ドラマを観始めた時から最期は史実でどうなるか知ってるし覚悟もできていたはずなのに、
本日の『おんな城主直虎』にて鶴こと小野但馬守政次が退場してしまったダメージが
想像以上だったゆさです、こんばんは。
ふええ終わった…終わってしまった…。゚(゚TωT゚)゚。
ロスとかそんなもんじゃない、高橋一生という役者を使い切った壮絶なおそろしさを味わったぜ…。
あのラスト一生忘れねぇ( Д )(←ただの屍)
大河ドラマはある意味ネタバレドラマなので
登場人物がそれぞれの最期に向けてどう生きていくのかが見どころですけど、
たまに「いやじゃあ~~史実やめろぉ」と頭を抱えたくなる脚本が出てくるから油断できないよね。
しかし今年はほんと容赦なかった…!
BSでラスト15分はずっと息できなくて、見終えて覚えたのはとてつもない脱力感と爽快感で
母に「ごはん作るよ」って言われても立てなくて。。
ごはん前に見るんじゃなかった…食欲ガタ落ちでした。食べたけど。来週も生きて見るために食べたけど。
公式サイトもXdayに向け高橋一生氏のインタビュー5日間連続更新という
地獄GJなキャンペーンを展開していて
くっそわかってやがるな大河スタッフ!と拳を握り締めながら毎日読んでました。
高橋さんのお話ぶりから、鶴の気持ちをとても大切に演じてくださっていたのが伝わってきて
鶴が高橋さんでよかったなあと思います。
白楽天の名前を冠した辞世は高橋さんが筆を取られたと聞きました。泣くわ…あの震える手が忘れられない。
オールアップのときは柴咲さんやムロさんや大道具さんまで飛びついてきてくださったみたいですが
同時に終わってしまったというさみしさも感じられたそうで、政次のこともずっと考えていたとか。
わたしも見終えて数時間経つけどとうぶん鶴のことが頭から離れそうにないよ…。
直虎と政次の別れのシーンは大河史上屈指の名場面として語り継がれることでしょう。
てっきり高橋一生を見届けるだけかと思っていたら柴咲コウをも見届ける回でしたね、
おふたりとも本当にすごい役者さんで。。
政次を助けたいけど政次の気持ちを優先したというか、
政次を助けられるほどの武力がない小国だから助けたとしても再起できる可能性が低いから
なら政次の願いを叶えて自分が全部引き受け生きていく方を選ぶという強烈なストイックさ。
「わたしが送ってやらねば(お経ではなく槍で)」そうくるかよ!そうくるかよ!!(突っ伏)
磔って苦しませる処刑法なので絶対に苦しませないぞみたいな気持ちもあったかなあ直虎…。
バレバレでも最後まで周囲をあざむくことを選んだ2人による裏切り者と裏切られた者演技、
お互いに自分の思いがしっかり伝わっていると感じ合って言葉を交わせているし
この瞬間に到達させるまでの森下さんの脚本もそれに応えた高橋さんと柴咲さんもすばらしかった。
「我をうまく使え、我もお前をうまく使う」の伏線のこんな使い方!こんな帰結!!
