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2018_07
31
(Tue)23:59

トーハクで一緒に旅行しましょう(月曜日以外で)。

2018tohaku_36.jpg
前回記事の続き。
縄文展の後に東博本館の「トーハク×びじゅチューン!なりきり日本美術館」を観てきました。
Eテレが毎週放送している歌と美術の番組「びじゅチューン!」とのコラボ企画で
歌に出てくる美術品を映像やデジタルサイネージで体験できたりする展示です。
びじゅチューンは放送開始から注目している大好きな番組なので
このたび体験型展示になると聞いてうれしかった~。
(わたしのオススメは「風神雷神図屏風デート」です。もう何回聞いても飽きない。かわいい)

2018tohaku_38.jpg
入口は本館の大階段右手にあります。
北斎の神奈川沖浪裏をあしらった真っ青な看板には
びじゅチューン!作者の井上涼さんが歌う「トーハクトラベル」が流れていました。
キャラクターを引率しながら歌って踊ってジャンプして休憩する井上さん、楽しそう^^

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見返りすぎてほぼドリルの見返り美人がぐるぐる回っていました。
写真だと止め絵しかご紹介できないので、動画を撮ってあるのでご覧ください→こちら

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆

トーハクで一緒に旅行しましょう(月曜日以外で)。 の続きを読む »

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2018_07
27
(Fri)23:50

Once upon a time in 縄文。

jomonten1.jpg
東博の特別展「縄文-1万年の美の鼓動」に行ってきました。
縄文時代の造形美にスポットを当てた展覧会です。
わたしの縄文時代の知識は中学生のときの歴史の授業で止まっていて更新されてないんですけど
今回は考古資料に美術の視点から迫ると聞いてそれだったらわかるかもしれない…とか
あと東博さんはいつも適度な解説をキャプションに書いてくださるから不勉強でも何とかなるかも…と思って
おっかなびっくり行きましたら予想を超えてはるかにおもしろかったです。
特に土偶が!一度にあんな量の土偶を見たのは生まれて初めてかもしれない。

最初は縄文時代の人々の生活に関する展示から。
土器や水差し、武器や装身具など生活に使われたであろう展示物がズラリと並んでいました。
大きな漆塗彩文鉢形土器や微隆起文土器など、現代でいうお鍋や炊飯器にあたる容器は
彩文や微隆起文など大ざっぱに模様をほどこしている。
漆塗木製水差は三角形の形をしていて、発見時に種実が入っていたことから
果実酒を入れたのではないかと考えられているそう。
木製網籠、通称「縄文ポシェット」は植物などで編んで作られた小さな籠で
もはや何の植物かわからないくらい真っ黒でした。
中にクルミの皮が残っていたとのことでそれも展示されていたよ~古代のクルミ!ロマン!!
この籠の持ち主はクルミを食べていたのか…そうか…(謎の感慨)。
壺型土器は鹿児島県の出土品で、シンプルな造形で弥生土器っぽいんだけど
現在確認されているものの中では年代が最も古いそうで、
この形をいち早く作った南九州の人々の先見性!
鹿角製の銛頭や釣針の形は現代とほぼ変わってなくて
こういう道具の形ってこの頃には完成していたんだなあと。
漆塗りの櫛やかんざし、貝から作った貝輪などの装身具からは当時の人々のおしゃれや美意識が見てとれます。
土製耳飾りは見事な透かし彫り!モチーフは花なのか植物なのか水流なのか…どれにせよ美しいです。
現代のイヤリングみたいにてっきり輪っかを耳たぶに挟むのかと思っていたら
耳たぶに穴をあけて耳飾りをまるまる嵌めこむらしい!
イメージ図が描いてあったけどあれ痛くないのかな…ものすごく耳たぶ膨らませてますけども…
お釈迦様や聖徳太子レベルの耳たぶが必要と思われ。。

千葉県松戸市で出土した関山式土器(いっぱいあった)は
どれも表面に縄の文様がびっしりついていて、まさに縄文土器でした。
そもそもなぜ縄文の人々が土器に縄の模様をつけたのかは色んな説があるみたいですけども
ここまで縄だらけだと本当になぜ?って改めて疑問に思えてくる…どんな意味があったのかな。
新潟県十日町市で出土した火焔型土器がわーっと並んでいるのは迫力ありました!
土をけずるというよりも粘土で形をつくって焼く工程らしいですが
改めてよく見ると本当に複雑な形をしていて、どうやってこのデザイン思いついたんだろ…
見た目が派手だし結構な大きさですからすごく見栄えがしてかっこいい!
(…ええと、あまり同志がいないので口にする機会が少ないんですけど
わたし火焔型土器を見るといつもソフトクリームのコーンを思い出してしまうんです…。
上部が広くて下部が狭いのと、模様がついてるのと、何より茶色っていう点がコーンっぽくないですか…?
なので今回もでっかいソフトクリームがドサッと乗っかっている様を妄想しておりました。ごくり
こんなコーンでソフトクリーム売ったら絶対人気出ると思うけどな。どこかぜひ)
火焔型は群馬から新潟にかけての地域に出土していると聞いて
てっきり現地の流行なのかと思ったのですが、
そもそも縄文土器や土偶のデザインはかなり地域性があることがわかっていて
様式の囲い込みがあったのではないかと考えられているようです。
当時は既に各地域間の交流や移動がありますから、それで全国的に普及しなかったということは
やっぱりそういうことなのかな。

