
以前に100年前の女の人たちを描いたので、今回は100年前の男の人たちをアップしてみます。
前回と同じく、個人的に気になっている人を筆の向くままザカザカ描いたもの。
この時代の男の人たちは着物に帽子かぶったり、着物の下にシャツを着たり
日傘をさして歩いたりとかしていてすんごくオシャレで好きです。
時代劇とか見ていても、特に着崩れもなくゆったり着ている俳優さんが多くて
なんだか江戸時代よりもラフで気楽なファッションって感じがする。
洋服も流行り出すけど、まだまだ着物が着られていた時代ですなァ。
金田一京助は洋服姿の写真の方が有名かもしれないですが、
いつだったかちらりと見た、書斎で仕事をしている笑顔の金田一が着物姿で写っている写真が
今でもすごく印象に残っているので、あえて着物を着せたような覚えがあります。
(そういえば今年は金田一京助生誕130周年だ)
柳田国男はどうイメージしても着物姿しか浮かんでこないです。
ってかあの人絶対着物の方が好きだと思う…。
しかも中にシャツとか着ないで、下着から何からきっちり和服な本格派(何それ)って感じ。
新美南吉はもうすっかり洋服なイメージです。日清日露後の生まれなので。
彼の著書では『おじいさんのランプ』と『手袋を買いに』が猛烈に好きです。
そういえばこの間年表を見ていて、宮沢賢治と渋沢敬三が同い年であることに気づいて
思わず「おおぉそうなんだ~!」って声が出ました。
そうでしたそうでした、確か宮本常一が20世紀明けの生まれで
敬三よりも10歳くらい年下だったはずではないですか。
10歳の年の差って何それほとんどお父さんと息子じゃんってモダモダした覚えもあるではないですか。
敬三と常一の仲の良さはたびたび本人たちが語ったり著書に残していたりしますが
それにしても敬三は常一が好きすぎると思う。
常一がちょっとでも咳しようものなら「宮本くん外出はしばらく控えたまえ」的なこと言って
アチックの研究室から出さなかったりするし。パパ心配しすぎです。(パパ言うな)
↑の絵の中で幕末を見知っているのは渋沢栄一だけですかね…。
柳田も年号変わる前に生まれてはいますが確か小学校にはあがっていなかったはず。
栄一の幕末エピで好きなのが新選組とのからみですねぇ。
陸軍奉行の役人だった栄一が、徳川慶喜の付き添いで京都にいたとき
見廻組の中に裏切者がいるらしいから新選組に捕まえてもらおう、みたいなことになって
そのとき栄一も新選組と一緒に行動したらしいのです。
しかも歳さんと会話までしちゃってるんですよー☆
歳さんは幕府関係者である栄一が危険な目に遭わないように、
「自分たちが裏切者を捕まえるまであなたは手出ししないで」って言ったんだけど
栄一は「ちゃんと奉行からの命令を伝えてから逮捕しなきゃ意味がないよ。相手が刀を抜いたら受けて立つ」って言って
歳さんも「よし、そこまで言うなら」って協力してあっという間にお縄にしてしまったそうです。
さして年の変わらない2人が(歳さんの方が栄一より少し年上)気の置けない話をしながら
一緒に仕事をしていたと思うとロマンがありますね。味わい深い。
「土方は話のわかる人間」というのが、後年の栄一の歳三評だそうな。
しかしこうして見るとつくづくわたしは文系人間が好きなのだな…。
しかも何か、理知的だったり達観していたりするというよりも
ただただ自分の情熱や思いをほとばしらせながら書き付ける人たちが好きっぽい。
栄一も実業家な割には論語に熱をあげていたりするし。
あと栄一は渋沢家分家の人だけど、本家の渋沢家からは澁澤龍彦が出ているらしくって
それもなかなか面白い縁ではないかなぁと思っています。
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