「地獄へは俺が行く」じゃなくて「地獄へは共に行く」とした直虎。とても彼ららしい、しばしの別れですね。
(その後に幼い頃の2人の笑顔出すのずるい)
「奥山殿を斬ってしまった…」って泣いてた鶴が大きくなったらお父さんにどんどん似てきて
子どもの頃お父さんに言ったのと同じことを甥っ子に言われたりしてどんなえぐさで裏切るのかと思ってたけど
「鶴は一人で井伊を守ろうとしてるんじゃないか」という考察は春頃から各方面でずっと見かけていて
夏頃から鶴も急にそんな素振りを見せて鶴推しのわたしは「ほらみろ味方だ!」って最初は喜んだけど
待ってそれ裏切って死なれるよりもっとしんどいのでは??とみんなが気づいた頃には
もうエア碁で語り合うくらい後戻りできないレベルで直虎と政次の信頼関係が構築されてしまっていて
辿りついた今日の放送では各方面でダメージを受けた人々によるアリスの涙の海ができていたね。
直虎が気づいてからは遠慮ゼロで捕獲&羽交い締めにしたりタメ口になったり
先週まであんなにすれ違っていたのに!ほんとあの週は心臓によくなかった^^;
やることも色んな意味であからさまになって、直虎が妙な動きをしたら六左を脅して裏を吐かせたり
会議の場にあまり長くいたら顔に出るから退出したり
着物踏んづけて直虎を止めたら空蝉みたく着物を脱いで駆けていかれちゃったり
でもありがとう恩に着るって屈託なく言われると必死で微笑まないように取り繕ったりする。
おとわは鶴の気持ちに気づくべし…とか思ってたけど
でも鶴もなつさんの誠意に早く気づいた方がいいと思ってたから
最近の「俺たち…この戦が終わったら昼間に碁を打てるな」とか「この戦終わったら結婚しよう…」には
フラグでしかないとわかってても萌えが天元突破。
誰かが「スネイプのポジション」と言っていたのが忘れられないよ…
でもちゃんと小野の殿として家臣に慕われていて真意まで見抜かれてましたね、かわいい。
虎松の首騒動で鶴のやった行動がまるで歌舞伎の「もどり」「身替り」「首実検」で
寺子屋や熊谷陣屋を見ているような気分になりましたが森下さんお詳しいんだろうか…。
前に出た解死人と人身売買の話を思い出させるような、
でもそれを現実に実行するのは地獄絵図なのだということを容赦なく突き付けましたね。
普段から秘して語らず頑なに自分の考えを表明しなかった鶴が
「井伊を再興する!」って叫ぶところも最高にクライマックスだし
ああこの回のためにこれまで演技を抑えてきたんだ…脚本も高橋さんもすごいって思ったし
再興させて今度こそ2人で一緒にやるんだっていう決意も感じられて燃えて萌えてたまらんかったです。
一方、「それが小野の本懐だから」のセリフで思い出したけど
鶴のお父さん政直がご初代様の井戸で直虎に酒を注がれて一族とともに名前呼ばれるシーンよかったね!
こうなると親世代も何か葛藤があったのかなあとか、
ほんとのこと書けないだけだったんじゃないかとか思える構成になってるのすごいわ…。
本日の落書き↓
※クリックで大きくなりますBS見終えて篁抱きしめてあげてくれ!って勢いのまま描いたんですが
ちょっと薄くて見づらいね、すみません。
小野と井戸で彼らの先祖といわれる小野篁を連想した人はTwitterにも何人かいたけど
「地獄には俺が行く」というセリフで篁か!篁なのか!!と
ドラマとは全然別のところでフィーバーしていた自分がいたことをここに告白します。
鶴しんじゃったからとうとう篁に会うんだなと思うと心がみぞみぞする、
きっと何も言わずに抱きしめてくれるんじゃないかな…。
でも南渓和尚が「あの2人は比翼だから政次が死ねばあの子も死んでしまう」と言っていたので
来週の殿がとても心配です。
(わたしの中の高橋一生氏の歴史は耳すまから始まってますが、
次に再会(?)したのが大河ドラマ元禄繚乱で
耳すまに比べて声がすっかり出来上がっていて「ほんとに聖司くんなの!?」と驚愕した覚えがあります。
その後も組!とか風林火山とか官兵衛とか、民放や映画などでもちょこちょこ拝見していたら
あれよあれよと有名人になって今や色んなところに引っ張りだこですね。
風林~で共演した猿之助さん(当時亀治郎さん)が
高橋さんが取材された記事や雑誌表紙のスクショを送りつけていると聞いたけど
(ちなみに猿之助さんは蒼井優さんにも同じことをやっている)、
これだけブレイクしたのもたぶん高橋さんが変わらずがんばってきたからだと思う。
この前のあさイチで、元禄~で共演した勘三郎さん(当時勘九郎さん)のお話をチラッとなさってて
「一生、そのままいけよ。どんなに技術を高めても芝居はここ(高橋さんの胸をついて)だぞ」と
あるとき言われたと聞いて、勘三郎さんありがとう!って思いました。
合わせて放送された柳沢吉里のシーン久々に見たけどめっちゃ素直なお芝居だったね…初々しかった)
泣いてばかりいないで別の話もしようね、傑山ニキのすばらしさを語ります。
ジャンプしても弓を射っても、いや何もせず腕まくりして筋肉見せてるだけで彫刻のようなかっこよさ!
