猫・本・歴史・アートなど、その日見たもの考えたことをそこはかとなく書きつくります。つれづれに絵や写真もあり。
第2060回「来年の抱負は?」
2015年12月30日 (水) | 編集 |

こんにちは!FC2トラックバックテーマ担当の栗山です。今日のテーマは 「来年の抱負は?」です。もうすぐ今年も終わってしまいますね。。早い私は今年の初めに様々な抱負を掲げたんですが、あんまり達成できませんでしたね。まあ楽しかったからいいです。来年の抱負は...FC2 トラックバックテーマ:「来年の抱負は?」


無病息災。


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「来年も猫を満喫するわよ」

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「同じくよ」

家中が大掃除でバタバタしているとき出窓にいたのをパチリ。
師走の末に走り回る人間たちをこの表情で観察しています。
前は「猫の手も借りたいのに!」ってなってましたが、もう毎年のことでさすがに慣れまして
今は掃除の合間にお姿を眺めて「うちの子かわいい」などと疲れた気持ちを癒させてもらってます。

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目の前を横切る娘をジト目で追います。

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そして寝る。

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もっと狭いところで寝る。
日光がカーテンでほどよく遮られてほどよいポカポカ具合なのよね。


さて、今年も色んなことがありました。
京都と奈良と高野山と比叡山と青森と金沢と福井ではしゃいで
歌舞伎と美術とねこあつめとマクベスと琳派でフィーバーして
ニューホライズンズと油井さんのTwitterと火花と虎屋休業挨拶と羽生くんに感動して
相棒13最終回とコウノドリとユーフォと赤髪とワートリとSHIROBAKOとユリ熊で大騒ぎして
CCC選書とリブロ池袋閉店と図書館総合展と北斗星や澤さんの引退で色々考えて
国会中継や法律、世界情勢にもいつになく心を揺さぶられまくった1年でした。
体調面では色々と調整してくれた家族や同僚のみなさんに感謝しきりです。ありがとうございました。
薬の副作用と殴り合う1年で、来年は口ゲンカくらいにとどめたいなあ。
友人にもたくさん話聞いてもらって助けてもらいました。来年も彼らがたくさん笑えますように。

ネット上でも色々な方からあたたかい声をかけていただけて、
ブログへの拍手やコメントも本当にありがとうございます。とても励みになっています。
光琳・乾山の連載も、かつていた人を描くことやお話を描くうえでの考え方に転機があったりして
勉強や聖地巡礼なども色んな意味で豊かになった年でした。
次の連載も、腰を上げるまでが長い人間なのでお待たせしてしまうかもしれませんが
なんとかやりたいと思っています。

本年の更新は今日で終わりにいたします。皆様どうぞよいお年をお迎えください。
来年も皆様にとってすばらしい年になりますように☆

「昨日と言ひ今日とくらして明日香河 流れて早き月日なりけり」春道列樹
(古今和歌集巻六・三四一番)
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歳末の京都&神戸旅。
2015年12月26日 (土) | 編集 |
先月の連休に引き続き関西へ日帰り旅行してきました。
まだ体調が完全によくなったわけじゃないんですけど、
仕方ないんです我らが六道珍皇寺さんが「23日の小野篁忌に限定御朱印あげます」とか
公式サイトに書くからいけないんです!!(別にいけなくはない)
あとずーーっと気になりつつも開催地が神戸で「遠いがな!」と二の足を踏んでいた衣装展が
京都からなら電車で1時間ということに気づいてしまったからいけないn(以下略
というわけでいつになく無計画の弾丸京都・神戸旅を決行。でも意外と何とかなりました。ホッ。

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例によって夜行バスで早朝に京都駅に到着、
朝ごはんは烏丸御池の伊右衛門サロンに行きました。
開店前でも結構並ぶお店なので早めに行きましたらすぐに案内してもらえて、よかった。

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去年はスタンダードに朝ごはんだったので、今回は薩摩赤玉の玉子かけごはん!
こってり濃い味おいしい味でした。次回はお茶漬けが食べたい。

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆
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太陽の誕生日その3。
2015年12月22日 (火) | 編集 |
我が家は庭に柚子の木がありまして、今年も実が大量になりましたので先日収穫して
例年のようにスライスしてはちみつ漬けにしたり、お風呂に入れて楽しんでいます。
最近急に寒くなったので柚子風呂あったかい~などと和んでいたら
今日は11月並みの気温ということであったかかったですね。
かと思うとまた明日から寒いらしくて、気候が日替わりで毎日何を着ればいいのか迷います。
冬なのにね!

