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2011_11
29
(Tue)23:17

さわるとやわらかく、意外としっとりしている。

11月29日は「いい肉球の日」ということなのでにゃんこの肉球特集です(人*^∀^*)

本日もよくもふもふしている。
外側はもふもふ。
そろそろ冬毛に生え替わってきているので、毛が太く長く、しっかりしています。
お陰で温かさとふわふわ感は倍増です(*´∀`*)vvv

その柔らかさは凶器。
内側はぷにぷに。
さわるとほどよくひんやりしていて、とっても気持ちいいです☆
猫にとっては体温調節に必要な大事な手なのですが、時間があるとついふにふにしてしまいます。

跪いて靴をお舐め☆
どやっ。
肉球の魅力は手だけではありません。足にもばっちりあります。
抱っこに飽きるとこの足で猫キックを炸裂させてきます。結構痛いです。

いい肉球の日…はあぁ何てロマンのある響きの言葉なんだ…!!
全世界の猫好きのための日だと思う。
この世のすべての猫の肉球ふにふにを制覇できるならしてみたいっ☆と思うくらいには
大好きだったりします…まいすいーとらばー肉球…。


本日のお絵かき↓
わたしがあなたの言葉通りにここを去ることはありません。   両目を開けて、暖炉をごらん。※クリックで大きくなります
どっち描こうどっち描こうと迷いまくって結局2人とも描きました(笑)。
ブルグントのアーデルハイトとミュラのニコラウス。

ご存知の方も多いと思いますが、『アルプスの少女ハイジ』の主人公ハイジの洗礼名は
アーデルハイトといいます。短縮形がハイジ。
ニコラウスは言わずと知れた、サンタクロースのモデルになった人ですね。

聖人シリーズ全10回、これにて無事終了です~。
見てくださった方々、コメントくださった方々、本当にありがとうございました☆
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2011_11
27
(Sun)23:51

オリエンタル・ライブラリー。

ぴかぴかの文蔵☆
すでにリニューアルオープンから1ヶ月経ってしまったということに気づいて、
昨日大慌てで東洋文庫ミュージアムに行ってきました。

四角四面な外観から文庫っぽさが醸し出されていて、入る前からテンションアップアップ!
内容も期待を裏切らない、すばらしいものでした。とにかく、とにかく楽しかった…!

↓以下、長いので収納しています。クリックで開閉しますのでどうぞ~♪ヽ(*´w`*)ノ

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2011_11
25
(Fri)23:44

アート&ハート。

先月までの『盆栽春秋』に載っていた小林東雲氏のインタビュー記事を読んでいて、
東雲氏のたたずまいや語り口が、どうも誰かに似ているなぁと思っていたのですが
「ああ、小林忠氏に似ているんだ」と今更のように思い至りました。
片や水墨画家・片や江戸絵画研究者でお立場はまったく異なる人たちなのですけれど、
おふたりとも口調がとても落ち着いていて、ことばが簡素で的確で鋭くて
先人の作品をめちゃくちゃリスペクトしていて、でも眼差しはあくまで理知的。
何より作品との向き合い方、距離の取り方が「近づきすぎず、遠すぎず」って感じで
絶妙だなぁと思います。愛をビシバシに感じる。
ああいう風に作品鑑賞できるようになりたいお。

東雲氏の作品で好きなのは「牧牛図」。牛と童子が描かれた絵です~。
(森鴎外が水墨画を描くときによくモチーフにしていた題材だ)
牛飼いの子と牛がすごくやさしい目でお互いを見つめているの。和みます(*´∀`*)☆
あと龍の逆鱗の絵と、小野道風&カエルの絵…。

忠氏の著書では、千葉市美術館が春信展をやったときの美術館ニュースの挨拶文が好き。
春信への愛がものすごく伝わってきます。
この人は何を書いても日本美術への愛に満ち溢れた文章になるから
読んでいて幸せな気持ちになれると思う。


本日のお絵かき↓
わたしたちが体をもつ弱い存在ということを、あなたはよく知っておられる。※クリックで大きくなります
バルバラ。
塔の上にいる人です。塔の上のラプンツェルではありません(笑)。でも髪は結構長いらしい。

ヤン・ファン・エイクの『聖女バルバラ』がめちゃくちゃ美しくて好きです。
筆のやさしいタッチとか、習作みたいな衣服とか、ガウディも真っ青な背景の塔の描き込みとか見てると
何でもいいから猛烈にガサガサ描きまくりたくなります。絵魂がたぎる。

聖人シリーズもだいぶたまってきたので、次回でおしまいにします~。
最後に誰描こう。
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2011_11
23
(Wed)23:44

現代の神話。

ででーん☆
東京文化会館で、黛敏郎作のオペラ『古事記』を観てきましたー♪
大好きな演目ですし、オペラそのものも観るのすごく久し振りで
(十年以上前に『フィガロの結婚』と『蝶々夫人』を観て以来だ)
わくわくしながら行ったのですが、いやもう、めっちゃくちゃ良かった…そして楽しかった☆

歌い手の人たちみんな綺麗でかっこ良かったです。
天照のソプラノは美しくて、イザナギと風の神のバリトンは迫力たっぷりで、
思金神のバスは安定してて聴きやすかった。
衣装も、舞台上で歌い手がくるっと回るとふわっ~と広がるタイプの、
日本の民族衣装に西洋のドレスのヒラヒラテイストが加わったみたいな衣装で
すごく華やかでした。
あと、ドイツ語のオペラなので字幕を追いつつ鑑賞したのですが
「天照」とか「出雲」とか「天叢雲剣」とかの固有名詞はさすがに
「Amaterasu」「Izumo」「Ame no Murakumo no Tsurugi」など日本語のローマ字表記でした。
良かった…天叢雲ソードとか、厨二っぽいのに訳されてなくて良かった…!(笑)