世界の土器との比較コーナーではインダス、メソポタミア、エジプト、中国、キプロスなど
各国の文明社会においてどんな土器が作られたかを見比べられるんですけど
(主に紀元前3000~2000年前前後を中心に比較していた)、
どこの国も弥生土器みたくつるりとして実用性重視だったり、表面に赤や白などの色が少し残っていたり
キプロスでは石灰で白の文様を入れたり、中国ではお皿の中心に魚の模様を描いていたり
イラクでは既に大量生産が始まっていたり(展示されていた無文杯には糸切りの跡があるらしい)
エジプトでは自分の土器に魚のようなマークを刻んでいたり(ヒエログリフの前の文字といわれる)
生活用品の形や用途の情報を世界中で交換していたのでは…などと思わせる共通性と非共通性。
そんな中に日本の火焔型土器が展示されているとデザイン性や装飾性が高すぎて異様でさえある。
大阪で出土した弥生土器の甕もあったけど、縄文時代よりもずっとシンプルになっていて
煤やお焦げがついていて生活感がありましたね。
まあ確かにこの形の方が料理には使いやすいかも…洗うのも楽そうだし^^;
あと、どこもこの時代はあまり色を使ってなくて茶色か白か黒が多いんですが
ここから数千年後には世界中でカラフルな食器を作り出すわけで、
それを思うと文明社会の進歩とカラフルを導入した人々の革新性が際立ちますなァ…。
色彩感覚やデザイン性は国ごと民族ごとに異なりますが、カラフルに進んでいく点は共通する人類。
そしてルネサンスや革新を繰り返してカラフルやシンプルが共存する現代に続いている。ロマン。

国宝に指定されている縄文史料コーナー☆
新潟県十日町市出土の火焔型土器はピン展示されてました!
十日町市の火焔型はさっきもいくつか展示されていたけどこの国宝指定の形は群を抜いてすばらしく、
やっばいこれでソフトクリームたべたい…とか、もう何度目かわかりませんが思ってしまった。
去年の国宝展にいたNo.1と一緒に出土したNo.6ちゃん…!かっこいい。
去年はどうやって作ったのか知らなかったけど、今回は土器の特徴などもさっき見てきたから
粘土を貼りつけてこういう複雑な形を作っていったこともわかっているので少し冷静に鑑賞できました。
細かい部分は欠けてしまったみたいですがそんなのまったく気にならないレベルの造形美だし
そもそもこんな形を作って焼いて、しかもほとんど無傷で土の中から出されて保存されて…。
ものすごい幸運と努力が重なって今この土器はこの場所にいるんだなとしみじみ。
土偶コーナーでは合掌土偶ちゃんにも久々に再会、4年前の国宝展以来ですな。
縄文のビーナスと仮面の女神がいらっしゃらなくて、スケジュールを見たら来週から展示されるとのことで
タイミングが合わなかったぐぬぬ、去年の国宝展で会えておいてよかった。
そしてそして!国宝展で会えなかった縄文の女神と初公開の中空土偶に会えたのうれしかった~!
女神のくびれとつるりとした背中、中空の欠けた部分から内部がチラ見できるのドキドキします。

後半は怒涛の土偶ラッシュ。
全身を細部まで細かく作ったものからデフォルメされたりシンプルなデザインだったりと
年代によって様々な形があるようです。
草創期の土偶はとても小さくて、頭や手足がなくて胴体のみというトルソーみたいな物なんですけど
やがて板の形をした板上土偶が作られ頭と胴体になり、筒型やポーズ土偶など手がつくようになり
最終的に遮光器やハート型やみみずくみたいな五体の形になっていったみたいです。
他にも頭のみとか三角形(膣?)とか、部分的な土偶も出土しているらしい。
線刻礫(草創期)は石に線を刻んで女性像をあらわしたものですが
石に絵を描くという表現方法がこの頃からあったとわかるし、
同時代にはミロのヴィーナスを始めヨーロッパでヴィーナス像がさかんに制作されていたこともあって
それらとの比較研究も行われているらしい。
多摩ニュータウン出土の土偶は手足がつけられ始めた頃のもので
ボディは板状、頬に石灰で白いラインが入れられているのが特徴だそうで
お化粧のようなイメージなのかな。
(ちなみに彼女は大英博物館へ出張したこともあるそうだ)
山梨県出土のポーズ土偶(胸に手を当てたポーズをとってる)が細い目に細い口で猫みたいな顔してるんですが
頭にも猫耳みたいな突起があって!もう猫にしか見えなくなった。
そして土偶といえば!な遮光器土偶が、見慣れているせいかやっぱり一番おもしろかった!
特につがる市出土の遮光器さんは教科書にも載っている有名人ですし
造形や文様の細かさも群を抜いてレベルが高いと思います。相当腕のたつ職人が作ったのではないかと。
何よりあの顔が味わい深いですよな…ずーっと眺めていても飽きません。
(わたしこの土偶がモデルのシャコちゃんがすごく好きでつがる市に見に行ったこともあります)
あと去年に本館で見たハート型土偶ちゃんにも再会。
何度見ても不思議な造形で、視線の先が気になります。何を眺めているのかな…。
みみずく土偶は3点展示されていましたがすべて埼玉県内の出土品だった!うおお。
特に鴻巣市出土の土偶が中空で自立もできて完成度が高いみたい。
横浜市出土の筒形土偶は2年前の考古室のリニューアル時に見ましたが
このお顔は太陽の塔のあの顔のモデルだそうです(岡本太郎が見たらしい)。
結髪土偶は、見た目が髪を高く結った姿に見えることから名付けられたみたいですが
これ髪型としては室町時代後期~江戸時代あたりに存在しても違和感ないぞきっと…!
全身に針でさしたような穴があいている刺突文土偶の凄まじさ、
これデザインした人何考えてたんだろう…呪いか何かかと推しはかりたくなるレベルの狂気を感じる。
(いや、まったく意味はなくてただの模様という可能性もあるけど)
相模原市の土偶装飾付深鉢型土器は容器の縁に小さなポーズ土偶がくっついていて
うっかり「コップのフチ子か!」とか突っ込むところだった、
コップならぬ土器のフチ子…ちょっと、見たい。
山梨県の顔面把手付深鉢型土器は縁に顔がついて、さらに胴から顔が突き出ているので
把手の顔は母親で胴の顔は子ども、つまり出産ではないかと考えられているそう。
顔面付石製品が…パッと見シーマンを思い出してしまって…いやはや。。

