各界の著名人が白川さんについてあれこれ書いています。
交友関係の幅広さに驚きました。どんだけ知り合いいるんだー。
読んでいて感じたのは、どの人も白川さんが大好きということ。
尊敬とか敬愛なんてレベルじゃありません。ラブレター集ですよこの本(笑)。
こんな惜しまれ方をする人はなかなかいないと思う。
白川さんといえば"あの時代"の立命館大学で
夜中まで灯りを煌々とつけて研究していらした方ですから
かなりたくましい精神の持ち主だったイメージがありますけど、
普段はやさしい顔でにこにこしている方だったようです。
どの人にも「今度遊びましょうね」と気さくに声をかけたとか(^^)。
この人の学問は、ふとしたときに触れると強烈な発見がありますね。
今でも体が震える思いがするのが「各」という漢字を見るとき。
これは神様が単独で天から降りてくる様子なんだそうです。(多数なら「皆」)
それに「うかんむり(御霊屋のこと)」を乗せると「客」という字になって
「降りてきた神様が御霊屋におわす」という意味になるんだそう。
初めて知ったときはものすごい衝撃を受けて
「ええぇお『客』さんって単なるよそ様じゃないんだ!
三波春夫氏と『千と千尋の神隠し』は間違ってなかったのかぁ!!」と
えらく感激したのを覚えています(爆)。
(どういうところに感激してるんだ ^ ^;)
白川さんのすごいところは、もともと中国文学の研究者だったところ
「中国文学を読むには漢字が読めなければならない。
その漢字がどこからどう来てそれぞれの形になったのか知らなければ
本当に中国文学を知ることはできない」
ということで人生の折り返し地点から漢字を研究し始めて
『字統』『字訓』『字通』などをあっという間にまとめてしまったことだと思う。
そして、これらの本に励まされたり唸らされたりした人々がどれだけいたことか。
もともとご自分のために始めた勉強が
いつの間にか世間の役に立つようになっちゃったんですね。
ご本人に自覚はなかったかもしれませんが…。
漢字を創った古代の人は神様を敬って生きていましたから、
漢字と神様の縁は切っても切れないのですネ。
「遊ぶものは神である。神のみが、游ぶことができた。」白川静『文字逍遥』
クリックで拍手お返事。↓
スポンサーサイト