そして!オペラといえば音楽!さすが都響!荘厳で重厚で力があった!!
文化会館のホールの音響もすばらしくて、音が体中にびんびん伝わってきました。
生演奏すごい。クラシックホールすごい。
特に雅楽器などを使ってはいなくて、全編フルオーケストラでした。
(休憩中に舞台のオケを見学してきたけど、琴も琵琶も笙も横笛も和太鼓も見あたらなかった)
よく考えてみれば、古事記の時代設定は雅楽が完成するずっとずっと前だから
雅楽器を使うとかえって平安とか鎌倉っぽい雰囲気になってしまうのかもしれない。
プロローグとエピローグで、バックスクリーンに宇宙が映し出される中で鳴るバイオリンが
めちゃめちゃ緊張感あって良かったなー。
たぶん世界の混沌を表現しているんだと思う。

ストーリーはごくシンプルで、「国産み」「天の岩戸」「八岐大蛇」「天孫降臨」の
4幕構成になっています。
原本のダイジェスト感は否めないけど、会話も状況説明もほとんどないあの長編を舞台化するには
これくらいがベストかなあとも思いました。
(たぶん原本の一字一句をそのまま舞台化したら、終わるまで何日かかるかわかんないし)
「国産み」は、黄泉の国のシーンもあったので全体的に照明が暗かったのですが
イザナギの禊で天照が産まれたら一気にパーッと明るくなって、
おぉ太陽が出たなって感じがして良かった。
月読と一緒に父親にかしずく場面、日月が並んだせいか照明も最高潮に明るくなっていました。
月読は特に歌うこともなく、その後も出てくることはないんだけど
夜空を思わせる薄い青色の衣装を着て、ぞくりとするような美しさのある人だった…!
あーもっともっと見ていたかった。
そして須佐之男は相変わらずのやんちゃ坊主でした。
髪はザンバラで、服も適当に着ていて、いかにも彼らしい容姿なのがいっそ清々しかった。

あと、イザナギが黄泉の国でイザナミを見てしまうのは好奇心からではなくて
「黄泉の国の闇に耐えられず灯りをつけてしまったから」とか、
須佐之男がイザナミに会いたいのは、単に「お父さんに怒られたから」ではなく
「姉と兄は天にいるのに、自分だけ海にいるのは何故か問いたいから」だったりして、
登場人物の行動の動機に感情以外の理由がつけられているのが
何ともオペラらしい作りだなぁと思います。
思金神が「岩戸の前で宴会をしよう」と提案する場面でも、
「絶望の中にも笑いがあるっていうじゃない☆(←意訳)」って言ってたし。

(そして非常にどうでもいいことですけど、思金が舞台に出てきたとき
あまりにおじいちゃんな思金だったので超びっくりしたf(^_^;)。
少なくとも天照よりは年下なので、青年の姿をしていると勝手に思っていたのですが
今回の思金は髪もメイクも白っぽくて衣装も豪華で、教会の大司教か
スターウォーズのパルパティーンが来たかと思ってしまったよ。
やっぱり西洋では知恵者=老賢者なのかな…。
オーディンやケイロンやマイスター・ホラや灰色のガンダルフに代表されるみたいに)

天宇受賣の舞が華やかで良かったー♪
ヒラヒラした衣装を着て、手拍子と、シャンと響き渡る鈴の音に合わせて
笑顔で踊る姿はまさに芸能の神様って感じ。
衣装にスリットが入ってて、たまにちらちら見え隠れする手首や足が色っぽかったです。
周囲の神々も榊の葉を持ってはやし立てていて、楽しそうだったなぁ。
…で、その躍り手たちの中に、なぜか天手力雄(ゲーム『大神』のスサノオに超似てた)が
混じって一緒に踊ってたのが、最高にかわいくて笑ってしまった。。。
しなやかに軽やかに踊る神々の中で、彼だけ無骨にぎこちなく躍っていて
何ともいえないインパクトがありました。
しかも、彼らの躍りを岩戸の中から見た天照が、自分から扉開けて出てきちゃったー!(驚愕)
えええええ、ちょ、手力雄、仕事してないんですけど…!(笑)
その後は特に注連縄をしめることもなく(^ ^;)「太陽が戻って良かったねー」な雰囲気になって
須佐之男が髪を切られて幕が下りてしまいました。わあ、ここは原本通りね。

須佐之男が八岐大蛇を退治するシーンは
(ここでの須佐之男はちゃんと髪を結っていた)
大蛇の姿形が出てくるわけでも、須佐之男が刀を振り回して戦うわけでもなく
合唱と、舞台に吊られた布の動きと、赤と黒の毒々しい照明と、大太鼓のみの演出でしたが
個人的にはこのオペラの中で一番迫力のあるシーンだったと思う。
特に合唱…数十人が客席にかっと目を向けてうごめきながら、底冷えのする声で歌うんです。
超怖かった。
合唱の本気を見せつけられた気がしました。あぁあれはぞくぞくした…!!
大蛇から天叢雲剣を取りだした須佐之男が、櫛名田に剣をわたそうとして
櫛名田が断る場面があったのですが、そこで例の
「八雲立つ出雲八重垣妻籠に 八重垣作るその八重垣を」の歌が出てうわーってなった!
歌われたのはドイツ語で、歌そのものは字幕で表示されたのですけど
まさか和歌が出るとは思わなかったので嬉しいサプライズ。

