2015-03-31 (Tue)
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国立新美術館のマグリット展の後、サントリー美術館の「若冲と蕪村」展に行ってきました。
1716年生まれの絵師である伊藤若冲と与謝蕪村にスポットを当てるという、
ありそうでなかった展覧会です。
1716年というと尾形光琳やケンペルが亡くなったり徳川吉宗が将軍職に就いたりと
なかなかセンセーショナルな年でもありますな。
その後は火消制度や目安箱が設置されたり、大岡忠相が町奉行に登用されたり
仮名手本忠臣蔵や錦絵や解体新書が爆誕したりと色んなことが待ってるよ!
田沼意次も鈴木春信も平賀源内も円山応挙も喜多川歌麿も十返舎一九もこれから生まれてくるよ!
時代はまだ…始まったばかりだ…( ̄ー ̄)ニヤリ

同い年ながら境遇も作風もまるで異なっているのは知っていましたが
ここまで多くの作品を見比べることは今までなかったので楽しく鑑賞しました。
若冲は京都の錦市場生まれの京都育ち、
蕪村は大阪生まれで42歳のときに京都の四条烏丸へ移住しているんだよね。
2人とも本格的に花開いたのが40代だったり「若冲」「蕪村」と名乗り始めた時期も近いみたいで
そんなところも同時期というのがホワンとするなあ…。
直接顔をあわせた記録は残っていないものの、
2人の共通の友人に円山応挙・池大雅・大典顕常・木村蒹葭堂などがいて
もしかしたら会っているかもしれないっていうのがこう、夢見ちゃうよね。
(大典は相国寺の禅僧で、景和と号していた若冲に「若冲」の号を与えたとされる人です)

入口には若冲・蕪村・池大雅夫妻ほか著名人が絵を寄せた「諸家寄合膳」と「諸家寄合椀」という
何だかすごいアンソロ陶器がありました。
若冲はきびきびとしたタッチの梅図を、蕪村はゆったりした翁自画賛を寄せています。
なんかもうこういうの見ちゃうと「会ってたよ」と言われてるみたいでたまらないねー!!
池夫妻のそっくりな花図に微笑んで、曽我蕭白のねずみ&水仙図にニヤリとしました。
蕪村と応挙合作の水墨画「蟹蛙図」は蛙が蕪村で蟹が応挙なのですが
「これ、応挙?」って聞きたくなるくたいざっくりした蟹で(笑)。
応挙の家は四条にあったので蕪村とご近所さんなわけで、つまり若冲ともご近所さんだよ!
顔を知らなかったとしても絶対ニアミスしてるって思っちゃうし
会ってた記録はないよ!でもこんな近くにいたよ!とかもう、どうしろと妄想しろと??(落ち着け)
京都画壇まじあなどれない。

若冲の作品は「雪中雄鶏図」や「糸瓜群虫図」を始め、
ニワトリや虫、梅、野菜、オウムほか動植物のオンパレードです。
カラフルで緻密な鶏、ほんま手抜かないというか手の抜き方知らないんじゃないかっていうくらい
数ミリ単位まで描きこまれてて、ちょっと待ってちょっと待ってお兄さんどんだけ凝るのっていう。
ろくにプロの指導受けなかった人間マジけしからんな!いいぞもっとやれ(✿´ ꒳ ` )
オウムちゃんは例によってきれいな飾りとともに鎖につながれて首をかしげていて
ほんと羽毛のひとつひとつまでふわふわ感が漂っていて触ってみたくなる…。
墨画の「寒山拾得図」は拾得が後ろ向きで、寒山がニッコリ微笑んでいます。
この2人はだいたい笑って描かれるけど、目が三日月になっているのは珍しいなあ。
「雷神図」は持ち物の太鼓を追いかけて空からまっさかさまに落ちてきた雷神の水墨画で
目を回しているみたいな姿がおかしくて笑ってしまう。
太鼓には若冲が牡丹や菊の花によく使う、お得意の筋目描きが使われていました。
「乗興舟」は大典と一緒に淀川下りをしたときの景色を長々と描いた拓本で
相変わらず惚れ惚れするような漆黒とぼかし…とても再現できそうもないレベル。
で、若冲ってほかにも版画作ってたんですね!知らなかった!
花鳥版画と題されたシリーズは漆黒の背景にカラフルな動植物が摺られています。
肉筆画とは違い、時間が止まったような一瞬の動きをとらえてデザインした感じで
でも木の葉っぱはちゃんと虫食いになってた(笑)。
これ誰か着物にしてくれないかな~。
葡萄図着物はすでに立命館大学が制作していますが、花鳥版画はすごくモダンな柄になると思う)
「売茶翁像」は若冲や大典が親しかった高遊外という黄檗宗僧の生前の姿を描いたもので
まるでふらりとどこかへ行ってしまいそうな雰囲気がおもしろい。
「六歌仙図」は六歌仙の飲み会の図で(笑)、もうそれだけでも笑えますが
在原業平や大伴黒主が酒の肴に田楽を焼いてるのがさらに笑える。
小町だけむこうを向いているのはご愛嬌かな。
「髑髏図」は本物を見ながら描いたのかと思うくらいリアリティがあって
でも写実的じゃないのは若冲さんだからだな…。
ああもう何から何までかわいいよ、ずっと見ていたい!

禅僧でもあった若冲は仏画も残していますが、やっぱりそこは若冲です。
「五百羅漢図」は波を渡る羅漢たちをいっぱい描いていて、
数えたら本当に五百人いるんじゃないかという気さえしました。
(京都・伏見の石峰寺には若冲がデザインした五百羅漢像の群があります)
「果蔬涅槃図」は大根を釈迦に、周りに集う弟子たちを様々な野菜にしてしまったロックな水墨画です。
何度見ても笑いしか出てこないのですが、ほかの掛軸と違って紙が真っ白で折れ目もなくて
とてもいい状態で保管されていることが感じ取れて、持ち主にそっと感謝。
あ、あと、若冲に道号と僧衣を授けた伯珣照浩の書もあったよー!
伯珣さんは今回展示されている若冲の「猿猴摘桃図」にも賛を入れています。

蕪村も負けずにかわいいです(笑)。
「黄石公・王猛図」は隠士と宰相を描いた図ですが、
上半身裸になって一心不乱にシラミをつぶしている王猛が気の毒だけど微笑ましい。
「飲中八仙図屛風」は飲中八仙という昔からよくある画題を描いたもので
李白や蘇晋や張旭などがヘベレケに酔っぱらっています(笑)。
特に李白の酔っぱらいぶりはひどい、両脇から支えられてやっと立ってる(苦笑)。
自画賛「涼しさに」はウサギが臼をついている図で
秋田の宇兵衛という人を訪ねた際に描いたそうですが、
宇兵衛の宇を卯と書いてウサギ化してしまっているユーモアにほのぼのしました。
「奥の細道図巻」はイラスト入り奥の細道って感じで、芭蕉の文章に蕪村が絵を添えています。
わたしが見た日は"行く春や鳥啼き魚の目は涙"の場面が開いてあって
「人々は途中に立ち並びて後ろ影の見ゆる間ではと見送るなるべし」に添えられた絵は
芭蕉と曾良が去っていく姿を多くの人が見送っている味わい深いものでした。
蕪村は芭蕉に強い憧れを持っていて(芭蕉が大坂で亡くなっているのも影響ありそうだな…)、
若い時には東北を行脚してまわる奥の細道旅行を敢行していまして
その記憶も元になっているかもなあ。
92年ぶりに見つかったという「蜀桟道図」の霞がかった山々が美しくて
晩年でもこんなに元気に絵を描いている蕪村がすごくいとしくなりました。

2人が生きた江戸中期は清から沈南蘋(南画家)が渡来し華麗な絵を残して去って行ったため
南画がブームになりまして、2人も少なからず影響をうけたようです。
沈南蘋の「柘榴群禽図」はバラと柘榴の根元にカラフルなつがいの鴛鴦がいて
若冲ほどの強烈さはないんだけどすっきりと色鮮やかで好き。
全面に舞う鳥たちは蕪村の「枯木叭々鳥図」に影響を与えたのですな…。
李厳「花下遊狗図」のコロコロした子犬たちも蕪村が「仔犬図襖」の参考にしたと思われます。
伝李公麟「猛虎図」はギョロ目がものすごく印象的で
ほほう、これが若冲が模写した虎図の元絵か!肉球でかいな!と感動したのですが
若冲はさらに色彩を強くして目とか体毛とかを強調させてしまっていたのを思い出した(笑)。

