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2023_07
23
(Sun)23:52

赤ってのは運命の色のことを言うんだろ。

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サンシャインシティで開催中の「あきづき空太デビュー20周年記念 赤髪の白雪姫原画展」に行ってきました。
最近は漫画家さんの展覧会が増えていてあきづきさんもそろそろやってくれないかな…と思っていたら
20周年という節目の年だったのですね。おめでとうございます☆
シティ入口のエスカレーター前にあったサイネージのCMをパチリ。

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エスカレーターに乗ったところにも大きな広告が下がっていました。

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展示ホールAに到着。
原画展の期間中には出張スタンドカフェも併設されていまして、
会場に行く前に覗いてみたら全然混んでなかったので先にこっちへ行くことにしました。

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メニューはこちら。
ドリンクが中心でお菓子はアップルパイとプリントコロコロボーロが買えます。

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ゲット。
数量限定のりんごジュースがどうしても欲しかったので買えてよかったです!!
すごいよりんごジュースなだけに容器もりんごだよ!
持ち帰って帰宅してから飲んだら甘すぎなくてさっぱりしておいしかったです。
容器は洗って保存しておこうと思います。原画展のロゴも入ってるから記念になるし。
アップルパイも買いました~2個入りで個包装されてたから持ち帰りやすくて有難かった^^

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スタンドカフェの待機列の壁には原作にちなむマークと壁紙が3種類あって
専用のアプリをダウンロードして読み込むと
赤髪の白雪姫に登場するちびキャラたちがARで現れて一緒に写真が撮れたりします。
それぞれ曜日ごとに登場するキャラが変わるそうですよ~。

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そんなわけで今度は原画展の待機列に並んで順番に入場。
入口では原作者あきづきさん描きおろしキービジュアルの5人のビッグアクスタと
原画展のCMが迎えてくれます☆
会場にはアニメで使われたBGMが流れていてクラリネス王国感がすごい。

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アクスタ大きい~~~すご~~い!!
これ等身大とかだったりするんだろうか…ミツヒデさんとオビが一番身長高いからそんな感じします。

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原画展オープンの前日の内覧会にあきづきさんがいらっしゃってたみたいで
白雪の足元にサインがありました。
あきづきさんのサインと自画像まじでかわいくて大好き☆

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原画展開催にあたってのあきづきさんからのメッセージ。なんかコミックスの柱部分みたい(笑)。
「灯りの花の灯る道へとお進みください」ってすごくかわいい字で書かれててフフってなった。

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原画展は白雪とゼンの出会いから始まり、クラリネス王城ウィスタル、薬室、セイラン領、
タンバルン王国、セレグ騎士団基地、リリアス、ルギリア領に分かれていて
それぞれのテーマごとにカラー原稿とマンガ原稿が展示されていました。
作者のペンタッチやトーン指示や絵の具のにじみやホワイト修正のあとを間近で見られる原画最高かよ…!!
あきづきさんのカラー原稿は途中からデジタルになりますが連載初期はアナログでいらっしゃったので
色の乗せ方とかペンのタッチからやさしさが感じられてじーんときてしまった。
印刷には出ない微妙~~~~なグラデーションとかかすれ具合とかたまんなくて
ものっそい至近距離で見てしまった…原画展の良さはこういうところですよ。
デジタルのカラー原稿は雑誌サイズに引き伸ばして展示してありました。メイキングとか見たかったな。
(とか思ってたら原画集にデジタルのメイキングが載ってました。ありがとうございます)
マンガ原稿は今でもアナログだそうで、各テーマごとにたくさんの生原稿が見られて幸せでした。
背景指示やトーン指示が青鉛筆で書いてあって(印刷に出ないのよね)原稿制作の雰囲気が垣間見えたり
大ゴマに原稿半分くらいのトーンを貼っててうおおでけぇ大胆…!って戦慄したりしました。
作家の生原稿を見ると作業したくなりますね…あああペン入れしたいゴムかけたいベタ入れたいトーン貼りたい!
わたしあきづきさんの描く線が本当に好きでして…繊細でさほどメリハリがあるわけではなくて
整ってはいなくてざっくりしていて、でもそこに色気とあたたかさと味わい深さがあるんですよね。
あとね、なんかこう、シャッシャッとペンを走らせる音が原稿から聞こえてくる感じがするんですよ!(耳鼻科へ行け)
フリーハンドからこんなに手触り感が伝わってくることがあるものなのかと、初めて見たときは感動したのでした。
確か書店に面出しされていた赤髪1巻の表紙の絵に惹かれてコミックス買って読んで
次の日に既刊だった3巻まで買って以来ず~~~~っとファンだし短編集なども買っています。
どうか健康に気を付けてずっとお元気で描き続けてほしい。

出口には原画展へのお祝いとして緑川ゆきさん、響ワタルさん、麻生みことさん、可歌まとさん、
暁さん、弓きいろさんといった白泉社の漫画家さんたちと
(あきづきさんは麻生さんのアシスタントをやられていて一番うまい新人さんだったって書いてあった)
(可歌さんは今回の内覧会にもいらっしゃったらしい)
アニメの監督の安藤真裕さん、キャラデザの高橋久美子さん、白雪役の早見沙織さん、ゼン役の逢坂良太さんからの
色紙が飾ってありました。(撮影禁止)
漫画家さんたちが描かれた白雪とゼンとかめちゃくちゃ貴重だし
早見さんの色紙にめっちゃ長文メッセージ書いてあって愛を感じました。
アニメの続き作ってほしいけど難しいのかな~~リリアス編をアニメで見たい。
あとコミックスの柱の原稿とか最近のコミックスの巻末に載っている設定画のラフなどもあって
すげ~~こういうのも見せてくださるのかと感動しました。あきづきさんの鉛筆の…筆跡…!!(かわいい)

以下は会場で撮影可だったものの写真たちです。
多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆

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2018_12
18
(Tue)23:54

蟲の音をきく。

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蟲師音楽夜話『蟲音・奏』に行ってきました。
企画者でありアニメ「蟲師」の音楽を担当された増田俊郎氏による生音ライブ&トークと
声優さん4人による「日蝕む翳」の朗読を本編映像とともに楽しむイベントです。
増田さんご本人も朗読会か音楽会かライブかイベントか演劇会なのかまったく定義できないという、
でもたいへんすばらしい時間でした。
半年前に開催されるかもって噂を聞いてから待って待って、先月ついに情報が解禁されたときは
びっくりしてうわーってパソコンの前で声出たよ!企画してくれてありがとうございました。

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会場はDDD青山クロスシアター。
増田さん曰く「色んな人の協力と蟲のせいで」奇跡的に1週間だけ借りることができたそうな。
(2020年まで都内のイベント会場はどこもいっぱいらしい)

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お祝いのお花も。
「信長の忍び」からもお祝いが来ていて、えっ何でだろうと思ってぐぐったら
増田さんがアニメの音楽を担当されているらしい。知らなかった。。

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アニメ製作委員会からのお花は何だかおごそかな雰囲気のライトが当たっていた。

会場は200人ほどのキャパでそんなに広くはなく、ステージと客席の距離も近かったです。
わたしは目の前が通路で、後ろが音響調整さんの席という恵まれたお席で楽しむことができました。
ステージにはシンセサイザーの他にごちゃごちゃと打楽器などが置かれ、
簾と草に囲まれて蟲師感を演出。
開演前によくあるご注意的なアナウンスを声優さんたちがキャラクターになりきってやってくれたんですけど
淡幽やギンコの声で携帯電話とかスマートフォンとか言われるのおもしろくて笑ってしまった。
「おまえさんたち、電源は切ってくれよ」「でないと、蟲が寄ってきちまう」ワロタ。
こんな味わい深い「携帯電話の電源をお切りください」アナウンスもないと思う。

開演はチリーン…という鈴の音から。
ふわりと客席の通路に現れたのはぬいの姿をイメージしたという土井美加さん!
白い着物の裾をひきずりながら通路からステージに向かってゆっくりゆっくり歩いて
チリーン…と鈴を鳴らすときは一度止まります。
一度わたしの目の前で止まってくれて、鈴を鳴らしてくれたの偶然とはいえ超うれしかったし
その時気づいたんですけど、何と土井さん、裸足でいらした!
すごいよ姿形からマジでぬいさんだよ…。
そうしてゆっくりステージに上がった土井さんが鈴を床に置いて語るのは
例の「およそ遠しとされしもの…」のナレーション。きましたわーーー!!!
この声を聞かないと蟲師は始まらない☆

そのまま始まったのが「日蝕む翳」の朗読。
中野裕斗さん、うえだゆうじさん、小林愛さんが代わる代わるご登場され
背面のスクリーンに映し出される本編映像に合わせてセリフを音読してゆかれます。
ご自分の出番のときだけステージにいらっしゃる感じなので
キャラクターが画面からいなくなるときは椅子から立って舞台袖に移動されるんですが
化野先生とギンコのかけあいの際にはうえださんが体をひねって中野さんに大声出したり
ギンコと淡幽のシーンでは隣の中野さんを小林さんがチラッと見たりして
ものすごくライブ感があったし、
タイミングよくセリフ言ったりするときはアイコンタクトなどもなさっていて
それらが目の前で行われているということにむちゃくちゃテンションあがりました。
そして、その朗読に重ねられる音楽のすばらしさ。
特にメインテーマが奏でられる際の「きましたわーーー!!」感はやばかったし
アニメでは雰囲気のため抑え気味だったBGMがライブでは会場全体に思い切り響きわたる音量で
全身がびりびりするほどの響きを感じました。
何よりあの音の数で演奏者が増田さん含め3人しかいないのも驚き!
シンセを奏でながら隣の楽器をたたく増田さんも、いっぱい並んだ打楽器を丁寧に鳴らす高杉登さんも
キーボードとパーカスを行ったり来たりする梶田陽子さんもすばらしかった。
びっくりしたのがシンバルをバイオリンの弓でひいた音でした。蟲が飛ぶ音ってあれだったんだ!
このてのライブで一番テンションあがるのは劇中に使われた楽器がわかることなんですよ…
あの音をあの楽器で出していたのかと。

朗読の後はトークです☆
司会&進行の増田俊郎さんを始め、声優さん4人もステージにあがり思い思いにお話されて
とても楽しい時間でした。
増田さんとうえださんが一番しゃべっていて
(楽器の説明時にうえださんに鳴らしてもらって増田さんが説明してたんだけど
説明の方が長くなってしまって途中からうえださんが放置されていたのと、
質問コーナーで「じゃあ最後に答えて」と言う増田さんに「オチかよ!」と突っ込んでたの笑ってしまった)、
たまに小林さんが突っ込んで土井さんが微笑んでいて
途中から中野さんが完全にスイッチオフされていたのおもしろかった。
というか増田さんてすごくトーク上手いですね…!
「蟲師の音楽はよく眠れるんですよ、自分が作った感じがしなくて」とか言い出して何事…?と思いました。
赤ちゃんに聴かせたら泣きやみましたとか、ペットの犬の鳴き癖が治りましたとか
奇跡のようなお手紙をいただいたこともあるそうです。
増田さんは作曲するとき音の形が見えるらしいのですが、蟲師は特にそれが顕著で
それができるようになったのはここ数年の間だそうですが…
「忘れもしない、新宿の中央線で音が聞こえすぎてしゃがみこんでしばらく外出できなくなった時期があった。
落ち着いてからはどの音をどこにはめれば一番よいかがわかるようになっていました」とのことで、
オーケストラの指揮者がずれた音をピンポイントで見つけるみたいな感じですと説明されていました。
あとふつう、アニメや映画の音楽は作曲担当がひととおり制作して
制作側がシーンの尺に合わせて編集するものなんですけど、
蟲師の場合は何となく作って出したら編集の必要がまったくないくらい尺にぴったり合っていて
「長さ言いましたっけ?」と監督に言われて「聞いてません」と答えてびっくりされたこととかあるらしい。
「蟲師の音楽作りは作っている自分を離れたところから見ていたような気分」と回想される増田さんに
声優さんたちから「天才…?」「天才だ…!」との言が口々に。
Twitterで募集した質問に答えるコーナーでどんな虫に憑かれたいか?との質問に
土井さんが「増田さんみたいなクリエイティブな蟲に憑かれたい」とおっしゃっていて
会場に笑いが起きていました。
ちなみに小林さんは「雷が好きなので雷の袂に出てきた蟲がいい」とおっしゃり、
中野さんは「映画作りの蟲」、うえださんは「数字のできる蟲(確定申告が苦手だから)」とのこと。

そもそもこのてんこ盛り企画は長年の紆余曲折を経てようやく実現した、
増田さんの発案による個人企画とのことでした。
蟲師の朗読会のようなものはアニメ1期の放送後に行われていたそうですが増田さんは参加できず、
続章の頃にも企画されましたがやはり増田さんのスケジュールが合わなくて
でもどうしてもやりたくてやりたくて温め続けてやっと今回実現したと。
企画するにあたって長濱監督ほか関係者にプレゼンしたところ「やろうやろう」ということになったものの
企画を立ち上げるのが初めてだったらしい増田さんはどこにどういう許可をとったらいいかわからず、
制作側も何に対して許可を出したらよいかわからなくてバタバタしたみたいです。
「こんなに大変だとは思わなくて、知ってたらやらなかったかも」と苦笑されていました。
演奏も1人でやるつもりだったらしくて、プレゼンのときにそのつもりでやってみせたら
(アニメ一期では増田さん1人で全部レコーディングしたので疑問に思わなかったらしい)、
監督から「音楽は蟲師だけど演奏がバタバタして蟲師っぽくないよ?」という意見が出て
今回は2人の方にパーカスとキーボードで来ていただいたというお話もありました。
確かにあれだけの音を鳴らすのに1人は無茶だよ…それをやっていたというのも驚きですけど。

楽器の説明もしてくれました。
蟲師の音楽は銅鑼や太鼓など打楽器が多く、ピアノやバイオリンはほとんど使われていないのですが
これは蟲師がああいう世界観なためで、
音色から楽器を想像できない楽器を使おうという増田さんの試みだそうです。
(アニメ1期の最初の音楽打合せで監督と増田さんが交わした会話が
「このアニメ音楽いらないよね?」だったという裏話が猛烈に笑えた。制作デスクが大慌てだったとか)
中でもメインで使われているオゴロロという楽器が印象的。
「どこで出会いました?」という小林さんの問いに「ネットで出会いました」と答えた増田さんに会場から笑いが。
大小の金属円盤が9つぶら下がっているもので、叩くと金属音がしまして
ギンコが蟲について語るときのBGMなどで鳴らされている楽器ですね。
音楽作りの最中に見つけたらしいですが、ルーツがまったくわからないらしくて
増田さんは中国の宮廷かどこかで使われた楽器だったのではないかと推測しているみたいです。
「作ってるのは中国の奥地の人だけど今どうしてるかわからない」
「正しい演奏方法もわからない。投げるわけでもないし」などとおっしゃって笑いをとってました。
他にもエンドウ豆がいっぱいぶら下がったような楽器は「まめ」、
マッシュルームの笠がいっぱい重なったような金属楽器は「きのこ」、
竹でできたひらひらがぶら下がっているのは「たけくらげ」、などと
ご自分で好きに名前を付けている楽器もあるようで、
というか、これら全部楽器ではなくて海外で売ってるお土産らしい(笑)。
ヤギのつめでできている楽器はシンガポールのお土産屋さんにぶら下がっていたそうで
あれこれ揺らしてみて音を気に入って、「これが欲しい」と思ってお店の人に伝えたら
奥から新しいものを出してこられたようで「いやこれが欲しいんだ」「でも埃被ってますし」「いいから」
などなど、押し問答の末に無事手に入れたという経緯があるそうです。
増田さんはいつも「その音がどこにハマるかを考えている」とのことで
蟲師にハマるということで使われた楽器が、そもそも楽器ではなかったというのがお話を聞いてわかって
こういう音楽づくりもあるのだなあと思いました。
うえださんが「今の話面白いから講座とかで話したらどうですか」と言い出したの笑っちゃったし
「じゃあタイトルは、そうだなあ、『蟲師に学ぶ音による感性の磨き方』?」
「冷やかしを減らすために1万5000円くらい取りましょうか」とかガチで応じる増田さんもおもしろすぎる。
というかそんな講座が企画されたらめっちゃ行きたいんですけど…!1万でも2万でも払って行くよ。

