「鈴成りだったな」「今もだよ」
菅野雪虫さんの『羽州ものがたり』を読みました。
何か、な~んか、文章は簡素なのに物語世界に奥行きがあって、すごいスケールだった!!
歴史小説ってこうでなくっちゃね…。(*´艸`*)ムフフ
舞台は平安時代前半の羽州です。秋田県とか山形県のあたりですね。
羽州に暮らす少女ムメは、ある日、国司小野春風の息子・春名丸が川に流されかけたのを
友人のカラスと協力して助けたのがきっかけで春風の家に招かれ、
小野一家とムメたちの交流が始まります。
ムメと春名丸とカラスは仲良しになるのですが、やがて小野一家が都へ戻っていき、
別の国司がおこなう圧政に耐えられなくなった羽州の人々は、
秋田城めがけて大きな反乱を起こす…という感じの、史実がベースになっているお話です。
あの事件が、ここまでライブ感たっぷりに書かれた小説ってなかなかないので
(著者が福島県生まれというのも、話に説得力を持たせるひとつの力になっていると思う)
それだけでもこの本の存在価値はすごく大きいと思うのですが、
児童書で(というかティーンズ向けで)えいやっと出版したカドカワ銀のさじさんすごいです。
反乱のさなかの人間模様にどきどきしてしまった。。。
たぶん10代の頃にこれを読んだら、ムメにシンクロして読んでいたのでしょうけど
今読むと、いや今読むからこそ、ムメにも大人たちにもシンクロできて
それぞれに理解できる部分やできない部分があったりして、読み応えがありました。
何より、登場する人々が等身大なのがすごく良かったです。
非の打ち所のない人が英雄的なことをやり遂げるのではなくて、
ムメも春名丸も村の人々も都の人々も、目の前の事態をどうしたらいいかわからないんだけど
それぞれの立場から懸命に解決に向けて奔走する姿が書かれているのが、
この本のいいところだなぁと思います。
みんな色んなことを考えて行動しているのに、
みんなどこか取りこぼしているから事態がなかなかうまく運ばなくて
でもだからこそ、補いあえた時が最強なのですな。
ムメと小野一家の結束力がパネェです。
あと、ジオの言葉が…何というか、非常時にはとてもかっこよく聞こえてしまう不思議。
この本が出版されたのは今年の1月なのですが、
今(3月11日以降という意味です…)読むとすごくグッときます。
東北の人たちは、昔も今も、すごくがんばっているのですよね…。
元気…というよりは、踏んばり抜く力をくれる本だなぁと思いました。オススメです☆
そしてこのカドカワ銀のさじシリーズというやつ、
いちいちわたしの趣味にどんぴしゃりな本が多すぎて、出るたびに読んじゃいます(^ ^;)。
廣嶋玲子さんの『送り人の娘』『火鍛冶の娘』とか荻原規子さんの『RDG』とか
村山早紀さんの『黄金旋律』とか角野栄子さんの『ラストラン』などなど。。。
最近は、みおちづるさんの『ドラゴニア王国物語』が気になっています。
少女がドラゴンの卵を運ぶお話なんて、なんつー私ホイホイな内容だろうか。
どうしよう買おうかな…みおさんだから絶対面白いと思うんだよね…。
でも今は、読みたい小説や学術書が部屋にもっさりスタンバイしているから
買っておいて後で読もうかな。
しかし、ちょっと前までは読むことをお休みしがちだったのに
今はどうしてこんなに読みたい本がいっぱいなんだろう…。
前々からそうなのですが、どうもわたしには、読書量に一定の周期があるらしくって
全然読みたい本がない時期はほとんど何も読まないのに、
ふと「あ、これ読も」と思う本が1冊出てくると、どういうわけか「これも」「あ、これも」と
矢継ぎ早に興味のある本がわーっと出てきてしまうのです。
で、その本が面白いと、どんなに夜遅くなっても読み切るまでノンストップでページを繰ってしまう。
うおぉ~いいぞ読書!震えるぞハート!燃え尽きるほどヒートおおおぉぉっ!!
