猫・本・歴史・アートなど、その日見たもの考えたことをそこはかとなく書きつくります。つれづれに絵や写真もあり。
傾いて生きろ。
2015年08月29日 (土) | 編集 |
前回記事に少し書きましたが、『カブキブ!』おもしろいです。
書店で表紙だけ見かけてなんとなく読まずにいたのですが、
ブロともの春さんがおすすめしていらっしゃったので読んだらどっぷりハマりました。。
高校生!歌舞伎!部活!アツイ!まぶしい!青春グラフィティ!!
歌舞伎大好きな主人公が高校入学と同時に歌舞伎の部活動をやるため走り回るお話で
後先考えず好きなことを思いっきり楽しくやるスタンスが気持ちいいです。
なにより彼らの通う高校の名前が「河内山高校」
(河竹黙阿弥作「天花粉上野初花」に出てくる数寄屋坊主の名前)ってのが、まず素敵よね。

以下とりとめのない所感。
ネタバレせずに語るのが難しくて結構、遠慮なく書いてますので未読の方ご注意ください。


既刊3冊手に入れて1巻の1章分だけ読むつもりでうっかり開いたのが真夜中だったのですが
結局怒涛のようにページめくって、読み終えて時計を見たら3時でした。丑三つ時も過ぎちゃった。
次の日は寝不足(しかし充実した寝不足)でしたが、
歌舞伎座へ向かう電車の中で2巻と3巻を走り抜けるように読んだ!
おもしろさが加速していくんですよ…うっかり東銀座駅乗り過ごすところだった。
タイトルについてる「!」が、大河ドラマ「新選組!」みたいな力強さとポップさがあって
ストーリーも風が吹き抜けていくような朗らかさを感じる。
主人公の名前が黒悟(くろご)っていうのと、芳先輩が立役も女形もできそうっていうのと
蛯原くんが細面で軸が強い体格ってとこであ、この著者さんガチだってわかったし。
あと3巻にいきなり佐々木蔵之介の名前が出てきたんでシートに座ったまま飛び上がりそうになった(笑)、
よく歌舞伎役者みたいな名前って言われるよね。

歌舞伎オタクの黒子兼狂言方、万能すぎる事務方、演劇部のスター、日本舞踊の名取、
神と呼ばれる衣裳担当、暗記が苦手な芝居の天才、研究熱心な梨園の秀才、
まったく初心者のヘタレ顧問にチャキチャキの江戸っ子大向こうおじさんほか
個性的な人たちがワイワイやっててお祭りみたいなストーリーが、王道だけどとっても気持ちいい。
どの人も実際に会いたくなるし、お芝居見てみたいって思う。
演技は大根だけど歌舞伎への愛と情熱のために
どうかするとアクセル全開になりがちな黒悟くんかわいい、カブ友になりたい。
そんな彼をクールになだめるトンボくんも素敵です。
記念すべき初舞台が不発に終わって、ヘコむ黒悟くんにトンボくんがやり甲斐を与えるシーンは
まったくもって胸に刺さるけどひたすら現実って感じしました。
あれは黒悟くんじゃなくてもトンボくんに惚れるわ。

花満先輩の藤娘がどんなにすばらしいかは容易に想像ついたけど、
本人はきっとまだまだ上達したいだろうし、「また毛が伸びちゃって」と折にふれて嘆くに違いない。
丸ちゃんの衣装を誰よりも着こなしているのは彼だと思います…
というか丸ちゃんとオタ友になりたい。というか師匠とお呼びしたい(突然)ついていきます師匠。
阿久津くんと蛯原くんがコインの裏表状態なのは、ドラマチックな生まれも相まって
じれったいし抱きしめたいし背中をばしっと叩きたくなります。愛すべきツンデレどもめ!
読んでいくほどに阿久津くん小学生みたいって思ったけどいざというときの救世主感ハンパないし
蛯原くんもう素直じゃなくていいよそのままの君でいればいいよって思えてきた。
逆に誰よりも二枚目なのは芳先輩だよね~本番に強くて、一人称が「私」なのが好き。
かっこよさの中にパリッと引き締まった強さがある感じ。
ずっと立役かと思ってたら女形にも興味がありそうで、
その声を黒悟くんがちゃんと拾ってて「今度先輩に合う女形考えよう」ってなってて
ああ彼、ほんと演出向きだなって思いました。
村瀬歩さんあたりのハキハキした声でしゃべりそうな気がする。
トンボくんがぼそぼそしゃべるたびに津田健次郎氏の音声で脳内再生されるのなんとかしたい、
ってか、トンボくんと芳先輩の関係いいっすね…キュン
黒悟くん&トンボくんや花満先輩&梨里先輩のような、いつも一緒にいる仲の良さとはまた違って
自立した大人同士の友情みたいな空気を感じる。
いや高校生同士だけど。いいなあ。

黒悟くんが芳先輩と花満先輩を初めての歌舞伎に連れていくのが新橋演舞場で、
個人的な理由からうれしかったです~わたしの初歌舞伎も演舞場だったから(´▽`)。
歌舞伎座は殿堂ですから派手でどっしりしてて、明治座や浅草公会堂は気軽に行けて
演舞場はその中間くらいの劇場ですからちょうどいいんじゃないかな~。
つか寺子屋がデビューですかえらいもん観せますね黒悟くんも、遠見先生に行けって言った正蔵さんも…
たまたまやってたからかもしれないけど。
主君のために子どもを身代わりにする話は「熊谷陣屋」「伽羅先代萩」もそうだなァと思ってたら
3巻で黒悟くんが、歌舞伎好きだったおじいちゃんを亡くした後に見たのが先代萩だと判明して
「歌舞伎座が建替え中だったから演舞場で」のセリフにふと、どうなのかなって調べたら
2011年3月の演舞場で本当に先代萩が出されてました!→こちら
黒悟くんが見たのはきっとこれだね、スゲーなちゃんと調べて書いてあるよこの本!
その後もイヤホンガイド借りるといいとよか、お弁当持ってきたのねとか
ドブ席とはいえ7列目とは奮発しましたなあとか、読みながらどうでもいいことばかり目にとまって
全然先に進めない歌舞伎脳なわたしでした。まったくもう。
観終えた後に芳先輩がソイラテ飲みながら「何で小太郎ちゃん死ぬの!?」とか言ってるのもよかった、
だって真剣に観てくれたってことだから。
でも楽しい部分もみつけてくれて、先輩たちが「やってみようか」って言ってくれたときは
おおやっと物語が始まるぜ!ってワクワクしました。

2巻の外郎売で劇部と勝負するとこ、教頭先生も言ってますが
阿久津くんの外郎売まじ、めっちゃ見たいんですけど…!
「とざい、東西ーーー」で始まるとこ反則だよ、電車で読んでたのに一緒になって節つけそうになった。
暗記が苦手な阿久津くんのためにあれこれ手を尽くす黒悟くんが
正蔵さんの「そんな必死な外郎売はいねえだろ」を聞くまで芝居をさせることに気づかないのは
やっぱり高校生だなって思ったけど
阿久津くんに「おまえに外郎売になってもらう」って宣言して実行するのはしびれた。。
高校生って急に化けるからたまんないですね←
そうそう、正蔵さん、とにかく粋なおじさんで
「今はハンドルネームもアカウントもあるんだから、衣裳担当に屋号があったっていい」とか
「芝居見物にめかしこむのは当然」とか
「あいつらにとっちゃ檜舞台だろ、酒届けたいところだ」ってコーラ届けたりとか。
若者にとってこんな風に応援してくれる大人は貴重ですね。
外郎売は亡くなった團十郎さんのしか見たことないですがすごいですよ→こちら
演劇部の人も叩き上げるようにセリフ読んだんだろうな~アナウンス風だとどんなか聞いてみたい。
すべてはキリコさんの手のひらの上でみんな踊らされてたっていうオチも
キリコさんかっこよすぎて惚れるレベル。

3巻のクライマックスはクロくんやったねーーってなりましたよ今までで最高の盛り上がり。うおおお!
もう蛯原くんのダメ出しが、きみちょっとそれ、完全に役者目線のアドバイスだよ(笑)。
全否定じゃなく演じ手の体格や性格を見抜いて、出し物のためによくしようとしてるのがいいです。
言うだけじゃなく言わない選択もするしね、阿久津くんのためにね^^
数馬くんにアドバイスするときの「続いて次に控えしは!」がヤベーーーーー!!!
節が聞こえてくるようでした…よく通るいい声をしてるんだろうな…。
彼の赤星十三郎が目に浮かぶようです、きっと一番目立たなくて、一番見てしまうと思う。
阿久津くんの力丸も芳先輩の弁天小僧も見たい~~。
稲瀬川勢揃いの場は3月の南座で若手さんたちのを見たけど、
あんな雰囲気で高校生たちが衣装とカツラばっちり決めて舞台に仁王立ちしてるとこ想像すると
正蔵さんが大向こう飛ばしてサイコさんが感動して大泣きする図しか浮かばないですね。

ラスト1文が最っ高な次巻への幕開けになってて、4巻発売がとても楽しみ。
青い目の能楽師だっている時代ですよ!大丈夫。阿久津くんだって最初は金髪で和尚吉三演ったしね。


…さて、話は変わりますが。

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歌舞伎座納涼歌舞伎・千穐楽おめでとうございます☆
仕方なかったんだ金曜日が代休だったんだ、つかなんで金曜日が千穐楽なんだ!
というわけで棒しばり観に行ってきました。幕見で。
あとわたし、今月は家で棒しばりの話ばっかりしてたんですけど
母が「そんなに面白いなら行くわ」ってある日突然チケット取ってました。
いや、前に取り方をレクチャーしたらメモとってたけどさ…いつの間に。

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今回はこの位置から。幕見席最前列に座れました。

よく考えたら千穐楽の観劇って初めてでして、幕が開いたらびっくり。
こんなに気合いが入ってるのかと、舞台からほとばしる熱気が今までと全然違って見えた。
主人に呼ばれて返事をする太郎冠者の第一声がのびるのびる、先週こんな伸びてなかった!ってくらい
みっくんが思い切り伸ばしててやばい、
おちくぼ物語にも出た後なのにこの声量、喉と肺活量どうなってんのって思う。
じゃんけんに負けての踊りも足は鳴るしステップがダイナミック。
次郎冠者が高速でダダッとバックしていって下手ギリギリでぴたっと止まって切り返してくるし
クルクル回りながら戻って来るのも余裕のある笑顔ですごい。
扇を今までで一番高く放り投げてキャッチしてた~勘九郎兄さんブラボー!
役者さんはプロだから信じてるけど無事キャッチできるか毎回ハラハラしました、よかった。
今後おふたりで長いこと踊っていくのかな、どう変化していくのか楽しみです。

歌舞伎座の外で母と落ち合いましたら(彼女は1階席でおちくぼと棒しばり両方とも観た)、
「七之助きれいねぇ隼人イケメンねぇええ勘九郎と巳之助の踊りすっごい踊りよくあんな動けるねえ!
彌十郎の踊りよかった、てか棒しばり笑ったわー超楽しめたもん!」って絶賛でした。
今月ちょこちょこ見ていたわたしもこの日が一番すごかったと思いましたから
母は一番いい内容のを見たと思う。よかったよかった。

棒しばりの後は歌舞伎座5階にある寿月堂さんにて一休み。
観る前にお店に行って予約させていただいたら、
カウンター奥のお席を用意して待っててくださいました!
お蔭でゆっくり過ごせましたよ~店員さん本当にありがとうございました。
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幕見チケットでしたからお昼は奮発しました。6月からの新メニュー、和のアフタヌーンティー☆
シーフードサンドに手まり寿司、野菜のケーキにヴィシソワーズ、
抹茶パンケーキにほうじ茶パンナコッタ、抹茶とフランボワーズのフィナンシェ。
ほうじ茶はおかわり自由ということで遠慮なくいただいてしまった(´▽`)ホッとおいしい。

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とどめは抹茶ソフトクリームと抹茶カプチーノです。Macchaコンボ。
お抹茶はその場で点てていただけます。
まだ数回しか飲んだことないけどやっぱり濃い。結構なお点前でした(╹◡╹)。
抹茶ソフトが甘いからお抹茶によく合う。

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お会計のとき「よかったらどうぞ」ってお土産までもらっちゃいましたー!
さすが染五郎さん御用達、もともと大好きなお店ですがどんどん好きになっていく…。
次回はお茶漬けがいただきたいな。

この後は池袋のハンズメッセをブラブラして、夕ごはんを食べに寄った和食屋さんで
お茶をいただきながら、
母「飲むぞ飲むぞ」
わたし「飲め飲め」
母「(一口飲んで)いやーさても一段とよいお茶じゃ」
食事を終えてお店を出るときには、
母「そろそろ行くぞ」
わたし「心得た」
棒しばりごっこ楽しい(笑)。
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あの夏へその2。
2015年08月25日 (火) | 編集 |
先日の歌舞伎座の棒しばりがとても楽しくて
「もう1回行きたいなァでもお財布がなァ」とモヤモヤしていたのですけど、
かぶきリストTLを眺めていたらその日に限って「幕見」の文字がやたら目についたので
前から気になっていた観劇を試してみることにしました。
人生初!幕見席!

