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2020_07
25
(Sat)23:50

お取り寄せな日々の過ごしかたその2。

※しばらくブログの更新をゆっくりにします。次回は8月1日に更新予定です。


2tsunohana.jpg
今月のくらづくり。朝の花と夜空の華。
くらづくりは現在、毎月の和菓子のデザインを5種類から2種類に減らしているのですが
その2種類で対になるように作っているの素敵だなと思います。
種類が減ってもやり方は色々あるのだなあ。
花火の色がきれい☆

tanasasa.jpg
花扇の願い笹。
七夕のお菓子を買うのをすっかり忘れていて電話でおそるおそる「まだ残ってますか…?」と聞いたら
「まだ1個ありますよー」とのことだったので大慌てで買いに行ったのでした。
そしたら袋に「これもどうぞ」ってオレンジゼリーをおまけで入れてくださって!
おいしかったです☆

hanabuta.jpg
同じく花扇の花火と蚊取り豚。
これは別の日に買いに行ったのですが、店主さんが「おまけ」って大福を袋に入れてくださって
パッケージのシールに抹茶とあったので「えっと、抹茶あんですか…?」と聞いたら
「ううん、生クリーム」ってニコニコしながら教えてくださいました。
抹茶生クリーム大福だった☆ いつも本当にありがとうございます!
もう~~~花扇一生通う。

senkohana.jpg
菓匠花見の線香花火と金魚うちわ。
夕涼みにうちわであおぎながら線香花火…というと日本の夏のイメージかな。
夜空に咲くだけが花火ではない。


アマビエ様の和菓子が日本中のお菓子屋さんに広まって
ネットで見かけるたびに買いに行きたくて気が狂いそうになってまして、
通販をしてくださるお店に感謝しながら今日も生きています。
amabie10.jpg
ちっちゃいクール便で届いた、横浜の磯子風月堂さんのアマビエ様です!
白い練りきりに海の上を漂うアマビエ様が描かれています。

amabie11.jpg
この箱を開けるワクワク感^^

amabie12.jpg
黄色と水色が入っているので一緒に☆

misudolemon.jpg
そういえばミスドがもちクリームドーナツコレクションという新作を出していたのですが
そのうち2種類がレモンクリームだったので買ってきて一緒にパチリしました。
しかしレモンもちクリームフレンチはともかく大福ドーナツレモン味の見た目すごいな…ドーナツのアイデンティティ…。
クリームとドーナツをおもち生地の中に入れてしまうとは、
ドーナツさえ入っていれば見た目など関係ないという強い意志を感じる。
味は甘酸っぱくておいしかったです^^

yukimiheart.jpg
そういえばその2。
雪見だいふくハートのいちご味をケースから出すと裏側がハートの形をしている、という情報を得て
買ってみたらほんとだーー!ってちょっと感動しました。
ケースの裏がハートの形になってて、そこにアイスを入れるとこうなるんですね。

yukimiheart2.jpg
開けただけだといつもの丸い形なのにねえ。

御朱印のお取り寄せも続いています。
ouchigoshu4.jpg
京都の六道珍皇寺さん、春の公開が中止になりましたが
夏の公開の閻魔詣は感染症対策をしたうえで開催、
お盆の六道まいりは新盆のおうちを除いて参拝中止&オンライン供養ということになったみたいです。
たぶんこれ六道さんの歴史上初の試みだと思いますし、
おしょらいさんたちもオンラインで帰宅なさるのは初めてのことだろうなあ…。
閻魔詣の御朱印が通販対応していただけるとのことで郵送してもらいました。
閻魔さまと地蔵菩薩さまに感染症の終息を願って。

onotana.jpg
小野照崎神社さんの7月の御朱印。
小野照さんのご祭神は小野篁氏ですが、菅原道真氏も一緒に祀られていたりします。
今月の御朱印に書かれている「彦星のゆきあひを待つかささぎの渡せる橋をわれに貸さなむ」
(新古今和歌集巻十八・雑歌下・1700番)は道真が太宰府で詠んだとされている歌です。
(北野天満宮でも七夕の時期にはこの歌の御朱印が頒布されますね)

onotana2.jpg
Twitterで「暗いところで光る」って言ってる人がいて、マジ?ってなって
暗がりに持っていってみたら本当に光った!!
御朱印もどんどん進化している。

