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幻想図書館。

先日、twitterで「#ぼくのかんがえた最強のとしょかん」というハッシュタグに遊びに行ったら
色んな人が思い思いにツイートしていて、
そのあまりの多種多様さに爆笑したりツッコんだりニヤリとしたりキュンとしたりしているゆさです。
(ってかトレンドに載っていたらしいことを今知りました。わあ)

まとめもできていました。こちらです↓
「ハッシュタグ#ぼくのかんがえた最強のとしょかん」まとめ

5000件以上あるのですが名作揃いですよ…。本が1冊できるよこれ誰か作りませんか。
人の想像や理想次第で、図書館ってもっともっと面白くできるんだって思った。

中でも特にツボだったのはこちら↓
司書が田中要次でどんな本リクエストしても『あるよ』で答える
な に そ れ ス テ キ … !!☆(*゚▽゚*)☆
レファレンスカウンターにエプロン姿の氏が座っていて
「この本ありますか」って聞いたら「あるよ」って言うのを妄想して惚れそうになったではないか。
しかも検索して探すとか野暮なことはしないで、
きっとカウンターの下からおもむろにドサッと出したりするんだよー。何故そこにあるんだよー。
ってか、彼がいる図書館ならきっと「St.George's Tavern」っぽい感じの内装で
飲み屋図書館みたいになっていやしないかしら。
通販しかやってないテレビがつけっ放しになっているとか、入口の壁にはダーツがあるとか。

あと、「私の借りる本全てを先に借りているバイオリン職人を目指す男の子がいる」もツボった。
ありそうでなかった聖司くんネタ。
図書館中のすべての本の図書カードに彼の名前が書かれていたら確かに面白いですが、
最近の図書館はほぼバーコード化されているのでこれは夢見るしかないのだろうな。
誰が何の本を借りたという記録も個人情報にあたりますし。

まとめを見ていると、「滞在したくなる図書館」「いつまでも滞在していたい図書館」を
求めるツイートのなんと多いことかと思います。
食堂があってベッドがあって、24時間年中無休で開館している図書館って理想ですよね。
単純に「住める」「泊まれる」っていうのもあった!わかるよー超同意!
足湯つき」とか、いやそれは無理かな…と思ったけど笑ってしまいました。
足湯はいいな、うむ。
いくら本を置いても床が抜けない」のもいいなぁと思う。そんな床欲しい。
あと、「どこかに秘密の書庫への入口がある」「とある本を棚から引くと異世界への扉が開く
建物が変形して悪と戦う」みたいなSFネタもいっぱいありました。
みんなどんだけ図書館に夢見てるの。妄想パワーすごい。
あ、でも自動書庫を動かしているときは、じわじわ開いていく棚の間から何か出てきそうな気はする。
オバケとか妖精とか、秘密基地とか、どこかの初号機とか。

スタッフネタもあって、「司書がナイスガイとタフガイ」「司書がミタさん」「カウンターにラルク」とか
ネタっぽいのから願望まで様々でした。
館長が児玉清」にはほおおぉステキ!って思って、
館長がボルヘス」にはむぅー違和感はないけどカオスな選書してそう…とか思ったりした。
たぶんボルヘスが館長をやると、砂の本よろしくページがあふれ出て止まらない本とかが
ジョーカーっぽく書架のどこかにひっそり置かれていて、
うっかり開いてしまった人はその本の最終ページを見つけるか、
メキシコ通りの国立図書館に納本するまで図書館から出られなくなるんだろう。


というわけで、わたしも考えてみました。ゆさ的最強のとしょかん。↓

「陽当たりの良い、小高い丘の上にある図書館で、周囲にはたくさんの樹が植えられている。
何世紀も前から建っているような、年季を感じさせる建物。
木の扉を押し開くと、中は明るくて、吹き抜けの天井からは明るい日の光が差し込んで
天に届かんばかりの本棚が吹き抜けをぐるりと囲んである。
外観は数階建の建物だけど、中に入ると上も奥も、どこまでもどこまでも続いているように見える。
上階に行くには階段かエレベーターで。どこまで棚が続いているのかは、誰も知らない。
最上階まで行こうとした人は何人かいるけれど、戻って来た人はひとりもいない。

司書は数人いる。でも、誰も彼らの顔や姿形を覚えていない。
開架や貸出カウンターやレファレンスデスクに確かに彼らはいるけれども、
利用者が用件をすませて「ありがとう」と言うと、もうそこにいない。
図書館はあくまで利用者が本を求め、探し、読むためにある。
司書はそのおてつだいをする。利用者が必要な本に出逢うと、その役目を終えて消える。
利用者がまた本を求めるときは、開架か貸出カウンターかレファレンスデスクのどこかにいる。
あるいはお昼休み中で、図書館併設のカフェにいるかもしれない。

本の種類はいろいろ。単行本も、文庫も、新書も、大型も、大活字も、点字も、音声も、電子もある。
様々な国のことばの本がある。
手に取ると、単行本も、文庫も、新書も、木や肌のようなぬくもりがある。
自由に閲覧席で読んでいいし、自由に借りて帰ることができる。
本を探していて、タイトルがわかっているときは、タイトルを呼べばいい。本は勝手に飛んでくる。
わからなかったら、何でもいい、ジャンルやキーワードを呟けばいい。
ただしこの方法ではありとあらゆる本が飛んでくるので、キーワードは複数呟く方がいい。
声が出せない人は図書館のパソコンに文字を入力すれば、スピーカーが呼んでくれる。

読んだ本をブックトラックに返すと、本はふわりと宙に浮かんで、勝手に元いた棚へ戻っていく。
違う棚に返すと、いやいやしてぱたぱたと飛んで、ちゃんと決まった棚へ戻っていく。
自分の家はここですとでも言うように。
常連さんがくると、読んで欲しくて勝手にその人のところへ飛んでいく本もいる。
が、本にも読まれたくない気分のときがあるので、そういうときは本棚から逃げたり
頑としてページを開かせてくれない。
おとなしく本の機嫌が直るのを待った方がいい。無理に開くと燃え上がって消えてしまうから。

図書館が遠くて来られない人は、図書館の名前を呼べばいい。
図書館は勝手にやってくる。
その人が本を借りると、図書館は勝手に帰って行く。自分の場所はあの丘ですとでも言うように。
本を返すときは、窓を開けるといい。本は勝手に図書館の棚へ飛んで帰っていくから」


…何だか「最強の」というよりも「あったら面白い」という感じになってしまった。
そして明らかにこの本の影響を受けすぎている気がします…てへぺろ。

あと、わたしは本を読むときに座ったり寝ころがることが多いのですけども。
寝て読んでいると、本を持つ手や腕がだんだん痛くなってくるので
下ろしたり上げたりしながら読むのですが、
そんなときはいつも、小さい頃に見たアニメ『エスパー魔美』を思い出します。
魔美がベッドに仰向けになって本を宙に浮かせて、手も使わずにページをめくっていて
「うわあああいいなあああこれ超便利いぃやりたい」と悶えまくった覚えがある。


本日のお絵かき↓
安麻侶曰く「舎人あり。姓は稗田、名は阿礼」※クリックで大きくなります
本日で『古事記』献上から1300年ということなので、記念に話者と筆記者。

「臣安麻侶言す。夫れ混元既に凝りて、気象未だ効れず。名も無く為も無し。誰か其の形を知らむ。
然れども乾坤初めて分れて、参神造化の首をなし、陰陽斯に開けて、二霊群品の祖と為る」

(『古事記』上巻・序文)

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