幕見はお値段は庶民に優しいけど、4階席のため役者さんがマッチ棒なのは想像ついたので
できるだけ目の前で楽しみたい人間としてはすみません敬遠していたんですが、
いざ行ってみたら舞台全体が見渡せるし役者さんの声も届くし、オペラグラスあれば何とかなるしで
思いのほかよかったよ!
あの日ついったで幕見とたくさん呟いてくれた方々ありがとう。何事も実践あるのみだと思いました。


今月の幕見はかなり混んでいるとの情報をあらかじめTLから得ていましたが、
発売時間前に歌舞伎座に着いたら想像以上の大行列ができていて
待ち時間が表示されている看板にも「お立ち見です」と書かれていて心が折れそうになったけど
ここまで来たら立ち見だろうが何だろうが見る!と決めてチケット買いました。
棒しばり1幕1野口英世氏。何というお手頃価格。と、演目始まってもいないのに感動した(笑)。

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幕開けまで時間があったので、歌舞伎座のすぐそばにある喫茶youさんにてランチ☆
お昼時だったせいか行列ができていましたけど、割とすぐ入れていただけて
役者さんたちがよく注文なさるというオムライスをいただきました。
写真からおわかりいただけるでしょうか、卵は外側だけかろうじて焼いてある感じで
お皿を揺らすと卵もぷるぷる揺れて
さくっとスプーンを入れるとトロットロの中身がドバっとチキンライスにかぶさります。
できたてホカホカ、ちょっと病みつきになるレベルのおいしさで
これは人気のメニューなのもわかるなあと思いました…また食べに来たい!

お腹もいっぱいになったところで、歌舞伎座へ戻りました。
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幕見席にin!舞台はこんな風に見えます。

幕見席は自由席で、チケットに書かれている番号順に入場したら後は早い者勝ちですので
入場が遅ければ立ち見になってしまう可能性が高いのですけど、
わたしが入場したのも100番より後で、すでに立見の場所取りをしている人たちも何人かいて
あー座れないな…と思っていたら、わたしの斜め前に座っていたお兄さんが
「ここ空いてますよ」と近くの席を教えてくださって何とか確保することができたよー(゚∀゚)☆
かなり通い慣れておられる雰囲気のお兄さんでしたありがとうございました!
客層も若者からお年寄り、字幕ガイドを手にした外国の人まで様々でした。

勘九郎&巳之助棒しばり2週間ぶりでしたがやっぱりおもしろい☆
初日から3日目に観た前回よりずっとお芝居が練られて余裕があって
お兄さんもみっくんも先輩方の影響のもと自分たちの踊りとして楽しんでおられる様子で、
自由にのびのび踊っている感じがしました。
いい意味で狂言に近づいてきてますね。
「これは如何なこと、飲もうとすれど口が届かぬ。はて気の毒な、何としよう」「あ、よいことがある」
「心得た」「飲むぞ飲むぞ」「飲め飲め」「アテクシは存知やせん」の辺りでやっぱ声出して笑っちゃった☆
もう~太郎冠者も次郎冠者も本当にいとしい(´▽`)。
後見さんが棒や酒樽を用意したり、みっくんの懐から盃を出したり
お兄さんとみっくんが放り投げた扇をナイスキャッチしている動きも無駄がなく美しい。
袴の男性が無言で事務的作業をすすめる姿がすきです。

あと、いつもはイヤホンガイドで片耳がふさがっているけど
解説は前回聴いたからいいやって今回は借りなかったので、
おふたりの声も常磐津の伴奏もすんごいクリアに聴こえてよかったです。セリフにも集中できたし。
解説つきと両耳で聴くのと両方できたのも今月の納涼歌舞伎が初めて!
色んな意味で転機な8月になりました。


観劇の後は渋谷に移動して、東急ハンズで開催されていた「渋谷モノノケ市」へ。
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妖怪をテーマにアート作品やグッズを制作している作家さんたちが集まって
展示や販売を行う即売会です。
イベントとコラボしている妖怪メニューをいただきにハンズカフェに来たら
メインキャラクターの夜行童子ちゃんが出迎えてくれました。わーテンションあがる\(^o^)/

コラボカフェでは目競ケーキお狐ココアなどの妖怪スイーツが食べられまして
本当は目競ケーキをいただきたかったけど完売だったので、注文したのがこちら↓
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どうしようめっちゃ本格的なのきちゃったよ…!唐傘お化けパフェです。
もう造形からしてたまらない(笑)この完成度なんなんですか、最高かよ。

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傘と目玉、赤い舌、足はチョコレートで、口の中のアイスはカシスシャーベットで
掘っていくとクリームとシリアルが甘くて、ヨーグルトとジャムでさっぱり感も味わえるという
サービス精神にあふれたパフェでした。おいしい&楽しい。
傘チョコレート壊すのもったいなかったけど、壊さないと食べられないのでパキパキ割ったら
手がチョコだらけになった(;´∀`)。

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カフェを楽しんだ後は会場を物色。
本やお菓子やポストカード、クリアファイル、ステッカーにマグネット、文房具、缶バッチ、アクセサリー、
着物、手ぬぐい、狐のお面、幽霊用三角布ほか大きなものから小さなものまでズラリ。
たくさんのグッズの中にあるディスプレイも楽しいです。こちらは目目連と影絵ぬらりひょん。

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暖簾にぶら下がる提灯。
ちょうどよい雰囲気に古びてていいですね。赤い舌がびろ~ん。

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会場にいらした作家さんたちが最高にロックでしたうおおお!
「お、お写真よろしいでしょうか」と豆腐メンタルで話しかけたら「いいですよー♪」って
快くポーズとってくださいましたヒャッホウ!!
赤い着物の猫又さんはスコティッシュフォールドのスコニャンさんだそうです。かわいい☆
緑着物の川獺さんはシーラカンスをmgmgして頭に花札かぶってる方は正面が鳳凰札だった。
おふたかたの後ろには最初誰もいなかったのですが、
わたしがシャッターを押したら狐面さんがいつの間にかフラッシュボムなさってて笑っちゃった(^^)。
鳳凰さんが「う、後ろに気配が…」と振り向かれたら「バァ」ってやっててやっぱり笑った(^w^)。
なんて素敵な人たちなんだー!
他にも色んな妖怪姿の作家さんをお見かけして目が幸せでした。
お着物に魚のお面つけた人とスチームパンクな虚無僧さんがよかった。→こちら

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ゲットしてきた妖怪マカロン。
夜行童子は抹茶味、天狗はチョコレート味のクリームが入っていました( ̄▽ ̄)。
全部で6種類ありまして→こちら お狐さんが欲しかったけど完売だった…
こういうイベントは「完売御礼」「売切れです」に耐えられるメンタルが必要。
あと耳飾りとか一筆便箋とかおみくじとか色々買い込んでしまってお財布ユルユル(^ω^)。
イベント行くと歯止めがきかなくなりますね。でも素敵なものお持ち帰りできる幸せ。


で。
この後は帰宅する予定だったのですが、さっき幕見のおいしい味を知ってしまったので
カッとなって銀座へ戻り歌舞伎座の幕見席のチケット買うために行列に並びました^^
今月は坂東三津五郎に捧ぐと題された演目が第1部の棒しばりの他にもうひとつ、
第3部の「芋堀長者」があるのです。
「渋谷~銀座間は電車で25分だろう観ればいいよ、ハハッ」て思っちゃったよね( ˘◡˘ )。
ちょっと並ぶの我慢すれば野口英世で素敵なお芝居が見られるシステムほんとずるい、
こうしてファンは泥沼にハマっていくのです…いいの本望だから…。
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50番以内に入れるとお席もスムーズに取れるね!
というわけで無事最前列に座れました。電車で読んでた小説と一緒にパチリ。
(カブキブは高校生が部活で傾くために全力をそそぐ青春小説です。劇場で歌舞伎小説を読む喜び!
本の感想については次回書きます)

芋堀長者は加賀に伝わる昔話を元にした舞踊劇で、
舞の好きな姫に思いを寄せるお百姓さん(舞がとても下手)が友人(舞がとても上手い)に代役を頼んで
友人がお面をつけてお姫様の前で舞ってみせると
「ぜひお面を取って踊りを」と言われてあたふたして正体がバレちゃうけど、
最終的にはその人柄で両思いになるというストーリー。
歌舞伎座で最後に出されたのが40年以上前で、それきり演じられなかったそうですが
三津五郎さんが当時の録音テープや台本、舞台写真などから振りをつけて
2005年の十八代勘三郎襲名披露公演で復活させたそうです。
当時は藤五郎を三津五郎さん、友人の治六郎を橋之助さんが演じていて
今回は橋之助さんが藤五郎を、巳之助さんが治六郎を演じておられました。

どうしても舞に自信がないから友達に代役を頼む藤五郎くんのヘタレかわゆさ、
橋之助さんのコメディ演技初めて見ましたけどとってもいいなあ!
友達のために一肌脱ぐ頼もしい舞い手のみっくんはアニキ肌でかっこよい、
式尉面をつけ扇を開いて舞う姿も腰がしっかり安定してかっこよかったです。
(みっくんが使う扇は表が金地にさつまいも2つ、裏が銀地に月とつがいの雁で
三津五郎さんが注文した扇をそのまま使っているそうだ)
3度の飯より舞が好きなお姫様は七之助だしお付きの腰元は新悟くんだし、
お姫様へ求婚するお侍さんたちは鶴松くんや国生くんでフレッシュ感満載。
七くんのお母さん役は高麗蔵さんであれって思いましたが(第1部おちくぼ物語の親子コンビね)、
おちくぼでは七くんをさんざんいじめていた高麗蔵さんが
「姫や、おまえの気持ちは?」「好きな人と結婚しなさい」ってやさしくてホワンときた(笑)。

「ぜひお面を外してわたしと連れ舞してちょうだい」と姫に言われて
マジ?って挙動不審になる橋之助さんとみっくんがかわいいー!
藤五郎がドキドキしながら姫の前に出て、治六郎が衝立に隠れて指導しようとするんだけど
腰元さんがあなたそこで何やってるのって治六郎を覗きに来るから
いやいや何でもないですって手を振ったらそれを藤五郎が真似しちゃったりして客席大爆笑☆
何とか3人で踊りだすもののやっぱり姫と治六郎がテンポ合うから一緒に踊っちゃって
焼きもち焼いた藤五郎がダメーって割って入って
「ぼかぁ本当は舞はできないんです、でも芋堀りならできます!」ってヤケになって
どじょうすくいの要領で芋堀ダンスを披露したらお姫様が気に入ってくれて
侍たちも腰元さんも加わって6人で一緒に踊りだす幸せな光景♪
厳粛な舞の雰囲気はとっぱらわれ盆踊りのような振りになって
手をヒラヒラさせたりやんやと拍手したり6つのお尻が客席に向かってフリフリされるのすんごいかわいい、
笑ってホッとできる内容でした。

幕見観劇者は1~3階のお店には入れないとかイヤホンガイドは500円で借りられるとか
わかったこともいくつかありましたので、また来るときは心得ておきたい。
あと、棒しばりは花道を使わないのでまあいっかと思ったけど
芋堀長者は藤五郎と治六郎の登場シーンだけ花道が使われるのですな。
幕見席からはかろうじてスッポンが見える程度なので
白浪五人男や勧進帳など花道に見所がある演目の幕見はやめた方がいいかもなあと思いました。
それから、わたし大向こうさんがいつもどこに座ってらっしゃるのかわからなかったのですが
今回はわたしの2列斜め前のおじさんが絶妙な間合いでずっと叫んでました。
3階席にいらっしゃるのか!道理でいつも後ろから声が飛んでくるわけだ。

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地下2階の木挽町広場に降りたらスッカラカン。
夜の部はあまり観劇しないのでたまにしか見ない光景ですが、
昼間の賑やかさを知っているとほんとに同じ場所かなっていつもびっくりします。

