お化けと王家。

Bunkamuraオーチャードホールにて「Orchestra Valse Vol.5」を聴いてきました♪
ジブリファンのアマチュア音楽団体Orchestra Valseによるフルオーケストラで
「となりのトトロ」と「天空の城ラピュタ」の劇中曲が演奏されるコンサートです。
去年のVol.4(カリ城とナウシカのプログラム)に初めて行ってとても面白かったので
今回も発売日にチケット取りました。
トトロプログラムには「さんぽ」「となりのトトロ」を歌われた井上あずみさん&娘さんのゆーゆさんが、
ラピュタプログラムではシータ役のよこざわけい子さんとムスカ役の寺田農さんが
ゲストでお越しになって歌と朗読を披露してくださいましたよ(*´︶`*)。
去年もでしたけどチケット代はLoppiの発券手数料108円だけでした!
いやいや素晴らしすぎてむしろ払うよ!?払わせてくれ~。
(写真のパンフレットも井上さんインタビューや王家対談が掲載されているにも関わらず無料配布だった)

オーチャードホール初めてですよ。
ドキドキしながら入場したら天井むちゃくちゃ高くてふおおおってなった、こんな広いホール久し振り。
第一部は「となりのトトロ」のメドレー。
パンフレットを見たらプログラムの最初が「さんぽ」だったのと、
注意事項などの会場アナウンスが放送されてバルスの皆様がステージに着席されても
ゲストの井上さんが現れなかったので、
これは井上さん「さんぽ」の歌詞にあるみたいに歩きながら登場したら面白いなあと思っていたら
オーケストラがイントロを奏で始めて、そこへ
「みなさんこんにちはー!」とエメラルドグリーンのドレスに身を包んだ井上さんがご登場!
そのまま「さんぽ」の歌を歌ってくださいました~うわー、うわー!!
子どもの頃からずっと聴いてきた歌ですが、オリジナルの歌手さんの声を生演奏で聴くのは初めてで
感激しすぎてまだ始まったばかりなのに脳みそがどこかへ飛んでいきそうになった。
伴奏がフルオーケストラなのも最高でしたよ~~いきなり贅沢な時間♪
お引っ越しの音楽を聴いてると働きたくなってくるし、
風のとおり道も鉄琴のイントロからぐんとオーケストラに入るのが鳥肌立ってしびれたし、
おかあさんの歌ではサツキとメイの「メイは大きくなったからひとりで寝るんじゃなかったの」
「お母さんはいいの!」のセリフを井上さんとゆーゆさんで再現されたのかわいかった(*´∀`*)
ネコバスの音楽わくわくしましたー!なにあれ!!
あれシンプルな音から演奏楽器が徐々に増えて最後にオーケストラで爆発するんですね。
最初にフルートが鳴って、次にトランペット、弦楽器、最後に全体が鳴り出したのを見て
ああ、こういう構成なんだと思いました。
こういうコンサートのいいところは
映画で流れていた音楽の音をどの楽器が演奏していたか目で見てわかることですね。
映画観てて「クラリネットかな?」「コントラバスきたー」「ピアノ」などわかる部分もあるのですが
わからなかった部分も含めて改めて理解できるというか。
ラストの「となりのトトロ」は井上さんとゆーゆさんが歌い出すと客席から自然に手拍子が起こって
わたしの脳内には映画のエンディングクレジットと挿絵が再生されていたよ。大好きですのでね^^
休憩をはさんで、続いて交響詩「天空の城ラピュタ」。
バルスの皆様が着席なさって、最後によこざわけい子さんと寺田農さんが登場なさると盛大な拍手が☆
よこざわさんは青い上着に白パンツ姿、寺田農さんは黒スーツに白シャツ姿で
式台の両脇に置かれたハイスツールにそれぞれ腰かけられたのを見て
(たぶんその方が客席から見てバランスがいいからだと思うけど)、
おお…やっぱり王家2人仲良く並んで朗読はなさらないのねって一瞬思ってしまったラピュタ脳でした←
てか、よこざわさんが膝を揃えて美しく座っていらっしゃったのに対して
寺田さんは終始片足を立てた姿がすげぇ様になっててセクシーで
そのポーズのままムスカのセリフ朗読なさるからどうしようかと。。
どこ見たらいいかわからなくてオペラグラスの行く先が迷子になりかけましたけど
お2人とも素敵すぎてガン見してしまった(どっち)。
相変わらず愛にあふれた音楽で、久石さんのオリジナルに少しエッセンスと修飾がなされて
でもコンサートホールだからちっとも気にならない、むしろカモンなくらい迫力ありました。
スピード感あふれる襲撃シーンやカーチェイスシーンの音は指揮者も演奏者もつっ走ってたし
ゴンドアやラピュタ庭園の音はやさしく切なく、しみじみとした気持ちになりました。
そしてどの音楽を聴いても映画の場面が思い出される…。
ハトと少年(パズーが吹くラッパ)の演出がよかった~!