吹抜け展示室にあった若冲「象と鯨図屏風」「蔬菜図押絵貼付図屏風」と、蕪村「山水図屏風」が
ほんとにもう!
若冲の白象と黒鯨は何度も画集で見ていますが実物を見るのは初めてで大興奮。
あぁあの象の尻尾があの鯨の潮吹きがっ!目の前にっっ!
パオーと鳴き声が聞こえてきそうな象の鼻先がくるんと巻いているのがかわいいし
ザブーンと波音が聞こえてきそうな波濤もやっぱりくるくる巻いてるし
ほんとデザイン性高くてかわいい。
蔬菜図はかぶや瓜、蓮根、大根、里イモなどの野菜がごろごろ描いてある水墨画で、
野菜の匂いとか味とか重たさまで伝わってくるような大胆で細かくもある絶妙なタッチに感動した。
(「胸の内の奇を描いた」という若冲の言葉も伝わっているそうです)
白象と蔬菜は向かい合っていたので、間に挟まれて幸せいっぱいでした☆
いつかの長沢蘆雪展で龍虎図襖に挟まれたときと同じくらい幸せでしたよ。
山水図は…さっきまで見てきた蕪村はいい具合に肩の力が抜けた人という印象だったのですが
この山水図を見てしまうと撤回せざるを得ない、
銀箔がびっしり貼られた銀色の世界にじわりと浮かび上がる山の神秘。
しかもライティングがすばらしくて、屏風絵って折れ曲がることで立体感が出るのですが
白ライトが当たっていたので遠近感までわかりました!
すげー3Dメガネかけてないのに山が遠くにあって岩や木が手前にあるよ…。
できれば自然光とろうそくの灯だけで見てみたい、どんな風に見えるのかな。

蕪村は1784年に68歳で、若冲は1800年に85歳で亡くなります。
1784年といえば志賀島で金印が発見されて、1800年はアメリカの議会図書館ができた年だ!
さらに大典が亡くなったのは1801年…若冲を見送って役目を果たし終えたかのようですな…。
若冲のお墓は相国寺と石峰寺にあって、相国寺の生前墓は5年前にお参りしたので
次は没後に建てられた石峰寺のお墓に行ってみたい。
蕪村のお墓は先日の京都旅行でお参りしたのですが、とても静かな山の中にありました。
今回の展示で奥の細道画巻を見たので、蕪村が芭蕉庵のとなりで眠りたいと願った理由が
なんかわかりすぎるくらい、よくわかった。

マグリット展は頭の後ろが凝りましたが、若冲と蕪村略してじゃくそん展は出てきたら頭の前が凝ってて
たぶん前頭葉をフル稼働させまくってた。


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現在、ミッドタウンのお店では春や桜をイメージしたスプリングメニューがいただけます。
写真はこの日のランチ。IDÉE CAFÉ PARCの18穀米のミックスサンドイッチに
桜シフォンケーキ・さくらとレモングラスのホットティーのセット。
ホットティーは結構甘くてさわやかな味がしました。

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お土産に買ったサン・フルーツのさくらババロア☆
見てくださいよこの桜の花を閉じこめたゼリーにミルク味のババロア、花びらの器!
販売期間は桜が散るまでという雅なスイーツです。
すごくおいしかったのでまた食べたいけど、たぶん来年になるかな…来年もありますように。


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ミッドタウンガレリア地下には6月1日までサモトラケのニケ(複製)がいますよ☆
マグリット展と同じく新美術館で開催中のルーヴル美術館展の関連展示です。
結構大きくて2~3メートルくらいあるんじゃないかな…。
ニケはいつかルーヴルに本物を見に行きたい。

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こちらもゲット。とらやさんの琥珀羹「ルーブルの光・紅」☆
とらやパリ店オープン25周年記念のお菓子だそうで、ルーヴル美術館のガラスピラミッドと同じ四角錘。
フランスのボルドーワインのさわやかな香りと味が楽しめました(*´∀`*)。
お酒飲めなくても食べられるのうれしい。
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2015-03-27 (Fri)
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国立新美術館で開催中のマグリット展に行ってきました!
日本では13年ぶりの大回顧展だそうで展示数も膨大、こんなに見られるとは思わずクラクラ…
奇妙でふしぎで美しくて心地よい世界にたっぷり浸ってきました。
青空が、鳩が木が、窓、楽器、卵、岩、タイル、コップ、馬の鈴、バラ、トルソー、山高帽の紳士が!
絵の隣にはマグリット本人のコメントが添えられていて
制作に対する思考過程や、彼には世界がどう見えているかを垣間見られて二度おいしかったです。
(代わりに学芸員さんの解説は一切ありませんでした。こういうのも初めて)

入口からして気合いが入っているのがわかって燃え尽きるほどヒートしかけましたが
会場の照明がいつもより暗いことに気づいてほう…と落ち着きました。
(来場していた学生さんが「暗くてよく見えない」と漏らしていた)
うむ、マグリットはそんなに光源ない方がいいよね。

まずは初期作品。ブリュッセルの美術学校在籍時やその前後に制作された絵が中心です。
パッと見て何というかこう、ピカソの初期作品を見るような思いといいますか
「マグリットはどこ…?」と戸惑ってしまいました。
色彩やタッチなどに後年の面影は見て取れるものの、まだ手探り状態だったのかもしれないな…。
黒衣の女盗賊かっこよすぎる。
卒業してからは雑誌の表紙や広告デザインなど商業美術に関わりながら生計をたてていたようで
楽譜の表紙とか見るとすでに山高帽の紳士みたいな人がいてニヤリとします。
これが彼の出発点か~。
マグリットがデザインした広告の隣にデュフィの作品の写真が載ってたりしておもしろかった。

ジョルジョ・デ・キリコ「愛の歌」の影響を受けてからは一気にシュルレアリスムに傾倒してて
不可解さ10割増。
ここからわたしの知っているマグリットになりましたね~。
楽譜を人と木に切り取って貼りつけてみたり、木の幹がチェス駒っぽかったり
恋人たちに布をかぶせて顔がわからないようにしてキスさせたりと
それとそれ組み合わせちゃうんだ…って呆然となる率高し。
「困難な航海」は構図もオブジェの配置も明らかにキリコですが、キリコほど粘っぽさはない感じ。
「一夜の博物館」の手首とトマトはわかるけど下のオブジェと切紙が唐突すぎて「は?」ってなるし
「不穏な天気」は青空に浮かぶ裸体と楽器と椅子がわけわからん。
そんなときにキャプションに添えられたマグリットの言葉を読むと
ああそうか、と納得してしまうからふしぎ。
最初はオブジェの不釣合いさや絵とイコールじゃないタイトルに首をかしげるばかりでしたが
それだと余計に混乱して不安になるので、一切考えるのをやめて
マグリットの言葉とともに感じるままに見て考えたいときに考えるようにしたら
水を飲むみたいにするする入ってくるように☆
「田園」にも「オブジェを違う名前で呼ぶ。通常からセンセーショナルへ」と寄せられていることだし、
イメージが解放されていくのを楽しむことにしました。

マグリットの絵には空がよく登場して、中でも青空が最も多い気がする。
「恋人たちの散歩道」は窓の向こうの青空に不安しか感じないし
「呪い」は画面いっぱいの青空にやっぱり不安になるし
「野の鍵」は割れた窓ガラスに青空が映っていますが角度的にありえない映り方だしなあ…。
「深淵の花」は青空をバックに馬の首についていた鈴を花に見立てて
深淵の縁に危険な植物のようにして咲かせたようですが
「日常的なものに悲鳴を上げさせたい。オブジェが新しい順序で並べられ心をかき乱すような」との
本人コメントにわたしが悲鳴を上げそうに。
そうだねマグリットの絵を見てると叫びたくなるね…叫んだらスッキリするんじゃないかと思うほどに。
ただ、不安だけではないのがマグリットです。
「空の鳥」「大家族」は両方とも鳥の形に青空が描いてありまして
空の鳥に希望を感じたのは空が鳩だったからだし鳩の下に街の灯りを見たからかもしれないし、
大家族は背景が海なので、ノアが放った鳩がオリーブの葉をくわえてきたお話を思い出したりしました。
あと、今回は展示されてないけどわたし「世界大戦」という作品がとても好きでして
あの空はちょっと灰色く霞んでいるのですがあれも好きな雰囲気です。