このスペースは「木挽町 御助蔵前広小路」という名前がついていて
災害時には広場と劇場内に合わせて3000人の帰宅困難者を受け入れるため、
コンビニとタリーズを除きすべてのお店は毎日夕方に片づけて翌朝組み立てているそうです。
お水や毛布や簡易トイレなども完備しているそうだ。
もしもの備えは大切ですが、どうか一度も使われずにすみますように。


本日のお絵かき↓
tokikin.jpg※クリックで大きくなります
お盆は終わりましたがまだ描いてます、
源氏物語を知らないご先祖様がお盆に帰って来たので読み聞かせようシリーズ。
今回は藤原時平と藤原公任。
きんとうくんは「あなかしこ、この辺りに若紫やさぶらふ」とお酒の席でふざけて言っていたのを
作者の紫式部に聞かれて日記に書き残されちゃったウッカリさんです。
でも1008年のその記述がきっかけで、2008年に源氏物語千年紀という大規模イベントが開かれたので
彼のひとことは未来に多大な影響をおよぼしたわけだな…。

公任のおばあちゃんが時平の娘で、彼女は藤原忠平の息子藤原実頼と結婚していますが
時平と忠平は兄弟なのでいとこ婚ですな。
というわけで公任は忠平の子孫でもあるのですが、
忠平は後日、別の子孫たちと一緒に描く予定なので時平との組み合わせにしました。
藤原さんちの系図は本当にややこしい。
*ブログ内のイラスト記事一覧はこちらです*
今宵も頭上では綺麗な満月がキラキラ。
2015年08月21日 (金) | 編集 |
今期のアニメ感想そろそろ書いておこう~。
ワールドトリガー、妖怪ウォッチ、くつだる、アルスラーン戦記、
攻殻SAC再放送の他いつになく視聴数が多い今期ですが
「のんのんびより りぴーと」は個人的に本当にうれしかったので毎週楽しみです☆
のんびり田舎生活アニメ。
最寄り駅まで車で数十分、コンビニまで車で数十分、スーパーや病院まで車で(ry
電車は1時間に数本、バスも数本、大雪になっても物資は届かず、同人イベント開催されず、
スタバやアニメイトは電車で出かけなければ見かけない、それが田舎…(╹◡╹)。
でも主人公たちはあまりそういうの気にしてなくて
自分たちの身の回りで好き勝手に、たまにだるいとか言いながら楽しんでるところがいい。
れんちゃんがひか姉の都会話を目を輝かせて聞くのとか昔のわたしを見ているようです。
(都会に住んでても初めてアニメイト見たらああなるよ、とは都会に住む友達談。まあそりゃそうだ)
のんびり蛍ちゃんが先輩の人形作りまくってるのとか、実は仲がいい夏海ちゃんと卓お兄さんも好き。
あと駄菓子屋さんが超かっこいい。

舞台の分校の風景がかつて通った母校を思い出してホロリときます。
しかし、定規戦争(略してじょーせん)とか懐かしすぎてはげるかと思ったよ!
じょーせん…それは定規を弾くことによって鉛筆の胴の塗装が剥がれるバトル…(だいぶ違う)
小学校の休み時間になるとみんなやってたなあ、
15cm定規が定番でしたが、ときどき三角定規や分度器、30cm定規とか出してくる子もいた。
夜に懐中電灯をつけて外へ繰り出したら街灯がひとつもないからビビリまくるのとか
懐中電灯を消して見上げた空の星がとてもきれいだったとか
近所の川や池で蛍狩りとか、田舎のイベントも細かくやってくれてますね。
ただあれだ、橋の上から川に飛び込むのは気をつけた方がいいぞ!
深さが足りないと大怪我しかねないし、いや深かったら深かったで流される可能性あるぞ!
川は浅くても急に深い場所とかあったりするので、川あそびは浅瀬でね☆←ペコちゃんの笑顔
(いかん時代劇の考証に難癖つける人みたくなってる、よくない)


「GANGSTA.」はこんなに早くアニメ化するとは思ってなくて驚きました!
原作のずっしりけだるい、汗臭い雰囲気がそのまま再現されてて
背景を見ただけでおお、エルガストルムだって素直に思えましたね。
(背景はアニメの縁の下の力持ちだと思っています。このアニメでもとてもいい仕事してる)
人間関係も、過去や現在に色々あってみんな諦観がまさってたり
結構その日暮らしな、かろうじて保たれている危ういバランスの中で生きてる感が伝わってきて
じわじわきます。
ストーリーのテンポはわたしが思ってたのと違ったけど、じっくりやる企画なのかもしれないな。

ウォリックの疲れてるような筋肉と、ニコの引き締まった筋肉の対比がたいへんすてき…。
諏訪部さんはちょっと意外でしたが、津田さんはイメージそのまんまで
めんどくさそうな部分と好戦的な部分とで声の熱が違ってすんごいツボ。
(ちなみにニコの手話は東京都聴覚障害者連盟さんの協力をもとに再現されているそうです)
ニコがウエストゲート出身と知ったダグが敵同士になる仕事を振らないでくれってやり取りは
2人がこれまで経てきた境遇を思うと胸にじんとくる。
吉野さんはああいう、少年と大人の境目くらいの人物を演じると最高にハマりますね。
テオ先生とニナちゃんは大変すてき☆
先生の声どこかで聞いたことあると思ったらシャーロックの中の人だった~渋いわ。
最新話でロレッタお嬢様が出てきてキャークリスチアーノサーン!ってなったら
声が凛さんだった件。ありがとうございますかっこいいです。
部下に櫻井孝宏と稲田徹を従えていますね。何といううらやましさ。
そしてうちの弟よ、榊原良子氏がああいう女性を演じるたびに
「新しいシビュラシステム作るんですか」とかツッコむのやめなさい。


「乱歩奇譚」は元ネタと照らし合わせながら見るのが楽しいです^^
江戸川乱歩をノイタミナでやるとこうなるといいますか、
最初はノイタミナにしては結構ありきたりな設定で先の展開も想像しやすいなと思っていたけど
(カガミさんが二十面相になった理由もよく見かけるパターンですし)、
最新話で、てっきり小林君寄りだと思っていた明智先輩が実は羽柴君寄りだったと判明して
おおってなったところです。
頭おかしくない明智小五郎って新鮮ではないですか。原作も相当頭おかしいから。(そこが好きなんだけど)
浪越君のことで責任取らなきゃとか考えてるんだろうけど真面目すぎる。
逆に原作は小林君がしっかり者だけど
こっちの小林君は道ばたの石でもまたぐみたいにひょいとボーダーラインを超えそうだよね。
自分が興味を持った人間しか実体として見えないっていう設定は小林君だけかと思ってたら
明智先輩は木偶、浪越君はガイコツにみえてて更にやばかった。。
羽柴君ほか皆さんは人間として見えてるからたぶん彼らだけなのでしょうね…。
(小林君は興味があって見えてても、興味をなくすととたんに見えなくなる演出もおもしろい)
影男は原作はジメジメした感じだけど、アニメは子安氏のお蔭で明るいながらもネジとんでる感が楽しい。
ミナミちゃんと死体君のくだりなんかエログロナンセンスの真骨頂だよ!3分といわずもっとやってくれ。

現代の乱歩表現って「乱歩ってこう」的なテンプレが独り歩きしている気がして食傷気味でしたが
このアニメはそれらと逆を行ってくれるのかもしれない、
いや待て櫻井氏の明智先輩だから別のどんでん返しもあるかも…とか、ちょっと期待もしています。
オープニング映像の「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」は
乱歩がサインを求められると必ず色紙に書いていた言葉で
荘子の胡蝶の夢を意識していると思われますが、
劇中でもふとした時に出現する蝶がこのアニメのトレードマークになってる気がする。
あとエンディングテーマがものすごく耳について離れないですね…
♪今宵も頭上では綺麗な満月がキラキラ 次は君の番だと笑っている~


横手美智子氏が去年はSHIROBAKOでアニメ制作現場のリアルと夢を見せてくださいましたが
今期は「それが声優!」で声優さんたちのリアルと夢だよ~待ってたよこういうアニメ!
視聴者やってると完成したアニメとかドラマCDしか見ないし聴かないから
劇中の声優さんたちの台本の書き込みとか演技とか見ると
作品との生々しい格闘や作品づくりに込められた深い思いを垣間見た気がして感動する。
同じ理由でがんばった大賞のNG集とかもつい見てしまいます。映像制作の裏側大好き。

一話につき一声優あるあると、一話につき一本人声優様のスタイルが最高ですね。
オリジナルアニメのキャラクターは急に爆死することがあるとか
ドラマCDとテレビシリーズでは声優が異なる場合があるとか
視聴者側にとっても心が折れそうなエピソードもあって改めて声優さんて大変な職業だなあと思う。
だから、まじめにやらなきゃとか学業と両立ってどうなのとかいちごキャラでいつまでやるのかとか
迷走していたイヤホンズが色んな経験を積むうちにだんだん頼もしくなっていくのは
心から応援したくなるよ~ビルドゥングスロマーン。
3人で歌うエンディングテーマがラジオ番組形式をとっていて毎回歌詞が違うのと
リスナーからのリクエストとして毎回違うアニメソングのワンフレーズが流れるために
いつも早送りできずに全部見て聴いてます。
♪今夜きみを迎えに行くよ~お耳のカギは開けといてね~
紙と棒でできてて人形劇みたいにピョンピョン動く3人もすごくかわいい(´▽`)。

ゲストの本人声優が若手から大ベテランまで幅広いですな、
野沢雅子さんに「どんまい、いきなりだったからね」ってフォローされたりとか
銀河万丈さんから「どうせならかっこよく死にたいでしょ」ってウインクされたりとか
ゾンビ演技やってたら小山力也さんに「おお、怖!」って言われたりして双葉さんよかったね~。
彼女は実力派声優になりそうな予感がします、
いちごさんはアイドル系で鈴ちゃんはゆるふわ系っぽくなりそうかな…。
堀江由衣さんや釘宮理恵さんのオンオフを前者はガチで、後者はほのぼのとやってて萌えた。
神谷浩史氏は飼い猫様にニャンコ先生と名付けているくらい、声優界でも知られる猫派ですが
(だから夏目役に決まったときとてもうれしかったそうだ)、
アニメでもその猫派っぷりを炸裂させてて大笑いした。
13話まであるみたいなので、今後もゲストにどなたが出るのか楽しみにしています。

そういえばいまEテレでやってるアニメ声優塾で、井上和彦さんが山岡さんてことで呼ばれてたのに
いきなりニャンコ先生の声出したんでしょこたんと一緒に悶えました。。
声優さんってああいうとこほんとずるいなーーーいい加減にしろ心臓がもたないよ!(笑)


「城下町のダンデライオン」は何気なく見始めたらやめられなくなりました(笑)。
王族一家が市井に降りて暮らしていて、お父さんは城に通勤して子どもたちは一般の学校に通ってて
実は全員何かしらの能力者で時々とんでもない騒動を起こすという、しごく単純な設定ですが
だからこそ目が離せなくなるというか。
原作のコンセプトかわかりませんが時々出てくるWow Yeahな描写以外は今のところ楽しんで観ています。
きょうだいたちは未成年だから感情のままに能力を使ってしまうパターンがあるけど
要するに道具のコツをつかんでないだけであって、
きっと使いこなせるようになったら大丈夫になると思います。
あと猫のボルシチが大変いい声だ。

茜ちゃんが言っていた、道端のタンポポになれる日はどうやら来ないみたいですが
(本人もその考えとは決別したみたいだしね)、
最新話できょうだいたちの覚悟も一応定まったように見えるし、
1クールですから時期的にもそろそろ選挙が本格化するのかな。
個人的には、王様家業はきょうだいで手分けしてやればいんじゃないかと思いますよ…
奏さんや修くんがまとめ役で遥くんがサポートして光ちゃんたち4人がイメージ戦略。
茜ちゃんは人助けして葵さんは裏ボス。最終兵器彼女。
あと修くんと佐藤さんを見てると、なんだか白雪とゼンみたいだなって思う。
自分たちの意志とは違うところで立場が決まってしまっている人たち同士の関係って
やっぱり一度ははっきり表明しないと先へ進みにくいのかもしれないな…。
少なくとも言葉にすることでふたりとも安心できた部分はあるように見えました。どうなっていくかな。


そんな白雪とゼン、もとい「赤髪の白雪姫」満を持してのアニメ化おめでとうございます!
噂はまことしやかにありましたし、掲載誌がLaLaDXからLaLaに移った時点でほぼ確信してたけど
実際に白雪たちが動くとよろこびは倍です。楽しいなー。
白雪のツッコミがカットされてたり、原作でギャグだった部分がシリアスになってたり
音楽やSEが時々、王国ロマンスって感じにキラキラしたり荘厳な印象で気恥ずかしかったりと
原作や個人的イメージとの相違点は確かにありますがまあこんなものでしょう。
マンガのガサガサした線がすっきりしてるのもアニメとして動かすうえでは致し方ない。
当たり前といえば当たり前なのですが、原作を1話からアニメにしてくれるので
あーあのシーンでこんなこと言ってたな、そうだこんな展開だったとか
観ながらグワーって色々思い出してマンガも読み返しちゃいましたよ。
イザナ様が初めて登場した話とか内容すっかり忘れてたけど、
そうそう結構からかわれてたねえとか、ラジはまだこんなだったね…とか。
ゼンの「おれは白雪との出会いを~」みたいなセリフに再会もできるしね。いいぞアニメ化!