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今日は一陽来復、太陽が生まれ変わり明日から日が延びていく冬至ですので
とらやさんの柚子をゲット。

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先月ゲットした和菓子用の日本刀を手に。

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いくぜっ。

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一刀両断!
柚子味の皮に柚子あん、甘酸っぱくておいしゅうございました。
とらやさんのあんこお菓子はいつもあんこぎっしり入ってて大好き(^w^)。

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花扇さんの柚子とみかんも買って来たよ。
柚子(フラベドの油胞や傷み部分まで完璧に再現されてる)はとらやさんと同じで柚子あんなのですが、

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みかんはお菓子の皮をむくとお菓子のみかんが出てきました~。
さすがに房の中味はあんこですが、色といい形といい、本物そっくりでびっくり。
花扇さんのハイパークオリティ、すばらしい。甘くておいしかったです!
(Twitterで教えてくれた人がいたのですが、山形の庄内地方の雛菓子にもみかんのお菓子があるそうで
ぐぐったらいくつか見つかりました→こんなの
山形はまだ行ったことがなくて、行けたら探してみたいなあ)


週末はクリスマスですが、今年の25日は満月にあたるのですね。
天気予報を見ると晴れるのかどうか微妙なとこですけども
次に満月のクリスマスを迎えるのは19年後だそうなので晴れてほしい~。
晴れなくても、一瞬でもいいから雲が割れて満月クリスマス堪能したい~。

満月とかその前後の十六夜や十三夜の月、半月などは夜空が明るくなりますね。
我が家は田舎なので、新月や三日月の夜は帰宅すると手元がよく見えなくて
家の鍵穴も手探りで探すのですけど
大きい月の夜は明るいので「あ、見える」ってスッと鍵を開けられるあの感じがホッとして好き。
晴れた満月の夜はサンタさんもプレゼントを配りやすいのではないかな…。
お空のサンタだけじゃなく、電車や車などでプレゼントを抱えて届けたり帰宅したりするサンタのためにも
足元が照らされていたらいいな。
(^ω^)
×××はげんきになりました。
2015年12月18日 (金) | 編集 |
生きてます。
12月に入ってから何となく不調を感じていて、合間を縫ってお出かけしていたのですが
上野公園から帰宅した日に喉の痛みを感じ、うがいとVC3000のど飴で対策して仕事に行きましたら
まんまと熱を出してご飯とお手洗い以外ほぼベッド生活してました。。
3日後に仕事復帰したものの、今度は風邪薬の飲みすぎのため頭がボーっとしてついでに胃も壊したらしく
結局まだ薬のんでますが、一応復活しています!
すごい、立って歩くのもテレビ見るのもPC使うのもしんどくない。元気ってすばらしい。
スターウォーズep6から30年ぶりの続編公開日という記念すべき日に復活できたのは
フォースのお導きだと思ってずっと忘れないことにします。

(なんというか風邪のひき方(?)が昔と変わってきた気がするな…。
20代の頃は喉と鼻づまりくらいで済んでいたのが、30代になると微熱が追加されて
しかも数日下がらなかったりする。
大変だったのは職場に有休取得の電話するとき声が出なくてお湯飲みまくったことです。つらみ)

仕事復帰した日に上司から「風邪にはみかんだよ!」と小豆島から届いたらしいみかんをいただき、
別の上司からは「体あっためるといいよ!」とブランデーケーキもらいました。
うおぉありがてえぇと帰宅してからおいしくいただきましたお。食べて車乗ったら飲酒運転だからね。


