2017_08
12
(Sat)23:33

舞台(いた)から始まるミステリー。

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歌舞伎座で八月納涼歌舞伎第二部を観てきました☆
去年すごく楽しかった東海道中膝栗毛の続編が上演されると聞いたのと
来年、幸四郎を襲名する染さんが今の名前で猿之助さんと共演するのは最後かもしれないということで
何がなんでも見たくてがんばってチケット取ったどー!
木挽町広場も涼しげな景色で夏祭りみたいな雰囲気でした。

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「修禅寺物語」と「東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖(こびきちょうなぞときばなし)」を鑑賞します。
歌舞伎座捕物帖のサブタイトルの読みは一般公募から選ばれたそうだ。

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今回はここから鑑賞。
お舞台のほぼど真ん中で通路も近いぞ!役者さん通ったらいいのにって思った。(ら、後でほんとに通ってくれた!)

まずは「修禅寺物語」。
伊豆の修禅寺にある「頼家の面」と伝わる面の話を聞いた岡本綺堂が取材のうえ脚本を書いたもので、
頼家が暗殺される前日譚のようなお話です。
面作り師夜叉王の娘として生まれた桂(猿之助さん)は、公家だったお母さんの性格を受け継いで気位が高く
「わたしこんな家で一生暮らすなんて嫌、絶対に出世する」と息巻いております。
妹婿の春彦(巳之助さん)は夜叉王の仕事を誇りに思っているのでそんな義姉と意見が合わなくて、
姉も姉で「ちぇっ」てやって去るシーンとかあっておいおい(^^;)って感じ。
妹の楓(新悟くん)はハラハラしながら見守りますが
夜叉王(彌十郎さん)は桂はああいう性格だからと諦めている様子。(リアルやじゅさん親子だね)

そこへ頼家(勘九郎さん)が花道からおともを連れてご登場。青い狩衣がとっても涼し気です☆
頼家の顔を写した面を作ってほしいと頼んだけどまだできないの?と催促に来たのでした。
夜叉王は「何度も打ったけどうまくできません。いつできるかわかりません。自分の心に叶ったものじゃないと渡したくないです」
などと、芸術に時はないみたいなことを言いまして
怒った頼家が斬りかかろうとしたところを「面はできてますよ!」と桂が止めます。
夜叉王が気に入らなかったその面を、頼家は「おれにそっくりじゃん!」と一目で気に入りますが
夜叉王は「それはダメです。何度打っても死人の面にしかならないんです…」と悲しげ。
頼家は構わず、面と一緒に桂のことも気に入って連れて帰ってしまいます。
花道を歩いていく頼家と桂はたいへん美しかったですが
引っ込みBGMによくある三味線も太鼓も奏でられなくて、非常に静かな引っ込みだったのが印象的でした。

場面は変わって桂川にかかる虎渓橋で、頼家が橋の石にひじをかけながら桂と何げない話をするのですが
この時の勘九郎兄さんの立ち姿がめっちゃ様になっててかっこよかった~☆
出世したかった桂は頼家にお礼を言いまして、
頼家は頼家で妻の若狭を争いで亡くしたばかりだったので
「おまえ今日から若狭局と名乗りな」と言われて桂ちゃん天にも昇るような気持ちになっちゃいます。よかったねえ。
そこへ北条の使いの金窪兵衛行親が頼家と桂を追ってやってきまして
取り合わずに2人は逃げますが、行親は頼家を暗殺するために追っていきました。
たまたま茂みに隠れて一部始終を見ていた春彦は「すわ一大事」と走り出そうとして、
頼家が心配で戻ってきた下田五郎景安(萬太郎さん)に気づきかくかくしかじか…としゃべっていると
行親の部下がどどっとやってきます。
「春彦、ここはおれが引き受けるから、おまえは将軍に注進しに行きなさい!」と
みっくんを逃がして戦う萬ちゃんの立回りがものすごくかっこよかったよー!
戦いながら直垂の袖をきゅっと締めて腕まくりして、たった1人で5~6人をバタバタとやっつけてしまいました。
附け打ちのないリアル殺陣も初めて見たかも…新歌舞伎って色々と挑戦したジャンルだったんですね。

