ見ても美少年よね…!
弁慶に追い回されて五条橋を跳躍する姿が華麗で雅で美しい。
歌川国貞「対牛楼」、市村座の八犬伝の舞台に取材していて
女装した犬坂毛野が勇ましく仇討ちを果たす場面ですが
毛野の着ている着物が…子犬がいっぱいいる柄なんですがこれは…!!(´ω`)カワユイ
歌川国芳「里見八犬伝」からは仇討ちを果たした毛野が小文吾と離れ離れになる場面を描いていて
毛野は女装を解きかけているので振袖姿で舟をこいでおりました。すごいな。漕ぎにくくないかそれ。
同じく国貞「弁天小僧菊之助」、これも歌舞伎に取材していて
白浪五人男の弁天小僧が女装をとき「おれァ尻尾を出しちゃうぜ」のセリフをまくしたてる場面。かっこいい。
同じく国貞「しらぬひ譚」は白縫大尽に男装した若菜姫と千種に女装した鳥山秋作のバトルで
歌舞伎だから両方とも男性が演じているわけで、もう何がなんだか。
月岡芳年「阪額女」、建仁の乱で活躍した板額御前を描いた絵で
すっきりと髪をまとめ真っ赤な鎧に弓を構えて白馬に乗っています。白馬に乗った王女様かっこいい。
歌川広重「巴御前」なにこれ超かっこいい…!!
平家物語の馬の鞍で敵の首をねじきった、まさにその瞬間の姿を絵にしているのですが
巴の髪や鎧が大きく揺れて馬の躍動感もあって迫力満点だし
何より墨の色がすごくて、広重の筆さばきが暴れまわっている。
なんかこの展覧会は広重の魅力を再発見しておりますぞ…!かっこいい広重せんぱい。

歌舞伎の女形。
鈴木春信がよく絵にしていた三代目瀬川菊之丞、
今回は東洲斎写楽の「田辺文蔵女房おしづ」がおりました。
曽我物の歌舞伎で菊之丞が演じたおしづを、雲母摺の大首絵にしたもの。
歌川国政「一味斎娘おその」も、歌舞伎の毛谷村に登場するおそのに扮した菊之丞で
あの勇ましいドジッ娘ちゃんを菊之丞がどう演じたのか見てみたくなるような作品。
勝川春好「三代目瀬川菊之丞の女助六」は遊女っぽい衣装に病鉢巻した菊之丞にもびっくりですが
助六に女性バージョンがあったことにもびっくりしたよ!
揚巻は登場するのかしら…女なのか男なのか。女だったら百合になってしまうのか。(落ち着け)
鳥居清満「路考」、路考は二代目菊之丞の俳号で
縁側に振袖姿で灯を持って座る二代目をしっとりと描いた作品。素敵。
代々の岩井半四郎を描いた絵もあって、
歌川豊国「清和二代遨源氏」には四代目が、国貞の「楽屋錦絵」シリーズには五代目が、
「不二都久葉あいあい傘」には六代目がそれぞれ描かれておりました。
中でも目千両といわれた五代目半四郎の楽屋錦絵はお化粧中の半四郎もギョロ目でかわいいし
幕が少しめくられて客席がチラリと見えているのがわくわくしますね。
豊原国周「人丸於六 澤村田之助」は舞台で盗賊の格好をする田之助の絵で
かわいくこっち見てる視線がずるい。
田之助は16歳で立女形になり大活躍、しかし病気で四肢を失っていきながらなお舞台に立ち続けて
33歳で亡くなるのですが、今回は国周の描いた死絵もありました。
辞世と経歴の下にバストアップの田之助、両手を着物の袖で隠してあるのは国周の配慮でしょうか…。
(田之助は五代目菊五郎が伊勢だか大阪だかへ出張中だったとき「下に女が訪ねてきてるよ」って言われて
下りて行ったら田之助だった、という話が大好き)

