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ハートのジャックが有罪であることの証拠の歌。

↑記事タイトルは谷山浩子さんのアルバム『月光シアター』所収の同曲から。
ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』に載っている詩に浩子さんが曲をつけたものです。
ラストの部分は呆れ笑いしたくなります。「結局おまえじゃん!(笑)」みたいな。。。

「僕から彼女に1つ 彼らから彼に2つ
君から僕らに3つか4つか5つか6つか7つ
それらは彼からきみに 戻ってきたよ全部
だけどほんとは もとはといえば僕の物でした」(一番の歌詞から)

谷山浩子さんの「アリス」を聴いていたら、無性に原作が読み返したくなってパラ見しました。
この本はもう、何というか、アイディアの宝庫ですよね。何度この本に助けられたか。
ドジソンのおじさんは、どうしてこんなに右脳を刺激する本が書けるんだろう…。

マッド・ティー・パーティーがやっぱり一番好きなエピソードです~。
アンバースデーという概念を知ったのはここでしたけど、衝撃的でした。
そうか~「何でもない日おめでとう」って言えば毎日大騒ぎできるんだなぁって。
ネムリネズミは迷惑がってポットから出てこないかもしれませんけどね(^ ^;)。
他にもコーカス・レースやチェシャ猫やパイ泥棒裁判を見ていると、
キャロルの遊び心ってハンパじゃなかったような気がします。
リデル家のお嬢さんたちも喜んで聞いたんだろうなぁと思う。

『鏡の国~』はドルダムとドルディーのくだりが好きです。
ナーサリーライムにもありますけど、ケンカの原因がガラガラというのが何度見てもウケます。
しかも「今何時だ」「4時だ」「6時までやろう。続きは明日」って!!
この生真面目さってどうなんですか!!イギリス人ったらもう(笑)。
『鏡の国~』はチェスのゲーム形式で話が進んでいくので
チェスをやり慣れている人とかでも楽しめるんじゃなかろうか。
白の女王様はのんびり屋さんでかわいくて、赤の女王様はめちゃくちゃ怖かった覚えがある。。。

これらのお話を支えているのは、アリスの等身大さだと思いますね。
変な登場人物たちに向かってこちら(読み手)が突っ込みたいことを
気持ちいいくらいにズバッと指摘してくれるんですよ。
彼女が物差しになっているから、読み手は安心してあの世界で遊べるのかもしれません。

わたしが持っているアリスの原作は、2冊ともジョン・テニエルが挿絵を描いているのですが
子どもの頃は彼の挿絵がかなり怖かったんです。。。
今は味のある絵だなぁと思っています。裁判で証言するマッドハッターとか、かわいいvvv
他にもたくさんのイラストレーターがアリスを描いていますね。
アーサー・ラッカムはすごく綺麗だし、
ピーター・ウィーバースとグウィネット・ハドソンも個人的には好き。どちらもやさしいタッチですし。
トーベ・ヤンソンも描いていて、少し前に見たんですが、明らかにムーミンの匂いがします(笑)。
ロバート・サブダがつくった飛び出す絵本も、雰囲気が出ていていい感じだなぁ。

イギリス人が読んだら文句なしに楽しめるんだろうな~アリス読んでるときだけイギリス人になりたい。

谷山浩子さんは、アリスをモチーフにした歌を結構つくっていらっしゃいます。
「お早うございますの帽子屋さん」が切なくて好き。
ジャックの歌なんて実にうまいメロディです。脳内メビウスメビウス!!
カメモドキのスープの歌も面白い~vvv
子牛の頭がまるごと入っているという本物のスープを、いつか食べてみたいです。
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テーマ: 児童書 | ジャンル: 本・雑誌