巨いなる兵の神。

というわけで行ってきましたー東京都現代美術館の「館長庵野秀明 特撮博物館」展☆
かなりの大盛況のようで、たまに混雑情報がtwitterで流れてきていたので
じゃあ朝一で行くしかないなと思って開館と同時に襲撃しました。それでも並びましたけどね。
ゴジラやガメラなど怪獣ものや、ウルトラマンなどのヒーローもの、
地球防衛軍や宇宙大戦争、日本沈没などSFものの撮影で実際に使われた特撮資料の他に
メカや基地のデザイン画、ミニチュア撮影セット、特撮に関わった人々の遺品などもあって
あらゆる方向から特撮に触れられる演出になっていました。
特に興奮しちゃうのはやっぱり撮影に使われた資料だよねー。
ゴジラ・メカゴジラ・ガメラ・キングギドラのスーツの前でテンション最高潮でした。
あぁもうめっちゃ感動した…!(悶)
ゴジラとガメラは思ったより身長が高くなくて、わたしより頭ひとつぶん出てるだけでした。
なんだか親近感♪
ウルトラマンシリーズからはマスクや飛行シーン用の人形、防衛軍の飛行機やメカの展示が。
科特隊のジェットビートルはシンプル・イズ・ベストで一番かっこいいんだけど、
デザイン的にかっこいいと思うのはマットアローとスカイホエールだなぁ。
そしてZATのコンドル1号を見るたびに、なぜあのデザインなのかといつも思うf(^ ^;)。
これ飛ぶとき大変なんじゃなかろうか…。
銃で好きなのはウルトラガンで、バッジで好きなのはウルトラバッジ。これ鉄壁。
(ゆさは諸星弾と東光太郎の大ファンだったりします)
あ、あとウルトラマンシリーズじゃないけど、ジェットジャガーのマスクもあったよ!
日本沈没で使われたミニチュアの民家や、ガメラで使われた電柱や信号などの再現もあって
ミニチュア好きとしては隅々まで見ないわけにはいかなかったー(笑)。
ひときわ存在感が強かったのが横浜赤レンガ倉庫ですね。幅も高さも、迫力も、本物感もあった。
そして、もっと嬉しかったのは、かつて東宝撮影所内に実際にあった特撮美術の倉庫が
等身大で再現されていたことです☆
撮影で使われるセットが、あまり整理された様子もなく雑然と置かれているのがたまらん。
ゴジラの足が、大人ひとりでは抱え込めない太さでちょっとドキリとしました。
たぶん、設定上ではもうちょっと大きいんだろうなぁ、とか。
ローレライの潜水艦はかなりの大きさで、スーパーXIIは想像より小さかったです。
自衛隊の戦車とGフォースの戦車が仲良く並んで置かれていたのですが
この2機のデザインがまるで違っていることに今回初めて気がつきました。。
うわーそうだったのかぁ。次にゴジラを見るときは注意して見てみようと思います。
円谷英二氏のコーナーもできていて、氏が愛用したカメラや絵コンテの一部がありました。
思ったより字がかわいくて微笑ましかったです(*^ ^*)。
黒澤明氏は映画づくりの際に絵を描く人だったけど、円谷氏も描く人だったのですな。
そしてそして、ありましたよ、オキシジェン・デストロイヤーの撮影用オリジナル!
さ わ り た い … !!(さわれなかったけど)
安丸信行氏…ゴジラの白目をなくして真っ黒な目にした方ですが、
現在は彫刻家になっていらっしゃるそうです。
知らなかった…!ゴジラは、ゴジラはまだ作っていらっしゃいますか。(聞くな)
あと、マイティジャックを描いたカラーイラストが何点か展示されていたのですが、
うわめっちゃ綺麗これ誰が描いたんだろうって思ってキャプションを見たら成田亨氏でした。
そりゃ綺麗なはずだわー。
マイティジャックが夕焼けや青空をバックに海から出て飛沫をあげる絵で、本当に美しく、
何者だこのお方は画家なのかそうなのかって思ったら武蔵美の卒業生だそうです。納得。
そして、ここの展示でしか見られない短編映画「巨神兵 東京に現る」も見てきました。
とにかく手が込んでいて素晴らしかったですよー☆
火の七日間で巨神兵がわらわら出てきて、映画ナウシカのOPっぽくて超怖かった。
しかも、「特撮で再現するとこうなる」というわけではなく
「庵野秀明&樋口真嗣が特撮で再現するとこうなる」みたいな感じもしたな…(^ ^;)。
あと、ナレーションに林原めぐみさんをチョイスするあたりも何だかものすごく
庵野氏だなぁという気がしなくもない。
とても淡々としたナレだったのですが、べつだん、綾波レイがしゃべっているという風でもなく
綾波とルーンを足して2で割ったような印象でした。静かだけど強い思いを秘めている感じ。
(いやマルドゥック・スクランブル、全部読んだわけじゃないからわからないんだけど)
あまりに見事な特撮だったので、
展示を見終わって美術館から移動する電車の中から、ビルや道路などの景色を見ていると
「どれも特撮のミニチュアに見えてくる病」がわたしの脳内で発動していました。なんてこった。
そんな「巨神兵 東京に現る」の撮影で使われたセットが一部再現されて展示されていました↓