あとステージには三本足の土器もあったのですが、これも厳密には楽器ではなく
某ギャラリーで見つけた某陶芸家の作品なのだそうです。
美術品のためそのギャラリーでは買えなかったらしく、方々を探していたら
「うちのスタジオで埃を被ってますよ」とお知り合いがくださったそうで!
ひっくり返して叩いたり、中を叩くと水琴窟のような音がしておもしろいので蟲師に使ってみたそうで
「日蝕む翳はこの土器から始まりました!」との裏話も急に出てきてびっくり。
続章が決まって音楽を作ろうとしたけど新しい曲が浮かんでこないどうしよう、と監督に相談したら
「出てこなくていいんです」と言われて拍子抜けしたらしい。
「1期が終わって一週間後に続章が始まるつもりで作ってください、僕らもそのつもりでやってます」というのが
監督の考えだったみたいで、
言われてみれば続章は雰囲気から何からまったく1期と変わってなくて世界観の地続きを感じたな…。
でも増田さんはモチベをあげたくて色々探していたら例の土器に出会ったそうです。
(余談ですが「出て来なくていい」と言ったときの増田さんの口調は監督に似ていたらしく、
うえださんが「モノマネなの?」と突っ込んでいらっしゃいました。
「監督すぐああいうこと言うよね」「さっき楽屋でその話してて」などなど、声優さんたちも盛り上がってました)
あと小林さんがブン回していた赤い紐のようなもの(うえださんに「わんぱく」と呼ばれていた)からは
蟲がわ~っと移動するときのフワンフワンした音が出ていておもしろかったし
中野さんが持たされていたバネのような楽器(?)には「中野裕斗」などと命名したとかおっしゃって
もう次から次へとおもしろい話しか出てこなくて興奮が止まりませんでした。楽しいー!
(帰宅して家にあるそれっぽいものを鳴らしたけど全然あの音にならなくて
紐も太いやつを回しては違うな…などと首をかしげておりました。
どういう原理であんな音出るんだ…家でも蟲の声聞きたい…)

最後にステージとお客さんで「鈴の雫」セッションが行われました。
演奏者の演奏に合わせて観客が鈴を鳴らすというものです。
わたしたち観客は開演前に入場特典としてアニメーターさん描きおろしポスカをいただいたのですが
その際に小さな鈴も一緒に手わたされまして、何に使うのだろうと思っていたら
ここへきてそういうサービスですか☆
モーツァルト鈴というそうで、楽器のお店でまとめ売りされているのを増田さんが買ってきて
ひとつひとつにバラして、増田さんと中野さんで一生懸命ストラップの形に作ってくれたそうです。
つまりギンコお手製の鈴!
そんな鈴を生演奏とともにセッションできる経験なんてなかなかないと思うのです。
鈴の音は音階だと「ミ」とのことで、錫製と銅製の2種類あるみたいでわたしがもらったのは銅でした。
隣に座っていた人が錫だったので互いに聴き比べとかできて楽しかったです。
(ちなみにライブ冒頭で土井さんが鳴らしていた鈴の音階は「ファ」とのこと)
パーカスの音色に合わせて200人の鈴が一斉に鳴るのですが
ひとつひとつが小さな鈴なので決して大きくは響かなくて、そこが蟲師らしいというか。
でもアニメのシーンを思い出してとても素敵な時間でした。
鈴の雫の裏話もありまして、劇中で使う鈴のオーディションをしたというのがすごかった。
増田さんが浅草橋にある鈴の専門店などで20個くらい用意して
スタッフの前でひたすら鳴らしまくるということをやったそうな。
「はい次干支の鈴いきま~す」とか、金属から土鈴まで色々試して
さっきのモーツァルト鈴を選んだらしい。本当にモノづくりって奥深いな…。

最後にアンコールとして「壺天の星」が演奏され、
ラストは増田さんによるひとりオゴロロ演奏「たゆた」でした。
たった9つの円盤だけで、決して広くはないとはいえあの会場の中を音で埋め尽くした音色は
一生忘れられないと思う。
オゴロロ本当にどんな楽器なんだろうな…そのうち由来がわかる日が来ますかな。
カーテンコールは3回。
拍手したときさっきの鈴を持ったままだったのでチリチリ音が鳴ってしまったけど、
近くからもチリチリ聞こえていたので同じことをしていた人たちがいたんだと思う。
拍手に混じって鈴の音が聞こえるライブなんて蟲師だけでは。いやあいい体験でした。

あと客席に演出のそ~とめさんとアニメーターの白井さんがいらっしゃっていてトークの途中でご紹介がありました。
(白井さんは入場特典のポストカードを描いてくださった方です)

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増田さんがこの鈴を「いい虫が寄ってきて悪い虫は除けます」とおっしゃっていたので
帰宅して母にゃんこの前で鳴らしてみるの図。
本人はチリチリという音よりも鈴が揺れる動きの方に興味があったみたいで
この後ちょいちょいって肉球を出されたのですが。。


あと、この日はブロとものあやのさんと一緒に青山のトラヤカフェにも行ったのです~。
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白あんと柚子のケーキ。奥はあやのさんが注文したあんペーストの珈琲。
この日のハイライトは彼女がシンカリオン視聴者と判明していっぱいお話できたことです!
なかなかシンカリオン語りできる人が周りにいないので超うれしかったし、
話しながら時々泣きそうになってました。。
シンカリオンの話になるととたんに情緒不安定になるアカウントはこちらです。

というわけで追記にシンカリオン49話感想です。↓

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2018_12
02
(Sun)23:53

絶対だいじょうぶだよ。

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森アーツセンターギャラリーで開催中の
「カードキャプターさくら展-魔法にかけられた美術館」に行ってきました。
連載開始から22年、アニメ放送から20年を記念した展覧会です。
原作もアニメも映画もリアタイで楽しんだ身にはなつかしいやらしみじみするやら、
終始ニコニコしながら楽しんでまいりました。
前期・後期で展示の一部が変わりますので両方行くことに決めてまして、
前期展は10月に、今月から始まった後期展にも昨日行ってきましたのでレポ書きます☆

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展示を見る前にギャラリーに併設している期間限定のコラボカフェへ。
3人のお人形かわゆい☆
登場人物やアイテムをイメージしたオリジナルメニューがいただけるのです。
たぶん混んでるだろうなと思っていましたが案の定、前期も後期も30分ほど行列に並んで
入店まで待ちました。

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カフェのガラスにはキャラクターがプリントされています☆
ケロちゃんかわいい!

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カフェの入口ではケロちゃん&スッピーが
クロウカードの台の上にちょこんと座って迎えてくれます。

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入店!テーブルもコラボカフェらしく桜の柄がプリントされていてかわいい。

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こちらは前期にいただいた「さくらと小狼のスイーツ飲茶セット-ジャスミン茶付き」。
桃まん、肉まん、エッグタルト、ロールケーキ、フルーツなどの盛り合わせです。
キャラクターをモチーフにしたアフタヌーンティーは初めていただきました~楽しかった!
桃まんは小狼くんの得意料理のひとつですな~劇中でも作ってたと思う。

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後期にいただいた「ケロちゃん・スッピー・モモのなかよしプレート」。
ケロちゃんの顔はマンゴープリン、スッピーの顔はカシスのムース、モモちゃんの顔はパンナコッタ。
ミックスフルーツとマシュマロもトッピングされてむちゃくちゃかわいい、おいしくいただきました☆
(こんな風に3匹が仲良くおしゃべりするシーンとかいつか見られたりするんだろうか)

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カフェを楽しんだあとはいよいよ展示室へ!入口も結構な混雑で少し並んで待ちました。
写真は「はじまりの書庫」のコーナー。
CCさくらの物語は、さくらちゃんが家の地下にあるお父さんの書庫で
クロウカードの本を見つけるところから始まりますので、そのイメージだそうです。
でっかいクロウカードの本マジでわくわくする!
(言い忘れましたが展示室内は一部を除き写真撮影が可能でした☆)

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆

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2018_05
29
(Tue)23:53

マンガの記号。

こうの史代さんの『ギガタウン 漫符図譜』を読んでいます。
連載が始まった頃に「鳥獣人物戯画の動物たちをモチーフにしたキャラクターたちのマンガ」と聞いて
コミックスを楽しみに待っておりまして、
いざ買ってみたら想像していたのとは違う内容でしたけど結構、ほのぼのしててかわいかった。
全編通して筆で描かれているのも特徴ではないかと。
(ぼおるぺん古事記でボールペンを使い倒した後は筆ですか…
こうのさんてマンガに対して斜めから実験やチャレンジする人だよね)

鳥獣人物戯画に出てくるカエルやうさぎ、狐、猿、イノシシなどの動物たちが
通勤・通学したり買い物したりお料理したりブランコ乗ったり雪だるま作ったりと
まるで人間のように生活している様子が100余編の4コマ漫画で描かれています。
遅刻遅刻って学校へ走ったり、お勉強したり、放課後に外で遊んだり
お掃除してたら部屋の隅に積み重ねたがらくたに埋まっちゃったり
お餅焼いてみんなで食べたり、ヒマワリの種を植えて育てたり、お化け屋敷へ遊びに行ったり
特に大事件も起きない日常生活がのんびり描かれていてホッとする。
ウサギのみみちゃんがお調子者なダメっ子で、カエルのあおい君は割とクールで
猿のきい子ちゃんがしっかり者というか、性格付けもおもしろい。
そんな中、みみちゃんとあおい君が相撲をとったり海で泳いだりなど
ときどき挿入される原作(?)ネタもクスッと笑わせてくれます。楽しい。

もうひとつの特徴として、漫画表現に使われるいわゆる「漫符」の説明マンガにもなっています。
漫符とはマンガに描かれる記号のことで、たとえば
キャラクターの頭に「♪」が描いてあったら機嫌がいいとか歌っているとか、
「ZZz」と描かれていたらそのキャラクターは居眠りをしているとか、
頭上にハートが描かれていたら恋をしているとか、ハートにヒビが入ったら失恋とか、
顔に縦線や汗が描かれていたら衝撃を受けたとか血の気が引いてるとか疲れているとか、
頭の上にデフォルメされた小鳥が飛んでピヨピヨ鳴いていたらどこかに頭をぶつけてクラクラしているとか。
そういった記号のひとつひとつを、簡単な説明文とともに
鳥獣戯画の4コマ漫画にして教えてくれているマンガでもあるのです。
マンガのルールを意識したことはあまりなかったけど、
確かによく考えてみるとマンガのこの記号は何を表現してるんだろう、と思いながら読むのも楽しかったです。
たとえば、足や腕にグルグルの渦巻き記号が描かれていたら「ぐるぐる回っている様子」
「下半身がこうなっていたら、全速力で走っている様子」「目だったら目が回っている様子」。
ダイヤの形をしたキラキラ模様が描かれていたら「輝いている様子」
「美しさや清潔感、神秘性をあらわすこともある」。
顔が大きくなる表現の漫符のところに「ものすごい剣幕である様子」
「でかいツラ・顔が広い等を表現するものではない」とか説明があって笑ってしまった。
同じように、目の中が真っ白で睫毛だけが描かれていたら「白目になった状態」、
「大きな精神的衝撃を受けた様子」「呆れ果てた状態」「パロディ的表現と思われる」にも爆笑。
あれです、ガラスの仮面で狼少女ジェーンの役をつかんだ瞬間のマヤの表情とか
亜弓おねえさまが「マヤ…こわい子…!」って言ったときみたいなやつです。
鳥獣戯画のうさぎやカエルの目がそうなってるの想像してみてくださいよ、最高に楽しい^^

そもそもこのマンガ、こうのさんのお母様がマンガを全く読めなかったのがきっかけで企画されたのだそうです。
昔から文章を読めるようになるには数をこなせとよく言われますが、
マンガも読めるためには一定のリテラシーが必要なメディアだと思う。
ページのコマは右→左→下へ読んでいくとか、
吹き出しの形やフォントによって話し言葉とモノローグを表現するとか。
「ドキドキ」「シーン」「ガーン!」などの描き文字などもそうだけど
それらの意味するところがわからないと集中して読めないような気がします。
(背景が青空で「チュンチュン」と書き文字があったら朝の表現、というのはよく聞くと思う)
そんな漫符を説明しつつ見事に4コマに落とし込むこうのさんの技術は相当高いとみた。
説明文を読む前に4コマを見てどの漫符が解説されているのか予想しながら
読んでみるのもおもしろいのでオススメです。


自分がマンガを読み始めたのはいつか、はっきりとは覚えていないのですが本と同時期くらいかな…
保育園に通っていた頃から小学館の「ようちえん」とか「小学○年生」あたりの学習雑誌を読んでいて
あれらが始まりだった気がする。
今は当たり前を通り越して空気のように読んでおりますが子どもの頃はどうやって読み方を知ったのかな、
あまり苦戦した記憶がないので自然に覚えていったんだろうと思いますけども。
ノートにマンガめいたものを描き始めたのは小学生くらいですが
もちろんその頃は「漫符」という言葉など知る由もなく、
それでも当時のノートを見返すと「!」とか「ピヨピヨ」などの漫符が使われていて
一体どこで覚えたのか自分でもわからない。
それでも当時のわたしは、その時読んでいたマンガの表現からそれを学んで
たとえ言語化できなくても「たぶんこの記号はこういう意味」とか何とか初心者なりに考えて
使ってみていたのかもしれません。
最初は感覚的にしかわからなくても後になって「あれはこういうことだったんだ」って
言語化できるようになること、結構あるよね。


gigatown.jpg
そういえば鳥獣戯画甲巻には1匹だけ猫がいるんですけど(烏帽子かぶってるやつ)、
マンガに出てくるかなァと期待おりましたが出てきませんでしたね。
虎はいたけど、同じネコ科ですけど厳密にはあの猫じゃないんだよな…
何か事情があるのかもしれませんが、こうのさんがあの猫をどんな風に描くか気になっていたので
そこだけちょっと残念。
狐やフクロウは出ていたのにな~もし続きがありましたらぜひ猫を描いてほしいです。
2018_02
11
(Sun)23:51

虫を見るような目で見られたいんだ。

細谷正充『少女マンガ歴史・時代ロマン 決定版全100作ガイド』を読みました。
これまでに発表・刊行された膨大な少女マンガやレディスコミックの中から
歴史・時代ものをセレクトして100作品を紹介するガイドブックです。
過去の名作から現在連載中の作品まで幅広く紹介されてますよー!
ちなみにこの100作品のうち、わたしがこの本を読む前に読了していたのは15作品、
作品名やあらすじを知っているのは半分程度で、両方とも存じ上げなかったものがほとんどでした。
こんなに世の中には歴史少女マンガが溢れているんだ…!たくさん知ることができてよかったです。

ラインナップは日本史(古代~近代史)、フランス(ルネッサンス~近代)、
ヨーロッパ(中世~近代)、ロシア、アメリカ、エジプト、オリエント、インド、中国・西域です。
あらすじやキャラクター、作品が発表された時代背景、著者による萌え要素まで
1作品につき2ページ程度で紹介されています。
少女マンガ雑誌に限らず幅広いジャンルの雑誌やウェブ連載ものも入っていて著者の興味の範囲が伺える。
連載された年月日や掲載雑誌などのデータがなかったり
それぞれのコミックス総巻数が記載されていないのは少々残念ではありますけども
ネット社会ですし興味を持ったらぐぐって探してみてね!ってことなのかもしれない。
(たぶん絶版作品とかも混じってるので)