年の瀬らしく「今年1年の○○を振り返る」的なタグがTwitterで流行ってますけども
旅行した都道府県や参加したイベント、楽しかった本やゲーム、訪れた展覧会や1年の絵の変遷など
内容も様々。
仲良くなった人への一言や来年の目標を述べてる人の姿勢を1ミリでもいいから見習いたい。
あとこういうタグを見ていると何気にフォロワーさんと同じ本や絵が好きだったり
過去に見てきた映画やアニメが共通していたりするのを発見できるのがおもしろい!
「○○が好きな人同士はそれ以外もハマる対象が同じ傾向になりやすい」のはあるあるだよね。
わたしが○○おもしろいって言うと、それ自分も読みましたよってリプくれる人や
その人が楽しそうにツイートなさるのを見てそれわたしも最近ハマったやつや!って
タイミングがぴったりだったりすることも結構あります。
こんなに物があふれている世の中で偶然同じものを好きになって会話が生まれるのは
ネットのすごいところだなあ…。
最近思うのは、わたしのフォロワーさんはだいたいハシビロコウが好きということです。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、こんな鳥
先日ガチャガチャが発売されたそうで気になっています。お座りポーズほしい。
そういえば最近テレビで伊勢谷友介氏を見て「ハシビロコウに似てるな…」と思った。
(横顔だとそうでもないけど、正面向きゲンドウポーズで上目遣いをなさると妙に似て見える)
あと、80年代ゴジラがちょっと俯いたときの目とハシビロコウがそっくり。


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年賀状マラソンも再開しています…ちょっと類を見ない遅れ。
風邪で寝込んでる最中に積ん読崩したりとか、YBJラストの明夫さんの「おれ」ナレーションに萌えたりとか
映画妖怪ウォッチの放映でフユニャンにハマってたからというのだけが放置の理由ではないんだけど
一因なのは間違いない。
下書きがまだ終わってないので連休中になんとかしなくては。
これからペン入れしてゴムかけて色考えてコピックでスプラトゥーンしてあけおめと一言添えて宛先書けば
完成します…がんばろう…。
それではなぜあの絵をただ「印象」と呼ばないのかね。
2015年12月12日 (土) | 編集 |
上野公園をブラブラしてきました。
12月に入ってようやく冷え込んで、紅葉がきれいになったとのことでお散歩がてら^^

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清水観音堂の月の松です。
歌川広重の名所江戸百景「上野山内月のまつ」「上野清水堂不忍ノ池」にも描かれている松で
100年ほど前に台風で折れてしまったのをおととし復活させたそうです。
おもしろい造形でどうやって作るのか見当もつきませんが、作れる職人さんが今もいるのですね。

観音堂のすぐ近くに上野の森美術館がありまして、肉筆浮世絵展を鑑賞~。
前期・後期と展示替えがありますので感想は後期を見てから書こうと思います。

続いて東博へ。
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10月にリニューアルオープンした考古展示室に行きました。
写真は筒形土偶とハート型土偶(重要文化財)で、両方とも縄文時代後期の制作です。かわいい☆
筒形土偶は手が生えたら太陽の塔みたいになりそう…。
岡本太郎氏は縄文土器のアートとしての側面を発見した人でもありましたっけ。

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レプリカの銅鐸がぶら下がっていて、音を鳴らせる展示もあります。
カーン、というかテーン、というか、青銅器特有の不思議な音色。
銅鐸の後ろには遮光器土偶のレプリカがあって触ったり持ち上げたりできますよ~ずっしり重かった。

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「中世のあの世とこの世」というタイトルで板碑の特集展示も。
板碑は板石塔婆のことで、鎌倉時代の武士が極楽往生を望んで生前に建てた供養塔ですな。
大きさや石材も色々、梵字や仏様の姿を刻んだものなど様々なかたちがあるとか。

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個人的にクリティカルヒットだった陶棺(^^)。
つまり棺桶なのですが、
今にもダンゴムシみたいに足をもにょもにょ動かして歩きだしそうな雰囲気でかわいい。
後ろの埴輪コーナーや瓦、木簡、鎧、武器、土器など
他にも展示が充実しておりますので各クラスタの方はぜひどうぞ。

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本館の彫刻コーナーにあった伝源頼朝坐像。重要文化財☆
両足がウサ耳のようなインパクト、すごい。

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土佐光起「女房三十六歌仙図屏風」。
小野小町から式乾門院御匣まで、平安~鎌倉初期の女性歌人とその歌が書いてあります。
さすが光起で、着物のひとつひとつに細かい模様が描きこんであって感動した。

