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ゆさな日々

猫・本・歴史・アートなど、好きなものやその日考えたことをそこはかとなく書きつくります。つれづれに絵や写真もあり。


楽しく冷静に情熱的にかましていこう。

  1. 2021/12/11(土) 23:52:22_
  2. アニメ
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今期アニメ感想!
ぼのぼの、ダイ大5クール目、やくもと夜叉姫2期、ワートリと鬼滅3期、幽白と映像研の再放送ほか、新作を。

ブルーピリオド。
バトルアニメでもないのにメンタルがギッタギタになるアートアニメ。何もかもがグサグサくる。
部活が舞台になっている美術部アニメはこれまでもありましたけど
美術とは何か?というテーマを真っ向から問うた作品はあまり見たことないですね。
音楽や芸能など感性をテーマにした作品を描くのは非常に難易度が高いですが
美術という概念とか線や色だけに限らないアートの世界が描かれていておもしろいです。
エンディングのイラストを原作者が描いていると聞いて映像研みたいだな!ってなった、
あれのエンディングも原作者が原画描いてますね。

1話の森先輩の「あなたにそれが青く見えるなら、りんごもうさぎの体も青くていいんだよ」に
すこーーーーーーーーーーーーーんとやられました…ほんとそれな…。
森先輩すごく好きです、矢口くんが美術部で先輩の絵を初めて見るシーンは魔女宅を思い出しました。
武蔵美に受かって「ああ、これでずっと絵のことだけ考えていられる」って素直に喜ぶのとか
「好きなことをやるって、いつでも楽しいって意味じゃないよ」ってしれっと言うとことか、好きですね。
矢口くんは先輩はずっとブレてないと思ってるみたいだけど、
彼女自身もきっとブレないために相当な努力をしていると思う。
矢口くんが先輩の絵を見て美術の授業で提出した早朝の渋谷の青い絵…
渋谷の朝がどうかは知りませんが朝焼けが青く見えるっていうのは何となくわかります。特に都会の朝は。
朝日に照らされた高層ビルやマンションなんかがそう見せるんですかね…。
矢口くんの美術始めは青なんですね。
(ブルーピリオド=青の時代ですが矢口くんはピカソに比べてだいぶポジティブに世界が見えていると思う)
もともと絵画に何が引っかかるものがありつつも目を背けていた矢口くんがとうとう美術に向き合って
先生や先輩も矢口くんの描くものに感じるものがあって、彼の「好き」がだんだん引き出されて。
高2でいきなり藝大を目指すとかチャレンジャーやな…!
橋田くん世田介くんと一緒に行った展覧会で(会場が都美でしたね!)、
ピカソやフェルメールの前は素通りしてたけどドガのエトワールに惹かれてましたね。
展覧会の感想が凡庸なものになってしまうのはわたしも同じなのでとてもわかりますが
「美術は理解できなくて当たり前。高尚で敷居の高い場所。じゃなくていいのかも」というとこに
彼が辿り着いたのは思わず拍手を送りたくなりました。
主観がキャプションと違っちゃうって悩んでたけど違っていいのだよ。否定されるものではないよ。
(でも「ちゃんとわかりたい」という姿勢もとてもすばらしいよね)
「楽しんでつくったものを否定されたら立てなくなりそうでこわい」からの
死ぬほど悩んで悩んで「本音を技術で武装する」「俺の絵で全員殺す」
「俺が描く絵は俺の好きな絵にしよう」って境地にやっと至ったのに
なかなかすぐに切りかわれないのもわかる~~。でも道がみえるとちょっとわくわくしますね。
試験やコンクールはこわいよね。合格=肯定とか不合格=否定じゃないのに、落ちたら否定と感じてしまう。
一次試験での鏡割れのアクシデントを作品に転用できる大胆さがあるかと思えば
すぐに気落ちしちゃう不器用さもあって、二律背反な悩ましさが矢口くんの魅力だと思います。

