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ゆさな日々

猫・本・歴史・アートなど、好きなものやその日考えたことをそこはかとなく書きつくります。つれづれに絵や写真もあり。

Category [本 ] 記事一覧

あの子が笑顔で駆けてくる。

ふくろうの本のちばかおり・川島隆『図説アルプスの少女ハイジ-ハイジでよみとく19世紀スイス』に増補改訂版が出たとの情報をいただきましたので読みました。...

ゆさかもしれない。

世田谷文学館の「ヨシタケシンスケ展かもしれない」に行ってきました。絵本作家ヨシタケシンスケさんの初めての大規模展覧会です。キービジュアル、今までヨシタケさんが出した絵本のキャラクターがいっぱい歩いていますね。りんごかもしれないの人もころべばいいのにの生き物もかみがくちゃくちゃの子もあるかしら書店の人もいる!ヨシタケさんとの出会いは忘れもしない、ふらりと寄った西荻窪駅近くの書店でたまたま新刊として発...

君は、西から飛んできた鳥だ。

富安陽子さんの『博物館の少女-怪異研究事始め』を読みました。大阪生まれの女の子が文明開化初期の東京へやって来て上野博物館(現在の東博)を訪れたのをきっかけに、様々な人と出会いながら古美術にまつわる怪異を調べていくことになるミステリーです。かつて上野の寛永寺の奥では怪異学の研究が行われていたという設定でその研究のための品々が収められている博物館で主人公が働くことになるという展開だけでわくわく、もう何...

本を読みながら思い出したこと。

穂村弘『図書館の外は嵐』を読みました。書評集なので没頭するとかはなかったんだけど、穂村さんが要所要所で書き連ねる言葉にうんうんってなったりあれこれ考えたり思い出したりしたことがあってそういう読書もおもしろいなと思ったので今日はそんな感じで書いてみます。p.8「「最近、何かいい本あった?」と会う人ごとに尋ねている。「えーと」という反応が返ってくることが多いけど、先日、珍しく即答された」難しい質問。好き...

どこまでも続いてく線路の向こうに。

シンカリオンについて書かれた本や論文をちょこちょこ読んでいます。プロジェクトが5年を超すと歴史もできるわけで、シンカリオンも例外ではありません。アニメは放送中から研究対象になるんだぜ。どんどん研究されていってほしい。栗原景『アニメと鉄道ビジネス』。第2章「大人をもとりこにした「新幹線変形ロボシンカリオン」の衝撃」で20ページほどにわたり、プロジェクトE5に始まった5年間のシンカリオンの流れが細かく解説...

メタモルフォーゼの人びと。

石田美紀『アニメと声優のメディア史-なぜ女性が少年を演じるのか』を読みました。女性の役者が男の子を演じてきた事例を軸にアニメと声の文化の歴史をたどる本です。現在も続くTVアニメ「サザエさん」(1969年~)のキャラクターである男子小学生の磯野カツオ役は代々女性の声優さんが務めていますが、そんな風に女性の声優が男の子のキャラクターを演じるようになった背景と歴史が細かく紹介されていてとても勉強になりました。...

移動図書館と5つの物語。

※しばらくブログの更新をゆっくりにします。次回は19日に更新予定です。『じりじりの移動図書館』を読みました。ぐるぐるの図書室、ぎりぎりの本屋さんに続く5人の作家さんたちによる短編小説集です。ぎりぎりの~が発表された時点で3冊目があるという情報があったので楽しみにしていました。\4冊目も楽しみにしています!/(気が早い)お話は全部で5つ、ある日どこからかやって来る移動図書館ミネルヴァ号を狂言回しに登場...

知っている。

※しばらくブログの更新をゆっくりにします。次回は11日に更新予定です。沢村凛『黄金の王 白銀の王』を読みました。一族同士の争いを終わらせようと共闘する2人の主人公の物語です。フォロワーさんのおすすめで読み始めたのですが、あらすじがとてもツボな感じだったのでどんな王国物語かとページをめくったら書きだしが淡々としていてちょっと戸惑ったのですが19歳の穭にまみえた15歳の薫衣が「会いたいというから、来た。何の用...

「きつねよ。きれいな白いしっぽの、わたしのたいせつなきつね」

※しばらくブログの更新をゆっくりにします。次回は6月6日に更新予定です。久保田香里『きつねの橋』を読みました。平(碓井)貞道が源頼光の郎党になった頃の、平安時代のお話です。この貞道と、渡辺綱・坂田金時・卜部季武の4人が頼光四天王ですが物語はまだそうなる前の時間を描いていますね。若武者たちが様々な人々と出会いながらバタバタと過ごす、色々ありつつも充実した日々。15歳で元服を済ませたばかりの貞道くんは頼...

「わいはただただ絵が描きたいんや」「おれはただ絵が描きたいだけなんだ」

※しばらくブログの更新をゆっくりにします。次回は9日に更新予定です。原田マハ『風神雷神』上下巻を読みました。俵屋宗達の少年時代を描いた小説…なのですが、たぶんそれだけだったら読まなかったと思うのですが「宗達少年が1582年の遣欧使節の少年たちと出会い彼らと一緒にイタリアまで旅をして同じく少年時代のカラヴァッジョに会う」的なあらすじを単行本の帯で見てなん…だと…!!??ってなって読書決定。特に下巻の衝撃が色...

