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富安陽子さんトークセッション『キツネの宮をのぞいてみれば―なぜ私が物語を書くのか』
@池袋ジュンク堂書店に行ってきました!
もう、最初から最後まで、めっちゃくちゃ楽しかったです☆ ってか、笑いまくりました。
児童文学作家さんの講演会は今までも何度か行っているのですが、
こんなに笑えたのは初めてです。
今まで聞いた中で一番話がうまい人だと思いました。

富安さんはグレーのジャケットと黒いパンツで颯爽とご登場。背がすらりと高くかっこよい人でした。
そんな彼女の話が面白すぎていけません。とにかくネタが豊富すぎる!
これまでの作家人生や、富安さん自身のライフヒストリーや、子ども観などを
短く的確なことばでテンポよく、笑いのツボもしっかりおさえて
時に舞台劇風に、時にお笑い劇場のように、時に文楽風に、時に歌うように
明るく朗らかに語ってくださいました。
お陰でまったく飽きることもなく、あっという間の一時間半でした。
さすが子どもの本の書き手…人を楽しませる術を心得ていますな。

ご両親を始めとするご家族がたいへんな遊び好き&ホラ吹きだったことが
富安さんの原点になっているそうです。
おばあちゃんが妖怪の話をしてくれたとか、お父さんがライオン狩りの方法を教えてくれたとか
伯母さんが家の階段に布団を敷き詰めてすべり台にしてくれたとか。
(「ホウセンカの花でマニキュア」はわたしもやりました)
「おりこうにしていたら、十五夜の夜に月のウサギがお餅を降らせてくれる」とおっしゃって、
小さな富安さんに本当にそれを体験させてあげた伯母さんはナイスだと思う。
が、富安さんが大人になって、息子さんたちに同じことをしてあげたら
すっかり喜んだ息子さんたちがお餅を幼稚園に持っていって、
「これはウサギがくれたお餅だよ!」としゃべってしまって後始末に苦慮されたとか
オチもばっちりついてます(笑)。
しかもこのイベントは何年か続けられたらしい(^ ^;)。富安家レジェンドぱねぇ…。

富安さんが子どもの頃に読んでいた本と、わたしが子どもの頃に読んでいた本が
びっくりするくらい共通していて嬉しかったです。
『シャーロックホームズ』『長くつ下のピッピ』『ムーミン』全部読んだよー!!
『メアリー・ポピンズ』を読んで、家にこんなシッターが来たらいいのに!と妄想するのは
あの本を読んだ人なら誰でもするんじゃないだろうか。
子どもの頃のわたしは、バンクス家の子どもになりたくて
気が狂いそうな思いをしていたこともあるし。

子どもの本を書いて、大学で講師もして、講演などで全国を飛び回る富安さんですが
「子どもの本を書くのは難しいです」とおっしゃったのが、とにかく印象的でした。
幼稚園時代に「将来はゾウになりたい」と言った下の息子さんについて、
富安さんは「大きくなりたい願望」と表現されました。
なぜ弟くんがそう言ったかというと、兄弟でウルトラマンごっこをするときに
ウルトラマン役はいつもお兄ちゃんで、弟くんはいつもピグモン役だったからなのですって。
(ちなみに富安さんはバルタン星人役)
それで、弟くんはゾウを見て「大きくなりたいなあ」と思っていたとか…。
そのときに富安さんは、息子さんがゾウを見る目と、富安さんがゾウを見る目は全然違っていて
この子は自分と違う世界を生きているのだ…と気づいたそうです。
他にもモグラになりたいとか、焼きそばパンになりたいとか、、輪ゴム(!)になりたいとか
何にでもなれる無限の選択肢を持つ、とても広い世界に生きている子どもたちが
「待っている」ものを書く、というのが子どもの本を書く難しさだとおっしゃっていました。
それでも書き続けられるのは、「書くのが好きだから」とも。
お買い物中に脳内で妄想を始めると、乗ってきた車をスーパーに忘れて帰宅するくらい
夢中になってしまうのだそう。
(わたしも以前に考え事をしながら本屋さんに行って、
うっかりお会計せずに持ち出しかけたことが何度かあります…。
妄想も度が過ぎるともれなく犯罪者になれます皆様気をつけましょう)

そういえば、富安さんがトークの合間にホワイトボードに絵を描いていたのですが
味のあるうまい絵だったなぁと思います。
特にバルタン星人のうまさはやばかった。円谷プロでキャラデザができるレベル。
そして全身毛むくじゃらのすねこすりに爆笑でした。

今日学んだこと:ホラを吹くには語彙力と、経験と、知恵と、広ーーーい心が要る!

富安さんの本はほとんど読んでいますが、中でも『シノダ!』シリーズは
発売当時からチェックしているシリーズのひとつだったりします。
どうということのないきっかけから不思議な事件に関わっていく信田一家がいとしいです。
正統派巻き込まれ型主人公軍団って感じ。
毎回繰り返されるお約束的展開がだんだんグレードアップしていくのもよいですな。
富安さんによると、シリーズものを書くのは、設定の縛りがあって難しいらしく、
「次巻はもっと面白いものを」と常に考えているそうです。
でも、書き進めるうちに、登場人物の思ってもみなかった一面を発見することもあるとか。
「この子、こんなこと考えてたの」「こんなことができたの」とキャラに対して思うのは
わたしもよくあることなので親近感を覚えました。
『シノダ!』シリーズも、毎回キャラの色んな面が強調されていて、読んでいて楽しいです。
新刊ではスエちゃんの唯我独尊ぶりと、夜叉丸さんのヘタレっぷりに拍車がかかっていた気がする。
そしてサキさんはどんどんかっこよくなっていってる!よ!!

他にももっともっといっぱい語っていただいたのですが書ききれない~。
これ以上書くと本当に長くなるのでレポはここまでにしようと思います。
トークセッションの後にはサイン会がありまして、
その場で買った『シノダ!』シリーズの新刊にサインをいただいちゃいました!
かわいい狼のイラストつきですよーうはー(*^▽^*)☆
あと、挿絵の大庭賢哉さんも来場されていて、一緒にサインをいただいてきたのですが
この人、挿絵の通りの人だなーと思った。
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