土製品コーナー。こちらは人型だけではなく動物の形も多く作られたようです。
土面は顔につけて祭礼などに使われたのかもしれませんが
これ目も口も穴がふさがっているので装着したら完全に前が見えない!どうするんだろう。。
羽生市出土の土面は茶色の表面にうっすらと赤と黒が残っていて
隈取のような化粧が施されていた可能性があるそうです。
動物の土製品で最もよく作られたとされるのは猪で(逆に鹿は作らなかったらしい)、
会場には弘前市から出土したという猪が展示されていまして、かなり写実性が高い作品でした。
隣には小さな猪像があって(ウリ坊かな?)こちらはだいぶデフォルメされていましたね。
蛇形装飾付きの壺や鉢形の土器は大きなギョロ目で口をくわっと開けた蛇の把手がついているけど
割と単純化されていて古代エジプトやローマの壁画にもいそうなデザイン。
とぐろを巻いた状態でくっつけられているのとかあって結構、迫力がすごかったです。
さらに海獣型土製品も作られていた!
確かに水中哺乳類はこの時代には既に今と似たような姿形になってますけど
まさか当時の人々がここまで作っていたなんてまったく知らなくてびっくり。
出土したのは函館市とキャプションにあったので、確かにそれなら人々は海の近くに住んでいたろうし
漁で海へ出ることもあったろうし、海獣を目撃することも、こうして形にすることもあったろう。なるほどなあ。
海獣といえばクリの木に彫刻をほどこした彫刻木柱(2.5m)は大量のイルカの骨と一緒に発掘されたので
イルカを神として祀る人々のものではないかと考えられているそう。
(そして今のところそれらは能登など北陸でしか見つかっていないらしい)
植物の土製品もありましたがこれがまたすごかった。。
キノコの形をした土製品があったんですが今までの土製品は何だったのっていうくらいリアルで写実性が高くて
えっこのキノコ食べられるんじゃないの…とか一瞬思ってしまったよ。
同じく隣にあった巻貝土製品はそれ以上のクオリティで本当に海から拾ってきたかのような作品で…!
なんなの、これを作った人は何と戦っていたの、自分自身か。そうなのか。(落ち着け)
あと、リアルとはちょっと異なりますが
手形・足形付き土製品は手のひらサイズの平べったい粘土に手形や足形が押してあるもので
だいぶ薄くなっていたけど5本の指の形ははっきりわかったし、
何より人が作ったものということが体温をもって感じられたよね…。
サイズが小さいので子どもの手足ではないかと考えられているようです。親御さんが作ったのかな。
他にも子どもを抱いた姿の土偶(首がなかった)とか、土偶の形をした容器なども展示されていて
容器には乳児の歯や骨が納められている状態で発掘された事例もあるみたいです。
これらがどういう目的で作られたのかは不明ですが、こういうの見ると
縄文時代の乳児死亡率の高さや平均寿命30歳前後というのを思い出すし
つまりわたしはあの時代なら既にいなくなってるってことだし
決してユートピアではない、とても困難な環境に生きていた人々がいたことを出土品は教えてくれるわけで
今後も共有財産として文化財としてずっとずっと残してゆかねばならないなァとぼんやり考えたのでした。
土偶はやっぱりかわいいしおもしろいと思ってしまうんですけどね…時代背景を考えるとやっぱり祈りのためかな。

あと、土製品の展示ケースの間にちょこちょこ柱が建っているのですが
柱の真ん中の部分はガラスケースになっていて、
縄文時代の人々の服装や生活を復元したフィギュアが展示されていました。
「大きな槍を携える旅の狩人」は精霊の守り人のジグロみたいでかっこいし
「獲物を待ちぶせる少年と愛犬」は弓をかまえる少年がかっこいいし
「秋の森の恵みをムラへ」は縄文ポシェットに目がいっちゃったし
「ヒスイの首飾りが似合うムラのリーダー」は足元のウリ坊がかわいいし
「母から子へ伝える土器づくり」は粘土こねこねする親子が微笑ましいし
「神への祈り。土偶をかざす青年」は神々しくさえあるし
何より展示されていた土偶や土器などを当時を生きた人々が手にしていたという当たり前を
リアルに想像できてとても楽しかったです☆
写真撮れたらよかったのにな~~撮りたかった…あらゆる角度から…!
作者は藤森英二さんと書いてあってどんな人かなぁとぐぐったら
長野県の現役学芸員さんで考古学者でもあられる方とのこと!
ご本人のブログによると土器づくりと土偶をかざす青年は新作らしいです。素敵。

芸術家と縄文土偶。
柳宗悦が持っていた岩偶は岩をけずって作られたもので
マスクマンのような顔とパフスリーブみたいな腕をもつ大変個性的な形をしています。
柳は相当気に入っていたらしく自作の箱に納めていて、その箱も隣に展示されていました。
柳の弟子だった芹沢銈介も土偶をいくつか所持していて
特に気に入っていた遮光器土偶はツインテールで滑らかな体格。
濱田庄司が持っていた遮光器土偶はカネゴンみたいな顔をした愛敬あるデザインで
ちょっと首をかしげたような、とぼけた表情も味があってよいです。
(ちなみに濱田氏は縄文愛が炸裂して模造品も作っています)
川端康成がハート土偶と一緒に写っている写真はユーサフ・カーシュが撮影したものですね。→こちら

この後は楽しい撮影コーナー☆
岡本太郎が愛した東博所蔵土器の一部が撮影できます。
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岡本は1951年に東博で縄文土器と出会い衝撃を受け、美術手帖に論文を発表し、
その論文を含め自分で撮影した土器や土偶について書いた『日本の伝統』という本も出版しています。

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岡本が東博で見た顔面把手。どんな土器に付いていたのかな…。

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同じく岡本が東博で見た3つの深鉢型土器。すべて縄文時代中期のものです。
「爛熟した中期の土器の凄まじさは言語を絶する」と語っているそうで
あの岡本太郎が言葉をなくすとか、もうそれだけで彼が受けた衝撃が伝わってきますね。
身振り手振りでものすごく言葉を尽くして自論を語る人というイメージがあるので…そんな彼も黙ると。
「ガンジーでも助走つけて殴るレベル」と同じ用法で「岡本太郎も全力で黙るレベル」なるスラングができそう。


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平成館入口にあった「びじゅチューン!なりきり日本美術館」関連展示の、火焔型土器レプリカ。
レプリカなのでさわれます!(持ち上げるのは×)
表面はざらざらゴツゴツしていて、これたぶん触感までリアルに再現されてるんだろうな…!
目の見えない人にもさわって形を確かめてもらえるし、
何より普段は絶対にさわれない本物の代わりにレプリカで体験して
「これがもし本物だったら…!」などと妄想たくましく遊べるのも楽しい。レプリカばんざい。
(なりきり美術館については次回記事でレポします)

jomonten6.jpg
割と低い位置に置かれていたので上からも撮影できた。
夏休みでお子様がたくさんいらっしゃってるので、おさわりしやすいようにの配慮かもしれない。
(願わくばいつかひっくり返して裏底を見てみたいものです)