窓やカーテン、鈴、たまご、魚、コップなど生活用品からバラや岩などの自然物なども
絵にたびたび登場させています。
「空気の平原」と「絶対の探求」は一枚の葉っぱを木に見立てたりとか、
「自然の驚異」の頭は魚で足が人間のセイレーンとか、
「記念日」の部屋いっぱいの大岩とか、
「無知な妖精」のいつものモチーフを3Dみたいに立体的に並べて描かれているのとか、
「心臓への一撃」は『ファントマ』第1巻表紙のタブローを制作したときに
暗殺者の短剣をバラに変えて描いたとか。
オブジェのどれ一つとして同じ役割を持っていないのは
何十年というキャリアの中で同じオブジェを繰り返し別の方法で配置することで
物と名前の関係性を白紙にする壮大な実験だったのかもな…。
「オルメイヤーの阿房宮」は幹が折れて根っこを丸出しにした木の絵ですが
なんだか崩壊したラピュタを見ているようで、
隣に並んだ「シェヘラザード」にもその壊れた木が植わっていて、しかも無数の鳩が飛び交っていて
うわあってなった。

人間のからだについても、特に手首と女性の裸体をよく描いていて
「永遠の明証」(ヌードを5つの小さなキャンバスに分割している)とか
「生命線」(女性の上半身が夜の空色に染まってる)とか
「夢」(女性の影がリアル)とか、どんな気持ちで描いたのかなって思う。
「手の力」には城やコップなど人の手でつくられるものや使われるものが描いてある。
「占い」の絵の、ど真ん中に人間の鼻が描いてあるのは
「夜中に目覚めたとき、自分の体が巨大なのか塵のように小さいのかわからなくなる感覚」を
表現したとキャプションにあって、
あっそれわたしにも経験ある!ってびっくりしました。
疲れて目が覚めたときによくそうなりますね、なんなんだろうねあれ…。

1943年に描いたという「炎の帰還」は男が街を踏むという珍しくわかりやすい絵で
同じ年に描かれた「禁じられた世界」は横たわる人魚で、色彩がぼかされて明るくカラフルで
どうしたんだマグリット、まるでルノワールじゃないか!と肩つかんで揺さぶりたくなった(笑)。
当時のベルギー情勢への抵抗として色調を明るくしたそうですが
いつもの輪郭くっきりなタッチはどこへやら、本当にわかりやすくて逆に混乱しちゃったよ。
(マグリットといえばこんな絵、というイメージにとらわれていたのを解放してもらったとも言えますが
彼の場合ゆるゆると変化するのではなくジェットコースター変化なので
とっさにやられると頭が追いつかないのだ)
隣に並んでいたアリスの絵は例によってどこがアリス?とツッコみたくなるのですが
「不思議の国では木が生きていると想像した。だから風景と木には人間の表情が与えられている」と
コメントされていて、はあなるほど…と腑に落ちてしまうからこわい。
こちらも明るい印象派タッチで、緑の魔人っぽいのがジーニーに見えました。

他にもゴッホの絵をやりたかったと思われる「赤いモデル」とか
マグリットが「エドガー・アラン・ポーなら絶対に喜んだはず」と豪語した「アルンハイムの地所」や
「ボッティチェリの女性を描きたかっただけ」という「レディ・メイドの花束」など
影響を受けた作家や読書歴なども読み取れました。
マグリットが過去の絵画を模写したり引用したりすると何となく"らしくない"と感じてしまうのは
たぶん、シュルレアリスム以降のマグリットの作品が気品と不思議さに満ちていて
ものすごく几帳面な作業の積み重ねによって成立しているのが垣間見えるせいかと思う。
今回、マグリットの言葉をキャプション代わりに読んで
すごくそのことがわかったのですけど、
現実にはありえない景色をあくまで写実的に描くギャップから独特の神秘性が生まれて
不思議さとまじめさが相反せずに同居しているというか、
むしろ彼はまじめに描けば描くほど不思議が強調されていくのだなあと感じました。
あと、これは単に連想しただけだけど「絵画の中身」は映画『MASK』の主人公の変身した姿のようで
絶好調!っていう山ちゃんヴォイスが聞こえてきそうだった。

すごく気に入ったのが「光の帝国II」「白紙委任状」「傑作あるいは地平線の神秘」「ゴルコンダ」。
「光の帝国」は青空の下に、夜の帳の降りた街があるというシュルレアリスムの真骨頂のような
文句なしに美しい絵です。
マグリットは世界に昼と夜があることはポエジー(詩的)と感じていたようで
昼と夜が同居する絵を何点か制作していますが、やっぱりこれくらい大きいと神秘性もアップ。
どこまでも青い空にぼんやり灯る街灯に昼なの?夜なの??って脳の混乱も最高潮だけど
きれいだから気にならない、むしろ楽しい。
「白紙委任状」は馬に乗って森を行く女性の絵ですが
空間が奇妙に前後していてありえない風景になっています。
マグリットの言い分は「委任状は白紙、つまり彼女にやりたいようにやることを認めるもの」だそうで
そうか、彼女がこうありたいならしょうがないな…と本日何度目かわかりませんが納得。
「傑作あるいは~」は3人の紳士の頭上にそれぞれ三日月が描かれていて
なぜかというと「人が月について考えるとき、それは彼の月になる」からだとか。
そうだね、人がイメージする月って十人十色だもんね…。
「ゴルコンダ」は今回のポスターにもなっていますね、青空から降ってくる無数の紳士の雨。
どれも一人ひとり顔が違っています。どんな傘があれば濡れずにすむだろうとか考えました。
あ、あと「透視」もよかった!
テーブルの卵を見ながら絵を描く男のキャンバスには、翼を広げた鳥の姿があるというもの。
夜中に目が覚めてしまったマグリットがたまたま部屋の鳥籠を見て
籠の中に鳥ではなく卵が見えたという錯覚に自分でびっくりしたのがきっかけだそうで
どんな発想やねんと突っ込んだ。
「模範例」もよかった。林ナツミさんの浮遊少女ならぬ、マグリットの浮遊紳士。
いや、浮いてないかもしれないけど浮いてるように見えたんだ…。
マグリットが亡くなったとき部屋に残されていたという「テーブルにつく男」も初めて見まして
本当に簡素な素描なのですが、ここからどんな絵になるはずだったのか想像して楽しくなりました。

写真(複製)作品もいっぱいありました。
「イメージの忠実さ」という、マグリットの絵を実際にやってみた的なシリーズです。
顔を果物や石で隠したり、紳士の後ろに顔のない紳士がいたり(帽子だけ浮いてる)、
水着の男性が本を背負ってたり、今回展示されている「透視」の絵を描くマグリットがいたり
もはやナニコレ珍百景。
そもそも本人の近影が山高帽にコート着て顔を手で隠して片目だけチラリだしなあ、徹底してる。
あ、あと休憩室でマグリット夫妻のホームビデオが上映されていましたよ。
アトリエでいちいちカメラ目線になりながら大げさなポーズ取りながら
キャンバスに「ROSEAU」ってでかでかと描くマグリットの隣で奥様が苦笑してるやつ(笑)。

会場を出た後、頭の後ろがやたら凝ってました…たぶん海馬あたりをフル稼働させていたんだと思う。
「考えるな、浸れ!」を合言葉にするのオススメです。
ミュージアムショップにもグッズがいっぱい、どれもシュールなアンバランスデザインが面白くて
(「人の子」がフィギュアになっていて笑った)、
気をつけないと無意識にお財布開けてるからこわい。
マグリットの絵ってグッズ向きかもな~本人も広告デザイナーやってたし…。
店員さんたちがすごく楽しかった(笑)お帽子、お似合いです。

中学生以下の方は無料だし、4月13日までは高校生も無料だそうなので興味ある方ぜひー!