美術部の顧問がCV平野文で「解釈一致!」と感激。飄々とした教師は好きです。
「好きなことをする努力家はね、最強なんですよ」「失敗という概念は一度捨ててみて」「美術に失敗はない」
「世間的な価値じゃなくて、君にとって価値のあるものが知りたいんです」
「矢口さんは表現したかったことが明確にあったから(色を)感覚的に選ぶことができた」
矢口くんがそのとき欲しい言葉を的確に言ってくれる佐伯先生ほんと好きです。
…そんな感じで美術部では好きに描いていいけど予備校に戻ると評価の世界になるからしんどい。
でも予備校でも大葉先生がこれまた毎回名言を連発してくれます。
「絵画は二次元じゃない、三次元なの」「良い絵は構図が良いのよ」「作品は諦めたらそこで完成よ」
「いい絵ってさ、カラーでも白黒に変換しても綺麗なのよ」「縁は糸の形をしてた?」
「自分らしくないものに触れてみないと、自分の世界が広がらない」
「結果がすべてじゃないなんて言うつもりはないわ。でもこの数ヶ月、君たちは自分の弱さと強さに向かい合った。
そして描き続けた。それは必ず君たちの財産になるわ」
特に「トライ&エラー!トライ&エラー!トライ&エラーよ!」の威力がすごくて
絵を描くときずっと脳内で響いてますよ。
ダメなところはド直球に指摘しつつ、ちゃんとアドバイスくれて褒める時はめっちゃ褒めてくれる人。
佐伯先生は欲しい言葉をくれる人だけど、大葉先生は必要な言葉をくれる人なんだな~。
声がデカくて、自宅に生徒のプロファイルを持ち帰り研究して、学校ではありとあらゆる課題を出して
生徒たちの最高の絵を引き出そうとする大葉先生はかっこいいです。
一次試験の後に気持ちが切り替わらない生徒たちを東京駅のインターメディアテクに連れ出して
息抜きさせて新しい視点をもたらしてくれるのも素敵でした。
佐伯先生もですけど、師に恵まれていることは矢口くんの数多あるラッキーの中でもとびきり大きなものだと思う。
…そういえば大葉先生自身はどんな絵を描くんでしょう。B6クロッキー帖持ってるので、描く人だとは思うんだけど。
世田介くんどんどん好きになります!\(^o^)/
本当にこの子には美術しかないんだなって、アーティストの話を聞いてるような気持ちになります。
そんな子だから矢口くんはいつも世田介くんに話しかけるときは緊張していて
でも美術部でも予備校でも話せないことを世田介くんとは話していて、
彼が容赦ない子だからっていうのもあるけど、ゆかさんとは別の意味で丸裸でしゃべれる相手なんだな。
二次試験が始まる前に矢口くんに言った「終わったら俺は家でポケモンやる。
だから今日だけは無理した方がいいよ」うわーかっけえなあ…あとまつげ長げーなオイ…。
要所要所で関わってくる橋田くんも良いキャラ、河西さんが関西弁しゃべると故郷感があっていいよね。
藝大卒の姉のプレッシャーを感じまくって色々葛藤しつつもカロリーメイト食って明るく振る舞ったり
試験のお昼休みに巨大弁当箱にがっつく桑名さんをぎゅってしたい、みんながんばってて好きです。

音楽漫画のアニメ化は音色が聴ける良さがあるしアート漫画のアニメ化は作品に色がつくのがいいと思うので
(イメージが定着しかねない諸刃の剣でもあるのでギリギリに落とし込む難しさもあるけど)、
作画は正直、もうちょっと枚数何とかなりませんかねって思うけど劇中の作品の再現度は高くてよきです。
美術がテーマであるならばなおさら神作画で観たいよね。
ゆかさんの絵があまり劇中に出てこなかったのなぜだろうと思ってたんですけど
それはゆかさんがやりたいことではなかったからなのですね…。
デザインや服飾に興味があるのに言い出せないのは、
アイデンティティを否定したうえに手まで上げる両親がいる家で
唯一「ゆかちゃん」と呼び味方でいてくれるおばあちゃんを喜ばせたかったからで、
日本画経験者でかつて筆をくれたおばあちゃんのために日本画をやってたのね…それはつらい…。
「俺の好きだけが自分を守ってくれる」の言葉にお守りのようにすがっていて
痛々しい心の震えが伝わってくる花守さんの演技が圧巻でした。
ゆかさんはSOSを出していて、助けると言った矢口くんの言葉はうわべだけだと見抜いていて
安全な陸からでなく水の中へ来い、溺れた人の気持ちは溺れないとわからない…
でも矢口くんはゆかさんと一緒に溺れないことを選んだ、なぜなら受験があるから(笑)。
小田原の海の民宿でお互いに鏡を見つめながらセルフヌードの自画像を描くシーン、
矢口くんは「思ったより細くて情けない体」を、ゆかさんは「あたし」ではなく男性の身体を見つめて
服を着ることの自由さと裸になることの難しさを突き付けられる。
"救命道具を持って海に飛び込んだ"矢口くんと溺れていたゆかさんが文字通り赤裸々に語らうことで
優等生も何もなくなって同じ海の青に染まっている描写がすさまじかったです。
答えは何も出ないけど「裸も、裸を飾る自由さも醜さも愛おしい」と言うゆかさんは本当に美しかった。
矢口くんはゆかさんと共に泳ぐことで自分の世界が広がったし
ゆかさんはファッションの世界に方向性を変える勇気を矢口くんからもらったのかな。
「自分の裸を見つめ、自分の裸を見せるのはありのままを認めること」
「自分のいいところは案外他人が見つけてくれる」と大葉先生も言ってましたが
人生経験のすべてが絵に直結していくこの作品、おもしろくて怖いです。
つくづく彼女は”恩師”というものの概念だと思います…あなたもまつげ長げーな…。
次は二次試験!「楽しく冷静に情熱的にかましていきましょう」それができりゃ苦労ねーのよ先生…。
そんな試験当日にそれまで酷使した体がとうとう悲鳴をあげた矢口くん、すわ棄権??てなったけど
1日目は何とか耐えて2日目は大葉先生のアドバイスでどうにか出席。
試験はひたすら観察と技法と時間配分のモノローグで、描きながらテーマを模索していくんだな…。
ヌードモデルを相手にどうする矢口くん。原作読みたい。