将軍御所に夜討ちがかかったと聞いて、桂を心配する楓ちゃんのところへ
春彦が走って帰ってきて、義父と妻に報告するのですが
「姉はさておき、上様の安否もわかりませぬ」とか言っちゃって、おい弟ちょっと素直すぎないか(苦笑)。
そこへ花道から桂さんがふらふらと歩いてくるのですが(将軍御所から逃げてきたんですね)、
振り乱した髪に頼家の面をつけて、血まみれの着物の上に直垂をつけて長刀を持っておいたわしい…!
七三でぴたりと止まって周囲を見回した猿之助さんはとても雄々しく見えたし
でも家の戸口に辿りついてバッタリ倒れてしまったのが哀れでした。
妹夫婦に抱えられながら「一時でも将軍に仕えられて、局の名前ももらって本望。もうしんでもいい」って、
えええちょっとーーーせっかく出世できたんだから生きようよ…生きてよ…(´;ω;`)
楓ちゃんが「パパ~お姉ちゃんしんじゃう」って泣いてるのに、当のパパはなんと
「断末魔の顔を今後の面作りの手本にしたいから、おまえちょっとそのままじっとして」とか言い出して
客席からえええ…!?って声が上がってざわ…ざわ…って戸惑いの雰囲気が。
やっべえ何か地獄変の良秀みたいなこと言い出しちゃったよこのパパ…!
妹夫婦がポカンと見守る中、きっと顔を上げる桂とそれをスケッチする夜叉王という
何ともシュールな場面の幕切れでありました。
同じ岡本綺堂作の番町皿屋敷を見たときも思ったけど
やっぱり綺堂の歌舞伎はよくわからないです…まだまだ修行が足らないね( ˘ω˘ )。


幕間に鳥屋を間近で見たくて、休憩に入ると同時にエスカレーターで3階へかっ飛んでいったら
下手側の通路(思い出の役者さんパネルがあるとこ)が壁パーテーションで封鎖されていて
ちょっとした騒ぎになっていました。
何か大道具でも運び込むのかなあと思って気にしなかったんですが、
これ実はやじきたにおける最初のサプライズのための仕込みだったと開演後にわかって
スタッフさんが説明しなかったのもうなずけます。あれは何も言えないわ…。
(わたし3階席で鑑賞したことないので知らなかったんですが、
あそこの扉が使えない場合は下手席の人は中央扉へ回らないとお席に戻れないんですね…
3階席は狭いから客席を通る移動は大変だろう)

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その鳥屋。
去年に引き続きクライマックスでやじきたが飛んでいくんだろうなぁとワクワクしていたわたしの想像は
幕が上がったと同時にあっさり瞬殺されたのでした。
なぜかというと。

以下↓新作語りのため盛大にネタばらししておりますのでこれからご観劇の方はご注意ください。
大丈夫な方はクリックで開いてどうぞ☆
 
 
幕が開いて一発目に姿をみせるのはさあ誰だ、何が起きても驚かないぞ!と思っていたのに
いきなり映画の巨大スクリーンが出てきて「は?」って声出ました(^^;)役者さんですらなかった。
呆然とする観客そっちのけで始まったのは「前回までのあらすじ」。
松竹の富士山の後に1分でわかる去年のやじきたがシネマ歌舞伎みたいに上映されて
客席は大爆笑ですよ、なんじゃこりゃー!(^◇^)
「彼らは今どこに…もしかしたら、ほら、すぐそこに」的な渋い声のナレーションが入ると
パーッと劇場全体が明るくなり、鳥屋がスポットライトで照らされて
(ここで振り返って気づいたんですが花道の揚幕が歌舞伎座の鳳凰紋じゃなく蟷螂紋に変わってた)
爆音でYJKTが流れる中、鳥屋の扉が開いて煙とともにやじきたが宙乗りしながら劇場に登場!!
去年の幕切れが打ち上げ花火による宙乗りだったのですが
今回出てきた2人は去年と同じ着物を着て傘も持ってて、でも着物も傘もボロボロで
つまり伊勢で打ち上げられて空を飛んで飛んで歌舞伎座へ戻ってきたってわけで、
すげーーー本当に前回の続きなんだ!って一気にテンションあがりました☆
1年も空を飛んできたのかよお疲れさまでした、何なんだどこから突っ込めばいいんだ。