他に気になったり写真撮ったりしたのは小野道風筆「智証大師謚号勅書」や
紫式部日記絵巻断簡(藤原彰子の出産場面)など。
一休さんの描いた杜甫騎驢図の飄々としながらも渋味のあるタッチがおもしろかったし
銹絵十体和歌短冊皿からは81歳の乾山の創作欲があふれ出てました。
横山大観の無我は初めて本物を見まして、
ボーっとするお子ちゃんを見てるとこちらも無我の境地に至れそうな気がしてくる。
頼光大江山入図大花瓶もひさびさの再会でした。
錦絵コーナーは赤穂浪士特集。隣の展示室には火事装束もあって忠臣蔵まつり状態(笑)年の瀬の風物詩。

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外へ出ると日がとっぷり暮れていました。東博の夜景ひさしぶりだ~。

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東京都美術館へ移動。こちらも夜景がきれい。

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はい、モネ展です!
印象・日の出を始めマルモッタン・モネ美術館所蔵の作品が来日しています。
モネの作品が多く見られるという点では去年の3月以来ではないかと思う。
前期展示を10月に見に行きまして、やっと後期展示に行ってきましたので
まとめて感想を書いておきます。
連日大混雑で入場待ちと聞いていたので夜間開館の日に行ったら10分並びました。モネ人気すごい。

マルモッタン美術館所蔵のモネ作品は、クロード・モネが亡くなるまで手元に置いていた作品を
モネの次男ミシェルが美術館にまるっと寄贈したコレクションです。
展示を見ていると、印象派展に出品した作品や友人(ルノワール)に描いてもらった肖像画、
家族の肖像画、若いころの絵、同時代の作家の作品、ジヴェルニーの庭の植物画などの内容で
売れなかったのか、個人的な作品だからか、単に恥ずかしくて売らなかったのかはわかりませんが
ずっと持っていた理由がなんとなく感じられるような気はする。
入口には1910年代に撮影された70代のモネの映像が上映されていて
くわえタバコをしながら睡蓮を描いているおじいちゃんモネが映っていました。

モネといったらこの絵と言われる「印象、日の出」は21年ぶりの来日とのことで
前回の来日時わたしは小さかったせいもあり見ることはかなわなかったのですが
今回、満を持して対面できて本当にうれしかったです☆
マルモッタン美術館側から「部屋にひとつだけで展示するように」との要請があったらしくて
(しかも安心と安全の日通さんによる単独輸送だ)、
3年前に真珠の耳飾りの少女が展示されていた、エスカレーター上がったとこのVIP部屋(勝手に呼んでる)に
単品展示されてて輝いて見えたよ!
ピンスポが当たってるうえに初対面って気持ち補正もかかってるから余計ですね!!(笑)
最近の研究によると、1872年(モネ32歳)11月13日午前7時35分頃のル・アーヴル港の朝焼けを
下書きなしで素早く描いたと結論が出された絵で、1874年の第1回印象派展に出品されています。
モネ本人が適当に「印象」とタイトルをつけ、ルイ・ルロワに「まるで描きかけ」と言われ
さんざんな発表のされ方だったわけですが
間近に見ると想像以上に筆跡がビシバシに残ってて当時のサロンの人たちびっくりしたろうな…。
絵の具で塗ったというより絵の具を置いたみたいなタッチで
でも離れて見ると色彩が混じり合って写真みたいに見える不思議。
まさにモネの絵だわ…。
後期展示では「ヨーロッパ橋、サン・ラザール駅」(モネ37歳画)に展示替えされていました。
モネが生涯で構図を変えて何度か描いているパリのターミナル駅で
(オルセー美術館所蔵の作品が有名ですな)、
機関車が何台か停まっていて、蒸気が生き物みたいにうねっていた。

