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ゆさな日々

猫・本・歴史・アートなど、好きなものやその日考えたことをそこはかとなく書きつくります。つれづれに絵や写真もあり。


狼たちの山。

  1. 2016/11/03(木) 23:57:59_
  2. 歴史
  3. _ tb:0
  4. _ comment:2
先月末に友達と3人で三峯神社へ行ってきました。
ずっと行こう行こうと言ってて、でも約束した日が雨になることが多くて延期に延期が重なって
ようやく曇りの日に念願叶いました。
神社は秩父三峰山の標高1102mという山奥にあるため車は諦めまして(3人とも山道の運転は苦手)、
電車とバスの計画立てたら朝めっちゃ早起きする羽目になった。。
ローカル線は萌えの塊ですが本数少ないから時間厳守しないと詰むよね(^v^)何とかなったけど。

mitsumine1.jpg
秩父鉄道に乗って三峰口駅に到着!
桜沢みなのさんはハロウィン仕様でした。

三峯神社へは駅の向かいにあるバス停から発車するバスに乗って約1時間です。
山道をくねくね登っていくバスの中から景色を眺めたり、
急カーブで対向車とすれ違えなくてバスじゃなく対向車がバックしてるのとか眺めながら
「うちら車で来なくてよかったね…無理だったよね…」とかしみじみ語り合いました。(しみじみ言うな)
mitsumine2.jpg
二瀬ダム。荒川の上流にかかるダムで名前は水没した地名からとられています。
向こう側には湖があって秩父湖と呼ばれています。
「瑠璃色に輝く秩父湖二瀬ダム」(埼玉郷土かるた「る」より)

mitsumine3.jpg
色づき始めた紅葉を眺めながらダムの上の県道を走るぜ!
一車線のため赤信号の待ち時間が異様に長く感じました。

mitsumine4.jpg
それからも延々と山道を登り続けて、やっと三峯神社の駐車場に着いたー!
駐車場からさらに坂を上ると神社の鳥居が見えてきます。

mitsumine5.jpg
入口の三ツ鳥居!白い!かっこいいかっこいい。

mitsumine6.jpg
鳥居の左右にいる狼の狛犬。
三峯神社の神使は狼なので境内各所に像がいます。
秩父山中には昔から狼がいたそうですが、いつしか土地を守る存在として崇められるようになって
江戸時代の三峯講で広く知られるようになったとか。
神社で狼の護符をもらう狼信仰などもその頃に広まったそうです。
(狼信仰は三峯神社のほかに両神神社や長瀞の宝登山神社などにもあります)

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆
 
 
 
mitsumine7.jpg
鳥居をくぐって参道を進みます。
参道沿いには各地から三峯講で訪れた人たちによって奉納された無数の記念碑が並んでいて
江戸時代の参道はどんなだったかなと自然に想像します。
車も電車もない時代の人たちは泊りがけだったろうし下手すると何日も家を空けたであろうことを
古刹に来るといつも思う。
徒歩でここまで歩いて来ていた人たち…。

mitsumine8.jpg
突き当りに来ると、右手に石段があったので登ってみます。

mitsumine9.jpg
遥拝殿があった。
三峯三山のひとつである妙法ヶ岳の山上に三峯神社奥宮が鎮座しており、
ここから遥拝することができます。
奥宮も気になったけど徒歩で往復2時間なので諦めました、帰れなくなりそうだったので。
体力の問題もあるけど終電が…行くなら泊まった方が無難かも。
(三峯神社の境内には興雲閣という温泉つき宿泊施設があります)

mitsumine10.jpg
曇ってたけどとてもよい眺め。お酒などの飲み物がお供えされていました。
天気のいい日には奥宮の社がよく見えるそうです。

mitsumine11.jpg
石段を下りて、日本武尊銅像のあるところまで別の階段を登ります。

mitsumine44.jpg
日本武尊銅像。
神社の縁起によるとヤマトタケルが東北へ向かう途中に道に迷っていたところに
狼が現れてここまで案内したそうです。
で、三つの山が連なる景色を見たヤマトタケルがこの地を「三峯」と名付け、
仮宮を建ててイザナギ・イザナミを祀ったのが三峯神社の始まりとされているとか。