「物と名前との関係は、その物に対して
より適切な別の名前を見つけることができないほど密接なわけではない」
(ルネ・マグリット「言葉とイメージ」より)


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新美術館の前には桜の樹がたくさん植えてあります。少し咲き始めていました。

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かわいい~。

この後、ミッドタウンに移動してサントリー美術館の「若冲と蕪村」展も観てきましたので
次回記事で書こうと思います。


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2015-03-23 (Mon)
太田記念美術館の「江戸っ娘 Kawaiiの系譜」展に行ってきました☆
町娘や武家の女性たち、髪結い師、遊女や芸者などを描いた華やかな浮世絵がたくさんあって
どの人も着こなしがステキだった!
展示品はほとんど江戸後期で町人文化真っ盛り、デザインも着こなしも最高潮だった時期ではないか~。
絵の着物は絵師か彫師がデザインしたといいますから
気合いの入った柄を見ると「あっこの人センスいいなあ」とか思いながら眺めます。楽しい。

入ってすぐの肉筆画コーナーは、春が近いせいか桜の掛軸が多め。
水野盧朝「向島桜下二美人図」の桜は満開の花の樹の下に女性たちがいて
(水野さんは武家の人で絵はただの趣味だったとキャプションにありましたが
こんなすごい絵を片手間に描けるのすごいなって思った)、
渓斎英泉「ほおずきを持つ美人」の桜はハラハラと花びらが散っていました。
二代目歌川豊国「桜下短冊を結ぶ娘」は短歌を書いた短冊を桜の枝に結ぼうとする女の子を
四つん這いになった男衆が背中に乗せてあげていました。
女の子の着物にも花がぎっしり描きこまれていた。
肉筆は絵師のタッチがダイレクトに見て取れていいですな~。
彩色も盧朝は薄くあっさり、英泉はベッタリ塗ってるように思う。

歌川国貞「江戸名所百人美女」シリーズはいつ見てもため息が出るレベル、
霞ヶ関の大名家の姫君はありとあらゆる花の着物をまとっているし、東本願寺の金魚柄着物も派手だし
三囲は牡丹柄着物の女性の背後に後ろ向きに番傘をさした粋なあんちゃんがいるし
赤坂氷川の優雅に琴を弾く奥女中さんの美しさ。
広重に負けたくなかったからといって国貞おじいちゃん、がんばりすぎだろー。
(このシリーズを刊行したとき国貞は70歳を超えていたそうです)
国貞アニキの絵は何から何まで神経がゆきとどいていて
明らかにわたしにないスキルを「どうだ驚いたか!」とばかりに見せつけられるので
無意識に勉強してしまいます。
かんざしってどう描くんですか、その花はどうやって描くんですか…。
逆に、歌川国芳の「羽子板を持つ娘」などは愛くるしいというよりニヤリとした顔で
国芳が描くとなんでも粋になるなあと思った。
彼もスキルはハンパないけどアニキとは異なるよね、絵の人物みんなアスリートに見えるもの。

身だしなみを整える姿や化粧品が描かれている絵も。
国貞「江戸名所百人美女 人形町」の女性が持っている紙袋には「寿々女香」と書いてあり、
これは当時の化粧品なのでタイアップ錦絵かもしれないとキャプションにありました。
他にも渓斎英泉「化粧の美人 顔そり」に描かれている「美艶仙女香」は白粉で
発売元の坂本氏が錦絵で宣伝していたのかもしれないそうです。
(錦絵は着物をはじめアクセサリーやグッズ、本やお土産などの宣伝にも使われましたよね、
お菓子屋さんのパッケージ袋とかも絵師が描いたはず)
同じく英泉「紅つける美人」は歯磨きをする女性の姿ですが
紅入り歯磨き粉なるものを歯ブラシにつけて口を赤く見せていたとのこと。高そう!(笑)
あと、同じく英泉の「江戸の松名木尽 御行の松根岸」の女性の、
耳にかかる髪の毛1本1本のタッチに絵師と彫師の技の神髄を見た気がして息をのんだら
女性の側に美艶仙女香がしっかり描いてありました。きみもか。

着物デザインも奇抜なのが多くて、えっこんなのあり?ここまでやっちゃっていいの??と驚きの連続。
菊川英山「今様女扇」の女性は澤村宗十郎の観世水模様に、坂東三津五郎の花勝見の帯。
英泉「当世松の葉 一仲節」の、物思いにふける遊女の着物はやじろべえと團十郎のコウモリ。
「逢妓八景 富ヶ丘の時雨」の芸者の帯には天使の絵。
国貞「関寺小町」の懐中鏡(iPadに見えた・笑)を開く女性の着物は
カエル・柳・水流ということで花札(小野道風)。
風流花暦 女郎花」の着物は笹に大きな蟹が描かれていて
音が細蟹(蜘蛛の古名)、蜘蛛は糸をかけることから転じて織姫のことなわけですな。
今世斗計十二時 未の刻」の女性は朝顔の着物ですが
さしている日傘まで朝顔柄!こんな傘みたことない…。
挿入された狂歌が「三味線の糸の故さへ三河路の岡崎からやならふ女子」ということから
三味線のお稽古帰りの様子とわかるそうです。
「時世百化鳥 ぺんぺん草に琴引鳥」が何から何までおもしろくて、
かんざしに宝珠や打出の小槌をぶら下げているのはわかるんだけど
けだしから覗く襦袢の模様が狐拳(狐・猟師・庄屋の三すくみを用いた遊び。
猟師は狐に勝ち、庄屋は猟師に勝ち、狐は庄屋に勝つというじゃんけんのようなものです)を模していて
小さな小さな狐・猟師・庄屋がびっしり描かれていて
描いた絵師、彫った彫師、色をつけた摺師の腕について考えずにはいられませんでした。
なんでこんな模様描いちゃったんだろうね!途中で頭おかしくなりそう~。

遊女たちの着物も数十キロもの重量が感じられるデザイン。
国貞「二五五四好今様美人 祭り好」の遊女の着物には大きくて立派な鶏がいて
三社祭にて大伝馬町が曳っかわせる山車「諌鼓鶏」を描いたのだそうです。
代々山という吉原の遊女が着ている着物、国貞の絵はカラスと白鷺で
英泉の絵は染めでも刺繍でもなく造花を縫い付けたというハンパなさ。
代々山が本当にこれを着てたのかどうかわかりませんが、なんか近いもの着てそうだよね…。
遊女はヘタレてはいられない職業なのだ。
(ちなみにどちらの絵も鼈甲をたくさんつけていますが、当時、鼈甲は高価でしたので
買えない人は水牛の角などを加工して作った模造品をつけることもあったようです。
似せものと知らなかったわけではなく、わかっていて鼈甲のつもりで楽しんだのかもしれない)

とまあ、そんな具合に国貞や英泉の連続でしたから
奥村政信の「傘をさす美人」がふいに目にとびこんできたときはあまりの画風の差に驚きました。
政信と国貞は年の差が50年以上あるので無理もないですが
ああやっぱり政信の頃は雅、国貞の頃は俗の全盛期なのだなあと思った。
傘をさす~は柱絵で、女性の袖合羽に市松や格子、蕨や葵などの模様が
まるで箱根細工のように規則正しく並べてあって、
着物全体に大胆なデザインを描く国貞や英泉とはちょっと印象が異なりますね。
たぶん政信に続いて春信や歌麿あたりが、雅を描いた最後の世代ではなかったかな…。
そんな鈴木春信は『絵本節操草』が展示されています。
手習い中の少女たちを描いたページが開かれていて、ひとりは先生についてお習字していますが
ほかの2人は飽きてしまったのかあやとりに興じていました(笑)。
1778年刊行ですので春信の遺稿をもとに制作されたと考えられています。
例によって春信の女の子たちなのですごくかわいくて胸キュン、
あやとり中の子の側に風呂敷包みがひとつあって、隣に小さなウサギがいるのですが
これは本物なのかお人形なのか…想像すると楽しくなりました☆
葛飾応為が挿絵を描いた『女重宝記』は1年前にも見たなあ。
糸紡ぎ、機織り、琴、裁縫、手習いをする女性たちが描かれたページが開かれていました。
糸紡ぎの女性の側に猫がお尻を向けて小さく丸まっているのがかわいかった。

約260年の間に華美な服装を禁じるお触れが何度も何度も出された江戸時代。
錦絵に描かれた着物やアクセサリーはもちろん実在したものもあり、今日に伝わるものもありますが
必ずしもすべてのデザインが実在したわけではなく
ほとんどは絵師や彫師たちが腕を振るい版元が世間に発表したファッション表現の結晶です。
絵を買った人たちは一度でいいからこんなの着てみたい見てみたいって思っただろうなあ、
わたしも実在するなら見てみたいし着てみたいもの。
あれだ、わたしたちがパリコレのブロマイドやSEX AND THE CITYを観るような気持ちと
似ているんじゃないかな…。
ランウェイを歩く美しい着こなしのモデルさんを眺めているみたいな、あのわくわくする気分。
近代の女学生文化と良妻賢母教育がイコールになってないのと同じで、
江戸時代も女大学と町民文化は全然イコールじゃないなって思いました。フリーダム!

