FC2ブログ
2019_08
04
(Sun)23:57

ジブリの色とポニョとボロと、それから…。

2019ghibli1.jpg
ジブリ美術館に行ってきました。
最近は先着順で取るのも四苦八苦するほどチケットが取りにくくなってますが
7~8月は先行抽選販売をしてくださるとのことで申し込んだら当たったのです☆
8月は短編映画がボロなのでまた見たかったし、企画展「映画を塗る仕事」展も見たかったし。
ありがたや~。

2019ghibli8.jpg
今回のフィルム切符はポニョ。
「ポニョ、そ~すけ、すき~」の場面でした!名シーンではないですか~ありがたや。

2019ghibli11.jpg
「映画を塗る仕事」展は映画の彩色にスポットを当てた展覧会であり、
かつてジブリで色彩設計を担当していた故・保田道世さんのお仕事を紹介する内容でもありました。
キャラクターはもちろん、映画に出てくる建物、食べ物、乗り物、自然描写や水しぶきや月光の色、
物が吹き飛んだ際に飛び散る破片の一粒に至るまで、色指定は細部にわたるんですよね。
すさまじい計算と色彩感覚に裏打ちされた色彩設計の仕事が
当時の設定資料とセル画とパネル解説で紹介されていて、本当に勉強になりました。
(今回の企画展は見て触ってというよりもお勉強的な内容でしたね…)

まずは基本から。
映画は作品ごとに雰囲気が異なるので、キャラクターの色も世界観に合わせて変化します。
明るい魔女宅の彩色。おもひでの引き算の彩色。紅の豚やもののけ姫の原色メインの彩色。
光の当たる部分と影になる部分の色も、キャラクターの立体感を出したり
背景と組み合わせることで状況を表したり(木陰にいるとか)、大きさを対比させたり(神様と人とか)
キャラの心や感情を表現したり(右腕が勝手に動き出してハッと見るアシタカの顔にさす影とか)
影にも様々な役目があります。
それを踏まえて、キャラの「昼間色」「黄昏色」「夕方色」の違いを見ると
色で時間を表現することもできるのだなァと感じられます。
「昼間色」:いつものキャラクターの色。
「黄昏色」:。陽が傾き始めた頃の色。光があたる部分は昼間色と同じで、影のみコントラストを濃くする。
「夕方色」:太陽は沈んだけどまだ辺りは少し明るい頃の色。
光の当たる部分は昼間色よりワントーン明るくして(ただし彩度は低く)、
影は昼間色と同じだけど影の部分を増やして、明るい部分と影の差を少なくする。
差が少なくなることで太陽の光が弱くなったことを表現しているのですね。
今のアニメみたいに撮影で光らせるのではなく、絵の具だけで光を表現しているわけです。
ともすると、陽が沈んだのなら辺りは暗くなるから色は暗くして影も濃くして…みたいな画面作りをしがちだけど
強い光の下では濃い色の影ができて、光がなくなると影も消えるという当たり前の理屈を思い出せました。
真っ暗闇では影どころじゃないもんね…。

セル画に色を塗る仕事も映像で紹介されていて(ナレーションがかぐや姫の朝倉さんでした)、
ヤックルに乗って矢を射るアシタカの線画をカーボンでトレースし、
1枚1枚絵の具で塗っていく様子がダイジェストで上映されていました。
はみ出さず、間違えず、丁寧に手早く塗る作業はいつ見てもホレボレする…
あの映像の人はあの技術の境地に至るまで一体どれだけ修行なさったのだろう…気が遠くなる。
気が遠くなるといえば(?)シシ神の足元に生えては枯れていく草花とか
ハウルのベッドのクッションやアクセサリーなどの色数がもう、多すぎて眩暈がしてきます。
これを1枚1枚全部仕上げていく現場のすさまじさーー!
趣味の絵を1枚仕上げるのにヒィヒィ言ってるわたしと違って、この人たちはお仕事だもんなァ…。
かと思うと、魔女宅クライマックスの群衆シーンはいくつかの色パターンで塗り分けていたり
トトロのトウモロコシ畑は葉の裏表や色の塗り分けで奥行きを表現していたりと
様々な工夫で画面づくりをしていることもわかりました。
すべてを塗り分けることが色指定ではない…深いです。
曇りや雨など、天候によっても色は変わるので
雨の中を飛ぶキキや雨に濡れるアシタカ、雨の中を走るサツキとメイなど
濡れる前濡れた後で色はどう変わるかを表現するのですが
「この物が濡れたらこの色になる」ではなく、あくまで「それらしく塗る」ことを心掛けるのだそうです。
水の色も難しいですな…。
ひといきに水と言っても様々で、水中や水面、深さと浅さ、澄んでいるのか濁っているのかなど
様々に考えることがあるようです。
シシ神の池の深いところまで沈んだアシタカは暗い色彩になっていて、
殴り合い後に浅瀬に倒れ込んだポルコとカーチスはあまり色彩を落とさず鮮やかに、
飛行艇が墜落した海の水面はかき回されたような青い色に、
キキが掃除をした床に人物が鏡のように反転して映るカットは、木目なので暗い色に。
水の周りに、水の下には何があるかで色はここまで違ってくるんですね。
光と影についても。
夜に草壁一家が川の字で眠るカットはあえて布団が明るく塗られています。
(普通は暗闇では布団の色は判別できませんが、あえての色指定)
日光と月光の下でも、千尋とリンさんが縁側でおまんじゅうを食べるシーンでは
外からの満月で2人の姿が明るく照らされていたり
エボシとアシタカが屋根の上で語るときは昼間色よりもワントーン柔らかい色になっています。
ポルコがフィオに過去話をするシーンではランプの光が出てきますが
光源が小さいのでキャラの一部分だけが明るく、影は濃い色に指定されています。
飛行石に照らされるパズーとシータ、ポムじいさんのカットは
飛行石が青い光を放っているので3人の服も青い色に染まっていますが、肌はいつもの昼色でした。
ここもあえての色指定。

過去に保田さんの著書を読んだりドキュメンタリー番組を見たこともあって
改めて彼女の仕事を見せていただいたなぁと思うと同時に
やはり色彩設計の仕事は万物の性質を理解する必要があるのだなぁと改めて思いました。
説明文を読んだり、セル画を見比べたりするのでかなり頭と目を使いましたが
絵を描く人や色彩に興味がある人はものすごく勉強になると思います。
展示は11月までやっていますので興味のある方はぜひに~。
あとこの展示で初めて、俊夫さんの車はスバルだとわかったし
メイちゃんと出会ったばかりの透ける小トトロはエアブラシだと知ることができました。
エアブラシのトトロ!(なんか感動)

2019ghibli2.jpg
2Fのマンマユートから1Fのカフェへ降りていくときに通る屋外の道でいつも見る猫SPたち。
去年も2匹だったけど今年も2匹でした。

2019ghibli3.jpg
テイクアウトスペースにいたポルコ・ロッソの蚊取り豚。夏になると置かれる風物詩です。
だいぶ前の商品ですが今も買えるんだろうか…うちにもあるけど。(うずまき線香がないので使ってないけど)

2019ghibli4.jpg
10年以上通ってるけど初めて出くわしました!メニューを書いてるところ。
あと、これも初めて見ましたがカフェ入口の隣に飲料水の無料サービスが設置されていて
紙コップも置かれて自由に飲めるようになっていました。
暑い中オープンまで待つのでありがたや。

カフェは11時のオープンですが、開店前にお客さんがどんどん並ぶので
いつも早めに行って並ぶようにしているのですが、
今回も買い物を済ませてから行ったら(10:20くらいだったかな)既に待機用の椅子はいっぱいで
後ろにもどんどん人が増えていたので慌てて最後尾へ。
合間にお水をいただきながら待って、有難いことにギリギリ1巡目で入店できました。
相席OKにすると結構、入れてもらいやすかったりします。
(わたしはおひとり様なのでだいたいカウンターに案内される)

2019ghibli5.jpg
大麦入りのおひさまスープ。
チキンブイヨンに季節の野菜がどっさり入っています。おいしい~☆
ど真ん中の白いかたまりは卵の白身かとおもったらモッツァレラチーズでした!
パンも焼きたてでホカホカしていたので早めにいただきました。外はカリッ、中はモチッ☆

2019ghibli6.jpg
ふしぎ玉を乗せたレアチーズ。
ケーキの上に乗っているのは常温で固まるゼラチンにブルーベリーを閉じ込めたもので
美術館内の階段の手すりなどに入っているふしぎ玉をイメージしているそうです。
見た目も味もひんやりでおいしかった☆

2019ghibli7.jpg
ランチの後は屋上へ。ロボット兵も暑い中お疲れさまです。

館内に戻って、土星座で『毛虫のボロ』を鑑賞しました。
初めて見たのは去年で約1年ぶりの鑑賞ですが、忘れている部分も結構あって楽しかったです。
やっぱり空気のゼリーと夜明けの光の表現がすばらしくてな…。
ボロに当たってキラキラ散るゼリーは柔らかそうだな、触るとひんやりしてそうだな、とか
朝の光も昼間と違って柔らかそうで、少しひんやりしつつも暖かそうだな、とか。
あと今更ですがボロかわいいよね!
モフモフいいながら茎を登って空気食べたり葉っぱ食べたり、糸を器用に使って下へ降りたり
タンポポの花にダイブしてぱあぁぁ…☆ってなったり。かわいい!
ボロが動き回るたびに子どもたちがキャッキャ楽しそうにしていたのが忘れられないです。
そしてエンディングで「声と音 タモリ」と表示されたときの大人たちのどよめきがやっぱり楽しい。

2019ghibli10.jpg
基本的にジブ美には企画展とカフェの季節のメニューを楽しみに来るので
常設展の映画の生まれる場所はだいたいいつも最後になりがちなのですが、
今回もいつものように「よし、じゃあ常設展見て帰りますか」という軽い気持ちで行きまして。
少年の部屋は前に比べて物がどんどん増えてるなあとか
(スタッフさんによると「少年が成長して青年になった」ということらしい)、
美術室の今回の背景画はあの映画が中心かなとか、ジブリブリ相変わらず埋もれてるなァとか
いつものようにさらっと鑑賞して終わると思っていたのです、が。

仕上げ室に展示されているアニメーターの作業机は、いつもは原画が数枚置かれて
誰でもパラパラとめくれるようになっているのですが
今回は何だか人だかりができていて、なんだろうと思って近づいたら
机に座って熱心に絵を描いている男性がいるではないですか。
ん??と思ってその人の手元を見たら、千尋を描いているではないですか!!
え???ってなって、そのとき初めて気づいたのですが
机の上に「アニメーター実演中」「話しかけても大丈夫です」という表示が英語とともに書いてあって
ええと、つまり、この人は本職のアニメーターさん…。

( ゚д゚)……

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚)………!?!?!?!????

あまりにびっくりしてその人と絵を5度見くらいしちゃって、声も出せなかったのですけど
その人も静かに描いていらっしゃったし周りのお客さんも静かに見学していたから
出さなくて本当によかったです。
話しかけていいってことだけど、とてもそんな雰囲気ではなかったので
近くに立っていたスタッフさんにお聞きしてみたら
「夏休み特別企画で5日間だけの実演で、今日は3日目です」とのこと。
割と最近決まったので特に広報もしてないみたいでした。(Twitterにはあったけど)
こういうことってあまりなかったように思ったのでそれも伺ってみたら
「ずっと前に吉田さん(ポニョの美術監督)に来て描いていただいたことはあります。それ以来ですね」とのこと。
なので8/1~5に来た人ラッキーです、幸せです!本職の技術をぜひ見にいってください。
(ていうか吉田さん来てたのかよ~~~知らなかった…見たかった…!)

今回、実演されていた齋藤昌哉さんはおもひでぽろぽろからジブリに参加した方で
今は美術館で働いているそうですが、ジブリにいた頃は主に動画を担当されていたそうです。
おもひでから参加っていうとあれだ、宮崎さんたちが今のスタジオ建てて給料制敷いて
本格的にスタッフの育成を始めた頃ではないですか~!
(それまでのジブリは作品ごとにスタッフを集めて終わると解散する体制だった)
まさにジブリで技術を磨いてきた方だ…すごい…!
とか、そんな風に思ってしまってますます緊張してとても質問とか無理、と思ったのですが
「午前中は子どもたちが色々質問してましたよ~本当、大丈夫ですよ」というスタッフさんに押されて
齋藤さんが3枚ほど描き終わったタイミングで思い切って声をかけてみました。
(質問できなかったのは緊張もあったけど、齋藤さんが絵を描くところをとにかく眺めていたかったっていうのもある)
そのとき齋藤さんが描いていたのは、映画後半でタタリ虫を踏み潰す千尋のカットだったので
「このシーンを描かれた方ですか?」と聞いてみたら「いや、僕ではないです」とのことでした。
作業机にあった動画をトレースしてみました、とのこと。
どうしよう、聞きたいこといっぱいあるけど何聞いたらいいんだろう、でもとにかく何か、と思って
「ジブリには色んな監督がいますけど、皆さんどんな感じですか?」とお聞きしたら
「高畑さんは朝ドラほど理屈っぽくないです。委ねてくれて、OKならそのまま通るし、ダメなら書き直しです。
宮崎さんは明確なビジョンがあってご本人も描く人なので、ダメならご自分で(原画を)直しちゃうタイプです」とおっしゃって
おおおスタッフ目線の監督…高畑さん思ったよりソフトだ…てか朝ドラご覧になってるの…とか
なんかもう色々感慨深すぎて言葉が出なくなっちゃいました。
(ぽんぽこ・もののけで高畑・宮崎両監督の映画に出演された石田ゆり子さんも
アフレコのときの両者の演出の違いを過去に何かの番組で述べていらっしゃったっけ…。
高畑さんはブースの中からの指示出しでソフト、宮崎さんは扉をガラッ!と開けてすぐ近くまで来るらしい)
齋藤さんは他にも「今は業務体制がシステム化されてるから割と静かに描いてて(会話はするけど)、
昔は体制が未完成で手探りだから和気あいあいとやってたみたいですね。朝ドラみたいに」
「3Dアニメとかある時代ですけど、宮崎さんは新作も鉛筆でやってます。ずっとそうだと思います」
などなど、スタジオの今と昔の違いみたいなこともお話くださったり
思いがけず新作のお話も聞けたのでもう、ほんと、すっかり頭がパンパンになってしまいました。
でも「スタッフから見た監督」のイメージをスタッフさんから直接お聞きしたいとずっと思っていたので
叶ってよかったです。
齋藤さん本当に本当にありがとうございました!!

