fc2ブログ
2010_08
22
(Sun)22:59

現代の八百比丘尼。

富安陽子さんの『シノダ!時のかなたの人魚の島』を読みました。
これでシリーズ5冊目ですね~。
おっとり人間のパパ、しっかり者のママ(正体はキツネ・笑)、
人間と狐のハーフで風の声が聴ける長女のユイ、時空を見る目を持つ弟のタクミ、
動物の言葉を伝える口を持っている末っ子のモエの計5人が
今回は南の島を舞台に、島に伝わる謎を解き明かすため走り回ります。
宿泊先のホテルの支配人や、一癖も二癖もありそうなホテルのお客さんたちに加えて
人魚の不老不死伝説や河童の腕の話なども絡んできて
どきどきしながら一気に読んでしまいました。
(そして信田一家が島に行くきっかけを作ったのはやっぱり、
何かに軽率に手を出してはひどい目に遭いつつも、全然懲りない例のおじさんですね)

今回は謎解きが多くてちょっとミステリっぽい感じでした~。
あちこちに伏線が張られていましたが、少しずつ明かされていく過程が丁寧でお見事。
ラストはほんわかしんみりと、そしてちょっと考えさせられるのはいつもと同じ(笑)。
ああ、やっぱりこの人の本大好きだ~。

富安さんは、子どもが普段認識している範囲でお話を書くのがうまいと思う。
きらびやかなファンタジーではなくエブリデイ・マジックにとどめていて、
あくまで普通の女の子や男の子が、目の前に起こる不思議な出来事を
きちんとリアルに受け止められるように配慮して書かれているなぁと。
『菜の子先生~』も『ムジナ探偵局』も『内科・オバケ科ホオズキ医院』シリーズも
みんなキツネとか妖怪とか神様とか変なものが出てくるけれど、
基本的には日常が舞台で、しっかりと地に足がついています。
信田一家シリーズ1作目でも、家のお風呂に迷い込んできた小さな竜を追い払うときに
殺虫剤を使うとかリコーダーでたたくとか水鉄砲くらわせるとか(全部無意味だった・笑)、
いっこうに危機感のないバトルが繰り広げられる様が、ものすごくおかしいし微笑ましい。。
何より、どんなに奇妙なことがあっても慌てず騒がず対処するママと
何事もよく観察してから判断するパパがどっしりと腰を落ち着けているので、
ユイたちは目の前の出来事に余分に振り回されずにすんでいる感じがします。
いいなぁ。


nakamaro3.jpg※クリックで大きくなります
遣唐使団第4シリーズ「結」その6。5はこちら
長安を去る遣唐使一行を、日本人の服装に着替えて見送る仲くん。
持っているのは柳の枝(たぶん、マッキーたちに贈って余ったやつ)と、まぁくんの幞頭。
足下にはまぁくんのお墓。たびたび掃除に来ていたりして。

続きはこちら
スポンサーサイト