テーマが着物ファッションだったせいか着物姿の鑑賞者さんがちらほら。
太田さんは着物姿の人をよく見かけますが今回はいつもより多かったような印象です。
わたしもそろそろ新しい着物ほしい。


petercafe1.jpg
この日のランチは自由が丘にオープンしたばかりのピーターラビットガーデンカフェにしました!
たまたまTwitterで見かけてすぐ行こうって決めて、いつにしようかと思ったのですが
太田さんが原宿だからちょうど副都心線から東横線直通で行ける(゚∀゚)☆と気づきまして。
オープン3日目だったのでお店の外にたくさんのお花、行列もできていました。

petercafe2.jpg
待ちながらエントランスポーチをパチリ。素敵なイングリッシュガーデンです☆
ピーターがにんじんかじってるのでマグレガーさんのお庭かな。
ライトが埋め込まれていたので夜にはライトアップとかあるのかもしれない。

petercafe3.jpg
ダッチェスのアフタヌーンティーセットをいただきました☆
ベーコンとレタスがぎっしり挟まったサンドイッチにスコーンと苺タルト、ローズティー。
サンドイッチはパンが3枚使われていてボリュームありました。
スコーンが外はサクサク、中はふっくらですごくおいしかった!

petercafe4.jpg
「ピーター君が相席してもいいですか?」と店員さんが連れて来てくれました~!

他にもオムライスや野菜カレーなどピーターをイメージしたお料理がありますので
次は何をいただきに行こうかな٩( ᐛ )و
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2015-03-19 (Thu)

こんにちは!FC2ブログトラックバックテーマ担当ほうじょうです今日のテーマは「そろそろ春だな~と思ったこと」です。3月も中旬に差し掛かったところ、暖かい雰囲気が続いていましたが急に寒くなりましたね雪が降った地域もあるようで!私も昨晩「なんだこれは寒い~!」と言いながら帰路についておりました。ですが、3月といえばもう春も間近月末になれば桜が咲いてくる地域も出てきますね!。私は、花粉が…という話がちら...
FC2 トラックバックテーマ:「そろそろ春だな~と思ったこと」


・陽が伸びてきたとき
・朝の気温がいつもより高いとき
・桜開花情報や東大寺お水取りのニュースを見たとき
・ダウンコートが暑く感じるとき
・水道水が冷たく感じないとき
・庭の梅や椿、福寿草が咲き始めたとき
・オリオン座が低く見えるとき
・うぐいすが鳴いたとき
・桃の節句のとき
・お菓子屋さんがうぐいす餅や桜餅を売り始めたとき
・本屋さんに桜の本が並び始めたとき
・図書館や美術館や博物館が桜に関する展示を始めるとき
・歌舞伎座が春の演目を発表するとき
・日本橋三越が「越後屋、おぬしも春よのう」の垂れ幕を下げたとき
・TLに春コミ参加の告知が流れるとき
・近所の学校から卒業ソングが聞こえてくるとき
・父と弟が花粉症対策を始めたとき

あと最近、月イチペースで川越に行っているのですが
先日、川越城本丸御殿のそばにある三芳野神社を訪れたら梅がちょうど見頃を迎えていました。
miyoshino1.jpg
参道をパチリ。
写真だとわかりづらいかもですが、白梅と薄いピンク色の2種類が咲いています。
あんまり綺麗だったのでブラブラしていたら梅の花びらまみれになりました(笑)。

三芳野神社は、江戸時代初期に河越城が築かれた際に城内の天神曲輪に遷宮されたので
お城の天神さまとして親しまれていたようです。
当時の人がここにお参りするためには大手門から門を3つくぐってこなければならず、
また侵入者を防ぐためお参りに来た人は帰りに厳しく調べられたとのことから
「行きはよいよい帰りはこわい」の歌詞のある歌「通りゃんせ」が生まれたとも言われています。
確かに参道がとても細い道…。
境内にはわらべ唄発祥の地碑も建っていました。

miyoshino2.jpg
まるで雪のようだ~。
近づくとふわっと良い香りが漂います。梅の香りって落ち着いててだいすき。

miyoshino3.jpg
境内に猫さんたちがいました+゚+。:.゚(*゚Д゚*).:。+゚ +゚
結構、人慣れしていて寄っても全然逃げなくて、でもこれ以上は近づかせてもらえなかった。
にゃーん(=^ω^=)
他にも白黒さんやトラさんや真っ白さんなど、参道を歩いていくとにゃんこがいっぱいいました!
なんてこったここは猫様天国ではないか~。
全国に猫スポットはたくさんあってどこも行ってみたいのですけど
まさか車で通える距離にあるとは思いませんでした、穴場だ!
ありとあらゆる国を冒険してきた後で「なんだ、あれが僕たちの探している青い鳥なんだ。
僕達はずいぶん遠くまで探しに行ったけど、本当はいつもここにいたんだ」って言った
チルチルみたいな気分。
(そういえばチルチルたちが青い鳥を見つけるのはクリスマスの朝なので
あれもある意味、春の始まりの物語でもあるわけだ)

unakko1.jpg
菓子屋横丁のうなっ子さんの前では早咲きの桜が咲いていました!
ヒヨドリも来て花の蜜を吸っていましたよ~かわいい♪

unakko2.jpg
桜の隣にいたカメレオン!あまりに強烈なせいかほとんどの道行く人が写真を撮っていました。
川越出身の作家さんの作品だそう。


sugomori.jpg
帰宅したらこんなところで巣ごもり中の人が…。
にゃんこたちには、まだ春は来ないようです(笑)。


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2015-03-15 (Sun)
ogiwara1.jpg
先週、ジュンク堂池袋本店の「荻原規子 ファンタジーを語る」トークセッションに行ってきました♪
荻原さんの新作『あまねく神竜住まう国』刊行記念イベントです。
池袋店の喫茶は小ぢんまりした空間で作家さんとフラットに話せるので大好きだ~。

ogiwara2.jpg
ワンドリンク制につきホットティーを注文。
参加者のみなさんがひととおりドリンクでほっと一息ついた頃に時間がきて
荻原さんが真珠のネックレスをつけた白地に青模様のワンピースでご登場~☆
雑誌などでよくお見かけするお姿そのまま、とってもかわいらしい方でした。

トークというと作家さんがお客さんに向かってお話するのが一般的ですけども
今回は事前に参加者から質問を募集して、荻原さんがそれに答えてくださるという形式でした。
理由もお話くださって、ご自分だけしゃべるのは楽しくないのだとか^^
荻原さんのブログによるとご本人からの提案だったらしい)
質問の募集は2月からあって、わたしも僭越ながらいくつか考えてお店に投函して
どんな風に答えていただけるんだろう~とウキウキしながら当日を迎えましたらば
なんと「用意してきたけど数が予想以上で間に合わなかったものもありましたので
知りたいことがある方は時間をとるので今日、この場で聞いてください」とのこと。ひゃー!
トークの申込みそのものも、募集からあっという間に席が埋まってキャンセルも一切なかったそうで
改めて荻原さんの人気の高さに驚きましたが
「遠慮せずどんどん声だしてね~」との有難いお言葉に一気に和んでトークスタート^^

質問は大まかに3種類に分けられていて、まずは「荻原さんご本人について」。
インドア派でお絵かきや人形遊びが好きだった子ども時代を過ごされた荻原さん、
作家になろうと思ったきっかけはナルニア国物語を読んだことだったというのは
他の著書や雑誌のインタビューなどで聞いたことがあるな~。
アスランを始め「物言う獣」の存在が印象的だったとか。
生まれ変わるなら何になりたいか?という質問にはきっぱり「鳥になりたい」。
自分の下に空間がある生活がしたいとのこと、わかるわかるって思った。
紫式部派か清少納言派か?という質問へのお答えが
「清少納言のファン!内省的な紫式部は自分だと思う」とおっしゃって
わわ、なにそれわたしも同じこと考えてましたって言いたかった…言えなかったけど(^^;)。
「枕草子の良さは中宮定子の性格の良さにあると思う。てか、定子に会いたい!」って
ファンのように語る荻原さんに会場から「アア~」と歓声があがっていて笑ってしまいました^^
(ちなみに荻原さんにとって源氏物語は「大人にならないとわからないもの、
なってから読んでもよくわからないもの」だそうで、これも同じ同じって思いました。
ユーミンの歌のように(!)原文が良くて、恋愛の背景に草花など季節が見えるのは
源氏の頃から日本人の心性にくいこんでいると考えていらっしゃるとか)

