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2016_09
27
(Tue)23:30

夢と現実と無意識。

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国立新美術館のダリ展を見てきました。
日本における過去最大規模の回顧展なので混むだろうなと思っていたら
案の定、休日は入場制限がかかると聞いて平日に行きましたがそれでも会場内はザワザワしてたし
聞こえてくるおしゃべりのほとんどが「これ何だろ」「なんだろうね」「○○かな?」とか
禅問答みたいだったのがおもしろくてたまらなくて
心の中で「同感」「わかんないね」「それはどうかな」「絶妙」とか勝手に返事したりしてた。
自然におしゃべりしたくなってしかも他人の声が気にならない展覧会ってあるよね。
あと、展覧会場は作品保護のため冷房ガンガンかかっててめっちゃ寒いので
これから涼しい季節になりますので羽織るものがあるといいと思います。(会場でも借りられる)

入口の「本展には一部刺激の強い作品が含まれています」という注意書きを横目に入場、
まずは初期作品から鑑賞します。
ピカソやマグリットの初期作品を見るような思いといいますか、
「ダリどこ?」「本当にダリ?」と戸惑っている声があちこちから聞こえてた。
多くの芸術家の例に漏れず、ダリも最初は先人の技術を盗むことから始めたわけですね。
当時流行していた印象派やポスト印象派から強い影響を受けたそうで、
故郷や避暑地をそれらのタッチで描いた風景画が並んでいました。
「魔女たちのサルダーナ」とか、マティスのダンスを思い出すような構図だしね。
ダリが生涯にわたり最も敬愛していたのはラファエロで
「ラファエロ風の首をした自画像」からは画家への敬慕が伝わってくるし
背景は印象派の明るい色遣いでセザンヌを思わせるような雰囲気だった。

マドリードの王立アカデミーに入学してルイス・ブニュエルやガルシア・ロルカとの交流が始まると
キュビスムやピュリスムの影響を受けてだんだん「いわゆるダリ」みたいな絵が増えてきます。
ピカソと出会ったのもこの頃だそうで。(2人は23歳差)
「キュビスム風の自画像」はガラスの切子が一面に並んだ中に本人の顔半分だけが出ているのが
うっわ急にダリだな!って思ったし
「静物(スイカ)」は真ん中にスイカがあるのはわかるけど他は幾何学な物だし
「ピュリスム風の静物」もギター以外はカクカクした何かが描いてあるのしかわからなかった。
あれはなんなのだろう…(・ω・)。
「巻き髪の少女」とか「ルイス・ブニュエルの肖像」はすでに背景に途方もない奥行き感があって
のちの時計の絵などの片鱗がすでに見える気がする。
「2人の人物」は○の中央にひびが入ることでキスを表現しているのかもしれないけど
「カダケスの4人の漁師の妻たち、あるいは太陽」はもう、お手上げでした。
ダリはわたしのどんだけ先を歩いてるのか…あるいは当時は彼も探究中だったのかもしれないけど。

シュルレアリスム時代に突入すると一気に描きこみが緻密になってダリ度が増します。
「子ども、女への壮大な記念碑」は人間の手足やナポレオンの顔やモナリザが集められていて
ひとつのモニュメントを作っている絵で
これで溶けた時計が描きこまれていたら完璧だったわ…ダリ来たー!って思いました。
「エミリオ・テリーの肖像」は人物よりもモニュメントの方が大きいし
「紅冠鳥の巣と同じ温度であるべきナイト・テーブルに寄りかかる髑髏と抒情的突起」は
布がどういうわけかピアノに変化するし
「オーケストラの皮を持った3人の若いシュルレアリストの女たち」は
グランドピアノやチェロの皮(?)を脱いで姿を現す女性たちですが、
顔にはマグリットの世界大戦みたいに花が咲いている。
「皿のない二つの目玉焼きを背に乗せ、ポルトガルパンのかけらを犯そうとしている平凡なフランスパン」は
真夜中の食堂でパンが動いてるかもしれないという、ナイトミュージアムならぬナイトダイニング。
「引き出しのあるミロのヴィーナス」はブロンズのヴィーナス像の胸や腹や膝に引き出しがついてて
ダリにとって引き出しは内面なので、つまりヴィーナス様の内面が覗けてしまうという…!
「形態学的なこだま」がちょっとおもしろくて、
テーブルの上に塔、岩、壁、人間、静物が同じ大きさで3×3の形に9つ並んでいて
最初は全部"同じ大きさのものがテーブルの上の空間に浮いてる"のかと思ったけど
よく見ると"塔・岩・壁・人間は遠くに描かれているだけ"で
テーブルにもともと乗っているのは静物だけだったとわかってくる。
こういう絵は画家の意図に気づいたときのアハ体験感がハンパなくて大好きです^^