見立て絵とやつし絵。
鳥居清長「やつし寒山拾得」は手紙を読む男女に置き換えられて
鈴木春信「やつし費長房」は鶴に乗って手紙を読む女性のかわいらしさもすばらしいし
絵の隅の鈴木春信画に加えて「森下里朝彫」「小川八調摺」と、彫師摺師の名前があったことに
むちゃくちゃ興奮してほわあぁぁああ!って声出るところでした、あぶなかった。。
画工や版元以外の名前が刻まれている錦絵ってほんと少ないので…ありがとう残してくれてありがとうこの出会いに感謝。
喜多川歌麿「見立六歌仙」は平安時代の歌人たちを当世美人に置き換えていて
黒主:おひさ、小町:花扇、康秀:おせよ、業平:おみや、遍照:豊雅、喜撰:おきた、が
それぞれ綺麗な着物を着て歌を披露しております。
同じく歌麿「高名美人見たて忠臣蔵 弐たんめ」も、松切の場面における加古川本蔵と桃井若狭助が
それぞれおせよといつ富という女性に置き換えられています。
鳥文斎栄之「見立五人の茶屋女」は雁金五人男に出てくる侠客を女性に置き換えていて
女性たちは尺八を持ち背景の暖簾にはそれぞれの家紋が。
西村重長「やつし琴高」は中国の琴高仙人を女性に置き換えていまして
手紙を読む女性の乗った鯉が川を行く様子はゆったりとして気ままな感じ。
勝川春扇「やつし玄徳雪中訪孔明」は三顧の礼における劉備・関羽・張飛と諸葛孔明が女性になっていて
演義のうえでは季節は春ですが、この絵では雪景色になっていました。
あーやっぱりわたしこの頃の錦絵が一番好きだ…紅絵や水絵から一気にカラーになった
できたばかりの頃の錦絵。
江戸後期のような派手さはないけど雅の文化の影響が色濃く残ってほどよく上品なのがいい。

風俗文化を考えつつ着物の模様や髪型などファッション表現の緻密さにも見とれる贅沢な企画でした。はふぅ。
絵だと男装なのか女装なのかよくわからないのでその場合は髷を見るとよい、というのは
こちらの記事で学芸員さんが答えてくださってますけども
記事の後半でも触れられているように描かれた異性装は祭礼や芸能が中心なので
実際の日常生活の中で男装や女装なさっていた人がどんな風に生きていたのかということまでは
この展示からはわかりませんでした。
江戸時代にも日常で異性装の人がいたという記録が残っているのでそういうのもあったらよかったのにな…
藤原頼長の台記とまではいかなくても記録はやっぱりリアルタイム感があるから難しいのかな、
あとは差別の歴史とも向き合う必要があるしなあ。


で。
美術館の地下には手ぬぐいのかまわぬさんが出店しておられるので
毎回ちらっと覗きに行くのですけども、
今回は久し振りに出逢い☆がありましたのですよ。
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見てくださいーーーーーーー鳥獣戯画のお花見手ぬぐい(^◇^)☆
春の新作だそうで、絵柄を見た瞬間にハートを鷲掴みにされたのでレジに持って行きました。
お会計をしながら店員さんが「夏にも新しい柄が出ますよ」とかおっしゃるもんだから僕はわたしは、、
ああああああおのれよくもさらっと新作宣伝したな…!そりゃするか!!
夏には江戸の悪展があるけどあれ気になってるんよな…
行ったらきっとかまわぬさんにも寄るから絶対に新作目にするしウワアァ…!
でもかわいい…鳥獣戯画もかまわぬさんのデザインも…本能には逆らえない…☆
果たして夏のゆさは本能に負けて散財するのか。乞うご期待。
2018_03
23
(Fri)23:55

タイムトラベルは楽し♪

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前回記事の続き。杉並アニメーションミュージアムに行ってきましたのでレポします。
日本のアニメーションの歴史や現在を総合的に紹介している施設です。
(杉並区はサンライズやシャフト、カラー、MAPPAなどアニメ会社が多い街としても有名)
常設展・企画展とも入場無料で、しかも一部を除き写真撮影可!!すごい、すごすぎる。

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目的はこちら。
日本のアニメ100周年を記念して開催されている「みんなのうたの世界展」です。
この歌番組のために多くの作家が制作した実写映像やアニメーションを紹介しています。

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入口に映像が流れていた!写真は「思い出のアルバム」ですね。

さてさて何がありますかと後ろに回ると。
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ホワ!!?!?!?!?!!??????
メトロポリタン美術館じゃないすか!いきなりこれか!!