わたしが読んだことがあるのは以下の作品たち。
山岸涼子『日出処の天子』。聖徳太子と蘇我毛人が主人公なんですが、
ご存知の方はおわかりかと思いますがあの内容なので
初めて見かけた学生時代にはまったく読めなくて、何年か経ってから一気読みした作品です。
とにかく太子がやべえ…!それ以上に刀自古がやべえ!と戦慄しっぱなしだったよ…
歴史教科書のイメージと全然違うし仏教やSFめいた演出がとても壮大だった。
(どうでもいい萌えポイントですが毛人が猫を膝にだっこして気を紛らわせるコマがあって、あれ好きです)
里中満智子『天上の虹』。完結した際に過去記事にも書きましたけど
キャラクターが誰も彼も複雑で深みのある造形で読みごたえがあるんですよね。
D・キッサン『千歳ヲチコチ』これおもしろいよー!最高におもしろいですよ!!(力説)
ほのぼのとギャグとシリアスと恋愛がおもしろいくらいにバランスよく組み込まれていて
しかもそれらはガッチリと調査された史実と古典に裏打ちされていることがコマ間からばしばし伝わってきます。
「具注暦(カレンダー)」「部活か!」「ハーレクインも腰抜かすぞ」「女房モブ」「ノンストップ行事」「U・T・K」など
現代的なセリフが多いのに全く気にせず読めるのはどうしてだろうと思っていたのですが
作者さんが過去のツイートでこんな発言をなさっていて
ああこれはどろろだったんだ…読み慣れていたからかあ、とスコンと納得がいったのでした。
あとキッサン氏がどろろを読んでいたこともちょっとうれしかった。いい妖怪マンガですよね。
ねこしみず美濃『猫暦』。伊能忠敬に弟子入りしたおえいの研究生活がほんとすこ、
司天台を始め天文学の描写が非常に丁寧で勉強になるし、
ねこしみず氏の時代考証は徹底的なことで有名なので安心して読めますよね。
あとヤツメの描写が!毛めっちゃフサフサふわふわしてそう~~触ってみたい。
沙嶋カタナ『咲くは江戸にもその素質』。きましたわ~!
たまたまネットで連載中だったのを見つけて読み始めてあっという間にハマったんですよ…
「〇×〇いいと思うの」とか唾ゴクリとか腐女子あるあるトークをわかる…わかる…と静かに頷きながら読んだよ…
八犬伝を通じてじわじわ仲間が増えていくとか3次元男子で妄想始めちゃうとかしゅごいよ、沼が深い。
あとフルカラーマンガなのすごいよね!どんだけ手間暇かけて描いていらしたのか。いやはや。
永尾まる『猫絵十兵衛 御伽草子』は少女マンガなのかどうかわかりませんが
お江戸猫ぱんち連載だし猫と人間の人情とか萌え要素もあるのでカテゴライズされるのかな。
日常から妖怪、神様や仙人の世界まで色んな猫が出てきて楽しい、猫のお伊勢参りの話がすきだ~。
捨てられていた幼い十兵衛がたくさんの猫に囲まれていたコマも好きすぎる…ああいうのに弱いです。
あとニタ様の本当の姿はかっこよすぎてしねる。
渡辺多恵子『風光る』。これ学生時代から読んでますがまだ続いてるんだね!
熱いファンだった友達が部室でめっちゃ語ってくれたのを今でも覚えています。
池田屋事件で沖田総司に吐血させなかった理由を渡辺氏がコミックス巻末に詳細に記してくれていたのを読んで
マンガって自分の考えを持って描いていいんだと自信をくれた作品でもあるので最後まで見届けたい。
菅野文『北走新選組』、歳さんが勇ましいけど儚げで哀しいんだよね…でもそれがいいんだ…(何)。
海に落ちた野村利三郎が「青い…」とモノローグする様は碧血碑を知っている人は泣くよきっと。
あとこの作品の大鳥圭介は!とても!いいぞ!!(熱弁)
(菅野氏は斎藤一を主人公に描いた『誠のくに』もおすすめです)
大和和紀『はいからさんが通る』、読んだのいつだっけなあ?
楽しい物語なのかなと読み始めたら早々に裏切られ波乱の展開にドキドキしたものです。
ギャグ要素もあってホッと笑えたりもしますが最後までぐいぐい引っ張られてました。
あとこの物語に出てくる男性は皆美人ばかりであった…筆頭は蘭丸くんね。
あと、著者も言ってるけど関東大震災の芸能人のエピソードはわたしも読みながらへー!って思ったなあ、
当時蝶々夫人を上演中だった浅草オペラで田谷力三がピンカートンの扮装のまま逃げたとか
肉声や体温が垣間見えるエピソードは興味深いです。
草間さかえ『タケヤブヤケタ』。きましたわ~!(その2)
草間氏のマンガは『さよならキャラバン』も『うつつのほとり』も『魔法のつかいかた』も大好きですが
最初に出会ったのがタケヤブで、たちまちその作風にハマってしまったのでした。
わずかなセリフと人物の交流からドラマが繰り広げられ、そうくるかー!という展開からのカタルシス…
特に氏の描く枯れたおじさまがエロい。わかりみが高い。(何か言い出した)
都戸利津『嘘解きレトリック』、おおおおこれも大好きですわ~!
嘘を見抜く能力のためにずっと村八分にされてきた主人公の鹿乃子が
東京に出てきて祝先生のところで居場所を見つけられたのが本当にほっとする。
ミステリも作り込まれていて最後まで読まないとわからないし(推理作品は推理しないで読むタイプです)、
都戸氏の描かれるレトロモダンな背景も綺麗なのでおすすめですよ。

萩尾望都『王妃マルゴ』。モー様の描く人物は情感がすさまじいよね…!
モー様の作品で最初に読んだのは『ポーの一族』で、『イグアナの娘』はドラマで見たけど
登場人物がみんな強烈に生きていて下手すると見てるこっちがエネルギーを吸い取られるような気がする。
おととしの「浦沢直樹の漫勉」で制作風景を見たときも鬼気迫るマルゴが原稿上にいたしなあ、
下書きのレベルも高かったよね…何気ない神作家の「下書き」が僕の心を傷つけた!凸(☎︎ω☎︎)凸
池田理代子『ベルサイユのばら』。もう説明の必要がないくらい知名度も名作度も高い作品。
原作もアニメも何度も読んで観てて、あとは宝塚版を見に行くしかないんじゃないかという。
(でもきっと見に行ったらハマってしまうこと間違いないので怖くて行けない)
ベルナールやアランが好きでした。オスカルはル・ルーちゃんと一緒にいるときの姿が好き。
穂積『さよならソルシエ』。テオのキャラがわたしのイメージといい意味で真逆ですばらしかったんですが
もうちょっと、2冊じゃなく5冊くらいにしたら兄弟の葛藤をもう少し描きこめたような気がするんだけど…
わたしにはもったいない気がしてしまった作品でもあります。
映画にするならちょうどよい長さかなと思っていたら2.5次元舞台化されましたね。どうだったんだろ。
(ちなみにわたしは同氏の『式の前日』が大好きです) 
篠原千絵『天は赤い河のほとり』。妹が友人に全巻借りてきたとき読ませてもらいましたが長く感じたなあ!
ヒッタイトの知識は皆無で読んだけどおもしろかったです。お蔭でラムセス二世に詳しくなった。
主人公ユーリの超人ぶりがすごいけどそれ以上にナキア様の存在感がすごかった…ジュダは天使。
タイムスリップもので主人公が帰らない選択をするのはよくあることだけど
(その新しい形は先年『犬夜叉』でかごめが体現してみせた気もする)、
子孫の話にまで繋がるのは何というか、大河ドラマのようだなあと思いました。
(わたし少コミ作品はふし遊しか読んでないんだけど、天河も同じ少コミだけど
ふし遊より政治要素も恋愛要素も強めなのは史実ベースだからかな)

タイトル知ってるなあとか、まだ読めてないなあと思った作品も。
碧也ぴんく『義経記』、まだ読んでない!
碧也氏の歴史マンガは『八犬伝』『天下一!』などを読んでいますが
中でも『鬼外カルテ』シリーズのラスト2作は大傑作になっているのでおすすめします!!
よしながふみ『大奥』どうしようかなと思いつつ読んでないな…きのう何食べただったら読んでますけども…。
森薫『エマ』、あ~~『乙嫁語り』なら読んでるんですが
エマも友達が読んで絶賛していたのでこれを機に読んでみるのもよさそうだな。
いがらしゆみこ『キャンディ・キャンディ』はタイトルも作家も知ってますけど読んだことはなくて、
というか第一次大戦の頃の話って初めて知った。。あらすじを読んだけど暗い話だったんだろうか。
高尾滋『マダム・プティ』、現在も連載中なんですよね~。
オリエント急行の中で事件が起こるという発端が気になってる。
楠桂『妖魔』、作家さんローディストだったとかまじすか…!
あと鬼切丸伝を読もう読もうと思ってて読めてません、ぐぬぬ。
山下友美『妖怪と薬売り』は初めて知りましたけど
元薬剤師の作家さんによるお江戸医療マンガだと??読みたい。
岩崎陽子『王都妖奇譚』も知らない作品だ~、
「小野篁の曾孫で冥府の役人である氷月という魅力的な女性が出てくる」と紹介されていた。ほわああぁ!?

著者も「執筆中に次々と新たな作品が刊行され間に合わなかった」と悔やんでおられますが
ユキムラ『たむらまろさん』、おかざき真里『阿吽』、喜多尚江『銀のトゲ』、吟鳥子『いづれの御時にか』、
灰原薬『応天の門』、佐野絵里子『たまゆら童子』、大久保圭『アルテ』、びっけ『王国の子』、
紗久楽さわ『かぶき伊佐』『あだうち』『百と卍』あたりはあるとよかったなあ。
過去に実際に存在した人物が登場するマンガが基本的には紹介対象だったと思いますが
架空の登場人物であっても時代背景が史実を踏まえていれば入れているようなのもありましたのでね。
たぶん泣く泣く省略なさった作品いっぱいあると思うのでぜひ第2弾を企画していただいて
著者にはじゃんじゃん歴史少女マンガへの愛と萌えを語っていただきたいものです。
何かすごく親近感を覚える紹介文を書く方なのだ…!
『歴史・時代小説の快楽 読まなきゃ死ねない全100作ガイド』という姉妹編もあるみたいなので
そっちも読んでみようかなあ。
2016_11
15
(Tue)23:37

ニャンコ先生と和物づくし。

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池袋西武ギャラリーの夏目友人帳大原画展に行ってきました☆
連載10周年を記念して2013年に開催されて以来(リブロ池袋があった頃だなァ)3年ぶりに
今度はアニメ5期放送記念の開催です。
原作者緑川さんのカラー原画や直筆原稿、無数のニャンコ先生グッズ、
アニメの設定画やアフレコ台本や声優さんたちからのメッセージほか
読者投票があったり夏目とニャンコ先生(神谷さんと和彦さん)による音声ガイドも聞けるよー。
会場の様子→こちら 大ヒット祈願ニャンコ先生は今宮神社からの出張かなあ。

緑川さんの描くやさしさと暖かさと少しの怖さが同居する原画ほんと美しい…!
扉やコミックスで見たものから、懸賞やイベント用に描かれたものまであって
「これあそこで見たな」「これ初めて見る!」など再会と初めましてを両方楽しめました。
直筆原稿は修正の跡や「10%」とかのトーン指示が描きこまれていて
こうして原稿はできあがっていくんだなあとワクワクしたし、
カラー原画は雑誌やコミックスの表紙で見るのとは違って色彩が鮮やか!
印刷技術も日々進化していますが、やっぱりこれが原画展の醍醐味だと思います。
3年前にも思ったけど緑川さんはペンやコピックのタッチがやさしいですね、
コピックは無限の可能性を秘めた画材だわ…。
読者が選んだ「好きなお話」「好きなセリフ」ランキングの1位が露神様で納得、
あのお話本当につよいね!
発表時から評価高いし定期的な読者アンケートで常に不動の地位を保ってる。わたしも大好きです。
音劇で神谷さんと和彦さんが着た羽織服も展示されていてすごく綺麗だった、
緑川さんは夏目友人帳のキャラクターたちに大きな柄の着物を着せることが多いですが
音劇で神谷さんたちも大きくモダンな柄のお着物を召されたんですね。

訪れていた人も若い人からご家族連れ、塔子さん滋さんみたいなご年配のご夫婦までいらして
幅広い年齢層に愛されているなあと感じたし、
その人たちが絵を見ながら「このお話は~」とか「これあの時のじゃない?」「こんなキャラいたねえ」とか
楽しそうにお話されているのを横耳に聞いてるとますます楽しくなって
心の中で「わかります~」「ですよね~」とか同意しまくった。
ファンイベントは仲間がいることがわかるからいいですね。

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展示室の一番奥にあったニャンコ先生神社☆ここだけ写真撮影可でした。
お賽銭箱あったらよかったけどなかった、
つか先生だったらお金よりもお酒や七辻屋のお饅頭やエビフライの方がお好きかなあ。

あと、撮影禁止だったけど隣に絵馬コーナーがあって
漫画のキャラクターたちが自由に描いたみたいになってました。
ニャンコ先生は肉球の署名で「イカ焼き食いたい」とか書いてるし
夏目(小学生)は「カレーを一緒に食べられる友達がほしい」とかでウルッときます。
主要キャラのほか中級たちや子ぎつね、蛍から柴田くんまで色んな願い事がありました。
藤原夫妻は揃って貴志くんの幸せを願っていて泣きそうになったよ。

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公式パンフは買うつもりでしたが友人帳メモ用紙とニャンコ先生かんざしは予定外だった、
でも買ったよ!
特に友人帳みたいな「作中にあるもの」がグッズ化されて出てくるの大好物です。
記念品もいいけど日常的に使える物はテンションあがるというか
キャラクターが使ってるのと同じもしくは似た物を次元を超えて共有したい気持ちっていうんですか、
あのキャラとわたし今同じもの持ってる!ことに萌えたりするのですよ。
というわけで白泉社さんは和紙などで忠実に再現したレイコさん直筆入り友人帳をお願いします。ほしい。
かんざしは着物に友人帳アイテムがつけられる!と燃えてゲットしました。うひひ(^皿^)

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スタンプラリーもやってきたよ。
池袋駅から乙女ロード沿いのお店にスタンプが設置されていて、
全部集めると虎猫ぬいぐるみを着こんだニャンコ先生のステッカーがもらえます。
お店にも夏目グッズが売っていまして
特に池袋GiGOの巨大ニャンコ先生ぬいぐるみのお腹にはダイブしたくなった。

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スタンプラリー中に東急ハンズの前を通りかかったら
パティスリー・スワロウテイルさんのニャンコ先生ケーキを発見ーーー!!うおおおお!!!
まったく知らなくて完全に不意打ちくらってフワー!って声出そうになりました。
別にハンズにスタンプがあったわけではないんだけどたまたま寄ったわたしグッジョブ\(^o^)/
店員さんに伺ったらLaLa40周年記念の期間限定でちょうどこの日からの販売だったそうで
この後まだ予定があったので持ち歩く時間を考えて一瞬迷いましたが、
「待ってどうせこの後三越行くから屋上で食べればいいじゃない」という考えが電撃のようにひらめき
ケーキを買って地下鉄で移動。
というわけで写真は三越屋上のスペースで撮影しました。雨降ってなくてよかった。
スワロウテイルさんのケーキはちょっとお高いけどクオリティ高くてすばらしいのだ。

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秋の火災予防運動の一環でライオン口のライオンさんたちも火の用心。たすきかっこいい。
(ちなみに銀座三越のライオンさんは消防服を着ているそうです)

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三越訪問の目的はこれ~京都の洛趣展。この日が最終日でした。

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とらやのスペースに行ったらトラりん、じゃなかった尾形光琳の虎柄の羊羹のディスプレイ。
光琳はとらやのお菓子を友達に贈ったりしているよね。

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京都のとらやのお菓子をゲット!九重の月と洛陽のみちです。
九重の月の九重は宮中のことで、つまり京都を照らす月なのだなあと。
洛陽のみちは、かつて唐の洛陽に例えられた京都の街の紅葉をあらわしていて
(京都の街を洛中、鴨川の向こうを洛外などと呼ぶのはこれが由来)、
両方ともあんこぎっしりで大変おいしゅうございました。
とらやのお菓子は甘すぎず味もすっきりしていて食べやすい。

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感動した菓匠花見さんの今月のお菓子、「参道」。
店頭で名前を伺ったとたん神社やお寺の参道がぶわっと鮮やかにイメージできて
参道の先に広がる境内や鳥居まで思い浮かんで止まらなくなって、すごいデザインだと思いました。
銀杏の舞い散る石畳だなんて!どこまで奥深いのでしょう和菓子の世界。


そういえば昨夜はスーパームーンが見られる日でしたけど、
関東は夕方から雨だったため夜空のお月見はかないませんでした。
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ので、千と千尋花札から月見酒を引っぱりだしてきました。
九重の月のお菓子で満月も食べられたし、無月でもお月見を楽しめる方法はいっぱいあるのだ。
(それにしてもハクはともかく銭婆の紅茶すげえな、寿ラテアートやってみたい)


ところで11月15日は七五三ということできものの日でもありまして。
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さっきも少し書いたけど、夏目友人帳のカラーは大きくて大胆な柄の着物が登場することが多くて
原画展を見ていたら久々に大きな柄物を着たくなって出してきました。
本当は原画展に着ていけたらよかったけど雨の予報だったから…。

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会場で買ったニャンコ先生のかんざし早速つけてみた☆
先生もかわいいし金色の友人帳もほんと素敵で、連れて帰って来てよかったなー。

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すっかりテンション上がって鳥獣戯画の帯と根付も引っぱり出してきました。
着物はお気に入りの猫柄。

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ニャンコ先生乱入!(笑)
わたしは短髪派なのでかんざしつけるタイミングは来ないかなと思っていたのですが
ある時「かんざしは帯にさしてもかわいいんですよ」って教えてくださった
某着物ショップの店員さんのことは一生忘れない。
髪飾りという視点しかなかった時期にはきっと思いつかなかったコラボをお蔭で楽しめています。
感謝とともに、わたしもあんな風に和服の楽しさを布教できる人になりたいなあ。
2016_05
10
(Tue)23:58

ミラクル・ロマンス。

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六本木ヒルズ展望台スカイギャラリーで開催中の美少女戦士セーラームーン展に行ってきました☆
初日から大行列と聞いていましたがGWも終わったし、そろそろ大丈夫かなと思ったので。
わたしはアニメから入ってなかよしの原作を読み始めて最後まで追いかけた派で
アニメ後期やミュージカルはよく知らなくて全部はわからなかったけど、それでも楽しかったです☆
写真は入口のロゴ。細い三日月がアニメのサブタイトルバックみたいできれい!