ニニギが超美人さんだった…!
純白の衣装で、稲穂を頭に飾って、稲穂を手に持っていて、まさに名前の通りの人でした。
(そういえば今日は新嘗祭だったな…と、ニニギを見ながらふと思い出したりもした)
月読と同じで歌うことはしませんでしたが、三種の神器と一緒に降りていく後ろ姿が
美しくて凛々しかったです。
ここで全員の合唱が入って、語り部の「世界が治まった…」的なセリフで無事閉幕~。
あ、そうそう、語り部の語りは日本語でした!
たぶんオーストリアで上演されたときはここで字幕が出たんだろうな。

ラストのカーテンコールがすごく長くていつまで経っても幕が降りなくて、
拍手し続けていたら手が真っ赤になってしまったw(^_^;)w
歌い手の方々の他に指揮者や演出の人(だよね?きっと)も登檀してお辞儀なさってました。
そうだ今日は千秋楽だった。

音楽と舞台劇と神話に浸れた、ものすごく贅沢な2時間半でした♪
そのうちまたオペラに行きたいです!
2011_11
20
(Sun)23:54

お着物の和のこころその2。

戦利品☆
川越でお買い物してきました。
めあては新しく開店した呉服屋さんで、駅からは結構遠いのですけど
2階建てで店内も広くて明るくて、着物も小物もいっぱいあってステキでした☆
ああいうお店はいつ行ってもテンションがあがってしまって、
どれもこれもかわいく見えてゲットしたくなってしまいます。おそるべし和パワー。
開店セールもやっていたので帯とか小物とか安く買えてほくほくでした。
新品の長羽織がにぃきゅっぱとか、そりゃ買うでしょオネエサン…!
ベージュに茶色糸でスマートなにゃんこが刺繍された名古屋帯は、一目惚れして即ゲット。
かーわーいーいーうはあぁぁ♪
マジわたしホイホイな帯です。これをデザインしたお方とはぜひ一度お目にかかりたいものだ。

あとはよく行く古着屋さんで白の付下げ見つけましたー☆
裄がちょっと短めなのですが、試着でもおはしょりが少なめになる程度だったし、
何より柄が気に入ったので、適当にごまかして着ればいいやと思ってえいやっと買ってしまった。
季節の花と常緑樹が刺繍されているのでオールシーズン着られるよ~。
帯しだいではお出かけ以外にもパーティとかに着ていけるかもしれん…。
着る機会を考えるのも着物の楽しみ方のひとつだと思います。

(そして気づいたら蔵造りの街を数時間近くうろうろしていたというね…(^ ^;)。
時の鐘5回は聴いた気がしますよ。あれ無闇に和むわ)


あっそうだ、本日お風呂給湯器の交換が終わって、無事にお湯シャワーが出るようになりました!
やったーーーヽ(≧∀≦)ノ♪
お湯あったかい!すばらしい!ありがとうありがとう!父にありがとう母にさようなら!!
これで今年の冬も何とか乗り切れます。
あと、我が家では今まで、お風呂が沸くと電子音が鳴るタイプのものを使っていたのですが
今度の給湯器は「設定温度は○℃です」「お風呂が沸きました」とかしゃべってくれるので
「おおぉこれが文明の利器のおしゃべり給湯器というものか!」と
まるでエレキテルを初めて見た江戸人のような、新鮮な感動に浸っている秋の夜長です。
(友達の家で何度か見たことはあるので、まるきり初めてというわけではないのですけども)
グッバイ旧石器時代。こんにちは新石器時代。今そんな気分。


本日のお絵かき↓
今すぐアンナの元へ戻りなさい。※クリックで大きくなります
ヨアキム。
背景の翼は、放牧の仕事中にうとうとしていたヨアキムの夢に出てきた天使の翼です。
その夢で、ヨアキムは妻のアンナが子ども(マリア)を妊娠したことを知って
大慌てで帰宅したらしい。

老人を描くの久し振りすぎてあわあわ。。。
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クリックで拍手お返事。↓
皆様いつもありがとうございます(^-^)/☆

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2011_11
18
(Fri)23:56

お風呂の墓標。

本格的に寒くなってきましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
ストーブつけて、にゃんこ(という名の天然の湯たんぽ)を抱えて毛布にくるまっていないと
寒くて生きていけなくなりつつあるゆさです、こんばんは。
(で、その格好で昨晩しし座流星群を見ようと庭に出ようとしたらさすがに親に止められた)

そんな中、うちのお風呂給湯器が3日前からお湯シャワーを出してくれなくなっちゃって
業者さんに来ていただいたら、10年以上前のメカなので部品がないと言われてしまって
新しい給湯器を購入することになりました。。ぎゃぼー。
納品には数日かかるので、それまでシャワーが使えないため、
現在わが家族は湯船からお湯を汲んで髪や体を洗っているのですが
湯船のお湯の減り方が普段の倍以上でびっくりしています。
うわー無意識のうちにこんなに使ってたのか…!
しかもお湯を入れた桶って意外と重いので、シャンプー流すために何度もお湯を汲んでいたら
右腕が軽い筋肉痛になりました(^ ^;)。
むー困った、運動不足のツケがこんなところに。
でも冷たいシャワーじゃ髪洗えない…でも1日置きには洗いたい…本能には逆らえない…!
で、同じく筋肉痛になったらしい弟が
「『南極大陸』の、宗谷の中でバケツリレーする越冬隊員マジすげぇ」とか言ってて笑った。
うんそうだよね…あの回の役者さんたち超がんばってたよね…。

早くシャワー直らないかなぁ。日々寒さと戦っては負けています。やつは…手強い…!