頭がボーっとしたまま展示室を出て、帰路につこうと屋外へ出たとたん猛烈な暑さが襲ってきて
その衝撃かわかりませんが頭がいくらかクリアになったんですが、
「握手してもらうの忘れた」「舘野さんのこと聞き忘れた」「美術館のお仕事で何してるか聞き忘れた」等々、
後になって色々聞きたいこと浮かんでくるのほんと何なん…!
なぜ人間の脳は物事が過ぎた後に突然働きだすのか。ぐぬぬ。
あと齋藤さんが描いてる間ずっと動画撮りてぇ…!って思ってた。
浦沢直樹の漫勉みたいな、アニメーターの手元を撮影した1時間番組のシリーズを誰か作ってください。(他力本願)

2019ghibli9.jpg
マンマユートでゲットしたSOU・SOUコラボのマックロクロスケ足袋ソックス☆
なかなか斬新なデザインです。いつ下ろそうかな~楽しみ^^

しかし…。
・チケットの抽選あたった
・ポニョの名シーンきた
・メニュー書くとこ見られた
・アニメーターの実演見られたうえに質問できた
2019年もまだだいぶ残っているのにこんなに色々連続してしまってわたし大丈夫だろうか、
残り5ヶ月がんばって生きねば。
とりま来週の感謝祭だな…健康に気を付けて冷たいもの食べ過ぎないで、早寝を心がけようと思います。
スポンサーサイト



2019_07
07
(Sun)23:56

いつでも誰かがきっとそばにいる。

isaoten_1.jpg
東京国立近代美術館の高畑勲展に行ってきました。
去年亡くなった高畑勲氏の作品や膨大な制作資料などから彼の表現と思想をたどる展覧会です。
写真は竹橋駅ホームと改札の間にあったポスター。4種類ある☆

isaoten_2.jpg
美術館前の看板。

展示ですが、会場入口のしつらえからもう素敵すぎて→こちら
映画でかぐや姫が何枚もの布をヒラヒラさせながら走っていたシーンを思い出したりしました。
最初の展示室に入ると竹林が再現されていて、竹から生まれたかぐや姫が映像で投影されていて
かすかに聞こえるBGMは映画のメインテーマでした。雰囲気バッチリ。

最初の展示室は壁一面が年表になっていて、
高畑さんの人生と、国内外のアニメーション界の動きと、国内・世界情勢を並べてありました。
ユーリ・ノルシュテイン氏から高畑さんに贈られたイラストが途中に飾られていて
霧のなかのはりねずみが描かれていました。モフモフかわいい。
(高畑さんはノルシュテイン氏の親交が深く、ジブリを通してお仕事を日本に紹介していて
ノルシュテインの他にもフレデリック・バックやジャック・プレヴェール、ミッシェル・オスロなど
海外の映画監督や詩人の作品を紹介していますね)
同じ室内には高畑さんのお仕事の一部として
ドラえもん企画書、2期ルパンの絵コンテ、ナウシカを映画化する際のメモがありました。
ドラえもんは1話完結にするのでシリーズ構成は不要とか
初回はドラえもんの説明をするのではなくいきなりのび太との日常から始めた方がいいとか
企画の段階から色々考えていらっしゃった様子。
ルパンは最初にアニメ化したときニヒルな展開で視聴率がふるわず、
高畑さんと宮崎さんが関わるようになってドタバタが増えてからヒットしたという逸話があるけど
展示されていた絵コンテも確かそんなドタバタ回。
ナウシカのメモは「秘められたかなしさ、あふれ出るかなしさ」「はげまし」「叫び」「苦悩」などのキーワードがあり
王蟲は「根源的な生命力」「しかしなつかしさもある」「BGMはバッハ」などとあり、
未来感となつかしさのある作品づくりを目指していらっしゃったのでしょうか。
ラストシーンはラヴェルやリヒャルト・シュトラウスの音楽を想定していらっしゃったみたい。
ナウシカをクラシック音楽で考えたことはなかったなあ…王蟲はバッハかあ…。
(高畑さんはナウシカのプロデューサーを依頼されたとき最初は断って、
なぜできないかを鈴木さんに何時間も語ったというエピソードがあるんだけど、
宮崎さんの「おれは高畑勲に全青春を捧げた。何も返してもらってない」の言葉と
鈴木さんの説得で最終的には引き受けたっていうのが好き。
でもって、引き受けたら徹底してやり遂げたっていうのも好き)

宮崎さんの出発点が白蛇伝といわれるように、高畑さんにも出発点があったわけで
ポール・グリモー監督の映画「やぶにらみの暴君(現邦題:王と鳥)」の展示がありました。
学生時代に見て「アニメーション映画で思想が語れるのか」と衝撃を受けたそうです。
(高畑さんは「王と鳥」を2006年にジブ美ライブラリーから紹介していて
わたしはその時も今もあの映画を見ていないのですが、
そろそろ見ても大丈夫かなと思い始めています…あらすじを読む限り難解そうなので敬遠してしまったのだ…)
東映に入社後は安寿と厨子王丸やわんぱく王子の大蛇退治などで演出助手をしながら
企画を提出する機会などもあったようで、そのうちのひとつが「ぼくらのかぐや姫」。
かぐや姫の映画が公開された際にずっと昔に考えたみたいなことをどこかでおっしゃっていたけど
これかー!って感動してしまいました。
何枚もの紙にびっしり書いていて読むのが大変でしたけど
(高畑さん字は綺麗だけど書く文章は理屈っぽくて理解するのに時間がかかるんです)、
当時から原作通りにつくることを想定していたんですな…。
冒頭のイメージも既にあったようで絵巻物をクルクルッと開いて始めるみたいな感じにしたかったみたいですな。
若手の頃から抱えていた企画を晩年に制作期間8年もかけて実現させたのほんとすごい、
制作に関わった人たちも応援した人たちもすごい。
その後はTVシリーズの狼少年ケンで絵コンテや演出を担当したそうで
ご本人が「好き」とおっしゃっている72話の絵コンテが展示されていました。
ケンとゴリラの戦いを仲間のゴリラたちがTVを通して見るというものですが
ケンはジャングルが舞台なので当時そういう演出は斬新だったようです。
完成映像も上映されていて、コミカルに動きまわるゴリラたちがおもしろかった。

太陽の王子ホルスの大冒険。
作画枚数が増え続けるわ、制作が遅れに遅れるわ、会社とケンカになって始末書書きまくるわで
もうこの映画制作の話だけで1本映画が作れそうだなといつも思う。
過去にホルスの関係書籍を読んだときも震えあがりましたけど、
それらの関係資料を一部とはいえナマで見られたのはとてもよかったです。
会社からはスケジュールが遅れたり予算が膨らんだことで制作を一時中断させられたり
「スケジュールを完遂するという決意が表明されない限り演出を降ろす」と通達され、
高畑さんは「尚一層の努力をする覚悟です」と反論してカットごとの作画枚数まで決めさせられ、
もう読んでるこっちがハラハラして気持ちが真っ黒になりそうだったけど、当時の熱意も息遣いも伝わってきて。
生々しいやりとりが残ってるってすばらしいですね(((((((((;;´Д`)))))))))ハアハア
展示室の床にそれらの資料のコピーがびっしり貼られていて気が狂いそうでした。
展示されていた資料はほんの一部でしょうし、もっと他にもおっかない資料がいっぱいありそうだし
きっと残された資料以上におっそろしいことがもっともっとあったんだろうな…。
また、高畑さんはホルスを制作するにあたりスタッフにアイディアを募っていて
ストーリーや舞台についてのスケッチやメモもありました。(小田部夫妻と書いてあるのがあったよ)
圧巻は宮崎駿著「覚え書」。
「僕なりに考えて、こんな風に書いてみました」で始まるアイディアは24枚にもおよんでいて
(岩男と氷象に関してはこの時すでにイメージがあったみたい)、どの紙もびっしり文字があって
でもきっとこの枚数以上に言いたいこと伝えたいことがいっぱいあったと思うし、
現場でも倍以上の言葉が交わされたであろうことも容易に想像がつきます。
(後年、ホルスのコメントを求めた鈴木さんの電話に「16ページよこせ」って言ったくらいだし)
あとこの資料に「ヒルダ(シータ)」「ホルス(パズーという名はどうでしょう)」とあって
もうこの頃からシータの名前を使いたかったんだなと。。
ちなみに宮崎さんのイメージではホルスは常に食べることが好きらしいです。かわいい^^
隣に制作当時治の高畑さんと宮崎さんの写真があって、和気あいあいという雰囲気ではなかったけど
色んなことがあったろうなあとしみじみしてしまいました。
(宮崎さんの手元のコップにアトムの絵がついてたよ…アトムは1963年だからね…)(ホルスは1968年)

展示の間にアニメーターの作業机が再現されていました。
高畑さんの机ではないっぽいですが、古くて汚れて、長いこと使いこまれた印象でした。
トレス台の上にヒルダが子どもたちに手を引かれているカットの原画が置いてあった。

ホルスはキャラデザもスタッフからイメージを募っていて、色んな人が描いたキャラクタースケッチがありました。
宮崎さんのホルスはパズーっぽくて、大塚康生さんのホルスは未来少年コナンっぽい。
(大塚さんの描いたキャラクター対照表があって、高畑さんと宮崎さんが全キャラに怒られててちょっとかわいそうだった)
奥山玲子さんのヒルダは強い目をした女の子で、小田部羊一さんのヒルダは森の子って感じで
それらを最終的にまとめた森やすじさんのヒルダは神秘的で強さを秘めた、
この世のものではないような雰囲気をかもし出していてやっべぇ…ってなった。
展示してあった作画担当表のヒルダのカットはほぼ森さんが担当されていたのもうなずける。
高畑さんもヒルダの表現は本当に悩んでいて、ぐっちゃぐちゃなメモからそれが伝わってきます。
「ここのヒルダ実に難しいんだ、目はうるんで、口元は微笑んで、絶望の中で」とか、
確かにヒルダはとても難しい立場の子なのでどうやってまとめるか大変だったろうな…。
(迷いの森のシーンは東山魁夷の絵を参考にしたそうです)
ホルスについても「なぜホルスは追放されるのか」ということで人々の感情の変化を記したメモがあり
ホルスが村に来て追放されるまでの一連の流れが事細かに説明されていました。
小田部さんによるホルスの船出シーンの原画もあって、
ホルスが小舟ごと海に突っ込んで帆を上げる有名なやつですけども
隣に映画の予告編が流れていて完成シーンも確認できました。やっぱり何度見てもあの動きはすごい。

大塚・宮崎とともに東映動画を退社してAプロに移籍した高畑さんは
リンドグレーンの長くつ下のピッピなどを企画していましたが原作者の許可が得られず、
次に制作したのが「パンダコパンダ」。
わたしも子どもの頃何度も見た大好きな映画です。
扉を開けて顔を見せるミミちゃん・パンちゃん・パパンダの絵が壁に貼ってあって和みました(*´︶`*)。
演出は高畑さんですけど、脚本は最終的に宮崎さん高畑さんで仕上げているはずで
おふたりの合作と言ってもいいと思います。
宮崎さんによる雨ふりサーカスのレイアウトがどっさり展示されていて見ごたえありました。
その後は小田部・宮崎とともにズイヨーに移籍して「アルプスの少女ハイジ」を手掛けるわけですね。
日常生活を丁寧に描くためにスイスへロケハンに行き、ヤギの乳しぼりやセントバーナードの生態を研究し、
全52話の構成もきっちり決めておく徹底ぶり。
あとこの頃からレイアウトを本格的に工程に組み込むようになります。
ハイジでは宮崎さんが担当していますが、その一部と完成画面が展示してありました。
「事前設計をしっかりやったうえで仕事をする」ためにどうしても必要だったというレイアウトは
高畑さんが始めたということで有名ですけども、
高畑さんにしてみれば必要だったから取り入れましたっていう意識だったかもしれないな…。
井岡さんの背景画も相変わらずすばらしくて、ロケハン行ってないとか信じられないクオリティでした。
(井岡さんの参加はロケハン後で彼は写真やスケッチのみを参考に仕事してた)
オープニングのブランコ、雲に乗るハイジ、ハイジとペーターがダンスしてる原画とか
ハイジが1話で重ね着を次々に脱いでアルムの山を走って行く原画などもありました。
今思うとなんて贅沢に時間を使っている1話だったんだろ…すごいな。
母をたずねて三千里も、わずか50ページほどの原作を全52話で描くために
本当に苦心されたというのは何度も聞いた話ですが、
1話でマルコが街から路地の家に戻るまでの高低差を意識した道のりの演出とか
マルコと出会うことで右往左往する大人たちの演出なども、今思えば本っっっ当に高畑さんだなと思うし
アメディオの動きについても「(落ちるときは)嘘でもゆっくり落下」とか指示があったりしておもしろい。
椋尾篁さんの背景美術も好きなんだよな~濃い色の背景。日差しが強い国の色彩ですよね。
赤毛のアンは生活描写ここに極まれりとでも言いたくなるレベルですごいよな…。
ご本人は「TVシリーズなので中途半端にならざるを得なかった」と後年語っていらっしゃるので
もっともっとやりたかったみたいですけども。
アンのデザインについても注文が細かくて、
「風変わりで目立ち、骨格からして将来は魅力的で知的になる」という高畑さんの要求に応えるべくして
キャラデザの近藤喜文さんは本当に大変だったろうなと思います。
他にも、じゃりん子チエで当時の大阪の下町の空気まで伝わる演出をしていたり
セロ弾きのゴーシュで音楽映画に挑戦したり
また「ファンタジーを作っていると現実を撮りたくなる」ということで制作された柳川堀割物語などから
ナウシカのプロデューサーを経てスタジオジブリに参加していくわけですね。