鳥屋から花道の七三に不時着した2人、「喜多さん、おれたち死んだのかなあ」「いや足あるだろ」とか
相変わらずボケ突っ込みを交わして
「というわけで1年振りに戻ってまいりました☆」って客席に向かってお辞儀。拍手~(´▽`)☆パチパチ
手荷物を全部伊勢に置いてきてしまったのでお金がないどうしよう、とか言ってると
客席の扉が開いて「あれーやじきたじゃねえか」って
大道具伊兵衛さん役の勘九郎兄さんが通路をスタスタと歩いて来た~~!
通路に近い席だったのでお兄さんがめっちゃ近かったです、よかったここ座れて(*´︶`*)。
やじきたが一文無しと聞いて「じゃあバイトしない?暑くて熱中症で倒れる奴多くて人手不足なんだよ」と
いうわけで2人は歌舞伎座で働くことに。
そこへ裏方さんが「知り合いの子が舞台裏を見たいって言ってるんですよ~」と
花道から少年たちを連れて来て、それが梵太郎(金太郎くん)と政之助(團子くん)で
「おーーおまえら!」「あ、おじちゃんたち」って久々の再会☆
「知り合いかい」って伊兵衛さんが聞くと、
弥次さんが「親子みたいなもんです」、喜多さんが「親戚みたいなもんです」ってメタ発言しちゃうし
政之助くんが「武士の家に生まれなければ役者になっていたでしょう」とか言うもんですから客席が爆笑の渦。
まだ始まって10分も経ってないのに1日分くらい笑った気がしたよ^^

次に幕が開いてあらわれたのは義経千本桜の川連法眼館の場の大道具セット。
歌舞伎座の初日が近いということでお稽古が進んでいる設定なのですが
舞台の上では川連法眼役の如燕さん(寿猿さん)と飛鳥役の為三郎さん(竹三郎さん)が
「如燕さんいい加減セリフ覚えてよ!」「おまえいい加減なこと言うなよ!」とか揉めていて
狐忠信役の綾人さん(隼人くん)がまあまあとなだめています。
「如燕さんは目がいいからセリフは扇子に全部書いてありますよ」とかフォローしてあげてる、やさしい。
そこへ静御前役の伊之助さん(巳之助さん)がめっちゃ不機嫌な顔で出てきて
「いつまで待たせるんだコノヤロー」とか、たぶん素なのでしょうね、めっちゃ男声で怒ります。
すげえ…こんな開脚した静御前見たことねぇよ…!
「支度ができたら呼べ」ってくるりと後ろを向いて幕の前で立ち止まり、
「開けろっつってんだよ!」って裏方さんに怒鳴って退場していきました。
お姫様の格好でドス全開の態度という倒錯的な雰囲気がたまりません_(:3」∠)_カッコイイ
とにかくも~~みっくんが静の、はーくんがお狐の格好なことにむやみに感動しちゃって
ちょっとこれマジでどんなサービスなんだって頭が沸騰しそうになりました。
劇中劇とはいえおふたりともこの役やるの初めてじゃないの!何考えてるの猿之助さん!!(笑)
そんな中、やじきたはたっつけ袴でバイトの仕事を始めるのですが
さっそく喜多さんが御簾を落っことしちゃったり(「もう御簾を落とすミスはしません」て謝ってた(笑))、
狐忠信が階段から登場するシーンの稽古で階段下の仕掛けの手伝いに入った弥次さんが
「出があるよ!」の声とともにうっかり飛び出しちゃったり(キョトン顔になっててかわいかった^^)、
例によってミスを連発。
騒ぎを聞いて再び現れたみっくん静が「おいバイト、間違えたらただじゃおかねえ」とか
「社会のゴミが!」(おお、言い切った…て思った)とか、
ゴミを見る目で一瞥してまた「開けろっつってんだよ!」って去って行っててすごい、みっくん節全開。
喜多さんに「ちょっと仕掛けの確認するから黒子さん綾人さんの代わりに試してみて」と言われて
(ここで弥次さんがもう一度仕掛けに戻ろうとするとき階段の蓋がパカッと開いて
中にいた黒子さんたちがチラリと見えたりするのでお見逃しなく)、
綾人さんの弟子菖之助さん(宗之助さん)が階段の出をサッとやってみせます(ここで足を気にしてる)。
で、綾人さんがコーン!と床へ抜けて狐姿に早変わりして舞台へ登場する場面をやったら
狐姿で舞台に出てきたとき顔が真っ青になってて「し、しんでる」って舞台下を指さして
みんなが「??」ってなって、
「ぼくの弟子の菖之助が中で死んでるんですよお~~!」って、パッタリ倒れちゃってさあ大変。