ところで話はがらりと変わるのですが、
先日、夢枕獏氏の『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』が映画化されるというのをtwitterで知って
軽くパニックになりかけました。。。
ちょ、うそ、えええええおいちょっと待って無茶だよ、あんな長編、いくら何でも無謀だよ!
いやしかし角川の文庫本サイトにはばっちりバナーが貼ってあるし、
こんな気合いの入ったページもできているので、どうも現実のことのようだ。
ってか一体全体何時間やるつもりなの…どう考えても2 時 間 じ ゃ 無 理 !!
それともあれですか、前後編二部作とか、三部作とか、そういう感じなのかしら。
色んな意味で続報が楽しみです。


本日のお絵かき↓
あなた方は、その日、その時を知らない。※クリックで大きくなります
セシリア。
楽器を奏でながら歌を歌う人で、カトリックでは音楽の守護聖人とされているそうですが
先日のルカと同じように、「聖セシリア」という名前が付く学校や組織は音楽関係ということが多いそうな)
あえてアカペラで歌う姿を描いてみました。

そういえばセシリアは仏語でセシルというそうです。
『借りぐらしのアリエッティ』の主題歌を歌ったセシル・コルベルさんは
ハープを奏でながら歌うスタイルの人だから、名前の通りの人なのだなーと思う。
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2011_11
16
(Wed)23:45

第1319回「見ていたら時間を忘れてしまうもの」

こんにちは!FC2ブログトラックバックテーマ担当ほうじょうです。今日のテーマは「見ていたら時間を忘れてしまうもの」です。あなたには何か、時間を忘れてついつい見てしまうものってありますか?ほうじょうは、犬や猫の写真や動画が好きで、それらを探して回っているときはついつい時間を忘れてしまいます。素敵なサイトや本を見つけると、ず~っとそれを見てしまうのです。猫はどんな猫ちゃんも好きですが(もちろんおきにい...
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今思いつくのはこんなもんかな…。
「見ていたら時間を忘れる」というよりも、「好きなものリスト」な感じになりました。
こんなものを日々見ながらドキがむねむねしたり癒されたり妄想して2424したりしております。
お陰で睡眠時間が減ります。みんな魅力がありすぎるからね!いけないねいけないね!!

他にも「あ、これ」とか思い出したらつけ足していくかもです。


本日のお絵かき↓
理性があれば充分です。もっとも、肉体は弱いのですが。
マルコ。
先日描いたマタイと同じく福音記者なので、それらしいアイテム持たせようと思って
メモ帳を描いてみたら、なんか回覧板みたいになりました(^ ^;)。
回覧板をまわす男、マルコ。(えー)

現在、彼が眠っているベネツィアのサン・マルコ広場は、
ナポレオンが「世界でいちばん美しい広場」と表現した場所だそうです。
漫画『ARIA』にも描かれていますが、あの広場にあるカフェ・フロリアンのカフェラテは
ものすごくおいしいらしい。
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2011_11
14
(Mon)23:33

ノースマイル、ノーライフ。

この2人ってライバルだよなーと思う。
↑『絶海にあらず』より、藤原純友と小野好古を落書き。
こいつらをセットで描くと、なぜかいつも好古が笑顔で純友がむくれ顔になります。。

歴史上の人物を描いていると、「その人を描くとき、脳内に真っ先に浮かぶ表情」というのが
はっきりしているパターンがいくつかあります。
たとえば↑の純友は、好古の前に立つとこうなる…という感じです。
別に純友が笑わない人だと思っているわけでも、笑う姿を想像できないわけでもないのですが
なぜか好古と彼を一緒に描くとき、わたしの脳内に真っ先に浮かぶ純友は
キリッとしているか、何かをにらみつけているような顔であることが多いです。
あれかな、純友を討伐したのが好古だから、それにつられてむくれ顔が浮かんでくるのかな。
むしろ伊予の仲間たちと一緒にいる純友は、明るく頼れるアニキ的存在で
笑顔でガハハと笑ったりもするだろうというのはあっさり思い浮かぶので、
やはりあの争乱から連想されるイメージに引きずられているかもしれない。
逆に好古は笑顔ですね。純友より10歳も年上ですから
純友を相手にしても怖がるどころか、からかって遊んでそうな気がします。
というか、好古から見た純友ってすげぇやんちゃ坊主なんだろうな…(笑)。

昔から、好古ってすごく自然体な人なんじゃないかというイメージが勝手にあります。
何か大変なことが起きても無理をしないとか、むしろ状況を楽しんじゃうとか
ストレスをためない生き方を無意識にできる人。
だから、彼の笑顔にあるのは癒し効果ではなく
「見ていると元気になれる」「がんばろうと思える」とか、そんな効果じゃないかなぁと。
おじいちゃんの篁が気骨な人だったというのも、好古を笑顔の人に思わせるひとつの原因かも。

ほかに「真っ先に笑顔で浮かんでくる人」は源実朝ですね。
彼についてちょこちょこ見ていると、別に愛想がないとか無口という印象は全然なく
いつも快活で社交的で、常にニコニコしていて
他人への気配りを忘れない子ではないかと思います。
逆に彼がそういう態度をとらないときは、精神的に相当キツイ場合だけじゃないかな…。
そんなわけで、わたしにとって彼は「どんなにつらくてもギリギリまで泣かない子」であるため、
時にものすごく振り切れちゃったりするイメージもあります。るろ剣の宗次郎みたいに。