次に「創作方法について」。
お話を思いつくのは電車の中やコーヒーを淹れているときやお風呂の中など
普段の生活で一瞬、ボーっとしたときが多いようで
原稿が始まると手が勝手に書いていくし、細かい場面も書くことでわかっていくのだそうです。
ラストシーンはお話を思いついたときにぼんやり見えているが、
どうやってそこへ辿り着いたらいいかその段階ではわからないとのこと。
主人公がよく恋愛をしますよね、という問いには
成長期の10代を主人公に据えることが多いせいかも、と。
カップルというか2人で1つ、補い合わなければならない2人として考えているのだそうです。
空色勾玉を思いついたのも直接古事記を書こうと思ったわけではなく、
書いていたら「あ、これ古事記だ」と気づいたとか。
既に覚えているものでないと作品に起きてこないんですって。
「そもそも空色は古事記を捨てようと思って書いたのに(使うと引きずられてしまうから)、
狭也と稚羽矢を思いついたら日月が出てきちゃったの!古い話の力は侮れません」と
苦笑交じりにおっしゃるのがすごくかわいかった^^
空色勾玉を小学生の時に読んだという参加者さんに「よく読めたね!」と誉めなさって
勾玉男子はすごくかっこいいけど憧れの本の中のヒーローはいますか?という質問には
アーサー・ランサムのトム・ダンチョン(『オオバンクラブの無法者』)が好き、
好きな子がいると読めるよね、と笑っていらっしゃいました。
本の表紙を決めるのは編集さんにお任せしているそうですが
なかがわちひろさんと佐竹美保さんについては荻原さんのリクエストだそうです。

ファンタジーとSFについてどう思いますか?という深い質問に対しても
両者の境界は接近していると思う、SFは科学的な説明があるけど
ファンタジーは魔法が使えても理屈はいらないよね、でもわたしは理屈を作る方なんですと答えてらして
ああ、だから西魔女やRDGはああなんだな…と思った。
少女マンガのSFが好きで、萩尾望都さんなどSFにもファンタジーが出てくる漫画はよくあるし、
ジャンルはあくまで便宜上でひとつひとつの作品は簡単にはくくれなくて
作家の好きなものが出てきてSFとかファンタジーとか呼ばれるのかなと思う…というのも
わたしがずっと考えてきたことを言葉にしていただいた思いで感動しました。
勾玉三部作や風神、新刊の神竜のスタイルについては
歴史小説を書いているつもりはなく隙間を見つけて書きたいものを書いている、と。
(歴史って調べてるとハマっちゃうよねとおっしゃって会場から同意の笑いが起きていました^^)
書ききれなかったエピソードは次回作に活かしますか?という質問に
書くときは全力だから考えないけど、時間が経つとあれも、これも…と思うことはあって
スピンオフを書いてみたくなることもあるそうです。
寝かせているものはいくつかあるけど、次を書くために大切にしておきたいとか。

登場人物の名前で最初に決まるのは主人公だそうです☆
名づけは大事で、二度と変えない!と思うくらい気に入ると作品の何割かはできてる、との言葉に
なんだか陰陽師の呪を思い出しました。。
名前に真がつく子が多いと思う、という質問には「意識してなかった」と答えつつも
特にRDGの三つ子は「最初に真夏が出てきて、次に真響、真澄にしました。3人だから目立ったね」と
苦笑されていました。
キャラクターのビジュアルは何となく雰囲気が浮かぶだけだそうですが
誰かが描いた絵を見てもちがう、とはあまり思わないとかで
「絶対こんな顔って決めても意味ないからみんな自分好みに想像してね」とのことでした。
すてきだ。
主人公が勝気な女の子になる理由は、
1988年出版の空色勾玉の頃はまだ元気な女の子主人公の物語が少なかったからだと。
「ファンタジーは自分が隠れれば隠れるほど、つまり自分と違う子を書くとよい世界になります」との
言葉が、ちょっと考えたことなかったのでびっくりしました。

続いては、お待ちかねの(笑)「作品について。別名、マニアックな質問コーナー」。
これが一番数が多かったそうです(笑)。

まず空色勾玉について。
玉の御統が8色である理由は、みすまるの語源はスバルの六連星なのだけど
どこかに7つめの星があって昔は目の検査に使われたことがあるというのを知って
7つもいいけどせっかくだから8個にしよう、
昔から8という数字は深い意味を持つし、首飾りとしても8個ほしかったから、とのこと。
(闇・輝の2つの勾玉は届けられることはなく今も闇の大神の手元にあるとのこと)
白鳥異伝は菅流についての質問が多くて彼の人気が伺えました(笑)。
髪の色は真っ赤というわけではなく東洋人としての赤さ、
衣装はノベルスの表紙に佐竹さんが描いてくれたものが一番近い、
物語のその後は象子と一緒に伊津母の指導者になっている、
漁師の父親を嵐で、その後母を亡くして10代前半くらいにひとりになって淋しかったと思うけど
一族に育てられたから生活には困らなかったと思う、
玉造の腕は遠子が一目で見抜いているくらいだからそんなに高くはない、
生まれ月は決めてないけどおうし座っぽいよね(笑)、など、など。
荻原さんもマシンガン質問者さんに対して「彼のことが知りたいのね」と微笑んでいらっしゃって
マジで女神さまに見えました。すてきなだ~(´∀`)☆
薄紅天女への質問も負けずにディープで、
竹芝の家は大きな農家のイメージで母屋(跡継ぎの住まい)を中心にいくつか建物があって
井戸のある中庭は有事の際に人々や武器を集められるくらいの広さで
藤太と阿高は結婚したら同じ敷地内に住んで食事はみんな母屋で
子どもができたら敷地外に家を建てて独立するかもね、と。
阿高はふだんは苑上を鈴と呼んでいて、2人きりのときは本名を呼んだとのこと。
苑上は内親王だったから農家の人間としてはトンチンカンで、
千種がつきっきりで教えてすごく仲良くなっちゃって二連の脅威になった!とか。なんですと!(笑)

西魔女はもともと荻原さんが学生サークルでお友達と作ったお話が元になっていて
主人公の名前はアラヴィスだったのをフィリエルに変えたけど
ルーンはルーンだったそうです(ルンペルシュツルツキンの設定は後からつけた)。
女王と一の騎士の関係についての「蜂社会だと思う」とのお言葉にどよめきが(笑)。
騎士たちは重要だけど使い捨てという危険な地位で、女王は事実婚で夫がたくさんいたとか
アデイルが「同じ家から騎士を出すとうまくいかない」と言ったのは
小さい頃から一緒にいるとずっと幼馴染でしかいられない…というあてつけだとか。
フィリエルとアデイルは同年だけどどちらが年上?という質問には
アデイルの方がしっかりしてるけど生まれはフィリエルが早いと思う、とのこと。
レアンドラが奴隷のふりをして東の国に乗り込む話やティガとルーンの出会いも書いてみたいが
今は取り掛かる時期ではない、とも。
ティガとアデイルの再会を「あると思う」とおっしゃる荻原さんに
質問者さんが「ユーシスに焦ってほしくて!」と言うと「悠長だもんねあの人」と返してらして
何だか世間話みたいでおもしろかった(笑)。
風神秘抄の糸世が飛ばされた場所についてはやはり多くの質問があったようで
樹上かRDGの世界とつながっているかと考えた方もいらっしゃるそうです。
荻原さんの返答は「素材が同じなので、ありえます」でした。
糸世にとっての忉利天が現代なのかどうかはわからないけれど、
たぶん飛ばされた先にはある程度長くいて、そこの人が糸世がいた時代について調べてくれて
未来を知ってしまった可能性もあって
(草十郎も笛を吹いたときに見ているから2人は頼朝のところに行ったんだと思う、とも)、
だからいい場所だけど一刻も早く元の世界に帰りたかった…というのは裏設定だから
みなさんは考えなくていいです、ともおっしゃられました(笑)。
あと、喪山の位置は白鳥で考えると美濃で、風神で考えると飛騨だがどちらか?の問いは
「鳥彦王が適当に言っただけ」という答えでみんな爆笑しました^^
カラスだから人間の地理がわかってなくて、おばばから聞いた知識しかないそうです。
かわいい(^q^)