菖之助さんを床下から引っぱり出すと、伊兵衛さんが「いけねえ、こりゃ、おろくだ」。
歌舞伎座は大騒ぎになって、裏方さんがたまたま外を歩いていた同心を呼びます。
同心の戸板雅楽之助(亀蔵さん)と古原仁三郎(猿弥さん)の2人が客席を歩いてきて捜査をするのですが
戸板雅楽之助は戸板康二の中村雅楽シリーズのもじりだろうし、
古原さんは額に指を当てながら「んん~ちょっと待ってくださぁ~い」とか
どこかで聞いたことのある言い回しをしてる^^
少年たちが階段に釘が落ちているのを見つけて「少し血がついてる」「でも釘じゃ死なないよね」
ということで鑑識(笑)にまわして調べてもらうことにします。
で、さっき眩暈を起こして倒れた綾人さんが楽屋で同心たちに「弟子は心臓に持病があって」と話したので
菖之助さんは釘が刺さって発作が起きたのではないかという話に。
それを聞いてまた綾人さんが眩暈を起こしかけたので
伊之助さんの妹のお園さん(千之助さん)が弟子の小歌さん(弘太郎さん)に
「ちょっと面会謝絶と書いて楽屋の扉に貼っておいて」と頼むのですが、
筆を執る小歌さんの様子を見た喜多さんが「あんた左利きだね…」とつぶやきます。
その夜、小歌さんは伊之助さんの楽屋を訪ねて
「若旦那はあなたに狐忠信を譲っていただいて初役だけど体が弱いし眩暈でそれどころじゃなくなった、
伊之助さんが代役だと思うけどそれでは綾人さんが気の毒だから狂言を変えるよう座元にかけあってほしい」と
お願いをしますと、伊之助さんは「おれも綾人ならと譲ったんだ、相談してみる」と言ってくれます。
ここのみっくんの声色がおっかないけどやさしさも含んでいて、後の展開を考えるとうまいなあって思った。

伊之助さんが座元の部屋から出ていくと、バックヤード(熱中症に注意の貼り紙がある)でも噂になって
(役者役の人の髷が楽屋銀杏(かつら下)に結ってあって細かいなと…ああいうの初めて見た)
伊之助さんは代役を断ったのか、いや引き受けてポーカーフェイスしてんじゃないのとか
皆さん想像のままにおしゃべりしています。
ここで同心2人が座元の部屋を訪ねるのですが釜桐座衛門(中車さん)がもう、すごくて爆笑しすぎた(笑)。
ギラギラ輝く着物にも、ギンギラギンの椅子にも、部屋の壁のそこかしこにも蟷螂紋が!
しかも笑えるのが、中車さん、足が床についてなくてブラブラしちゃってるんですよ!(笑)
「『かまきり ざえもん』じゃない、『かま きりざえもん』だ!」と大声で名乗り
そもそも蟷螂は~とか昆虫のこと語りだしたら即遮られたりと相変わらず徹底した役作りです。感動します☆
「切符は完売。綾人に譲った役を伊之助がやるとなればお客がくる。0は100にはならないんだよ!」とか
もう小さな巨人なのか昆虫すごいぜなのか、頭がこんがらかってきた。。(^^;)
結局狂言の変更はなく伊之助さんが狐忠信の代役で、さらに静御前を85歳の為三郎さんにやってもらうと言って
綾人にはおれが言うからと周りをなだめます。
しかし婿養子のためか妻のお蝶さん(児太郎くん)には頭が上がらないようで、
買い物から帰ってきたお蝶さんに「お前また三越で買い物かい?」と聞くと
「ううん、今日は銀座シックス。わたしに贅沢させるためにしっかり働くんだよ」とか言われてしまう始末。
というか釜座元、妻の名前まで昆虫だよ…猿之助演出の徹底ぶりすごいよ…!
そんなお蝶さん、実は若手役者の新五郎さん(新悟ちゃん)といい仲になっていて
「必ずあんたを取り立ててやるからね」などと企んでいる人でもあったりします。
誰もいなくなった部屋のライトをガチャっとピンク色に変えて若者とラブラブしてお金あげたりしてる。すごい。