実際にセットの中を歩けるのですよー。

失礼とは思ったのですが、今回は意図的に人を入れて撮影しています。
(人がいないと、いまいちスケールが掴みきれないような気がしたので)
近づいてまじまじと見てきましたが、本当に精巧な造り。本物みたい。
東京タワーが半壊状態なのはもうデフォルトなのかなと思いました。
思えば特撮史における東京タワーはゴジラにへし折られ、モスラに繭を張られ、
キングギドラに破壊され、ギャオスに巣を作られ、そして今回は巨神兵に木っ端微塵にされ。。
涙ぐましいわあなた…!
何度壊されても次の映画では何事もなかったかのように復興している姿はテライケメン。
(そういえば初代ゴジラ映画の頃はまだ東京タワーがなかったから、
放送中のテレビ塔や銀座和光の時計塔をゴジラがぶっ壊すシーンがあったけど
たぶんタワーがあったらあれらは壊されなかったのかもなぁとか思わなくもない)
映画『ラヂオの時間』で、地下で警備員をやっているおっちゃん(藤村俊二氏)が
スタジオの道具を適当に組み合わせてSEを再現していくくだりがありますけれども、
ほんの数十年前の人たちはそうやって色々模索したり工夫したりしながら
いかに本物っぽく見せるかを考え続けてきたわけで、
その人たちの目とか、耳とか、感覚とかってどんだけ研ぎ澄まされているのかなぁと
思うことがままあったのですが。
今回色々見てみて、やっぱりこういう人たちは物をよく見ているなぁと思うわけで。
ビルや夕焼けや、せせらぎや風の音や、煙や動物の動きに目や耳を向けてきたのだなと。
で、それらに似たものを身の回りから見つけ出して、形にしていたということなのかな…。
自分で見たもの聞いたもの、手で触ったものに限りなく近づけて再現していくわけだから
そりゃ本物感が出るわけだ。
表現者は自分の見たものを信じることが大事なのだな。なんて考えたひとときでした。
そんなこんなで特撮充した後は、ビッグサイトで開催されていたコミティアに行ってきました。
今回はわたしの好きなサークルさんが軒並み新刊を出されるという事態が起きていて、
えっ何これ天啓?と思いまして。。
到着したのはお昼過ぎでしたが無事にすべてのお気に入り作家さんの新刊が買えましたー☆
(*^▽^*)ほくほく
そしてそして、今回のティアにブロともの若野さんが参加していらっしゃってお会いできました!
ぎゃーーーっどうしよう憧れの若野さんが目の前にいるとかあばばばb
若野さんはとってもとっても素敵でした、背がすらりとして美人でおしゃれで…!
事前連絡もせずおしかけたにも関わらず、やさしく暖かく迎えてくださって
本をたくさん手渡していただいて感謝の言葉もありません。
いただいた本をその日のうちに一気読みしたのは言うまでもありません。
ブログで拝見して大好きだったお話を、本でも読めて感激です。もうこれ出版したらいいのに!
若野さん本当にありがとうございましたー今度お会いできたらお茶とかご一緒しましょうね☆

「貫之1111首」歌合編その12。11はこちら。
講師「左、人の見ることやくるしき女郎花秋霧にのみたちかくるらむ。壬生近衛番長」
講師「右、秋ならであふこと難き女郎花天の川原に生ひぬものゆゑ。紀内舎人」
貫之「(よし!)」
忠岑「(来たな)」
躬恒「ぶつかっちゃったかー」
忠岑「こんなこともあるさ」
貫之と忠岑の歌が合わせられました。
さあ、判者の帝が選ぶのは左でしょうか、右でしょうか。続きます。
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