でーじミーツガール。
1分半でストーリーは伝えられるか?という実験的なアニメでもあるそうですが
わたしは違和感なく見れています。成功してると思う。
沖縄の海辺にある実家のホテルで働く主人公の舞星のところに
東京から「すずきいちろう」という男性がやってくるところから始まって、
ホテルの中を魚が泳ぎまわったりガジュマルの樹が突如巨大化したり夕陽がいつまでも沈まなかったり
人ではないものたち(たぶんキジムナー)が宴会をしにやってきたりと不思議な出来事がたくさん起こります。

「でーじ」はウチナーグチでとても、とか大変な、という意味だそうで
確かにこんな毎日は「でーじ」ですな…。
舞星のおばあ(職業はユタかな?手首や首に数珠のようなものをつけて手の甲に模様を描いてた)が
「あの子はちょっと難儀だね。ピカピカ光とうてどんな遠くからもゆうわかるさ。あのウカミは手強いさね」と。
しかしおばあの方言ほとんどわからなかった…字幕ください…。
舞星もおばぁみたいに何でもわかるようになりたいのね。
すずきは何か良ろしくない神が憑いてるのかと思ってたら宴会のお客さんに不思議空間に放り込まれてしまって
クライマックスが近いなと思いました。
最新話ですずきは夢を持って東京に行ったけど現代の感染症でその夢をなくしたことがわかって
急に話が繋がってびっくりしました、これ現代の物語だったのね!
すずきの人生を見つめてすずきを見つけた舞星、ここから彼を助け出して沖縄に戻れるのか気になります。
ちばりょーー首里城!!


舞妓さんちのまかないさん。
小腹のおやつからがっつりご飯まで、祇園で舞妓さんたちの毎日の食事を作る女の子と
一人前の舞妓になるため日々きばっていく女の子の物語です。
つじあやののOPよき~~~京都の人だもんね、ぴったりですね。
祇園が舞台だから四条通やその周辺がたくさん映るのいいですね、
辰巳神社、八坂神社、八坂の塔、南座、四条大橋、四条烏丸交差点のビル群、
わたし京都行くといつもあの場所通るし買い物したりするなあ…。
祇園のお店の看板が外に出てないのとか細かくてちゃんと取材されて描かれてるなあと思う。
インストゥルメンタルのEDで映る夕暮れの鴨川飛び石を歩く2人がキラキラしてて素敵☆

お支度した舞妓さんたちが首にナプキンつけてスプーンでオムライス食べてるの愛しい。
おにぎりとか一口で食べられるように小さく切ったカツサンドとかフォークで切れるホットケーキとか
味はもちろん、舞妓さんたちがお仕事に出かける前や合間に食事しやすいように気を配るキヨちゃんすごい。
舞妓になりたくてスーちゃんと一緒に京都に来たけど舞妓にはなれなくて
青森の実家で培った料理の腕を活かして働いてるのたくましすぎる…!
(故郷のおともだちでバーローの声帯を持つ健太くん気になります健太くん)
スーちゃんがお稽古して初めて髪を結ってお化粧をして見習いになって店出しになって…って
だんだん舞妓さんになってゆくのすごいと思うし応援したくなりますね。
髪型や着物や帯の形で文化やしきたりがわかるのわくわくします。
着物のままコンビニ入れないとかスマホ持ってないとか、21世紀なのに??っていう突っ込みもしつつ
舞妓さんたちの生き方を少しずつ見させてもらってます。きばっていこうスーちゃん。
スーちゃんが下駄履くとキヨちゃんとものすごい身長差がうまれるのドキドキする…。
エピソードの終わりに毎回「すみれとキヨの今日のまかない」というコーナーがあって
劇中に出てきたお料理やお菓子の作り方やレシピが紹介されるの楽しい~!
2人の好きなものトークとかつる駒おねえさんの暴走ぶりも楽しいし
3人がパジャマ姿にマグカップ持ってるので寝る前のホッとおしゃべりのひととき感があってよきです。
唐揚げの話ばっかしてた回があって唐揚げ食べたくなりました。ごはんアニメはお腹がすく!


あと最近になって王様ランキングを見始めたんですが作画というか絵がめっちゃうまいですね…!
ダイダくんとデスパーさんが好きかもしれないです。あとミツクビさんの声。声がね。うん。


追記にシンカリオンZの29・30話感想です。↓
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テーマ : アニメ・感想    ジャンル : アニメ・コミック

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歴史やアートも溺愛中
最近は新幹線とシンカリオンも熱い
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