
1年中働きっぱなしの閻魔様ですが、
オフである毎月16日はゆったりまったり過ごしているんじゃないかなぁと思って描いてみました。
子鬼くんたちものんびり。
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毎月16日は地獄の休日にあたり、閻魔をまつる各地の寺社では御開帳や縁日が行われています。
閻魔の好物であるこんにゃくの煮炊きをするところもあるそうな。
そういえば昔、京都の千本ゑんま堂の節分祭に行ったことがあるのですが
あそこのこんにゃく煮炊きは、境内に巨大な竈と大釜がでーんと置いてあって
中で大きなこんにゃくがぐつぐつ煮えていて、わー豪快だなぁ!と思った覚えがあります。
いや本堂で御開帳されていた閻魔像も負けずに豪快だったのですけども。
うちの閻魔様がのんびりおじいちゃん仕様な理由は、以前にこちらでも書きましたが
閻魔が地蔵菩薩と表裏一体で表されることがよくあるから、だったりします。
奈良県の元興寺に行ったときに、宝物館にいる閻魔像(桃山時代制作)を見たのですが
とても穏やかなやさしい顔で、透き通るような美しい玉の眼(水晶かな)をしていました。
お寺によると、この像は地蔵像と一対で祀られていた可能性もあるようです。
たぶん桃山時代には閻魔=地蔵という見方がわりと浸透していたのではないかな…。
そして閻魔というと、やはり連想されるのは鬼かなぁと思いますが
元興寺は鬼とも縁のあるお寺だったりします。
雷神の子どもが、寺の屋根裏に住みついて夜な夜な悪さをしていた鬼を退治したという話が
昔から伝わっているのだそうです。
鳥山石燕が『画図百鬼夜行』の中で「元興寺」というタイトルで鬼の絵を描いていますけども、
あの鬼は、お寺からくるイメージのせいか僧侶の格好をしていますね。
そういえば『平家物語』にも閻魔(というか地獄関係)の記述が見られますね。
鹿ヶ谷事件の首謀者たちを流罪にするか否かの会議のとき、法律家たちが
「この人たちを流罪にしたら後で閻魔様から大目玉くらうよーやめようよー」とか何とか言って
やめさせようとしたみたいな話があったような、なかったような。
平家物語のストーリーにはあっちこっちに地獄の影がちらついていますが
(それが最も強烈にあらわれているのが「六道之沙汰」の章だと思う)
この物語の作者はそれをものすごく冷静に正確に見つめている、という内容のことが書かれた文が
わたしの手持ちの本に載っていました。
現在放送中の大河ドラマはどんな展開になっていくのかな。楽しみです。
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