現代の10の青い幻燈。
先週からBSプレミアムで放送中の「80年後のKENJI~宮沢賢治 映像童話集」を観ています。
今年で没後80年を迎える宮沢賢治の作品を、実写やCG、手描きアニメ、コマ撮りアニメなどで
映像化した作品集です。
ほとんどが短編で、タッチの異なる作品が連なっているので面白い~。
30分が毎回あっという間です。
「シグナルとシグナレス」かわいかったーこけしのようなキャラデザでした。
背がちっちゃくて色白でクルクル動き回る2人が愛くるしすぎる。
ラストの星の海の中でシグナルとシグナレスが交わす会話がすごく好きです。
賢治の星空描写は天鵞絨とか黒曜石とか霧の火とか、美しくていいなあ…。
「春と修羅」「雨ニモマケズ」は、岩手の風景映像や写真のスライドショー+朗読。
字幕も出ていたのですが、フォントがなよなよっとしてて、どことなくやさしくて
心地よい雰囲気でした。
「やまなし」はフランス語が混じっていたな…いやフランス語わかんないけど…
でもフランス語というのはわかった…なんとなく…。
「注文の多い料理店」はきっと怖いだろうと予想しながら見ましたけど、
覚悟していても怖かったです(苦笑)。
猟師たちが部屋をひとつひとつ進んでいくだけでドキドキし、
注文ひとつひとつにハラハラしていました。
クライマックスでは本物の猫が「ガタガタッ、ガタガタッ」と音を立てながら
狭い廊下をむりやり突き進んでこっちへ向かってくるカットがおそろしく迫力満点で
「ギャーー!怖!」って心臓がジャンプしたよ。
すごかった…目がまっ黒で瞳孔がカッと見開かれていた。あれはハンティングの目つきだ。
そういうときの猫は無表情なので、それがまたさらにおっかない。
賢治は猫もよく作品に登場させますけれども、注文の多い料理店の猫の怖さは
ほかの作品の猫にはないような気がします。
ちなみにわたしが賢治作品で好きな猫は「猫の事務所」と「セロ弾きのゴーシュ」の猫。
ゴーシュの猫の「これおみやです、たべてください」は最強の萌えゼリフです。個人的に。
モノクロアニメーションだった「なめとこ山の熊」の中の
熊の親子が夜の原っぱでひきざくらの話をしているシーンに、
映画『千と千尋』で千尋が沼の底駅から銭婆の家に向かって歩くシーンの音楽が流れていて
何気にテンション高かったです♪
静かなピアノの旋律がぴったりでした。
沼の底駅の音楽は個人的にもすごく好きなので嬉しかったなー。
…とか思っていたら、その後も不思議の町の音楽とかオクサレ様の音楽とかめっちゃ流れて
なんかもうストーリーどころじゃありませんでした(;´∀`)。
いや、ストーリー知ってるから別にいいんだけど。。
「月夜のでんしんばしら」がすげぇ明るいメロディでひたすら感心しまくりました。
賢治本人が作曲した例のメロディだったのですが、映像つきで聴くとインパクトがすごい。
(見終えた後しばらくはあの映像が脳内をエンドレスで回っていた)
映像がかわいい人形アニメーションだったので、
かわいさが増幅されてめっちゃ楽しくて口開けて見ちゃった(笑)。
オルガンと鐘と笛をミックスしたような音楽で、でんしんばしらがみんなブッカブッカしてた。
あれちょっとツボでしたね…なぜブッカブッカさせたしパンタグラフさん…(*´ω`)。
NHKみんなのうたみたいで素敵でした。
あと、電気総長が原作通りに元気なおじいちゃんでした。
賢治はこの電気総長のような人物をしばしば物語に出しますねぇ。
(態度がでかくてものすごい知識を持ってて、誰かが止めなければしゃべり続けるタイプ)
総長の顔のパーツ、積み木のような寄木細工のような造形ですごくかわいいんですけど
あれあんな大声出したらポロッとかいって落っこちてしまわないだろうか。
「よだかの星」…泣いちゃう…。
賢治の作品の中でも読むと一番心が痛くて、それでも読んでしまうのがこの話だなあ。
(我が家ではよだかの星を涙腺デストロイヤー童話と呼んでいる)
「薤露青」に出てきた緑の部屋が、ナウシカの秘密の部屋のようでドキドキした。
大橋トリオさんの音楽がゆったりと流れていて良かったです。
来週はいよいよ「銀河鉄道の夜」ですね!太賀くんと染谷将太くん、楽しみです。

よだかに見入る母にゃんこ。
(そしてそこからチャンネル変えて爆問学問の東京国立博物館特集を見ていたのですが、
何の前触れもなく太刀銘安綱、つまり童子切安綱の展示ケースがパッと映って
え、安綱?安綱!えーーーーーーっ!!てなって
その前後の説明ほとんど聞いてなかった(^ ^;)。
源頼光が酒呑童子の首を切り落とした太刀ではありませんかー。
北野天満宮にある安綱(鬼切丸)は以前見たことがあるけど、東博にもあったんだ…!