(破算しないよう気をつけねば…汗)
本日のお絵かき↓
※クリックで大きくなります
『羽州ものがたり』より、藤原保則と小野春風。
切れ者の上司と仕事のできる部下。かっこよすぎて主人公そっちのけで惚れそうです(笑)。
というか、この2人がこんなに出番のある小説もあまりないと思う。
春風に至っては古今和歌集の「天彦のおとづれじとぞ~」の歌のエピソードも書かれてます☆
きゃ~~~っこれを小説で拝める日がくるとはvvv(≧▽≦)☆
*ブログ内のイラスト記事一覧はこちらです*
明日明後日と、京都・奈良へ旅行してきますので、ちょっこし留守にします~。
日曜日まではtwitter中心にうろうろしております。
何か、な~んか、文章は簡素なのに物語世界に奥行きがあって、すごいスケールだった!!
歴史小説ってこうでなくっちゃね…。(*´艸`*)ムフフ
舞台は平安時代前半の羽州です。秋田県とか山形県のあたりですね。
羽州に暮らす少女ムメは、ある日、国司小野春風の息子・春名丸が川に流されかけたのを
友人のカラスと協力して助けたのがきっかけで春風の家に招かれ、
小野一家とムメたちの交流が始まります。
ムメと春名丸とカラスは仲良しになるのですが、やがて小野一家が都へ戻っていき、
別の国司がおこなう圧政に耐えられなくなった羽州の人々は、
秋田城めがけて大きな反乱を起こす…という感じの、史実がベースになっているお話です。
あの事件が、ここまでライブ感たっぷりに書かれた小説ってなかなかないので
(著者が福島県生まれというのも、話に説得力を持たせるひとつの力になっていると思う)
それだけでもこの本の存在価値はすごく大きいと思うのですが、
児童書で(というかティーンズ向けで)えいやっと出版したカドカワ銀のさじさんすごいです。
反乱のさなかの人間模様にどきどきしてしまった。。。
たぶん10代の頃にこれを読んだら、ムメにシンクロして読んでいたのでしょうけど
今読むと、いや今読むからこそ、ムメにも大人たちにもシンクロできて
それぞれに理解できる部分やできない部分があったりして、読み応えがありました。
何より、登場する人々が等身大なのがすごく良かったです。
非の打ち所のない人が英雄的なことをやり遂げるのではなくて、
ムメも春名丸も村の人々も都の人々も、目の前の事態をどうしたらいいかわからないんだけど
それぞれの立場から懸命に解決に向けて奔走する姿が書かれているのが、
この本のいいところだなぁと思います。
みんな色んなことを考えて行動しているのに、
みんなどこか取りこぼしているから事態がなかなかうまく運ばなくて
でもだからこそ、補いあえた時が最強なのですな。
ムメと小野一家の結束力がパネェです。
あと、ジオの言葉が…何というか、非常時にはとてもかっこよく聞こえてしまう不思議。
この本が出版されたのは今年の1月なのですが、
今(3月11日以降という意味です…)読むとすごくグッときます。
東北の人たちは、昔も今も、すごくがんばっているのですよね…。
元気…というよりは、踏んばり抜く力をくれる本だなぁと思いました。オススメです☆
そしてこのカドカワ銀のさじシリーズというやつ、
いちいちわたしの趣味にどんぴしゃりな本が多すぎて、出るたびに読んじゃいます(^ ^;)。
廣嶋玲子さんの『送り人の娘』『火鍛冶の娘』とか荻原規子さんの『RDG』とか
村山早紀さんの『黄金旋律』とか角野栄子さんの『ラストラン』などなど。。。
最近は、みおちづるさんの『ドラゴニア王国物語』が気になっています。
少女がドラゴンの卵を運ぶお話なんて、なんつー私ホイホイな内容だろうか。
どうしよう買おうかな…みおさんだから絶対面白いと思うんだよね…。
でも今は、読みたい小説や学術書が部屋にもっさりスタンバイしているから
買っておいて後で読もうかな。
しかし、ちょっと前までは読むことをお休みしがちだったのに
今はどうしてこんなに読みたい本がいっぱいなんだろう…。
前々からそうなのですが、どうもわたしには、読書量に一定の周期があるらしくって
全然読みたい本がない時期はほとんど何も読まないのに、
ふと「あ、これ読も」と思う本が1冊出てくると、どういうわけか「これも」「あ、これも」と
矢継ぎ早に興味のある本がわーっと出てきてしまうのです。
で、その本が面白いと、どんなに夜遅くなっても読み切るまでノンストップでページを繰ってしまう。
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『羽州ものがたり』より、藤原保則と小野春風。
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というか、この2人がこんなに出番のある小説もあまりないと思う。
春風に至っては古今和歌集の「天彦のおとづれじとぞ~」の歌のエピソードも書かれてます☆
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