例によってリュウ坊にあふれ出るときめきを隠せずにおります。
ちょっと低くかすれて、まさに想像していた通りの声でありました。三瓶さん最高。
例の「うん」は原作リュウの3大萌えセリフとしてゆさの脳内にフォルダ分けされていますが
(あと2つは「え、おれ無理」と「紙に書くといいよ」です)、
不器用な、しかしうれしさを隠しきれていないような「うん」がアニメで聞けて感動しました。
三瓶さん最高。(2回目)
(というかリュウは本人がしゃべってる時より他人がリュウに話しかけてるパターンが好きだ…
白雪の「ああ、思ったより近くで力尽きている」とかユズリさんの「わたし声出てる!?」とか…
てか白雪のリュウへのですます口調サイコ~ありがた~いご馳走様ー(五体投地))
木々さんは想像より低い声でびっくりして名塚佳織さんだったことにもっとびっくりしたよ、
だって三瓶さんとだぁ×3で主人公コンビだったじゃないすか~~未夢ちゃん彷徨くん!懐かしい!
白雪とミツヒデは想像してたより高い声で、ゼンはそのまんまだった。
巳早はすんごい癖のある声だろうなと思っていたら本当にそうだったよ!
イザナ殿下の存在感。弟に当惑したり剣を振り下ろす時の息遣いとかね。石田氏…。
ラジとオビ最高。

あと、最近はアニメのコラボメニューやカフェが流行っていますが
赤髪は先月いっぱい、MOMITOYSさんでコラボクレープが販売されていたので食べてきました→こちら
できるだけ行きたかったけど何とか2回行けました。おいしかったよー☆


ところで先日、うっかり血界戦線を一気に見てしまったのですがお、おもしろい…!
推しはスティーブンさんですがくぎゅうの白黒がめっちゃかわいいです。最終話はやく放送してくれ~。


本日のお絵かき↓
ひいおじいちゃんと曾孫。※クリックで大きくなります
お盆は終わりましたが描いてます、
源氏物語を知らないご先祖様がお盆に帰って来たので読み聞かせようシリーズ。
今回は藤原兼輔と紫式部です。
兼輔は曾孫が物語を書いていると知ったらきっと読みたがるだろうなあ、
そして式部は恥ずかしいからあまり近づかないでくださいとか言いながら読んであげてそう。
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しっぽのきもち。
2015年08月17日 (月) | 編集 |
お昼は相変わらず暑いですが(セミが朝と夕方は元気に鳴いているけど
猛暑日の日中はピタリと鳴き声が止むことに気づいたときは目まいがした)、
立秋を過ぎたら朝晩がとても涼しくなったので
やっと窓を閉めて寝られるようになったゆさです、こんばんは。
まだ秋の虫の声は聞かないけどツクツクホウシが鳴き始めたのは秋の訪れを知らせてくれるようでうれしい。

お盆も毎年やってきますが、毎年そうであるようにつつがなく終了しました。
両親がお客さんの相手をする間にお茶やお菓子出したり果物切ったりするほかは
エアコンつけて快適な環境でついった眺めながらお絵かきしてた。
父がずっと高校野球中継をつけていて、最近なんとなくルールがわかってきて面白く観ています。
いつも思うけど高校野球っていきなりポンポン得点が入ったり
ボールが続いたと思いきやプロ野球並みの球速でストライクになったりして、野球部すごい。
メジャーか。君たちは吾郎くんなのか。高校生かっこいいです。

そんなお盆2日目の夜のできごと。
我が家のお盆ルールのひとつに、朝と夜に必ず新しいご飯を炊いて盆棚にさしあげるというのがあるのですが
やはりお盆ルールでおはぎを買ってきたこともあり朝のごはんが大量に余ってしまって
母が炊飯器の前で「今日ご飯どうしよう…」と腕組みしていまして。
仏様のご飯はホカホカじゃなきゃ、と気にしていたようですが
母の肩ごしにお釜の中を覗いたら尋常じゃない余り方にわたしもギョッとして
「チンすれば」「しちゃっていいかなあ」「気持ちはわかるけどもったいないし」「まあねえ」
とか会話してるうちに
「…てかさ、うちのご先祖様みんな電子レンジ知らないんじゃない…?」「お、おう」
となりまして。
(父方の祖父はわたしが生まれる前、祖母はわたしが保育園児のときに彼岸の向こうへ行きまして
我が家が電子レンジを導入したのはその後でした)
結局レンチンしました。ごめんねご先祖様。世の中は大変便利になったものです。


で、お盆中もにゃんこ様たちに遊んでいただくゆさ。
kabedonn.jpg
壁ドン。

yukadon.jpg
床ドン。

shipposhi1.jpg
尻尾をパタパタ振っていたのでパチリ。しっぽの「し」。

shipposhi2.jpg
しっぽの「し」その2。

猫様たちの尻尾の触り心地抜群さったらないです、この一切無駄のない造形がダイレクトに好み。
おみあしという言葉がありますが、あれの尻尾ヴァージョンのような言葉はないものですかね…。
神はなぜ猫をこんな風におつくりになったのか。どうもありがとうございますウヒヒ(ゲス顔)


お盆中に描いてた絵です↓
読み聞かせ。※クリックで大きくなります
清少納言さんのツイートを見て
「そうか、菅原孝標女は菅原道真の孫の孫だった。
だったらお盆で彼岸から帰ってきた道真に源氏物語を読んで聞かせてそうだなあ」と思って描いたらくがき。
きっと裏話や主観も混ぜながら臨場感たっぷりに語ってくれるに違いない。

道真が生きていた頃は漢文&漢詩全盛期で古今和歌集も源氏物語も枕草子もないわけで
もし存在していたとしても本人は漢学者ですから表立っては読んだって言わないかもしれないけど、
「この頃都にはこういう本が流行っている」的な知識として頭に入れておく程度には
目を通しそうな気がします。
(天皇や同僚に「ねえこれ知ってる?」って言われた時会話にならないからね)
だから公共の場で堂々と読むのではなく家に帰って自室にこもっておもむろに紐解いてそうだよね。
5分後に「ノックしなさいっていつも言ってるでしょ」な妖怪不祥事案件が発生するとか、そういうやつ。

でも子どもたちのことは溺愛してるから子どもや孫が「おじいちゃん読んであげる」って持ってきたら
その子を膝に乗せて朗読を聞いてあげそうな気もします。
「この字なんて読むの」「これはね…」とか、助け舟を出しながらだといいなあ。
(あかん妄想が止まらない)
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百画繚乱。
2015年08月13日 (木) | 編集 |
kyosai1.jpg
三菱地所をみにいこう~♪
じゃなくて。
三菱一号館美術館で開催中の「画鬼暁斎 幕末のスター絵師と弟子コンドル」展に行ってきました。
1894年に同館を設計した建築家のジョサイア・コンドルと、
彼の絵の師である河鍋暁斎の画業を紹介する展覧会です。
弟子が設計した建物で師匠の展覧会って最高のシチュエーションだ!とワクワクして
たぶん2年ぶりくらいに三菱一号館行きました(╹◡╹)。
ちなみに今の同館は2010年に復元されたもので、この展覧会は開館5周年記念も兼ねているそうだ。
(前の建物は老朽化のため50年ほど前に解体されています)

暁斎の絵は結構好きなので画集で眺めたり展覧会でぽつぽつ出会うこともありますが
これだけの作品数をナマでまとめて見る機会は初めてでした。
見終えて改めて思ったのはバラエティと工夫に満ちた遊び好き絵師ということ。
ただ描くだけじゃなくリアルとユーモアと工夫が入り混じって違和感が仕事しないというか、
国芳に学んだ浮世絵、狩野派に学んだ本画、自ら学んだ写実性の高いスケッチなど
多くの描法が非常にうまいバランスで使われていると思う。
展覧会タイトルの画鬼というのは暁斎の師だった前村洞和(狩野派の絵師)が
暁斎につけた呼び名で、まさにこれ以上の名前はないというくらい言い得て妙ですな…。
画風がバラエティに富んだ絵師というと谷文晁が真っ先に浮かびますが、暁斎も何でもアリですね。

暁斎は3歳頃からすでに絵を描き始めていたといわれますが
最初に弟子入りした歌川国芳の方針でしっかり観察してスケッチすることから始めていたようです。
「暁斎画談」は暁斎の学習方法がうかがえる資料でした。
着服図法といって、まず人物のヌードを線描で描いて人体のポーズや筋肉を決めてから
その上に赤で服のラインを描いています。
これ現代の絵師さんたちもよくやると思うけど(わたしもやるし)、暁斎もやってたんですね。
最近ネットでも流行っているガイコツ絵のリアルさは「卒塔婆小町図」からわかるし
「九相図」では、暁斎さん人体の中身をどこかで見たんじゃないのっていうくらい生々しい。
観察する絵師というと円山応挙がそうですけども、応挙が淡々と描くのに対して
暁斎は原色を遠慮なく使っててどこまでも容赦ないなと(笑)。
たぶん本人の観察の際の記憶も影響しているように思われますけども。

暁斎絵日記」がすごくおもしろい☆
この展示ケースの前だけ一番人が集まってました。
おもしろいからという理由もありますが、絵も文字も細かくてひとつひとつを眺めていると時間がかかるため
なかなか人だかりが解けなかったのかな。
基本的には人と会ったり旅行に出かけたこととか
来客について書いているようで(6/15にコンドルが来日して訪ねてきたとか)
人物の隣に一言添える形で、ごちゃまぜに書いてあります。
お酒やお菓子を持ってきてくれた人は顔がお菓子で体が人間風に描いてあったり
よく訪ねてくる人については似姿ハンコ作って押してあったりしてかわいい(笑)。
それにしてもかなりの頻度で来客があっていつ絵を描いていたのかと思ってしまったけど
暁斎の曾孫さんによると深夜か早朝に描いていたとのこと。

暁斎の絵は動物が画面内にいるのがほとんどで、
他のコーナーの絵もだいたいそうなのですが動物画コーナーにくるとますますそんな気がする。
メトロポリタン美術館所蔵の動物絵は猫、カエル、金魚やリスなどの小動物から
鯉、猿、鷹、鹿、牛など多種類にわたっていて、
陸の動物は毛の1本1本までリアルだし鳥の羽毛はふわっふわだし両生類や魚類はつるつるしてる。
美人観蛙戯図のカエルちゃんたちは何かモゴモゴしゃべってそうでかわいい。
本画だけでなく浮世絵でも、風流蛙大合戦之図は当時の長州征伐をトノサマガエルに置き換えられていたり
猪に乗る蛙図はなんかカエルが偉そうだったり、眠り猫のふわっとした毛にさわってみたくなったり
見れば見るほど楽しい。
暁斎の曾孫さんによると、暁斎は猫や猿などたくさんの動物を飼っていて
内弟子の暁月が動物たちの世話が大変だったと言葉を残しているそうです。
彼が9歳のときに起こした生首持ち帰りスケッチ事件(笑)が活かされた「月に狼図」の狼が咥える首が
とんでもなくリアルで怖かった。。
一方でこういったことがごろごろあっただろう幕末期がどんな時代だったかを改めて思い知らされました。

神様や妖怪や幽霊など人でないものの絵もよく描いてて、どれもとても生き生きとしています。
(そういえば展示のキャプションには暁斎の妖怪画シルエットがついててかわいかった)
「九尾の狐図屏風」の狐は覆いかぶさるような迫力があって
中国と天竺を擬人化した人たちが縄を輪っかにして狐を捕まえようとしてるのですが、
2人とも体に下着しかつけてなくてちょっと笑える。
「閻魔と地獄太夫図」の太夫の着物が牛頭馬頭と火車でおもしろい。
「百鬼夜行図」の妖怪ちゃんたちは土佐光信の絵巻から掛軸に写していますが
行進しているというより踊っているみたいに見える。
「鳥獣戯画 猫又と狸」の猫と狸はまだ完全な妖怪ではなく、化ける途中を描いたものだそうで
これから何に化けるのか想像するのも楽しそう。
「風神雷神図」は一幅の掛軸で、上に太鼓の達人雷神、下にジェット噴射風神がいて
稲光が黒と赤で表現されていたのは強烈だった。
「中国神仙図」と「幟鍾馗之図」には立派な鍾馗がいらして思わず拝みたくなりましたよ。
鬼をむんずとつかまえて剣を振り上げる鍾馗様は袖の長い衣装がはためいていて
あれたぶん風じゃなくて本人のエネルギーがそうさせてるんじゃないかって見えた。かっこよすぎるー!
「姑獲鳥図」は石燕のぶるぶるみたいな細さ、ちょっと寒そうで寂しそう。
橋本純氏の小説『百鬼夢幻』に、暁斎が上野戦争の幽霊たちに遭遇する場面があるけど
あのシーンの幽霊たちも怖いのかもしれないけどやっぱり寂しそうな雰囲気に
わたしには思えたっけな…。
(ついでに語ってしまいますが、『百鬼夢幻』は妖怪小説としてとても優れていると個人的に思ってます。
暁斎も妖怪たちも、人と人でないものが同じ世界に生きていることに対して
ポジティブな意味で無力な存在として描かれているのが現実に通じるものがあるし、
彼らのつかず離れず的な距離感が何だか好きだ。
最後に暁斎とコンドルが大変なものを目撃するシーンの舞台が川越であるところも好き!)