yanagidani.jpg
京都の柳谷観音、もとい楊谷寺(通称・目の観音様)さんは
紫陽花の季節になると手水舎に花をいっぱい浮かべる花手水をやるのが恒例になっているそうで、
その花手水をイメージした御朱印もご用意なさっています。
お寺の紫陽花を押し花にして御朱印を作るワークショップも行われますが今年は中止になってしまって
代わりに制作キットを通販してくださいました。

yanagidani2.jpg
ビニール袋の中に紫陽花の押し花がいくつか入っています。きれい。

yanagidani3.jpg
御朱印の井戸の部分に透明な粘着シートが貼られているので、その部分に花を置いて
世界にひとつだけの御朱印ができました☆
作り方の紙も入れてくださっていたのでスムーズに作れました。ありがとうございました!
終息したらお参りに行きたいです。


追記にシンカリオンな日々です。↓

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2020_07
24
(Fri)23:53

イラストボード展示2020。

※期間限定トップ記事。最新記事はこの下です↓


毎年恒例、アルス画房(熊谷市)の「第30回ARSコミックイラストコンペ」にて
イラストボードを展示させていただきます☆
(今年は6月からの開催予定でしたが状況をみて7月の開催になりました)
コンペの内容はいつものように「手描き」「色紙」「ティーンズ」「豆うちわ」の4部門です。
記念すべき30回目おめでとうございます!楽しみです。

conpetate.png
告知絵。オリジナルです。
立て膝なのはたぶん、麒麟がくるで女性たちが立て膝で座っていたので影響されたかもしれない。
あと告知で初めて、動物を一緒に描いてみました。新しい要素。
(三毛猫ちゃんなのは、わたしがこの絵を描いている間中ずっとうちの娘にゃんこが隣ですやすや寝ていたからです)

展示作品一覧ページ→こちら
わたしはいつものように手描き部門参加で1点描きました。→こちら

展示期間中は、部門ごとにお好きな作品に投票もできます。
(店頭の投票用紙に記入後、お店の投票箱に入れていただきます)
わたしも先日投票してきました☆
展示や作者さんへの感想を書ける用紙も置いてありますのでお越しの際はメッセージなどもどうぞ。

【アルス画房】 HP→<http://www.arsgabou.com/
埼玉県熊谷市鎌倉町152
10:00~18:30(現在短縮営業中です) 毎週水曜日定休
コンペイラスト展示・投票期間:2020/7/25(土)~8/31(月)

お店へのアクセス:こちら
JR熊谷駅から徒歩7分
駅北口のロータリーを左方向へ、線路に平行して歩いてください。一方通行出口右角。
お店の向かい側に駐車場がありますので、お車でもお越しいただけます。

こういう状況ですので、今年はお越しくださいとは申し上げません。
どうぞご無理のない範囲でお願いいたします。
ご来場につきましてはお店のツイートをご覧ください↓
会期中の感染症対策についてお店からのお知らせ

hippopon様、ご紹介いただきありがとうございます!)
2020_07
19
(Sun)23:57

ブログ11周年。

※しばらくブログの更新をゆっくりにします。次回は25日に更新予定です。


ブログを始めて11年が経ちました。
つい先ごろ2桁に突入したばかりと思っていましたがあれからもう1年経ってしまったのか…!
11といえばカードのジャックとかサッカーやクリケットのフォーメーションとかアポロ11号とか
絵本『11ぴきのねこ』とか漫画『11人いる!』とかドラマspecで神木隆之介くんが演じた人物の名前とか…。
あと11という数字はあれですよ!速杉ハヤトくんが初めてシンカリオンに乗った年齢の数字なので
皆様よろしくお願いします。(何を)

こういう状況ですのであまり記事に書けることがなくて、現在ゆっくり更新になっておりますが
それでも見捨てず通ってくださる方々や通りすがってくださった方々など本当に感謝しております。
12年目もこんな感じで無理なくマイペースにやっていくつもりですので、
どうぞ末永くよろしくお願いいたします。