あとは…鈴木春信(笑)。
これは完全に彼の作品からくるイメージですが、デフォルト表情は微笑みしか思い浮かばないです。
彼の描く子どもたちや親子連れの絵が、夢のようにやさしい雰囲気なのは
たぶんそういう素直な目で人間を見ていた人だからだと思う。
あれかな、↑の好古の笑顔が「元気になれる」笑顔であるのに対して
春信の笑顔は「痛みをやわらげる」ような、癒し系の笑顔であるという気がします。
栄養素に例えるとビタミンCかEじゃなかろうか。
ミカンとかリンゴを食べた後のような気分になれるというか…。
あと清少納言も笑顔の人のような印象がある。
もっとも彼女の場合は、心の底からの笑顔というわけではなく
(もしそういう顔をするとしたら藤原定子の前でだけだと思う)
すごく不敵な笑いというか、「わたしと話すなんて100年早くてよオーホホホ」みたいな
ちょっと黒い笑顔なんじゃないかという気もするけど(^ ^;)。

それから、坂本龍馬と中岡慎太郎も笑顔で浮かんできます。
龍馬はその功績と、彼の仲間たちが語った逸話からくるイメージで、
慎太郎は例の笑顔の写真のイメージが強いからかもしれない。
そういえばそろそろ2人の命日ですね。


本日のお絵かき↓
わたしの言葉をよく心に留めてお聞きください。そして深く考えて、正しく判断してください。※クリックで大きくなります
アレクサンドリアのカタリナ。
おそろしく博識で、ローマ皇帝と、彼が遣わした識者50人全員を論破した強者です。
カタリナ…おそろしい子…!!

アレクサンドリアというとやはり図書館が真っ先に連想されるせいか、
あの土地で生まれ育った彼女が博識と聞いてもあまり違和感がないような気がします。
そういえば彼女はあそこの本を読んだことはあるんだろうか。
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2011_11
12
(Sat)23:24

ええと。

都名所図会を探そうと思って図書館に行ったはずなのですが、
なぜかたまたま目にした『本朝画史』を借りてきてしまいました。
情報大系のやつはビッグサイズなうえに禁帯出だったので、国書刊行会発行の単行本サイズを借りて
早速パラ見してみたら、厩戸皇子とか藤原の人たちとか雪舟とか狩野派とか
ステキな名前がいっぱい並んでてテンションあがりました~ひゃっはーvvv
やっぱり美術史は楽しいよ!!

仮名ではなく真名(漢文)で書かれた本なので頭の中で書き下しながら読んでいるんですが、
脳みその普段使っていない部分をフル活動させるせいか
たまに休みつつ読まないと訳わかめになります(^ ^;)。
漢字は表意文字ですし、返り点もついているので読めなくはないのですけど
内容を正確に読み取るにはやはり注釈書も借りてくるべきだったかぁウボアー。

ちなみにこの本はNDLの近代デジタルライブラリーでも見られます。全5冊です。
1冊目はこちら↓

『本朝画史』第1冊 上巻 上古画録

でも電子書籍の画像だと見づらいから借りてきて良かったかも。

そして、さっそく本紀の項に小野篁の名前を見つけてテンションだだ上がりです☆
しかも「博学広才で、其の絵も亦神に致る」だったと書いてある…。
な、なんだってーーー!!!!!
マジかああああぁぁもし本当にそうだったのならぜひ図とか目録とか載っけて欲しかったけど
この本は誰の作品も載せてないし、篁の絵は残ってるのかもわからないんだしそりゃ無理か!
そういえば、学生時代に大学の図書館で絵師としての篁について書かれた論文読んだの
たった今思い出したぞ…。
あれコピーとったはずだけど一体どこへやったっけ…うおおぉ探さねば…!!


本日のお絵かき↓
安らかに憩え。※クリックで大きくなります
マタイ。
天使の指導を受けながら福音書を執筆したためか、天使とツーショットで描かれることの多い人です。
(しかしあの天使手ぶらで講義してるのよね…。福音書全暗記してるってことかな)

すごく冷たい顔をする人というイメージがあるのは
たぶんカラヴァッジョの「マタイの召命」の印象がわたしの中で強くあるせいだと思う。
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2011_11
10
(Thu)23:16

過去の遺物。

資料探しで本棚を漁っていたら、高校時代に漫画研究部で描いていた部誌の原稿が出てきて
「おおっこんなところにあったのか」と、ひどく懐かしい気分になりました。
まさに「こんなところにこんな物が」という感じ。

たまに部屋でごそごそやっていると、時折こうして昔のものを見つけて
掘り出し物でも掘り当てたような気分になることがあります。
片づけた当初は、たぶん何か理由があってそこに仕舞ったんだろうけど
何年か経過した今となっては、なぜその場所に仕舞ったのか全然覚えていないせいかもしれない。
(そして、掘り出し物と言っても、所詮はわたしの部屋から出る物なので
カンブリア大爆発のバージェス岩みたいな貴重なものが出てくる、というわけでは
まったくないんだけど)

少し前に描いた絵というのは、「うっわ恥ずい何これ無理」って思うのですが
半年~1年くらい経つと「まぁ、これはこれでありじゃないの」と思えてきて、
だいぶ大昔の絵になると、「もはや別人が描いた絵」という風に感じられます。
だんだん客観的に見られるようになるのかな。
で、「あーここ超がんばったんだなー」とか、「このトーンの貼り方はちょっと、ないわ」とか
過去の自分にツッコミを入れたくなる部分がままあったりする。