あと、暁斎は10代から狩野洞白に狂言を習っていて、芸能に関する作品もたくさん残しています。
伯母ケ酒や瓜盗人、歌舞伎の暫などの絵が展示されていました。
九代目市川團十郎とも交流があったのか、
「一二三寝の曽我子仲より高わらひ」と三升(團十郎の号)が句を入れた扇面図もありました。
「月次風俗図 十一月 顔見世狂言「暫」」は特に役者名の表記がなかったけど
こちらも團十郎でしょうか。
「漂流奇譚西洋劇」は行灯絵といって、新富座で上演された河竹黙阿弥の同作を絵にして
行灯の箱に貼りつけて灯りをしこんで明るくするものだそうで
所蔵がガスミュージアムだったのもなるほどと思った。
山口晃氏が芸術新潮のインタビューで「暁斎の描く人物は非常に安定感があって
おそらく3Dフィギュアを作ったら立ちます」というようなことをおっしゃってたけど、
黒式尉の面をつけ鈴の段を舞う「三番叟」とか見てるとほんとに立つんじゃないかという気がしてくる。
舞い手が片足立ちでクッと重力を感じさせながらもふわりとした優雅さがあって
舞う時にどこに力を入れてどこの力を抜くか、ちゃんと知っている人が描いてるなと思います。
(そういえばこの三番叟図のモデルは果たして暁斎なのかな…。
狩野洞白の祖母貞光院の一周忌に墓前で舞い踊る21歳の暁斎の絵が『暁斎画談』にあるしな)

山口晃氏はさっきのインタビューの中で
「暁斎は時代の最後の人として語られがちだけど内発性をもって新しい時代に立ち向かった最初の人」と
表現なさっているのですが。
暁斎、というかあの時代の日本に生きた人たちはみんなそうだったのですが
ひとつの時代が終わるというのは始まるということでもあるわけで、
江戸時代とそれに続く近代、二つの時代の終わりと始まりという壮絶なドラマを経てきたんだなあ…
と思いつつ作品を見ると一層の感慨がある気がします。
同時に暁斎の絵には(落合芳幾とか月岡芳年なども)武士や町娘などの江戸っぽさと
陸蒸気や洋服などの近代っぽさが同居していて、それも象徴的だなあと思う。


29歳のコンドルが50歳の暁斎に弟子入りしたきっかけは
コンドルも書き残していないためはっきりしていませんが、
暁斎が内国勧業博覧会に出品した「枯木寒烏図」を見たからではないかといわれるそうな。
この絵には百円という破格の値段を暁斎自身がつけていて、博覧会スタッフに呼び出されたそうですが
「カラス一羽の値段ではない、画歴50年とカラスの値段だ」と言って退けたそうで、
どこかで聞いた話だなと思ったらジェームズ・ホイッスラーが作品の値段のことで訴えられた時に
「生涯にわたる仕事の中で得た知識に対して対価を求める」と言ったエピソードと同じですな。→こちら
この絵は結局、和菓子の老舗を経営していた細田さんという人が買い取って
そこから一気に暁斎の知名度が上がったので、
コンドルもそこから暁斎を知って訪ねて行ったのかもしれない。
なお、暁斎は烏図で妙技二等賞を受賞したそうで賞状(写し)とメダルの展示もありまして
九鬼隆一や佐野常民の名前が載っててうおおってなった。
博覧会の賑やかな様子を鳥瞰図のように見おろして描いた「上野山内一覧図」もありました。
この絵は現在、上野公園の西郷隆盛像の近くにタイル画で展示もされていますね~。

コンドルの仕事についての展示も少しあって、三菱一号館の直筆設計図や
上野の博物館、岩崎邸の立面図などもありました。
東大工学部が所蔵する鹿鳴館の階段の一部分がまるっと展示されててテンションあがった☆
意外と幅が狭かったんだな当時の階段…。
暁斎に弟子入りしてからは(2人のお稽古日は毎週土曜日)、「コンデル君」と呼ばれてかわいがられて
他のお弟子さんたちとも仲良くやっていたんだよね~。
日本人のくめさんと結婚して、2人で京人形(歌舞伎にもなっている舞踊)を演じる様子が写真に残ってて
左甚五郎のコスプレをしたコンドルがノリノリでとってもかわいい^^
暁斎絵日記にはコンドルの似顔絵も頻繁に出てきますが、
手書きだったりハンコだったりしてもえる。
(暁斎は英語は話せなかったというからたぶんコンドル君ががんばって日本語しゃべったのかな…)
コンドルが暁斎からもらった雅号「暁英」の落款を押した雪中鷹図や百舌図は
日本画の基本がおさえられて平面的なのに立体感があります。
「鯉之図」とか鯉のウロコ一枚一枚まで立体的だし、すいすい泳ぐのが見えるようでした。
(鯉之図は暁斎がコンドルの前で描いてみせた「鯉魚遊泳図」の一部分を写した作品です)
暁斎がコンドルにプレゼントした「大和美人図」は前期展示のため本物は見られませんでしたが
代わりに版画が展示されていました。
木版とはいえ着物の細部まで描きこまれた緻密さには弟子への愛情を感じざるを得ない。
よくテレビや画集で見かける、日光の宿泊先で絵を描く暁斎をコンドルがスケッチした
「Kiyosai sensei at Nikko Augst 5th」はコンドルのまなざしが感じられてるとってもあったかい絵。
左下にでかでかと壺形の落款が押してあるのもいとしい。

kyosai2.jpg
展示室と展示室の間にあった巨大化け猫パネル。
手前でワーッと驚いている人がいますが、部屋に入ったこっちもびっくりしたよ(笑)。
この絵の原画「惺々狂斎画帖」は後期だけ展示されるとのことで今回の鑑賞は後期にしたわけですが
さて原画はと実物を見たら(展示室の一番最後、出口の前にありました)、
12cm×17cmの小さなものでさらにびっくりしてしまった。。
化け猫が大きく見えるせいか、何となく大きい絵のようなイメージが勝手にあったので…。
TVCMにもでっかく出ちゃってるし)
画帖というからにはスケッチブックに描いたわけですが描きこみがスケブどころじゃないっていうか、
たまにスケブにがっつり描く絵師さん見かけますがあんな感じだろうか…かっこいいな暁斎。
あと、狂斎というタイトルから50歳より前の作品であることがわかりますな。
(狂斎が暁斎と字を変えたのは40代のとき狂画による風刺のため投獄された経験が影響している)

kyosai3.jpg
出口にいたコンデル君。「Dr.コンドルと一緒に写真を撮ろう!」の吹き出しがすっごいツボ。
東大の彼は立ち姿ですが、座り姿もかっこいい。

kyosai4.jpg
カフェ1894の展覧会タイアップメニュー「とろけるカステーラ 新板かげづくし」。
しっとりふわもちのカステラに蜂蜜をかけていただきます。おいしかった(゚∀゚)☆
ココアパウダーのステンシルは「新板かげづくし 天狗の踊り」の天狗たちです。
展覧会にて実物も展示されているので気になる方ぜひどうぞ。
影絵もとってもかわいいですが、
落款がウサギの輪郭に「狂」下にサイコロを描いて「斎」と読ませてておもしろかったので。

というか暁斎は落款が多彩であまり同じ印を見ませんでした、頻繁に変えていたみたいですね。
展覧会に行かれる方はそのあたりもご覧になると楽しいと思います(´▽`)。
あの夏へ。
2015年08月09日 (日) | 編集 |
2015noryo1.jpg
歌舞伎座で八月納涼歌舞伎1部「おちくぼ物語」「棒しばり」を観てきました☆
写真は木挽町広場にあった顔はめパネル。一番右下の顔が空いてて納涼歌舞伎の一員になれます。
低い位置なのはお子様を意識してのことでしょうか、大人はしゃがんでハイチーズですね^^

2015noryo2.jpg
広場のディスプレイがいつも楽しみなのですが、今月はとっても楽し気&涼し気。
この日も電車の中は浴衣姿の人たちがいました。全国でお祭&花火大会シーズン。

2015noryo5.jpg
今回のお席は前から5列目、舞台のほぼ真正面でした~。
上村淳之氏が原画を描いた緞帳いいなあ。

まずは「おちくぼ物語」。
平安時代前期に成立したとされる『落窪物語』を歌舞伎化したものです。
源中納言の娘が主人公で、彼女は中納言の後妻や連れ子たちから毎日のようにいじめられて
床が落ちくぼんだ部屋に移され「落窪の姫」と呼ばれています。
見かねた召使いの夫婦が都一の貴公子である左近少将に姫を紹介して2人は結ばれますが、
実は北の方は左近少将と娘の三の君を結婚させるつもりだったらしくてカンカンに怒って
2人の仲を裂こうと、自分の兄と落窪姫を結婚させようとします。
しかし色々あってお酒を飲まされた落窪姫はなんか元気になっちゃって
北の方や伯父を大立ち回りで翻弄し、少将と手を取り合って二条の屋敷へ去っていくというお話。
継子いじめで暗いのかと思ってたら結構コメディ色強くて、クスクス笑いもたくさん起きていました。
BGMがお琴と笛で雅だった(´▽`)♪

主演の七之助くんがもうパワー全開、
質素な衣装で縫い物してても楚々とした佇まいから気品があふれ出て
高貴な生まれというのが見て取れて(原作では確か母親が天皇の娘だったはず)、
口癖の「お許しください(か弱い声)」でさえキラキラして聞こえるからすごい。
美しくかわいいお姫様が最初から最後まで観客を翻弄するぜ!本望だぜ!!(笑)
少将からの手紙を「知らない」って言いつつ実は読んでて歌も全暗記してるのかわいい。
お付きの衛門に少将と三の君の話を聞いたときは大ショック受けても
懸命に無表情を装って動揺を悟られまいとする一連の表情がすばらしかった!
もうずっといじめられてるから叱られる前に謝る癖がついちゃってるらしくて
少将に「あなたはこういう人だね」って褒められても「ありがとう」じゃなく「ごめんなさい」が出てしまうけど
自分は幸せになってもいいのだと気づいた時からぐんぐん変わっていくのが爽快でした。
そんな姫とラブラブになる隼人くんの左近少将がいい人すぎる。
ああいう時代ですから姫に信じてもらうのも四苦八苦してたけど、
お許しくださいばっかり言ってる姫が好きですって素直に告白してて超イケメンでした。
屏風への忍び方を心得てたり、ろうそくの灯りを消した扇で2人の顔を隠してキスしてたり
結構、恋愛に長けた一面も見せててさすがです。あとやたら蚊取るのうまい(笑)。

落窪姫の味方のみっくん新悟ちゃん夫婦がむちゃくちゃいいです!MVPあげたい。
みっくんの帯刀は乳兄弟のつてを使ってお姫様を助けてくれる人を探してて
新悟ちゃん阿漕はお姫様に悪い虫がつかないように気を遣ってて
「いっときの戯れだったらどうするのよ!」「少将様はそんなお方じゃねえよ!」とか
ぶつかることもあるんですけど、
何気ない会話も夫婦喧嘩もチャキチャキして気持ちいいです。本音で語り合える夫婦って感じ。
三日夜の餅を一緒に「よいしょ、よいしょ」と運んでくるとこかわいすぎるし
姫がピンチの際はすわ一大事と大声で駆けつけたり
姫が少将と結婚するときはあたたかい笑顔で見送っててもはや天使。
若手さんたちのお芝居は明るくて元気が出ますね^^
ツボだったのが、帯刀が笑顔で少将に姫の人柄を語るシーンの
「お気の毒な方で…」って言うとき一瞬だけ顔がうつむくのが
本当にどうということのない仕草なんだけどそれだけで彼の暖かさとやさしさが伝わってきて
胸がぎゅーんてなりました。みっくんほんといい役者になったなー!
皆さまみっくんを、坂東巳之助をよろしくお願いいたします!!(選挙カーに乗りながら)