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考古室にも行ったよ~。
縄文展を鑑賞した後だと土器の変遷や模様の流行がよくわかります。
装身具や生活用品などの展示もあってコンパクトにまとまっていてわかりやすいので
こちらを見てから縄文展で当時にどっぷり浸るのもよいかも。

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みみずく土偶のレプリカもあって、これは手に取って持ち上げられます。
(本物は縄文展に出張中)
結構ずっしりしていましたが、これ重さも忠実に再現されてるんだろうか。

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本館にも行きました。2階にある火焔型土器(伝新潟県長岡市出土)。
縄文展にあったのと同じように鶏冠状の把手がついています。やっぱりかっこいいなあ。
この土器の隣にもレプリカが置いてあってさわることができますよ~。

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うちにある遮光器土偶ストラップ。
東博所蔵の遮光器土偶(つがる市出土)がモデルで、6年前の博物館に初もうでの先着プレゼントです。
いつ見ても最高ランクのクオリティに感動する。
この子を連れて行って考古室で写真撮ろうと思ってたのに持って出るの忘れてしまった~~アホ~~~!
展覧会に出張中のシャコちゃんが考古室に戻って来たらまた連れて行ってツーショット写真撮ろうと思います。


で、さっきも少し言いましたがこの後は東博本館にて
「トーハク×びじゅチューン!なりきり日本美術館」も鑑賞してきました。
長くなりますので次回記事にてレポします☆
2018_07
23
(Mon)23:55

ノーと言えるようになりたいその3。

Gorey1.jpg
八王子市夢美術館で開催中の「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」展に行ってきました。
ゴーリーの死後から世界を回り、2年前に日本に上陸して伊丹市を出発した展覧会が
2年かけて関東へ巡回してきましたよ~やったあ、待ってた☆

過去にも何度かゴーリーの展覧会は行ってますけど
今回は原画がたくさん展示されるのが楽しみで行きました☆
展示室に入ったら目の前の大きな壁にゴーリーと飼い猫さんの写真が飾ってありましたよ~。
ゴーリーファンならよく知る窓辺のあの写真です^^
壁の後ろに回ったら猫に囲まれたゴーリーの後ろ姿の自画像があって
ああ、この展覧会の主催者はファンの心をよくわかってらっしゃると思った。
Gorey7.jpg
こんな自画像。
(ミュージアムショップでこの絵のクリアファイルが売られてたので買ってしまった)

とにかく原画がたくさんありまして、中でもやっぱり見どころは絵本の原画ですね。
ゴーリーは絵本を作る際に原画を引き延ばしたり縮めたりせずそのままの大きさで絵本に印刷しているので
ひとつひとつがとても小さいのですが
絵と鑑賞者の間にパーテーションやラインもなくて、ぎりぎりまで近づいて見られるしあわせ(*´︶`*)。
最初に展示されていたのが弦のないハープの表紙原画とのことでしたが
どうも見覚えがないなと思ったら未使用の絵だった!うおお!!
出版された絵本とは表情やしぐさが少し違っていたので気づいたんですが…試行錯誤の形跡ですね。
未発表原画を見られるしあわせ(*´︶`*)。
イアブラス氏が抱えているハープの中の紙がくりぬかれて切り貼りしたみたいで
これひょっとして出版したのもそうなのかしらと思って手持ちの絵本を観察してみましたけど
印刷だとよくわかりませんでした…やっぱり原画はナマで見るに限る。
具体例のある教訓も、実際に出版された絵本の表紙は
タイトル文字にウサちゃんぬいぐるみがぶら下がっているシンプルなものなんだけど
未使用の表紙絵は登場人物たちの集合で、しかもこれから何かが始まりそうな予感がする印象でした…どきどき。
(ゴーリーは「意味をもたない作品は他のほとんどの作品よりも難しい」的な言葉を残している)

アルファベットの絵本シリーズも、ゴーリーは迷ったらアルファベットをやると言っているくらい好んでよく作っていて
でも登場人物はだいたいろくな目に遭わないのですが、それをエロくもグロくもなく淡々と描くゴーリーは本当にすごい…
殺人や恐怖って感情抜きに描くのなかなか難しいテーマだと思うので。
鉄分強壮薬はグリーティング作家だった曽祖母ヘレン・ジョン・ガーベイに捧げられた絵本で
構成がグリーティングカード風になっているのはそのためだそうです。
ガーベイの作品てまとめて見ることはできるんだろうか~見てみたい。
折れたスポークはポストカード風の絵のどこかに必ず自転車を入れるというテーマの絵本で
原画のひとつに水墨画のような空の絵があって
おお、ゴーリーおじさんが線以外で空を描いている…!とちょっと意外でした。
ビネガー・ワークスはウェストウイング・蟲の神・ギャシュリークラムをセット販売したときのポスターですが
描かれている大人も子どもも動物たちもすがすがしいまでにガイコツばかりで一周回って笑えてくる。。
うろんな客はかわいいな~原画は印刷よりもインクが濃く見える気がします。
この絵本は、というかゴーリーは自分の作る絵本を大人向けとは全然思っていなくて
うろんな客も「どうして児童書にしないんだ」などと出版社に意見したことがあるらしい。
あと展示ケースにゴーリーが使っていたメモ帳やペン先(Hunt#204)やインク壺などがありましたが
ちょこんとうろんな客ぬいぐるみが座っていたのもかわいかった☆
出品一覧表に個人蔵とあったけどあれ濱中氏の所蔵品だろうか…とても見覚えがありました。