RDG(レッドデータガール)で雪政と泉水子の高尾山デートについて
「待ち合わせの時間を決めなかったのに雪政はいつから待っていたのか?」とか
「雪政と紫子の出会いはいつか?」など、雪政の人気ぶりが(笑)。
高尾山デートのときは、山伏ネットワークを駆使して近くの知り合いの家に泊まって
翌朝も早朝から「泉水子が来るから…」とずっと待っていたという衝撃の回答が!
「プレイボーイですから」とさらっと言う荻原さんにプロの神髄を見ました。。
雪政が紫子さんに会ったのは学生時代で、修行時代から大成さんとも仲良しだったけど
その大成さんが紫子さんと仲良くなるのを見ながら成長していったという
なかなかドラマティックな裏設定ががが。
姫神の「天から受け取るための手、下々に与えるための手」のセリフは
変なことを言う人だなって思っていただければいいとのことで
深行が姫神の左手を取った理由はたまたまそのタイミングだったわけだけど
姫神としては「ほう、そっちを取るか」と思ったかもしれない、と。
みゆっきーはあれで完全に姫神に気に入られたよね…(^^)。
印象的だったのが、真夏がものすごく好き!って感じの人が
「真夏は長く生きられますか?」と声を震わせながら質問なさっていて
「だいじょうぶ。科学は進歩しているし、希望はあるよ」と力強く答える荻原さんが
やっぱり女神様に見えました☆
会場の雰囲気も「ああ、よかった…」みたいなほのぼの空気に包まれたし^^
前にも書いたけど、彼らは3人そろって無敵なので作者さんのお墨付きがあるとホッとしますね。
これかぎのハールーンとひろみの再会は、現代を舞台に書く予定ではあったけど
いろいろこじれて樹上になりましたとおっしゃられた。
(樹上にハールーンが出ないのはひろみちゃんが好きになる子がハールーンだからで
夏郎くんはちょっとイメージ違うけど、まあいいか、というのがラスト。
ちなみに夏郎くんはダイレクトにひろみちゃんが好きだそうです♪)
樹上は、これも前に聞いた気がするけど高校生活を書き残しておきたかったとのことで
荻原さんの中では別個の作品なんだとか。
ひろみちゃんは、荻原さんにもっとも近い主人公だそうです。
鳴海くんは有理さんの家で育った時期があって親戚関係もろもろこじれたらしいですが
眼鏡は別に伊達ではないとか。


とまあ、こんな感じで事前に寄せられた質問に答えた後もどんどん手が挙がって
どんどんディープな質問が出てきて荻原さんの回答もディープで
ものすごい濃密な時間でした(^◇^)。
それぞれの作品についてランダムに聞かれても、パッと切り替えて返答なさる荻原さんすごかったです。
お答えに対してさらに質問が飛んでさらに返答があって会場が湧くこともあって、
これは荻原さんや参加者さんの中でもっと話が膨らんで花開いて
しばらくしてネット検索したら新刊情報や良質な二次創作がたくさん見られるのかもしれないと思うと
勝手に楽しみになったりしました☆
物語って広がるよなあ…。

わたしの事前質問にも答えてくださいまして、休日の過ごし方は?というのには
「休日っていうか、暇なときにしていることは読書したりネットでアニメを見ること」とおっしゃって
ああそうか、専業の方は出勤しないもんな…と考えが足りなかったことを反省しました。
熊野についても聞かせていただいたのですが「伊勢とは違った古代の雰囲気の場所だよね、
熊野では断然、大斎原がお気に入り!霊感はないけどあそこに行ったら何かあるって感じた!」と
興奮気味におっしゃったのが印象的でした。
大斎原はおととしの熊野旅行でちょっとしか寄れなかったけど
確かに何かありそうな場所だったのでやっぱりそうなんだな…と思いました。

で、今まで書いてきたとおり本当に何でも聞ける雰囲気だったので
当日、気持ちを奮い立たせて会場で手を上げて
ずっと疑問に思っていた作中のセリフについて質問してみました。
空色勾玉の前半で、「死んじゃったらもう会えない」と言う狭也に鳥彦が「おれは死なないよ。
一度闇の大神の御前に戻るだけ。また会いに行くよ」みたいなセリフをしれっと言うシーンについて
ここで彼は闇の一族の知識を口にしているのか
それとも実際に何度か生まれ変わってそれを記憶していて、経験に基づいて言っているのか
いまいち判断がつかなかったのでずっと知りたくて…。
荻原さんの答えは「闇一族の常識ですね。岩姫や王たちからそう教え込まれていて
本気で思っているので、過去の記憶はないけどそうだと信じています」というような内容でした。
緊張のあまりマイクを持つ手も震えてたのでうろ覚えなのですが…^^;
「迷いがないように見えたので」と言葉をつぐと、荻原さんも「迷いはないですね」ときっぱり。
ああやっぱり迷わなかったんだな…だから前半クライマックスで捕まって足を折られても
あんなに冷静でやんちゃでいられたんだなあとしみじみ思いました。
鳥彦は結局、カラスになって帰ってきて
わたし初めてあのシーン読んだときすごくうれしかったけど同時にすごくショックで
だから白鳥異伝と風神秘抄を読み終わったとき感想が「カ ラ ス !!」しかなくて(泣笑)。
荻原さん本当に本当にありがとうございました!


新作もトークセッション前に読んだのですが、ひさびさの和ファンタジーで面白かったです。
流罪になった源頼朝が伊豆の土地神と対決する物語で、
風神秘抄の主人公だった草十郎と糸世も活躍するので風神の続編でもありますな。
糸世が頼朝を「しおりちゃん」と呼ぶシーンと
草十郎が糸世を本物かどうか確かめようとするシーンがよかったなあ。(結局カラス)
読みながら、そういえば風神でそんなことあったよねって思い出したことも多くて
今度は2冊続けて読み返したいです。
(で、その後きっと鳥彦王のルーツを読み返したくなって勾玉三部作に手が伸びるんだろうな)

あと、このトークセッションが行われた3月11日は源頼朝の伊豆流罪が決まった日でもありまして。
(鎌倉時代の僧侶慈円が記した『愚管抄』第5巻に
「義朝が子の頼朝をば伊豆国へ同く流しやりてけり。
同き(1160年)三月十一日にぞ、この流刑どもは行はれける」とあるのです)
わーいぜひお伝えしよう!と思ってメモしてトーク中の途中までは覚えていたのに!
しかも質問できる時間をいただけたにも関わらず!!
鳥彦のことで頭がいっぱいだったのと緊張のあまりすっかり忘れて伝えることができませんでした…。
ばかああぁぁ(゚Д゚)
ので、チラシと一緒に渡されたメッセージカードに書いて店員さんにお渡ししました。
よりによって伊豆の頼朝本の刊行イベントが頼朝伊豆流罪決定の日に行われるとは。たまたまだろうけど。 >> ReadMore
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2015-03-11 (Wed)
前回記事に続き京都旅行レポ。今回は3月6日分をお届けします(^∀^)☆

2015kyoto38.jpg
京町家の朝ですよ~啓蟄だよ!
昨日の夜は暗くて見えなかった壺庭です。こんなにかわいかったのか。
窓を開けたらひんやりした空気が寒かったけどテンションは高いです☆

2015kyoto39.jpg
朝ごはんはファミマのおでんを買ってきました。
関西と関東ではおつゆの味が違うのです(^ω^)薄味おでん美味。うほほ。


しっかり食べてお腹もいっぱいになった後は、かねてから行きたかった鞍馬山へ!いざ!
2015kyoto40.jpg
叡山電鉄出町柳駅から、展望列車きららに乗ってゆきます。
車内中央付近のシートが横向きになっていて、
天井付近まである大きな窓から外の景色を眺められる列車です。

2015kyoto41.jpg
岩倉を過ぎて二ノ瀬あたりから周りにどんどん木が増えて
もう窓ガラスにこすれんばかりの緑でした。ひゃー!
春の新緑や秋のもみじの頃はひときわ綺麗と聞きました。来てみたい乗ってみたい。

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開閉しますのでどうぞ☆ >> ReadMore
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2015-03-07 (Sat)
友達と京都へ1泊2日の旅行に行ってきました。
今回次回とレポしていきます~まずは1日目(3月5日)からです(^o^)/

夜行バスに揺られて頭ボーっとしたまま朝6時に京都駅に到着、
トイレで着物に着がえて荷物をロッカーに預けて、さあレッツ行動開始☆
(今回の目的の半分は南座の花形歌舞伎鑑賞だったのですが、
着物で観劇すると南座手ぬぐいを差し上げますと京都きものパスポートさんがツイートしてらして
じゃあ、と初・京都着物観光にしたわけです。パスポートさんいいきっかけをありがとう)