北の方(高麗蔵さん)と三の君(鴈成さん)が「おちくぼ!」ってヒステリックに叫ぶたびに
うわあって思っちゃったからお役としては大成功ですね~。
赤い袴をたくしあげて音を立てながら大またに歩き、ドスのきいた声も迫力満点で
怪獣みたいにおっかなかったけど、後半はなんだか滑稽に見えてきて笑いも起きていました。
亀蔵さんの典薬助もだめんずっぷりが際立ってるし、
宗之助さんの兵部少輔の破壊力が(笑)たいへん立派なお鼻でした。完全に道化役。
源中納言は後妻にまったく頭が上がらないというか、どうしたらいいかわからないっぽい不器用な人で
姫の部屋に向かって笛を吹いてなぐさめることしかできないみたいで
笛吹いとる場合かー娘が大変な目に遭っとるじゃろ!!って怒りたかったけど
彌十郎さんが四苦八苦しながら笛を吹きなさってると聞いて→こちら
お、おう…それはお疲れさまですってなった。(人の努力に弱い)

おちくぼ物語歌舞伎ver.は落窪姫と少将が結婚するまでのお話ですが、
原作はその後が結構長くて、少将が姫の家族にすごい復讐して
(牛車に石を投げたり清水詣での際に宿泊部屋を横取りしたり
家族が引越しのため綺麗にした邸宅へ先に落窪姫と引越してきちゃったりとにかくえげつない)、
家族が反省すると今度は大量のプレゼントをしたり娘たちの結婚相手を世話したりと手を尽くして
最終的には姫と家族が和解もするんだよね。
どんだけ姫のこと好きなんだ少将…!
あと、原作は少将と帯刀が力を合わせて姫を助け出して二条邸まで車で運ぶのですが
歌舞伎は姫の酒癖で難を脱するというのが何とも(;´∀`)。
(少将はきっと「この人お酒飲ましたらあかんやつや」って思ったに違いない)
「おちくぼ~!」って叫ぶ北の方に花道で振り返った姫が
「お母さま、お許しあそばせ」って口癖で返事してて笑っちゃいました☆

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今回のお弁当。「地雷也 月てまり」でございます。
天むすは幕間に食べるのにちょうどよい大きさで有難い(╹ω╹)ノ


続いて「棒しばり」。
主人の留守中に勝手に酒を飲んでしまうため両手を縛られた太郎冠者と次郎冠者が
何とかしてお酒を飲もうと奮闘(?)する、狂言でおなじみの演目を歌舞伎にしたものです。
台本は岡村柿紅、初演は六代目尾上菊五郎と七代目坂東三津五郎で
踊りのうまかった2人に当て書きした演目でもあるとか。
(稽古で興行主から「おもしろくない」と言われて六代目が「一晩待ってください、おもしろくします」と
豪語して次の日には爆笑させたという逸話をイヤホンガイドさんが教えてくださった)
亡くなられた勘三郎さんと三津五郎さんもずいぶん前の納涼歌舞伎で踊っておられますが
今回はおふたりの御子息である勘九郎&巳之助による棒しばりです。
もうね、2か月前に演目と配役が発表されたとき涙出そうになったね…絶対見るって決めちゃった。
チラシにも「十世坂東三津五郎に捧ぐ」と詞書がありました。

狂言の棒縛は去年に野村萬斎さんが演じたのを見て大笑いしたので、
さて歌舞伎はどんだけはっちゃけてるのかとワクワクしてましたが想像以上だったよー笑った笑った!
おちくぼ物語は割としっとりしたお芝居で大向こうもあまりなかったけど、
棒しばりは大向こうが飛び随所で拍手が起き笑いの絶えない内容で劇場中が賑やか!
客席が大爆笑してセリフが聞こえない場面もありましたよ~たぶん1週間分くらい笑ったと思う^^
長唄囃子連中の笛と三味線が完全に狂言のそれだったのも笑いを誘う要素になっている気がしますね。
次郎冠者が得意の棒術踊りを披露するところで拍手して
大名やじゅさんと太郎冠者みっくんが次郎冠者お兄さんを棒に縛りつけるところで笑って
どさくさで太郎冠者も後ろ手に縛られてしまうので笑って
まだ最初なのにこんなに笑ってどうしよう、これからもっと笑う場面あるのに!って思ったけど
心がほんとにウキウキワクワクして早く笑いたくてたまらなかったりした。

舞台向かって左側には5色の引幕が用意され、彌十郎さん演じる大名がそこから出入りしたり
「舞台を一周回ったら場所を移動している」「ガラガラと口でしゃべったら扉が開いている」
「役者が後ろで座ったらいないものとみなす」などの設定や
「この辺りに住む大名」「それは一段とよかろ」「さてもさても」「心得た」などのセリフもあったりして、
狂言の名残が随所に見られました。
酒を飲むじゃなく食べるっていう言い方も狂言から引き継がれていますね~。
縛られたまま器用に酒樽をあけて、知恵を働かせてお酒をたらふく飲んで
酔っぱらって踊り始める太郎&次郎冠者がとにかくかわいい☆
勘九郎兄さんもみっくんも声がよく通るから気持ちいいです。

みっくんは手を縛られてるから首と足を使って軽やかにダンス、
首をくりくりさせる動作めっちゃかわいいしステップもリズミカルで腰が安定していましたよ。
次郎冠者の踊りのとき、手が使えないので仰向けにひっくり返って両足を打って「やんや~」と拍手してた。
お兄さんは棒を天秤棒に見立てて「汐汲み」を踊りまして
ヘリコプターのプロペラのようにクルクル回りながら舞台を走ったりしてかっこいい~。
太郎冠者の踊りのときは蝶々のように手をパタパタさせて「やんや~」と拍手。
2人で番舞をするとき扇子の広げ方がみごとで
まず次郎冠者が閉じた扇子を片手で持ってバッと広げて太郎冠者に手渡し、
次郎冠者が太郎冠者の腰から抜いた扇子が持ち手と逆だったのでクルッと投げて持ち直して
バッと広げて、さらに左手から右手へ投げてナイスキャッチ~~ブラボー、拍手喝采!
こういうの見てると、こいつらきっとどんな時も知恵と力を合わせて乗り越えてきたんだなと思う。
盃が重すぎて床に置いて、口をつっこんでゴクゴク飲むのですが
片方が飲んでるときは片方が足で持ち上げてあげたりして助け合いの精神に満ちてて
ほんといとしいわー!
そんな風に感動していましたが、オペラグラスで見たらお兄さんもみっくんも滝のような汗で
まさにまさに、今のおふたりの全身全霊をかけた踊りだと思いました。

帰ってきた彌十郎さんが激おこで「おまえら酒たべたじゃろー」と2人を問い詰めますが
「アテクシは存じやせん」とか「あたくしは食べとりませぇん」とか呂律回ってなくて爆笑(^◇^)。
でも大名が打擲してやる~と武器(に見立てた扇子)を次郎冠者に振り上げると
縛られた棒をヒュッと喉元につきつける動作はすばやかった!お兄さんかっこよす。
次郎冠者に頭ガツンとやられてプッツンした大名が「おのれ~」と2人を追い回しますが
すっかり出来上がってる2人のヘベレケダンスに巻きこまれて
てんやわんやの大ゲンカになって幕が下ります。
「この後は一体どうなってしまうのでしょう」とイヤホンガイドさんが苦笑交じりにつぶやいてて
ほんとだねって突っ込みそうになった(笑)。

演技中ずーっと勘九郎兄さんとみっくんに勘三郎さんと三津五郎さんがだぶって見えるから
最終的には舞台に5人の役者が踊ってるような感じがしたよ。笑って泣けました。
「飲め飲め」「心得た~」で次郎冠者が足をヒョッとやるシーン、
確か勘三郎さんはアレッ飲めないって顔してたと思いますが
勘九郎さんはエッ飲めない!って心底悲しそうな顔してて余計に笑いを誘ってた気がする。
太郎冠者の踊り、三津五郎さんはどんなに踊っても乱れませんでしたが
次郎冠者のターンで後ろに下がったみっくんは肩で息をきらしてるのが遠目にもわかって
それだけハードな踊りなのだと胸にしみました。
演じれば演じるだけどんどん変わっていくとおもうので、
これからも長きにわたっておふたりの棒しばりが見られたらいいなあ。

勘三郎さんと三津五郎さんが納涼歌舞伎を始められたのは1990年のことです。
当時、勘三郎さんはお父様をなくされたばかりだったそうですが
初日に満員御礼になった客席をご覧になって三津五郎さんと一緒に泣いたと何かで聞きましたっけ。
そういえば去年の納涼には三津五郎さんがいらしたので観たんでした…あれからもうすぐ1年か。
思い出の役者さんコーナーはまだ見に行ってません。


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歌舞伎座3階にある花見さんで買ってきた上生菓子!金魚ともらい水だそうです。
「朝顔につるべ取られてもらい水」(『千代尼句集』朝顔より)

10月からのワンピース歌舞伎のチラシが歌舞伎座になかったので新橋演舞場まで行ったのですが
あの短距離を歩いただけで汗だくになりました(~д~;;)。
立秋とはいえお昼時に地上を歩くのはまだ無謀だったか…。
とはいえチラシは無事にゲット。猿之助があのマンガをどう解釈して演出するのか、とても楽しみです。

この後は丸の内の三菱一号館美術館に移動して、画鬼暁斎展を見てきました。
長くなりますので次回記事に書きます☆
夢はメリーゴーランド。
2015年08月05日 (水) | 編集 |
アルス画房でのイラストコンペが無事終了しました~☆
見に来てくださった方々、応援してくださった方々ありがとうございました(^◇^)ノ


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前回記事にも予告しましたが
先日、池袋東武で開催されている「THE 世界名作劇場展」に行ってきました☆
今年で世界名作劇場シリーズが40周年を迎えるのを記念して、
1975年~2009年まで、フランダースの犬からこんにちはアンまでの全26作から
イメージボードやキャラクターデザイン、原画、背景、セル画などが展示されているものです。
(個人的にはハイジとかもこの路線じゃないかなと思うのですが、
日アニさんの公式だとフランダースからということらしい)
ああかつてリアルタイムで見たあの作品が再放送で見たその作品がレンタルで見たこの作品がっ!!
入場チケットも飴玉の瓶に手をつっこむラスカルでかわいかった☆

展示は作品ごと、放送順に並んでおりました。→こちらにいくつか写真が掲載されてますのでどうぞ
フランダースは森やすじさんのキャラデザが超かわいいっすねぇ…(´▽`)。
パトラッシュの資料によると金物屋の車を引くパトラッシュは3コマ撮りで動かしたようですけども
「上下動つけてください」とか指示が書き込んであって
順番に見ていくと確かに背中が上下動して「おお、動いてる」ってなりました。
母をたずねて~のキャラデザがポケモンの小田部羊一氏というのは後年知ったのですが
改めて見るとアメディオとかはマンキーやオコリザルに通じるような気がする。
ラスカルをキャラデザした遠藤政治氏はデザイン画に
「尻尾の輪は5つありますが、5つめは体毛の中へ半分埋まっています」
「成長するとサイズが変わるけど体の模様は変わりません」などかなりの書きこみがあって
説明が懇切丁寧でお人柄を感じさせます。しかも字がうまい!
ちなみにラスカルの動きもパトラッシュと同じ3コマ撮りだったようです。

ペリーヌ物語は原作を読んだ頃にアニメを見て今では両方とも大好きです☆
バロンがとってもかわいかったのと、ファブリさんの立ち位置がおいしい←
ペリーヌとお母さんが持って旅していたカメラの細かい小物設定や
トムソーヤのハックの家の設定画に萌えた。
関修一さんは南の虹のルーシーとかあしながおじさんとか、
世界名作劇場で多くのキャラクターデザインを担当なさってますね。
関さんのデザインは個人的にハックがめちゃくちゃ好きなんですが、
確か関氏もどこかのインタビューでそのようにおっしゃっていたことがあって何かうれしかった(^ω^)。
ルーシーの色彩設計が保田道世さんだった~知らなかったよびっくりした!
セーラの誕生日パーティのキャラクター設定に
ミンチン先生の目が$になっててそれを見たセーラの顔が崩れてるという絵があって
こういう、設定画ならではで本編では絶対に見られないスタッフの遊びってすごい好きです^^
エンディングテーマ「ひまわり」の背景画像はプロデューサーさんが
ヨークキャッスル博物館で買ってきたポスターが原型になってるらしくて現物の展示もありました。
イギリスの街並みと色んな職業の人が描かれた壁画のようなポスターです。