(ちなみに鬼切丸は渡辺綱の持ち物で、茨木童子の腕を切り落としたというアレです)
安綱の画像は東博の館蔵品画像検索で見られます。→こちら
他にも爆笑問題が文化財の修復現場に入って、
大河ドラマで使われている小判を借りてきて成分をスキャンとかしてて面白かった☆)
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「貫之1111首」古今集編その2。1はこちら。
貫之が友則邸にやってくると、すでにいつもの面々が揃っていました。
友則「これなんだけどねー」
友則が出してきたのは左大臣・藤原時平からの手紙でした。
そこには「すぐれた歌を集めて選集を作ってください。
いきなりやるのも大変だろうから、まず過去や現代の歌集や家集から選び出してください。
形になったら持ってきてください。わたしから帝にお見せします。
責任者は、大内記紀友則どのとするように」という内容のことが書いてありました。
躬恒「…えーと、これってまず、適当に歌をまとめて、大臣にお見せするってことですよね」
友則「そうだね」
躬恒「で、いいものができそうだったら、帝から正式に編纂命令が来ると」
友則「そうだね」
貫之「…で、これ、おれたちがやるの?」
友則「だね」
貫之「………えーーーーーっ!」
忠岑「おそ」
万葉集以来ほとんど例のない、とんでもない話が降ってきました。続きます。
今年で没後80年を迎える宮沢賢治の作品を、実写やCG、手描きアニメ、コマ撮りアニメなどで
映像化した作品集です。
ほとんどが短編で、タッチの異なる作品が連なっているので面白い~。
30分が毎回あっという間です。
「シグナルとシグナレス」かわいかったーこけしのようなキャラデザでした。
背がちっちゃくて色白でクルクル動き回る2人が愛くるしすぎる。
ラストの星の海の中でシグナルとシグナレスが交わす会話がすごく好きです。
賢治の星空描写は天鵞絨とか黒曜石とか霧の火とか、美しくていいなあ…。
「春と修羅」「雨ニモマケズ」は、岩手の風景映像や写真のスライドショー+朗読。
字幕も出ていたのですが、フォントがなよなよっとしてて、どことなくやさしくて
心地よい雰囲気でした。
「やまなし」はフランス語が混じっていたな…いやフランス語わかんないけど…
でもフランス語というのはわかった…なんとなく…。
「注文の多い料理店」はきっと怖いだろうと予想しながら見ましたけど、
覚悟していても怖かったです(苦笑)。
猟師たちが部屋をひとつひとつ進んでいくだけでドキドキし、
注文ひとつひとつにハラハラしていました。
クライマックスでは本物の猫が「ガタガタッ、ガタガタッ」と音を立てながら
狭い廊下をむりやり突き進んでこっちへ向かってくるカットがおそろしく迫力満点で
「ギャーー!怖!」って心臓がジャンプしたよ。
すごかった…目がまっ黒で瞳孔がカッと見開かれていた。あれはハンティングの目つきだ。
そういうときの猫は無表情なので、それがまたさらにおっかない。
賢治は猫もよく作品に登場させますけれども、注文の多い料理店の猫の怖さは
ほかの作品の猫にはないような気がします。
ちなみにわたしが賢治作品で好きな猫は「猫の事務所」と「セロ弾きのゴーシュ」の猫。
ゴーシュの猫の「これおみやです、たべてください」は最強の萌えゼリフです。個人的に。
モノクロアニメーションだった「なめとこ山の熊」の中の
熊の親子が夜の原っぱでひきざくらの話をしているシーンに、
映画『千と千尋』で千尋が沼の底駅から銭婆の家に向かって歩くシーンの音楽が流れていて
何気にテンション高かったです♪
静かなピアノの旋律がぴったりでした。
沼の底駅の音楽は個人的にもすごく好きなので嬉しかったなー。