動物の絵もかわいい☆
子ども部屋の壁模様のカバみたいなキャラがむちゃくちゃかわいくてこんな壁紙ほしいって思いました。
(実際にカバがモデルらしくて、カバのスケッチとキャラ設定の走り書きが並んで展示されていた)
この絵本はゴーリーが自分の絵本を出版するために作ったファントッド・ブレス社から出しているので
割と自由な作りになっているそうです。
キャッテゴーリーのかわいさは相変わらずでした!
人間はバッドエンドにばかり描いてるのに猫はハッピーエンドにしかしないゴーリーおじさん、ぶれないね。
失われたライオンたちも、ライオンがネコ科であるためかゴーリーのタッチはやさしくて
主人公に抱っこされたり甘えたり隣で寝てしまっていたりしてかわいい。
あとゴーリーはイギリスのナンセンス詩集や小説の表紙・挿絵も手掛けていまして、
特にエドワード・リアが好きだったらしくジャンブリーズや輝ける鼻のどんぐなどに挿絵をつけているのですが
実はリアも猫好きな人だったとのことで、ジャンブリーズはリアの猫フォスに、
どんぐはゴーリーの猫たち(リヴィア・アグリッピナ・カンズケ)に捧げられています。
猫好き同士のケミストリー☆
ちなみにゴーリーの猫カンズケは源氏物語宿木に出てくる上野の親王からとられています。
(ゴーリーの愛読書はクリスティとアリスと源氏物語なんだよね)
キャッツポッサムおじさんの実用猫百科(ミュージカル『キャッツ』の原作)のどの原画も猫がかわいい、
作者のT・S・エリオットは猫になりたかった人なんだよね^^

出版物以外の原画もおもしろかったです。
母親宛てにゴーリーが出した手紙の封筒がいくつかあって、封筒の表に何かしらイラストが描かれていて
空中ブランコに乗る鳥たちとか、葡萄の木にワインをそそぐ天使たちとか
カノン砲に突っ込まれた男とか、雲の中のはしごを登っている人とか
いちいちユーモアにあふれていてかわいい!
こんな封筒もらったら捨てずにとっておきますよ…直筆ならなおさら。いいなあ。
プレゼント交換するドラゴンと人のイラストがもう、もう、最高にかわいくてかわいくて
何の目的で描かれた絵かはわからないけどこんなクリスマスカードほしい!って思った。
(ネッシーがモデルだそうで、ゴーリーはネス湖にも旅行に行っているけど
ネッシーを見られなかったことを残念がる言葉も残しています)
アイススケートをするワニはタイトル通り4本足にスケート靴つけて滑ってるワニがいるけど
別にワニが主人公の絵ってわけでもなくて構図は陸の人間たちが中心なのが、なんともゴーリーの味わい。
ドッグイヤー・ライド・ポストカードは刈込造形、つまり庭の生垣を動物の形にカットしたものが
命を吹き込まれたらどうなるかがテーマの連作になっていて
でもゴーリーのことだから人間が刈込造形と仲良くなるとかキャッキャする絵は全然なくて
犬に噛まれたり蛇にまとわりつかれたり熊に抱きつかれたり大砲に入れられたりと
みんなさんざんな目に遭っていて、ああやっぱりなって思った。
ゴーリーがバスタブの形をした生垣描いた時点で嫌な予感しかしないよ!案の定人の姿はない絵でした。
あとバレエやオペラも大好きだったゴーリー、贔屓のバレリーナがいたみたいだし
ニューヨークシティバレエ団の振付師ジョージ・バランシンに憧れて自分もニューヨークへ移住して
バランシンの参加する舞台を欠かさず見るほどの熱の入れぶりはすごい。
当時ゴーリーは「私にとって悪夢とは新聞にジョージの訃報をみつけること」とも語っていて、
数年後にそれが現実になったときはショックを受けてケープコートに引っ越しますが
地元の大学で開催されたオペレッタ「ミカド」に舞台美術と衣装デザインで参加するなどしていて
行動が完全にオタクなゴーリーおじさんまじ慕わしいな…!
ミカドの衣装デザインは冠被ってるし足袋穿いてるしで色々おもしろいんですが、
中でも自転車に乗るミカド(ロートレックを意識したのかな?)の冠の襞が「M」になって
MIKADOのタイトル文字に被っているポスターデザインは秀逸でした。
NYシティバレエ団の50シーズン記念にファンとして描いた回想「薄紫のレオタード」は
子どもと手を繋いだおじさん(たぶんゴーリー本人)がいましも出かけようとしている後ろ姿に見えました。

今回、ゴーリーの原画をこんなにたくさん見たのは初めてだったのですけど
ほとんど修正のあとが見られないのが何だかものすごく印象的でした。
鉛筆じゃなくペン描きですから消しゴムで消すこともできないはずで、
きっとものすごく構想立てて下調べして下書きもしっかり描いて準備万端にしてからペン入れ始めるんだろうな…
とか思っていたのですが、いくつか展示されていた下書きを見ると
原画の緻密さとは似ても似つかないほど雑な走り描きばかりで、意外と大ざっぱな一面も見られました。
優雅に叱責する自転車のためにおしゃべりする自転車のスケッチをしたり
自転車が街をどのように移動したかを住宅の配置図に矢印で描きこんでいたりと
絵本に直接描かないこともしっかり設定してあってさすがだなと思った(スケッチは雑ですが)。
あと絵本タイトルや著者名を手書きでレタリングしているのマジ感動する!
文字も絵本の一部です。

鑑賞中は会場でずっとメモをとっていたのですけど、わたしがやたら紙をひらひらさせていたせいか
見かねた監視員さんがクリップボードを貸してくださいました!
お蔭でむちゃくちゃメモがとりやすくて助かりました…ありがとうございました。

Gorey2.jpg
中国風オベリスクに出てくるゴーリーおじさんのパネル。
毛皮コートにスニーカー、髭もじゃの顔はお気に入りの自画像の姿だそうです。

Gorey3.jpg
うろんな客もいます。

Gorey4.jpg
ここにもいます。

Gorey5.jpg
ギャシュリークラムのちびっこのひとり、Aではじまる名前の子エイミー。
この子を始めとして子どもたちがアルファベットの順に酷い目に遭う絵本で
展示は他にも表紙のラフ画とかありましたけど、ざくざく描いてあるぶん完成絵よりも怖かった。
(ちなみに裏表紙は26の墓石である)