たぶんリアルタイムで見たのはポリアンナが最初だったと思います~よかった探し!
当時は小さかったので後でレンタルで見たら色々思い出したりしたっけな…。
佐藤好春氏のキャラデザはコロコロしてかわいくて、
ポリアンナが元気に走る設定画がありましたけどパトラッシュやラスカルと一緒で3コマ撮りでした。
作画についてはド素人なので何もわかりませんが、
アニメーションの基本的な動きってだいたい3コマ+中1~2枚なのでしょうか。
ポリアンナが肩にチップマック乗せてるのが憧れでリス飼いたかったの覚えてます。
庭師のトムおじさんが好きだった~照れ屋で愛情深くてバラを育てるのが得意とかスペック高くて。
野沢雅子さんのパレーおばさま最初は怖かったけど
ポリアンナにさんざん抱きつかれてからすごい丸くなりましたよね。すてき親子でした。
若草物語はなんとなく覚えているくらいですが、メグとベスが好きで
後年になって見返してジョーとエイミーも好きになりました。
近藤喜文氏が火垂るの墓の制作と重なりながらキャラデザしていたと知ったのもその頃です。
ピーターパンは子どもたちの隠れ家設定画がすごいおもしろくて
カーリーは高いところにハンモック吊ってるとか、スライトリーは秘密の武器庫を持ってるとか
そうそうって思い出す部分もあって倍楽しい。
後半のルナのお話がすごい不気味でしたな…ダークネスおばあさま怖かった。。
あしながおじさんは初回を見たけど後は覚えてないです(^ ^;)。

はっきり全部見て覚えてるのはトラップ一家、ナンとジョー先生、ティコ、ロミ空、レミですね。
ナンとジョー先生は佐藤好春氏のデザインが柔らかくてやさしくてホロリときます^^
(佐藤氏は近藤喜文さんに引きずられないよう、なるべく続編とは意識せずにデザインしたらしい)
同じく佐藤氏によるナナミはほんと生き生きしてるしティコもジュニアもつるつる感が美しい!
ペペロンチーノ号のアルのお料理設定とかすごい楽し気ですな、
パエリア、パスタ、ムニエルなどシーフード系が多くて
わざわざ「フォーク等はお皿に乗せる。ナプキンやランチョンマットは使わない」とか注意書きされていて
うん確かにあの乗組員たちは使わなそうって笑ってしまった。。
てか、ペペロンチーノ号は最初の設定ではオイルサーディン号だったらしくて
うおおイメージがガラッと変わるなって思った。名前って大事。
ロミ空はちょっと、いきなりロミオとアルフレドが離れ離れになるカットから
「夕焼け影つきアルフレド」のセル画がバーンとあってひいぃっとのけぞりそうになったし
ロミオがよく見ていたミラノの青い空にはため息が出ました。
ロミオは原作ではジョルジョですが、最初はジョルジョとしてキャラデザしていたみたいで
帽子を被っててちょっと思慮深そうな感じ。
おめかしアンジェレッタかわいかった(*'ω'*)。
とどめはあれです…29話のロミオとアルフレドの別れのシーンのセル画がよりによってあったんです。
そうだよロミ空が展示される時点で想像ついたではないか、なに無防備に構えてたんだわたし。
ちょっと日アニさんこれ露骨すぎやしませんか、アルフレド~~~~~(号泣)
あまりにインパクトが強すぎて直視できなかったので、セル画の隣に展示されていた
サンバビラ教会の背景画(これがまた美しい)の前に移動して横目でチラチラ見てきました。
ロミ空も日アニもけしからん、これ以上わたしを萌えさせてどうするつもりなの!
いただきます!!ごちそうさま!!ありがとう!!!(自己完結)

スタッフにスポットを当てた展示も。
テレビアニメの脚本は1話につき原稿用紙50~60枚ほどだそうですが
ラスカルやブッシュベイビーなどシリーズ8作品を担当した宮崎晃氏は
1週間のほとんどを構想についやし、ほぼ1日で1話分を書き上げていたそうで
ギリギリまで粘る精神力と短時間で仕上げる能力パない。
森やすじ氏のネロとパトラッシュのイメージボードが、なんかネロが少年というより青年ぽくて
パトラッシュもちょっと老犬みたいになってておお、最初はこんな感じだったのか~と。
遠藤さんの「みつばちマーヤの冒険」「草原の少女ローラ」のイメージボードとかもあって
マーヤは見たけど大草原の小さな家もあったのかと知りました。見てみたい。
「アニメの品を決める」(と宮崎駿氏がどこかでおっしゃってた)背景画の展示もよかったです。
アニメーションは視覚メディアですが世界名作劇場の背景ってとても詩的。
井岡雅宏さんの印象派のような色彩や椋尾篁さんの硬派な影のつけ方が好きですね。
アンに描かれる赤い土のべったりした感じとか真っ白なリンゴの花が満開の小路とか見てると
井岡さんの絵ってキラキラしてるなーと思う。
椋尾さんは母をたずねて~のジェノヴァの町や海のコントラストが美しかったり
マルコがみた悪夢の背景がむちゃくちゃ怖かったりしたんですけど、
最近になって90年代セーラームーンの美術監修もなさっていたのを
BSの再放送で何気なくクレジット見て知ってすっかり驚いてしまいました。そうだったのかー!
麻布の街とかファンシーな変身シーンとかダークキングダムの不気味な背景とか…マジですか…。
宮崎駿氏の赤毛のアンのレイアウトの数々も
キャラクターと背景に色鉛筆で指示が書きこまれてて現場の凄まじさとエネルギーが伝わってくる。
画面の設計図であるレイアウトは高畑さん宮崎さんたちがハイジを作っていたときに
取り入れたのが最初と言われますね。

ラスカルやアンの主題歌の作詞を担当された岸田衿子さんの「よあけのみち」直筆原稿や
音楽担当の渡辺岳夫氏の「ロックリバーへ」「おいでラスカル」直筆楽譜にはうおおお!ってなった。
会場にはモニターがいくつか設置してあって、全作品のノンクレジットオープニング映像が流れていて
もうそれ聴くだけで作品の色んなシーンやセリフがよみがえってくるから音楽の力だと思います。
フランダースの主題歌だいすきだ~!
♪LaLaLa LaLaLa Zingen Zingen Kleine Vlinders(歌ってください、かわいい蝶々さんたち)
パトラッシュの周りでネロとアロアがくるくるステップ踏むのむちゃくちゃかわいい。
大杉久美子さんはアニメソング界のクイーンだと個人的に思っていまして
(ちなみにキングはほぼ公式ですがささきいさお氏で、アニキは水木一郎氏)、
声が透き通ってて美しいし声量も歌唱力もあってほんとに好き。
母をたずねて三千里やラスカル、ペリーヌまでのオープニングとエンディングは
今もときどき猛烈に聴きたくなります。
♪春の風がやさしく やさしく頬をなでる さあ泣くのはおよし ペリーヌ
赤毛のアンやトムソーヤのオープニングも好きだったな~アンが馬車を駆って喜びの白い道を行くのや
トムたちが気球に乗って空へ舞い上がるのとか大好きです。
トムソーヤはエンディングの歌が好きでした。ぼくのミシシッピー、しっとりいい歌です。

フローネとかカトリとかアンネットとか、見たことないですけどノンクレ映像見ると見てみたくなりますね…。
特にカトリは舞台がフィンランドだそうで、シベリウスの音楽が全面的に使われていると聞いて
興味津々です。
セーラは再放送のとき何度か聴いたけど作詞がなかにし礼氏でしたっけ?
ピーターパンの主題歌は元気で大好きでしたよ~。
♪星くずのじゅうたん かがやく夜には~っていう出だしがわくわくする!
ナンとジョー先生の明日もお天気、プラムフィールドの生活が楽しそうで大好きだった。
ラストの集合にまだダンがいないのでたぶん、流れてたのは初回OP映像でしょうね…oh my ダン。
ティコの晴れやかなOPとゆったりしたEDは海の美しさと奥深さを表しているようで好きです。
ロミ空は例によって泣きそうになりながら見て聴いた…アルフレド…。
♪心のBule sky 空は明日へ続いている~ 笠原弘子さんの歌声とってもすばらしいよね。

出口付近には未来少年コナン、ちびまる子ちゃんとペネロペの展示が少しあって
(まるちゃんのデザインが90年代と今とではすっかり変わっていてびっくり)、
モニターには過去に日アニが制作したCMやキャンペーン映像、
映画「シンドバッド 空とぶ姫と秘密の島」予告編が流れていました。
佐藤好春氏のデザインってすぐわかる自分ほんとハマリすぎよね…^^
ミルとミクは女の子と子牛が遊ぶ様子がかわいいし
フランソアの酵母の妖精ちっちゃい…かわいい…(*´ω`*)。
パルメの幸せパスタストーリーはネットでは既に公開終了しているようですが
フランダースの犬編、ラスカル編、赤毛のアン編が上映されていて楽しく拝見しました。
ちゃんとオリジナルの声優さんが声を当てておられて懐かしすぎて涙出そうになった。

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エレベーター前にあったもうひとつの看板。集合絵だ!

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窓辺のアンになりきれるスペースもありました。

見たことない作品も多かったけど、展示見てたら例によって全部DVDで見たくなってきたよ。
あと、わたしが行った日はテレビ局のカメラとかも来てたので
そのうち展示の様子とか放送されるのかもしれません。見られるかな。楽しみです。


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風神雷神図屏風Rinne光琳・乾山編その15。14はこちら
二十日後。光琳の身長を超える屏風が完成しました。

乾山「これあの子たち?ん、あの方たちって言った方がいいのかな…」
光琳「さあな」
乾山「ずいぶん大きくしたんだね、かっこいいよ。描いてみてどうだった」
光琳「よくわかった。おれは宗達とはちがう」
乾山「そうだね」
光琳「宗達とは、ちがう道を行く」
乾山「うん」
光琳「…ところでさ、おまえ何か焼いてないか。江戸行くまでだが、絵付けならできるぞ」
乾山「……お金、ないんでしょ」
光琳「まあな」
乾山「もー結局それなんだから」
光琳「深省」
乾山「なに」
光琳「おまえも来るか、江戸」
乾山「んー。そのうちに、ね」

引っ越す前に弟の家でバイトしようとする兄(笑)。

1704年11月、光琳は京都を出発して江戸に到着し、内蔵助の計らいで銀座に住みながら
材木商冬木家の小袖をデザインしたり、屏風絵などを制作したり、趣味人たちとも交流していたようです。
のちに姫路藩主の雅楽頭酒井家から十人扶持を受け、しばらく江戸で活動しましたが
5年後に京都へ戻り晩年を過ごします。

乾山が江戸へやって来るのはさらに27年後、69歳になった1731年のことです。
上野の下谷に窯を開いて活動し、お墓も巣鴨にあります。

…が、それはまた別のお話なので、光琳たちのお話もこれで一区切りです。
見てくださった方々ありがとうございました!
今後は続き、といいますか地続きのお話として、酒井抱一と鈴木其一を描こうと思っています。
まとまったら描き始めますので見てやってください~。

錦の生まれる日。
2015年08月01日 (土) | 編集 |
太田記念美術館の「錦絵誕生250年 線と色の超絶技巧」展に行ってきました☆
錦絵と呼ばれる多色摺版画の技法が1765年に確立されてから今年で250年になるのを記念して
版画制作における技法、つまり職人のテクニックにスポットを当てた展覧会です。
髪や雨、蚊帳、着物の細かな柄、藍色、雲母など
版画における彫師と摺師のスゴ技がたくさん紹介されておりました(*‘∀‘)hshs
浮世絵の展覧会って「北斎の富嶽三十六景」とか「広重の東海道五十三次」など
絵師に注目が集まることが多いですが、
彫師摺師の技にクローズアップするのってあまりないので貴重な展示だと思うし
技術を知ることで絵の見方も変わるし何より楽しめるようになるからオススメですよ~。