ダリは最近の人であるためか絵の具の色がすごくきれいに残ってる…
というかダリは配色やタッチがとてもきれいで美しい…なぜあんなにムラなく塗れるのか…
これは第一印象からずっと変わってない。
「姿の見えない眠る人、馬、獅子」の黄色は光り輝いていたよ、すばらしい。
画材も保存技術も年々進歩しているし、このままの質を保って未来へ残してもらいたいです。
あと、ダリはフェルメールを尊敬していたらしいので黄色や青にはその影響もあるかもしれない、
「謎めいた要素のある風景」はフェルメールを中心に画家の制作風景を描いていて
フェルメール、足細ッ!が第一印象(笑)。
果てしない地平線の空間でキャンバスに向かう人物の向こうにはイトスギや布や建物が置かれ、
隣にはセーラー服を着たダリ少年と彼の乳母がたたずんでいました。
キャンバスは背中に隠れて見えないんだけど、何を描いているのかな。

妻のガラはダリにとってミューズだったようで、彼女をよく絵に描いていたそうです。
「ガラの3つの輝かしい謎」にはダリとガラ、2つのサインを入れています。
「ガラの晩餐」は136点のレシピと料理の絵やコラージュで構成された本で
栄養学的なことは一切無視してひたすら「ダリにとっておいしい味」を追及していて
料理コラージュのあちこちにガラの顔が貼りつけてあったりする。
(ちなみに「ガラのワイン」という本も出したそうだ)
ガラと一緒に写った写真も展示されていて、
ニューヨーク万博に出展したパビリオンのチケット売り場からひょっこり顔を出すダリとガラが
とても楽しそうでした^^
(しかも売り場は巨大な魚を模した小屋で、2人が顔を出していたのは魚の両目からだった)
他にも友人や作品と写っている写真がいくつか展示されていたけど
どれも目をむいた顔なのはわざとなのかな。
あ。写真といえばフィリップ・ハルスマンが撮影した「ダリ・アトミクス」もあったよ!→こちら
知る人ぞ知る、ダリと黒猫と椅子と水が飛びまくってる例のあれです。
複製とはいえまさか見られるとは思ってなくてびっくりしたしすごく楽しくなっちゃった、
ダリおじさん(撮影時44歳)の渾身のジャンプ!興味ある方はぜひ見に行ってさしあげて。

戦争が激しくなってアメリカへ亡命した頃から巨大な作品を描いたり遊び心が増えてくる。
3枚続きの「幻想的風景」は朝・昼・夕の地平線のある景色で
壁いっぱいに巨大なのでもはや目の前にその風景がどこまでも広がっているような錯覚をおぼえる。
モンタギュー・ドーソンの「風と太陽」は稲妻号という帆船の絵ですが
ダリはこの絵をモチーフに「船」という絵を描いていて
帆はそのままだけど船体を人体に変えて、つまり船を擬人化しています。
へさきの船首がそのまま頭になってるから最初は混乱したけど、わかるとおもしろい。
「アン・ウッドワードの肖像」も仕掛けがたくさんあって
背景の岩がモデルの輪郭の形をしてたり、モデルの腰紐が水平線と同じ高さだったりする。
(ちなみに背景はクレウス岬だそう)
また、ダリは企業ロゴや宝飾品のデザインにも関わったらしくピンやブローチが展示されていて
どれも金色で宝石も使われてキラキラしていました。
「記憶の固執」は溶けた時計だし、「オフィーリア」は顔の部分がトパーズだった。
(そういえばチュッパチャプスのロゴデザインしたのってダリじゃなかったっけ)

