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ゆさな日々

猫・本・歴史・アートなど、好きなものやその日考えたことをそこはかとなく書きつくります。つれづれに絵や写真もあり。


カナダと日本とフィンランド。

  1. 2014/06/05(木) 23:40:31_
  2. 絵本・児童書
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anneten1.jpg
日本橋三越で開催された「モンゴメリと花子の赤毛のアン展~カナダと日本をつないだ運命の1冊」に
行ってきました☆
ルーシー・モード・モンゴメリ生誕140周年と、日本&カナダ修好85周年記念の展覧会です。
2008年にも『赤毛のアン』出版100年記念で展覧会があってあれはアンの内容が中心でしたが
今回はアンの著者モンゴメリと翻訳者村岡花子さんの人生をたどる内容になっていました。

モンゴメリ『赤毛のアン』の「マリラ・カスバート驚く」の直筆原稿!
駅からアンを連れてきたマシュウにマリラが
「その子はだれ?男の子はどこ?」と言ってアンが大ショックを受ける場面ですね。
原稿は2008年の展示でも見ましたがやっぱり本物を見るのはドキドキします。
モンゴメリさんは割と字が細かくて流れるような筆跡だ…。
他にも新聞や雑誌の切り抜きを集めたスクラップブックや結婚式で着たウエディングドレス、
お手製のキルトやレースなどの展示がありまして、
特にレースの仕事の細かさにひたすらため息が出ました。
軽く絨毯レベルの大きさのとか編んでていったいどれだけ時間かけたのかと、
それともあの時代の女性たちはこれくらい朝飯前でできてしまったのでしょうか…。
陶器のマゴグやフルーツバスケットも2008年以来で久し振り、久し振り。
バラの花柄のおしゃれなティーセットはお客様用だそうですが
マリラが牧師夫妻に出したセットのモデルはこれだろうか、とか想像して楽しくなりました。

おふたりの蔵書の一部を展示したコーナーで大興奮!
モンゴメリはアガサ・クリスティ『ナイルに死す』とかワーズワース詩集やシェイクスピア、
村岡さんはブラウニング詩集やマーク・トウェイン、ワーズワース、シェイクスピア、不思議の国のアリスなど
同じ時代を生きたおふたりですしなかなか共通点があるではないですか。
モンゴメリがクリスティを読んでいたとか、村岡さんがアリスを読んでいたとか
もう~~うれしくてたまらない!
なぜってわたしもクリスティとアリスが大好きだから!!
昔の人が自分と同じ本を読んでいたってワクワクしませんか。本を通じたパルピテーション。

おふたりの書斎再現コーナーもテンションだだ上がり↑↑
モンゴメリの机にはペンと眼鏡、原稿用紙、スクラップブックの一部、
本棚も再現されていて大きな本や小さな本が。
作家の部屋の本棚ってなんでこんなにワクワクするんだろう。
村岡さんの机には眼鏡、原稿、ペン、墨、封筒、「原稿在中」と彫られた印鑑、
隣の椅子には夫から贈られたウェブスター大辞典。
机にあった、たぶんファンレターへのお返事につかったかもしれないハガキに
「わたしの訳した本を読んでくださってありがとう。どうぞたくさん読んでください。
そしてお友達にもたくさん紹介してください。若い時間を大切にそして美しくおすごしください。
ではごきげんよう。おしあわせに」って書いてあって
なんてきれいな言葉だろうと思った。
あと、村岡さんがラジオ番組「コドモの新聞」を担当していたときの映像も上映されていて
(いつだったか『花子とアン』の特番で流れていたやつ)、
「全国のお小さい方々、ごきげんよう。これから皆様方の新聞でございます」という
村岡さんの挨拶で始まるこちらも大変きれいな言葉。
お小さい方々って、リスナーさんたちも心が躍ったろうな…ソワァ。
村岡さんが「然し、私は大胆に申します。『行け!私の小さな書よ、行け!』と。」と
前書きに記し初出版した短編集『爐邊(ろへん)』も小さなかわいらしい本でした。
雪景色の表紙下部分に「SHORT STORIES By Hana Annaka」とあって、「花子」ではないのですが
前書きには「一千九百十七年十月 愛宕山麓の校舎にて 安中花子」と記されているとか。

村岡さんがミス・ショーから贈られた『赤毛のアン』原書もありまして、
2008年の赤毛のアン100周年展でも見たのでひさびさの再会でした。
(本は閉じられた状態でしたが、扉にはミス・ショーの署名があるそうです)
この本があったから、わたしがアンを読めたんだと思うと感慨もひとしお。
1952年に三笠書房から翻訳出版された『赤毛のアン』初版や再版、
続きのシリーズ(アン・ブックスと呼ばれるそうです)の翻訳本も箱つきで残されていて
「保存用」「初版」などと朱書きしてあったりして村岡さんの意気込みが感じられます。
他にも娘のみどりさんのために買った雛人形、ピクニックに出かけたときのお弁当箱、
着物に使っていた帯留めなどが展示されていました。
英語が堪能な村岡さんでしたが、服装は終生、和服をお召しになっていたとか。
アメリカに住むみどりさんを訪ねて渡米したときも着物姿で、
着物を着た小さな女性が流暢な英語を話す様子を海外の人も驚いたようです。