絶藝女流天下無、声名早已動三都。

※しばらくブログの更新をゆっくりにします。次回は25日に更新予定です。小谷野敦『歌舞伎に女優がいた時代』を読みました。出雲の阿国以降の、歌舞伎に出演してきた女性の役者たちについて書かれた本です。書店でタイトルを見て「こういう本を待ってた!」と感激して即購入決定。女性の歌舞伎役者というとわたしは市川九女八や三代目玉三郎くらいしか知らなくて女性と歌舞伎の歴史についても江戸三座ほか各地の芝居小屋に出演して...

「お客さん、何にします?」「いつものやつ。」

福田里香『ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50』を読みました。映画や小説、マンガやドラマ、あるいは古典など数多ある物語の中で描かれる食べ物や食事シーンの表現について50章にまとめた本です。ちょっと前にブロともさんが紹介していて、おもしろそうだなあと思って読んでみたら予想以上におもしろかった!テーマと提示される事例がとても想像つくんですよ…チョイスと編集がうまいのだな。作品の中...

ライブラリー・ラストラン。

先月末のことですが、昭島市民図書館つつじが丘分室、通称「新幹線電車図書館」に行ってきました。昭島市のつつじが丘公園内にある、0系新幹線の先頭車両を転用した図書館です。この車両は1973年に製造され1991年まで「ひかり」「こだま」として東海道を走っていたもので、1992年から図書館としてこの場所で働いています。知ったのは先月で、知るなり「行きたい!」ってなってすっ飛んでいきましたよ。新幹線+図書館とか、何てわ...

ぼくを読んでくれる?

北川チハル『だれもしらない図書館のひみつ』(汐文社)を読みました。夜長森図書館という架空の学校図書館を舞台に、そこで働く司書さんと夜になると動き出す本たちと、本が好きなとある読者たちのお話です。職業柄、図書館とか博物館がテーマになっている物語は見つけるとチェックするのでこの本も例外ではなかったのですが、図書館から本が消えていく展開が怖すぎて途中で読めなくなってしまって1週間くらい伏せて置いていまし...

いけブクロのフクロうのいるカフェでフクロとじの本を。

ブロとものあやのさんと一緒に池袋の梟書茶房に行ってきました。駅直結のエソラ池袋の4Fなのでアクセス最高!お店の雰囲気も最高☆満席だったし、結構、おしゃべりの声も聞こえてきましたが黙々と読書する人もテーブルで作業してる人もいました。思い思いの時間をほどよい賑やかさの空間で過ごせる感じでしたね。メニューのひとつ、「本とコーヒーのセット」。このお店を開いた店員さんがセレクトした本と、その本に合わせてブレ...

図書館は進化する。

今年も図書館総合展に行ってきました。図書館界の過去と現状と進化について本気出して考える3日間ですよ。今年は出展側だったのでブース巡りはバタバタでしたけど、例年どおりキハラさんやとしょけっとのブースをまず最初に見てからポスターセッションのブースを覗きに行きましたらば。びっくりした…!顔じゃなくて鼻から顔を出す顔はめパネル。これ人の顔が入ったらたいへんカオスな画像ができあがるぞ…。(入れている人は見ませ...

この世界の果ての誓い守りとおす。

小野不由美『白銀の墟 玄の月』全4巻を読み終えました。十二国記シリーズの最新刊で、番外編が中心の短編集を除くと18年ぶりの本編新作で18年も待ったので期待しすぎかなと思いつつ読んだらとんでもありませんでした。1・2巻が先月に発売されて、3・4巻が今日発売だったのですけど先月に1・2巻を読んだら長い長い状況説明ばかりで何も話が進まないまま終わってしまって待って待ってこんな状態であと1ヶ月待つの、マジで?...

迷宮物件その2。

小野不由美さんの『営繕かるかや怪異譚 その弐』を読みました。5年前に出た短編集の続編です。今回も短編集で、様々な事情で古民家や古い実家に住むようになった人々がその家や周辺で怪異に出逢い、それを若い大工さんが修繕しに来るというパターン。怪異は相変わらず「そういうふうに縛られているからそういうふうにしか行動できない」ものが多くて人間側が観察して理解して対処するしかないというものになっています。1作目も...

五つの指輪。

菅野雪虫さんの『アトリと五人の王』を読みました。9歳~19歳までの、ひとりの女の子の人生を記した物語です。タイトルにある通り、五人の王様と出会ってお別れするお話ですし彼らと結婚も離婚もするのですが(誰かと別れるたびにアトリの指に黒い指輪が増えていくのがしんどい)、アトリの人生の中で彼らはアトリに大きな影響を与えては通り過ぎていくだけでただただ目まぐるしく変化する環境に対しアトリがどう考え立ち向かうか...

集合知。

(某所の〆切が近いので6月初旬まで留守にします)まだ5月だというのに真夏日の気温が続いてヘバっているゆさです、こんばんは。昨日の祖父の四十九日は炎天下の中の納骨で祖母や参列者(ほぼ高齢者)の体調が心配でしたが何事もなく終わってホッとしております。汗めっちゃかいたけどね!ずっとペットボトルの水飲んでました。ストッキングもパンプスも暑かった。北海道の佐呂間の最高気温39度は観測史上初だそうですが札幌の友...

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プロフィール

ゆさ

Author:ゆさ
猫に熱烈な愛をそそぐ本の蟲
歴史やアートも溺愛中
最近は新幹線とシンカリオンも熱い
*twitterにも出没なう。→こちら

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