舞台美術の仕事のコーナーには
「ドン・ファン・テノーリオ」「狂えるトリスタン」(衣装担当はココ・シャネル)などのための習作やスケッチも。
当時の舞台写真も合わせて展示されていて、
ダリのスケッチそのままのセットが再現された様子が写されていました。
ルネサンス風の建物が爆発するのとか、再現するの大変だったろうなあ舞台スタッフ^^;
あと、本の挿絵も描いていて
『魔術的技巧の50の秘密』所収の挿絵に添えられた
「真の画家は、果てしなく繰り広げられる光景を前にしてもただ一匹の蟻を描写することに
自らを限定することができるはずである」(ダリの言葉じゃないです挿絵タイトルです)には
アッハイ…としか言えなくて、
ダリは普段ふざけてるようでも時々こういう、ぐうの音も出ない文言を投げつけてくるからずるい。
ドン・キホーテや不思議の国のアリスの爆発っぷりがすごかった。。
比喩じゃなく風車も馬もイモムシもカメモドキもコーカサスレースもひたすら弾けてます。容赦ない。
ドン・キホーテは影絵だし、風車の場面は墨でダイナミック習字みたいなタッチだし
マッドティーパーティは時計が串刺しだし、ブタと胡椒の場面はめっちゃ散らかってる(笑)。
アリスは縄跳びをする少女のモチーフで表現されているのでどの挿絵でも縄跳びしてるし
ハートの女王様が赤バラそのものになってるのは大変美しいと思いました。
チェシャ猫を探したけどいるのかいないのかもわからなかった…
というかダリが猫を描くときは果たして猫とわかるように描くのかどうか。
エドワード・ゴーリーは作品中で人は殺しても猫は殺せない人だったけど、ダリはどうなんだろ。

ダリが関わった映像作品も一部上映されています。
映画「アンダルシアの犬」「白い恐怖」「ディスティーノ」は過去に大学の講義で見たので
さらっと眺めるだけにとどめましたが
手の穴からの蟻や目玉を切るシーンや絵画の世界を走り回る主人公の現実感がすごくて
(ダリは蟻とライオンがものすごく嫌いらしい)、一瞬自分がどこにいるかわからなくなる。
あと前もそうだったけどディスティーノは無言で見てしまうね…。
ウォルト・ディズニーとの企画で、戦争のため凍結されていたのを発見され最近完成した作品ですが
次々に強烈なイメージが現れて消えるのは精神を(いい意味で)えぐられていく思いがする。
「黄金時代」は初めて見たけどアンダルシアと同じブニュエルの監督作品で
後半だけ見たらちょっとグロい表現があったり東方の三博士とキリストみたいな人たちが出てて
ストーリーはあってないようなもので夢みたいなのは相変わらず。
ただ人物の行動やエピソードは細部まで徹底的に作りこまれて完成度が高いので
現代の表現者も参考になるんじゃないかと思いました。
あとBGMの鼓笛、4小節くらいのメロディをラストシークエンスまでひっきりなしに繰り返してたけど
あれ演奏してた人たち混乱しなかったろうか。