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エントランスはシルバーミレニアムのお城をイメージした展示になっていて
コミックス完全版の表紙を飾ったタペストリーが下がっています。
これ満月の夜とかに見に来たら最高のシチュエーションですな。

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セーラームーンのバックに東京タワー。
たいへん!誰かと視線がかち合ったら異世界へ飛ばされちゃうよ!(それ別のアニメ)
(東京タワーでレイアース展やったら何の冗談かと言われそうですが楽しいだろうなと思う)
相変わらず見晴らしがよくて、マンガの舞台は麻布十番なのでここからもよく見えました。

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セーラー戦士たちのパネル☆
この前に大きなカメラが設置されて、スタッフさんが無料で写真を撮ってくれて
小さなカードにプリントして持ち帰ることができます。
皆さん「愛と正義の…」のポーズや「月に代わっておしおきよ」のポーズとか取ってて楽しそうでした^^

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セーラー戦士パネルの足元のガラスケースにはなかよしや原作コミックスに混じって
アニメから派生した絵本やコミックス、フィギュアやぬいぐるみ、文房具からおもちゃなどが
ぎっしり並んでいました。
「これ持ってた!」「なつかしいー」「今も持ってる」的な会話がたくさん聞こえてきた^^
(展覧会の内容上、鑑賞者はわたしと同年代がほとんどで
お友達同士やカップルやベビーカーを押すお母さんたちなどでしたが
シックな方フリルな方ゴスロリな方コスプレみたいな方などファッションは多彩だった)
ゲーム「場外乱闘!主役争奪戦」のプレイ画面がスト2そっくりで
やっぱあのゲームの影響は計り知れないなあと思わざるを得なかった。

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アルテミースっ☆
アニメージュは何度もセーラー戦士が表紙を飾っていたなあとなつかしく思い出すと同時に
巻末のキャラクター投票ではるかさんが数年にわたり君臨していたなあとやっぱりなつかしく。

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今回の展覧会のために武内直子氏が描きおろしたプリンセス・セレニティのタペストリー。
当時と変わらずしっとりキラキラした色づかいで
銀が主体ではないのに銀色に見えるのはさすがだなと思う。
セレニティはアナログ、アクセと背景はデジタルで仕上げられているのが近くで見るとわかるけど
遠くからだと色が混ざって全然違和感がなかった。
大きく引き伸ばしてくれるとデジタルでもタッチがわかりますから、効果などの勉強にもなる。

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みんなの憧れ、ムーンスティック☆おととし発売されたものです。
子どもの頃に見たままに再現されているのが高ポイント☆
当時はこれが欲しくてもなかなか買ってもらえなくて、友達に借りて一緒に遊んでいた覚えがあります。
わたしが持っていた銀水晶(これは買ってもらえた)をセットすると光と音が変わったのだ。

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こちらも最近発売の聖杯・レインボームーンカリス。
ガラスケースの展示なので浮いてるみたいに見えて、むちゃくちゃきれいだった。

セーラームーン公式年表パネルはクイーン・セレニティからセーラーコスモスまで
原作のストーリーが大まかにまとまっていたし、
コミックスのカットをまとめたスペシャルムービーも気づいたら3回くらい見ていた。。
第1話をカラー化した原稿パネルは全ページが展示されていて
当時ワクワクしながら読んでいた気持ちを思い出せました。
モノクロマンガに色がつくと生き生きして見えるねえ。
うさぎが初めてセーラームーンとして名乗りを上げるシーンが大きく引き伸ばされていて
わたしの大好きなシーンなのでうれしかった。
ひとつ発見があって、当時はムーンフリスビーだったセリフがムーンティアラブーメランになっていて
あっそうか、それでクリスタルアニメはフリスビーじゃなくブーメランだったのかと理解できました。
フリスビーはアニメではムーンティアラアクションに変更されているので
初版の原作Onlyの貴重な技なんだな~。
第1話が掲載されたなかよし1992年2月号もあって
表紙のセーラームーンもかわいいのですけど、他の連載陣を見ると→こちら
きんぎょ注意報もミラクルガールズもわんころべえも同時期にやってたんだなあと思って
ぐわっと懐かしい気分になって
さらに隣の展示ケースにはなかよしのふろくに懸賞グッズ、応募者全員サービスなどもあって
思わずうおおおおおって叫ぶところだった。
サービスと言いながらしっかり切手(後に郵便為替になった)でグッズ分の料金を取っていた
あの応募者全員サービスというやつ!!
ちびうさの時空の鍵と鏡(マジックミラーになってて日光を反射させて壁に当てると月マークが映る)とか
持ってたよまったくもう~~いつの間にかどこかへやってしまったけど。
ふろくはノートにトランプにレターセットなど、懐かしすぎて手に汗かいた。

アニメコーナーは92年にアニメ化されたときの制作資料や
当時発売された変身グッズ、フィギュア、着せ替え人形、お菓子、ステーショナリーやインテリア家具などが
壁と展示ケースにぎっしり。
壁一面に貼られた設定資料や当時の雑誌切り抜き記事からスタッフの奮闘がうかがえます。
背景画やキャラクターデザイン画は家具の配置、髪の毛のハイライトとか目やアクセの色とか
制作にあたっての指示が「ほ~こういう考え方なのか」とかわかって好きなのですが、
たまにスタッフさんの遊び心あふれる何気ない書きこみがあって楽しい。
ジュピターちゃんのアンテナは「たまに出して敵を倒します」みたいなことが書いてあったり
ブラックレディの布は天女の羽衣みたいにヒラヒラさせたり手に持たせるなど臨機応変に!とあったり
スーパーズ編でヴィーナスちゃんに「なんとピアスの形が変わりました!」と書いてあったり
デスバスターズ編の全キャラ身長対比画の土萠教授だけ真っ黒でふふふってなってて
神谷明氏の声が聞こえてくるようだったし、
セーラーギャラクシアの身長が実はスターメイカーと同じくらいだったりするとか
裏設定が色々見られてワクワクした。
各国版セーラームーンのコミックスはフランス語とイタリア語がかろうじて読めたけど
タイ語やスペイン語とかになるともう読めないね…^^;
関連グッズも何から何まで懐かしくて、
ムーンキャッスルとムーン・マーズ・ジュピター・ちびうさ・ルナPのミニフィギュアとかうちにあったよ!
何年も前に親戚のお子ちゃんに差し上げてしまったけど。。
すぐ剥がせるマニキュアとか通信機型ウォッチとか電子手帳とか(当時は電子手帳がやたら流行っていた)
あれもこれも欲しかったなあ、友達と貸し借りしたなあとか色々思い出してしまった。
あとこのゾーンで一番笑いそうになったのはセーラー戦士がプリントされた自転車と
ムーバー「いけいけセーラームーン」です(笑)。
昔なつかしいデパートの屋上遊園地みたいなとこにあった乗り物で
100円入れると音楽が流れて数分動いてくれるアレです→こちらの1分45秒くらいにあります
さすがにもう乗りたいとは思いませんが、
子どもの頃のわたしが見たら乗りたくて乗りたくて気が狂いそうになっていたに違いない。

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ネオクイーン・セレニティとキング・エンディミオンの衣装再現コーナー!撮影できます☆
ウェディングドレスとか作ってるブランドさんが再現したそうです。

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襟や胸飾りの細かさにホレボレ、このまま結婚式の衣装として使えそう。
セレニティのティアラも憧れだったなあ。

アニメ第1話の絵コンテや台本もよかった。
絵コンテは必要最小限のト書きとセリフだけ書いてあるんですが
変身シーンは結構細かく描いてあって完成映像が目に見えるようだったし、
これだけ設計がしっかりしてればあのクオリティになるなあと。
最後のポーズのト書き「決める」で吹きだしてしまった(笑)ポーズじゃないんだ、キメ顔なんだあそこ!
セル画も様々なカットがパネルにたくさんあって
どのシリーズの話か、内容はどんなだったか言えてしまう自分がこわいし
次々に当てていく鑑賞者さんもいてやっぱりこわい(笑)。
この作監さんは毎回きれいで楽しみだったなあとか、あの作画さんは癖が強いんだよなあとか
子どもながらに色々楽しんで見ていたような覚えが。
4つのパネルにびっしり貼られたカードダスのカードが懐かしすぎて泣きそうでした、
亜美ちゃんとかセレニティのキラカード持ってる子は問答無用で尊敬されてたなあ…。
ミュージカルで実際に使われたガーネット・ロッドとサイレンス・グレイブは
たぶんプルートとサターンが実在したら原寸大と思われるようなリアリティで
このロッドで時間止めてみたい、グレイブ振り下ろしてみたい…!という背徳感に襲われかねない。
ミュージカル映像もモニターで少し流れてました~♪
タキシード仮面を大和悠河さんが演じるということで話題になったよね。
劇中で大和さんが実際に着用したエンディミオンの衣装も展示されてて、結構がっちりした作りだった。
最近、復刻や再発売され始めたグッズも展示されてて
フィギュアやコスメやアクセサリーが中心なのは
大人になったセーラームーンファンを意識してのことなのでしょうか。
マスカレイドの扉絵のうさぎ&まもちゃんと、月に座るセレニティの再現率が高くて欲しくなっちゃった。

あとモニターで歴代オープニング&エンディング映像がノンクレジットで延々流れていて
全部で20分くらいあるんですけど結局棒立ちのまま全部見てしまった。。
ムーンライト伝説がやっぱり一番好きですが、セーラースターソングも何だかんだで歌えるので
結構気に入ってたんだろうなあ自分。(武内氏の詞もかっこいいし)
乙女のポリシーむっちゃテンションあがるし、プリンセスムーンや風も空もきっと好きだったし
タキシードミラージュはセーラー戦士たちの斉唱が心震えます!
(挿入歌の夢見るだけじゃダメとか愛の戦士も好きだったなーあと亜美ちゃんの同じ涙を分け合ってとか)
そして92~97年にかけて映像技術が飛躍的に進化していく様を目の当たりにしたぜ…!
特にスーパーズやスターズのキャラの動かし方とか武器の輝きとか、花の舞い散る様とか
ああこの辺りの技術がウテナにつながっていくんだなとか思うと胸熱でした。
幾原氏がRの監督だったと知ったのはウテナを見た後だけど
現在BSで再放送中のRを見ていると、過渡期というか経過というか、自然な流れを感じる。

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お待ちかね!武内直子氏の原画コーナーにきたよ。
キービジュアルにもなっているセーラームーンの足元には直筆サインがありました~かわいい☆
カラーインクで幻想的な雰囲気の初期絵からデジタルに移行された最新まで
なつかしのなかよし扉絵やコミックスの表紙がズラリと。
第2部クライマックスのときの扉絵、ネオクイーン・セレニティがかっこよかった!
うさぎちゃんはプリンセスのときはかわいいけどクイーンになると品格が加わるよね、ほんとかっこいい。
FRaUの表紙にもなった清川あさみさんとのコラボは毛糸と宝石と花がすごく自然に配置されていて
キラキラしていてきれいだった。
ギャラクシア様がめっちゃ美しくて原画を見られたことに感謝。
わたし何気に敵キャラの中でギャラクシア様が一番好きなんですけど(強いし誇り高いし)、
原作クライマックスでセーラームーンが自分の星だと気づくくだりがもう泣けて泣けて。
(スターライツと火球の絵がなかったけど次回の展示替えでは出てくるかな…)
描きおろし原画は2点。→こちら
セレニティはさっき巨大なタペストリーを見たけど原画もやっぱり幻想的だし、
戦士集合絵の、戦士たちが身につけているアクセや桜の花が本物の画像からコラージュされてて
それをアナログとなじませるのではなくあえてそのまま使っていて、でもやっぱり違和感なくて
こういう表現もありだ、と提示された感じがして恐れ入りました。
昔はシールやマステを使ってそういうのも描いたけど、今はデジタルでそれができるんだな…
いい時代になりましたね。

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出口には現在放送中のクリスタル3期のキャラクターパネル☆
等身大のようだったので背比べをしたらわたしはジュピターちゃんと身長がほぼ同じで
ウラヌスとプルートは頭一つ大きく、あとの戦士は少し低かったです。ちびムーン小っちゃ!(笑)
わたしにとってのバイブルはやっぱり90年代アニメの声優さんですけど、
クリスタルも見慣れてきたのでキャラデザを見れば今の声優さんの声が聞こえるようになりました。
緒方さんと勝生さんのウラネプは永遠ですが、皆川さんと大原さんのウラネプも超かっこいいんじゃ…!
特にてよだわ言葉でしゃべるはるかさんをアニメで見たかったので
再現してくれたクリスタルスタッフには大感謝しています。

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ギャラリーに併設しているカフェが期間限定でちびうさカフェになっています☆
セーラー戦士をイメージしたお料理が食べられるのでやって来ましたが
入場待ちの行列ができていて30分ほど待ちました。

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カフェにin!
テーブルにはセーラー戦士とタキシード仮面がランダムにプリントされていて
わたしはちびムーンとブラックレディのお席でした^^

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3種のタリスマンカリー☆
イカ墨(甘口)、イエロー(中辛)、ほうれん草(辛口)のカレーの上に
プルートのガーネットオーブ、ウラヌスのスペースソード、ネプチューンのディープアクアミラーが乗ってます。
カレーの色がそれぞれの髪色のイメージになっててすばらしい☆
そしてネプチューンめっちゃ辛かった;;あまりしたことないんだけどお冷のおかわりしました。
(あと食べてる時に思い出したのですが無限学園は無限州(天王洲がモデル)にあるわけで
東京タワーの向こうだから六本木からもだいぶ近いなと思った)

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天空のミラクル・ロマンスパフェ☆
展覧会のキービジュアルをイメージしたパフェで
アイスとパイ生地とイチゴとクリームの下に4層のゼリーがぎっしり詰まってます。
なんだか仙台藩主の兜みたいな月が印象的。ゼリーのグラデーションがすばらしいんじゃ!
白クリームと青ゼリーのところにリボンがついてるのがセーラー服の襟みたいで絶妙な配置☆
月とリボンはチョコレートでした。

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てっぺんのフランボワーズのソルベ!この日はアイスクリームの日でもありました。
普段はあまりアイス食べないんですが、こういう時はなぜか食べられる( *´艸`)ベツバラ
他にも変身ブローチをイメージしたハンバーガーとか、ルナPボールのケーキとかの食品サンプルが
入口に展示してあったので写真いっぱい撮ってしまった。
タキシード仮面のパスタ、バラが散らしてあるパスタって初めて見ました^^;どんな味だろう。
2016_03
23
(Wed)23:58

春過ぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香久山。

単行本の完結巻が去年発売したばかりだったので
文庫になるのは2~3年先かなあと呑気に考えていたのですが、
先日、書店の漫画文庫コーナーをふらりと眺めたらなんと発売されていましたので
びっくりしてそのままレジに『天上の虹』文庫最終巻を持って行きました。
会計を終えて奥付を見たら去年の11月刊行だった…知らなかったよ…。
あの時ほんとに、ほんとにふと文庫コーナーに足が向いてよかった、でなきゃ気づかないままだった。

tenjoniji.jpg
並べると壮観。

『天上の虹』は持統天皇が生まれてから死ぬまでの57年の生涯を
史実とフィクションを織り交ぜて描かれた歴史漫画です。
わたしは普段、そんなに歴史小説や漫画を読む方ではないのですが
この漫画は読ませる力が強くて読み始めると止まらなくて、
「そういえばあのセリフが」とか「あの場面どうだったっけ」とか、何かのきっかけでページを開くと
最初からだろうが途中からだろうがキリのいい部分まで読んでしまう。
額田王と柿本人麻呂がすごくいい立ち位置で、忍壁とか大津皇子とかも好きですが
やっぱり惹きつけられてしまうのは主人公の持統天皇かなあ。
万葉集の歌がいくつか、さらりと、しかし印象深く残るように使われていて、そこも見どころかと。