11th.jpg※クリックで大きくなります
11周年記念絵。
10年目は歴創キャラ主人公ズでしたが、今年はオリジナルです。
特に何も考えずに何となく手を動かしたら描きあがりました。
わかる方はおわかりかと思いますが、カラーはくらづくりのアマビエ様を参考にしています。
線画を描いて、さて色をどうしようと考えていたときに何となくアマビエ様を思い出したので…。
今年になって色んなアマビエ様が各所から創作されていますが
個人的にあのアマビエ様のカラーリングが一番しっくりきているというか、きれいだなあと思っています。
(着物の模様を唐桟にしたのは少しでも江戸らしさを出して酒井抱一を忘れないため…。
とにかくいつか描く!と自分に言い続けていくスタイル)
(とはいえ、いつまでも締切を決めないでいると考える時間があるぶんいつまで経っても完成しなさそう…。
あかん、完成させるなら期限決めた方がいい。なんとかしないと)
(ものすごく描きたい絵もあるし描かなきゃならない(わけではないけど描かないと気持ちが落ち着かなくて
生存し続けるのが難しい)絵がたくさんあるのに手が追いつかない、ままならぬ自分自身)

版権キャラを描き続けて、久し振りに創作キャラを描いたら版権に引っ張られるのかなと思っていたけど
実際に描いてみてもあまりないような気はする。
たぶん自分で描いてきた時間の方が長いからかな…。
それでも顔の輪郭や目をちょっと丸く描くようにはなったかもしれなくて、やっぱり影響は受けるなあと。
それがいいことかどうかはわかりませんが、
これまでも色んな方面から影響を受けたり技術を盗んだりしてちょっとずつ変わってきているのは
ここ数年の絵を見れば一目瞭然で、
たぶんこれからもちょっとずつ変わっていくんだろうなと思います。
そして今の絵と10年前の絵を見比べてびっくりしたりするんだ…誰が描いたのこれ…。
地続きで描き続けていると気づきにくいですが一気に飛ばしてみると気づくよね。過去絵は爆弾。
さらに過去絵の一部分は過去の方がうまいと感じることもあるんですよ…(ほんとにあった怖い話)
特になんというか、最近の絵を見ると自分めちゃくちゃ疲れてるなと…若い頃の絵は元気ですね。
でも過去に試してうまくいったやり方を今は忘れてしまっていて
ああこれやったことあったんだ、じゃあまた試してみようってなることもあるので、
オールドマスターや神絵師さんの絵だけではなく、過去の自分に学ぶこともできるとわかってからは
過去絵を見るのはそんなに怖くはなくなっている気もします。
何か足りないなと思ってるものが昔の自分の絵にあってよかった…学ぼうと思ったら何からだって学べるんだぜ…。
とはいえ、実現したい表現の方向性も過去と比べると地味に変化している自覚もあるので
あまり何かにとらわれすぎずにやっていきたいとも思う。
作品のメイキングやハウツー本は有難く頂戴していますが、あくまで参考であって六法全書ではないし
自分に合う画材も検索して見つかるものではなく色々試して経験を積んでいって見つかるものだと思います。
その自分なりを判断することが自由で、自由であるために学ぶわけで
だからとりま、自分を信じて描いていくしかないかな…。
何を言いたいのかよくわからなくなったけど、とりあえず書き続けるし描き続けていくってことです、はい。
まだ筆を置くつもりはないので、無闇なパワーでこの状況を何とか乗り切っていきたい。