anneten2.jpg
グリーン・ゲイブルズの模型がありましたよ!こちらのみ撮影OK。
2階の奥の窓がアンの部屋ですね~。

朝ドラもどんどん面白くなってますね!毎朝楽しみです。
はなちゃんと蓮さまがやっと仲良くなってキャッキャしたり
「安東花子」「白蓮」とペンネームを決めるシーンがラブラブしててかわいかった~☆
当時はあと2週間くらいはこんな2人を見られるのかなと勝手に思ってたら蓮子さんが行ってしまって、
花子さんすごい喪失感だったと思うけどわたしもものすごい寂しかったです。
大文学会のロメオ&ヂュリエットも(醍醐さんのロミオかっこよすぎて倒れるレベル)、
甲府で釣りしたりみんなとはしゃいだことも(蓮さまの「て!」がかわいかった)、
蓮子さんすごく楽しかったろうな…。
ふじさんが蓮子さんを抱きしめるシーンは朝ごはん食べながら泣いてしまいました。
もう菩薩ですよねふじさん…どんな人のどんな事情も受け入れて抱きしめることのできる人。偉大。
蓮子さんが与謝野晶子の詩を兄やんにあげたときの兄やんの目がキラキラしててな、
録画だったら一時停止して5分くらい見つめたい気分でした。
賀来賢人くんはセリフを大切に丁寧に言う役者さんですね。

女学校の人たちも最高でした。
花子さんを新聞記者から守ってくれた茂木先生や
(その後ろでへっぴり腰でホウキ構えてるスコット先生にわたしは大注目してしまったよ)、
蓮子さんが一時的に戻っていることをこっそり知らせてくれた醍醐さん、
「集中できないなら出ていきなさい、Go to bed!」って行かせてくれた富山先生、
寄宿舎を無断で抜け出した花子さんを謹慎するだけで許してくれたブラックバーン校長先生、
卒業式で実は…って甲府ことばでしゃべりだした白鳥さま!!
感動的なシーンなのに笑ってしまってごめんなさい(^ ^;)。
あと、かよちゃんが花子さんの元に逃げてきたときの2人の服装というか雰囲気というか、
片方は英才教育を受けているのに片方は工場で働いているという対比が
2人のせいではないのですが何とも複雑でした。
醍醐さんがたまごサンド持ってきてくれるシーンで泣きそうになった。
だってたまごですよ!当時は貴重品だったのでごちそうですよね。
かよちゃん、東京で働けることになってよかった…幸せになってほしいです。

甲府に戻ったら戻ったで屋根の上を歩いたり、貧しい家の女の子を教会の図書室へ連れて行ったり
お見合いしたり、ももちゃんの応援をしたりと忙しい花子さん。
初めての童話「みみずの女王」を書いた動機が教え子のためっていうの、素敵ですね。
(ちなみに「みみずの女王」などを収めた『村岡花子童話集』(1938年刊)が
国会図書館の近代デジタルライブラリーで読めますよ。→こちら
花子さんを何かと気にかけてくれる天使な朝市がすばらしすぎてキュンとします。
もう朝市とくっつかないかな、いやでもそれじゃ赤毛のアンが生まれないし、などと考える平日の朝。
蓮子さんは蓮子さんで九州でえらい目に遭ってるし、いや夫の伝助さんもだからお互い様かな。
蓮子さんは自由に外出できないし、伝助さんも興味のない本や音楽を持ってこられてしんどいし
こりゃお互いにストレスたまっちゃうっていうか
あそこまで価値観が合わないと2人ともかわいそうになってくるよね…。
伝助役の吉田鋼太郎氏はかなり役に入ってらっしゃるようで
ドラマが始まった頃の特番で「そのへんの物を投げつけたくなりますね」と苦笑交じりにおっしゃっていたな。
じきに最悪な別れ方をする2人をどう描いていくのか。ドキドキです。
早くはなちゃんのもとへ戻って来て蓮さまー!!
そして村岡印刷さんの珍獣お宅っぷりちょっと何とかならないかな(;´∀`)。


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展覧会を見た後は、せっかく日本橋に来たので新しくできたコレド室町もぶらぶら。
提灯の道がありました。夜は綺麗に灯るのでしょうか。


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電車に乗って移動。後楽園駅で降りて、東京ドームシティ ラクーア内にある
ムーミンベーカリー&カフェに来ました。
着いたら1時半を過ぎていたのですが、ものすごい人気のお店なので入口に行列ができていて
お店の中に入れたのは2時半でした…おそるべしムーミン。

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お店に入るとこんなディスプレイが。黒いハットはムーミンパパがいつも被ってるのですね。
これにメニューを入れて店員さんが持ってきてくれます。

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席に案内されたら椅子の隣にスノークのおじょうさんが!フローレン!わああぃ。
他にもムーミンやリトルミィ、ママやパパ、スナフキン、スニフ、ニョロニョロ、ご先祖様など
色んなぬいぐるみがいて店員さんがどうぞ~と連れて来てくれるんですよ!
ムーミンファミリーとごはん食べられるとか幸せすぎる。

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サーモンスープとサラダのプレートを注文。フィンランドの家庭料理ですって♪
パンの食べ放題もついていたのでいっぱい取ってきてしまった。

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「そろそろ交代しま~す」と店員さんがやって来て、なんのことかと思ったら
ムーミンパパを連れて来てくれたのでした☆フローレンと交代。
フローレンは別のお客様たちのところに行ってそこでの写真撮影大会に参加していました(笑)。

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ニョロニョロのケーキ☆
ムーミン&スニフのクッキーとニョロニョロのクッキー、カトラリーの先にもニョロニョロ!

は~おいしかった…。
お店に入ったときはすでにランチが終わってティータイムの時間だったので
次回はランチの時間に来たいです。

あと、後楽園駅へ戻ったとき初めて東京ドームを間近で見ました…外からだけですけど。
よかったこれで「東京ドーム○○個分」ってニュースとかで言われても何となく想像できるぞ…。
(今まで見たことなかったから全然ピンとこなかったのです)
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テーマ : 児童文学・童話・絵本    ジャンル : 小説・文学

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歴史やアートも溺愛中
最近は新幹線とシンカリオンも熱い
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