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ゆさな日々

猫・本・歴史・アートなど、好きなものやその日考えたことをそこはかとなく書きつくります。つれづれに絵や写真もあり。


ミュージアム・シアター。

  1. 2012/10/03(水) 23:52:30_
  2. 文化・美術
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先日、サントリー美術館と東京国立博物館をはしごしてきました♪
サン美の「お伽草子展」は後期もリピートする予定なので、感想は後日まとめて書くとして
今日は東博で見てきた催し物について書いてみることにします。

東博に行ったのは、先月まで公開されていた菱川師宣の肉筆画「見返り美人図」に会うのが
一番の目的だったのですが。
チケットを買って本館に入ったら、展示室の一角に人だかりができていまして
おや何だろうと思って近づいてみたら、
縄文人の格好をした役者さんが、20人くらいの親子連れに囲まれながら
縄文土器や縄文人の生活についてあれこれ説明をしていました☆

役者さんが「縄文土器で何が作れると思う?」と誰にでもなく問いかけると
ひとりの男の子が「カレー!」と答えて「カレーか!」と笑いが起きていたりして
とても和やかな雰囲気で楽しそうだったので、しばらく後をついて見学していたら
縄文人の次はお釈迦様、お釈迦様の次は横山大観&岡倉天心と
何気に豪華キャストによる展示品解説が行われまして。。
特にお釈迦様は子どもたちが大喜びでしたねぇ。
例によって、壁際に静かに立っていただけの仏像がいきなりニコッと笑ったかと思ったら
ぴょんと台座から降りてきてしゃべり始める演出でしたから(^ ^)。
役者さんもかなり仏像になりきっていて面白かったです。
ゆったりした速さで、急がずに、子どもたち一人ひとりの顔をみて解説されていました。
仏像の髪型について、「これは螺髪といって、長い髪がひゅるひゅるひゅるっと丸まっているのです。
決して、パンチパーマって言わないでくださいね♪」という説明がされると
やっぱり笑いが起きていました。。
役者さんが「ひゅるひゅるひゅる」って言うときの声色が妙に甲高くて、
そこもお茶目で楽しかったのですけれども。

(何のイベントだろうと帰宅してぐぐってみたら、「トーハク劇場へようこそ」というタイトルの、
親子向けのワークショップだったことがわかりました。
わたしがたまたま訪れたのがその時間だったので、偶然、見ることができたみたいです。
何だか得した気分~*^ ^*)

師匠と弟子。
館内の照明と手ぶれのためはっきり写りませんでしたが、横山大観と岡倉天心。
風貌からファッションに至るまで再現率100%です(笑)。
もう~何て素敵な役者さんたちなんだ☆
この後、子どもたちに囲まれて一緒に記念写真を撮っていました。いいなーいいなー。

縄文人とお釈迦様も撮りたかったけど、早々に退散してしまわれて撮れなかったー無念。
特にお釈迦様は本当にみものでした…あのお姿で博物館の中を駆け抜けていくんだぜ…!
最高です。

かの地は元気です。
大観が説明していた茨城の五浦の絵。真ん中にちょこんと六角堂が描かれています。
再興前の日本美術院の活動地ですな~。

この六角堂は去年、あの日のために一度なくなってしまいましたが、
半年前に再建されて現在は一般公開されていますね。
再建のため多くの人々が力を尽くされたそうです。胸熱。
これからも微力ながら応援し続けていきたい。
(そういえば日本美術院は再来年に再興100周年を迎えますな)

くるり。
斜め45度から彼女を観察する会。もとい、見返り美人図☆
わりと大きめの絵というイメージが勝手にあったのですが、想像よりも小ぶりでした。
壁掛けカレンダーくらいの大きさかも。
教科書や切手やポスターなどで頻繁に見かける、とても有名な絵ですけれども
実際に見るのは初めてでドキドキしながら会いに来ました。
浮世絵の先駆けになった絵が目の前にあるとか、しかもそれが肉筆(←ここ重要)だとか
ちょっと冷静じゃいられなくなってべったり張りついて見てきてしまった。。
この振り返り具合が絶妙なんだよなー。
ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」のヴィーナスのポーズと理論的にはおなじで、
実際にこの振り返り方をしようと思っても絶対にできないんだけど
でもリアルな振り返り方だと絵にならないっていうか、
絵だからこそ綺麗に見えるポーズなのですよね…。
紅地に菊&桜模様の着物がよく映えていると思う。

きらきら☆
個人的にツボだった扇の展示♪
一番手前は酒井抱一です。画題は秋の草花でタッチも日本画っぽくて雅なのに
さらりとした筆遣いだから粋な感じもする。
この何ということのなさが抱一の魅力だなぁと思います。

あ、そうだ。現在東博では、トーハク仏像選手権なるものが開催中です☆
現在本館にて展示中の、140周年特集陳列の仏像の中から
お気に入りの仏像に投票することができるというもの。
わたしは十二支の顔をした十二神将立像(今回展示は未・戍・辰・巳・申神の5柱)が
気に入ったので投票してみました。
この神将さんたち、みんな子どもの背丈くらいだったりします。
ちっこいのがいっぱい集まるとそれだけでパワーがありますなァ。
あと、文殊菩薩立像の髪型とかもかわいくて素敵だなと思いました。

他にも、帝室技芸員からの寄贈品とか、徳川家の和書とか、
江戸後期の京都の絵師たち(池大雅ばっかりだった^ ^;)の展示などもありまして。
秋の特別公開として各界から寄贈された品々の中に
紀貫之筆と伝わる古筆と、壬生忠岑の和歌入り肖像を見つけて狂喜乱舞していました♪
ひゃーなんてタイムリーな。
そして高円宮コレクションの根付は本当すばらしいな!
以前から買おうかどうしようか迷っていた図録をとうとう買ってしまったよ…しあわせ。


率直な批評。※クリックで大きくなります
「貫之1111首」歌合編その17。16はこちら
歌合に出した短冊を2人にわたして、そそくさと御簾に隠れる貫之の図。

「“誰が秋にあらぬものゆゑ女郎花なぞ色に出でてまだき移ろふ”」

一子・萩「「………」」
貫之「なんか言えよ」
一子・萩「「負けたんでしょ」」
貫之「………」
萩「なんか言いなよ」
貫之「ハモるなよ」
萩「自覚はあるんだ。なら、いいんじゃない」
貫之「………」
萩「今日はもう寝たら」

優しいんだか率直なんだか容赦ないんだか、よくわからない女子たちでした。続きます。
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Author:ゆさ
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