記念絵は1週間ほどフリー配布いたします。
もらってくださる方いらっしゃいましたらどうぞお持ち帰りください☆
※イラストの配布期間は終了しています。

*ブログ内のイラスト記事一覧はこちらです*
2020_07
11
(Sat)23:53

近況。

※しばらくブログの更新をゆっくりにします。次回は19日に更新予定です。


某所の〆切が近いので頭を悩ませているのと、先月は猫が体調を崩していたのでその対応と
ここ1ヶ月近く職場が大変なことになっていたので疲労のせいか自律神経がフラフラしているのとで
落ち込んだりもしますけどわたしは元気です(どっち)。
やりたいことはたくさんありますがそれらを今してもいいのかを常に自分に問いかけています。
今じゃなきゃだめなのか、落ち着いてからできることじゃないのか、
前は考えなかったことをいちいち考えてますね。
考えたり迷ったりするのは、たぶんわたしのやりたいことのほとんどが不要不急で
別にやらなくても生きていけるからだと思う…。
2月くらいからお店での食事を控えているけど、カフェの屋外で距離を取りながらひとりで過ごすならいいのか、
図書館や書店や美容室に行っても大丈夫か、お店の人がよくても自分が持ち込んでしまうのではないか、
ミュージアムも再開しつつあるけど会期延びた展覧会が多いから
もうちょっと落ち着いてからの方がいいかとか。
かといって、しなくても何とかなると考えていたら家からは永久に出られなくなるし…。
外出してもしなくても、わたしは社会的に不要不急だと思われるものにばかり惹かれてしまうし
そういう趣味に自分時間の大部分を費やしてきたので
それらがバタっと断たれたことに相当まいっている気がします。
芸術はミュージアムで見たいし、映画は映画館で見たいし、お芝居は劇場で見たい。
製作側が貴重な画像や動画を配信してくれて、高画質の絵画を拡大しまくれるのうれしいし
配信ならチケット争奪戦もないし役者さんのドアップとか見られるのもうれしいけれど
やっぱり本物を現地で自由に見たい。
これはもうわたし自身の問題なのでわたしが折り合いをつけるしかない…。
ここ数年のこの時期、毎年のように起こる各地の災害を見ていると
見たいと思っていても災害で失われてしまうものもあるかもしれないから
旅行も行けるときに行っておいた方がいいというのも持論ですけど今はそれもできない…。
旅先のおいしい空気吸わないと元気出ないし早く落ち着いてほしい…新幹線に乗りたいんだわたしは…。
これまで定期的に乗ってたから…去年の11月に名古屋から帰って来るとき乗ったのが最後ですよ…。
外出しないことはウィルス対策にはなっているでしょうけど
終息するまでにわたしがまいってしまったらお金を落とすこともできないから
とにかく生き残っているしかないんだよな…。

そうです西日本の豪雨災害…言葉も出ません。
募金くらいしかできないし、これ以上被害が広がらないように祈るしかできません。
関東も梅雨明けまでどれだけ降るかわからないのでひとごとではないし…。
そして来週は京都アニメーションの事件から1年です。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンの映画は秋に公開だそうですね。絵を描く人たちは今日も絵を描いている。


kent.jpg
某所の〆切は毎年来るのはわかっているのに〆切間際にならないと筆が動かないのは!
学生の定期テストの頃から変わっていません。。
詳細は後日掲載しますが、今回の絵もたぶん、今までとそんなに変わらない雰囲気になると思います。
まだラフしかできてないけど(←)相変わらず好きなものでまとめているので。
というか好きなものや心が動いたものじゃないと書けないし描けない…。
好きで筆が乗っているときに描くのはあっという間ですけど、
そうでないときは線1本引くだけで5kmくらいに感じて腕も上がらなくなる。
趣味で描いてるとそんなもんなのかな…。
気持ちが枯渇すると描けないから常に何かしらの供給を心掛けています。インプットは創作の泉だよ。

(あんまりよくないなと思うのは様々な事情で描けなくなって焦り始めて
「描けない自分に価値はない」的な思考に陥りがちになることですね。
たまにそんな感じになることあるんですけど自分の価値をそこに置くのは危険だと思っているので
そういうときは「生きてるだけでえらいんだよ!」と主語デカ構文を作ります。
たぶん無意識に自分で自分に重圧をかけてしまうんだと思う…。
自分の行動が人にどう思われるだろうかって考え始めるとキリがなくて気分が重くなるので
あまりそういうことは気にしないで他人にも自分にもやさしくありたいです)