10代の頃に描いたカリカチュアは画集でしか知らなかったけど
改めて実物を見るとほんとに描いてたんだ!って実感します。
いわゆる「クロード・モネのイメージ」とは程遠い作風なものですから…。
人物の頭や手足が大きく誇張された、よくあるタイプの風刺画で飛ぶように売れたそうで
モネ青年はドヤ顔だったとか(笑)。
「赤ちゃんはじっとしていられないので一瞬で描き上げた」という次男ミシェルの肖像画は
赤ちゃん、幼児、子ども時代と成長にあわせて記録に残したようです。
「雪の効果、日没」は徴兵を逃れてイギリスへ渡ったモネがアルジャントゥイユに戻ってから描いたもの。
モネの雪の絵といえばカササギですが、この絵もしっとりした雪景色が美しくて
薄ピンクや青の混じった雪が立体感をともなって見えてきます。
他にも「プールヴィルの海岸、日没」や「ヨット、夕暮れの効果」などは
空や海、水のタッチがきらめいてたなー。
色彩に合わせて絵の具を置いていくというか、色を巧みにとらえて再現する能力の高さを感じました。

ジヴェルニーの庭の絵を中心に集めた展示室はさながら植物園のようでした。
1903年に描かれた睡蓮の大きな絵も、1917-1919年の睡蓮も
水と植物と空が一体化したような画面づくりと色彩で
特に水面の鬼気迫るタッチからモネの熱意が感じられるというか。
青い睡蓮の絵は、モネは青睡蓮を取り寄せて庭で咲かせたかったそうですが
フランスの気候では育ちにくい種類らしくて、想像で描いた花だそうな。
(そういえば今回の睡蓮とブリヂストン美術館所蔵の睡蓮が連作であるとの指摘を見ましたが
たしか2006年のモネ展にも同じ構図の睡蓮があったなーと検索したら
久保惣記念美術館の睡蓮でした。→こちら
モネはこの構図で睡蓮の絵を15枚ほど描いているそうです)
晩年の「バラの小道、ジヴェルニー」や「日本の橋」の連作は赤、黄色、緑ほか色の印象だけで描かれていて
遠くから見てなんとなくああ橋だな、バラかなってわかる程度ですが
視力が落ちても絵筆を取り続ける精神力は並大抵じゃないと思う。
なんというのか、この頃のモネさんは技術的な上手さとは別の上手さというか魅力というか
何とも言えない力のある絵を描いてますな…。

モネの遺品もありました。
絵の具がついたままの大きなパレットに、愛用のパイプ、黄色いレンズの丸眼鏡。
72歳で白内障の手術をしたモネはしばらく青が強く見える青の時代があったんだよね…。
眼鏡はその症状を緩和するためにつけていたそうです。

モネに縁のある人たちの作品も。
ポーランの作ったモネのバストアップ石膏は髭をたくわえたおじいちゃんモネの姿で
写真や映像からそっくり抜け出てきたようなリアルさでした。
ルノワールが描いた33歳のモネとカミーユ夫妻の肖像画は柔らかくあたたかい筆致で
モネとルノワールの友情を感じました。
2人は学生時代から仲良しで、イーゼル並べてアルジャントゥイユで絵を描いたりしてるよね(^ω^)。
(ルノワールは自分の子にクロードという名前をつけています)
モネの妻、アリスの次女ブランシュ・オシュデの「水辺にて」「ソレル=ムセルの家」などの色彩は
モネそっくりで、特に水面の色にはきらめきを感じた。

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田辺誠一画伯の描いた「かっこいいモネ」(制作時間3分)を
田辺氏デザインのクッキー&もっちーと一緒に描いた「モネ in JAPAN」。
展示室の出口にありました。和む(´▽`)。
この絵の複製も買える展覧会グッズ売り場のレジには30分待ちの長蛇の列ができていて
印象日の出のマスキングテープは完売になってて
お空のモネに「見て!あの絵こんなに愛されてるよ!見て!!」って伝えたくなったよ。
日の出が次に日本へ来るのはいつなのかわからないけど、生きてるうちにもう一度再会できたらいいな。
エンピツ戦士。
2015年12月08日 (火) | 編集 |
舘野仁美さんの『エンピツ戦記 誰も知らなかったスタジオジブリ』を読みました。
ジブリの動画チェックとして働いていらっしゃった舘野さんの27年間の回顧録です。
発売と同時に本屋さんへ走ってゲットして開いたら
熱風の連載に加筆されて読みごたえ度もアップしててすごかった。。
自らを「長年削りに削られてすっかりチビたエンピツ」と表現する舘野さんですが
だてに削られ続けてきたわけではないのが読んでいるとわかります。
楽しいけど楽しいだけじゃない職場としてのジブリというか
淡々とした語りの中のすさまじい理不尽と葛藤がひしひしと伝わってきて没頭しちゃって
気づいたら夜中の1時過ぎてました。
タイトルは『ゲド戦記』からかな?と連載を読んでた頃は思ってましたけど、どうもそうみたい。