最後に原子力時代の芸術と晩年の作品。
ダリは広島と長崎に投下された原爆に強い衝撃を受け、
「あの爆発の知らせが私に与えた大きな恐怖」を表現に組み込んでいた時期があったそうです。
「ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌」はそんな影響のもとに1945年に描かれて
アメリカを象徴する野球選手の隣に爆発が描かれたり爆撃機の顔をした人型がいたり
一部明るい風景や青空もあることからゲルニカのようでもあり。
ダリが戦争画を描くとこうなるのだな…。
「ビキニの3つのスフィンクス」は髪が爆発した人型がいるし(ビキニの水爆でしょうか)、
「炸裂する柔らかい時計」は派手にこわれた時計がペタンとしているのかと思ったら
時計の下には町があってゾッとした。

また、ダリは著書『神秘主義宣言』(1951年)で科学技術と宗教と古典に回帰すると書いていて
「ラファエロの聖母の最高速度」はその最たる絵だと思いました。
DNA配列のような点々に包まれているのはラファエロの聖母のちぎられた顔で
ダリ曰く"エネルギーを得て旋回し解体される様子"を描いたとのこと。
また、「ラファエロ的厳格」は赤い色をした巨大な板をキャンバスにして
木目を活かして絵にしています。
真ん中にたたずむ女性像はラファエロのボルゴの火災に描かれている女性がモチーフだそう。
「素早く動いている静物」はスホーテンの静物画をモチーフにしたそうですが
動いてる時点で静物じゃないだろって突っ込みは野暮ですね、
コップも水もナイフもすごいスピードで飛んでて効果線が見えるようでした。
一見、無造作に飛んでいるように見える静物は黄金分割の数学的な座標軸の計算のもとに飛んでいて
ダリにとってはちゃんと理由があるようです。
「エスコリアル宮の中庭にいるベラスケスのマルガリータ王女」はベラスケスの同作がモチーフで
構図はそのまま写してるけど王女は灰色に塗りたくられていて、
エスコリアル宮は王室の霊廟だとキャプションに書いてあって、つまりそういうことかなと。
「海の皮膚を引き上げるヘラクレスがクピドを目覚めさせようとするヴィーナスにもう少し待ってほしいと頼む」は
海底で眠るクピドを起こそうとした母親のヴィーナスをヘラクレスが止めている図ですが
海の皮膚、つまり水面を、牛乳の膜でも取るようにつかんでいるヘラクレスがおもしろいです。
「トラック(我々は後ほど、5時頃到着します)」は
キャンバスの右上に本物の紐、左下に紙くずを貼りつけたコラージュがあり、立体的な作品。
トラックはシュルレアリスム宣言にある「墓地まで引越しトラックに運んでもらう」云々をイメージしたのかな。
「チェロに残酷な攻撃を加えるベッドと二つのナイトテーブル」はタイトル通りの現象を描いた絵で
チェロもベッドもテーブルも激しすぎてドンガラガッシャーン!とか音まで聞こえてくるようなタッチで
まあ落ち着きなさい、ちょっとあっち行って話そうじゃありませんか…と声を掛けたくなるレベル。
今回の展覧会で最も巨大な作品「テトゥアンの大会戦」はモロッコ・スペイン戦争の一戦の様子で
マリアノ・フォルトゥーニの同タイトルがモチーフ。
むせかえりそうな土埃の中を進んでくる騎馬隊の最前列にいるのはダリとガラ、
2人の間には「5」「7」「8」(制作期間中のダリの年齢57~58歳)が記されていたり
画面に数字が散らばっていたり、馬が空を飛んだり、山越阿弥陀図みたいな女神がいたりして
ダリが歴史画を描くとこうなるんだなと。
「ポルト・リガトの聖母」は初めて本物を見ましたが猛烈に美しかった!あれも大きい絵ですね。


鑑賞を終える頃にはいわゆる常識とか思いこみみたいなのをばしばし覆されまくっていたので
会場を出たら世界が幾何学模様に見えました…。
マグリットと同世代なので何となく比較しながら見たけど、
マグリット展のときは世界中の物がバラバラになりそうな不安感があったけど
ダリは逆に世界中の物がひゅっとひとかたまりに縮んでいくような錯覚があったというか、
マグリットは紳士的なシュールレアリストですがダリは「俺を見ろ!」みたいな圧がすごかった。
歌麿と北斎、広重と国芳みたいな感じと言えばいいのかな。
新美術館を出てくるりと振り向き建物のうねったデザインを見たときも
なんかダリっぽいな、とか思うくらいには毒されていたと思う。(黒川紀章氏の設計です)