子どもの頃から何かしらごちゃごちゃ描いているといつの間にか創作キャラが3桁を超えていて
たまに見返してみるといかに自分の好みが偏っているかが本当によくわかりますね。
創作キャラでも版権キャラでも、「穏やか」「賢い」「強い」「スマート」あたりが9割。知ってる。
黒髪が好きなのもそうです。創作描くといつも長髪の黒髪か金髪になります。わかりやすすぎる。
(逆に茶髪は短髪に描いたりもするんだよな…黒髪と何が違うのかな)
アニメのキャラクターデザインやドラマの俳優さんたちの表情などをまじまじと見てみると
あっそうかこういう形があるか!ってすごく勉強になるのでたまにやります。
色んな人間や色んな作品見ないと新しいタイプのキャラクターはなかなか描けないですね…。
あと無意識に「肯定的な表現」「否定的な表現」で描いているのとかあって
自分がどういう表現を好ましく思っているかが筒抜けだったりして、それもおもしろい。
生い立ちから思考の方向性探って他キャラとの相性考えて趣味はこうで…なんてことをやってると
紙と脳内のどっちが現実かわかんなくなってきますね!
なんでこんなに架空の人生に没頭するのが好きなんだろうな。もう癖です。
気づいたら3時間とか考えててやばい!立ちあがらなきゃ!とか思うんですけど既に血の巡りは悪くて運動不足、
楽しいことしてるから脳はめちゃくちゃ幸せで、MP消費するからお腹もすくんですけどね。
何らかの没頭する趣味をもってしまった人(ゲームとか)あるあるだと思いますけど、普段からとても眠くって
時間があったら寝たい、寝るぞー!って決心するのに
いざ時間があると趣味に全力を注ぎ込んでしまい寝る時間がなくなって常に睡眠不足になるやつ。
最後に満足に眠ったのはいつかしらね。

追記にシンカリオンな日々です。↓

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2020_07
04
(Sat)23:51

知っている。

※しばらくブログの更新をゆっくりにします。次回は11日に更新予定です。


沢村凛『黄金の王 白銀の王』を読みました。
一族同士の争いを終わらせようと共闘する2人の主人公の物語です。
フォロワーさんのおすすめで読み始めたのですが、あらすじがとてもツボな感じだったので
どんな王国物語かとページをめくったら書きだしが淡々としていてちょっと戸惑ったのですが
19歳の穭にまみえた15歳の薫衣が「会いたいというから、来た。何の用だ」って言ったとたんに
あ、なんかわかった!ってなって、そこからぐっと熱量が上がってワーーーッと一気に読んでしまった。
キャラクターがはっきり見えてきたのもあの辺りだったなあ…。
ストーリーはわかりやすくて、ときどき作者都合っぽさを感じさせる雰囲気ではありましたが
(ファンタジーノベル大賞はキャラクターより物語の構成が優先される作品が多い印象があるので
後でプロフィール見てなるほど、とは思ったんですけど)
主人公2人の関係を細かく書くっていうところに重点が置かれているので先がすごく気になったし
登場人物の立ち位置の作り方とか感情がぐわっと爆発するシーンへのもっていき方がすさまじくて
やばいやばいやばい!って引き込まれてしまった。
あと読んでて色んな物語を思い出しましたね…歴史の流れは『獣の奏者』とか『雲のように風のように』とか
稲積と初めて会ったときの薫衣は『アースシーの風』のレバンネンとか
ラストの穭と薫衣は『おんな城主直虎』のおとわと鶴とか…。
章末に思わせぶりなト書きが多いのは『図書館の魔女』を思い出しました。
急にネタバレぶっこんできたりね…453ページのあれはずるいでしょ…。
このての物語ってだいたい2人とも生き延びるかどちらかが退場するか、2人とも退場するかのどれかだから
どこへ転がっていくのかなあと思って読んでいたので、
いきなりはっきり書かれてしまったことにびっくりして心臓がどきーん!となりました。
そういうところが何というか、歴史書を読んでいるような気持ちにもなりましたね…。
「たった今起こっていること」が書かれているのではなく「1年前か5年前か、300年前にあったこと」みたいな感じ。
お話の雰囲気や価値観が中世~近世っぽくもあるので、特に違和感はなかったけど。