Gorey6.jpg
パネルのあるスペースにはテーブルと椅子が用意されていて
ゴーリー絵本の日本語訳が読めます。
わたしが行ったときも熱心に読んでいる人たちがいました。夢中になっちゃうよね。
実は展示室の中にも各国で刊行された書籍がガラスケースに展示されていたけど
やっぱり椅子と日本語訳絵本が用意されていたのがよかったです。
展示室の中で作家の絵に囲まれながら絵本が読み放題とか!なんという素敵サービス。
2018_07
19
(Thu)23:54

ブログ9周年。

ブログを始めて9年が経ちました。
9年。すごい。一桁数字の中で最大の奇数をついに経験してしまった。あと少しで二桁とか信じられない。
九といえば猫の魂の数じゃないすか!
(西洋には猫は九つの魂を持っているという言い伝えがあります)
他にも九曜とか九尾の狐とか憲法9条とかベートーヴェンの第九とか九字(臨兵闘者皆陣列在前)とか
やたら身近に存在する9という数字はミステリアスで何だか好きです。
九九って八の段まではやたらつまずくけど九の段から急に言いやすくなるよね(何の話だ)。

当ブログを見にきて読んでくださってる方々、拍手やコメントくださる方々、ふらりと立ち寄られた方々、
モニターの向こう側の姿は見えませんが皆様の足跡が本当に励みになっています。いつもありがとうございます!
記事が最近ますます全面的に迷子になりつつあるとっちらかりブログですが
どうぞ末永くよろしくお願いいたします。
(果たして10周年記事を書くことができるかどうか、乞うご期待)

9thanniversary.jpg※クリックで大きくなります
9周年記念絵。
8年目までは歴史創作キャラを描いておりましたが今回は趣向を変えてみました。
イラストコンペ記事に描いた2人と、提出絵に描いた2人をセットで。
いつか一緒に描きたいとは言ったけどこんなに早く1枚の画面が実現するとは思いませんでした、
提出絵であんなに悩んだ時間は何だったんだ…やればできるもんです。
文字や絵が空中に立体化するモチーフが好きなのでそういう能力を持つ人たちを描いてみたかった!
まだ名前は浮かんでないけどいつかこの4人でお話書けたらいいなあ。
(それよりもやるやる詐欺になってる酒井抱一のお話をなんとかしろ)

わたしお絵かきは基本的にアナログで描いてスキャンしてデジタル加工を組み合わせるのですが
今回はなるべく背面はそのまま活かしたいと思いました。サーモンピンクはずるい。
というかスキャナ!スキャンすると吹き飛ぶコントラスト!E51!BV11!RV17の立体感!!
おまえら…あんなに時間かけて塗ったのに…どこへ行った…!!とか何とか毎回泣きながらレタッチしますよ。
アナログ絵描きのつらいとこですよな。
スキャナでアナログ原画を取り込むと色が薄くなるわ原画にあるはずの色が画面上に存在しないわ、
俺のスキャナがこんなに仕事できないはずはない(ボーナスはたいて買ったんだぞぉお)。
フォトショがなかったらアナログとデジタルを仲良しこよしにすることもできませんよ…
フォトショばんざい。焼きこみレイヤーばんざい。

記念絵は1週間ほどフリー配布いたします。
もらってくださる方いらっしゃいましたらどうぞお持ち帰りください☆
※イラストの配布期間は終了しています。

*ブログ内のイラスト記事一覧はこちらです*



クリックで拍手お返事。↓
皆様いつもありがとうございます(^-^)/☆

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2018_07
15
(Sun)23:57

京都と滋賀の御朱印旅。

京都・滋賀へ日帰り旅してきました。
例によって六道珍皇寺さんのお盆ゑんま詣と限定御朱印が目当てでしたが
当日は非常に危険な酷暑になるとだいぶ前から天気予報で聞かされていて
どうしようどうしようと迷ったのですが、
てっきり発売初日になくなると思っていた西国三十三所草創1300年×CLAMPの御朱印帳が
奇跡的にまだ残っているお寺があると知り「やっぱり行きたい!」ってなって
出発3日前に夜行バス取りました!

「水分取る」「日傘と扇子必須」「移動時になるべく日陰を歩く」「とにかく無理しない」をモットーに
予定を立てて当日バスに乗って朝早くの京都駅に着きましたらば
想像していたより気温が高くなかったのと風が思いのほか気持ちよくて
あれっいつもの夏の京都と違う…??て拍子抜けしましたけど、
朝ごはん食べてさあ移動だ~と外へ出たら気温がぐんと上がってました。いつもの京都だった。

2018kyoto_59.jpg
そんな朝ごはんは京都駅の喫茶店でモーニング。
糖分とタンパク質とビタミンとエネルギーをかくとく!700ゴールドをしはらった!

バッグには日傘と日焼け止めとタオルと扇子と塩飴ちゃんが常備、
駅のコンビニで冷たいペットボトルを2本買って準備万端、いざ六道さんへ。
2018kyoto_21.jpg
着いたよ~。すでに暑っつい!
すでに気温は30℃を超えていたと思われる。(体感)

2018kyoto_22.jpg
朝8時だというのに境内には行列ができていて
本音を言えば日陰で待ちたかったけど人数が多くてそうもいかず、日傘を差して扇子であおいで
わずか1時間でぬるま湯になった爽健美茶をごくごく飲んで待ちました!
(わたし普段は冷たい飲み物なるべく飲まないようにしてるんですけど
今回はちょっと考えて冷たいの買いましたが大正解だったと思う)

2018kyoto_23.jpg
開門前にご住職による閻魔賽日法要が行われ、並んでいたみんなで手を合わせます。
般若心経に始まりその後も別のお経が唱えられ、「閻魔大王~」とおっしゃった以外はわからなかったけど
たぶん聞き違いとかでなければ西日本豪雨の供養もしていたと思う。

2018kyoto_26.jpg
開門後、ご本尊の薬師如来像にお参りして、無事に限定金朱印をいただけました。
小野篁は百人一首かるた仕様で、閻魔様はだるま商店さんの屏風からのデザイン。は~かっこいい。