となりのトトロと同時上映だった火垂るの墓は、新潮社が制作に参加するまで様々あったり
高畑さんが80分の映画にしたら宮崎さんも「トトロも80分にする」と言い出して大変だったり
高畑・宮崎でスタッフを取りあう地獄絵図があったりと、本当にエピソードに事欠かない映画ですが
わたしはちゃんと見たの2回くらいですな…つらすぎて見られない。
亡くなった清太くんと節子ちゃんが生きている自分たちを見つめる演出とか
生きている人と亡くなった人とで表現を変えてみたりとか
(「ノーマル(生きてる人)とユ~レイ」の表現についての主線や色指定の比較表があった)
色々と挑戦しているんですよね。
高畑さんは、トトロと火垂る両方の色指定を担当した保田さんとは「スリリングな冒険をした」と語っていて
それはキャラクターの昼・夜・幽霊の3パターンの色指定表からも伝わってきます。
おもひでぽろぽろでも、現在と思い出でキャラクターの色や背景のパターンを変えているのは有名な話で
背景がぼかされていたら思い出、くっきりしていたら現在みたいな区別をつけていますね。
美術の男鹿さんはトトロで緑のイメージがある人ですけど、引き算の背景画もきれいですよね。
平成狸合戦ぽんぽこの展示はイメージボードが壁一面に貼られていて、その色彩の鮮やかさにびっくりして
こんなにも色彩豊かな作品だったかと改めて。
総天然色漫画映画ってわざわざ副題つけてるくらいですからな…。
ガラスケースの展示の半分以上を妖怪大作戦の妖怪デザインが占めていておもしろかったです。
「妖怪画談 p.112より」とか引用元までしっかり描かれた頼もしいイメージボード、嫌いじゃないぜ。
(あと玉三郎兄さんがショーパブでバイトしてたっていう裏設定を初めて知りました。そうなのかあ)
こちらも美術は男鹿さんで、里山の風景はもちろん都会の景色も工事現場の様子も本物のようにリアルで
美術の力をこれでもかと見せつけられましたね。
そんなぽんぽこでリアリティを追求しまくった画面づくりから一転、
となりの山田くんでは限界まで引き算した表現になるからすごい…。
シンプルでほとんど白い画面ですがまるで原作の絵がそのまま動いているような錯覚を覚えます。
かぐや姫の物語は山田くんほどではないけど、結構、引き算の画面づくりをしているのは変わらなくて
でも表現はまったく易しくなくて、「絵巻物が動いているような表現」をとことん追求していると思う。
作監の田辺さんが動画に指示したメモが印象的だったんですけど
「線画が硬く原画とニュアンスが違うので直してください」という添え書きとともに
いつものアニメーションの線で描いた原画の隣に筆ペンのようなタッチに修正された原画が並んでいて
違いは一目瞭然で、これを田辺さんは制作中ずーーーーーっとやってたのかと思うと気が遠くなりそうでした。
橋本さんによるかぐや姫疾走シーンの原画と動画が展示ケースにどっさり積まれていたけど
目測ですけど計ったら6~7センチくらいあって頭おかしくなるかと思った、
どんだけ時間かけて描いたんですか橋本さん…!
たった2秒の横顔を52枚かけて描いてるみたいですがあれ何分あったっけあのシーン…考えたくない…。
下書きの鉛筆もあえて残し、ザラッとした力強さでまとめられた原画は
1枚だけ見てても動きが感じられて本当にすごい。
姫が捨丸にいちゃんと空を飛ぶシーンではこの映画で初めて青空が描かれますけど
それも「姫が地球を実感するためにここまで空を描かなかった」という演出のもとだったんですね。

最後の展示が月をバックに映る赤ちゃんかぐや姫で、BGMが天人の音楽でめっちゃドキドキしました。
かぐや姫に始まりかぐや姫に終わる!
高畑さんが亡くなられているという事実も改めて突き付けられた気がした…天人の世界に行っちゃったんだな…。
高畑さんお疲れさまでした。考えて考えて考え抜いた人生でしたね。お疲れさまでした。

isaoten_3.jpg
ショップで図録とパパンダおみくじをゲット。
おみくじは見たとたんに値段も見ないでレジに持って行きました(900円だった)パパかわいいー!
図録は展示品を網羅していません。制作資料は抜粋掲載ですし(多すぎるので無理もないけどね)、
ドラえもん企画書やルパンの絵コンテ、やぶにらみの暴君関連資料、アニメーターの机の再現、
会場で上映されていた映像展示の詳細などは載っていません。
展示室でお見逃しなく。

isaoten_4.jpg
パパンダおみくじ末吉でした。
おうちの戸締りしっかりしようとか、ラッキースポットが竹林とか、
いちいち映画を意識した内容になってておもしろい☆

会場を出たら3時間以上経過していました…。
夢中で観てしまったし、制作メモのたぐいがおもしろすぎて熟読しちゃったからなあ。

今回の展覧会は高畑さんも企画段階から関わっていらっしゃったようなので
高畑さんが亡くなったから展示しますってわけではないようです。
(大きな展覧会は基本的に企画から開催まで数年かかる)
でももし最後まで監修しておられたらどんな内容になったかな…と思わずにはいられません。
骨格は変わってないと思いますが、開催までに新しく見つかった資料もいくつかあるみたいだし…。
担当の方もインタビューで「見ていただきたかった」とおっしゃっているのお見かけして
ほんとにそうだよな~と思いました。
あと、展示の最後にこの展覧会に協力した人々や団体のクレジットがあったのですが
宮崎さんのお名前はありませんでした。
関わったけど載せなかったのか、本当に関わっていないのかわかりませんけど。
新作の絵コンテでそれどころじゃないだろうし、心境を思うとそもそも関わるのも複雑だろうしなあ…。
代わりに鈴木さんが全部やった可能性もあるのかな。

そういえばわたしは借りなかったのですが、今回の音声ガイドは俳優の中川大志さんで
彼は朝ドラ「なつぞら」にて坂場一久なる演出助手を演じていらっしゃいますが
坂場くんのモデルは高畑さんといわれてますね。
東大出身で、フランスのアニメーション映画を見て入社してきて、カチンコが下手。そのまんまですね。
ちなみに主役の広瀬すずさん演じるなっちゃんのモデルは奥山玲子さんなんだよね、
今回の展示で彼女の描いた絵をいろいろ見られてよかったです。
他にも、井浦さんがやってる仲さんのモデルは森さんだろうし川島さんの下山さんは大塚さんだろうし
貫地谷さんの大沢さんは中村和子さんだろうし井原さんの森田さんは保田さんだと思う。
あとは小田部さんと宮崎さんにあたる人が出てくれば役者は揃う!
みんなでホルス(ドラマでは違うタイトルになると思うけど)を作ったりしませんかね。
やたら追求されまくるクオリティ、遅れに遅れるスケジュール、演出降ろす降ろさない泥沼。
いや~朝から大炎上しそうですね!楽しみだなぁ~~(*´▽`*)☆←←


あと今回、展示物は撮影禁止だったのですが
唯一撮影できたスポットがありまして。
追記にその写真を載せてあります↓クリックで開きますのでどうぞ☆

いつでも誰かがきっとそばにいる。 の続きを読む »

2019_05
03
(Fri)23:52

元気の出るおまじないのおにぎり。

kandam4.jpg
神田明神に行ってきました。
現在、文化交流館「EDOCCO」内にて鈴木敏夫とジブリ展が開催中なのですが
連休中のため4時間待ちだったので諦めまして
(元々すいてたら入ろうかなァくらいの気持ちだったのでそれは別にいいんですが)、
今回はむしろ展示よりも楽しみに、いや展示が見られなくても何が何でもこれだけは!という目的があったので
そっちへ回ることに。

kandam5.jpg
これです!!
展覧会の開催中、交流館内のカフェ「MASU MASU」で期間限定メニューがいただけまして
そのひとつがこれなんです!!!

kandam6.jpg
展覧会もですがカフェも大行列、店内の利用は2時間待ちと聞いてテイクアウトにしたのですが
それでも1時間は並んで待ったかな、
無事にハクのおにぎりと大黒様の縁結びプリンをゲット。
店内にイートインがありましたのでそちらでいただきました。
プリンは展覧会の期間だけ鈴木さんの描きおろしパッケージになってます。かわいい^^

kandam7.jpg
んぐおああぁぁぁああぁああああハクのおにぎりだあああぁぁぁああああ+゚+。:.゚(*゚Д゚*).:。+゚ +゚
すごい、ほんもの、たべられる、まじうれしい、生きててよかった。
たぶん初のフードメニュー化なので本当に、本っっっっっ当に感動しました…!
映画のとおりに竹の皮にくるまれて3個入りで再現度400%!!!すげぇぜ。

kandam8.jpg
塩むすび。
お味は塩、梅ぼし、鮭の3種類なのですが何食かに1回は3個すべて塩むすびが出るとか(笑)。
映画で千尋が食べたのは全部塩むすびでしたから当たった人は千尋の気分が味わえるんですね!
ちなみにわたしは塩、梅ぼし、鮭のセットでした。おいしかったですよ最高でしたよ。
ハク様が握ってくれたのだと思ってかみしめながらいただきました。
形と大きさがほどよいというか、コンビニおにぎりより少し小さいくらいの、
少年の手で握った感がすごくあってすばらしかったしお米も柔らかくておいしくて
ハク様に「お食べ」って言われてる気がして(幻聴)めちゃくちゃ楽しい時間でした。
企画してくれた方ありがとうございましたありがとうございました!!!

kandam9.jpg
巨大コニャラ。カフェの前にある撮影スポットです。
鈴木さんがデザインした日清製粉のキャラクターですが、確か子猫のはずですが
こんなに大きくなっちゃって(笑)もはやトトロ。

kandam10.jpg
こっちに回ったらようやく上下が切れることなく全身図が撮影できました。
(後ろは待機列なのであまり下がれないのです)

kandam11.jpg
触ったら毛がふさふさしておりました。かわいい。
これでお腹がボヨンボヨンしていたらマジでトトロだと思った。

この後は本殿にお参りして、さてお腹もいっぱいになったのでどうしようと思案して
(小さいおにぎり3つでしたけど食べ終わったら結構お腹いっぱいになる量でした)、
そういえば神田明神には何度も来ているけど肝心の祭神である平将門の首塚には
まだ行ったことがなかったなと思って、いい機会だから行こうと思って移動開始。

tokyosta7.jpg
秋葉原から東京駅に移動したら在来線ホームから新幹線が見えたので
「ホギャーッ!」ってなって走って撮影。
E2やまびこ&E3つばさです!シノブくんだよ~~ヒャッホウ☆\(^o^)/

あと、別に新幹線見たからってわけじゃないんですけど
「東京駅に来たらTBSストアに寄るんだ、ぬかるなよ」という声が聞こえた気がしたので(幻聴)、
一番街に降りて寄ってみましたらば。
tokyosta8.jpg
ぬおああああぁぁお店番リュウジさん再び!!(☆o☆)
3月にお会いしたばかりですがまさか再会できるとは思わなくて腰がくだけそうになりました。。
ここのキャラクターパネルはローテーションで、週替わりくらいでの交代制なので
必ずしも彼に会えるとは限らないのですけど、この日はたまたまお店番してくださってた…!
はわわわわスタッフさんマジでありがとうございました。ご縁に感謝します。

tokyosta9.jpg
地上に上がって丸の内駅舎側で中央迎撃システムに思いを馳せるなど。
ここらへん一帯のビル群巻き込んでのシステムほんと壮観でしたなァ…
撮影のためわたしが立った場所も確か地下に沈んだと思われ。
ここにみんなとカイレン様がいたんだよなあ、リュウジさんもいたんだよなあ…
東京駅は聖地。(強い意志)

masakado1.jpg
やっと首塚に到着です…寄り道しすぎ。。
940年2月に坂東の地で乱を起こし斃れた平将門の首を祀っていると伝わる場所です。
ビルの間にあるというのは聞いていたけど本当に周りはビルだらけで
ここだけ緑がわらわらっとあってちょっとびっくりします。

masakado2.jpg
首塚。
京都で晒された将門の首が関東まで飛んできて落ちたのがこの場所ということで、
この場所は神田明神創建の地でもあります。
現在は外神田に移転した同社ですが今月行われる神田祭ではお神輿がここまで来て神事を行うそうです。

開発などで首塚を動かそうとすると揺れたとか嵐が起こったとか、
霊感の強い人は何かを感じる場合もあるとか、この首塚にまつわる話は昔から聞きますけども
周りがこれだけ開発される中でここだけぽつんと保存されているのを見ると
人々が長いこと将門に寄せてきた畏怖と期待について考えずにはいられません。
わたしがお参りしている間も(連休中だったせいかもしれませんが)参拝者が切れ目なく訪れていて
知名度も高いのだなぁと改めて思いました。

masakado3.jpg
境内にあった案内板で、かつてここに酒井家上屋敷があったことを知りました。
伽羅先代萩や樅ノ木は残ったに描かれた伊達騒動の舞台がここなのですな。

この後はお買い物をして帰宅しまして、
そういえばと思って久々に押し入れから引っぱり出してみました。
hakunoonigiri.jpg
うちにあるハクのおにぎりフィギュア☆
千尋のDVDが発売された際の購入特典で、宮崎さんが握ったおにぎりから型をとっているそうです。
今日食べたおにぎりよりはちょっと大きいかな。
訳あってうちには3つあるのですが、これを竹の皮にくるんで懐に入れるのが夢だったので
カフェの竹の皮持って帰ってくればよかったかなァ…!
だいぶ湿ってたので鞄に入れる勇気がなくてお店に置いてきてしまったのです。
ああいう皮はどこで買えるんだろう。
2018_05
11
(Fri)22:50