七人の侍やガンバの冒険みたいな「社会的に弱い立場の者たちが力を合わせて理不尽とたたかう」話は
たいへん燃えるゆさでありますが
「社会的に上に立つ者の立場ゆえの力と苦悩」のようなものを描いた作品も大好きだったりします。
天上の虹も、天智・天武・持統の3人が感情よりも政治を優先せざるを得ない部分を描きつつ
時折垣間見える優しさや情愛や苦悩がうまく緩急を作り出しているので
読んでいて飽きません。
どの人物も人間として複雑かつ深く描かれているのがいいなあと思う。
誠実に国づくりをしたいと思っていてもいざという時はシビアにならなきゃいけなかったり
でも感情で納得できなかったり、必死に言い聞かせながら執行したり
晩年にはその揺らぎもだんだん失っていく持統天皇から目が離せません。
氷高皇女や、後半の但馬皇女もそんな感じだなあ。
逆に草壁皇子や文武天皇は感情をコントロールできない誠実な人たちとして描かれていて
個人的には彼らの気持ちの方がわかる気もする。
そんな風に振り回されてしまう人や、抗おうとする人、支える人、静観する人など本当にたくさんの人間がいて
全員性格も考え方も描き分けられていて被ってないのすごい。
史や三千代など欲望のままに生きる人のことも憎めないのは里中さんのまなざしの暖かさというか
「人間誰しもそういう感情はある、でも行動に起こしたら想像以上の化学反応が起きる」ことを両立させて
誠実に描いていらっしゃるからのようにも感じます。
三谷幸喜さんとか、宮藤官九郎さんとかもそうだけど。

ストーリーや演出もさることながら、里中さんの絵やページ構成の力も強いと思う。
「教科書で」「写真集で」「研究書で」「美術館や博物館で」「別の作品の挿絵で」見たもの知ったものが
衣装や髪型はもちろん、小道具や建物まで細かく再現されていて見ごたえがあります。
女性たちの衣装は、前に平城京遷都1300年祭の衣装体験で着たなあとか
藤原宮子のベッドは正倉院展で見た聖武天皇のベッドみたいだなあとか。
あと、いわゆる「歴史書の行間」におけるドラマの作り方が濃いです。
たとえば10月にある場所にいた主人公が、11月に別の場所にいるまでの間にこんなエピソードがあって
それが後々、史実のこの出来事に関わってきてどんな影響を及ぼすのか…みたいな。
一瞬、ぎょっとするようなエピソードもこの漫画においては必要だったんだと思わせるような
説得力が随所にあります。
もちろん、それらは里中さんの解釈なので様々な意見があると思いますが
わたしはこういう漫画だからなーと思って読んでいたので特に気になりませんでした。

エピローグに、後世に盗人によって天武・持統陵から持ち出された持統の骨壺から
骨だけが山の中に捨てられて壺が戻されたというエピソードが紹介されていました。
天武・持統陵は10年以上前、飛鳥を旅行した際に訪れたら
木がもっさり生えてて森のようだったのを覚えています。
その日はちょうど晴天にめぐまれたのと、とても静かな場所だったのでまたお参りに行きたいな…。

というわけで記事タイトルは完結記念に百人一首2番です。
(万葉集は「夏来たるらし」ですがわたしが慣れ親しんでいるのは百人一首の「来にけらし」なのでこちらを引用)
里中さん32年間の執筆本当にお疲れ様でした。
掲載雑誌が休刊になって引越し先も休刊、他のお仕事とも併走しながら描きおろしで続けられて
参考文献は1500冊を超えたため巻末に記載できなかったそうです。いやはや。
(確か夢枕獏さんの『沙門空海~』もそんな感じで何年もかけて完結したんじゃなかったかな…
来月に歌舞伎座で染五郎さんが演じるので観に行きたい)


わたしが持統天皇を初めて知ったのは百人一首だったように思います。
子どもの頃に姫めくりや坊主めくりで遊んでいたし、
2番目の歌だったこともあって(1番目は天智天皇ですね)覚えやすかったんですね。
学校の古典の授業で「できるだけ数を暗記してこい」的な宿題が出たときにまったく覚えられなくて
(今でこそ歌の鑑賞も人物の研究も好きですが、当時のわたしは
「この人どんな人生送ったんだろう」的なパーソナリティの方に興味があって歌は二の次だったんです)、
「とにかく女性の歌だけでも覚えよう!」と女性の歌人たちの絵札を引っぱり出して書き写して
やっぱり最初に覚えたのも持統天皇でした。
万葉歌人の特徴ですが、言葉が平易でわかりやすかったのと景色がありありと想像できる歌で
今もそらで詠じられるし書けます。
ちなみに次に覚えたのは小野小町で、その次に覚えたのは式子内親王か小式部内侍だったような…
前者はカラフルな絵札とセットで歌も覚えた感じで、後者は内容に強さを感じて。
好きな歌は紫式部のと伊勢大輔の。情景が美しいから。


そういえば先日、竹宮恵子さんの自伝『少年の名はジルベール』を読んでいたら
手塚治虫からCLAMPまで、色んな漫画家さんのお名前が随所に出てきておもしろかったです。
「戦国時代のようであった」らしい出版社の記念パーティや謝恩会会場では
「講談社は里中満智子さん、大和和紀さんの2人が時代を席巻して一歩リードという雰囲気を濃厚に漂わせていた」
なる一文がp.128にあってもう、光景がありありと目に見える気がしました。
別に出版社のパーティに行ったことあるわけじゃないんだけど。
(しかしこの本すごく読みごたえあります…文章に熱があって血が流れてる気がする。
風と木の詩を連載にこぎつけるまでの編集部との攻防が手に汗握るし、
山岸涼子さんたちとのヨーロッパ旅行の取材はこっち(読み手)の五感も刺激してくる文だし
ファラオの墓は時代考証をしっかりしつつ面白さを優先して嘘をついた部分もあるとか…
「仏の嘘を方便と言い、武士の嘘を武略と言う」と言ったとされるのは明智光秀ですが
漫画家の嘘は演出と呼ばれる日が来るかもしれないね。
そしてそんなに詳しく描かれているわけではないはずの萩尾望都さんの存在感が
全ページにわたり濃厚に漂っているのもすごい。
モー様は先日、「浦沢直樹の漫勉」で筆致を拝見できてしあわせでした。ポーの一族読み返したい)
2015_01
29
(Thu)23:53

この世はヒト知れぬ生命に溢れている。

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ブックマーク浅草橋の蟲師展に行ってきました!
アニメに使われた原画や設定画、再現した小物、ギンコフィギュア、ポスカ、漆原先生の色紙など
色んなものが展示されているだけでもお腹いっぱいなのに
入場無料で一部を除き撮影可能とか超太っ腹の展示でございました。
上の写真は入口のパネルですが、これ見るだけでもサントラの続章のテーマが脳内を駆け巡るね。
シャララララン…シャン…。しみじみ。

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会場はこんな感じ。
そんなに広くなく2部屋程度なので、人が数人いるだけでも混んで見える。

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3Dプリンターで作られた「ヤドカリ貝」。かわいい☆
思わず手に取って耳に当ててみたくなります。声をなくしちゃうからしないけど。

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こんな風に砂の上に乗せられちゃうと臨場感たまりませんね。

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中に鳥いたアアァァ(゜ω゜;)
この鳥のさえずりすごくきれいだったな…。

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ものすごく感動した、美術監督の脇威志氏によるギンコの薬箱(゚∀゚)☆
裏側にちゃんと背負う用の紐もついてます!うおおすごいよー!
マンガに出てきた柔らかい角や義眼、薬研、岩笛などひとつひとつが手触りまで感じられそうな再現度で
蟲絵巻や地下水脈の地図にコンパスまであって
まるでさっきまでギンコがここにいて作業してたみたいではないかー。
こういうマンガやアニメに出てくる小物、特に主人公の秘密道具的な物の再現てほんと大好きなので
脇氏ありがとうございますありがとうございます。
箱ずっしり感あるし意外と大きかったし、これ全部入れて背負うの重たくないのかなギンコ…。
(普段からよく歩いてるし持久力はあると思うけど、体力はあんまりなさそうなイメージ)

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虚繭、虚繭!うおおお!
この、固いのか柔らかいのか見た目にはわからない絶妙な質感すばらしいです。
触れなかったけど触ってみたかった…。
よく見るといくつかの繭に穴が空いて手紙がはみ出しています。差出人はどなたかな。
もし淡幽さんだったら「そろそろ蟲の話聞かせに狩房文庫に来るように」とか書かれてそう。

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壁際には落ち葉が。
そういえばギンコはお話の半分以上は野山や砂利道を歩いてたね。

そして、100枚近くもあったアニメ原画コーナー(撮影禁止)。
続章の1話1話から数枚、人物のアップや蟲のラフ、クライマックスシーンなど
よいシーンがチョイスされていますな…。
髪の動きや目に映る光などには「繊細に」とか、花惑いの女性の首のかすかな色合いについてとか
おっかない顔したギンコには「迫力満点でお願いします」とか
動画さんに向けて色んな指示も書いてあったりして
(この1枚から原画さん動画さんのアニメーションとは、とお互いのポリシーをめぐる熾烈な駆け引きが…
とか妄想してしまうのは先日、ジブリの熱風で舘野仁美さんによる「エンピツ戦記」を読んだせいなのか、
アニメ「SHIROBAKO」をやっと見始めたせいなのか)、
ああ、この指示からあの繊細で美しい動きができあがっていったのかなと。
思えば雲や草花はゆったりと動いていたし、登場人物も重力を感じさせるような動きで
草を踏む音ひとつとってもリアリティのあるアニメよね…。
蟲の原画も、これコピー機かけたら薄くて映らないんじゃないかというくらい
ギリギリの線で優雅に描かれていて感動しました。
キャラクターデザイン画もメリハリのある線がゆったりしてました~淡幽おじょうさま美しい。
あと化野先生のチョイ悪なお顔はいつ見ても笑える。

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原画コーナーの奥にあったスタッフの皆様の寄せ書き!
声優さんを始め原画さん動画さん、色彩さん撮影さん等々、アニメ蟲師に関わった人々が
イラストなども添えてひとことずつ書いていらっしゃいました。
真ん中に大きく描かれているのがキャラデザの馬越嘉彦氏によるイケメンギンコさんですが
個人的にはここでも美術監督脇氏にほれぼれ…なんだあの家と木は。筆描きとか。五体投地。
右上の動画のギンコには「観てくださる皆様へ。こちら動画のギンコです。
こういう絵を何十枚何百枚と描いて動かしています」との
動画監督佐藤可奈子氏のありがたいお言葉がございました。頭が下がります。ひれ伏す。
あと、演出頭そ~とめ氏の「何度も魂を入れ直しました。蟲師は永遠に不滅です」のメッセージが熱い。
こんなにこんなにたくさんの人がいてアニメが作られていたんだな…。
あ。長濱監督のイラストとサインは会場の壁にでかでかとありました。かっこいいな。

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ギンコ役・中野裕斗さんのサインの隣に光脈筋を行くギンコの絵。
ぬい役の土井美加さんの優雅なサインにも見とれました。
(土井さんは後日ご来場されて壁にこんなサインを残してゆかれたらしい→こちら

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ポストカード完売!!
わたしが行ったの開催から3日目くらいだったんですけど、在庫が少なかったのか蟲師人気がすごいのか…。
会場スタッフさんによると飛ぶように、とかではなく
静かに少しずつ売れて気づいたらなくなっていたそうです。なにそれ蟲のしわざっぽい。

はあぁやっぱり蟲師はいいな(*´v`*)。
初夏に公開予定という映画「鈴の雫」も楽しみです。


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この日のランチは浅草駅のすぐ近くのカフェ「クローバー」でいただきました。
おなかすいたな~と出口を出たらすぐ目の前の「手作りシフォンケーキ☆」という看板にウィンクされたので
そのまま店内へin。
クロワッサンのサンドイッチと、2種類の味のシフォンケーキが2ピースいただけました!また寄りたい。
2014_12
09
(Tue)23:54

お料理行進曲。

録画していたドラマ「文豪の食彩2」をうっかり深夜に見てしまって後悔したゆさです、こんばんは。
文豪飯テロやばい!お腹すいた!(*´△`*)

文豪の食彩は近代の作家たちが通ったお店や作品に登場させた料理を通して
作家たちの姿を見つめていくというグルメドラマです。
作家の人生や作品にリアリティが感じられたり、食べ物の好き嫌いがわかったり
主演の勝村政信氏がひとりすき焼きしていたりと
勉強にもなるし笑いの場面もあるしで楽しんで観ました。
何より「うおおこんなお店あったんだ!」ってわかるのがすごくいいですな、
よく行く土地や何気なく通り過ぎていた道に思わぬスポットがあると感動して寄っちゃいます。
それが好きな人ゆかりのお店だったりすると尚やばい。
自分が好きな人の好きなものって自分もすでに好きだったりすること多くてうれしくなりますね。

今回、テーマになった作家は芥川龍之介と谷崎潤一郎の2人。
(第一弾があったらしいのですけど見そびれてしまって、再放送してくれないだろうか)
以下は番組に出てきた、芥川龍之介と谷崎潤一郎ご贔屓or小説や随筆の中に書いたお店リストです。
()内は創業年。

【芥川龍之介】
・豊田屋(1718年。現在はももんじやに改名)両国。鍋料理
・坊主軍鶏(1680年頃。現在はぼうず志ゃもと表記)両国。鳥料理
・浅野屋(1916年)田端(芥川邸付近)。蕎麦屋
・古今亭(1894年)新橋。鳥料理
・梅園(1854年)浅草。甘味処
・船橋屋(1805年)錦糸町。甘味処

【谷崎潤一郎】
・懐石「辻留」(1897年)赤坂。はも料理
・玉ひで(1760年)日本橋人形町(谷崎生誕の地付近)。鳥料理
・樓外樓飯店(1958年)赤坂。中華料理
・たん熊北店(1928年)京都。京料理
・いづう(1781年)京都。寿司屋
・山月(2013年閉店)京都。京料理
・鮒佐(1862年)日本橋。鮒のすずめ焼き

当然といえば当然ですが老舗ばっかりだー!
芥川も谷崎も他にたくさんのお店について書いているそうですが、
長い年月で移転したり閉店してしまったりして現存するお店は少ないとのこと。
機会があったら訪ねてみたい~~特に甘味処~~梅園のおしるこ食べたい。

芥川は甘党の和食好きで、ブリが好きというのは妻・文さんの追想録で読みましたけども
牛乳が嫌いだったのは初めて知りました。
というか、洋食全般が苦手だったようですな。
(芥川の小説の中には洋食を食べようとして発狂しかける人々が何人も出てくる)
番組ではそれを家制度に逆らえなかった青春期のトラウマではないかと解釈されていました。
作家の好きな食べ物ってよく聞きますけど、嫌いな食べ物ってなかなか聞かないので
そういう意味でも画期的な番組だなあと思いました。
古今亭は谷崎ら友人と一緒に通っていたと『我鬼窟日録』に書いているそうで
「谷崎、例のごとくよく食う」という記述があるらしくて笑ってしまった。
(芥川と谷崎は一緒にカフェへ行くほどの仲良しさんだったよね→こちら
本所両国』に書いている船橋屋ではいつも決まって店の奥の席で葛餅を食べていたそうです。
中学時代の体育の授業のマラソン中に錦糸町の学校を抜け出して
亀戸のお店まで走って葛餅を食べてまたマラソンに戻っていったなんて話もあるそう。
(時々、口元にきな粉が付いてて先生に叱られたというオチまでついててさすが芥川先生、完璧です)
自殺する一月前に撮影された映像も残っていて、大きな帽子をかぶってたばこスパスパふかしたり
息子さんたちと一緒に自宅で木登りしたりして楽しそうでした。
彼の子煩悩っぷりも文さんの追想録にありましたね…。

谷崎も洋食は苦手で、でも洋食を食べる生活はしていたという一筋縄ではいかない食生活だったそう。
幼少期に築地精養軒(現在は上野に移転)でバイトしてたとか初めて知ったー!
箱根で大震災に遭難したのをきっかけに関西へ移住して京都の料理を愛しましたが
それでも生まれ育った東京の味付けは体から消えなかったようで
たくあんは輪切りが好きで、すき焼きは砂糖入りが食べられないため家族より先に食べていたなど
結構、気にしいな性格が見え隠れしているそう。かわいい。
たん熊の現在の御主人が先代から聞いたお話によると、
谷崎はいつも主人の作業台正面のカウンター席を好んだようで、座れないと機嫌を損ねるため
すでに座っているお客さんがいても谷崎が来ると自発的に譲ったりすることがあったらしい。
なにそのボスのような雰囲気…!
カウンター席は何か注文したいときすぐ主人が対応できるしそれが良かったのかな。
山月の御主人に贈ったという手ぬぐいに
「我といふ人の心はたゞひとりわれより外に知る人はなし」との歌が直筆で書いてあって、
ぎゅっ、ぎゅって筆圧の感じられる筆跡でおもしろかった。

原作漫画があるそうなので読んでみたい~樋口一葉とか太宰治ゆかりのお店回りたい~。

そういえば松田奈緒子さんの『えへん、龍之介。』という文豪マンガの表紙に
上野うさぎやの喜作最中を前にテヘペロした芥川が描かれていましたっけ。
あの最中も好物だったそうなのでそのうちお店を訪ねてみたいです。
(そして同マンガは芥川が大変魅力的に描かれていてオススメです…
泥棒の身上話聞いてあげてるはずがいつの間にか文学論に変わって泣き出す芥川先生超かわいい。
でっぷりした谷崎先生やグリ目の川端康成やお坊ちゃんな萩原朔太郎も出てきますよ。
あと平塚らいてうと芥川の家が近所だったと知ったのもこのマンガでした)


ところで話は変わりますけども、先日弟がテレビで囲碁フォーカスを見ていたのですが
今年は日本棋院創立90周年というおめでたい年なのですね。
で、囲碁関係者に聞く囲碁界ニュースベスト5みたいなのをやってて、弟の後ろでふむふむと見ていたら
3位が「『ヒカルの碁』によるジュニア囲碁ブーム」で飲んでた緑茶吹きそうになりました。
なんじゃそりゃー!
(ちなみに1位は井山裕太氏の六冠達成)
確かに、確かに、ものすごいブーム起きたよ覚えてますよ、
テレビや雑誌でちびっこ棋士特集とか囲碁大会とか、たくさんチラ見したよ。
漫画はリアルタイムで読んだのに肝心の囲碁そのものはまったくやらなかったゆさですが
ヒカ碁がきっかけで打ち始めた子たちは今も続けているのでしょうか…。

で、ちょっと懐かしくなってタンスの奥からヒカ碁のコミックス探し出したのですが
ついでにこんなのが出てきたので晒します。
hikago.jpg
ヒカ碁の囲碁セット!どこにしまったかすっかり忘れてたよ出てきてくれて良かった(笑)。
ほとんど使ってないので状態はかなりいいです。箱つきだし。(なんでも鑑定団風に)
ルールもろくにわかってないのに小畑健氏の描きおろしキャラ碁石がものすごく欲しくて買ったんでした…
佐為かわいい。
(思えば一番好きなキャラは佐為で次が和谷くんでした。あと社くんとか何気に良かった)

ccsakura.jpg
あとこれも出てきました!CCさくらのクロウカードセット(CLAMP描きおろし)と占いブック。
学生だった身にはとても高額で、おこづかいとお年玉で買ったのも今となってはよい思い出。
続いてさくらカードセットが出ないかなぁと期待しましたが出なかった…
出ればたぶん買いましたが、描きおろしとかいろいろ難しかったのかな。

こちらは初版ですでに絶版となっていますが、
さくらが連載されていたなかよしの60周年記念で来年に復刊されるそうですね。おめでとう!