一夜明けて歌舞伎座初日。
花道から義太夫の鷲鼻少掾(門之助さん)と若竹緑左衛門(笑三郎さん)が歩きながら会話していて
「今日の赤姫、お客さん驚くでしょうね」「おそろしいですね」とか話しながらハケていきます。
歌舞伎座の楽屋裏口では読売たちが代役の件を好き勝手に書いた瓦版が配られていて
伊之助さんは廊下ですれ違ったお蝶さんに「あんた本当はやりたかったんでしょ」と言われて
カンカンに怒るのですが、
妹のお園さんが心配そうにやって来ると「あんなのへでもねぇ。おまえは綾人のそばにいてやれ」とやさしい☆
一方、バイト中のやじきたは幕間に休憩しているところへ(碇知盛で碇を出し忘れて怒られたらしい)、
静御前姿の為三郎さんが通りかかって
「赤姫似合うじゃん、何年ぶりなの?」と弥次さんが聞いたら
「50年ぶりだよ!」って言いながら自分でも笑っちゃってる竹三郎さんめっちゃかわいかったです(笑)。
色々と心もとない中、初日の四の切の幕が開いて進行していきますが
門之助さん笑三郎さんの太夫と三味線の熱演が(笑)もう最高にサイコで
特に門之助さんが顔真っ赤にして素っ頓狂な声で語る義太夫が!必死なんだろうけど笑ってしまったごめんなさい。
何よりみっくんの狐忠信!みっくんがコーン!って床抜けして狐になって例のかわいい口調でしゃべったり
膝ついてグルグル回ったりするのがそれはそれは見事すぎて
うおお~みっくん~~~いつか四の切やって!!って願わずにはいられなかった…
もしそういう時が来たら猿之助さんみっちり教えてさしあげてほしいわ…!なんて考えていたら
新五郎さんが義経役でご登場したぁーーーうおおおお新悟ちゃんマジか!
今回の納涼歌舞伎ほんとすごい、若手さんたちが大活躍ですね色んな意味で☆
とか喜んでいたら、天井から狐忠信が出てくる仕掛けでふわって出てきた伊之助さんの首に縄が掛かってて
そのまま首つりでプラ~ンてなっちゃった!
そして静御前の為三郎さんもパッタリ倒れて動かなくなっちゃった!!ぎええ。
(黒子で後ろについていた喜多さんが(この人動かないよ??)ってひょこひょこ見てるのかわいかったです)
大騒ぎになって弥次さんが慌てて幕をサーっと引いて、裃姿の釜座元がすっ飛んできて平謝りして
本日はこれぎり~となってしまいます。わあ。

仏さん2人を舞台に並べて再び同心たちが捜査開始。
そこへ花道から羽笠(アガサ・クリスティのもじり)という医師に扮した七之助さんがやってきまして
「ぼくたちが呼びに行きました」と、少年たち。
菖之助さんの死因がわかったということで説明してくれるんですが、これがまたお茶目なお医者さんで
「彼は薬によるショック死。釘のしびれ薬は致死量じゃなかったけど
しびれ薬で呼吸と神経をやられて発作が出たの」という流れを
こうなって→こうなって→こうじゃ!風に黒子さんを使って説明してくれました。
(「ぎゃあ」「ぐえ」とかジェスチャーつきで付き合ってくれる黒子さんがおもしろすぎて笑いが起きてた^^)
みっくんと竹三郎さんの状態も調べて「こっちは首つりによる骨折」、
「こっちのばあさんは首に何か刺した跡がある」(「おじいちゃんです」って突っ込まれてた)と言って
検死のため彼女の診療所まで2人を運ぶことになります。
「ではわたし、次の仕事がありますので」と笑顔で去っていく七くんの後を
「俺もこれから桜の森へ行かなきゃ」と勘九郎兄さんが追いかけていきました。
今月の第三部は野田秀樹氏演出の桜の森の満開の下なので、そのメタ発言ですね(笑)。
仲良く桜の森へ出かける中村屋兄弟かわいかった~☆
で、誰が犯人なんだって話になりまして
「そういえばおまえら役者たちに叱られてたよなあ」と、やじきたに疑いがかかってしまうのですが
梵太郎くんと政之助くんが割って入ってかっこよく見得☆
頼もしい少年探偵たちは「おじちゃんたちには恩があるのでひとまずお命を預からせてほしい。
もし僕らが間違ってたら2人を殺して腹を切ります。
まことはいつもひとつ、じっちゃんの名にかけて解いてみせる」とか決めゼリフ!
なんでもいいけど金太郎くん團子くんのあの歌舞伎座の舞台のど真ん中で見得をして
劇場の空気を一気に引き締められるパワーはすごいと思いました…末恐ろしい役者さんたちだ。