ジブリ飯と毛虫のボロ。

2018ghibli1.jpg
ジブリ美術館に行ってきました。
前回の訪問から1年ちょっと、なかなかチケットが取れなくて時間が経ってしまったけど
ようやく「食べるを描く」展と映画『毛虫のボロ』が見られる~ヤッホー!
(開館したばかりの頃は平日チケットなら前日、下手すると当日券も取れたりしましたけど
最近はチケット発売日から数日で完売とかおそろしい倍率でスピード勝負みたいになってるよね)
あとカフェ麦わらぼうしの限定メニューが最強に楽しみだったのだ^^

2018ghibli11.jpg
外壁にすでに蔦がからみつき始めている。1年ちょっとで変わるもんですなァ。

受付でいつものようにフィルムチケットをもらって(今回はアリエッティの虫たちでした)、館内へin。
企画展「食べるを描く。」を鑑賞します。
ジブリ映画に出てくる食べ物や食事シーンを紹介する展示で、
入口にはファミレスみたいに大きなケースがあって映画に登場するお料理の食品サンプルがどっさり並んでいたよ!
うおおおジブリ飯の食品サンプルうおおおおщ(゜ロ゜щ)☆
目玉焼き乗せパン(いわゆるラピュタパン)とリンゴ、キキのランチ、マダムのチョコケーキ、
フィオが飲んでたレモネード、サンの干し肉、千尋とリンさんが食べたあんまん、ハウルのベーコンエッグ、
ポニョのはちみつミルク、アリエッティの小さな紅茶まであらゆるジブリ飯が目の前に。
ススワタリに撒かれたコンペイトウのたらいにイモリの黒焼きが入っててうええってなったり
「ジコ坊の味噌雑炊」と書いてあるのを見てあれ雑炊だったんだ!と知ったり
ハクのおにぎりとマダムのチョコケーキが思ったより大きかったのが印象深いですね~。
ニシンとかぼちゃの包み焼きはサンプル制作者さんが「自信作です」とおっしゃったらしい出来栄えで
お言葉に違わず確かにすごくおいしそうだった…!
あとトシちゃんの激辛カレーまであってめっちゃ笑った(笑)見た目は普通のカレーなのになあ;;

ジブリ映画の食事シーンの原画も展示されていて、
パズーの家で勝手に宴会やってたドーラ一家とかマダムがキキにケーキをプレゼントするシーンなど
食べ物にまつわるシーンがどのような演出で制作されていたのかがわかります。
紅の豚で、ホテルアドリアーノでポルコがグラスにワインを注ぐ原画に描かれたワインの揺れとか
フィオが一気飲みするレモネードの色指定とかすっごいよ…!
「レモネードの色」「レモネードの影色」「瓶の向こう側に見える手の色」「瓶の厚みの色」「厚みの影色」
「レモネードの影色に瓶の厚みを加えた色」まで細かく指定されていて
ああだからあのレモネードはあんなにリアリティがあったんだなと思った。
本当にほんの数秒のカットにも手を抜かないよね…知ってるけど。
耳すまで西老人の作った鍋焼きうどんを食べる雫が
箸を運ぶたびに持ち上げるうどんの本数が2本→3本→4本と増えているのは知らなかったです!
食欲がわいてきたということなんでしょうね^^ 細かいところまでおもしろい。
千と千尋でカオナシがお大尽やってるときに出されるお料理も様々なのは知ってるけど
改めて見るといちいち細かくて感動します。
カエルたちが厨房で調理してるカットの後ろで運ばれるロールケーキに
「抹茶のスポンジ」「餡子」とか指示書きがあって楽しくなりました。
あれ抹茶ロールなんだ!実在する食材の名前を聞くと親近感がわくし
カオナシも抹茶好きなのかなあとか想像すると萌える。
となりの山田くんでお父さんがバナナを食べるカットの原画は341枚もあるそうです…積まれた枚数に戦慄。

「箸づかいを描くのは難しい」のパネルに興味津々。
ジブリ映画で和食のシーンは数多くありますが
その中でキャラクターたちがどのように箸を使っているかを比べて見ることができました。
勢いよく使ってるのはサツキちゃんや千尋パパや本条さん、無造作に使ってるのは釜爺やジコ坊、
きちんと使っているのは翔くんや二郎さんや海ちゃん、にぎり箸なのはポニョ(笑)。
キャラクターの性格や時代背景によっても色々ですな~。
個人的にはアシタカの箸の使い方が好きです…静かで礼儀正しい感じ。お育ちの良さが出てるよね。
こういうの見るとスプーンやフォークの使い方も比べてみたくなります。気になる~。

極めつけは草壁家とタイガーモス号の台所の立体再現!
実際にキッチンのセットに入って家具やお料理にさわれるんですよ☆
草壁家のちゃぶ台と台所を見て真っ先に思い出したのは3年前に訪れたサツキとメイの家ですが
今回の展示にはサツキちゃんが作った3人分の朝ごはんとお弁当が実際に置かれているんです!
中味は食品サンプルだけど焼きメザシも鮭のふりかけも映画そのまんまでテンション上がった\(^o^)/
係の人が「触っていいですよ」とおっしゃってくれたので持ち上げてみるとずっしり重くて感動みが強い、
メイちゃんのお弁当箱だけ赤いのいいね~いいね~~。
(お弁当箱の裏側には人の名前が書いてあって、係の人いわく「ご提供くださった人のです」とのこと)
台所も細部まで再現率高かったよ…。
食器や調理器具はもちろん、火おこしの団扇やサツキが刻んでいたホウレンソウまである!
流し台にあった4人分の歯ブラシに泣きそうになりました。お母さん早く帰ってくるといいね…。
外側にお庭もちょこっと再現されてて、メイちゃんが「焦げてる!」って言ったメザシが焼かれていたり
家の壁にはヤモリや蛾がいたり蜂の巣が作られかけていたりナメクジが這っております。細かい!
あとパンフレットに写真が載ってないけど台所の天井隅にススワタリが群がっているので
行った人たちぜひ見つけてみてくだされ~。

タイガーモス号の台所に入って最初に思ったのは「狭い!」でした。
映画だともう少し広かったような気がしますけどもこの空間に5人は無理だわ…
ドーラの息子たちにはお手伝いは遠慮して仕事に戻っていただくしかない^^;
草壁家同様、展示品のお触りOKで引き出しなども自由に開けていいとのことで
片っ端から開けまくりました(笑)。
扉には小麦粉やチーズや果物が入っていて壁には肉やトウガラシがぶら下がり、
引き出しには人数分のカップやお皿やカトラリーがぎっしり。
流し台の下を開けると生ゴミがあったりオーブンにはパンが焼かれて入ってたりして
今にも誰かが戻ってきて調理を再開しそうな感じがする。
そして大鍋には映画でシータが作っていたシチューがぐつぐつ煮えておりました…
これをあの人数でたいらげるんだから皆どんだけ食べるのっていう。
(そんなガス台の正面に小窓があってルイが覗いてるスチルが貼ってあるの笑った)


2018ghibli2.jpg
3階のマンマユートから外に出てカフェへ降りていく途中でいつも見かける窓に猫SPがいるのを
訪れるたびに撮影しておりますが、今回は2匹になってた!

2018ghibli3.jpg
カフェ麦わらぼうしにて「ちっちゃなマダムのチョコケーキを」注文☆
これがもう、もう、最っ高でした…!
うおおおおおあのケーキが現実に食べ物として再現されていただける世の中うおおおおお!!

2018ghibli4.jpg
映画よりは小さいサイズでしたけど食べたら中のスポンジぎっしりでクルミ入りで濃厚で
ものすごい食べ応えがありました。
これでホワイトチョコの模様が映画と同じホウキに乗ったキキだったら完璧だった!
企画した人のお誕生日を知りたい。プレゼントを考えたい。ありがとうございました。生きてるといいことあるね。

このケーキの他にもハウルのベーコンエッグやパズーの肉団子入りスープ、
麦わらぼうしのシベリア、ハチミツ入りホットミルクなどがいただけますので
ジブリ飯をリアルに楽しみたい方ぜひ行ってみてくだされ。
今月末で終わるメニューもあるのでお早めにー!

2018ghibli5.jpg
屋上に来ましたよ~ロボット兵を花越しに。腰や背中から草が生えていました。

2018ghibli6.jpg
奥の庭園にも花が咲いて新緑がきれい。

2018ghibli7.jpg
なんかこう、廃墟に咲く花みたいな感じがあるよね。
大好物ですこういう雰囲気…誰も知らない場所にそれでも植物は咲く…はああぁぁぁああ( ˘ω˘ )。


この後は館内に戻って土星座へ。映画『毛虫のボロ』を鑑賞します。
3月から上映が始まっていますがやっと見に来られました。
ボロが卵から孵るシーンから始まって、生まれてすぐにもぞもぞ動き出して
空気の粒ゼリーを食べたり日光を浴びたり無数の毛虫の先輩たちと大行進したり
カリウドバチに捕まりかけたり(先輩のうち2匹が連れ去られるのを堂々と描いてた)
アブやカマキリをかわしたり人間の女の子のスカートに引っかかってアパートの2階から落とされたり
落ちた先にあったタンポポを食べてヒャッハー!したり。
ナウシカの腐海とはまた全然違った虫の世界を、時にファンタジックに、時に気持ち悪くグロテスクに、
全体的にやっぱり緑を美しく描いていましたね。
ボロが食べる空気のゼリー(と宮崎さんは呼んでいる)がとても印象的でした。
透明な四角いゼリーのような、ナタデココのような、グミのような不思議な物体が空気中にふよふよ浮いていて
わずかに発光しているのかボロや植物に触れるとキラキラしたりします。
美術館の2階ギャラリーで見た宮崎さんのイメージボードによると
「飛んでいるというか漂っている。歪んでいたり色付きもある。
浮いている空気よりわずかに重い感じ。自重で壊れる。噛むと消えちゃう」みたいなものだそう。
虫には空気がこう見えているかもしれないという想像なのですって。
ボロに当たるとガラスのように崩れる作画もむちゃくちゃ美しかった…!
ゼリーの作画は「軸を回さない方がいい。浮遊感が大切。速度にバラつきを。3秒くらいかかる」など
イメージボードの段階から細かく指示されていたみたい。
夜明けの光にボロが包まれるシーンでも、光は光線というより棒や筒のように表現されていて
ボロがそれに包まれると柔らかく霧散していくのですが
この辺りはCGではなく手描きも使われているそうな。
(言い忘れましたが毛虫のボロはフルCGアニメーションです)
光合成したての葉っぱを食べるシーンがすごい!栄養素が透けて見えて葉脈もきらきらしているし
ボロがすごくおいしそうに食べるものだから思わず「葉っぱっておいしいのかな…」とか思ってしまった。
ボロの作画で毛の数は適当にとか、カリウドバチは「コミュニケーション不能の大人」とか
相変わらず宮崎さん、例えがアレだ。
最後にぐっとカメラが引いてボロがいた垣根から街の俯瞰の景色になっておおって思いました、
小さな虫の世界の大きな大冒険。
エンディングで「声と音 タモリ」と表示されたとき、土星座に笑い声が満ちました。
タモさん楽しそうだったなあ。

もともとボロの企画自体はずっと前からあって
紅の豚の後に宮崎さんはもののけ姫とボロどっちを作るかで真剣に悩んでいたんだよね。
結局そのときは鈴木さんが「アクション映画は年をとったらできない」と説得してもののけ姫にしたと
当時鈴木さんご本人が語るのをテレビ(もののけ姫公開記念番組だったと思う)で見たのを覚えていますが、
もしあのとき長編でボロを作っていたら今回みたいな作品になったかどうか、
前はまったく別の内容で考えていらっしゃったからなあ…。
(とある街路樹から別の街路樹へ旅をする1匹の毛虫を通して
彼らにも彼らの世界や冒険があることを描こうとした企画だったように記憶しています)
そっちも見てみたかったけど、そして今回は短編になったけど実現して本当によかったと思う、
わたしもずっと気になっていた企画でしたのでね。
土星座の映画はローテーションしますから、また機会が巡ってきたら見に行きたいです。

2018ghibli8.jpg
帰りに出口を振り向いたら面白い写真が撮れた^^
企画展が変わったらまた来たいです。

2018ghibli9.jpg
井の頭公園もちょこっとお散歩、新緑がきれいでした。
少し風のある日でしたがさわやかで気持ちよかったです。

2018ghibli10.jpg
ミュージアムショップ「マンマユート」にて購入したケーキとラピュタパンのマグネット!
見つけた瞬間にこ、これは何がなんでもおうちにお持ち帰りせねばならぬ!と使命感にかられて
値札も見ないでレジに持って行きました(笑)。
映画に出てきた食べ物がグッズになる!テンション最高潮だったよ☆
わたしはどちらかというとキャラクターがプリントされたものよりも
映画でキャラクターが食べたり使ったりしたもののグッズが欲しい派なので…
こういうのに本当に弱いです。どこにくっつけようかなあ^^


来週はここで高畑さんのお別れ会か…仕事で行けませんが、改めてご冥福を。


クリックで拍手お返事。↓
皆様いつもありがとうございます(^-^)/☆

ジブリ飯と毛虫のボロ。 の続きを読む »

2018_04
13
(Fri)23:43

いまのすべては未来の希望。必ず憶えてる。なつかしい場所で。

保田さんや篠原さんや二木さんなどジブリ関係者の訃報を最近は何度か目にしますけど
先週には高畑勲さんが亡くなられてしまいました。
何年か前からご病気を抱えているらしいというのは耳にしておりましたが
あの日の朝に速報が流れたときはああとうとう…と思ったのと
鈴木さんや西村さんのコメントはすぐに出たけど、宮崎さんがまだ一言も何もおっしゃらないので
しょんぼりしてないかなあと思ったのが真っ先の感想でした。
(というか今はそっとしてあげてほしい)