イベントonlyのチートキャラみたいな強さを持っているのにあまり戦う姿を見せてはくれないけど
馬を盗もうとした盗賊たちが逃げ出すの見て弓を射るのをやめるのは僧侶の慈悲って感じするし
虎松に弓を向けて戦闘への覚悟を問いかけ「まだお早い」って微笑むのマジずるい。
懐に手紙を入れて徳川への使者として走るニキの頼もしさよ…
この役割をたとえば六左とか別の人がやるってなると「死」しか浮かばないけど
ニキが行くと「あ、これ絶対無事に配達できる」って根拠のない安心感が漂いますよね^^
今日も敵の矢を品定めする姿がめっちゃ様になってたし
寺を飛び出しご初代様の井戸の前で瞑想する直虎を木陰からひっそり見守ってたり、
ふいに登場して思いも寄らぬ行動をとるニキのせいで心臓がもたないよ!
そして輝くウルトラ僧、ハイッ☆\\( 'ω' )//
昊天さんも槍使いとわかってかっこいいシーンもちょこちょこありますが
直虎に槍を壊されて「わたしの槍…」ってなってるシーンは気の毒だけどちょっとおもしろかった。
あと「昊天」は古代中国では西の空の意味があると知ってかっけえ!ってなってます。
和尚様とにゃんけい様のコンビもずっと続いていてくれて本当にありがたい、
小林さんの抱き方が安定しているのでしょうね、にゃんけい様が安心しきってるのが伝わってくるよ。
そんな和尚様の寝所へ一瞬で忍び込みにゃんけい様を膝の上に乗せる龍雲丸も只者ではない。
初登場の頃の印象は「なんかクラッシャーが来たな」って感じだったけど(水筒は返したんだろうか)、
あれよあれよと井伊谷になくてはならない存在になった頭の出世ぶりときたら。
パイレーツ・オブ・タイタニックしながら材木を運んでくる龍雲党はとてもかっこよかったです。
堀川城で語り合う鶴と頭の会話もよかったねえ、
鶴は頭を「こいつ盗賊だが頭はきれるし滅多なことでは動じないな」って思ってそうだし
頭は鶴を「こいつ敵に見えるけど何か目的があるな、そしてそれは尼小僧のためだな」って
口にしなくても眼差しでわかった風なのが伝わってくる高橋さんと柳楽さんの目の演技すごかりし。
今日も「ごめんだね」って鶴を生かそうとする頭に泣かされたし
鶴に拒絶されて「わかんねえわ」って脱力するのもすごく頭っぽかったし
でも「井伊ってのはあんたのことだよ」って直虎に政次の思いを伝える頭めっちゃいい奴(´;ω;`)ブワッ
というか鶴・亀・虎の幼なじみに龍が加わったんだね、四神がそろったよ。
『井伊家譜』とかの記録を見ると、遠州の混乱に乗じて今川に通じ井伊谷城を乗っ取った小野但馬守を
三人衆の近藤康用が捕まえて処刑し井伊氏に城を取り戻した的な内容のことが書いてあるそうで
ドラマはほんとに記録通りのことをやっただけなので近藤さんを責めてはいけませぬ…。
ドラマの彼も材木を盗まれ犯人は不明のまま、しかも政次も一枚かんでるし不信感を募らせても無理はない。
(というか彼は近藤康用~もみあげは燃えているか~みたいな副題をつけたくなります、
去年の本多忠勝といい毎年すさまじいもみあげの人が出てくるの何なんですかね)
家康も信玄から手紙が来なかったら残って直虎の話を聞いてくれたかもしれないけど
謀とわかっていても徳川氏が生き残るために出発しなければならなかったあたりが
戦国時代のリアルだなあと実感せずにはいられなかった…ヤッスも愚か者ではないのだ…。
ダイオウグソクムシみたいな土下座退場には笑ったけど。。
今川氏真も北条軍と武田を挟みうちするはずが多数の裏切りが出て今川館に撤退したら
そっちも燃やされちゃって掛川に逃げざるを得なくなってしまったんよね。
(そしてそんな燃える今川館を眺める武田軍の中には
いやぁ~うまくいきましたな御屋形様!ってゲラゲラ笑う草刈正雄さんがいそう)
マッティ氏真が「何故かような汚い真似ができる!」とか言ってたけど
直後に「だって信玄だもん」というツイートが滝のように流れてきて去年の影響マジパないなって思いました。
結論:全部武田のせい。
あっ今川といえば寿桂尼様を忘れてはいけません、浅丘ルリ子様めちゃくちゃ怖かったしかっこよかったです!