2018kyoto_24.jpg
お庭に咲いていた桔梗の花。
六道さんの夏の庭はいつもより緑が濃い色に見えます。

2018kyoto_25.jpg
お庭に降りるときのサンダル。六道珍皇寺、略して六珍。

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆

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2018_07
14
(Sat)13:43

イラストボード展示2018。

※期間限定トップ記事。最新記事はこの下です↓


毎年恒例、アルス画房(熊谷市)の「第28回ARSコミックイラストコンペ」にて
イラストボードを展示させていただきます☆
コンペの内容は「手描き」「ティーンズ」「CG」「豆うちわ」の4部門です。
毎年力作が集まっていまして今年も楽しみ。

konpedayoo.jpg
告知絵。オリジナルの絵描き・字書きキャラです。
実は当初は、この2人と提出絵にいる子の3人が揃った絵を描こうと思っていたのですが
何度こねくり回してもうまくいかず、
人を減らしたらあっという間に描けたのでちょっと申し訳なくて告知に登場させました。
いつかこの3人で何か描けたらいいなあ。


展示作品一覧ページ→こちら
わたしはいつものように手描き部門参加で1点描きました。→こちら

展示期間中は、部門ごとにお好きな作品に投票もできます。
(店頭の投票用紙に記入後、お店の投票箱に入れていただきます)
わたしも先日投票してきました☆

あと、今年から作者さんに感想を書ける用紙も置いてあるそうですので→こちら
推しに思いを伝えられる企画いいですね。感想はもれなく絵描きの寿命を延ばすよ。(色んな意味で)

【アルス画房】 HP→<http://www.arsgabou.com/
埼玉県熊谷市鎌倉町152
10:00~19:00 毎週水曜日定休 (7/20・21は臨時休業だそうです)
コンペイラスト展示・投票期間:2018/7/15(日)~8/5(日)

お店へのアクセス:こちら
JR熊谷駅から徒歩7分
駅北口のロータリーを左方向へ、線路に平行して歩いてください。一方通行出口右角。
お店の向かい側に駐車場がありますので、お車でもお越しいただけます。

この夏も熊谷が熱いぜ!
お近くの方や興味のある方、お時間がございましたらぜひお越しください♪
ヽ(*^∀^*)ノ
2018_07
11
(Wed)23:52

大切なことはみーんな子どもたちに教わった。

ただいまただいま~!
某所の〆切に無事に間に合いました。後日お知らせいたします。
いい加減にギリギリまで作業がはかどらない自分をどうにかしたい。


ところで…。
kakowatoshi1.jpg
先日、川崎市市民ミュージアムで「かこさとしのひみつ展-だるまちゃんとさがしにいこう」が
始まりましたので行ってきました。
5月に亡くなられたかこさとしさんのお仕事を紹介する展覧会です。

kakowatoshi2.jpg
だるまちゃんとかみなりちゃんの看板!
展示室には複製原画や下絵、スケッチ、画材や遺品などがずらりと並び
かこさんの画業を様々な角度から鑑賞できる内容になっていました。

kakowatoshi4.jpg
展示室の入口に大っきなだるまちゃん!(撮影OKでした)
台の上に乗っていてわたしの肩くらいまでの大きさでした。

そういえばだるまちゃんて人間と比較するとどれくらいの大きさなのかしら、
てんぐちゃんと並んでもあまり身長差はなかったからお子様サイズかもしれない。
たぶん彼らは人間でいうところの未就学児だと思うので
絵本の対象年齢を考えても園児さんたちの平均身長とそう変わらない気がするけどどうなんだろう。

kakowatoshi5.jpg
ちゃんと手足も描いてあるよ。かわいい。
鈴木まもるさんとヨシタケシンスケさんのサインがしてありました。既にいらっしゃったのですな。
(鈴木さんは今度、かこさんが準備していた絵本を引き継いで出版されますね。たのしみ)

展示はかこさんの子ども時代から就職後に出会った川崎セツルメント活動を経て
やがて絵本作家として活躍していくという、かこさんの人生を追う構成になっています。
生まれた頃の写真やお姉様と並んで撮られた写真はとてもかわいらしい。
小学6年生のときに制作した『過去六年間を顧みて』の絵日記は
かこ少年が毎日どんなことをしていたのか、何を考えていたのかが素直なことばと絵でダイレクトに伝わってくるし
当時の尋常小学校についての歴史書としてもものすごくしっかりした資料だと思う。
校庭で忍術を再現したり、綴り方の先生の苗字から石田三成を連想したり、中学受験に一喜一憂したり
そんな中に少しずつ戦争の話題が挟まるからヒヤッとする。
(かこさんは19歳のときに敗戦を迎えています)
絵を描き始めたのは小学2年生のときだそうで、中部の山々や太平洋や富士山を
どうにかして紙の上へうまく表現したいと思ってクレヨンで一生懸命に写し取ろうとしたとか。
ところでこの『過去六年間を顧みて』は最近、偕成社から出版もされて活字でも読めるんですよね。
わたしがツボだったのは成績の話で、6年生のときの成績順にお友達の名前を列挙してあったんですが
学年1位は地主の息子さんで、2番目にかこ少年の名前があって
ここに大人のかこさんが「でも1番だと挨拶とか色々やらされるから2番の方がいいと思っていた。
その頃からセカンド主義になった」とかツッコミを書かれてて笑ってしまった。
お気持ちよくわかります。

戦後にかこさんが川崎で参加していたセツルメント活動についての資料は
子どもたちと一緒に出していた「こどもしんぶん」や新聞を刷っていたガリ版、
子ども会で使われた紙芝居、幻灯機などが展示されていました。
写真もパネルに引き伸ばされていて、みんなで電車ごっこみたいに並んだり紙芝居を演じる様子、
東大演劇部にかこさんが所属していた縁で子どもたちを五月祭に招待したときの写真などがあって
色んなことやってたんだなァとしみじみ。
そんな子どもたちが描いた「かこさとし先生」の絵もあって、たぶんクレヨンで一生懸命描いたんだろうなあ、
ぶっといタッチが強烈で印象深かったです。
また、子どもたちに絵を教えるためにデザイン教室へ通ったり
イラストがきれいなロシア雑誌を集めて勉強もしていたそうです。
かこさん所蔵の雑誌がいくつか展示してありましたが
中にはマトリョーシカが描かれた本もあってだるまちゃんの原型だなァとやっぱりしみじみ。
(だるまちゃんはロシア民話「マトリョーシカちゃん」を読んで思いつかれたとのこと)
かこさんが制作した紙芝居もあって、「おちていたてぶくろ」というタイトルですが
ストーリーがロシア民話の「てぶくろ」そのまんまでした(笑)。
かこさんが描くとこういう絵になるんだなあと思えておもしろかったです。