スラッグ渓谷に朝がきた音楽の後に、会場の上の方からポワっていう音がしたので何?と見上げたら
3Fバルコニー席にひとりの男性が立って、手にはトランペットを持っていたので
まさかあそこから??と思う間もなく♪ソドーソドーレーソミーファソソーのメロディが朗々と吹かれた!
3F席で高らかに奏でられるハトと少年!スゲー雰囲気ばっちり!
てかパズーの試し吹きまで再現することないじゃないの~~最高かよ。
(あれはちゃんと音出し確認して吹き始めるパズー意識高けぇなってすごく思ってるシーンです)
ちゃんと鳩が飛ぶSEもつけられてて映画の映像が見えるようでした。
どちらかというと強く、凛とした音で少年の肺活量の音というよりラピュタ愛に満ちた音だったけど
これはそういうコンサートだからいいのだ。
例の「ホワホワホワ」みたいな感じのタイガーモス号の飛行音とブザー音に始まり、
今回も効果音がパーフェクトに再現されていましたよ。
シータの乗った船が襲撃されるときの飛行機の音やフラップターのエンジン音や銃声までは予想してたけど
ムスカのモールス信号はオーケストラのど真ん中に本当にモールス信号機が登場して(!)、
ピピピーピピピピーって鳴らし始めて客席がどよめいたよね(笑)。
ていうか今回は劇中ジェスチャーの再現が多くておもしろかったです。
シータがムスカの頭を瓶でポカリとやるあれは女性メンバーさんが男性メンバーさんを殴る振りしたり
スラッグ渓谷に車をとばしてきたドーラ一家のパフパフっていうクラクションとか
機関車に乗り込んでくる男たちにシータがシャベルをぶつけるのまで再現されて
笑いそうになるのを必死で堪えました。なんじゃありゃー!!(爆笑)
飛行石の音は鉄琴とハープで美しく奏でられていたし、
洞窟で飛行石が光る音は木琴が不思議な音を出していたし
シータがロボット兵に破壊をやめさせるシーンはよこざわさんが「やめて」って言っても
延々とビーム音が鳴り続けていて待って待ってシータ危ないから!って声に出すところだった。
竜の巣の中を行くシーンで雷の音はもちろん、パスーが口パクで「父さん」っていう間まで完璧再現。
何もそこまで…と思わずツッコみたくなる部分にも手を抜かないバルスの皆さんマジ愛好家。
園丁のロボットの歩く音はティンパニーと鉄琴のささやくような音色が
不思議さと優しさをかもし出していて癒されました。
ラストのコーラスどうするのかな?と思ってたら金管パートの方々が♪ルルル~って歌い出されて
ラピュタが崩れていく音と相まって切なさMAX。すばらしかったです。
よこざわさんと寺田さんの朗読には海馬を刺激されまくって大変でした…!
ラピュタは30年前の映画ですがよこざわさんの声全然変わってなくて
聞けば聞くほどシータなのすごかったし、
寺田さんのムスカ大佐は青年将校だった頃に比べ思慮深さが足されて強くなってた、
大佐どころじゃないよジェネラルだよこれ!