今夜は追悼として映画「火垂るの墓」が放映されておりましたが
見ようかどうしようか迷って結局見なかったです…。
初めて見たときものすごいショックを受けて、その数年後にもう一度見てやっぱりしんどくて
それ以来見ていないような気がする。
あれを見るにはHPとMPがフル充電されているときじゃないと無理ゲーです…
あと、個人的には「追悼なら他の作品の方がいいのでは…」などと思っておりましたが
たぶんぽんぽこだと妖怪大作戦のコラ画像で、かぐや姫は御門のAGOネタでSNSが埋まりそうだから
火垂るでよかったのかもしれない^^;

高畑さんの作品はその世界観や緻密な取材に基づく作画がとても美しいなと思っておりまして。
おもひでぽろぽろの過去・現在を背景で表現するとか、ぽんぽこの多摩丘陵の風景とか
山田くんの最小限の作画によるリアリズムとか、かぐや姫のキャラクターを筆タッチにしたりとか
アニメーションでどこまでできるかを常に実験していたような。
(それについていくスタッフの皆さんは本当に大変だったと思うけど)
おもひでの紅花摘みのシーンなんて生々しいったらないですよ、
タエ子や農家の皆さんが花をてきぱきと摘んでいってますけど
あれ見てると自分の手に紅花の感触を覚えるんです。見るたびにいつもそうなる。あれはやばい。
(作監の近藤喜文氏が相当がんばったんだろうと思う)
ぽんぽこは年を重ねるたびにきつく感じる映画ですが
前半の妖怪大作戦が楽しすぎて放送されるたびに見てしまいます。後半は見るのがつらい。
宮崎さんは東映動画時代を思い出して見られないとどこかでおっしゃっていたなあ…おれたちの青春が描かれてるって。
山田くんの作画は原作に忠実に再現するというコンセプトだったみたいですが
当時流行していた緻密な描写をやめて初心に帰る目的でああなったという理由もあったらしいので
これって宮崎さんがハウルの次に「エンピツで映画を作る」とおっしゃりポニョを作ったのと似ているなあと思うと
やっぱり宮崎さんはずっと高畑さんを意識しておられたなあと改めて思ったりした。
かぐや姫については映画館で観た当時に長文感想を書きましたけども
今はあの頃よりは冷静に見られるようになっているかもしれない…
個人的にかぐや姫が高畑さんの最高傑作だと思っている認識は今も変わりません。
劇中の音楽を久石さんに依頼する前に初音ミクを使ってわらべ唄と天女の歌を制作して
久石さんに聴かせて伝えたというエピソードがすごく好き。
冨田勲氏が80歳のときイーハトーヴ交響曲で初音ミクと共演したように、
高畑さんも80歳を目前にボカロに触れていたと思うと胸アツでした。

ところでわたしは小学生の頃にパンダコパンダもおもひでもぽんぽこも全部楽しんでおりましたが
当時はその作品群を同じ方が手がけていたとは露ほどにも知らないまま
まったく別個の作品としてハマっておりました。。
山田くんあたりになってようやく「あぁあれらは同じ監督の作品だったんだ」と気づいて
ようやく一致してびっくりしたのですよ。高畑さんおそるべし。
あと過去記事にぽんぽこの妖怪大作戦に出てくる妖怪の元ネタについて書きましたけど
最近になってトトロやキキに混じっておもひでのタエ子も飛んでいたと知ってやっぱりびっくりしました。
あれです、広田くんに「あ、おんなじだ」って言われて
おはなはんのBGMに乗ってふわ~っと舞い上がっちゃったときのタエ子が飛んでいるそうです。
今度放送されたら探してみよう~。

過去記事でご本人をチラリとお見かけしたと書きましたけど
あれがナマでお見かけした最初で最後でした。
普段から講演会やデモなどに積極的にお出かけになられていると聞いて、
いつかお会いしたいと思っておりましたが結局かなわかなかったなァ…
会いたい人には会えるうちに会いに行きましょうという話。
平家物語国境の映画化の企画もしておられたといいます。ぜひ見てみたかった。

「ずっと遠く 何もわからなくなっても たとえ このいのちが終わる時が来ても
いまのすべては過去のすべて 必ずまた会える 懐かしい場所で」
(二階堂和美「いのちの記憶」より)

あと、高畑氏が演出を担当されたアニメ「赤毛のアン」でアン・シャーリーを演じた山田栄子さんが
「先日楠葉宏三さんが亡くなったばかりなのに」とツイートされていて驚いてしまいました。
特にニュースにもなっていないので全然知らなかった。
ポリアンナもピーターパンもトラップ一家もナンとジョー先生もロミ空も本当におもしろかったですよ…ご冥福を。



gomenne1.jpg
そんなことをこたつでもやもや考えているわたしの膝の上で
母にゃんこがごめん寝していたので激写。
前足をついてウトウトしていたのだと思いますが、たぶん眠気に耐えられなくなって
カック~ンといってしまったのかも。

gomenne2.jpg
完全に爆睡。

gomenne3.jpg
カメラの気配を感じて「ハッ…」と目が覚めた図。
顔を上げたはいいけど寝ぼけてるので目が開いてません(笑)あと部屋の照明がまぶしかったんだと思う。

そういえば高畑さんのアニメには動物が印象的な作品もありますな。
パンダコパンダの親子パンダとか、じゃりん子チエのコテツとか、
母をたずねてのアメディオやばあさまとか、山田くんのポチとか。
筆頭はハイジのヨーゼフです。これは譲れない。やつは強い。そしてイケメン。
ユキちゃんのために崖の草をとろうとして転落したハイジとペーターを
全身でふんばりガシッと受け止めるシーンが一番すき、
「いやああぁぁぁぁあヨーゼフ!かっこいいーー!!」ってDVD見ながら叫びましたもん。
やっぱあれですよ、真のイケメンというのは壁ドンとか顎クイとか油田持ってるとかじゃなくて
危機一髪のときに颯爽と助けてくれるあれですよおおおぉぉおお(拳握)
お客様の中にアルムの山でセントバーナードと暮らしている方はいらっしゃいませんか…おうちにお招きしたい。
エンゲル係数がすごいことになりそうだけどヨーゼフってカタツムリ以外何食べてましたっけ、
うちは夏になれば庭の紫陽花にカタツムリが大量発生するのでご提供できます。現場からは以上です。
2017_02
26
(Sun)23:58

春はネコバスの窓から。

2017ghiblim1.jpg
ジブリ美術館に行ってきました。
前回の訪問から2年振りですが、やっと希望日のチケットが取れまして。
あと今月は、まだ見てなかった映画「たからさがし」が上映されていて
(ジブリ美術館の短編映画は毎月変わります)タイミングもばっちりだったので。

2017ghiblim2.jpg
去年の春~夏にかけて長期のリニューアルを行った美術館は
外観が2001年のオープン時みたいなカラフルさに戻っていました!
蔦がびっしりな状態も味があったけど、きれいになるとクレヨンみたいなかわいらしさが出て
どっちの外観も好き。
また10年かけてどう変わっていくか楽しみです。

2017ghiblim3.jpg
入口にあった鉢の中に油屋のジオラマ。
これ前は出口に置かれていたけど移動してきたのだね。

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆

春はネコバスの窓から。 の続きを読む »

2016_07
31
(Sun)23:29

もしも会えたならすてきなしあわせがあなたに来るわ。

roghibli1.jpg
六本木ヒルズ展望台スカイギャラリーで開催中の
「ジブリの大博覧会~ナウシカから最新作「レッドタートル」まで」に行ってきました。
スタジオジブリ設立30年を記念した展覧会です。
愛知県を封切に全国を巡回中で、わたしも去年の愛知展には行ったのですが
今回の東京展にはコラボカフェと大人も乗れるネコバスがあると聞いてときめいてしまいまして…(笑)。
あと、愛知では思い出のマーニー展が同時開催でしたが
今回は空飛ぶ機械達展というのがあると聞いて、それも見てみたくなったので。
詳しくは展示のダイジェストムービーがありますのでどうぞ→こちら(音が鳴ります)

roghibli2.jpg
まずはギャラリー併設の期間限定のコラボカフェに入りまして
窓側の席に案内していただけて、そこから見えた風景がこちら!
ジブリの映画は青空が合うと思っているので、いい天気の日に来られてよかった。

roghibli3.jpg
目玉焼きトースト&肉団子のスープ☆
ラピュタでパズーとシータが洞窟で食べたトーストと、
映画冒頭でパズーが「おじさん、肉団子2つ入れて」って買ったスープがモデルですよ!
トーストはハムとチーズが挟まったクロックマダムで分厚くてすごいボリュームだった。。
スープはわたしの好きなトマト風味でした^^

roghibli4.jpg
大博覧会記念パフェ!フルーツいっぱいだしゼリーのグラデーションがめっちゃきれい。
花が乗ってるのも素敵(*´∀`*)。

roghibli5.jpg
海・陸・空・天空をイメージしたそうですが、最初にこのパフェを見たときのわたしの第一印象は
ナウシカの世界観でした。
ホワイトチョコのメーヴェが飛ぶのは風の谷(ピスタチオのアイス)の雲(クリーム)の上で
その下にあるのが腐海(チョコケーキとベリーとチョコクリーム)で
さらに下には虫たちが守っている清浄の世界(青いゼリーとフルーツ)があるのかなとか
色々想像できて楽しい。
やっぱり大ボリュームでお腹がやばいことになってしばらくケーキもクリームも食べたくなくなってますが
もう1回くらいは実物をナマで見てみたいくらいには素敵パフェだなと思いました。


展示は撮影可能ゾーンもありましたし、
愛知会場で見ていいなあと思ったのや見落としていたもの、忘れてたけどそうだこんなのあった!とか
色々あったので復習もできたし、結果的に行ってよかったです。
愛知展の記事に書いたことは省略するとして、他に気づいた点や所感を記録しておきます。

最新作「レッドタートル ある島の物語」は、ジブリとフランスのスタジオが共同制作した映画で
無人島に流れ着いたひとりの男の物語だそうです。
原画やイメージスケッチ、設定画、カラー画面のパネル、
映画のために谷川俊太郎さんが寄せた詩の展示などがありました。
レッドタートルは予告編しか見てないけど、じんわり静かな雰囲気のような感じがする…。
また谷川さんの詩から抜粋された「どこから来たのか どこへ行くのか いのちは?」というコピーを意識してか、
ゴーギャンの「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」の絵の複製があったり
白隠の百寿図・達磨図・一円相図、仙厓の百老画賛・○△□・烏鷺争局画賛や
エドワード・マイブリッジの馬の連続写真などもあって(すべて複製)、
アニメーションと哲学のコーナーのようで色んなこと考えながら鑑賞しました。
(あとで聞いたら監督のヴィット氏は南画や禅画に強く共鳴したことがあるらしい)
徳力富三郎の十牛図も色んな牛と童子の絵10点のシリーズでかわいかった。

愛知展にもあったトトロのカウンター展示は大きなドングリの置き物にびっくりし、
壁に千尋のセル画が掛かってるし、バロンと恋人の人形や籠入りジジのぬいぐるみがあるし
魔女宅映画でキキが使ってたジジカップが再現されてるし、
赤服のナウシカと王蟲の子やキキのラジオのフィギュア、飛行石のペンダントまでジブリアイテムどっさり。
鈴木さんと宮崎さんが飛行機乗ってる写真とか、夢と狂気の王国のポスターになってた写真とか
アーカイブになりそうな写真も飾られていました。
隣にマックロクロスケがいっぱいまとわりついてる階段が再現されててテンションやばかった。

映画ポスターやコピーの打ち合わせ原稿などがびっしり貼られたコーナーも壮観で
ハウルのポスター案にあったソフィーとカルシファーの1枚、ソフィーさんが凛々しく立ってるデザインで
ちょっとこのパターンのポスターも見てみたかったなと思った。
ジブリのスタジオ内に貼られていたという制作スケジュールや宮崎さんからの指示紙や
スタッフへの夜食やイベントのお知らせなどの紙も相変わらずおもしろくて
ラピュタをスタッフさんに宣伝するために作ったらしいチラシには
二木さんや金田さんや山本二三さんまで似顔絵が描いてあってホロリときました。
鈴木さんが手描きした書を額に入れたのがいくつかあって
風立ちぬや紅の豚、ハウル、耳すまなど映画のセリフを書いたのや(「バルス!」の筆の運びかっこよかった)、
方丈記や旧約聖書からの引用、おおとり様や達磨など絵も。
何気に鈴木さん、味のある絵描くんですよな…。
再現された鈴木さんのデスク、中日のカレンダーは相変わらずでしたが
床に無造作に置かれた下駄の鼻緒に花札の月と菊酒が刺繍してあって
月見酒になってるのオシャレだなあと思ったし、
机にあった芒の花札には鈴木さんの似顔絵が「ばあ」って感じに描いてあって笑ってしまったし
壁に「ここで働かせてください」の書が掛かってたりした。
コニャラの映像もグッズもかわいかったよ~。

もののけ姫のスケジュール管理や打ち合わせメモなどの展示のところで
「タタリ神を乗り切ればペースアップが見込める」的な発言もあったらしく、
ああ…ってちょっと遠い目になりました。
あれを毎日描いていた原画マン動画マンの皆さん本当にお疲れさまでした。時間かかったろうな…。
絵コンテを読んだ久石さんが送ってきたらしいFAXに「『そなたは美しい』なんかなあー宮崎さんロマンティストー!!
すみません、テーマ曲早く書きます。憑かれたように宮崎wouldに浸っています」とか自由なコメントついてて
ちょっとかわいかった^^
宮崎さん語録みたいなのをスタッフが書き留めた紙には
「サンがどういう行動をとるかその場になってみないとわからない」などの言葉の数々が。
「アシタカに説教させたくない。まじめな事言えば言うほどダメになる時代」的な言葉のところに
「(かなしいですね)」とコメントついてて、これはスタッフさんの言葉かもな…。
あと「(耳すまで)地球屋のおやじに戦争の話をさせたかったけどそれだと映画が破綻する、
(中略)受動的にしたけど今はそれでよかったと思ってる」的なことをおっしゃってたそうで
これはどこかで聞いたエピソードのような気もした。
あとカントリーロードの訳詞の紙が、たぶん鈴木麻実子さんの直筆だと思うんですけどあって
映画で雫の友達が言ってるセリフそのまんまの歌詞が書いてあってうおおこれは!ってなりました。

