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平安とクッキー缶と、時々図書館。

例年になくひどかった風邪が、今日になってやっと落ち着いてきたゆさです、こんばんは☆
咳のしすぎでお腹が筋肉痛なのですが、
「あっこれ、治る頃には腹筋鍛えられてるんじゃないの!」と思ってもいます。どうだろ。
(さすがわたしの脳。こんなときでもアホだ)

ところで最近、マンガをジャケ買いすることが多いのですが
幸運なことにどれもこれもわたしのツボにぴったりハマるのでホクホクしています(^ ^)☆
表紙のキャラクターの目に惹かれて買ったD・キッサンさんの『千歳ヲチコチ』が
もうツボすぎて笑いまくりです。たまらん。
平安貴族たちの、あまりにユルすぎる毎日を現代風テイストで描いたマンガなのですが
あの時代特有の含蓄などもあって奥深いです。
  姫「もし私の髪の毛全部で筆を作ったら、すごく大きな字が書けるだろうな」
  乳母「そんな大きな筆、誰が使うんですかい」
  姫「ん…あー、大仏様にはちょうどいいかも!」
  乳母「ああ…ありゃエラくデカイらしいですねェ…」
とか、全編通してそんなノリです。たのしい。
あと、内舎人の亨さんが、怨霊退治のために陰陽寮に陰陽師を呼びに行ったら
寮の入口に「みんなで星を見に行ってます☆」と貼り紙があって笑えた。
で、亨さんが「部活か!」って突っ込んでてさらに笑えた。

逆に、同じ著者でも『ゆり子には内緒』には戦慄を覚えました…。
マンガや小説の短編集って、例えるならクッキー缶のようなもので
たいていは好きな話と苦手な話が入っていると思っているのですけど
この短編集は、収録作品のジャンルがバラバラなのに、最初から最後まで色々と衝撃的です。
ぴりっとしたマンガが読みたい人におすすめかも。

篠原ウミハルさんの『図書館の主』は、表紙を見たときはちょっと硬めな内容かしらって思ったら
全然そんなことはなく(笑)、
ツンツンな司書さんとヘタレな青年と、子どもたちのハートフルストーリーでした。
司書さんと翔太少年の掛け合いが、漫才みたいで面白いです。
このマンガを読んでいると、世界で無数に出版されている「幸福な王子」翻訳版の
読み比べをしてみたくなります。
(確かこの本、日本の児童書だけでも簡易版や全訳あわせて数十種類の翻訳があるよな…)
あと、ツンツン司書さんが図書館業界にとびこむきっかけになった
ベテランのおっちゃん司書の包容力に泣きそうです。
「寄らば大樹の陰」という言葉がありますが、まさにその言葉が服を着て歩いているというか、
老賢者の側にいるような安心感を覚えさせるような、味のある人だと思う。ミスターライブラリ…。

それから、埜納タオさんの『夜明けの図書館』。図書館好きにはたまらないマンガですvvv
司書が利用者の読みたい本を探したり、調査研究のお手伝いをしたりする
「レファレンス」がテーマになっています。
しかしこんな素敵レファレンスマンガがあるなんて知らなかった…!!
一生懸命な主人公の葵さんにキュンときます☆
(現実のレファレンスは、なかなかこのマンガのようにはいかないことが多いのですけれど
ありとあらゆる方向からツールを辿っていく葵さんの姿にはものすごく共感する)
てきぱきした上司とか(仕事できる)ツンデレな先輩司書とか(やっぱり仕事できる)、
一癖も二癖もある利用者などの登場人物もステキです。
出てくる人ほぼ全員の言い分に共感できる…うんこういうことあるよねって。
館内を走り回って、未整理の資料をひっくりかえして、DBも駆使して
ひたすら寄り道しつつ調べていくうちに、どの本にどういうことが書いてあるかを自然に覚えたり
思ってもみなかった事例が出てきたりする。
レファレンスって生物だよなぁ。


さっき何気なくカレンダーを見たら、今日は旧暦の9月30日にあたるのだそうな。
明日から本格的に冬なのですね。う~寒いっ。


作家の北杜夫氏が逝去…。
朝のニュースで知りました。びっくりです。
そんなわけで今朝からわたしの脳内では、『どくとるマンボウ』シリーズとか『船乗りクプクプ』とか
『楡家の人びと』とか『夜と霧の隅で』とか『怪盗ジバコ』とか『狐狸庵vsマンボウ』などの
文章がぐるぐるぐるぐる回っている。
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テーマ: 漫画の感想 | ジャンル: アニメ・コミック