そういえば非常にどうでもいいことなのですけども。
『さくら』の2巻で影のカードを捕まえるときに小狼が影の攻撃でさくらをかばって怪我をして
さくらがハンカチ巻いてあげるんですけど、
小狼あれ返したのかな、返したの見た覚えないなってずっと気になってたんです。
で、いい機会と思って2巻読み返したらやっぱり返してなくて()。
で、そのハンカチの部分だけ読むつもりが結局最終巻まで読んでしまって
でもやっぱり返した描写がどこにもなくて。
ってことは小狼ずっと持ってるのかな、まだ仲良くなかった頃のアイテムだから返しそびれてるのかなとか
ぼんやり考えたりしました。
(いや、ただ単に原作者が描いてない時間に返してるかもしれないけど。
しかも小狼のことだからきちんと洗濯してアイロンかけて返してそうだけど)

さくらの原作も10年ぶりくらいに読んで、大まかなストーリーは覚えているにしても
こまごまとした部分は忘れてましたが色々思い出せましたし、見方も変わっている自分に気づきました。
カラフルな人間関係に関してもですが、
このたびめでたく(?)知世ちゃんと小狼の関係を発見しましたよ!君たちメル友になりなよ!!
ヘタレってる小狼に知世さんがゆるふわ喝をさりげなく入れるシーンがこんなに多かったとは思わなんだ。
つか知世ちゃんが最初から最後まであの雰囲気なことに感動しました…こんなにブレない人だったのか。
他の人は話が進むうえで何かしら変化があったように見えますけども。

どうでもいい徒然でした。
2013_08
28
(Wed)23:31

トキワ荘とオバQビルに敬意を込めて。

shoraku1.jpg
日曜日に小学館ビルの落書き大会に行ってきました!

何のこっちゃと首をかしげる方もいらっしゃると思いますので、経緯をざっと説明しますと。
建替えのため取壊しが決まった小学館本社ビル(神保町)に、
今月9日に漫画家さんたちが集まって1階ロビーの壁に落書きしまくった画像や動画が
Twitterに投稿されまして。
始めは漫画家さんたちが内輪でワイワイやっているだけで
わたしも「なんか面白いことやってるなあ」と軽い気持ちで楽しんでいたのですが、
数時間後にはTwitterでものすごい反響が起き、
ビルには落書きを一目見ようと連日ファンがつめかけたので
小学館さんがライトアップをしてくださることになり、
さらには24日と25日にファンが実際にロビーの中に入って落書きを見ることができる
無料の一般公開イベントまで開催してくださることになった、というわけです。
詳しい経緯はこちら、漫画家さんたちの落書きの様子はこちらにまとまってますのでどうぞ。
(一夜限りのお遊びということで落書き後は普通に消灯してシャッターも下ろされちゃってたのに
こんな大事になるなんてどなたも思ってなかったろうな、情報って生き物だなあ)

ちなみにこの落書き、かつて池袋にあったトキワ荘が取り壊されるときに
住んでいた漫画家さんたちが壁に落書きをしたエピソードから思いつかれたそうな。
小学館の編集者さんもすごいけど、トキワ荘のメンバーもよく思いついたね、すごい。

入場には当日配布される整理券が必要だというのは、事前にTwitter情報で知っていまして
どうかなあ入れるかな、入れても夕方か夜になっちゃうかな…とか色々考えつつ
日曜日に出かけてみたのですが。
shoraku2.jpg
わーいっぱいいるー。
多くのお客さんが雨にも風にも負けず、熱心に窓のイラストを見たり写真を撮ったりしていました。
テレビ局のカメラも来てた。わああ。

shoraku3.jpg
ケンジさんこっち向いてる~。グータララ~スーダララ~。
落書きは大通側のガラスにもいっぱい描いてあって、中に入らなくても見られました。

以下は当日のレポですが、ものすごく写真が多いのでたたんであります↓
クリックで開閉しますのでどうぞ~☆

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2012_05
24
(Thu)23:38

おまじないよりステキな言葉。

昨年9月のオープンから半年以上経ったので、もうそろそろ混雑も収まってきただろうと思って
川崎の「藤子・F・不二雄ミュージアム」に行ってきました☆
展示あり、遊び場あり、カフェあり、シアターありで本当に楽しめました。
子どもの頃にF先生の漫画を読んで大人になった人は行った方がいいよ!!


手はゴムマリでもできる。
漫画コーナーにいたドラちゃん。巨大などら焼きを手にすげぇ幸せそうでした。

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開閉しますのでよろしければどうぞ♪

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2012_05
08
(Tue)23:48

目があう。よばれる。

ちょっと連休前あたりからマンガのジャケ買いブームが到来しまして、
色々買いすぎてしまったために部屋の床や本棚が大変なことになっています。
しかも全然整理できずに毎日が過ぎていく…。あわあわ。

思えばあれだ、人と犬の姿を持つ忍者が主人公の『ワンニン!』を買ってから火が点いたんだな…。
変身もので、御主人様に正体がバレてはいけないというお約束的展開ながら
笑いありラブありで楽しいマンガです。
主人公のハヅキや、その周囲にいる味方キャラクターは犬の化身ですが
最近は猫の化身も出てきて賑やかになってきていると思う。
タマさん(猫耳のおねえさん)はかわいさの中に妖艶な雰囲気をかもし出していて好きです。
そしてジュウベエさん(犬耳のおにいさん)はいい男オーラがすごくて、もっと好きです。

ニブイんだか聡いんだかわからない光慶様が、犬の姿のハヅキをなでなでするのが
やさしくて愛を感じます。いいなぁ。
普段は猫派なゆさですが、このマンガを読んでいると犬を飼うのもいいなぁとか思ったりする。
それくらいこのマンガのわんこの描写はかわいいです。

『カミツキ』は帯に「ものに宿るカミさま」という文字を見て速攻でレジに持っていきました。
ありそうでなかなかない付喪神マンガですよ~!!ツボです♪
舞台が現代なので、ぬいぐるみとか、蚊取り豚とか、針山とか、歯車とか、ハサミとか
そういうものに宿るカミさまと高校生の男の子のお話です。
カミさまたちは男の子にしか見えないので、
しゃべっていると周りからは独り言を言っているようにしか見えない、というのが
『夏目友人帳』の夏目くんに通じるような。
ものの名前を言い当てられると正体を現すというのは昔話や小説などにもたまに見られますね。
「大工と鬼六」とか「ゲド戦記」とか。
(幽霊の正体みたり、なんていう言葉もあるし)
万年筆に宿る獏のようなカミさまがかわいくてたまらないのですが、
まさかあんな結末になるとは…!また出てきて欲しいです。
(それから、同じ作者様の『あわいの森』も買ったのですが未読です。早く読みたい)

『ましまろ文學ガール』も表紙に惹かれてジャケ買い。
文學をこよなく愛する主人公の百音に、ひたすら共感しながら読みました。
お話の舞台が100年前の日本をモデルにしているので
当時の価値観とか女性の立場等、ちょっときつい描写もあるのですが
それを夢さんと一緒にはねのけていく百音がいとしいです。
思い込んだら一直線なぶん感情的になりやすい部分があるし、それだけに跳ね返す力も大きいのかな。
お園さんは絵に描いたような女学生ですね~。
鷹次さんの館でもただならぬ雰囲気を見せてくれましたが
それはたぶん彼女の身分からくるものなのでしょう。
しかし骨の随まで同人根性しみついてると思うと、何と言うか。。
百音に対する態度がまるで『CCさくら』の知世ちゃんのようだ。

あと『たむらまろさん』を読んでいたら笑いが止まらなくなりました。なんじゃこりゃー!!
タイトルどおり坂上田村麻呂が主人公なんですが、とにかく自由な人すぎて素敵です☆
何も考えていないようで、実はやっぱり何も考えていなくて、
でも部下の文室綿麻呂の性質を出会ったときからちゃんと見抜いていて
しょっちゅう仕事を丸投げしつつも信頼するところは信頼しているのがいいなぁ。
そして妹らぶーなところにキュンときました。
そんな田村麻呂に首ったけの鈴鹿御前と、堅実な上司である細目の和気清麻呂がいい感じ。
友達の橘清友も何だかんだでいい味を出しています。このマンガの清涼飲料水ですな。
(そういえば清友って檀林皇后の父で橘逸勢の伯父さんだよね)

あとこのマンガ、時代考証がしっかりされているのですが
あまりそれに縛られることなく、史実を踏まえて自由に描かれているところに好感が持てました。
読後もすっきりさっぱり。こういう手堅いマンガを読むと手堅い話が描きたくなりますね。


よくお店などでぬいぐるみを買うときに「目が合った」「呼ばれた」とかいいますが、
本をジャケ買いするのも、ぬいぐるみのそれと似ている気がします。
表紙や背表紙に呼ばれるというか。
本の声を漏らさずキャッチできるように、日頃からアンテナを研ぎ澄ましておかねば。


従兄登場。※クリックで大きくなります
歌人シリーズ18。17はこちら

貫之と牡丹が東対に行くと、友則が手を振りながら笑顔でやって来ました。

牡丹「きゃーーーっともくんだ、ともくんだー!」
友則「あら~牡丹ちゃんだ。久し振り」
牡丹「ひっさしぶりーー!!」
貫之「おいそこの病み上がり。涼しい顔して俄か訪問かよ」
友則「大丈夫大丈夫、ただの風邪。寝たら治ったよ」
貫之「本当だろうな」
友則「やだなあ、本当だってば」
貫之「去年も高熱でぶっ倒れたばかりだろうが。おまえ、せっかく除目決まりそうなんだから気をつけろよ。春先は天気も変わりやすいし」
友則「はいはい。ごめんねぇ突然来ちゃって」

さて友則は何の用事で来たのでしょう。続きます。
2012_02
27
(Mon)23:53

第1381回「新刊が出たら必ず買っちゃう漫画は?」

こんにちは!FC2ブログトラックバックテーマ担当ほうじょうです。今日のテーマは「新刊が出たら必ず買っちゃう漫画は?」です。本屋に行くたびに変わる平台のラインナップ!こんな新刊が出ましたよとお勧めしてくるネットショップの本屋さん!新刊って素敵な響きですね新刊が出たら、必ず買っちゃう漫画のタイトル、あなたには...
トラックバックテーマ 第1381回「新刊が出たら必ず買っちゃう漫画は?」

現在続刊中で、今のところわたしが買い続けているのは…
『天上の虹』『図書館の主』『猫絵十兵衛』『夏目友人帳』『赤髪の白雪姫』『おいらんガール』
『GATE7』『千歳ヲチコチ』『鞄図書館』『時を翔る絵師』かなぁ。
あと好きな漫画家さんの短編集とかエッセイとか。
作品もいいですが、わたしの場合は同じ作者様のマンガを買いまくることが多いので。

ここのところよくマンガを買っています。
ここ数年はそんなに買ってなかったのですが、去年の後半からいろいろ買ってる気が。
というか、好きなマンガとかずっと買っているマンガって、出ないときは全然出ないのに
何か1冊出るとネズミ算式にだだだっと出たりしませんか。
いっぺんに読むのはなかなか難しいので、そんなに重ならなくてもいいのよって思ったりします。
先日『月に燕と右に影』と『図書館の主』2巻を買ったら
近くに『ちろり』なるマンガがあって、ステキな表紙に一目惚れしてジャケ買いしてしまった。
横浜と喫茶店が好きな人はハマると思います。
緑川ゆきさんの『緋色の椅子』はコミックスで持っているのですがこのほど文庫になったらしくて。
特に短編が収録されているわけでもないのですが、ああでも描きおろしページは読みたいどうしよう。
紀伊國屋で『燈港メリーローズ』最終巻を買ったらペーパーがついててひゃっはー☆ってなりました。
都戸さんのマンガは画面構成がかっちりしていて見やすいので好きです。
来月にはあきづき空汰さんの新刊が2冊も出るって。。いや、買うけどさ。
しかも都内でサイン会あるし!!