舘野さんを初めて見たのは千と千尋の公開直前スペシャルだったような気がする。
公開半年前に原画をハイスピードで仕上げていたら動画が追いつかなくなって
どうするか宮崎さんに相談していた様子が放送されて
「韓国に出す?」「もう国内は無理だと思うので…」みたいな会話を交わしていたような覚えが。
眼鏡をかけて長髪の、きれいな人というのが第一印象で(眼光は鋭かった)、
その後もののけ姫のメイキングとか、ロマンアルバムのインタビュー等でもお話を拝読していて
他のスタッフさんは苦労した点や裏話を語ってらっしゃるんですけど、
舘野さんは裏話のほかに「若い人には基礎から教えてしっかり学んでもらってます」と語っておられて
何というか、底力というか胆力みたいなものを感じていました。
昨年、ジブリを退職されたと聞いたときはびっくりしましたが
27年もの間大変な現場で仕事をしてこられて、風立ちぬやマーニーの後のジブリはああでこうで
色々あっての再出発だったんだなと。
ササユリカフェにいつ行こういつ行こうと思いながら行けてなくてマジいつ行こう…
本持ってってサインお願いするんだ!
オープン祝いに宮崎さんがプレゼントしたというオリーブの木も早く見たい。

動画チェックについては、失礼ながら原画と動画の間のお仕事というイメージしかなかったのですが
(映画のエンディングでいつも原画と動画の間に舘野さんのクレジットをお見かけしているせいかも)
描きあがった動画すべてに目を通しチェックするという品質管理のようなお仕事だそう。
設定画と間違いがないか、アニメーションに不自然がないか、前後の動画と辻褄が合っているかなど
様々な視点から確認して
さらに動画マンごとに異なる線に統一感を持たせるというもので
これは大変なお仕事だと認識が変わりました。。
「まぶた線を入れたい監督と消したい作画担当との間で困惑する」
「動画マンが長時間かけて直したカットに手を入れるのは気が引けて、そのまま提出したら叱られた」
「よくないところを指摘すると逆ギレする新人がいる」
「仕上からは直してと言われ、監督からは直すなと言われる」
「作画からの要求だった演出助手の交代を、撤回してもらうようお願いしに行く」
「打ち合わせと作画段階で監督の要求がいつの間にか変わっていることに気づいて手を回す」
などなど、多かれ少なかれどの職場でもありそうなことからいやそれ範疇超えてるよね?なことまで
単に動画をチェックするだけに留まらないご活躍がすごい。
(ちなみにびっくりするエピソードにはだいたい宮崎さんか鈴木さんが関わっている)

もちろん、大変なことばかりではなくて
「宮崎さんにサインをお願いすると「しょうがないなあ」と書いてくれる」
「大仕事を終えて気が抜けて泣きだしてしまったら、宮崎さんがハンカチをくれた」
「ベテランアニメーターさんの仕事を目の当たりにできる」
「ポニョのスタッフクレジットに猫たちの名前を入れてもらうことや、
ハウルのかかし=王子様というアイディアや、
風立ちぬの菜穂子さんの衣装デザインを提案したら採用してもらえた」
などなど、素敵なエピソードもたくさん紹介されています。
理不尽もあるけど、髪をかきむしりながら絵コンテを描いている宮崎さんを舘野さんは見ているので
自分で察して動くことを心がけていらしたという心意気とか
「現場では動画を「直す」とは言わない。みんな一生懸命に描いてるから」とかの言葉が
かっこよくて惚れそう。
アニメーターに必要な技術や教養についてのくだりは、
物を書いたり描いたりしてる人間としては突き刺さるやら落石をくらうやらで読むのが大変でした。
宮崎さんの「資料を見て描くな」は折に触れて思い出す言葉です…。