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人形作家の岡本忠成さんがこの歌のために制作したお人形さんたち。撮影に使われた本物☆です。
30年以上前のものですが綺麗に残ってる!ご家族が大切に保管されているんだな。
天使と女の子がみょ~んみょ~んってジャンプするのが楽しそうで
ファラオの中味とお代官様ごっこみたいな包帯ダンスするのも楽しそうで
最後に美術館のみんなとダンスするのも楽しそうだな~と
小さかったわたしは呑気に見ておりました。
大貫妙子さんの歌詞もメロディもゆったりして歌いやすくて、一度ハマると無限ループしますね。

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「バイオリンのケース トランペットのケース トランクがわりにして出発だ!」
最後に女の子が閉じ込められる絵はエドガー・ドガの「踊りのレッスン」ですが
これは実際にメトロポリタン美術館が所蔵する絵画でもあります→こちら
手前にバイオリンケースが描かれているので大貫さんはここに女の子が入れるかも、と思ったのかな。

大貫さんが『クローディアの秘密』をヒントに歌詞を書いたと知ったのは最近ですが
確かにあの物語の中でクローディアはバイオリンとトランペットのケースに荷物をつめていたり
(水曜日のレッスンに行くと見せかけて家出したんだよね・笑)
ミケランジェロ作とされる天使の像やエジプト展示室なども出てくるのですけど
別にあの物語の中で天使の像もミイラも動いたりしません…(笑)。
でも夜の美術館で過ごすのは子どもの頃からずっと憧れていることだったりします。
だからこの歌が好きなのかなあ…怖いけど好きなんだよなあ。
(あと可能なら夜の図書館や書店でも過ごしてみたいと思っていたりする)

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆

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2018_03
19
(Mon)23:58

神田ばやしも気負いよく、来ても見よかし花の江戸。

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歌舞伎座の幕見席で夜の部の「神田祭」を観てきました☆
片岡仁左衛門さんと坂東玉三郎さんの人間国宝カップルが始終いちゃいちゃする舞踊、と聞いて
いてもたってもいられなくなって気づいたら幕見席のチケット売り場に並んでいた。。
かつておふたりは「孝玉」「仁左玉」と呼ばれるほど息の合ったお芝居を何度もなさったらしいね…
わたしはその全盛期を映像でしか知らないけど
今回そのひとつが見られる機会がやってきたことがとてもうれしかったです。

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今回はここから。
立ち見になってしまったけどたった20分だし、仁左玉のためならいくらでも立てる自信がありました。
(実際、幕があがったらそれどころではなくなった)

神田祭は色んなパターンがあり、大勢の鳶頭たち芸者たち若者たちによって上演される場合もあれば
少ない人数だけで舞う場合もあるそうで、
今回メインで舞うのは仁左衛門さんと玉三郎さんのおふたりのみ。
筋は特になくて、鳶頭(仁左衛門さん)と芸者(玉三郎さん)が祭礼の様子や手古舞のクドキを舞ったり
お江戸らしく若い者たちと喧嘩したりするという舞踊です。
セリフもいっさいなく、清元の謡と三味線が場を盛り上げてくれます。(今回の清元は延寿太夫と美治郎さん)

