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ああ文化その4。

2010.11.05 20:56|文化・美術
前回記事の続き。上野の東京国立博物館に行った日の午後に
原宿の太田記念美術館のハンブルク浮世絵コレクション展に行ってきました。
ドイツ人浮世絵研究者のゲルハルト・シャックさんが
ハンブルク美術工芸博物館に遺贈したコレクションの里帰り展示だそうですよ~vvv

菱川師宣の酒呑童子絵は、かなり肉太さのある墨絵でした。。。
ものすごい迫力の筆致で、一気に仕上げたような印象を受けました。エネルギッシュです!
酒呑童子が童髪じゃなかったのも特徴的だなぁと思う。
奥村政信の浮絵はかなり大判の紅絵でした。
画面いっぱいに楼閣が描かれていてゴージャスです!総仕舞いのようだ…。

そして、鈴木春信の錦絵を見つけたとたんにガラスにへばりつくダメなわたし(笑)。
「寄山吹」は初めて見ましたけど、女性と少年の可憐さに頭がクラクラしました。
明るいうちから何してるのって図なのですが、画面全体がとても美しい絵です。
春信はどうしてこう、人同士の危うさがいやらしくなく描けるのかな…。
たぶんこの絵を描いているときも、親が子を見守るような感じで
「かわいいね」「綺麗だね」なんてニコニコと語りかけながら描いていたんじゃなかろうか。
しかも、少年よりも女性の方が積極的だったりして微笑ましいです。
かわいいなぁ(*^w^*)。
(春信は枕絵もたくさん残していますが、色気よりも笑いを誘う絵が多いような気がする)
「下駄の雪取り」は春信の画集でしか見たことがなくて、今回見られたので感激でした!
女中さんが御主人の下駄についた雪を払っているところを描いた絵です。
春信はこういう平凡な日常風景をよく描きますね。
(まるで、パリの下町風景をスナップ写真っぽい絵に描いていたエドガー・ドガのようだ)
そして降り積もった雪のきめ出しがリアルすぎます…綿を貼り付けたみたい。。。

展示品の中でもっとも多かったのは葛飾北斎と歌川広重の作品で、
次に多かったのは歌川国芳と喜多川歌麿でした。さもありなん。
東洲斎写楽の役者絵は、相変わらず強烈なタッチですな~(笑)。
鳥居清長の瀬川菊之丞は、春信が描くよりも大らかな雰囲気がありました。
そして人物の身長がやたらと高いです(笑)。歌麿ほどじゃないけど…。
歌麿の美人画は、どれも迫力がありすぎるので直視するのが大変。。。
1枚を描き上げるのに使うエネルギーが尋常じゃない感じがして、圧倒されてしまいます。
「風俗美人時計 巳の刻 囲」がすごいです。こんなバランス、一体どうやって取るの…?

北斎の百物語の「お岩さん」は、提灯に顔がついていてゾッとしつつも笑ってしまいます。
「すほうの国きんたいはし」もそうですが、コミカルな絵が群を抜いてうまいですね~。
「富岳三十六景」は、駿河や箱根や江ノ島の絵がありました。
色指定用に摺られた校合摺もありました。色がつく前の状態ってこんななのですねvvv
広重の「大はしあたけの夕立」もずっと見たかったので、見られて嬉しかった♪
こういう雨の描き方もあるんだなぁと勉強になりました。
ゴッホが模写したくなった気持ちもわかる気がします。
国芳は、相変わらずこちらが呆れてしまうくらいのダイナミックな絵を描きますね(^ ^;)。
この人は「ゴゴゴゴ、ドカ~ン!ザブ~ン!!」とか何とか叫びながら、
あるいは忠臣蔵や水滸伝の口上をかっこつけて述べながら筆を取っているイメージがある。
長島茂雄系というか、春信や歌麿とは別の意味でエネルギーを感じる人だ(笑)。
国貞は線をきっちり描く人ですね~。滝沢馬琴が国貞の絵を見て満足したという話もうなずけます。

摺物や絵暦や版下絵の展示もいくつかありまして、浮世絵制作の工程がうかがえました。
真っ黒な版木も展示されていました。彫師ってすごいや…仕事が細かくて且つ正確!!
1ミリずれても絵の雰囲気は変わりますから、相当なプレッシャーだったのでは…。
職人の腕ってすばらしいです。

うは~語り出すともう止まらない。やっぱり本物の版画はよいですな~(≧▽≦)ノ♪
ますます浮世絵版画が大好きになりました。行って良かった!


しみじみと。※クリックで大きくなります
鈴木春信の周辺事情その10。9はこちら
あっという間に月日は流れ、春さんが江戸に帰る日が近づいてきました。
ある夜、月明かりの中で思う存分に絵を描きまくり、ひっくり返った祐さんと春さんの図です。
祐信「江戸に戻るんか」
春信「はい、近いうちには」
祐信「さよか。…春信」
春信「はい」
祐信「自分に満足したらあかんよ。描いた絵には、常に責任を持ちぃ。お陽さんがなんもかもお見通しってこと、肝に銘じときなはれよ」
春信「はい」


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皆様いつもありがとうございます(^-^)/☆

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