浮世絵はまず墨摺絵といって、菱川師宣の頃に墨一色だけで描かれ始めて
鳥居派や奥村政信の頃に紅絵や紅摺絵など2~3色の色がつけられるようになり、
やがて今日のその時(笑)である1765年にフルカラー版画である錦絵が誕生し、
歌麿や写楽を経て技術が磨かれていき北斎や広重に至るわけですが
今回はそういった流れをじっくり追いながら技術・技巧をピックアップしていく構成になってました。
墨摺絵に赤が入ったときも画期的だったでしょうけど
やはり錦絵が販売され始めた頃の衝撃は相当なものだったろうなと思います。
その渦中にいた鈴木春信はその可憐な絵柄と多色摺技術をともに駆使して
生涯に膨大な量の作品を残しております。
絵柄も春信のような柔らかく繊細な画風が好まれるようになりましたしね。
あああ鶏を抱える少女も五月雨に降られる女性たちも遊女野風もかわいいっ☆

春信の頃は、たぶんまだ版画をフルカラーにするだけで精一杯だった浮世絵界も
20年ほど経って歌麿や写楽の時代になると様々な技巧が凝らされるようになります。
たとえば有名なのが歌麿の美人大首絵の髪の毛。
日本髪を結い上げた女性の、耳に透ける毛の1本1本は1mmの間に数本彫っているそうで
作業は師匠格の彫師レベルの高い技術が必要とされます。
女性の耳元とか見てるだけでも難易度高すぎて惚れそうになる。
他にも広重の大はしあたけの夕立に描かれる無数の雨粒や
歌麿の蚊帳の男女に描かれる蚊帳、
英泉や国貞の美人画に描かれる着物の模様の複雑さと細かさ、
国芳が得意とした彫り物(刺青)の神がかり的なまでの再現率、
背景にびっしり書き込まれた手紙のくずし字、
英山の両国涼みの図に描かれる橋や川の景色と花火見物をする数百人もの群衆、
北斎の諸国滝巡りに使われるベレインブラアウのグラデーション、
広重の「月に兎」の柔らかい青色と紙の白い部分に月を残す技術、
写楽の黒い背景に使われる雲母、
春信の雪中鷺で紙に凸凹をつけることで表現された雪など、など。
錦絵を鑑賞する際には彫師・摺師についてももちろん思いを馳せるようにしてますけど
こうして列挙されると改めて職人さんたちの技術の高さに震えるばかりです。
春信のやつし費長房には絵師である春信の名前の他に
「彫工:森下里朝、摺工:小川八調」とあって、うおお署名が三つある~~って感動しました(;o;)
絵に入れられるのはだいたい絵師の名前だけで、彫師摺師の名前ってなかなかないので…。
国貞や芳年の絵にも大海屋久五郎という名の摺師の名前が入っていました。
特に芳年とか筆のタッチが特徴的な絵師は彫りで再現するの難しかったろうなあ…
彫師にも「あの先生は癖があっていけねぇ」とか、
「自分の彫りはあの先生と合うからやらせろよ」とか相性みたいなものがあったかもしれないと思うと
何だか楽しくなってくる。

現代美術家さんたちによる錦絵もありました。
加山又造の「濤」は真っ赤な波模様をバックに2羽の鶴が飛翔していて
鶴の飛ぶ姿が大変美しく、波模様も優美な曲線でどんだけ時間かけて再現したんだって感じ。
中島千波「大島桜」。中島氏は桜の画家と呼ばれますがまさにその真骨頂が発揮されたというか
写実的な桜の一枝の淡いグラデーションの摺りがみごと。
勝井三雄「鎖された形態」や田中一光「ロープ 原」は何となくマグリットを連想しました。
山口晃氏の新東都名所シリーズは日本橋も芝の大塔も細部まで描きこまれているけど
彫りは氏のタッチが余すところなく再現されてて、
摺りも氏の絵を見慣れている人間が見てもちゃんと山口晃って感じする。
彫師と摺師の仕事って細かいだけではなく、絵師の人柄やタッチまで再現するのだと驚きました。

前期後期で展示品が総入れ替えになりますし、
後期には春信の「猫と蝶」が出てくるらしいから何が何でも行かねば!
あのきめ出し技術すばらしすぎて1秒たりとも見逃せない!!


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美術館を出る前に地下1階にあるかまわぬさんへ寄り道しました。
手拭い運動法顔はめパネル(笑)。


ランチは渋谷ヒカリエに移動していただくことにしていたので
予想最高気温35度の炎天下の中、日傘と道沿いのお店から漂う冷気だけを友達にして
(ファミマには3回くらい助けられました)、
なんとか熱中症になることもなく10分ほどてくてく歩きまして。
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ヒカリエ地下にあるよーじやカフェに無事到着。お手ふきが看板娘柄でかわいい~☆
ちりめんじゃこと野菜パスタをいただきました。さっぱりしておいしい。

yojiya2.jpg
デザートにいただいたお豆腐ティラミス。
黒糖シロップのスポンジと黒豆の上にとろりとした豆腐チーズクリームが乗っておりまして
まろやかでトロピカルな味でした。ご馳走様でした~!

よーじやのあぶらとり紙は昔からお世話になっています^^
京都の三条通にある三条店とカフェはずいぶん前に行ったきりですがまだやってるのかな。
あと銀閣寺店は畳でお食事できると聞いたので行ってみたい。


お腹もいっぱいになりましたので、銀座線で日本橋に移動しまして
三井記念美術館の「春信一番!写楽二番!錦絵誕250年フィラデルフィア美術館浮世絵名品展」も
行ってまいりました☆
会期は2期あって作品がほぼ入れ替わるのですが、前期は先月行ってきまして今回は後期だったので
感想まとめて書きます(・ω・)ノ

前期は絵師のセンスや画風の変化などに注目して楽しんで、
後期は太田さんで技法の勉強をしてから行ったせいかいつもより彫師・摺師の仕事に目がいきました。
あれだけ色々見せられちゃうと意識せざるを得ない。
とか言いつつ最初に目がいくのはやっぱり鈴木春信ですけどね(*´∀`*)。
前期にあった「水売り」は初期の春信を語るうえで必ず紹介される絵ですけども
本物を見たことがなかったので見られてよかったです。
笛を吹く若衆かわいいし、葦の葉に乗って川を渡る達磨もかわいい。
那須与一を地紙売として描いてたり、伊勢物語武蔵野を夜にまぎれて逃避行してるっぽい男女にしたり
やつしに関しては本当に春信は力とセンスを発揮しますね。
やつし三酸は絵師未詳となっていたけど
(儒教・同郷・仏教の男性たちが桃花酸を口にする三聖吸酸図を、女性に置き換えた絵)、
春信が描いたのだったらいいなあ。彼の十八番ですし。
なんというか、春信の絵は前後が想像できておもしろいなあと思うのです。
その絵に至るまでの出来事があって、その絵になって、その後また何か起こるんだろうなって
動きというか時間の流れがあるような気がする。
たぶんその人物のふとした時間を切り取ったような絵が多いからかもしれない。

後期にあった「若侍の身支度」という、若者の身支度を女性が手伝っているときに
ふと2人の目が合った一瞬をとらえている絵でたいへん微笑ましいのですが、
いや絵もいいのですがそれより何よりわたしがびっくりしたのは署名でしてね。
春信の署名は絵師なのでまあ当然としても、
その隣に「彫工:遠藤五緑、摺工:湯本幸枝」と書いてあるじゃないですか!
なななんてこったーーーシカゴ美術館所蔵の「夕立」を彫って摺ったゴールデンコンビではないか!
キャプションには絵暦であることの説明がされていて、1765年制作らしいので
つまり夕立とほぼ同時期に制作された可能性があり今年で250歳ってわけだ。
お正月にこの絵暦が夕立と一緒に配られた可能性があるわけだ。ヒャッホーイ(゚∀゚)☆
何ということでしょう、フィラデルフィア美術館さんよく残しておいてくださいました。ありがとう。
あと前期に初摺が、後期に後摺が展示されていた「井出の玉川」は
それぞれ人物の着物の柄が異なっていて、
明らかに後摺の方が版木が摩耗していたのか主版が荒く見えました。
浮世絵は人気のある絵は版を重ねて出版されたり
もともと絵暦だったのを暦の部分だけを消して摺ることもありますので、こういったことがよくあります。

春信の前、墨摺絵~紅絵のころの作品もありまして
個人的には奥村政信の「半装束美人揃 小野之小町」が気に入りました。
能の草子洗小町に取材した絵でつややかな小町と細かすぎる着物の模様に感動。
鳥居清満の「初代佐野川市松の宗の井」、着物の市松模様がきれいな紅色。
市松模様は佐野川市松が着た衣装の模様が由来になっていまして
そういう流行に一役かったのも浮世絵だったんだろうなと思う。
大森善清の「紅葉狩」は平維茂と鬼の戦いを描いた画帖からの抜粋で
墨摺絵ですが紅が少々使われていまして、維茂と鬼の目が血走ってた(^^;)。
色がなくても迫力や美しさを出すための工夫が随所に見られて職人魂を感じる。

歌麿や写楽の頃になると大量生産が可能になるのでシリーズものや3枚ものが増えてきて
絵柄はまだ優雅でみずみずしい感じがしますな…。
歌麿の描く髪の毛にやっぱり目がいきましたね~描いた歌麿もすごいし、
彫師の名前がないのでどなたが彫ったのか存じませんが惚れ惚れするような細さと完璧さ。
清長の8頭身美女たちは着物の柄がとても凝っていてひたすら描きこんでいますし
やっぱり再現した彫師と1ミリもずらさず色を摺った摺師の腕に拍手。
写楽の絵は彼の全盛期だった第1期の大首役者絵が展示されていて
いつものことですが歌麿や清長の後に写楽を見るとあまりに絵柄が違いすぎてびっくりします。
こりゃ一般庶民も役者さん本人も戸惑ったろうなあ…。
背景の雲母摺は見る角度と照明によって輝きが微妙に変わるのがやっぱりおもしろいです。

北斎の雪月花や諸国滝廻り、富嶽三十六景の頃になると
風景画はスッキリ、花鳥画や人物画はより細かくという風に流行が変わっている。気がする。
凱風快晴は何度も見ているので正直食傷ぎみでしたけど
絵師だけじゃなく彫師と摺師もどんなにがんばった作品であるかは素人なりにわかるので
これからも色んな人に愛されていってもらいたい。
広重の「亀戸天満宮境内雪」が冬景色を描いた作品なのですが
紙の白色を見事に生かしていてため息ものです。きれいー!
あまりに気に入ったので展示を最後まで見た後もう一度戻って見てきてしまった^^
広重や国芳、英泉など多くの絵師が手がけた千社札をクリッピングした
「千社札貼込帖」は初めて見る代物でした~。
参拝記念として神社でもらえる千社札がペタペタ貼りつけてあって、なんだか御朱印帳みたい。
あと、北尾雪坑斎という絵師を初めて知りましたが
展示されている絵本『彩色画選』は1767年刊行だから春信と同時代の人ですね~。
布袋やふくろう、雛人形のページが開かれてていやはやステキ、
しかしこんな自由な筆遣いを一体どうやって再現したんだよ彫師摺師は…。

展示を通じて錦絵の歴史を見てきて改めて思ったのですが、
わたしはどちらかというと、春信や歌麿や重政や広重のような
絵に叙情性や物語性があったり、古いものや文化にやさしいまなざしを向ける作品に
惹かれる傾向にあるようです。
北斎や清長や国貞や国芳みたいな「俺の絵ドヤァ」というのもエネルギーに溢れてて大好きですが
彼らの絵をずっと見続けるのはなかなか体力の要るもので、
そういうときに春信や広重がいると肩の力が抜けてホッとします。のんびりまったりって感じで。
景色が生き物を包みこんでいたり、昔の人物がたそがれていたり、子どもと神様が踊ったりするような
奥行きとやさしさのある絵をわたしももっと描いていきたいなあ。

錦絵誕生250年おめでとう!!

実はこの後、池袋に移動して東武百貨店の「THE 世界名作劇場展」も見てきたのですが
長くなりますので次回記事で書きたいと思います。


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「風神雷神図屏風Rinne」光琳・乾山編その14。13はこちら
風雷がいなくなって数日後。
乾山が訪ねてくると、光琳が真っ白な紙とにらめっこしています。

乾山「え、ちょっと、これ」
光琳「宗達の屏風」
乾山「借りて来たの」
光琳「なかなかうんて言ってくれなくてさ」
乾山「おれに声かけてくれれば、頼んだのに」
光琳「おまえ昨日まで御室だったろ。待てなかったから」
乾山「描く気になったの」
光琳「ああ」
乾山「どうして」
光琳「わかんね」
乾山「……」
光琳「二十日でできるかな」

あいつらがいないから、とは決して言わない兄だと、乾山はわかっていたのでした。
次回で一区切りです。