幕が開いて聞こえてくるのは祭囃子の笛太鼓。ぴーひゃらら。
浅黄幕が切って落とされると鳶頭の仁左衛門さんがいなせな立ち姿で舞台に立っています!
もうここだけで拍手すごいし「松嶋屋!」の大向こうもすごい。
草履を脱ぎすて牡丹の扇をパッと開き、肩に花笠をヒョイと担いで粋にクルクル舞い始めまして
その軽やかでかっこいいこと…!
背筋をぴっと伸ばし若々しく色気もあって、御年七十を超えているなんて信じられない。
ひとさし舞って床机に腰かけ、扇で顔をあおいでいると
花道からカランコロンと下駄の音がして芸者の玉三郎さんが登場~~!!
紋付の裾上げスタイルで、赤ラインに白の扇子を持ち、
見迎える仁左衛門さんも「来たね来たね、待ってたよ~」とニッコニッコして素敵な笑顔^^
下駄を脱いで(お座敷に上がったということです)ここから一緒に舞うのですが
近寄るなり手を繋ぐから「ほわっつ!?」って声出そうになったよね。
玉三郎さんが手踊りでお祭りの様子を踊ったり
鳶頭へのくどきで「もっと呼んでよ」って仁左衛門さんにもたれかかったり
かんざしを抜いて鳶頭の懐に落っことしたりする仕草ひとつひとつの破壊力、
大人のエロスだだ漏れで露もしたたるいいカップル。
鳶頭はかんざしを受け取って返すんだけど、芸者さんはそれを髪に戻しながら
この人何もわかってないわねって感じでむくれて
夫婦になってからの手ぬぐい踊りも惚れた弱みで全部許しちゃうみたいな、
見てるこっちが恥ずかしいくらい仲睦まじいし大人の色気パない。
「親分さんのお世話にて~」のとこで鳶頭が照れくさそうに親分に芸者さんを紹介する仕草をして
「これからは世間構わず人さんの目もはばからず」なんて清元が謡うもんだから
おふたりのあれやこれやを妄想してしまって頭が湧いた(笑)こんなお似合いカップル…!

そこへ神田祭の若い者たちがわらわらっと花道から登場、立ち回りとなります。
鳶頭は若者たちの振り回す錫杖を奪って片肌を脱いで(ここで両腕に鮮やかな牡丹の彫り物!)
次々に若者たちを倒していき、床机に座って若者たちに持ち上げられて扇をかまえ、見得をします☆
芸者さんは逃げるのかと思いきや、若い者たちの攻撃をひらひらとかわし、
手をつかまれても振りほどき、床机に座って見物していたけど
鳶頭の見得と合わせて立ち上がって決めポーズ☆
若者たちも負けずに何度も飛びかかってきますが、ことごとく鳶頭にひっくり返されて
とうとう一人残らず逃げていきました。
静かになったので2人は扇と花笠を下手に放って(ここで後見さんのナイスキャッチ)、
再びひとさし舞います。また2人きりになれたねえ☆

やがて草履と下駄を履いたおふたりによる終盤の引っ込み、
相変わらず仲良く手を繋いで花道の七三にやってきます。
ふと鳶頭が立ち止まって芸者さん着物の埃を払ったり帯を直してあげたりして
どこまでも仲睦まじい様子はキュンキュンするし、
いきなり頬と頬をくっつけ合ってニッコリしたりするから心臓バクバクし始めてやばかったし
いちゃついておきながら照れまくって「ごめんなさいよ」と言わんばかりに客席のあっちこっちへ頭を下げて
最後に鳶頭が両手を広げたところで拍手喝采!になったの最高潮だったし
やっぱり手を繋いで引っ込んでったの尊すぎて感無量で動悸息切れで倒れそうになり
「きゅーしん、救心♪」のメロディがものすごく久し振りに脳内を駆け巡ったよ。
うおおぉご両人ーー!未来永劫幸せになって…!!