そういえば漫画の原稿作業でトーンを貼るとき、
キャラの目や肌にカッターの刃を入れるのがどうにもためらわれてしまって
「うああぁぁ痛いよううぅごめんねぇごめんねぇ」とか何とか
キャラに対して無闇に謝りながら作業していた覚えがあります。
特に目に貼ったトーンを切るときの罪悪感はハンパなかった…。
映画『アンダルシアの犬』の例の一場面を思い出すこともしばしばあって
余計にビビったりしてたこともあります。
「じゃあ貼るなよ」って感じですが(^ ^;)でもトーン貼るの楽しかったし、
目の色の濃いキャラってわりと好きなので、ついやってみたくなってしまう背徳の誘惑。



本日のお絵かき↓
空の鳥を見よ。※クリックで大きくなります
フランチェスコ。人間相手だけではなく、動物にも説教をしたことで有名な人です。
本来は髑髏を持たせるべきなのですがあえて十字架で。

フランツ・リストが、小鳥に説教するアッシジのフランチェスコの曲を作っていますけど
理由のひとつが、リストの守護聖人がフランチェスコだからだそうな。
そういえば「フランツ」って、イタリア読みでは「フランチェスコ」になりますね。

フランチェスコの臨終の地は、アッシジにあるポルティウンクラという場所です。
『大どろぼうホッツェンプロッツ』に出てくるシュロッターベック夫人のFNとおんなじだ。
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2011_11
08
(Tue)23:07

椅子取りゲーム in オフトン。

立冬ですね!
今朝は起きたらむちゃくちゃ寒かったので、ファンヒーターの設定温度を少し上げました。
コートと手袋とマフラーと膝掛けが手放せなくなる季節が近いのだなぁ。ウボアー。
そしてこたつはまだ出していません…出したら必ず中で誰かが死ぬ!!(わたしを含めて)

にゃんこたちのオフトン陣取り合戦と、人の膝取り合戦も日々ヒートアップしつつあります。
穏便に場所取りができないと、たまに追いかけっこに発展します。
別に注意したところで彼らの気質が直るわけではないし、
温い場所を求めてケンカするのは毎年の恒例行事なので基本的には放っておくのですが、
人の膝の上で、いましも放射火炎をおみまいせんばかりのゴジラみたいにシャーシャー威嚇し合うのは
どうにかならないかなぁと思うこともあります(^ ^;)。
何という暖への執念。

今朝もわたしの布団の足下で2匹が寝ていたのですが、
わたしが起き上がろうとしたら、一瞬、両の肉球で布団押さえつけやがりました…!(爆)
えええぇぇち、ちみたち、ちょっと何だよ今の!
いつの間にそんな高度な技を身につけたんだあぁぁマジで思いっきしびびったぞオイ!!
驚いたわたしが布団をひょいっと動かしたら、
さすがに力の差を感じたのか手をひっこめて起きあがって、不服そうにあくびをしてから
ごはんを食べに行きました。なんなのもう。

いつもは、朝ごはん食べるまでシャキッとしないわたしの頭が
にゃんこの予期せぬパフォーマンスのおかげで完全に覚醒しましたよね☆
にゃんこ…恐ろしい子…!!

(ゴジラで思い出したけど、1995年の赤いゴジラは超かっこよかったな…。
あれを観た後に第一作ゴジラ(1954年)を観たのですが、
いかに95年ゴジラが54年ゴジラを意識して制作されていたかが、ひしひしと伝わってきたっけ)


本日のお絵かき↓
我々は古き物語の中に人々のことを読む。※クリックで大きくなります
ヒエロニムス。聖書の訳者として有名ですね。
職業柄、辞書に埋もれて生活してそうなイメージがあります(笑)。

ちなみに、ヒエロニムスが訳した聖書は世界初の印刷聖書の原本テキストになったようで、
印刷したのは、かのヨハネス・グーテンベルクだそうな。
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2011_11
06
(Sun)23:11

まじめに歩いてゆく。

BS時代劇の『塚原卜伝』が面白いです☆

わたしが「このワクの時代劇はだいだいぶっとんでいる」というのを
最初から踏まえて見ていることもあるかもですが(^ ^;)、
(そして想像通り殺陣から何からかなりぶっとんでいる内容ですが・笑)
このドラマは、前期までのドラマに比べると全体的に爽やかで明るく、
でも抑えるところはちゃんと抑えている、手堅く素敵な作品だと思います。
主役の新右衛門&左門主従の掛け合いが超楽しいです!!
彼らの会話だけでも見る価値は充分にあると思う。
色んなことに興味があって何でもやりたくなるチャレンジャー若様と、
そんな主人に振り回されて「あーもうこの人は!」とか文句言いつつ付き合う守り役コンビで、
しかしいざという時は目配せだけで行動したり、
戦闘時に背中合わせで戦える息ぴったりな仲だったりするという、
まさにゆさ的ツボをつきまくったステキ主従なのですよ(*´∀`*)な~ご~む~vvv

主演の堺雅人さんが17歳(!)の新右衛門を
初々しく元気いっぱいに演じていらっしゃるのが微笑ましくてたまりません。
明るい色の着物を着たり、腰帯の位置を高くしたり、前髪を残したりして
(余談ですが、時代劇において前髪の存在がいかに大きいかというのを今回改めて思い知りました)
ちゃんと武家の若様らしい感じですよ。ついでに声色も高い!
あと、成長して色々思い悩むようになってからの、鹿島の奥に籠もって修行するときの服装が
髪をおろした白装束姿で超絶美しかった…必見…。
そんな新右衛門に付き添う、左門役の平岳大さんは
面倒見のいいお兄ちゃんみたいです(笑)。
水戸黄門の助格コンビを足して2で割ったような感じがする。