「シュガーである」
(兼高かおるの「その髭は何で固めているのか?」の問いに対して。サルヴァドール・ダリ)


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展覧会特設ショップの隣に展示されている「メイ・ウェストの部屋」。
こちらのみ撮影OKでした☆
1974年にスペインに開館したダリ劇場美術館の一室を再現したもので
ある角度から見ると俳優メイ・ウェストの顔が見えるようになっているとのこと。
これでも何となくわかるのですが、、

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天井に設置された鏡にカメラを向けるとこんな写真が撮れます!
奥の2枚の絵は近くで見ると風景画ですが、遠くから見ると目に見えるのですな…
わたしはメイ・ウェストを知らないのでぐぐって写真を探したら
確かに睫毛がバサバサした人だなあと思った。

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特設ショップにあった巨大ガチャガチャ。
ガチャの前にいるスタッフさんに300円を渡すと1ダリ紙幣がもらえて1回まわせて
卵型の白いカプセルが転がってきます。開けるとピンバッジが入ってます。
全部で6種類あって、時計が欲しかったけど
わたしのは「見えない人たちのいるシュルレアリスム的構成」から、人の形にへこんだ椅子でした。

あと初日に展覧会の成功を祈って「ダリ能」なる能が奉納されたそうですが(後日放送されるらしい)、
その銀色の能面がショップの入口に飾ってあったり
はいだしょうこさんの描いた「ダリさん」が額に入れて飾ってあったりした。
ルー大柴さんがダリのコスプレして撮ったポスターもかっこよかったし
「ポストカード○○円」などの値札が奇妙に歪んだ形になってて、いちいちおもしろいです。

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1ダリ紙幣と、卵ガチャから出てきたピンズ。
とてもいい記念品になりました☆ 企画してくれた人ありがとう。
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2016_09
23
(Fri)23:51

東山と桂離宮と神泉苑の旅。

先週末にまた、懲りずに京都へ日帰り旅してきました☆
当ブログではすっかりおなじみになった六道珍皇寺さんがお彼岸の特別拝観で
限定御朱印だすよとか言っちゃうからっ…!
最近の六道さんは連日のテレビ出演やマンガ・アニメ効果のためか妙に混むので
早めに行かないと御朱印なくなっちゃうかもしれないと思って夜行バスに乗って京都に降り立ちましたが
さすがに先月みたいな暑さではなくて有難かったです。
暑さ寒さも彼岸まで。

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朝ごはんは宮川町のろじうさぎさんでいただきました。
おいしい和食の朝ごはんが食べたいなーとネットで探していたときに
だいたい伊右衛門カフェや賀茂さんと並んで出てくるお店だったので気になりまして。

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前日に電話で予約を入れて、朝一にお邪魔。お庭も味わい深くて素敵でした。

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京の朝ごはん!
漬物、煮物、お魚、出汁がめっちゃ効いた卵焼きにお味噌汁。
わたし京都でごはん食べるようになってから薄味にハマりまして出汁とかめっちゃ取るんですが
京都の人みたいにいい感じに取れるようになりたい。

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歩いて10分、六道さんに来ましたよ。
去年は開門前から行列ができていましたが、今年はスムーズに入れてホッとしました。。
台風の影響もあったかな…(ちょうど雨が止んだ日だったのです)。

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2016_09
19
(Mon)23:49

初秋の広島と京都旅その3。

旅行3日目です。前回記事の続きで今回は京都市内をめぐります。

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ホテルで朝ごはんをしっかりいただいてエネルギー充填。
では元気にしゅっぱ~つ。

