11年間の空白。
上橋菜穂子さんの『獣の奏者 刹那』を読みました。
本編の王獣編~探求編の間のお話です。
エリンの同棲時代と、エサルさんの若かりし頃と、エリンの子育て風景が少し。
どれも力強く生き生きと書かれていて、生きることが感じられる本だなぁと思いました。
若い頃のエサルとジョウンの会話が、何というか、らしくて好きです。
この2人、学生時代からこうだったのね(*^ ^*)。
しかし、ホクリ師にエサルの将来をさりげなく頼んだジョウンは本当にいい人だと再認識しました…。
今回は本編である4冊に比べて恋愛の要素がかなり強いのですけど、
上橋さんは「恋愛は吸引力を持っているから、入れるとその部分だけが目立ってしまう」
とお考えになって、これらのお話を本編には入れず、まるごと別の本で出したそうですね。
でも『獣の奏者』はエリンの生き方を追いかける話ですから
結果的には良かったと思います。
たぶん『刹那』の内容を本編に組み入れると、本編の雰囲気の都合上
ダイジェストみたいにもっと短くまとめられちゃったんじゃないかな…。
アーシュラ・K・ル・グゥインが「ラブストーリーはいつもどこでも起こりうる」って
『ゲド戦記外伝』の冒頭で言っているし、わたしもそう思っています。
ただ、どうしても人間の生々しい部分を書きますから、小説で書くととても力を持ちます。
しかも『獣の奏者』のように恋愛を主テーマとした作品ではない場合は、
主テーマを喰わないようにどのくらい踏み込んで書くかを
結構気をつけなければならないと思うのです。
なので、今回の上橋さんのやり方はうまいと思ったのでした。
番外編として1冊にまとめられたから思い切っていっぱい書いてくださったんでしょうし、
読者のわたしたちもたっぷり楽しめるってことですねvvv
テーマといえば以前、上橋さんが影響を受けた作家の一人にサトクリフを挙げていましたけど
人々の会話とか戦争の描写とかが、確かに似ている気がします。
主人公に国の事情がからんでくるあたりは、おふたりとも共通して書き続けているし。
しかしサトクリフが人間や世界を極めて冷静に淡々と書いているのに対して
上橋さんが人間のいとなみや世界の美しさを熱っぽく書いているところは
サトクリフとは大きく異なるのだなぁ…とも思いました。
『刹那』の表紙は綺麗な夕焼け色だなぁと思っていたら、本日の夕焼けもとても綺麗でした。
空が赤と青と灰色と金色でごっちゃごちゃでした。玉石混淆…。
写真撮っとけば良かった(>_<)。
※クリックで大きくなります
ツンデレで誰これその3。。。2はこちら。
長安で迷った人を連れて行ってあげようとする後輩組の図。
仲麻呂「しょうがないですねっ」
真成「さあ、行きますよ」
(若葉さん煮ても焼いても炒めてもよいですどうぞ好きにしてください…^ ^;)
遣唐使のイラスト記事一覧はこちらです。
クリックで拍手お返事。↓
皆様いつもありがとうございます(^-^)/☆
本編の王獣編~探求編の間のお話です。
エリンの同棲時代と、エサルさんの若かりし頃と、エリンの子育て風景が少し。
どれも力強く生き生きと書かれていて、生きることが感じられる本だなぁと思いました。
若い頃のエサルとジョウンの会話が、何というか、らしくて好きです。
この2人、学生時代からこうだったのね(*^ ^*)。
しかし、ホクリ師にエサルの将来をさりげなく頼んだジョウンは本当にいい人だと再認識しました…。
今回は本編である4冊に比べて恋愛の要素がかなり強いのですけど、
上橋さんは「恋愛は吸引力を持っているから、入れるとその部分だけが目立ってしまう」
とお考えになって、これらのお話を本編には入れず、まるごと別の本で出したそうですね。
でも『獣の奏者』はエリンの生き方を追いかける話ですから
結果的には良かったと思います。
たぶん『刹那』の内容を本編に組み入れると、本編の雰囲気の都合上
ダイジェストみたいにもっと短くまとめられちゃったんじゃないかな…。
アーシュラ・K・ル・グゥインが「ラブストーリーはいつもどこでも起こりうる」って
『ゲド戦記外伝』の冒頭で言っているし、わたしもそう思っています。
ただ、どうしても人間の生々しい部分を書きますから、小説で書くととても力を持ちます。
しかも『獣の奏者』のように恋愛を主テーマとした作品ではない場合は、
主テーマを喰わないようにどのくらい踏み込んで書くかを
結構気をつけなければならないと思うのです。
なので、今回の上橋さんのやり方はうまいと思ったのでした。
番外編として1冊にまとめられたから思い切っていっぱい書いてくださったんでしょうし、
読者のわたしたちもたっぷり楽しめるってことですねvvv
テーマといえば以前、上橋さんが影響を受けた作家の一人にサトクリフを挙げていましたけど
人々の会話とか戦争の描写とかが、確かに似ている気がします。
主人公に国の事情がからんでくるあたりは、おふたりとも共通して書き続けているし。
しかしサトクリフが人間や世界を極めて冷静に淡々と書いているのに対して
上橋さんが人間のいとなみや世界の美しさを熱っぽく書いているところは
サトクリフとは大きく異なるのだなぁ…とも思いました。
『刹那』の表紙は綺麗な夕焼け色だなぁと思っていたら、本日の夕焼けもとても綺麗でした。
空が赤と青と灰色と金色でごっちゃごちゃでした。玉石混淆…。
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