かつてひとりの傑物が平定し、その子孫が玉座を代々継いでいたところ
四代目の子である双子の王子たちが世継ぎの座をめぐり争ったのを機に
その子孫たちも分裂し穐と厦の派閥をつくり互いに自分たちが嫡流であると主張し、
憎み合い殺し合いながら玉座を乗っ取ったり奪い返したりすること数百年の国・翠。
主人公はそんな二派である鳳穐と旺厦の頭領・穭と薫衣で
彼らの少年時代から壮年期までの出来事が書かれます。
現在の翠の国王は穭がつとめているので時代は鳳穐の天下であり、
薫衣をいずれ殺すつもりで人里離れた森の中に幽閉していたのですが
数百年におよぶ鳳穐と旺厦の玉座の奪い合いにより翠の国力はじわじわと弱っていて
このままでは海外の大国との戦争で飲み込まれてしまうと危惧した穭は
薫衣を城に呼び寄せて争いを終わらせよう…と提案をします。
両親に鳳穐を滅ぼすように遺言されていた薫衣は最初は断りますが
穭との対話を通して恨みを晴らすより成すべきことをなす方を優先させ共闘すると決めて、
でもいきなり和平宣言をしたら一族が混乱するのでまずは穭の妹と薫衣の結婚から始めることになります。
ここの描写が最初の盛り上がりというか、2人の葛藤がびしびし伝わってきて心が痛かった…。
お互いに「相手は過去に一族を多く殺してきた一族の頭領」なわけで
お互いに「ぶっ殺してやる」と強く思って機会をうかがってきたわけで、
でもその気持ちを抑えて手を組み同じ方向を見つめなければならないというのは生皮を剥がされるような痛みがありそう。
(同時に教育の力と恐ろしさをものすごく感じた…。
幼い頃から怒りや恨みとともに正しいと教えられてきたことを断念するって相当メンタル強くないとできないのでは…。
鶲が食事の席で荻之原の話をしたときも迪師おまえ…ってなった)
穭も言ってましたが2人に身内がほとんどいなかったのも幸いというか…これで親とかいたら地獄絵図だよな…。
妹の稲積も兄の考え方に異を唱える人ではなかったしね。(たぶんそう教育されてきたんだろうけど)

どっちかというとワクワクドキドキしたり「あーおもしろかった」という読後感はなくて、
銀英伝を読み終えたときのような、「はあ~終わった…」と、ゆっくり本を閉じるような読み終わり方でした。
長期に渡る二派の争いに過去や現代の戦争を重ねて考えてみたりもしました。
幼い頃から頭領としての生き方や指導者としての心構えを徹底的に教え込まれていたにも関わらず
その道をあきらめて別の理想を掲げて歩き出した2人は
隙あらば薫衣と旺厦を滅ぼそうとする城内の勢力や、薫衣に立ち上がれと迫る旺厦の勢力、
海の向こうから攻めてくる敵など想像を絶する困難をひとつひとつクリアしていくのですが
いっときの感情や周囲の影響で生じたズレを必死に軌道修正して被害を最小限に食い止めようと
思考と行動を尽くす2人の姿があまりにシビアで痛々しくてつらい…。
孤高を気取らず、衝動に身を任せず、英雄視されるまなざしに酔わず、
百年先を見据えていることを周囲に漏らさずに自分たちの行動の意味を説明することのなんと難しいことか。
だいたいの物事はしっかり根回しして説明したことはうまくいって
予定外だったり突発的だったり説明を怠った際に生じたほんの少しのズレが積み重なって
やがて致命的な、取り返しのつかない事態につながっていくのすごくリアルでしたね…。
薫衣が駒牽を斬り殺したときは正直、なんでここまでしなくちゃいけないの…!ってなったし
薫衣の長期的視点とそのために押し殺された彼の感情を思うと吐きそうになってくる。
十二国記とかもですが国王が今生きている人やこれから生まれてくる人たちのために行動しようとすると
国民に犠牲が出てしまうのほんとつらい…。
そしてそういう気持ちを理解できるのも2人だけだから
薫衣にかける言葉を慎重に慎重に考える穭の気持ちも伝わってくる。
お互いに殺したい感情を抑え込みながら、でもお互いの気持ちが一番わかるのもお互いだけで
誰もわかってくれなくても貴殿は知っていてくれる…みたいな関係めちゃくちゃしんどいです。
小さい頃から教え込まれてきた方向に身と心を委ねてしまうほうが
2人にとっては楽だしそう思ってるだろうけど、それは思考の停止だというのもわかってるからな彼らは…。
彼らの周囲にいる人たちは思考停止してる人たちが多いけど、それは彼らの親世代の教育や境遇のせいだけど
2人のように考える人たちは過去にはいなかったのか、いたとしても出る杭として打たれたのか…。
(そういう記録は往々にして残されなかったりするので辿れなかったりもするんですよな)
穭と薫衣があまりにも2人きりすぎてほかに理解者はいなかったのかな、いてほしかったなとも思いますけど
もしそういう人がいたら彼らの孤高さはこんなにも際立たなかったろうな…。
お互いに相手の才能をうらやましいと思ったり尊敬したり、悩んで迷って自分の行動や指針に不安を覚えたり
両者とも少し隙があるのが人間らしくて好ましいけれど、
おそらく2人はそれを善しとしなかったろうな…とも思いました。