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電車で伏見の石峰寺へ。絵師の伊藤若冲が晩年を過ごしたお寺です。
命日の9月10日には毎年、法要と水墨画展覧会が行われているとのことでやって来ました。

石峰寺は萬福寺の千呆和尚によって1713年に開基、若冲が生まれたのはその3年後で
彼が伏見に引っ越してきたのは73歳のとき大火により家が全焼したのがきっかけといわれています。
(7代目住職だった蜜山和尚と知り合いだったらしい)
そのままお寺の門前に住み絵を描いて奉納したり五百羅漢を作るなどして晩年を過ごし、
85歳で亡くなり石峰寺に土葬されたとのこと。
遺髪だけは相国寺(動植綵絵を奉納したお寺)と宝蔵寺(伊藤家の菩提寺)にも
届けられたといわれています。

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入口の竜宮門にあった注意書きを読んでから境内へ。
理由は、当時かなり話題になりましたので気になる方はぐぐってみてね。

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植物が鬱蒼と茂っていまして、正面が本堂です。
朝9時でしたが境内はすでに人が多くざわざわしていました。

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2016_09
15
(Thu)23:45

初秋の広島と京都旅その2。

旅行2日目~。前回記事の続きで今回は宮島をめぐります。

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大鳥居に向かうため朝早くにホテルを出たらドレミファと並んだ鹿さんたち!
おはようございます。

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朝日に輝く平清盛像。と、足元に鹿さん!
特別大きくもなくて等身大かな?厳島神社を造営した頃の50代の清盛をイメージしているそうです。
太陽でも何でも呼び戻しそうな堂々とした風格。

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朝日に輝く日本三景の碑。
うふふこれで松島も天橋立も宮島も制覇したぞうふふ。(まだ言ってる)

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清盛像のそばにある世界遺産登録記念碑は真ん中の穴から覗くと大鳥居が見えるんですぜ。
そんなに覗いてる人も見かけなくて、文字通りの穴場。
(厳島神社は1996年に原爆ドームとともに文化遺産に登録されています)

さてさて、昨夜は行けなかった大鳥居の足元に今朝は行けるかなあとやって来ましたら。
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わー水がほとんどない!てかもう結構な人行ってる!

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雁木を下りて歩いていきます。
鳥居からまっすぐに伸びている水の道は船の参道。
昔は船でお参りすることがあったらしくその名残で、神社本殿と客神社まで続いていて
ところどころに飛び石があって渡れるようになってる。
(参道は今も神事や祭礼などで船が通ることがあるそうです)

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2016_09
11
(Sun)23:56

初秋の広島と京都旅その1。

広島と京都に行ってきました!
今回から3回に分けてレポしていきます(ง ˆᴗˆ)ว ⁾⁾

出発はいつものように夜行バスでした。
(バスタ新宿に初めて足を踏み入れました…迷わず辿り着けてよかったです)
広島駅に着く時間がゆっくりだったので、朝ごはんはバスの中でおにぎり食べて
到着して荷物をコインロッカーに預けようとコロコロ引きずって歩いていたら、
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カラフルなマンホール発見!
平和記念公園にたくさん納められている折り鶴ですね。

ロッカーに荷物を預けた後は、市内を走る路面電車に乗って原爆ドーム駅へ。
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名前の一部に原爆と入っている駅があることの重さ。
そういえば広電は原爆投下からわずか3日後には、短区間ではあるけど
女学生たちが再び走らせ始めたと前に聞いたことがあります。
(わたしはタイミングがなくて乗れなかったけど被爆電車も3台ほどが現役で走っている)

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駅からすぐの元安川にかかっている相生橋から。この角度はテレビなどでよく見ますね。
左が原爆ドームで、川を挟んだ反対側が平和記念公園です。

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歩いて爆心地へ。
当時、原爆は相生橋を目印に投下されたと言われわずかにそれてこの場所の上空で炸裂しています。
空を見上げたら雲の多い青空だった。(台風が過ぎた頃だったのだ)