そして戦闘。ありえない態勢からありえないジャンプをしたり(たぶんワイヤー吊りだよね)、
刀を振るときにブンブン大袈裟な音がついていたり、
ハイスピードカメラでマトリックスのような演出になったりと、
色々な意味で見応えのある殺陣が毎回炸裂します。爆笑。
新右衛門の動きはそんなになくて、必要最低限という感じがするのですが
対戦相手は派手な動きをする方が多いです(笑)。
ゲストの榎木孝明氏が二刀流でクルクル回りだしたときはどうしようかと思いました…。
いや、でも殺陣は本職な方だし、ご本人もものすごく様になっていたから
見とれてはいたのだけれど。

あと、新右衛門&左門vs大勢のときの、左門のすごさったら、パねぇです。
新右衛門がボス1人を相手にしているとき、その脇で7~8人くらいをいっぺんに倒して
ほぼ無傷で新右衛門に加勢する左門がイケメンすぎてつらい。
しかも、どうやって倒したのか、全然カメラに写されないのでわからないのですf(^ ^;)。
このことについて、うちはきょうだい全員で左門最強説を唱えています。

周囲の人々もみんないい味を出していて、それぞれに立場や思惑があって
決して新右衛門のためだけに動いているわけではないのが、リアルで面白いです。
(鹿島のおじさんたちが受領名で呼び合うのが何か好きだ)
そんな人々の中にひょっこり入っていった新右衛門が、
毎回、挑戦したり失敗したりしながらまじめに生きているのを見た人々が
次第に心を開いてくれる展開になっているのも、このドラマのいいところだなぁと思う。
基本的にはみんないい人なのですね(*´w`*)。

あと、ふとしたときに出てくるお団子屋さんのシーンに和みます~。
男の子2人と一緒に、同じ仕草で団子を食べる新右衛門が超かわいいのですよvvv
側にはワンちゃんもいて(団子屋さんの犬でしょうか)ドレミファと並んでかわいさ倍増。
残念ながら、今日の放送で新右衛門たちは鹿島に帰って来てしまったので、
先々週で見納めになってしまいました。むぅ。

次回で最終回~。新右衛門がどのように卜伝を名乗るようになるのか楽しみです。


本日のお絵かき↓
今後はいつの世の人も、わたしを幸せな者と言うでしょう。※クリックで大きくなります
ルカ。職業は医師ですが、絵を描く人でもあったようです。

カトリックでは、地域や日付や職業などにそれぞれ守護聖人が決められているそうですね。
例えばルカは画家の守護聖人なので、名前に「聖ルカ」と付く学校はだいたい美術系だったり
また彼は医者の守護聖人でもあるため、病院や医療系の学校にルカの名前が
ついていることがあったりするらしい。

しばらく聖人描きます~リクエストくださった方々ありがとうございます☆
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2011_11
04
(Fri)23:56

鏡の向こうの家は。

「11月4日は、アリスが自宅マントルピースの鏡から鏡の国に行った日」というのは
『鏡の国のアリス』冒頭でアリスが言った「ねぇキティ、あしたは何の日か知ってる?」という
セリフからわかるようになっています。

「わたし、男の子たちが焚き火の枝を集めるのを窓から見ていたの。枝はたくさん要るのよ。
とても寒くなって、雪が降ってきちゃったから、みんなひっこんじゃったけど。
あしたは焚き火を見に行けるわ」
(『鏡の国のアリス』第一章)


イギリス人ならこれを読んだだけでニヤリとするんだろうな(^ ^)。
焚き火というのは、11月5日のガイ・フォークス・デーの焚き火のことですね。
ガイ・フォークスはその昔、国会の爆破を企てて議事堂の地下に穴を掘っていたのですが、
事前に密告されて逮捕されてしまったおっちゃんです。
(ちなみに英語の「guy」は彼の名からきているらしい)
それ以来、イギリスでは毎年11月5日になると、
子どもたちがフォークスを象った人形を町中で引き回して焼き捨てる風習ができたとか。

それを踏まえて、アリスの「あしたは何の日か~」というセリフを見ると
この日は11月4日とわかるわけですな。。。
物語の冒頭に子どもたちの好きなガイ・フォークスのお祭を持ってくるあたり、
キャロル自身もあのお祭をすごく楽しんでいたのかもしれません。
そういえば、キャロルが講師をしていたオックスフォード大学のクライスト・チャーチ寮では
今でも毎年ガイ・フォークスの日がくると派手に焚き火をしたり花火を上げたりするそうな。

物語のラストには、アリスがお祭に出かける様子は特に書かれてはいないのですけど、
↑のセリフを見る限りは、かなり楽しみにしているっぽいから
きっと鏡の国から帰ってきた後、コートを羽織って出かけて行ったんじゃないかと思う。