宣伝グッズのお部屋の中央に湯婆婆の部屋になったロココ調の壺がでーんとあったり
天井からポルコやジーナの飛行機、ポニョの妹たちなどが吊られていたりして
そうそう、愛知展もこんな感じだったって思い出して楽しくなったし、
アリエッティのドールハウスもまた見られてうれしかった。
千と千尋の金熊賞とオスカー像にも久々の再会☆

さてさて、ここから撮影可能ゾーンの写真を乗っけていきますよ。
roghibli7.jpg
これは…?(^皿^)

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆

もしも会えたならすてきなしあわせがあなたに来るわ。 の続きを読む »

2015_12
08
(Tue)23:54

エンピツ戦士。

舘野仁美さんの『エンピツ戦記 誰も知らなかったスタジオジブリ』を読みました。
ジブリの動画チェックとして働いていらっしゃった舘野さんの27年間の回顧録です。
発売と同時に本屋さんへ走ってゲットして開いたら
熱風の連載に加筆されて読みごたえ度もアップしててすごかった。。
自らを「長年削りに削られてすっかりチビたエンピツ」と表現する舘野さんですが
だてに削られ続けてきたわけではないのが読んでいるとわかります。
楽しいけど楽しいだけじゃない職場としてのジブリというか
淡々とした語りの中のすさまじい理不尽と葛藤がひしひしと伝わってきて没頭しちゃって
気づいたら夜中の1時過ぎてました。
タイトルは『ゲド戦記』からかな?と連載を読んでた頃は思ってましたけど、どうもそうみたい。

舘野さんを初めて見たのは千と千尋の公開直前スペシャルだったような気がする。
公開半年前に原画をハイスピードで仕上げていたら動画が追いつかなくなって
どうするか宮崎さんに相談していた様子が放送されて
「韓国に出す?」「もう国内は無理だと思うので…」みたいな会話を交わしていたような覚えが。
眼鏡をかけて長髪の、きれいな人というのが第一印象で(眼光は鋭かった)、
その後もののけ姫のメイキングとか、ロマンアルバムのインタビュー等でもお話を拝読していて
他のスタッフさんは苦労した点や裏話を語ってらっしゃるんですけど、
舘野さんは裏話のほかに「若い人には基礎から教えてしっかり学んでもらってます」と語っておられて
何というか、底力というか胆力みたいなものを感じていました。
昨年、ジブリを退職されたと聞いたときはびっくりしましたが
27年もの間大変な現場で仕事をしてこられて、風立ちぬやマーニーの後のジブリはああでこうで
色々あっての再出発だったんだなと。
ササユリカフェにいつ行こういつ行こうと思いながら行けてなくてマジいつ行こう…
本持ってってサインお願いするんだ!
オープン祝いに宮崎さんがプレゼントしたというオリーブの木も早く見たい。

動画チェックについては、失礼ながら原画と動画の間のお仕事というイメージしかなかったのですが
(映画のエンディングでいつも原画と動画の間に舘野さんのクレジットをお見かけしているせいかも)
描きあがった動画すべてに目を通しチェックするという品質管理のようなお仕事だそう。
設定画と間違いがないか、アニメーションに不自然がないか、前後の動画と辻褄が合っているかなど
様々な視点から確認して
さらに動画マンごとに異なる線に統一感を持たせるというもので
これは大変なお仕事だと認識が変わりました。。
「まぶた線を入れたい監督と消したい作画担当との間で困惑する」
「動画マンが長時間かけて直したカットに手を入れるのは気が引けて、そのまま提出したら叱られた」
「よくないところを指摘すると逆ギレする新人がいる」
「仕上からは直してと言われ、監督からは直すなと言われる」
「作画からの要求だった演出助手の交代を、撤回してもらうようお願いしに行く」
「打ち合わせと作画段階で監督の要求がいつの間にか変わっていることに気づいて手を回す」
などなど、多かれ少なかれどの職場でもありそうなことからいやそれ範疇超えてるよね?なことまで
単に動画をチェックするだけに留まらないご活躍がすごい。
(ちなみにびっくりするエピソードにはだいたい宮崎さんか鈴木さんが関わっている)

もちろん、大変なことばかりではなくて
「宮崎さんにサインをお願いすると「しょうがないなあ」と書いてくれる」
「大仕事を終えて気が抜けて泣きだしてしまったら、宮崎さんがハンカチをくれた」
「ベテランアニメーターさんの仕事を目の当たりにできる」
「ポニョのスタッフクレジットに猫たちの名前を入れてもらうことや、
ハウルのかかし=王子様というアイディアや、
風立ちぬの菜穂子さんの衣装デザインを提案したら採用してもらえた」
などなど、素敵なエピソードもたくさん紹介されています。
理不尽もあるけど、髪をかきむしりながら絵コンテを描いている宮崎さんを舘野さんは見ているので
自分で察して動くことを心がけていらしたという心意気とか
「現場では動画を「直す」とは言わない。みんな一生懸命に描いてるから」とかの言葉が
かっこよくて惚れそう。
アニメーターに必要な技術や教養についてのくだりは、
物を書いたり描いたりしてる人間としては突き刺さるやら落石をくらうやらで読むのが大変でした。
宮崎さんの「資料を見て描くな」は折に触れて思い出す言葉です…。

ジブリの線についてのお話が興味深かったです。
昨今のアニメとジブリを見比べると、わかる方はわかると思うのですが
ジブリの線は柔らかめのタッチなので(宮崎さんの好みですね)、
他のスタジオの動画の仕事を請け負って納品すると「動画の線が甘い」と言われるそうです。
そういえばずいぶん前にドラえもんを見ていたとき、
エンディングの動画協力のところに「スタジオジブリ」とクレジットが表示されて驚いた覚えがあります。
てっきりジブリはジブリの作品だけ作ってると思ってたものですから…。
ジブリのタッチでドラえもんを描いたらあのシャープなラインが妙に生き物ちっくになってしまいそうですが
当時は特に違和感なく見ていたので、ジブリはシンエイ動画さんの要求に応えきったのだと思う。

本には舘野さんの後輩に当たる大橋実さんが挿絵を寄せていらっしゃって
かわいらしかったり優しそうだったり、目の下にクマがあったりしょんぼりしていたりする舘野さんが
本のあちこちにいておもしろい。
後ろ姿に般若の面を持ってる挿絵はうわーってなった^^;
あとすっごい面白かったのが、色んな人が指摘しててカバー折り返し部分にも書かれてますけど
猿沢池に舞い降りた鳥に宮崎さんが言った
「おまえ、飛び方間違ってるよ」のセリフ。
舘野さんは「えええーっ」と叫んだそうです。心で。
飛翔のプロである鳥に対して自分の理想的な飛び方を要求する宮崎さんについていくのは
本当に大変だったろうなあ、お疲れさまでした。

それにしても、『出発点』『折り返し点』で監督視点、『仕事道楽』でプロデューサー視点、
『作画汗まみれ』で作画視点、『感動をつくれますか?』で音楽担当視点、
『アニメーションの色職人』で色彩設計視点のアニメ制作現場の一部を垣間見てきたけど
新たに動画チェック視点の本を読める日が来るとは。
次は動画、美術、撮影、効果音、広報、CGエンジニア視点なども読んでみたいな、あるかな。
制作と声優視点は『SHIROBAKO』と『それが声優!』がそれぞれすばらしいよね。


nenga2016.jpg
年賀状マラソンようやくスタート。
今回は取りかかるの遅くなってしまったので急がねば~。
毎年テーマを決めて「この人どんな性格かなー」とか頭を使うようにして何人描くってしないと
気持ちがぼんやりして絵もぼんやりしてしまうので気をつけています。
相変わらず和服なんですけどね…(^^)。
非凡なのも描いてみたいけど、意外とふと描いたのがいい絵になったり個性的だったりするので
あざとくなりすぎないように、ちょっとずつ新しいことやってみようの精神でいくぜ。
2015_11
26
(Thu)23:51

風のとおり道。

totoro1.jpg
トトロのふるさと基金のイベント「25年の歩みとこれから」に行ってきました。
基金の活動に前から興味があったのと、
宮崎駿氏をはじめ関係者のお話を一度は聞いてみたかったので。
わたしはナショナルトラストに詳しくないので報告や対談を聴いても
へーって感心するばかりだったのが少し恥ずかしくもありましたが、それでも参加して良かったです。
写真は、会場入口の看板とのぼり。トトロから木が生えてます。うおー神様っぽい。

totoro2.jpg
会場にあった活動紹介パネルの展示。
トトロの森は1991年に第1号地を取得したそうで
その後土地を無償寄付されたり買い取ったりして保全してきた活動や
拠点のクロスケの家、現在進行中の運動の様子などがわかりやすく解説されていました。
ちなみにイベント数日前に32号地が取得されたそうです。めでたい!

totoro3.jpg
まっくろくろすけの募金箱に募金をすると、クロスケを1匹連れて帰れるというので
喜んで協力(笑)。
「写真撮っていいですか」と聞いたら「どうぞどうぞ、あ、盛りましょうね」って
スタッフさんが屋根にクロスケをいっぱい盛ってくださいました。
この量は草壁家より脅威ですぞ^^

totoro4.jpg
映画トトロの場面展示も。

イベントは映画トトロの上映、芸総高校の生徒さんたちによるトトロ音楽会、
基金の歩み報告、対談など盛りだくさん。
わたしはトトロが上映されていた当時は小さかったので映画館では見てなくて
今回初めてスクリーンでトトロを見たのですが、
何度も見てるし会場暗くて寝ちゃわないかなと思ったけど
始まったら寝るどころか見入ってしまってなんかボロボロ泣いてた。。
お父さんがメイちゃんの言うこと否定しないとことか
夜にトトロとサツキたちが木の実を巨木にざあって成長させるのとか
ネコバスがメイのもとへ疾走するのとか、今まで泣いたことないシーンで涙が出てきて
自分でもびっくりしました。
(わたしだけかと思ってたら上映後に後ろの席から「やばい」「号泣」とか聞こえてちょっとホッとした)
あと冒頭の引越しシーンでサツキとメイが家の前に走ってきたとき、
洋間のガラスに2人が映りこんでるの初めて気づきました。
ほんの一瞬、あっという間のカットなんだけど。

基金で理事をつとめる萩野氏の報告がアツイ…!
徳間書店から『あっ、トトロの森だ!』という、工藤直子さんが書かれた本が出ていてずいぶん前に読んで
基金ができてから数年間の歴史(これが悲喜交々で泣ける)は何となく記憶していたのですが
あらためて関係者の口から肉声で聞くと重みが違ってドキドキします。
第1号地取得までの道のりはもはやプロジェクトXであった…あのOPが聞こえてきそうでしたよ。
市民活動というのはよく聞きますけど、パワポで紹介される事例を見ていくと
調査や委員会や行政とのやり取りなど、事務的作業のあまりの多さに途方に暮れそうになる。
まあトトロの場合は地権と寄付金の作業が大部分ではあるけど…。
買い取った森は研究や農作業や地域の活動に活かされているそうです。

安藤聡彦氏と宮崎駿氏の対談も色々考えさせられました。
基金にトトロの名前を貸すことになった経緯について、
宮崎さんは「荻野さんが来たのは覚えてます」と切り出されて
トトロはお客さんが入らなかったけどテレビ放映やビデオで人気が出てキャラクター化の話もいっぱいきて
でも鈴木さんとそれに頼っちゃダメだよね、と懸念していたところへ
基金の話がきて「じゃあ、あげちゃおう」となったそうです。
「仕事ばかりしていたから何かいい活動をしたかった」という思いもあったとか。
(ちなみにトトロを作っているとき狭山丘陵のことは特に考えてなかったようです。
宮崎さんは所沢と東村山の境にお住まいで
引っ越してきたとき散歩していた場所がそのまま映画のロケハンになったそうだ)

活動については「こういう活動の怖いところはみんなが正しいことをしてると思っちゃうところ」
「すぐ有名人の名前を借りたがるけど(ニコルさんとか)安直なこと。ダメ絶対。地道にやること」
「みんなが『近所の森』だと思って大事にすれば100号地になっても大丈夫だと思う」
「ゴミ拾いを美談にしないでください」「自然を保護するとは私利私欲と闘うことです」
「イギリスのナショナルトラストはWW1の権利者戦死による管理者不足がきっかけで起きた。
日本の国土も大切なものという意識を持たなければ」
「寄付は個人の財政事情に応じて出せばいい。持っている人が出せばいいです。
貧者の一灯みたいな話もあるけど1万円は1万円だし1億は1億。ロマンチックにはしない」
「(現地を)見に行ったんです。とても美しい森でした。破壊することはないと思います」
など、など、終始現実的な話ぶりでした。
宮崎さんは基金の活動に参加されていた奥様を車で送迎しているうちに参加するようになったとか。
お住まいの近くにトトロの森17号地があるそうで
よくゴミ拾いや手入れをなさるそうですが、
「作業をすると愛着が湧くし、精神が癒されます。
木や土地と結びつくのはとてもいいことで、人は自然からもらうものが多いと思う」とも語られて
なんだかトトロのお父さんを思い出したりしました。
あと「活動を本にして残した方がいい」と『あっトトロの森だ!』の本を企画したのは鈴木さんと聞いて
あ~あのかたは根っからプロデューサーだなあと思った。

安藤さんが報告してくださったピクサーの顛末がすごくアツくて。。
堤大介さんを通して基金へ協力の申し入れがあったので素直に「寄付を」とお願いすると
世界中のアーティストに呼びかけて「わたしのトトロ」を200人に描いてもらって
サンフランシスコで展覧会をやってさらにチャリティオークションまで開催、
寄付金2000万円が集まり土地が買えたのだそうです。しゅごいよー!
そうだなあラセターさんたちはそれくらいのことはやると思う(^ω^)。
「欧米は寄付の文化があり土地を守ればいつか自分に返ってくる、という思想があるからではないか。
地権者、海外の人々、寄付してくれた人、ボランティア、みんなのおかげ」と安藤さんは力強く語られて
司会者の人(基金の理事)も「みんなの活動ですね」とおっしゃってました。