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そんなわけで原爆ドーム、もとい広島県物産陳列館を元安川を挟んで公園からのぞむ。
教科書やテレビや旅行雑誌で何度も見てきて、戦後71年目にしてやっと自分の目で見に来ました。
思ったより骨格がしっかり残ってるなあというのが第一印象で、
この後行った資料館で「爆風が上方からほとんど垂直に抜けたため」倒壊しなかったと知りました。
保存も適切にされているんだろうな…。
建物の下まで近づいてみたら当時の(かな?)レンガがそのままごろごろ転がっていた。

わたしは遅い夏休みだったのですが、平日にも関わらずたくさんの人が訪れていまして。
黄色い帽子の小学生たちとか(現地の子たちでしょうか)、修学旅行や社会見学みたいな学生たちとか
団体ツアーの旗も見かけたし色んな国の言葉も端々に聞こえてた。
みなさん騒がず走らず静かでした。

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2016_09
06
(Tue)23:55

お絵かきリハビリ中。

林進『宗達絵画の解釈学』を読んでいたら
角倉素庵の某書状に「この本が読みたかったら六原の絵かきのとこにあるからそこ行ってね」とあって
その"絵かき"は宗達のことではないかという説が展開されていて、
しかもその絵かきは六道珍皇寺のある松原通に住んでいたのではないかと推測されていまして
「な、なんじゃそりゃー!」ってなって、
真偽はともかく宗達の背景に六道さんがあるって妄想だけで頭がはちきれそうになったので
「こういうことかー!!」と突発的に作った画像がこちら↓(長い!)
rokudoso1.jpg※クリックで大きくなります
こういうことですよね!!(落ち着け)
建物は江戸初期~現代でかなり変動しているとしても、要するにこういうことだと思うんだ。

わたしは篁に関する記述や絵画を見つけては作者の名前をメモする日々を過ごしていまして
過去に「史実と資料からわかる範囲で小野篁を知っている人を検証する」みたいな記事も書いたけど、
宗達は京都の人ですから別に六波羅に住んでなくても篁のこと知ってた可能性はあるなあと思って
ヒャッハー!ってなりました。
確定したわけではないけどロマンが残る。うふふ。

rokudoso2.jpg※クリックで大きくなります
六道まいりVer.も作った。
紙に描いた宗達をフォトショで切り取ってデジカメ写真に貼りつけるだけの簡単なお仕事。
お天気の写真が撮れるとこういうときにいい絵が作れますね。

(宗達が無表情というか疲れた顔してるのはお絵かきリハビリ中のためです。
ひとつお話書いた後の燃えつき期間が年々長くなる一方ですが、たぶん始めれば何とかなるはず…
リハビリに一番効くのは始める勇気と締切だと思ってます)

わたしの悪い癖なのですが、宗達の髪型は
その日のテンションや体調によって細部(特に右前髪の長い部分)をどう描いてるかで
割と印象が変わりやすいように思います。
このブログ内でも絵によって描き方に結構、ばらつきがあって
筆がのってる時は少し華やかにざわつかせたり綺麗にまとまった風に描けるんだけど
いまいちな日は髪もペタンと描いちゃったりして、あまり統一されてない気がする。
あとリボンを、ちょっと風に吹かれてる感を出すためにストンとさせてないですが
わたしが基本的に「長くて真っすぐな物」を描くのが苦手なためというのもあります…。
筆や紙などはともかく、杖とか長いものを描くときはまあ、定規使えばいいんですがどうも均一になりすぎて
他のフリーハンドな線から浮いてしまうので
あえて定規の後にフリーハンドでなぞって、なるべく溶け込ませるようにしたくなるのよな…。
ゆえに長髪キャラは直線でない長さのものを自由に描けるのですごく好き(笑)、
というわけでわたしの描くキャラは長髪率が高くなっています。
髪を描く楽しさは何物にも代えがたい。