武田の名前を聞いて復活したり各地を調べたうえでデスノート書いてる姿に震えたし
直虎の謀も政次の真意もお見通しだったに違いない。
だから亡くなったとき今川オワタ…って思ってしまった。次郎法師様の謡い経も美しかったですね。
そんな次郎法師様も領主としてずいぶん経験を積んだなと思います。
井伊の男性陣が脳筋すぎてこりゃ小野がいなきゃダメだってなってた
前半から
直虎の代になり主人公補正で全部うまくいく!…かと思いきや直虎も脳筋でトラブル続きだったのが
今やwithB(ポメラニアン之の字&ラブラドール六左)を従え、お百姓さんたちと綿をつくり、
方久や龍雲党とともに気賀を回し、しの様とタッグを組んで虎松に教育をほどこすまでになった☆
「女だと見くびられている方が都合が良かった」とか
「今度会ったら鋸挽きの刑にしてやる」とか「女は血など見飽きてる」とハードな発言したり
(月の意味もあるだろうけど何人もの死を見てきた彼女だからこその言葉ともいえる)、
「関口の首を徳川に出せば井伊を守れる」って家老と密談するところまできたよ!
小国の生き残り作戦まじやばい、主家を騙して生き延びると考え始めた絶対殺すマン大河ドラマ!!
さんざん直虎に対して文句言ったりそれ本当に大丈夫なんですかって怒ってた之の字が
ここのところ微妙に押され気味になってたり
殿と対等に相談して特攻隊長の仕事してるのも微笑ましいです^^
六左も自分には何もないって言ってたのに綿畑でお百姓と働いたり龍雲党と真っ先に仲良くなったり
虎松の護衛も仰せつかれるようになって六左あああ!成長めざましい。
(そして六左の妹の桜さんが嫁いだ庵原助右衛門はあの木村重成を…去年のあの好青年を…うわあ史実)
あとね!しの様と直虎が同志になれたのすごくよかったですよ!
頭を下げようとする直虎の頭をぺちっと押さえるしの様はイケメンでした。素敵な百合。
というか主人公の初恋相手をあそこまでSageる大河ドラマってこれまでにありましたっけ、
直親さん3月頃のわたしの涙を返してくれ。
あと、たけさんの姪の梅さんが出てきたときもわたしの涙を返してくれって思った(笑)。
なんだよ姪って!いや、大好きですが一人二役^^;
直虎もたけさんに「井伊で長生きしてね」とかじゃなく「井伊でよぼよぼになり死ねばよい!」って言うのが
ほんと直球ですばらしかった。
合戦がなくても有名人が出なくてもドラマとして充分おもしろく作られてますよ…!
正直、今年の大河ドラマの主人公が直虎と聞いた頃は
「直虎?おもしろい題材だけどわかんないことだらけの人だよ1年やれるの??」とか思っていたのが
まさかこうなるとは、あの頃の自分に心配いらないよって伝えたい。
あと約4ヶ月で武田と上杉と北条とノッブのあれこれがあってヤッスに直政を会わせにゃならんのだよ。
次回「尺は足りるのか」デュエルスタンバイ。