なんだこのにざたま祭(笑)。
とろけるような、しかし粋で美しく、濃密な時間でございました。
始終こんな顔(*´︶`*)かこんな顔(º﹃º):.*೨かこんな状態_:(´ཀ`」 ∠):_で観ていたと思う。
おふたりが何かするたび叫びそうになるのを必死にこらえて心の中で「尊い」と叫び、
ただひたすらにため息をつくばかりでした。
手踊りしても手ぬぐい踊りしても、しょっちゅう見つめ合うし手を繋ぐんだけど
イチャついてるのに上品で、色気すごいのにしっとりして、何をやっても絵になる麗しさ。
20分しか見られないのかと思ってたけど20分で充分でしたわ…あれ以上見てたらわたしは窒息する。
そもそもなぜこの季節に神田祭?なんて野暮はもはや言うまい、
神田祭?神田??祭???ただのにざたま祭でしたよ…人間国宝カップルまじ尊かった。

仁左衛門さんと玉三郎さんは41年前と21年前におふたりだけの神田祭を舞っていて
つまり今回は約20年振りにおふたりだけの神田祭!
それを見られたってだけでもう、むちゃくちゃうれしかったし
同時にそれだけの長い年月をおふたりがお稽古と本番に重ねてきたことを思うとたまらない。
しかもおふたりのことだから満足されずにこれからも高みをめざして行かれるに違いない。すごい。

2018kabukiza_12.jpg
木挽町広場も春のよそおい。
来月で五代目歌舞伎座は5周年を迎えますが、わたしの歌舞伎デビューも同じ年なんですよね。
2013年から色々あったけど、歌舞伎界は変わらず走り続けていくだろうし
わたしも応援し続けたいと思います。
とりあえず夏のNARUTO歌舞伎が楽しみだー!


ところで春の和菓子が少しずつ出ておりますのでゲットしてますよ~。
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とらやの嵐山。
白い薯蕷饅頭にちょこんとついた花びらが愛らしい、味ももっちりおいしかった☆

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菓匠花見の紅梅、桜花、菜の花。お花づくしです!
特に梅のデザインが絵のようでとっても好き。

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くらづくり本舗のつくし野、初桜、春小道、水温む。
久々に箱買いしてしまった…!色がどれもきれい、水に浮かぶ桜は美しい。

あと、この日は杉並アニメーションミュージアムにてみんなの歌の世界展も見てきたのですが
長くなりますので次回記事に書きたいと思います。


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皆様いつもありがとうございます(^-^)/☆

神田ばやしも気負いよく、来ても見よかし花の江戸。 の続きを読む »

2018_03
15
(Thu)23:54

視点を疑う。

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森美術館の「レアンドロ・エルリッヒ展 見ることのリアル」に行ってきました~☆
ブエノスアイレス出身の現代美術家レアンドロ・エルリッヒ氏の大規模個展です。
早く行かないと混んでしまう!と思っていたのになかなか行けなくて
やっと行ったらやっぱり混雑していて、でもそれが全然気にならないくらい展示に余裕があって
いやむしろ人が多い方が楽しめる展示だらけでかえってよかったのかもしれません。
写真撮影も可だったのでいっぱい撮ってきました!楽しかったー(´▽`)♪

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入口は明るいですが、ここからでもわかるけど中は真っ暗のようです。
歩くとぎしぎし音がする。

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タイトルと作品素材のみのシンプルなキャプションがありました。
ほほう、この先にあるのは「反射する港」という作品なのね。

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真っ暗な道を進んでいくと、室内に木造の船着き場がありまして
その中に浮かんでいたボートたち。
水があるように見えますが、実は水は一滴もなくボートが宙に浮いているだけで
ボートの下にある反射するボートも実は立体物で作られています。
室内の暗さと、ゆらゆら揺れているボートの効果で水があるように見えるのでした。

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反対側から。
ボートの上からはみ出したオールの影まで作られているんですよ!細かい!
しかもボートの揺れ方は実際の揺れ方を計算して揺らしているのだそうで、
道理でリアルな動きに見えるわけです…たぶんバルカローレを歌ったらちょうどよいリズム。

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展示室を出ると、今度は説明書きのキャプションがありました。
この展覧会は作品を見た後に説明書きが読めるような順路になっていまして、
まず何も考えずに作品を見て色々感じたり考えたりして
その後に制作背景やエルリッヒ氏の意図や思考をキャプションで知って
へえなるほどなぁと再び見に行くと違った視点で鑑賞できたりして、
それがとても楽しかったです。
自分の視点とアーティストの視点が重なったりすれ違ったりする体験はすごく刺激になりますね。

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆

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