ジブリの線についてのお話が興味深かったです。
昨今のアニメとジブリを見比べると、わかる方はわかると思うのですが
ジブリの線は柔らかめのタッチなので(宮崎さんの好みですね)、
他のスタジオの動画の仕事を請け負って納品すると「動画の線が甘い」と言われるそうです。
そういえばずいぶん前にドラえもんを見ていたとき、
エンディングの動画協力のところに「スタジオジブリ」とクレジットが表示されて驚いた覚えがあります。
てっきりジブリはジブリの作品だけ作ってると思ってたものですから…。
ジブリのタッチでドラえもんを描いたらあのシャープなラインが妙に生き物ちっくになってしまいそうですが
当時は特に違和感なく見ていたので、ジブリはシンエイ動画さんの要求に応えきったのだと思う。

本には舘野さんの後輩に当たる大橋実さんが挿絵を寄せていらっしゃって
かわいらしかったり優しそうだったり、目の下にクマがあったりしょんぼりしていたりする舘野さんが
本のあちこちにいておもしろい。
後ろ姿に般若の面を持ってる挿絵はうわーってなった^^;
あとすっごい面白かったのが、色んな人が指摘しててカバー折り返し部分にも書かれてますけど
猿沢池に舞い降りた鳥に宮崎さんが言った
「おまえ、飛び方間違ってるよ」のセリフ。
舘野さんは「えええーっ」と叫んだそうです。心で。
飛翔のプロである鳥に対して自分の理想的な飛び方を要求する宮崎さんについていくのは
本当に大変だったろうなあ、お疲れさまでした。

それにしても、『出発点』『折り返し点』で監督視点、『仕事道楽』でプロデューサー視点、
『作画汗まみれ』で作画視点、『感動をつくれますか?』で音楽担当視点、
『アニメーションの色職人』で色彩設計視点のアニメ制作現場の一部を垣間見てきたけど
新たに動画チェック視点の本を読める日が来るとは。
次は動画、美術、撮影、効果音、広報、CGエンジニア視点なども読んでみたいな、あるかな。
制作と声優視点は『SHIROBAKO』と『それが声優!』がそれぞれすばらしいよね。


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年賀状マラソンようやくスタート。
今回は取りかかるの遅くなってしまったので急がねば~。
毎年テーマを決めて「この人どんな性格かなー」とか頭を使うようにして何人描くってしないと
気持ちがぼんやりして絵もぼんやりしてしまうので気をつけています。
相変わらず和服なんですけどね…(^^)。
非凡なのも描いてみたいけど、意外とふと描いたのがいい絵になったり個性的だったりするので
あざとくなりすぎないように、ちょっとずつ新しいことやってみようの精神でいくぜ。
衣紋の道その2。
2015年12月05日 (土) | 編集 |
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埼玉県立歴史と民俗の博物館の特別体験事業に行ってきました!
おととし十二単体験をさせていただいたのと同じ会場で
今回は男性装束の着装体験だよ~。
事前申し込み制で希望者が多ければ抽選ということでしたが
運よく当選のはがきをいただいて大喜びで行きました。
500円→1000円と値上がりしたものの相変わらず破格のお値段です。気軽にできるね。
(ところで野田線はいつの間にアーバンクラインという副名詞がカッコ書きでついたんだ)

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2年振りの訪問。

あと、博物館のすぐ隣が弓道場なのですが
わたしが通りかかったときちょうど練習が行われていて、外からも見ることができました。
道場に射手がズラリと並んでとても壮観だったうえに
スポンと的が射られると「オー!」と観衆から掛け声がかかってた。
電車でも弓を持った人を見かけたので目的地ここだったのかもなァ、かっこいい。

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会場にin。

更衣室で上着などを外して単だけ着せてもらったときに
「直衣と狩衣とどちらになさいますか」と聞かれて「えっ」と、咄嗟に迷いました。。
どちらも着たことなかったものですから…。
(ちなみに直衣は平安貴族がお部屋でくつろぐ衣装、狩衣はアウトドア用の衣装です)
さんざん迷って今回は直衣でお願いしました。次回はぜひ狩衣に挑戦したい。

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆
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