薫衣の最後の決断はわたしには納得がいきませんでした。わたしは政治家に向いてないな…。
物語としてあの結末はあり得るし薫衣の尊厳が守られたのはわかるけど、やっぱり受け入れ難くもある。
わたしが彼ほどの覚悟を持つことができないから感情で納得できないのか、
何となくですが彼が選んだことなのか作者がやりたかったことなのか、
いまいちはっきり落とし込めてない気もしてしまっているというか…うまく言えない…。
生きていてほしかったから色々考えてしまうのかもしれないけど。
ただ「死者の言葉が生者を縛ってはならない」からと遺言を残さなかったのはよかった、
たぶん穭もそうするだろうな…2人とも大変な思いをしましたからね。
稲積や鶲との家族関係もうまくいっていない部分があったけれど
一挙一動を見張られている薫衣にとって、家族と接する時間さえもそういうことだったから
「会えば揺らぐから」の言葉で鶲に薫衣の気持ちが少しでも伝わったなら、よかった。
次世代の様子などもう少し読みたかった気もするので外伝とか出される予定はないのかしら。

「四隣蓋城様」「頭領様」「穭様」って、立場とかTPOによって呼び方が変わるのが
時代ものって感じがしてよかったです。
穭と薫衣が名前で呼び合ったり「鳳穐殿」「旺厦殿」って呼び合うのとかね。
海の民に話しかける薫衣が完全に変わり者扱いだったり
その海の民と薫衣たちでは言葉遣いが異なったりする部分も
薫衣の前で舞う河鹿を見た稲積が文化の違いを認識してしまうのも歴史ものっぽいなと。
(そういえば翠は女性が国王になることは想定されていないんですかね)
あとこれは職業病なので言っていいかわからないんですが、
薫衣が働いていた文書所の仕事で、紙が劣化するから新しい紙に記録を書き写すのはいいんですが
人の手でそういうことをやると写し間違いというリスクがありましてな…。
(現実は古代史あたりから既にそういう事例がいくつも見つかってる)
人員も増やしてるみたいだし、穭のことだからトリプルチェックくらいはさせてると思うけど
下手したら記録を書き換えられかねない職場に薫衣を入れた穭がほんとにすごい。
書き換えられるリスクより薫衣が知識をつけることを優先させたってことよな…百年先の未来のために。
薫衣が不正をするような人物ではないと確信していたからできたことでもあると思う。

タイトルですけど、最初は太陽と月なのかなと思ったんですけど
歴代国王の遺体を包む布の色のことだったんですね。
鳳穐の王は黄金、旺厦の王は白銀の布で体を包まれて城の地下室に保管されている。
鳳穐の家紋がススキ(黄色)で旺厦の家紋が雷鳥(冬毛が白)というのにも関係しているのかな…。
四代目の王の子どもたち、穐・厦の双子の王子の名前は
穐は秋の旧字で(千穐楽の穐だよね)長い年月のこと、厦は大きな家の意味だそうで
国が長く続くことを願ってつけられた名前だったんだろうか。
ちなみに穭は刈った株から再生した稲の意で、稲積は刈り取られ積まれた稲のことだそうですが
薫衣はラベンダー(薫衣草)なんですね。
家紋が雷鳥だし子どもに鶲や雪加とつけているので旺厦は鳥の名前をつける一族なのかと思ってたけど
薫衣がそうならなかったのは…いやでも孫は松藻だから植物の名前もつけるのか…ふーむ。

表紙の皇なつきさんの絵がとてもかっこいい!
薫衣が持っているのは初代の王の剣かな。
ラストで穭が鶲に「そなたに渡したい」と言うシーンがよかったです。あれは薫衣のものだものね。