ところで『鏡の国のアリス』は冬の暖炉の前からお話が始まりますが、
前作『不思議の国のアリス』は夏の昼下がりから始まっています。
ちなみにルイス・キャロルがリデル家のお嬢さんたちに『不思議の国~』を
語って聞かせたのは真夏のテームズ川の舟の上で、
その後何年もかけて『鏡の国のアリス』を書いて出版したのが
年の暮れ、つまり冬だったそうで、こういうところも面白いなぁと思います。
また、『不思議の国~』が、地続きのない、夢を見るようなストーリーであるのに対して
『鏡の国~』にはチェスのルールが適用されて、ある程度は理路整然としているのも
(キャロルが数学教師だったことも影響しているのかな)
なかなか印象的なものです。
おそらく、テームズ川で『不思議の国~』を語ったときには幼かったガールフレンドたちが
『鏡の国~』を出版する頃には大人になっていたからだろう、という内容の解説が
わたしの手持ちの本に載っていました。

しかし両作品に出てくる女王様はなぜああもおっかないのだ…。
メアリー・スチュアートがモデルになっているとはいえ。

『鏡の国~』の中盤でアリスがハンプティ・ダンプティに
「あなたはなぜ、塀の上にひとりで座っているの」と尋ねたとき、
ハンプティが「なぜって、他に誰もいないからさ。
そんな簡単ななぞなぞに答えられない俺様とでも思ったかい」と言い返すのが、
何度読んでも「なるほど」と納得してしまいます。
さすが、ナーサリーライムのなぞなぞ歌に歌われているだけのことはあるなと(笑)。
あと、アリスに出てくる人たちってだいたい俺様キャラだけど、
彼ほど俺様という一人称が似合う人もいないような気がする。


本日のお絵かき↓
Do you know what tomorrow is, Kitty?※クリックで大きくなります
『鏡の国のアリス』より、アリスとキティ。お揃いでピンクのリボンをつけてみました。

物語の冒頭で、毛糸玉にじゃれつくキティがものすごくかわいいと思ってます(*´∀`*)。
黒猫いとしいよ黒猫。
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2011_11
02
(Wed)23:37

絢爛たる双璧。

「『あなかしこ、このわたりに若紫やさぶらふ』と、うかがひたまふ」
(紫式部日記・1008年11月1日)


これを書いたときの紫の気持ちを考えて、夜も眠れなくなることがあります。
(嘘です気がついたらいつの間にか寝オチしています)

紫式部日記は、彼女が物語の書き手というせいもあるのでしょうけど
妙に文学ちっくな日記だなぁと思う。
自分が考えたことを書いたというよりも、小説のト書きを読んでいるような気分になってきます。
(書き出しから前半部分はとみにそんな感じがする。
彰子の出産を細かく記録しておきたい気持ちもあったのかもしれない)

あと、『枕草子』に比べて何となく内向的な日記だと感じるのは、花鳥風月よりも
人間観察や人物評に筆を割いているからじゃないかと思う。
(花鳥風月が書かれていないという意味ではありません。念のため)
特に日記後半はその傾向が顕著で、自分の好き嫌いがだんだん出てきて
前半のト書きのような文章はどこ行ったの~という感じになってくるのが、また面白いです。
感情を隠しているようで、実は全然隠し切れていない、の典型例だと思います(笑)。
ひとつのことを考え出すと、思考が尽きるまで考えて
あふれる思いをどうにかこうにか押さえて書きつける人だったんじゃないかな…。
で、結果的に感情の見え隠れする文章につながっていくというか。

逆に清少納言は、感情をセーブできる人なのだと思う。
人間観察(ものすごく手厳しく鋭い)もするけれど
花鳥風月や食べ物や着物や季節についての言葉もたくさん残しているから、
紫よりはのびのびとした人柄を感じさせるというか、
余裕のある人っぽいと昔から思っています。
(たぶん、お父さんの清原元輔のはっちゃけたような性格の影響もあると思う)
慇懃無礼じゃないですが、職場でニコニコ笑ってるけど腹の底では何を考えているかわからなくて
でも人当たりが良くて、気の利いた言葉が口からするっと出てくる感じ。

で、少納言が仕えていた藤原定子も、どうものんびりさんだったらしく、
『枕草子』に少納言が定子に苦言を呈する描写がひとつもないところをみると
2人はとても気の合う同士だったようです。
良いことだけ書いたのは定子が主人だから、という理由もあるのかもしれないけど
少納言は相手が誰であっても、好ましく思わなかった事・人のことを
草子の中で名前を出さずに、やんわりとユーモアたっぷりに皮肉る人ですから
定子のことはかなり気に入っていたんだろう。

紫も主人の藤原彰子とは、がっちり先生と生徒というよりは
お姉さんと妹みたいな雰囲気でおつき合いしていたらしい。
源氏物語の続きも、彰子に「書いて書いて!」とせがまれて書いたこともあるらしいのが
何とも微笑ましいです(*´w`*)。
後に藤原実資が彰子のことを「賢后」と評価していますけれど、
たぶん紫の教育が功を奏した部分もあるのではと思います。

仮にもし紫と少納言が同じ職場で働いていたら、デリケートな紫は
少納言の気の強さについていけないだろうな…。
赤染衛門か誰かが間にいないと悲惨なことになると思う(^ ^;)。
というか、2人を取り持つのは衛門じゃなきゃダメだよなぁ。
伊勢大輔じゃ荷が重そうだし、和泉式部だとかえってこじれそう。


友達にいたらいいなと思うのが清少納言で、同僚にいたらいいなと思うのが紫式部だとか、
そんなことを思う秋の夜長。


本日のお絵かき↓
わたしはその喜びで満たされている。※クリックで大きくなります
万聖節なので誰か聖人を描こう、ということで洗礼者ヨハネ。

「He was the lamp that burns and shines, and you were willing to rejoice for a while in his light.」
Johannes, act5 : 35
(彼は燃えて輝くともしび。あなた方はしばらくその光を喜び楽しもうとした)
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