今回は映像がないのでお2人とも間をたっぷり取ってじっくり朗読するスタイルで、
ところどころカットされた部分もありつつシータとムスカのセリフを中心にプログラムが作られていて
中盤と後半はほとんど2人でしゃべってましたね。
ムスカがシータにロボット兵を見せるところはワルさが増していたし
「まだか、早くしろ」は映画よりやっつけな感じだったし
「つながりましたー」ってバルスのメンバーさんがセリフをつないで
「私はムスカ大佐だ~」に入るセリフは歯切れよくテキパキした指示っぽくてかっこよかったし
閣下たちへの「君はラピュタ王の前にいるのだ」の演説は映画そのまんまだった。
後半は名ゼリフの連発でその1「読める、読めるぞ…」はよろこびが3倍くらい増していたし
その2「見ろ、人がゴミのようだ!」はジェスチャーつきなうえに重厚さとゲスさが10割増しで
失神するところだったよ!(誉め言葉です)
くっは~!寺田さんすごすぎる。
その3「目が~目が~」については完璧すぎてもう何も言うまい……
溶鉱炉に親指を立てて沈んでいくムスカが見えたからもういいのよ(幻視)。
シータが鳩たちと戯れるシーンや朝ごはん食べながらゴンドアのこと語るシーン、
タイガーモス号で見張りをしながら呪文について語るところで思わずウルウルしてしまって
「ダメよ!最後まで泣かないと決めたじゃない!」とか青春マンガみたいな口調で必死に涙腺押さえたけど
時々ポロッときてしまいました…よこざわさんやばい。
小さかったシータが「リテ?」と口足らずに言っていた呪文を
成長したシータが「リテ・ラトバリタ…」とつぶやいた声の変貌にぞわわわってきたし、
「ヒタキの巣だわ」とか本当に映画のままの声色でセル画から背景画から全部ありありと思い出しましたよ。
クライマックスのムスカとの対決の長台詞は、よこざわさんもブログで語っていらっしゃいますが
ご自分で納得のいく演技ができたらしくてよかったなあ…。
(映画の演技が×というわけではありません)
そして要所要所で「ああここに田中真弓さんがいたらなあ」と何度も思いました。
もちろんパズーがいなくても、シータのセリフの後にパズーの声も自動的に脳内再生されたので
問題はなかったのですけども。
最後の「バルス!」はものすごい声量が飛んできて全身がビリビリして一瞬息が止まりかけたよ!
よこざわさんすごい~!
そしてさんざん刺激されて緩くなっていた涙腺がラピュタが崩れた瞬間に決壊…
音楽と崩れる再現SEが完璧すぎたせいですね…泣くなという方が無理。
映画でパズーとシータのアップになってるところ、フルートで泣いてるみたいだった。
最後に井上さんが黒地に銀のシックなドレスで登場されて「君をのせて」を熱唱、
もう言葉にできない、むり。
アフタートーク。
井上さん、よこざわさん、寺田さんのお三方が一堂に会するのは完成試写会以来らしくて
つまり30年ぶりとのこと。。
完成披露パーティもあったらしいけど井上さんとよこざわさんだけ参加されたそうで
よこざわさんが井上さんのドレスの色まで覚えてらしたのすごかった。
寺田さんはアフレコの後、一度も完成した映画をご覧になったことがなかったそうで
(大学(寺田さんは大学教授もなさっています)で学生さんからムスカの声をリクエストされても
「似てない」などと言われてしまうらしい^^;)、
学生さんに金ロでやるのを教えてもらい観たのと、
今回のためにわざわざDVDを借りて観たとおっしゃって客席にどよめきが(笑)。
「やっと自分のモノマネができるようになりました」とおっしゃる寺田さんを見て
去年もアスベルの松田洋治さんがそんなお話をなさってたなあ、などと思い出したり。
井上さんとよこざわさんがニコ生のラピュタ実況に参加されたときのお話をなさってて
わたしも後で知ったのですが入場者70万人、コメント100万件超えだったらしくて。
最近はラピュタ放送時にTwitterでバルス祭とか開催されてるし(ゆーゆさんは参加したとか)、
これからも盛り上がっていくんだろうな。
司会の方が「作品はこれからもずっと愛されていくと思いますので
また機会がありましたらご一緒したい」とオファーを出すと
おふたかたとも「ぜひ」「モノマネを覚えたので」などとOKが出されて拍手が起きてた^^
アンコールでステージに戻って来られた寺田さんがくるりと客席に背を向けたと思ったら
演奏者の皆様に向けて拍手をなさっていて、つられて客席の拍手も大きくなりました。
ああいう気遣いのできる方ほんと尊敬する。
レセプションも盛り上がったみたいでよかったです→こちら
オーケストラバルスでは乾杯の音頭が「バルス」らしいですが今回はムスカ大佐が唱えたそうですね、
いいなあ聞きたかった(笑)。
アンコールには井上さんの「みっつおしえて」とバルスによる「鳥の人」まで聴かせていただいて
ごちそう様でしたーーー!!
去年のカリ城とナウシカに続いて、今日はトトロとラピュタを目の前で聴かせて、いや観させてもらって
お湯屋の料理を片っぱしから食べまくったカオナシみたいに頭と胸とお腹がパンパンだった。
わたしどれも劇場で見てないんですけど公開30年目にして劇場で観た気分。マジ感動。
あふれる愛と思いをアンケートにたたきつけてオーチャードホールを出て
フラフラしながら渋谷駅に辿り着いたら、
三連休のど真ん中の日だったせいか改札から人が溢れすぎてえらいことになってました。。
ひ、人がゴミのようだ…!
Vol.6は開催されるのかな、どなたがゲストにいらっしゃるのでしょうか、楽しみに待ってます♪
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