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ゆさな日々

猫・本・歴史・アートなど、好きなものやその日考えたことをそこはかとなく書きつくります。つれづれに絵や写真もあり。


秋に動く山その2。

  1. 2018/10/23(火) 23:53:07_
  2. 歴史
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
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日曜日に川越氷川神社の本殿彫刻見学に行ってきました。
神社の本殿というと基本的には直接お参りすることはできませんが(だから拝殿を拝む)、
氷川神社では毎年、川越まつり2日目の午後の2時間のみ無料公開してくれます。
なかなかタイミングがなくて行けなかったけど今年は行けたど~!
写真はパンフレットと川越まつり限定御朱印。御朱印は氷川神社例大祭・神幸祭の4日間のみ頒布されます。
江戸時代の神幸祭を描いた絵巻物の絵が描いてあってかわいい!
神幸祭は拝見したけど例大祭はまだないのでいつか見てみたいよ~。

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神社に着くと入口の鳥居の前でお囃子が披露されていました。

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本殿の説明板。

氷川神社本殿は透塀(玉垣)に囲まれておりまして、御垣内へいきなり入ることはできなくて
まず拝殿にて宮司さんによるお清めを受けてから数人ずつ入ります。
そんなに広くないので一度に何十人も見学することはできず、
カメラ等による撮影も禁止ですので彫刻の実物写真をお見せすることはできませんが
氷川会館のブログに一部画像がありますので雰囲気だけでもどうぞ→こちら
彫ったのは嶋村流七代目嶋村源蔵および石原流の飯田岩次郎だそうで
嶋村源蔵は浅草の人で田無神社や越生八幡神社などに本殿彫刻を残し、
飯田岩次郎は熊谷の人で宝登山神社や箭弓稲荷神社の社殿に彫刻を残しています。
江戸彫と呼ばれる方法で1枚の板から浮き彫りにされているのですが
現物を見てみると結構、縦にも横にも大きくて
これほどの彫刻を完成させるために必要な板ってどんだけ分厚かったのかと。
彫刻のテーマは天岩戸、山王の猿、布袋、関羽、浦島太郎、源為朝ほか
諫鼓の鶏、牛若丸、小鍛冶、源義家などお祭で曳かれる山車人形が題材になっているものも。
北面の3面にわたる源頼朝図は歌川国貞の浮世絵が参考になっているそうです。
これらは江戸時代後期の作で彩色もされていないので(江戸彫の特徴)、
200年ほど風雨にさらされたためでしょうか、表面が少し削れて丸くなっている部分もありますが
全体的には細かく綺麗に残っていて保存が行き届いているなあと思いました。
何より普段立ち入ることのできない間近でお江戸の職人技が見られる僥倖!
年に一度の素敵な時間なので興味ある方はぜひ~。

kawamatsu53.jpg
見学を終えて外に出ると、仙波町の人たちがお参りされていました。
でもって、

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どうも後ろからお囃子が聞こえるなあと思ったら、

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仙波二郎の山車が社参に来ていた!
川越まつりの2日間は各町の山車が交代で神社へ参拝に訪れるのですが
神社の日程表を見たらこの日最後の社参だったみたい。

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仙波二郎安家の人形。源頼朝が上洛する際に随兵を務めた人物で吾妻鏡にも名前がちょこちょこ出てきます。
仙波氏は平氏の流れですが、頼朝の父義朝の頃は既に源氏側だったようです。まあよくある話だ。

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お参りを終えると帰っていきました。
大勢で力任せにグルリと回して向きを変えて、「ソーレ!」と縄で引っぱり後ろから押して移動します。
いつ見てもすごい迫力。

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街の方はどうなっているかしらと向かっていたら、市役所前に猩々の山車が止まっていました。
これは川越市に寄贈された山車なのでここにいるんですね。

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街方面から日本武尊の山車も戻ってきます。
この山車は氷川神社の駐車場内に車庫があるからそこへ帰る途中だったのかも。

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札ノ辻付近がものすごい混雑で何かと思ったら
牛若丸と菅原道真の山車がお囃子対決していた!
道真の人形は仕舞われて出ていなかったけど、牛若はまだ出ていました。
平安時代初期の学者と平安時代末期の武将が現代で相対しているようで時空のゆがみ感ハンパない、
こういうことがあるから山車行事は楽しいよね~(^◇^)♪

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牛若さんズームアップ。
菊綴が見えるから水干を着ているのかな、笛を持っています。
弁慶と出会った五条橋でのいでたちでしょうか。かわいらしいお顔をしていなさる^^

kawamatsu62.jpg
夕暮れの蔵造りの街。まだホコ天は解除されず道路はたいへん賑やかでした。
もうちょっと暗くなると明かりがついて宵闇の色になります。宵の川越も好き。

例大祭から一週間続いたお祭もこの日でおしまいです。
山車が帰っていくのを見ると今年もお祭が終わるなあとしみじみしますね。また来年。




シンカリオン41話感想は下にしまってます~↓リュウジさんいなかったので短めですが、なんとなく。
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テーマ : 神社仏閣    ジャンル : 学問・文化・芸術

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Author:ゆさ
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