mitsumine12.jpg
銅像の周囲には文学碑がたくさんあります。
写真は野口雨情歌碑。「朝にやあさ霧夕にや狭霧 秩父三峰霧の中」
雨情も神社を訪れたことがあるそうです。

mitsumine13.jpg
こちらは斎藤茂吉歌碑。
「二つ居りて啼くこえきけば相呼ばふ 鳥が音かなし山の月夜に」
茂吉は戦前に神社を訪れてアララギ派の歌会を催したこともあるそうだ。

mitsumine14.jpg
銅像から坂を下ると随身門があって、ここにも狼の狛犬がいます。
魔除けの門であり、くぐると左右に武装した随身像が安置されていました。
破風の下の鶴や水の装飾も細かくてかっこいい。

mitsumine15.jpg
杉の参道を進みますと、ここにも狼。

mitsumine16.jpg
拝殿が見えた!ここの左右にも狼。本当にたくさんいます。

mitsumine17.jpg
青銅鳥居の階段を登っていたら拝殿前がすごい混んでる。。
この日は例の白い氣守の頒布日ではないはずだが…(←月末)
参道はそこまで人がいなかったけど一体どこからこれだけの人数が湧いてきたのか、
そしてここからも装飾がすごいのがはっきりわかる。
(ちなみにこの青銅鳥居と境内の神楽殿は深川堅川講からの寄進)

mitsumine18.jpg
鳥居の左手に建つ手水舎もすごい装飾。中の天井には立体彫刻の龍がいます。

mitsumine19.jpg
右手に建つ八棟燈籠。
ここまで細かい装飾がほどこされた飾り燈籠は初めて見ます。赤い色も印象的。

mitsumine20.jpg
拝殿にお参りするので並んでおりますと、

mitsumine21.jpg
ここにも狼の狛犬!

mitsumine22.jpg
2004年に修復された破風の彫刻がそれはそれは見事☆
中央に司馬温公の瓶割り、碁を打つ布袋と大黒、書を見る福禄寿。
他にも恵比寿が鯛と踊っていたり、弁財天と吉祥天の碁打ちを毘沙門天が眺めていたり
あちこちに鳳凰や蜃がいたりします。
内部の格天井には秩父の山の花木百数十種が描かれていて美しい眺め。

mitsumine23.jpg
参拝を終えました。
拝殿の石畳には龍がいる、というので見てみますと。

mitsumine24.jpg
ほんとだいた。
辰年の2012年に突然出現したのだそうです…赤い目に青緑のボディ、ふしぎだなあ。
乾いていると見えにくいので、置いてある柄杓で水をかけるとくっきり出てくるよ。

mitsumine25.jpg
拝殿の後ろにある本殿です。
こちらにもすさまじいまでの装飾が施されていました。鰹木がかっこいい。

mitsumine26.jpg
御朱印とパンフレットをいただいたら、御朱印にも狼さん。

mitsumine27.jpg
拝殿前にある御神木は畠山重忠が植えたと伝わるもの。
鎌倉~江戸時代までこの辺りは三峯大権現を祀る天台修験の道場で武士たちの信仰も集めてまして
(三峯山は役小角が修行したともいわれ観音院高雲寺というお寺もありましたが
近代に神仏分離して神社になっている)、
神社の縁起には鎌倉時代初期に重忠の上奏により後鳥羽上皇が広大な土地を寄進したとあって
重忠の願文や太刀も残っているとか。
鵯越のエピソードとか見てると脳筋のイメージが強い重忠ですが
音楽も書もやった人だし文化人でもあるのよね。

mitsumine29.jpg
小教院の近くの看板に「?」となって歩いていってみると。

mitsumine30.jpg
こんな場所があった。

mitsumine31.jpg
後ろに大きな木があって、これが縁結びの木だそうです。
備え付けられている紙に自分の名前と、好きな人や願い事を書いて
こよりにして納めると願いがかなうといわれています。
寒かったのでペンを持つ手が震えて書くのに時間がかかりましたけど、
色んなご縁があるようにお参りしました。