あと、時々言ってますけどわたしはお酒飲まないしスポーツもやらないので
飲む仕草やアクションシーンがいまいち自然に描けなかったりする。
個人的に苦手というのもあるけど(お酒の種類やラベルを研究したりスポーツ観戦するとかは好き)、
それとはまた別にお酒やアクション描写が板についてる絵を見ると
自分が持ってない部分に対する憧れみたいなものがあります。
逆に描きやすいのはやっぱり何かを読んだり、書いたり描いたりしてる仕草かな。
自分が普段から何も考えずにしている仕草は体に沁みついているので
いちいち頭に浮かべたり観察せずとも手が勝手に動いてくれますね。
(客観的に見て不自然じゃなく描けているかは、また別ですが)

あとやっぱり夜の方が筆がすすむ…基本夜型だからかもしれませんけど。
朝や昼は気分がざわついて、他にやることもあって気になって中断してしまうので
夜はそういう何もかもが終わってて集中しやすいのかも。


週末に西へ旅行に行ってきますのでちょっこし留守にします~台風来るな!
Twitterには出没しております。
2016_09
01
(Thu)23:37

ホテルで休日。

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グランドハイアット東京のフレンチキッチンにて
「JANATキティキャット アフタヌーンティー」をいただいてきました!
フランスの紅茶ブランドJANAT社のフレンチアップルティーに
アップルにちなむりんごと会社のシンボルマークの猫がモチーフになってるオシャンティなメニュー。
9月までの限定なのですがなかなか予約が取れなくて、先日やっと取れてよかった。

アフタヌーンティーってだいたい複数人からの受付のところが多いですけど
こちらは1人からでも予約できるのが有難いですね。
ネットから予約すると割引な上にウェルカムドリンクのサービスがついてきますので
わたしはお酒が飲めませんからグレープフルーツジュースをお願いしました。
飲める方はスパークリングワインとか注文できますぞ。

JANAT2.jpg
アップルティーはおかわり自由。
ポットがずっとポカポカ温まっていたので冷めずにあったかいお茶をいただくことができました。
お料理はスコーンとツナのキッシュ、スイーツはアップルタルトと本日のケーキが絶品でしたよ…
高級品とはこういうものですと思い知らされた感じ(笑)。

JANAT3.jpg
サブレビスキュイに向かい合う猫!
一緒に写ってるJANAT社のオリジナルチャームにも同じ猫たちがいます^^
アフタヌーンティーを注文するとおひとつプレゼント、ということだそう。かわいい^^


あと、ホテル繋がりというか
「そういえば行こう行こうと思ってて全然行けてないんだった」というのを思い出したので。
chinzan1.jpg
この日は椿山荘のお庭も見に行ってきました!
山縣有朋が邸宅を建てた椿山にあるホテルです。

chinzan2.jpg
なぜここに来たかったかといいますと、こちらの三重塔「圓通閣」が目当てでした。
この塔が見たかったの^^

chinzan3.jpg
もともとは広島の篁山竹林寺(小野篁出生の地という伝説のある山)に建てられていた塔が起源で
その後何度か建てなおされ、現存する塔は室町時代のものと推定されますが
平清盛も修復したという言い伝えがあることからもっと昔かもしれないとのこと。
台風で大破したのを藤田平太郎(椿山荘二代目当主)が1925年に移築し修復したそうです。

篁山は体力のあるうちに行きたいなァと思っていますが
広島市内からかなり遠いうえにお山に車は入れないとかでほぼ1日がかりのハイキングになるそうで、
行くにはちょっと覚悟が要るようです。さて、さて。。

chinzan4.jpg
塔内に奉安されている聖観世音菩薩像は2010年の制作。まばゆく輝いていたよ…!
ちなみに圓通閣というのは観音堂のことだとか。

以下、お庭をぐるりと回って写真も撮ってきました↓クリックで開閉しますのでどうぞ☆

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