漫画家や作家が猛反発しているらしい。(都の規制の詳細→こちら)
それはそうでしょう。わたしも基本的には反対です。趣味が趣味ですから。
漫画も声優もオタクもコミケもレンタルも愛していますから。
しかし、どういう定義づけでそのむにゃむにゃ漫画を選定して規制するのかも
大雑把すぎてよくわかんないな…。最終的には大人の勘……??
えええそれは検閲ですよ!昔が軍国主義なら、今は何なのですか。
大人たちの心配もわかりますけれど、
子どものプライベートに大人が口出ししてどうなります。
大人たちだってそういうの見て育ってきたのに、子どもは無縁だなんて思わない方がいいと思う。
子ども部屋でそういう本を見つけても「もうこんなの読む年になったんだなぁ」と感心して
黙って本棚に戻しておけばいいんです。
子どもは大人に言えない秘密を三つか四つか五つか六つか七つは持っているものです。
まして隠れて読んでいるなら、その子はプライベートと公共は違うと知っているということですから
何の心配も要りません。大丈夫です。ちゃんとやっていけます。
大切なのは、そういう本を子どもから取り上げることではなくて
そういう本は「悪いもの」だと決めつけないことだと思います。
いわゆる「表現の規制」は、もしやるとしたら
どこからを規制してどこからを許容とするのかとか、
作家と読者と出版社が神経つかいすぎて表現の豊かさが失われないようにするとか、
図書館で閲覧する場合は何らかの手順を踏むのかそうでないのかとか、
社会のことも個人のこともホントのホントに隅々まで考えに考え抜いてからやらないと
大変な方向に向かってしまいます。
本当にそれだけの議論を議会は行ったのでしょうか。
…いや、いくらやっても無理かもしれないな…人間の思考って侮れないから。
『ちびくろサンボ』が攻撃されたときもパニックのような大騒ぎになったし、
漫画の社会的地位が低かった頃は学校の校庭に漫画を積み上げて燃やしたりしたし。
当時、漫画の規制を叫んでいた人々も
あそこまでひどい状況になるとは思わなかったのではないでしょうか。
(130年前の廃仏毀釈も、本来の「神仏分離令」の目的を勘違いした一部の人間が
仏教はダメだなんて思い込んだことから民衆に拡大してしまったものだし)
今回ももし規制が決まったら、東京都の思惑とは裏腹に
世間に「規制」の文字だけが一人歩きして目も当てられない事態になるでしょう。
脱衣や全裸があるだけで発禁とか焚書とか。
そういう本が売られると「疑わしい」だけでイベントが中止されたりとか。
一度禁止してしまうと、拡大解釈はいくらでもできるのです。
そうしてクリエイターたちの生きがいがどんどん奪われていく。
条例化するならば、誰が見ても同じ読みとり方ができるように書くのが基本ですけれど
そんな文章の書き方があったら逆に作家が知りたがったりして(^_^;)。
わたしも知りたいですし。
何をもって「青少年の健全育成」とするのか、
どんな法律と条例の中なら子どもたちが表現の自由を謳歌できるのか、
わたしたちも考えなければならないけれど、価値観はどんどん動いていきます。
ありとあらゆる事が起こる世の中では、ついていくのがやっとですが
それでもできる限り未来のある選択をしていかないと次世代が窮屈になる。
だから、大人の責任って重いのです。わかっていますか議員の方々。
昨日のニュースを見る限りすぐに規制が始まることはなさそうですね。
今後の動向を見守ります。
ガンバレ、漫画。ガンバレ、表現。
スポンサーサイト