基金は現在、墓地開発計画への対応中とかでお墓の話も出たのですが
宮崎さんは「自分たち夫婦は話し合って散骨にしようと言ってます。
孫は1人しかいないので全部背負わせるのはいやだし、柳瀬川に散骨しようかと」
などと、何というかとても"らしい"なあと思うお話もありました。
あと、予定時間より早く終わりそうになって質疑応答もなくて司会者がどうしましょうって言ってたら
宮崎さんが突然、「市長どうですか?」って最前列に座っていた所沢市長に無茶ぶりして(笑)、
最後の最後に急遽、市長が対談に飛び入り参加することに。。
「行政と民間のパートナシップを」と宣言して宮崎さんに肩叩かれてました。まあ、まあ。

舞台に登壇なさったとき正直、あれ宮崎さん小っちゃくなった?って思ったんですが
声は今までテレビなどで聞いてきたあの声だし、言葉もぜんぜん変わってなくて
哲学の一貫した人だなあと改めて。
10年ほど前に横浜で偶然、宮崎さんをお見かけしたときはなんて大きな人だろうと感じたのですが。
宮崎さんがお年を召されたからなのか、わたしが年を重ねたからなのか。
でも舞台袖で高校生と並んでいるのがチラッと見えたときは普通の大人サイズに見えた。むむ。

そうそう、高校生の吹奏楽と合唱は元気があってとてもよかったです。
さんぽととなりのトトロのときは会場に手拍子が起きていました。
「今日は歌ってもらえて、トトロは本当に幸せな映画だと思う」と、宮崎さんもおっしゃってたね。→こちら

totoro5.jpg
25周年記念の缶バッジがかわいくて5個ゲット。
わたしはトトロのイメージカラーは緑だと勝手に思ってるのですが
大きな缶バッジが緑色なのが個人的に高ポイント。
今回は学ランを着たボランティアの生徒さんたちが会場のあちこちに立ってて
胸や詰襟に小さな缶バッジがついてました。
舞台で楽器や歌声を披露した生徒さんたちも、胸にトトロのバッジをつけていたっけな。
2014_12
01
(Mon)23:55

ジブリ美術館のクリスマスその2。

ghibli20141.jpg
先週末に三鷹の森ジブリ美術館へ行ってきました。
去年のレンズ展には結局行けなかったから2年ぶりです☆
ちょうどクリスマス装飾も始まっていました~ジブ美のクリスマスは気合いが入ってて大好きだ!

ghibli20142.jpg
チケットを片手に入場待ちしながら外観をパチリ。
開館した13年前は真っ白だった壁が今やすっかり蔦だらけですね。
訪れるたびに少しずつ増えていく緑を眺めるのもここの醍醐味です(^ω^)。
(宮崎さんは年月が経つごとに味わいが出るようにしたかったらしい)

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開閉しますのでどうぞ☆
(拍手お返事は次回記事にさせていただきます。もうちょっとお待ちください)

ジブリ美術館のクリスマスその2。 の続きを読む »

2014_08
04
(Mon)23:16

In this world there is a circle of magic that cannot be seen.

NCM_0771.jpg
江戸東京博物館の「思い出のマーニー×種田陽平展」に行ってきました!
4年前のアリエッティ展と同じく、種田陽平氏がマーニーの映画の世界を
巨大な実写セットさながらに作り上げた立体展示と
映画に使われたスケッチや設定画、背景画などが展示されて
マーニーの世界を見て体験できる2度おいしい展覧会です。
映画の世界に入れる展示って登場人物がどこにいたかを実感できるから大好き☆
ロケ地とか撮影に使われた建物とかをお出かけの途中で余裕があったら見学するくらいには
ミーハーなのです(笑)。

湿っ地屋敷のジオラマがとってもよかったです!
広い湖と、水の向こうに建つ大きなお屋敷と、背後の大きな木々。雰囲気ありまくりでした。
湖にはボートをこぐ杏奈の人形、お屋敷の窓の中には湖を見つめるマーニーの人形がいて
照明が朝日→お昼→夕方→夜と数分ごとに変化していくのもすてきでした。
そのまま使えそうなお屋敷の設計図(しかも100年前っぽいフォントで書いてある)もあったし、
向かいに展示されている杏奈が描いたスケッチや背景画を見ながらジオラマの後ろに回ると
ちゃんとお屋敷の正面まで見られるよ!穴からのぞきながらだけど!いやはや感動。
杏奈とマーニーが3つずつ質問しあう漁師小屋のジオラマがボロの掘っ建て小屋感満載で
草木もリアルで「触らないでね」って書いてあるけど触りたくなる完成度。
岸辺に寄せられているボートの上にはピクニックの支度までしてあるよ…!
背伸びしながら小屋の窓をがんばって覗くとろうそくに照らされたマーニーが見えます。
杏奈とマーニーがきのこ狩りに出かけた森のジオラマは緑がいっぱいで
風に葉っぱがこすれる音とか鳥の声もして、丸太橋を渡るマーニーが投映されてました。

中に入れる展示もありましたよ~サイロとマーニーの部屋!
サイロは暗いし足元じめじめしてるしゴオ~ガシャーン!って風と雷の音がして怖いですけど、
マーニーの部屋に入れたのはすごくうれしかった☆
マーニーがばあやに髪をとかされてる映像が映ってる青い窓を見てから
ぐるっと回ってお部屋に入るのですが、
家具も小物も揃ってるし本棚には赤毛のアンやクリスマス・キャロルやシャーロックホームズがあるし
マーニーの日記の6月7日のページが開かれてるし!
いつマーニーがここへ来ても住めるよってレベルの完成度だった。
(そしてきっとわたしはベッドのシーツを頭から被せられてドアに鍵をかけて閉じ込められてしまうに違いない)
あと久子さんのキャンバスも展示されてて、キャプションに原画:吉田昇ってあった!
ポニョの美術監督を務められたとき炸裂させてた不思議な色合いの湿っ地屋敷の鮮やかさ、
吉田氏ハスハス。


それから、わたしが行った日は映画の主題歌を歌ったプリシラ・アーンさんと
映画の音楽を担当した村松崇継さんのミニコンサートも開催されましたので聴いてきました♪
白いワンピース姿にギターとハーモニカ装備のプリシラさんと、スーツをびしっときめた村松さんが
すてきでしたよ!
司会はジブリの宣伝といえばこの方、依田さん。軽快で愉快な進行でした。
プログラムは以下です。

1.This Old House(展覧会のメインテーマ)
2.Dream(プリシラさんのソロ)
3.Deep Inside My Heart(プリシラさんのソロ。米林さんのメモを見て作った曲だそう)
4.ひこうき雲(プリシラさんのソロ。日本語で歌ってた!)
5.杏奈(村松さんのピアノソロ。映画のメインテーマ)
6.マーニー(村松さんのピアノソロ。杏奈とマーニーが月夜の湿地でボートに乗る時の音楽)
7.I Am Not Alone
8.Fine On The Outside(映画主題歌)
アンコールは「やさしさに包まれたなら」を日本語で歌ってくださいました。

プリシラさんのウィスパーヴォイスは生で聴くといっそうきれいでうっとり聴き惚れました。
曲が終わるとかならず「ありがとうございました」って日本語で言ってくださったり
映画の宣伝ツアーで日本のあっちこっちを回っていてすごく楽しい、
楽しいから終わってほしくない、広島で食べたつけ麺がとてもおいしかった、
マーニーの映画は映像も何もかもが美しい、自分の歌が最後に流れた時はうれしかった!と
たくさんトークもしてくれました。
村松さんも「プリシラとは音楽の波長がとても合います」とニコニコおっしゃられて
おふたりとも共演を楽しんでおられるのがよかったですね。
ちなみに村松さんはジブリの映画で久石譲さんの音楽を聴いて作曲家になりたいと決心して
久石さんと同じ大学の同じ学科を卒業したらしいです!
(前に依田さんが久石さんにそれを伝えたところ「あ、そう…」とびっくりされたご様子だったとか)

運よく最前列の席で聴けたのですが、コンサートが終わる前に
わたしの後ろに座っていた麻呂さんこと米林監督がスッと立ち上がってステージに上がって
プリシラさんと村松さんに大きな花束を贈呈されて盛り上がりました☆
米林さん、依田さんに話ふられてもスラスラ応えられるまでに取材慣れされてた…おおお…!
種田陽平氏と西村プロデューサーもいらしてて思いっきり目で追ってしまいました、
だって背高くてかっこよかったから…ごめんなさい(;´∀`)。

生演奏っていいな~♪


anamarnie.jpg※クリックで大きくなります
展覧会でもらったスケッチブックに、杏奈とマーニーを杏奈のスケッチ風に描いてみました。
浴衣着てる杏奈すごくかわいかったなあ。


というわけで前置きが長くなりましたけども、映画も見てまいりましたので感想書きます。
以下、いつものように長い&ネタバレしまくりですのでお時間のない方・未見の方ご注意ください。
大丈夫な方はクリックしていってみよー↓

In this world there is a circle of magic that cannot be seen. の続きを読む »

2013_12
13
(Fri)23:51

鳥、虫、けもの、草木、花。

来年夏公開のジブリ最新作は『思い出のマーニー』だそうですね!!
Twitterのニュースでマーニーの4文字見て「ぴぎゃーー」って叫ぶところでしたよ。
やばいっめちゃくちゃ嬉しいっ待ち遠しい☆
アリエッティに次ぐ米林宏昌氏の2作目ですよ。
アリエッティに続いてアンナとマーニーがジブリの絵で動きますよ。
そして、アリエッティと同じように舞台設定をイギリスから日本に変更するそうな。

原作は前に宮崎駿氏がプッシュしていたので読みまして、面白いようにハマって
今も大好きな本です。
静かで暖かくて胸がぎゅーっとする切ないエブリデイ・タイムファンタジー。
出てくる人みんなすごくいい人ばかりなんだ…。
時の旅人とかトムは真夜中の庭でとかグリーン・ノウシリーズとか、
イギリスは良質なタイムファンタジーが多い国ですね。

公式サイトもできていたので見たら、脚本が3人体制ですね。
千と千尋のとき作画監督だった安藤雅司氏が脚本に参加してる、たぶん作監もやるんだろうな。
音楽が村松崇継氏!京都1200年の旅のテーマ「希望という花を」のお方ではないか。
マーニーの世界観にぴったり~♪
村松氏の音楽に合わせてマーニーがあんな風に、アンナがこんな風に動くとか(落ち着け)
やばい見たすぎる。
生きねば\\\ ٩( 'ω' )و ////


…と、前置きがだいぶ長くなりましたが。
先月と今月と2回観に行ってきた映画『かぐや姫の物語』の感想を書きたいと思います。
あめつちよ。
以下、盛大にネタバレしていますので未見の方はご注意ください。
大丈夫な方はクリックでどうぞ~↓

鳥、虫、けもの、草木、花。 の続きを読む »

2013_08
04
(Sun)23:27

Le vent se leve, il faut tenter de vivre。。。

アルス画房のイラストコンペが無事終了しました~。
見てくださった方々、応援してくださった方々、ありがとうございました☆


ところで、そろそろ観に行った方もいらっしゃる頃かと思いますので、
映画『風立ちぬ』の感想を書いてみることにします。
わたしは公開初日に観て、先週2回目を観て、3回目行こうかな~と考えているところです。
『魔女の宅急便』『紅の豚』『千と千尋の神隠し』の3作がジブリ映画の中で特に大好きなんだけど
この3作に迫るくらいの出来栄えだったと思う。


今日のお絵かき↓
設計者たち。※クリックで大きくなります
二郎さんと本庄さん。
この2人の掛け合い好きだー。良きライバル、良き仕事仲間、良き戦友。
*ブログ内のイラスト記事一覧はこちらです*


以下、異様に長い感想&盛大にネタバレしていますので、未見の方はご注意ください。
大丈夫な方はクリックでどうぞ~↓

Le vent se leve, il faut tenter de vivre。。。 の続きを読む »

2012_12
20
(Thu)23:58

ジブリ美術館のクリスマス。

先週にスタジオジブリ最新作「風立ちぬ」「かぐや姫の物語」の発表がありましたね☆
公開は来年夏ですが今から楽しみすぎてどうしよう、部屋中を転げ回りましたよ!
しかも2本同時公開とか嬉しすぎるじゃないか…!
きっと同日に両方観たら脳内スペックおかしくなって頭パンクするだろうから
別々に観るつもりですが、
できれば両方とも2回は観たいな…前売り出たら買ってこよう。

「風立ちぬ」の公式サイトで真っ青な空を見たときはガチ泣きしそうになりました!
うぎゃあああ青空だ、ハウルから8年ぶりに宮崎駿氏の描く空映画!しかも純粋に飛行機!!
きっと『紅の豚』のように隅々まで飛行機への愛とリスペクトが満ち満ちているに違いない。
零戦は人並み程度の知識しかないですがこれを機に少しでも勉強しとこうと思います。
(そういえば風立ちぬのタイトルに「の」が入っていないと一部で騒がれていますが、
「ぬ」の字のしっぽをご覧ください、ちゃんと「の」が入っています。
そういうことですのでご安心を)
かぐや姫はずいぶん前から制作しているらしいことは聞いていたものの、
ほとんど情報らしい情報がなかったのですげぇ心配してました。。
公式サイトもできてるから間違いないよね大丈夫だよね、ガクブルガクブル
何はともあれめでたい!情報解禁おめでとう!

ところで気になるのは両作品の制作状況なわけですが( ̄▽ ̄;)。
何せジブリだから順調に遅れているのだろうなあ。
ジブリ公式サイトの日誌も、ウィークリーだった頃はアフレコや作画状況などが
リアルタイムでわかるようになっていましたけど、
今はマンスリー化してしまったので月イチペースでしかわからない…。
野中さん情報はよ。


で、だからって訳じゃないですけど、月曜日に友達とジブリ美術館に行ってきました。
なんだかんだで展示が変わるたびに行ってる気がします。ウボアー!何回行くねん!!
まっくろくろすけ!