あと最近真柴真さんがGファンで新連載始めてましたがあれもいいですね~。
平安時代に十二単男子に濃いキャラの歌人たち!追っかけ決定です。
異世界ものとか、巻き込まれ型主人公とか、華やかでひらひらしてるけどどこかゴシックだったりとか
いつもの真柴文法で構成されていながら
それでもまだ初回なせいか予想よりもまっとうで面白かったです。
逆に初回の中身がこうだと、次回に期待…というよりはかえって
「今回こんなにまともだったから次号からは大崩壊するんじゃないか」みたいな気分が
余計に募ってこないでもなかったりします。なにせ真柴さんだから。
あと真柴さんのマンガといえば「毎回必ず同じシチュエーションで出るお決まりのセリフ」がありますけど
今回は歌人たちのあのセリフがそれに相当するんだろうか。


あ、そうそう、昨日はLibroで開催された上橋菜穂子さんのサイン会に行ってきました!!
先日紹介した『炎路を行く者』刊行記念のイベントです。ものすごく混んでた。。
作家さんのサイン会に行くときはいつも、何かお話しよう絶対しようと思って行って
実際にお会いしたら緊張のあまりまったく何も言えないことが多いのですが、
今回は上橋さんがすごく気さくに話しかけてくださって、たくさんおしゃべりができて嬉しかったです。
出身を聞かれたので「埼玉です」って言ったら
「えっ埼玉のどこ?わたし前に埼玉にいたから結構詳しいのよ」と言ってくださって、
わたしが地名を答えたら「えっ!結構遠いよね。ありがとうねー」と言ってくださいました!
うわああ上橋さんと地元トークできるとは思わなんだ…!
インフルエンザ対策で握手は無理だったのですが、一緒にお写真を撮らせていただきまして
もう心臓バクバクでどうしよう音漏れしてるんじゃないかっていうくらい興奮してしまった。

あと、傍らにいらした偕成社の方に
思い切って「いつもtwitterみてます。図書館関係者です」ってお声かけしたら
「本当ですか?図書館の方とはよく交流するんですよ~はいこれ」って
爽やか仕草でお名刺いただきました!うわああ。
しかしわたしの鞄は休日仕様だったので名刺の持ち合わせがなくて交換できず…orz
うわああせっかくいただけたのにうわああ。
こういうことっていつあるかわからないよな…持ち歩いていた方がいいかもなぁ。

そんなわけで興奮はしばらく冷めず、挙動不審のまま行きつけのベトナム料理屋さんに行って
フォーとカレーのセットを注文したらカレーが思ったより辛くてうわああ(*≧m≦*)ってなって
半分しか食べられませんでした。。。どこのさっちゃんだ。
しかしあのお店のフォーはいつ食べても美味しいです。


本日のお絵かき↓
人はいさ。※クリックで大きくなります
紀貫之。
百人一首収録の彼の歌をイメージしながら描きました。ダンディなおにいさま。

貫之の邸は桜がたくさんあったので、桜町の邸と呼ばれていたそうです(^ ^)。
*ブログ内のイラスト記事一覧はこちらです*
2012_02
09
(Thu)23:43

ときには真珠のように。

1段目。
自室の手塚マンガ軍団です~。
高校生のとき『ブラックジャック』にハマって、おこづかいはたいて一気に買いまくったもの。
背表紙が日焼けするとよくないので、窓に背を向けている本棚に入れてカーテンかけてあります。
『新選組』と『ふしぎなメルモ』が出っ張っているのは、奥に『ユニコ』のカラー漫画があるせい。
あれすごく綺麗なんだけど単行本サイズしかないのよねー。

手塚治虫さんが亡くなられてから今日で23年になるのですね。
わたしが物心ついて間もない頃だったので、当時のことはほとんど記憶にないのですが
良かったような淋しいような。
手塚さんのマンガをリアルタイムで読めなかったのは残念だけど、
もし手塚さんがご健在でたった今亡くなったとしたら号泣どころじゃないと思う。


2段目3段目。
手塚さんの描く、いわゆる「ちっちゃな主人公」のかわいさが昔から好きで
(素直で純真でひたむきで、コロコロしてて、加えて艶とかエロスのあるかわいさだと思う)
小さい頃はアニメの『アトム』とか『ジャングル大帝』とか見ていたのですけど、
大人になってちゃんと原作マンガを読んだら、かわいいだけじゃない彼らの魅力がいっぱいで
ああ両方見られて良かったなぁ…と思ったりしました。
ジャングル大帝のアニメが、レオが大人になるまでやっていたかどうか覚えていないのですけど
大学の頃に原作を読んだらあのラストで、「えっこんな話だっけ」って思った。
たぶん子どもの頃に読んでいたら本を持ったまま硬直していただろうと思います。
(余談になりますけども、手塚さんはジャングル大帝のラストを描くときに
ベートーヴェンの悲愴ソナタをレコードで大音量で流していたらしくて、
当時アシスタントをしていた藤子不二雄A氏はすっかり感情を揺さぶられて
泣きながら背景を描いていたのだそうな)

あと、手塚マンガによくいる「アウトローorピカレスク」なキャラって
あまりいい最期を迎えることが少なかったりすると思うのですけども。
(ロックとか我王とかアドルフとか結城とかダイバダッタとか七色いんことか)
特にびっくりしたのが『ミッドナイト』のラストで、あれはまさかの展開で本当びっくりして、
いえ別にあれでいいんですけど、読み終えてまさか、まさかこうなるか…!と思いながら
しばらく呆然としていた覚えがあります。
『バンパイヤ』は最後まで読みたかったなー。
トッペイチッペイの兄弟も好きですが、それ以上にロックの悪っぷりが光っていた気がします。
すんごい楽しそうだったよなぁあのロック…たぶん描いてた手塚さんも。

読み切りや短編も好きですね~。
『安達ヶ原』『インセクター』『ウオビット』『るんは風の中』『夜よさよなら』とか、とか。
連作短編の『ザ・クレーター』とか『聊斎志異』も良かったなぁ。
『雨ふり小僧』には全わたしが泣いた。あれはいい話…。
『イシ』ではロックがめずらしくいい人(笑)だったので色んな意味でむずがゆかったです。
実験アニメの「ジャンピング」とか「ある街角の物語」もいいなぁ。
『がちゃぽい一代記』のラストの大コマはいつ見ても幸せな気持ちになれますね。


そういえば、何年か前に手塚キャラ大集合のアニメがあったのですけど
覚えている方いらっしゃるでしょうか…。
大晦日に天馬博士の館で開かれたパーティで手塚さんがいなくなって、
キャラたちが総出で推理しながら捜索するというストーリーだった覚えがあります。
(あれに出てきたブラックジャック先生は妙に達観してるっぽい人で何か良かった)
ビデオにもDVDにもなっていないらしくて、早くなればいいのにって思ってます。
もう1回見たいよー。

あのね…。
サファイヤとチンクはいいコンビだと思う。
2011_10
26
(Wed)23:57

平安とクッキー缶と、時々図書館。

例年になくひどかった風邪が、今日になってやっと落ち着いてきたゆさです、こんばんは☆
咳のしすぎでお腹が筋肉痛なのですが、
「あっこれ、治る頃には腹筋鍛えられてるんじゃないの!」と思ってもいます。どうだろ。
(さすがわたしの脳。こんなときでもアホだ)

ところで最近、マンガをジャケ買いすることが多いのですが
幸運なことにどれもこれもわたしのツボにぴったりハマるのでホクホクしています(^ ^)☆
表紙のキャラクターの目に惹かれて買ったD・キッサンさんの『千歳ヲチコチ』が
もうツボすぎて笑いまくりです。たまらん。
平安貴族たちの、あまりにユルすぎる毎日を現代風テイストで描いたマンガなのですが
あの時代特有の含蓄などもあって奥深いです。
  姫「もし私の髪の毛全部で筆を作ったら、すごく大きな字が書けるだろうな」
  乳母「そんな大きな筆、誰が使うんですかい」
  姫「ん…あー、大仏様にはちょうどいいかも!」
  乳母「ああ…ありゃエラくデカイらしいですねェ…」
とか、全編通してそんなノリです。たのしい。
あと、内舎人の亨さんが、怨霊退治のために陰陽寮に陰陽師を呼びに行ったら
寮の入口に「みんなで星を見に行ってます☆」と貼り紙があって笑えた。
で、亨さんが「部活か!」って突っ込んでてさらに笑えた。

逆に、同じ著者でも『ゆり子には内緒』には戦慄を覚えました…。
マンガや小説の短編集って、例えるならクッキー缶のようなもので
たいていは好きな話と苦手な話が入っていると思っているのですけど
この短編集は、収録作品のジャンルがバラバラなのに、最初から最後まで色々と衝撃的です。
ぴりっとしたマンガが読みたい人におすすめかも。

篠原ウミハルさんの『図書館の主』は、表紙を見たときはちょっと硬めな内容かしらって思ったら
全然そんなことはなく(笑)、
ツンツンな司書さんとヘタレな青年と、子どもたちのハートフルストーリーでした。
司書さんと翔太少年の掛け合いが、漫才みたいで面白いです。
このマンガを読んでいると、世界で無数に出版されている「幸福な王子」翻訳版の
読み比べをしてみたくなります。
(確かこの本、日本の児童書だけでも簡易版や全訳あわせて数十種類の翻訳があるよな…)
あと、ツンツン司書さんが図書館業界にとびこむきっかけになった
ベテランのおっちゃん司書の包容力に泣きそうです。
「寄らば大樹の陰」という言葉がありますが、まさにその言葉が服を着て歩いているというか、
老賢者の側にいるような安心感を覚えさせるような、味のある人だと思う。ミスターライブラリ…。

それから、埜納タオさんの『夜明けの図書館』。図書館好きにはたまらないマンガですvvv
司書が利用者の読みたい本を探したり、調査研究のお手伝いをしたりする
「レファレンス」がテーマになっています。
しかしこんな素敵レファレンスマンガがあるなんて知らなかった…!!
一生懸命な主人公の葵さんにキュンときます☆
(現実のレファレンスは、なかなかこのマンガのようにはいかないことが多いのですけれど
ありとあらゆる方向からツールを辿っていく葵さんの姿にはものすごく共感する)
てきぱきした上司とか(仕事できる)ツンデレな先輩司書とか(やっぱり仕事できる)、
一癖も二癖もある利用者などの登場人物もステキです。
出てくる人ほぼ全員の言い分に共感できる…うんこういうことあるよねって。
館内を走り回って、未整理の資料をひっくりかえして、DBも駆使して
ひたすら寄り道しつつ調べていくうちに、どの本にどういうことが書いてあるかを自然に覚えたり
思ってもみなかった事例が出てきたりする。
レファレンスって生物だよなぁ。


さっき何気なくカレンダーを見たら、今日は旧暦の9月30日にあたるのだそうな。
明日から本格的に冬なのですね。う~寒いっ。


作家の北杜夫氏が逝去…。
朝のニュースで知りました。びっくりです。
そんなわけで今朝からわたしの脳内では、『どくとるマンボウ』シリーズとか『船乗りクプクプ』とか
『楡家の人びと』とか『夜と霧の隅で』とか『怪盗ジバコ』とか『狐狸庵vsマンボウ』などの
文章がぐるぐるぐるぐる回っている。
2011_09
24
(Sat)23:55

クラフェス2011。

はためくのぼり~
味の素スタジアムで開催された「CLAMP FESTIVAL 2011 TOKYO」昼の部に行ってきました~!
天候にも恵まれてめちゃめちゃ楽しかった!!(^▽^)☆

朝早く起きて、開場30分前に会場に行ったのですが、すでにスタジアムの外まで長蛇の列。。
開場後にゆるゆると列が進み、グッズ販売場であるカルピス広場に入ることができた時には
すでに1時間近くが経過していました…おそるべしCLAMPファンorz
とにもかくにも、広場の中でも並んで、公式パンフレットを無事ゲット。
表紙がCLAMP描きおろしイラストなのですよ~ほくほく☆

グッズ会場にはコスプレイヤーさんが結構いらっしゃいました。
わたしはこういうイベントでコスプレを見るのが個人的に楽しみで、
しかも「うわぁこのレイヤーさんはスゴイ!(当社比)」というような、
目の覚めるようなコスプレを探すのがとても好きです。
今回もグッズ会場やアリーナで探していて、素敵な方々をいっぱい拝見しました♪
特に素敵だなと思ったのが昴くん@『東京BABYLON』7巻表紙Ver.!!
真っ白な衣装が本当に美しかったです。ご本人もとても美人さんでした☆
これこそまさに「このレイヤーさんはスゴイ!」という感じだったので心の底から感動。。。
(しかもわたしだけではなく、他にも多くの方々に好評だったのもまた微笑ましかった)

他にお見かけしたコスプレイヤーさんたちは以下です↓
(ちなみに更衣室受付にいた人はルルーシュスタイルだった)
・神威(2人組)
・『ツバサ』の侑子さん
・更衣小夜
・光ちゃん(猫耳つき)
・エメロード姫
・昴くん(赤いジャケット姿、5巻表紙、7巻表紙)
・スウと和彦
・『CCさくら』の桜(制服、1巻表紙、アリススタイル)・知世、小狼(式服、劇場版王子スタイル)
・『ツバサ』の小狼、桜、黒鋼、ファイ
・小鳩
・デュカリオン(だよね?きっと)
・直柾と杏


午後のコンサートは田村直美さんの「光と影を抱きしめたまま」で華々しく開始☆
会場は、すでにクライマックスかと思えるほどに盛り上がっていました。
あと、この歌をまだソラで歌える自分にちょっとびっくりした。
田中理恵さんの「Raison d'etre」、中島愛さんの「ジェリーフィッシュの告白」、
牧野由依さんの「ユメノツバサ」もキュートさ炸裂で、会場の手拍子も賑やかでした。
(中島さんが髪につけていたレースの髪飾りに見とれた…)
コタニキンヤさんの「BLAZE」は迫力あったなぁ~。

MCは神谷浩史さんと福山潤さんのおふたり。
そういえばわたし、福山さんのMCって聞くの初めてだったかもしれない…と思って
(神谷さんのは『夏目友人帳』で既聴)楽しみにしていたのですが
おふたりはとても息の合った素敵コンビで絶妙な進行をされていました☆
「あれってこうじゃないの?」と言う神谷さんに
「ちがいますよー!」と突っ込む福山さん、という感じだったかと(笑)。
あと、やたらと出演者さんに惚れまくっていたような。
DUSTZさんとスガさんの時の彼らの興奮っぷりは色々とやばかった…(^ ^;)。
あと、丹下さんの発案で彼らがやるはずだったらしいコント、聞きたかったな(・ω・)。

続いて声優さんたちによる寸劇だったのですが、
出だしでまさかのハプニングが(笑)。
浪川さんが大原さんの冒頭ナレーションをすっとばして自分のセリフをしゃべってしまったのです。。
すかさず菊池さんが挙手して「先生!ナレーションは入らないんでしょうか!」と叫んだら
会場がしん……となって、次の瞬間、爆笑に包まれました☆
すぐに大原さんが何事もなかったかのようにナレーションを始めましたけど(^ ^;)。
(この見事なフライングはこの後、神谷さん&福山さんのMCでネタにされて
「彼がグーっとハードルを下げてくれたお陰でやりやすくなったよ。
どんなミスも笑いに変える彼は天才だね!」と締めくくられるに至った)
皆さん『掘鐔学園』の制服を着て、台本を持ちながらの演技だったせいか
たまにちょっとタイミングの悪いグダグダ感があったのが
ライブ感炸裂って感じで笑えました(^ ^)。
コタニさんが黒モコナのぬいぐるみを神谷さんの顔に押しつけまくっていたのと
(彼は黒モコナのアクション役でした)、
小狼&小龍の2役を忙しそうにこなす入野くんと、
黒鋼&いおりょぎの2役を余裕でこなす稲田さんが対称的で面白かった♪
あと大原さんがお召しになっていた黒蝶模様の和服はCLAMPのデザインなのだそうな。
(そういえば『CLAMPもこなのオキモノキモノ』にこのお姿で出ていた覚えがある)

次は公開アテレコ。
入場時に配布されたCLAMP描きおろしマンガがアニメ化されるので、
その録音をステージ上でやってしまおうという企画でした。
これは寸劇と違って体を動かさなくてもよいので(笑)特に問題もなくスムーズに進行。
…と思いきや、アテレコ後にひとりひとりが感想を述べる場面で
稲田さんが「ワンカット間違えちゃった…『ツバサ』チームすみません!」と白状。。。
言わなきゃわからないのに!ってキャスト全員から突っ込まれてました。
なんだこのチーム楽しいなあぁ。

次から再びコンサートに戻って、菊池美香さんの「旅の途中で希望の歌を歌おう」と、
中島愛さんの「わたしにできること」と、岩男潤子さんの「夜の歌」が歌われました。
「夜の歌」は過去にピアノでさんざん弾き語りをした歌で、懐かしかったなぁ~。
今でも歌えます(^ ^)♪
田中さんの「Let Me Be With You」、間奏で「ちぃー」って叫んでてやっぱりかわいかった☆
コタニさんの「It's」とDUSTZさんの「Synchronicity」は、全身にびんびん響いてくる曲で
最初はドキドキしていたんだけど、やっぱり「生ライブ!」って感じで良かったです。
演奏後に神谷さんと福山さんも絶賛しまくってた。。

「CLAMPのファンです」と公言してやまない中川翔子さんが登場したときはテンションあがった~♪
真っ赤な帽子が似合ってらした☆
「Catch You Catch Me」をかわいらしく歌ったかと思えば
「ら・ら・ば・い」をとても凛々しい表情で歌っていらっしゃいました(*´∀`*)なにこれ惚れる。
MCで「小学生の頃に『魔法騎士レイアース』を見て海ちゃんに憧れて髪を腰まで伸ばしたり、
お小遣いを削ってコピックを買ったりした」と楽しそうに語られるのを聞いて
わぁしょこたんもわたしと同じことやったんだ…(゚∀゚)☆と思って嬉しくなりました。
(小学校時代のわたしは海ちゃんとクレフに思う存分入れあげていた)
ちなみに今回の出演者さんの中で『レイアース』を見てCLAMPを知ったという方は
彼女の他にも結構いらっしゃるみたいです。水樹さんとか入野くんなどなど。。

そしてスガシカオさんが「19才」と「Sofa」を歌いました。
こ、これが想像以上に良くてですね…!!
今までスガさんのことは特に好きでも嫌いでもなかったですが
歌い方とか振りとか、曲の合間のMCとかがとても様になっていて
(ロンドン公演で、彼の歌を日本語で歌ってくれたイギリスのファンたちに
なぜ日本語で歌えるのかと聞いたら『xxxHoLic』で覚えたと言われたらしく、
「オレがピンでやっても全然聞いてくれないけど、『xxxHoLic』と一緒なら覚えてもらえるんだよ。
すげぇよ『xxxHoLic』!」と、いつもの自虐トークが炸裂したMCだった)
いかにもアーティスト!という感じでものすごくかっこ良かった☆
ショッキングピンクのシャツとGパンも似合ってました~。
あとメタルっぽい腕時計つけてたけどあれどこのメーカーなんだろう。