mitsumine32.jpg
縁結びの木の隣に階段がありましたので、登っていくと。

mitsumine33.jpg
御仮屋に到着。
三峯神社の眷属で神使である大口真神(お犬様)のお宮です。
狼さんたちは普段、山中にいらっしゃるので
ここを仮のお宮として祭礼を行うため「お仮屋」と呼ばれるそうです。

mitsumine34.jpg
お犬様の社なので入口に狼がいるし、

mitsumine35.jpg
中にもいっぱいいた。

mitsumine36.jpg
拝殿に戻ってきました。
写真は祖霊社、開山以来の先祖の霊を祀っています。

mitsumine37.jpg
国常立神社。国土形成の神である国常立尊が祀られています。

mitsumine38.jpg
伊勢神宮を始め、各地の神社が歓請されていますが
社が工事中で代わりに国常立神社を拝んでくださいとの看板がありました。
工事が終わったらまた見に来たいね。

mitsumine39.jpg
堪能したので帰ります…晴れてたらとてもきれいだったであろう景色。
ちなみに三峯山の紅葉シーズンは11月上旬です。

mitsumine40.jpg
三峰口駅に戻ってくると、ちょうど蒸気機関車が停まっているのがバスの中から見えて
「機関車だー!うおおお」ってなって3人でわあわあ言いながらカメラを手にホームへダッシュ!
夢中だったのでガチで無酸素運動してしまった…あんな全速力で走ったの久しぶりでした。

mitsumine41.jpg
本物だー!C58(シゴハチ)形363番!!
熊谷駅から三峰口駅までを1日1往復している機関車で、整理券をゲットすれば乗車もできます。
よく昔のドラマとかで窓を閉め忘れてトンネル入っちゃって真っ黒になるみたいな描写あるけど
そういう部分は気をつけて、いつか乗ってみたいなあ。

mitsumine42.jpg
これはバックしてるところ。

mitsumine43.jpg
これは直進中でこっちに向かってくるところ。は~~かっこいい…!
ターンテーブルで回るわ、線路変更するわ、目の前を何度も行ったり来たりしてくれて
電車の時間まで飽きずに眺めたり写真撮りまくっておりました。
友達が動画撮っててわたしも撮ればよかった…鞄にスマホがあることを忘れてたくらい夢中だった。

機関車を堪能した後は秩父鉄道に乗って帰路。
むちゃくちゃ寒かったし移動時間もかかったし行って帰ってくるだけで軽くハイキングだったけど
行ってよかったです!
お山のパワーいっぱい浴びられた気がするし、機関車も見られたし。
(先日の出雲旅行でも停まってるD51見たけど、動いてるとかっこよさが振り切れてカンストする)

そういえば高野山に行ったときXの有洙川空汰くんに思いをはせたけど
三峯神社では猫依護刃ちゃんを思い出さずにはいられなくて
境内のあちこちを歩きながら護刃ちゃんと犬鬼が走り回る姿を想像して楽しくなってました。
犬鬼は狼さんだったんや…。
そして早いとこ結末描いてくれませんかCLAMPさんや…( ̄д ̄)。
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テーマ : 神社仏閣    ジャンル : 学問・文化・芸術

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comment

初めまして。

  1. 2016/11/04(金) 09:17:33 |
  2. URL |
  3. ヨシノマホ
  4. [ 編集 ]
ブログの足跡から辿ってきました!

(私は奈良専門ですが)歴史・猫・アート好きという、ゆささんとの共通点に思わずコメントしてしまいました。
ご友人の方たちとの三峯神社への旅も楽しく読ませていただきました。共感できるところがたくさん(笑)

また遊びに来させていただきます〜^^

Re: 初めまして。

  1. 2016/11/05(土) 21:56:18 |
  2. URL |
  3. ゆさ
  4. [ 編集 ]
> ヨシノマホ様

初めまして、ご来訪ありがとうございます☆
ヨシノ様も歴史や猫様やアートがお好きなのですね(*´︶`*)楽しいですよね~。
三峯神社の記事をお読みいただいたようで、少しでも雰囲気が伝わりましたらうれしいです。
> 共感できるところがたくさん(笑)
それは(笑)よかったです(^o^)

次回記事には奈良のことを書きますのでぜひまたいらしてください、
コメントありがとうございました!
 
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