…とか思っていたら、その後も不思議の町の音楽とかオクサレ様の音楽とかめっちゃ流れて
なんかもうストーリーどころじゃありませんでした(;´∀`)。
いや、ストーリー知ってるから別にいいんだけど。。
「月夜のでんしんばしら」がすげぇ明るいメロディでひたすら感心しまくりました。
賢治本人が作曲した例のメロディだったのですが、映像つきで聴くとインパクトがすごい。
(見終えた後しばらくはあの映像が脳内をエンドレスで回っていた)
映像がかわいい人形アニメーションだったので、
かわいさが増幅されてめっちゃ楽しくて口開けて見ちゃった(笑)。
オルガンと鐘と笛をミックスしたような音楽で、でんしんばしらがみんなブッカブッカしてた。
あれちょっとツボでしたね…なぜブッカブッカさせたしパンタグラフさん…(*´ω`)。
NHKみんなのうたみたいで素敵でした。
あと、電気総長が原作通りに元気なおじいちゃんでした。
賢治はこの電気総長のような人物をしばしば物語に出しますねぇ。
(態度がでかくてものすごい知識を持ってて、誰かが止めなければしゃべり続けるタイプ)
総長の顔のパーツ、積み木のような寄木細工のような造形ですごくかわいいんですけど
あれあんな大声出したらポロッとかいって落っこちてしまわないだろうか。
「よだかの星」…泣いちゃう…。
賢治の作品の中でも読むと一番心が痛くて、それでも読んでしまうのがこの話だなあ。
(我が家ではよだかの星を涙腺デストロイヤー童話と呼んでいる)
「薤露青」に出てきた緑の部屋が、ナウシカの秘密の部屋のようでドキドキした。
大橋トリオさんの音楽がゆったりと流れていて良かったです。
来週はいよいよ「銀河鉄道の夜」ですね!太賀くんと染谷将太くん、楽しみです。

よだかに見入る母にゃんこ。
(そしてそこからチャンネル変えて爆問学問の東京国立博物館特集を見ていたのですが、
何の前触れもなく太刀銘安綱、つまり童子切安綱の展示ケースがパッと映って
え、安綱?安綱!えーーーーーーっ!!てなって
その前後の説明ほとんど聞いてなかった(^ ^;)。
源頼光が酒呑童子の首を切り落とした太刀ではありませんかー。
北野天満宮にある安綱(鬼切丸)は以前見たことがあるけど、東博にもあったんだ…!
(ちなみに鬼切丸は渡辺綱の持ち物で、茨木童子の腕を切り落としたというアレです)
安綱の画像は東博の館蔵品画像検索で見られます。→こちら
他にも爆笑問題が文化財の修復現場に入って、
大河ドラマで使われている小判を借りてきて成分をスキャンとかしてて面白かった☆)

「貫之1111首」古今集編その2。1はこちら。
貫之が友則邸にやってくると、すでにいつもの面々が揃っていました。
友則「これなんだけどねー」
友則が出してきたのは左大臣・藤原時平からの手紙でした。
そこには「すぐれた歌を集めて選集を作ってください。
いきなりやるのも大変だろうから、まず過去や現代の歌集や家集から選び出してください。
形になったら持ってきてください。わたしから帝にお見せします。
責任者は、大内記紀友則どのとするように」という内容のことが書いてありました。
躬恒「…えーと、これってまず、適当に歌をまとめて、大臣にお見せするってことですよね」
友則「そうだね」
躬恒「で、いいものができそうだったら、帝から正式に編纂命令が来ると」
友則「そうだね」
貫之「…で、これ、おれたちがやるの?」
友則「だね」
貫之「………えーーーーーっ!」
忠岑「おそ」
万葉集以来ほとんど例のない、とんでもない話が降ってきました。続きます。
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