あと、4年前にかこさんを撮影した映像が上映されていたんですけど
川崎に住んでいたときの場所や紙芝居をやっていたさんかく広場などを訪ねる内容だったんですが
「同じ川崎で活動していた人」として辻惟雄氏が突然出てきて心の底からびっくりしました。えええ~~!!
まさかまさか辻氏とお知り合いとは!
活動時期は被っていなくて、かこさんが抜けた前後に辻氏が入ったみたいですが
当時使っていた紙芝居を見せたりして色々お話されていました。
かこさんが出した紙芝居は1953年に作ったなめくじのお話で
なめくじの背中に次々に建物を建てていくけど最終的なオチは木の葉だったというもの。
この紙芝居を作った理由は戦争で焼けた建物を絵の中によみがえらせたかったのと
日本の建築史を子どもたちに伝えたかったからだそうですが、
肝心の子どもたちはちっとも見てくれなかったらしい。。
でもそんな子どもたちに「彼らは退屈ならどこかへ行っちゃう、嘘がない、おもしろい」ということで
すっかり魅せられてしまったのだそうです。

絵本を出すことになったきっかけは本当に偶然で、
アンデパンダン展に出品した「わっしょいわっしょいのおどり」を使って展覧会案内の絵はがきを作ったところ
当時福音館でアルバイトをしていた内田路子氏がその絵はがきを見かけて
編集長だった松居直氏に紹介したのがきっかけだそうです。
その「わっしょいわっしょいのおどり」の絵が展示されていて
人も動物も鳥も魚も、ど真ん中の櫓を囲んで楽しそうに盆おどりを踊っている絵で
これきっと『わっしょいわっしょいぶんぶんぶん』のルーツなんだろうなあと思った。
「平和ばんざい 月ばんざい」もアンデパンダン展への出品作で
真ん中に大きく美しく描かれた銀色の満月のまわりに
世界各国の民芸品がたくさん描いてあって楽しい☆
どろぼうがっこうのエピソードがおもしろくて、
元々はかこさんが子ども会のために描いた紙芝居が元になっているそうですが
その紙芝居を作った当時のかこさんは仕事が猛烈に忙しい時期で
書きかけの論文の下書きの裏にモノクロでわーっと描いて、申し訳ないと思いつつも子ども会に持って行ったら
予想に反して大ウケで「もういっぺん、もういっぺん」と何度もせがまれたとか。
わかるなあ、楽しいからなあ、あの話は^^
(かこさんの娘さんも、かこさんのお話をなかなか読まなかったそうですが
どろぼうがっこうだけは猛烈におもしろがってくれたらしい)
絵本の原画が、複製でしたけど全部展示してあって
文章は入ってないけど絵を見るとストーリーを思い出しますね…
原画を楽しみながら絵本を読んでいるような気分でした。

『だるまちゃんとてんぐちゃん』『からすのパンやさん』は人生で初めて読んだかこさんの絵本だったから
改めて原画を見られてうれしかった☆
だるまどんがだるまちゃんのために色々な団扇や履物や帽子を用意するのとか
カラスたちが色んな形のパンをページいっぱいに作って並べるのとかが
子どもの頃は楽しくて楽しくてワクワクしていたのを思い出します。
パンやさんは下絵もあって、絵と文章をあちこち切り貼りしていて
かこさんの試行錯誤の奮闘が見て取れました。
他にも『おたまじゃくしの101ちゃん』は本当に101匹いるのか数えたりとか
『あかいありとくろいあり』のキャラメルとビスケットがとてもおいしそうだったとか
『にんじんばたけのパピプペポ』は『もぐらとずぼん』みたいだなと思いながら読んでたのとか
絵を見るとどんどん思い出して昔の友人に再会したみたいなポカポカした気持ちになりました。
あと、『どろぼうがっこう』は歌舞伎や講談の登場人物がモデルなんだなというのが
当時はわからなかったけど今はわかりますね。
『かこさとし かがくのほん』とか『かわ』とか『どうぐ』みたいな学習絵本も
今読むとわかることがいっぱいあって、
子どもの頃もうちょっとちゃんと読んでおけばよかったとも思います。
断面図が本当に秀逸!食べ物もみごとですがお茶碗やお鍋、空っぽのお櫃、
ダムにビルに万里の長城まで何でも断面を描いてみせてくれるかこさんの画力に
今更ながらすっかり感心してしまいました。
かこさんは物語の絵本の絵は割と単純化して描く傾向があるので気づきにくいんですが
学習絵本はリアルと単純の間みたいなものすごいバランスで描いていたんだなあ…気づけて良かったです。

藤沢市立図書館の開館30周年に寄せた色紙には
だるまちゃんとカラスのパンやさんの絵とともに「よりうつくしくあれ よりたくましくあれ」という
メッセージがあったし、
『未来のだるまちゃんへ』のサイン本には3/30の日付が入れてありました。
展覧会の準備中に亡くなられたかこさん。
本当にありがとうございました。そしてお疲れさまでした。
お空の上にはかみなりちゃんがいらっしゃるでしょうか、きっとゴロゴロと賑やかでしょうね。

「1950年代川崎で始まったセツルメント活動に当初より関わり、こどもたちから多くを教わったが
本展示会ではそこで誕生した作品をご覧いただくとのこと、感慨無量。」
2018年3月 かこさとし(展覧会入口のメッセージより)


kakowatoshi3.jpg
『未来のだるまちゃんへ』ハードカバーの表紙絵がタペストリーに。わたしも大好きな本です。
かこさんの絵本のキャラクターが大集合しています~ネギを追いかけるあかいありがかわいい。



西日本豪雨のあまりの状況に言葉が出ません…心よりお見舞い申し上げます。
真備図書館や愛媛の各図書館の水没が他人事じゃなさすぎて、もう。。
何もできないのでこちらはせめて普段通り生活して募金します。