以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開閉しますのでどうぞ~☆

(拍手お返事は次回記事にさせていただきます、もう少しお待ちください)

ジブリ美術館のクリスマス。 の続きを読む »

2012_03
08
(Thu)23:47

花も風も街もみんなおなじ。

湯婆婆か銭婆か。
き、来ちゃった…………!!!!!

ずらっと。
トランプみたいな並べ方してみた。
札ものを見るとこうして横にずらりと並べたくなる衝動にかられます。なぜだ。

生あります。
赤タン。
奪われた名前と、お店の札に書かれた文字と、川の神様の名前と。
ちなみにこの「生あります」の札がかかるお店のモデルになったお店は台湾に本当にあるそうだ。

千尋が湯婆婆に名前をとられるシーンは、初見のときは結構ドキドキしながら見た覚えがあります。
『ゲド戦記』1巻でゲドが影から名前を呼ばれて硬直してしまうシーンと
同じくらいの迫力があると思う。

あなたの本当の名は。
ハクと千尋セット。
宮崎アニメに時々ある「かつて2人は出会っていた」な子たち。
でもやっぱり、千尋がハクの名前を思い出すあのへんの演出が好き~。

右上にハクのおにぎりが写ってます。
猪鹿蝶。
坊やとハエドリかわいい。映画の後半でひとりで歩くようになるところが好きです。
そしてこれ見て、釜爺と鹿って結構絵になる組み合わせだなぁと思った。
お父さん豚がハマリすぎていて泣ける。

カエルといえば。
道風が!道風が!カオナシのアレだ!!

この花札、ひとつひとつ全部手作りなんですって。なるほど手触りがいいわけだ。

これで、我が家にある花札は
昔から家にあるノーマル花札と、『夏目友人帳』のDVDについてきた妖花札と
この千と千尋花札で3つになってしまったことになります。Oh...
ノーマル花札は小さい頃からいっぱい遊んでいるのでだいぶ年季が入っていますが
『夏目』の花札はもったいなくて未だに遊べずにいます~。
たぶん千尋花札でもとうぶん遊ばないと思う。

そういえばじきに『コクリコ坂から』がフランスで、
『借りぐらしのアリエッティ』がアメリカで公開されますね☆
あちらの国の人たちにとっても、両者が楽しい映画でありますように。
2011_08
06
(Sat)22:53

I pray for a safe voyage。。。

時期的にそろそろ書いておきたいなぁと思ったので(そうしないと記憶もヤバそうなので)、
7月の3連休に観た映画『コクリコ坂から』の感想を書いてみることにします。

背景はコクリコの花。※クリックで大きくなります
↑海ちゃん~。
コクリコ荘で着ていたピンクのカーディガン姿が
とてもかわいかったので描いてみました♪
*ブログ内のイラスト記事一覧はこちらです*

以下ネタバレしているうえ、異様に長いですので
お時間のない方や未見の方はご注意ください。↓
(拍手お返事は次回にさせていただきます。もう少しお待ちください…)

I pray for a safe voyage。。。 の続きを読む »

2011_01
07
(Fri)23:54

生きている不思議死んでいく不思議。

金曜ロードショーで『千と千尋の神隠し』を観ました~(^-^)。
この映画は、映画館で初回を観たとき、受けた衝撃があまりに大きくて
ボーっとした頭で家まで帰ったのを覚えてます…。
(あの頃のわたしは、脳内でハクと千尋を再会させようと必死でした!)
わたしはこの『千と千尋』と『紅の豚』が、宮崎さんの映画では一番好きですね。
もう言うことなしに面白くてたまりません(*^ ^*)。

ハクの初登場シーンでいつもビクッとします(笑)。「出た!」って身構えてしまう。
(あそこは久石さんの音楽が最初の盛り上がりをみせる場面ですな。。。)
全編通して千尋のことをずっと気にかけている姿が、じーんときてしまいますね。

ハクはそんなに登場シーンが多いキャラクターではないので
どういう人なのかを一概に言い表すのは難しいのですけど、
わたしの中では、腐海の植物の部屋を閉じる覚悟を決めたときのナウシカとか
ムスカにゴンドアの歌について語るシータに似ているな…という気がしていますが
どうなんだろう。
宮崎さんがよく言う「透明感のある人」という感じかもしれない。
アシタカも透明感のある人ですが、彼とはまたちょっと違った透明感かなと思っています。

リンさんも、姉御肌なところがかっこよくて好き。
「わからないことはオレに聞け」って千尋に言うときの顔が、個人的に一番かっこよいと思う。
釜爺が複雑な腕を複雑に駆使して作業する姿も、職人おやじ的な感じがしていいです。
湯婆婆はデキ女なのに、坊やに対してデレデレしているところが本当にほのぼの。
坊は神木くんなのですよね(^ ^)今は大っきくなって翔君だなんて、時の流れは早いなぁ。
そういえば神木くんは『ハウル』でもマルクルを演じていたのでしたっけ。
(他にも、青蛙役の我修院さんはカルシファーだし、番台蛙役の大泉さんはカブだった)

そして後半に描かれる海のシーンが、いつ観てもものすごく綺麗…!
リンさんの漕ぐたらい舟から降りた千尋が後ろに向かって手を振るカットが、
まるで水の上を歩いているみたいで、見とれます。
沼の底で迎えてくれる銭婆のおばあちゃんが、やさしくてあたたかくて好き~。
カオナシ、良かったね…。

ラストにみんなが集まって、一緒にやんや~~ってやるのも好きだ~。
(久石さんの音楽が最高に盛り上がる場面だと思う)
最後の最後でハクと千尋の手が離れるカットも、切ない!
そして木村弓さんのエンディングテーマでとてもしっとりした気持ちになります…。
うお~やっぱりいいなぁ~大好きだなぁ~『千と千尋』!!

あと、今日観ていて初めて気付いたんですが
おにぎり号泣シーンの前に、千尋が「わたし千になりかけてたもん」って言ったら
ハクが一瞬ニコッと笑ったのって見間違い!?じゃ、ない、です、よね…!?
宮崎さんの男の子キャラクターは時々、ふいに思いも寄らぬことをやってくれるので
どきどきしてしまいます。
(『耳をすませば』で、雫が聖司くんのバイオリンに合わせて歌っている最中に
聖司くんがパチッとウインクしていたことに気付いたときはどうしたらいいかわからなかった)


ハイタッチ。※クリックで大きくなります
鈴木春信の周辺事情その33。32はこちら
1764年も暮れにさしかかった頃、源さんが飄々とやって来ました。
源内「春ちゃん春ちゃん、おれの趣味仲間の旗本さんが暦の絵を描く絵師を探してるんだけど、やらない?」
春信「何それ楽しそう、やるやる!」
即答です(笑)。。。

この頃の江戸では趣味人たちの間で、大小暦に絵をつけた「絵暦」が流行していました。
趣味人たちは絵師や彫師・摺師を使い、より美しい絵暦制作に熱中していたのです。
結果、絵師や彫師の腕が磨かれ、摺師が版画に使う色もじわじわ増えてきました。
カンブリア大爆発や産業革命の前触れのような時期だったのかもしれません。
2010_09
25
(Sat)22:59

ジブリとショパンの日その1。

三鷹の森ジブリ美術館と、ショパン生誕200年特別コンサートに行って来ました~♪
(はしごする気は全然なかったのですが、色々あって同じ日になりました)

robbothei.jpg
↑屋上にいたロボット兵。青い空によく映えるなぁ~。

ジブ美はもう何度目かわからなくなりました…うあぁぁ何回行くねん!(爆)
お目当ては企画展示『ジブリの森のえいが展―土星座へようこそ―』とカフェの秋メニューです。
まずは企画展示を見に行きました。
ジブリ美術館にある「土星座」という短編映画シアターで代わる代わる上映されている7作品が、
立体造形物やパネルで紹介されていました。
『ちゅうずもう』のねずみさんたちの囲炉裏端が再現されていたり、
『水グモもんもん』の巨大ザリガニさんがいたり、
『やどさがし』の描き文字が大きな壁いっぱいにあったり、
『めいとこねこバス』のこねこバスのぬいぐるみがあったりと、色々面白い展示でした。
こねこバスのぬいぐるみは頭からすっぽり被れるようになっていたのですが、
お子様のみということなので足だけ触らせてもらいました(笑)。ふわふわしてた~(^▽^)vvv
11月には新しい短編映画が2本加わる予定で、あわせて展示も増えるのだとか。待ち遠しい!


yasaisoup.jpg
↑カフェで食べた、畑の実りの白いグラタンスープ。チーズがこんがり焼けてました(^ ^)。
スープの中身はゴボウ、じゃがいも、玉ねぎ、キャベツ。わぁ~具がいっぱいだ!

creap.jpg
↑デザートに食べた麦こがしのクレープです。シナモンがかかっていておいしかったvvv
手前はわたしが頼んだチョコレート味で、奥は友達が頼んだベリー&カスタード味。


その後ショップでお買い物したり、屋上に行ったりして、
館内を一通り回ったので美術館を出ることに。。。
バス停で三鷹駅行きのバスを待っている間に
友達の携帯のワンセグで『ゲゲゲの女房』の最終回を見ましたらば、
ラストで思わず涙があふれそうになりました。。。
きゃーっ、第1話の再来ですよ(≧▽≦)ノ
そうだよね~みんな一緒にいたんだよね!そしてこれからも一緒ですよね!!
良かった良かった。とっても楽しいドラマでした(*^ ^*)。


そんなこんなで三鷹駅から中央線と湘南新宿ラインに乗って、
ショパンのコンサートを聴くべく横浜の桜木町へ移動しました!
レポートは、長くなりますので次回記事にて書かせていただきます。


クリックで拍手お返事。↓
皆様いつもありがとうございます(^_^)/☆

ジブリとショパンの日その1。 の続きを読む »

2010_08
01
(Sun)15:51

泥棒じゃありません、借りぐらしです。

arisho5.jpg※クリックで大きくなります
↑こんなシーンはありません…あったら素敵だなと思って描いてみただけ(笑)。

追記から『借りぐらしのアリエッティ』感想ですー。
先日2回目を見て、試写会のときよりは落ち着きましたし(今読むとごっつ恥ずかしいなこの文章…)、
現美でやってる展覧会にも行ったのでそろそろ書いてもいいかなと(^ ^;)。
(展覧会感想も後日書きます)

異常に長いうえ、大いにネタバレしていますので、お時間のない方や未見の方はご注意ください。
大丈夫という方はいってみよー。↓

泥棒じゃありません、借りぐらしです。 の続きを読む »

2010_07
23
(Fri)22:35

七国山病院の院がさかさま。

大暑だー。氷でなくても溶けるーー。。。
気温が体温より高いってどういうことですか。
外出後に車に乗るのが一番おっかないです。車内はムワッとするし、ハンドルで火傷しそう…(>_<;)。
日中、屋外駐車場に車を放置した場合の車内は50~70度にもなるとか。
おおおそろしやあぁぁ~~~気をつけねば。。

妹が『踊る大捜査線』を観てきました。
スリアミは面白かったらしいんですけど、他は、あんまり進展なかったみたいですね(^ ^;)。
(唯一進展していたのはストーリーではなく真下さんと雪乃さんだったとか・笑)
でもオグリンは気になるなぁ…どうなんだろ。

『トトロ』観てます(^-^)。
今観ると、何て短い映画だと思ってしまうんです。子どもの頃はあんなに長く感じていたのに。
(『ポニョ』も5歳の頃に観られればものすごく濃密な時間に感じられるんだと思う)
「さんぽ」はいい曲だなぁ…「風のとおり道」はもっといい曲だなぁ…(*´∇`*)。
ジブリ史上興行成績が一番悪いなんて信じられません。
エンターテイメントとしては『カリオストロ』や『ラピュタ』と並ぶくらい完成度高いと思うけど…。
男鹿さんの背景画の美しいこと!!映画の品は美術で決まると宮崎さんはよく言いますが、
男鹿和雄展に行ったときも「これはもはや絵画作品だ!」とか思ったものです。
ネコバスがかわいいぃ~乗りたいぃ~~~vvv
せっかくジブリ美術館に大っきいのがいるのに大人は乗れませぬ。うぼぁー。
中盤でメイちゃんが床下を覗いたとき「アリエッティいる?」とかほざいたのはわたしです(アホ)。。
冒頭の引っ越しのお片づけシーンで、おばあちゃんが座っていた後ろの箱に
「狭山茶」って書いてあったのを今回初めて気づきました(笑)。彩の国のお茶ですよ~わーい
他にも松郷とか具体的な地名が出てくるので彩の国県民としてはわっくわく。
トトロの名前自体が「所沢の隣のおばけ」→「トトロ」らしいですネ(*^ ^*)。
北林谷栄さんのご冥福をお祈りします。


makki21.jpg※クリックで大きくなります
重いですが、進みます。遣唐使団第3シリーズ「転」その8。7はこちら
マッキーからの手紙で、後輩のことを知った仲くん@洛陽。
ひとしきり泣いたものの、その後の行動は迅速です。
「後輩のために、官位の追贈と葬儀費用のご負担をお願いしたい」と玄宗さんにかけあって
あっという間に予算をぶんどり、先輩たちに手紙を書いて長安に送りました。

長安の官舎の戸口で手紙を受け取るやいなや、気もそぞろに読むマッキーと玄ちゃん。
こちらも大泣きした後なので後ろ姿をどうぞ(彼らにもプライドはあります…たぶん)。
真備「お葬式のお金、皇帝が出してくれるって」
玄「こっちが手紙書いてから10日も経ってねぇぞ。出世したなあいつ」
真備「玄、お金ある?」
玄「もちろん。何ヶ月断酒してると思ってるんだ」

ヘビーな進行ですみません…もうちょっと続きます。こちら
»