スガさんの歌は『xxxHoLic』で四月一日を演じた福山さんにとっては心に響くものだったらしく
演奏後のMCでスガさんのすごさを四月一日テイストで切々と語っていらっしゃいましたvvv

その後、丹下桜さんが「スガさんの後に歌うなんてどんな罰ゲームなの!」
「今わたしがいちばん、無敵の呪文が必要なんだけど」と自信なさそうに登場して
神谷さんに「絶対大丈夫だよ、桜!」と励まされて(お2人は事務所の同期)披露されたのは
「プラチナ」だったのですが、
B・Cパート間にある「限界のない可能性がここにある…」云々の短い歌詞を
敢えて「契約のもと桜が命じる。封印解除(レリーズ)!」と変えて叫んでくださった瞬間に
会場がものすごく盛り上がりました!!
ひゃ~まさかあのセリフをこの曲の合間で聴けるなんて!!(≧▽≦)♪
歌い終わった後「レリーズしちゃった…」とつぶやいたのにも会場大盛り上がり(笑)。。

その後、丹下さんの「知世ちゃ~ん」という呼びかけに応じて岩男さんが出ていらしたのですが
何と、岩男さん、泣き出してしまわれた!!(驚)
数年ぶりに「桜ちゃん」に名前を呼ばれたので感極まってしまったみたいです(*^ ^*)。
役者さんにとって役って一生ものなのだなーって思った。
おふたりで「あなたといれば」をデュエットされました。

次はミュージックの切れ間もそこそこに水樹奈々さんが登場して
「純潔パラドックス」を歌い始めたら、アリーナの人たちがザッと総立ちになって
一瞬ビビリました。あぁあれはすごい光景だった…。
思えば寸劇や公開アテレコでもカメラを攫いまくっていたなぁ…水樹さんってすごいですね。
続いて、コンサート冒頭で歌われた田村直美さんが再び登場。
「ゆずれない願い」を会場中で大合唱しました。
バックスクリーンに映し出されるアニメの映像が懐かしすぎてテンション上がって
涙出そうになりました。

そして田村さんが出演者の女性陣をステージに呼んで
「Forever Love」を披露~♪
曲目にないサプライズだったので会場中から歓声が上がって、やっぱり大合唱になりました。
田村さんが常に両隣の歌手の人たちに笑いかけながら歌っていらしたのが印象的だった。

アンコールは女性陣による『CCさくら』メドレー。
「Groovy!」「ありがとう」「扉をあけて」「遠いこの街で」「FRUITS CANDY」でした~。
そして出演者全員による「上を向いて歩こう」。
今年はこの歌をテレビやラジオや映画『コクリコ坂から』などで何度も聴く機会がありましたが
まさかここでも聴くとは♪
そして稲田さん、よりによって、いおりょぎ顔の帽子を被った姿で出ていらした!!(爆笑)
最後まで笑いをとってくれる素敵な方だなぁと思いました。

そんなこんなで曲も豪華出演者も豪華、最初から最後までクライマックスなコンサートでした☆
ずーっと歌いっぱなし&手拍子しっぱなしだったので喉と手が痛くなった(笑)。。
たくさん歌ってはしゃいで、とても賑やかな1日でした。

夜の部は見なかったのですけど、どうだったのかなぁペンライトが綺麗だったろうな。

あ、そうそう、コンサートが始まる前と終わった後で、
諸注意についてケロちゃん(久川綾さん)が場内アナウンスしていましたよ♪
久川さんの大阪弁を聴くのは久し振りでしたが、相変わらずホッとするお声だった~(*^ ^*)。

義経かぁ…。


帰りに新宿のアニメイトに寄ったら「純潔パラドックス」のPVが流れていたのですが、
わたしの好きな伏見稲荷神社っぽい鳥居の列と、能舞台と、能役者がチラホラ出ていて
思わず2回見てしまった。
2011_08
20
(Sat)23:36

夜の学校で妖怪退治。

連載当初からずっと追いかけていた『結界師』が、先日最終巻が発売されまして
あー本当に終わってしまったんだなぁと感慨深くなっているゆさです、こんばんわ。。

読み始めた当時は個人的に「一癖も二癖もあるけどそこが面白い」という印象だったのですが
読んでいくうちに「あーまた来たよvvv」とか「こういうの好きね(笑)」的な展開も含めながら
それでもラストには、やっぱりこんな世界は初めて見たなぁという感想がもてて
素敵なマンガだったと思います。
田辺イエロウ節をこれでもかと見せつけられた感じ(笑)。

コンセプトが妖怪退治マンガなので、全体を通して闇のシーンが多くて
きっと閉塞感を感じてもおかしくないのかもしれないけど、
田辺さんが描く闇はむしろ明るいというか、空気が澄み渡っているというか、
おどろおどろしい感じではなく深い川や海の底のような雰囲気があって
そこがとても印象深かったです。
で、その闇は地球の自転や妖怪の力や神様の力によって生じたもので
人がどうこうできるものではなかったりする。
(5巻で良守が無色沼から戻れなくなりかけた時や、
21巻で時音が重い決断をしなければならなかった時なんかは本気で背筋がぞくっとした)
その闇に対して、主人公ができることは本当に少ないのですけども、
主人公ができない、もしくは見落としている穴を周囲の人々がきっちり埋めているのも
このマンガのいいところだなぁと思います。

妖怪を囲むように結界を作って、結界を滅することで退治する、というのも
とても斬新で面白かったです。
物を持ち上げたり、足場を作って空に昇ってみたり、イニシャルGを囲んでみたりと
かなり実用的(?)な使い方ができるのが楽しくてわくわくしました。
(良守は過去に友達をさんざん結界ですっころばしたらしい ^ ^;)
話が進むにつれて、だんだん「結界」というよりは「空間」「世界」を構築し統べる話のように
なっていきましたけれども、
そもそも結界というものには「空間と空間に一線を引いて世界を区切る」
=「まったく別な2つの世界が創られる」という要素も含まれていますから
べつだん違和感はないわけで、
全体を通してみると空間や世界を創り出す人々を描く物語だったのだな…と、
読み終えたときに納得がいきました。

登場人物の内面が色々複雑で、人間関係もかなり複雑で
(というか最早しっちゃかめっちゃか)少し読んだだけではその人となりがつかめないのが
途中はもどかしく思うこともあったのですが、
よく考えたらそれってすごくリアリティのあることなんじゃないか…と
今になってみると思います。
主人公の良守にしても、ただ明るく勉強嫌いな男の子というだけではなく
大きな力を持つがゆえの、何をしでかすかわからない危うさみたいなものがあって
(田辺さんも最終巻後書きで「やたら周囲をヒヤヒヤさせるあんちくしょう」とおっしゃっている)
不敵に行動することもあれば、急に感傷的になってしぼんだりすることもあるから
結局最後までどういう子なのか一言で説明できなかったりする。
このへんは良守だけでなく、全登場人物がそういう感じ(つかみきれないという意味)なので
また最初から読み返してみたら違う発見があるかもしれませんから
そこもまた楽しみのひとつですね。

あと、だから何っていうわけじゃないんだけど
このマンガは家族にしろ恋人にしろ友達にしろ、人を恋うる気持ちの強い人が多いと思います。
その人の行動原理のほとんどが、大好きな誰かのためだったりする。
中でも最強なのはやっぱり守美子さんかな…。
個人的には、良守の時音への気持ちも、閃の限への嫉妬も、時守の宙心丸への愛情も
守美子さんの思いにはかなわないんじゃないかという気がしている。
(彼らの気持ちが弱いというわけではないです、念のため)
そしてそんな守美子さんを唯一理解できていたのは、父の繁守でも息子の良守でもなく
夫の修史さんなんだろう。

田辺さんの次回作はあるのかないのか、まだどこにも告知がないのでわからないのですが
また何か描いていただけるならぜひ読みたいものだ。


その1616ページ その1717ページ その1818ページ
鳥山石燕と子鬼マンガその7。6はこちら
なんだか石燕が幼稚園の先生みたいになってきました…どうしてこうなった。
すべてクリックで大きくなります。
*浮世絵師のイラスト記事一覧はこちらです*
2011_03
07
(Mon)23:47

もちろん企業秘密です。

富樫義博さんの『幽遊白書』が文庫になって刊行され始めたので買って読んだら
ものすごく懐かしくて再ハマリ中です!!なんてこった。
あまりに懐かしくなって当時録画したビデオ(暗黒武術会の部分)を引っ張り出して見たら
蔵馬vs鴉戦だけ見るつもりが結局武術会ラストまで見てしまった。なんてこった。

『幽白』は小学生の頃にテレビアニメで見て、中学の頃に友達から原作を借りて読んだのですが
今読んでもやっぱり面白いなぁ~と思います。
一番好きなキャラは蔵馬です(*^ ^*)。(今日の記事タイトルは蔵馬vs海藤戦から引用)
彼はわたしが人生で初めて好きになった漫画キャラでした。
…ん、間違えた、その前にぎょぴちゃんと火野レイちゃんがいました。シンタローさんも好きでした。
思い返してみれば幼少期はいわゆる黄金期だったのでもはやどれが初恋かわからない(^^;)。
小学生の頃に好きになったのはスナフキンと土井先生で、その次がぎょぴちゃんや蔵馬かな…
中学に上がったら柳宿で(オタクになったのは彼のせい)、次が緋村剣心で、その次が楊戩かも。

クールだと思っていた飛影が意外とボケてる部分もあったということに
読み返して初めて気付いてちょっとおかしかったです。
なんだこのかわいい奴。チャンバラや黒龍波の時はあんなにかっこいいのに。
(vs武威戦で右腕の包帯を外して「もう後戻りはできんぞ。巻き方を忘れちまったからな」と
言ったのを強烈に覚えています。すごく彼らしいと思ってる)
あと、桑ちゃんのボケにツッコミ入れてたのって蔵馬やぼたんが多かったような気がしていたけど
飛影もわりと突っ込んでいたことに気付いた。
桑ちゃんって総突っ込まれキャラだったんだなぁ。
で、その桑ちゃんは正直、昔はそんなに好きじゃなかったのですが
今見ると漢っぷりがパなくて大好きになった!!男・桑原かっこよす~~☆
幽助は不良中学生ってことになっているけれど、ピュアにヒーローだと思う。
そしてプーちゃんは本当かわいいよぅ(*´∀`*)。

敵キャラもわりと、敵ながらアッパレという人(?)たちが出てきますね。
暗黒武術会編の陣と凍矢はキャラも技もかっこよくて、文句なしに大好きだった。
というか、暗黒武術会編は個性あふれる敵キャラでいっぱいだったな(´∀`)。
酎とか鈴駒とか鈴木さんに笑わせられました。死々若丸はちっちゃくなってからが好きです。
戸愚呂兄弟も憎めなかった。特に、戸愚呂弟と幻海さんのお話は泣けます。
あ、忘れちゃいけない、幻海さんも大好きでした!!
戸愚呂vs幻海戦は、決着後の展開がわかっていても泣いちゃう…。
ってか、〝幻海〟という名前の響きがすごく好きです。言葉の音も字面もきれい。

テレビアニメは、OPTの冒頭でぼたんが雲の中を飛んでくるカットが
とても優雅で滑らかな動きで好きでした。
(「微笑みの爆弾」と「デイドリーム・ジェネレーション」は今でもソラで歌えるな…)
アイキャッチのラストでコエンマが桑ちゃんの頭に落っこちてくるのも楽しかった!
声優さんが豪華なのも特徴のひとつじゃないかと思う。
佐々木さん千葉さん緒方さん檜山さん、京田さん天野さん若本さん山口さん林原さんなどなど
今でも活躍されて大ベテランになってらっしゃる方々の綺羅星のようなお声を楽しんでいました。
で、今回ビデオ見返して初めて気がついたんですが
死々若丸って森川さんが演じてらしたんですね。知らなかったや。
鴉の中の人が服部平次くんっていうのも初めて知りました。へぇ~。
(ということは、妖狐蔵馬vs鴉って人造人間17号vsベジータってことだ。あー面白い)

アニメといえば、リアタイで見たとき鮮明に覚えているシーンがありまして。
仙水編で、コエンマがマンションの一室で幽助たちに仙水の過去を語っていたとき、
幽助と蔵馬が同時に視線を感じてバッと振り返ったら
窓の外のビルの屋上に仙水と刃霧が不敵に立っていた…というシーンが
子ども心にとても印象に残っていて、今もはっきり思い出せます。
なんでだろう。
コエンマの話に(わたしが)集中していたときに突如降ってわいた場面だったからかもしれない。

いかんなぁ、語り出すと止まらないなぁ。早く文庫本の続き出ろ!

あ、すみません、あとひとつだけ。
アニメの次回予告で幽助が毎回言っていた「伊達にあの世は見てねぇぜ!」の台詞を聞くと
荒川弘さんの『鋼の錬金術師』でエドが言った「地獄ならとうに見た!」の台詞を
何故かはわからないのですが思い出してしまいます。
どちらも行きて帰りし経験をバネにしているからかな…(異世界に対する定義は両者それぞれだけど)
そして荒川さんは『百姓貴族』がものすごく面白いと思う。
2010_11
01
(Mon)22:01

『紅天女』はいつのこと。

友達から『ガラスの仮面』45巻と46巻を借りて一気読みしました。
別冊花とゆめの連載にどっさり加筆されてボリューム満点です!(いつものことですが…笑)

亜弓お姉様の今後がものすごく心配っ……!!!・゚・(ノД`;)・゚・グスッ
(1巻での第一印象が「この人はお姉様だ」だったので、妹と一緒にお姉様と呼んでます・爆)
手術をしないと失明する恐れがあるという、俳優生命を失いかねない状況の中で
必死に「周囲に目が悪くなっていることを気づかせない」演技の特訓をする様子は
努力という言葉では表現しきれません。。。
お母さんの歌子さんも、初めは亜弓さんに思いとどまるよう頼むのですが、
亜弓さんの決心が固いのを知ると、「その状態で舞台に立つなら」と激しい特訓を課します。
部屋中に蝋燭をともした稽古シーンとか、すごいですよ…!
あれはもう、物語の前半にあった「奇跡の人」の親子共演を超える激しさだと思う。

現実的に考えれば、亜弓さんは劇団側に自分の体調を伝えて
『紅天女』の試演を延期してもらうなりして手術を受けて、
万全の体調でマヤとの勝負に臨むべきだとは思うのですが、
展開の都合上そうはいかないんだろうな…(- -;;)むう。
お姉様至上主義のわたしとしては、このまま何事もなく試演を迎えて欲しいです(>_<)。
亜弓さんの不自然さに気づいた風のハミルさんが、どう出るのかも楽しみ。

マヤたちの稽古の場面はすごく面白かったのですが(黒沼先生、相変わらずいい人です)、
紫織さんが出てきてからは雰囲気が一変…(汗)ドロドロ展開になりました。。。
前巻の「ハサミでジョキジョキ」場面から嫌な予感はしていましたけど、
マヤに指輪泥棒疑惑をふっかけるとは、恐ろしい子…!((((゚□゚;;))))
これはもう、嫉妬うんぬんではなくて、プライドの問題かなぁと思います。
『源氏物語』で六条の御息所がそのプライドの高さから葵の上をとり殺したように、
紫織さんも「速水真澄の婚約者は自分!」という思いが強すぎて
マヤを追い落とすことしか考えられなくなっている、みたいな感じかと。
水城さんや聖さんが「あの子らしくない」とマヤを信じてくれているのが救いですね。
(それにしても水城さんは、話が進むごとにどんどん「いい女オーラ」が増していく気がする)

そんな中で唯一和む場面だったのが、45巻の冒頭で月影先生と真澄さんが
マヤが話す「車椅子のおじさん」がパフェ好きでやさしい人だと聞いて
「(速水英介では)ありえない。完全な人違いだ」と同時にモノローグするところです(笑)。
こんなかわいい月影先生と真澄さん、久し振りに見ました(*^_^*)。

坂東玉三郎さんも45巻の帯でおっしゃっていますが、
マヤと亜弓さんの『紅天女』はいつ見られるのですか美内先生っ…!(切実)

あっ全然関係ないけど今日は古典の日だ。


きりきり描かっしゃれ。※クリックで大きくなります
鈴木春信の周辺事情その8。7はこちら
もっか修業中の春さん。師匠の下絵や肉筆画や絵本を、猛然と模写しまくる日々です。
(祐さんは多忙な人なので、教わることがほぼ無理な状態)
描きながら、絵の中の人々に何やら語りかけています。
「あなたはまだ少女だから、うまく髪を結えないんだよね」
「あまりおっ母さんの仕事を邪魔してはいけないよ」
「大丈夫、怖くはないからね…」
そんな春さんを遠くから見守る祐さん。
こいつは大きゅうなる、とか信じてくれていたらいいな…なんて(*^_^*)。