朝ごはんを食べようと、四条にある京野菜賀茂さんへやって来たら
友達が近所に鳥居を発見。
2015kyoto1.jpg
神明神社。
源頼政が鵺退治をする際この神社に詣でたところ無事成し遂げたとのことで、
厄除と火除のご利益があるそうな。
この辺一帯はかつて藤原忠通の屋敷跡で、お社も邸内に建っていたそうです。
おお、忠通さんといえばかつて悪左府と呼ばれた藤原頼長のお兄様にして
「わたの原こぎいでてみれば久方の 雲いにまがふ沖つ白波」の歌が小倉百人一首にも載っている
法性寺入道前関白太政大臣さんではないか!
半年前の京都旅行でも賀茂さんに来たけどあの時は気づかなかったなあ、心の友よありがとう~。

2015kyoto2.jpg
賀茂さんに戻って朝ごはん。前回がごはん食だったので今回はパン食です。
薄味のお味噌汁おいしくて欲張ってしまった(´ω`)。
水菜とサラダ用ほうれん草が絶品でした。切干し大根もおいしかった!
ワンコインで朝ごはんがいただけるなんて本当にありがたいです。また来よう。

2015kyoto3.jpg
電車とバスで城南宮に移動。
方位除、厄除の御利益があるとして平安時代から信仰されていて
歴代の天皇が熊野詣に出発する際はここで道中の無事を祈るための精進が行われたとか。
藤原定家も後鳥羽上皇の熊野御幸に同行した際、
当時鳥羽離宮だった城南宮で忙しく働いた様子を『明月記』に書いていますね。

そんな城南宮にはしだれ梅と椿が楽しめるお庭がありますので入ってみます~。
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2015-03-02 (Mon)
Poirot1.jpg
神田の早川書房さんのビル1Fにあるカフェ・クリスティが
1~2月に名探偵エルキュール・ポアロとコラボしていたので足繁く通っておりました☆
普段はモーニングやパスタなどがいただけるお店なのですが、
期間限定でポアロや原作者クリスティに関連したメニューが出ると聞いて
時間の許す限り行かなくては!と思ったので\\ ٩( 'ω' )و //

カフェクリスティさんはこれまでにもパブ・シャーロックホームズやフィリップ・K・ディック酒場など
コンセプトカフェを企画してくださっていますね。
パブ・ホームズは行けませんでしたが(平日夜しか開いてなくて通える距離でもなかったのです)、
ポアロは休日も営業してくださるとのことで
わたしの灰色の脳細胞が完全に呼ばれている気がしたわけです(一体何を言っているんだ)。

Poirot12.jpg
入店したらもらえたスタンプカード。
オリエント急行の乗車券みたいなデザインです。ステキです。

メニューはこちら。お昼と夜があってそれぞれの時間にいただけます。
お料理は『アガサ・クリスティの晩餐会 ミステリの女王が愛した料理』という本をもとに
再現されているそうだ。

Poirot2.jpg
店内にはポアロに関する書籍や舞台、映画、ドラマのポスターや俳優さんの写真が飾ってあります。
デビッド・スーシェ氏大好きだ~!かっこよすぎる。
肉声も大好きですが、吹替えの熊倉一雄氏の「ムッシュ」とか「メルシー」がたまらんよね…
あれ絶対語尾にハートマーク付いてると思う。
三谷幸喜氏脚本のドラマ「オリエント急行殺人事件」のポスターもあったよ。
(ドラマは第一夜がクリスティの原作で第二夜が三谷氏オリジナルでしたね、
萬斎さんとっても楽しそうだった^^
ヘクター・マックイーン→幕内平太とか、登場人物の名前がオリジナルをもじってて面白かったなあ。
入念に仕込んだはずの計画が関わった人々の思いによってあっけなく空中分解していく様と、
松嶋さんとニノの「なんで燃やすかなー」「燃やしたくなっちゃったんですよ!」の会話が
三谷節が炸裂してて大笑いしました)

Poirot3.jpg
入口にある背広と山高帽は自由に借りてポアロコスができます。付け髭もあったよ!
わたしが行ったときも何人か借りて楽しんでいる人がいました。

Poirot4.jpg
イラストレーターで作家の桜井一氏が制作した
『そして誰もいなくなった』のインディアン島の模型(1986年のミステリー・魅ステリアス展に出品されたもの)も。
うおおあのホテルがあの入江がっ!!殺人場所には赤ついてるし。
これでメニューに薫製ニシンがあったらわたし真っ先に注文したわ~(なかったけど)。

そして誰も~はアクロイド殺人事件と同じくらい好きな小説です…ひたひたと忍び寄る恐怖にドキドキ。
島の描写も美しくて不気味さを誘って、張りつめた静けさが目に浮かぶようです。
いやABCも捨てがたい…ポアロのクリスマスも…予告殺人も…スリーピングマーダーも…
だめだきりがない。
秘密機関はトミーとタペンスがキャッキャしながら事件解決してて楽しくて
あっという間に読んだ覚えがあります。謎解きはスポーツ!それにしては疲れるスポーツ。
パディントン発4時50分は殺人を目撃するシーンの秀逸さと完璧すぎるメイドさんに軍配。
一番はカーテン。鉄壁。

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壁には早川書房から翻訳刊行されているクリスティ著作の表紙が☆
これだけでひとつのアートですよな。

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ポアロ風スタッフドキャベツ。
メニューに添えられた「クリスティの別荘グリーンウェイハウスでは
こんなご馳走が出ていたのかもしれません」の言葉どおり、
キャベツと挽肉が交互にサンドされトマトソースとチーズがかけてあってそれはそれは美味でした。

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ポアロのアフタヌーンティーセットをいただきながらアガサ・ノートを読む至福の時間。
コンセプトカフェで作家の本を読むのが…夢だったの…!叶ってうれしい。
この本はわたしの手持ちですが、店内にはポアロの文庫本も置いてあって借りてる方もいらっしゃったし
推理小説談義に花を咲かせる人たちもいらっしゃった。
ポアロのドラマBGMが流れる店内でポアロ談義。最高のシチュエーションですね。

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ちょっとしたゲームも。
店内に「え」「う」「か」などの平仮名を書いた紙がバラバラに貼りつけてあって
ぜんぶ見つけて並び替えると、あるポアロ作品のタイトルになるというもの。
大喜びで探して回答したら無事に正解できまして、ポイントカードにスタンプ押していただきました。

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こちらは別の日にいただいたイングリッシュ・マフィンサンド・ポアロ風。
マフィンもスクランブルエッグもふかふかでおいしかったです。

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クリスティ研究家の数藤康雄氏がクリスティ本人から送られたお手紙もいくつか展示されていて
こちらは「近くまで来るなら別荘に泊まりなさい」と書かれているもの!
他にもクリスティが選んだ著作ベスト10とか、作品内容についての数藤氏の問い合わせへの返答、
「ミス・マープルにモデルはいません」ときっぱり書かれたお手紙もありました。そうなのか~。

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クリスティとお孫さんのマシュー・プリチャード。
プリチャード氏はクリスティ著作を読むと序や後書きなどで必ずお名前を拝見する
アガサ・クリスティ社の会長さんですね。

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カフェでもらえたコースター。
アルファベットが書いてあって、全部集めるとポアロの名前になります☆
もったいなくて使えない…(´ω`)。

他にもチキンの巣ごもりとか羊肉と白インゲン(『マギンティ夫人は死んだ』から)とか
キドニーパイ(『ヘラクレスの冒険』から)とかポアロのホットチョコレートとか
色々ありましたが通いきれなかった。
でもでも、本当に楽しかったです!
ポアロの著作やメディア作品に囲まれてポアロをイメージしたお料理をいただく機会って
すごく憧れでしたので素敵な企画でした。
またやってくれないかなー!
あ。キドニーパイはパブ・ホームズのときも評判がよかったそうで、いただきたかったのですが
イギリス料理の定番だから他のお店でもいただけるかもしれん。探してみよう。

…ところで。
ファンの心を刺激してやまない早川書房さんはとうとうこんなメニューまで始めたようです→こちら
ノンアルコール「ピンク色の研究」って!エッグ・ベネディクト・カンバーバッチって!なんぞ!!
(ドラマシャーロックSeason4が待ちきれないよ~撮影は今年で、BBCでの放映は来年だとか。
マイクロフト役のマーク・ゲイティスさんによるとクリスマス用特番の撮影は既に始まってるらしい)


週末に京都へ旅行に行ってきますので、少し留守にします。南座で花形歌舞伎を観るのだ☆
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