夜更け。
真っ暗な廻り舞台の中をやじきたと少年探偵たちが裏方さんたちに連れられて移動していきます。
「わー!」「なんだよ!」「ネズミだった…」「おどかすなよ」とかコソコソしながら忍び足で歩いて
(許可を取ってないのでこっそり調べるらしい)、
廻り舞台で出てきたのが四の切の天井仕掛けを側面から再現したセット!すげー!!( ゚Д゚)☆
まさかまさか舞台裏を観客に見せてくださるとは…
どんな風になってるのか気になってたんですよ有難てえや~猿之助さま(;∀;)。
菖之助さんが階段下にあった釘で亡くなった事件については
喜多さんが「階段の出のとき役者は必ずここに足を置くんだ」と、玄人みたいな証言(笑)をしたり
天井仕掛けについては「忠信の役者は梯子下で衣装を変えて、梯子を登って、
手前で黒子の鏡で顔を確認して、スプラッシュ」という流れを黒子さんが実際にやりながら説明してくれて
へええ~~!って声が客席のあちこちから上がっていました。
首に縄をかけられるとしたら鏡を持った黒子さんの位置にいる人だと推理したけど
でもその時の黒子さんはお腹を壊してトイレに行ったという証言が出たり
「顔を隠して黒子になればわからないです」という意見も出てじゃあ誰か入れ替わったのかな、
伊之助さんに恨みがあるのは小歌さんやお蝶さんかなって話になったら
「しっ誰か来た!」と喜多さんが言って蝋燭を吹き消してしまって
辺りは真っ暗、だんまりの場面に。。
みんながスローモーションの動きで人とぶつかったり転んだりしてるうちに
秘伝の薬が政之助くんから喜多さんへ、風呂敷がお蝶さんから弥次さんへ手渡しされ
「あっ弥次さん」「喜多さん」って合流できたと同時に2人は花道へ逃げました。
(最後にみんなで見得をしたんだけど中車さんの見得がカマキリ母さんのポーズで笑いが起きてた)

花道のやじきた「芝居の時間が押してるからお蝶と小歌、2人とも調べる時間がない。
どっちか選んで調べて間違ってたら責任とりたくないなあ…」と頭を抱えたけど
くるうり、と、客席を見てニンマリ(お客さんはドキドキ^^;)
何か思いついたなこいつら、と思っていると黒幕がサーっと引かれて
舞台に「どっちの取り調べまSHOW」という、AとBのステージが用意された電飾ギラギラのセットが出現!
ポップなBGMが流れる中、傘をクルクルさせる腰元ダンサーズをバックにやじきたがダンス踊っちゃって
去年の登場人物紹介に引き続きここは…歌舞伎座か…!?ってなりました。楽しかったけど^^
Aにはお蝶さんが、Bには小歌さんがそれぞれ登場して
金色の羽織を着て日本一の司会者というたすきをかけたやじきたがマイク持って
「取り調べた方がいいと思う方に拍手してください、結末はそれぞれ違います。
選ばれた方の結末を今日はやります」みたいなことを高らかに宣言。
は!!?!?!?!!!???(゚Д゚;≡;゚Д゚)
結末を決めるのは観客のオーディエンスとか言い出しましたよこの人たち…!
すっかり猿之助さんに戻った猿之助さんが「おれらもドキドキだけど裏方が一番ドキドキしてるから!」とか
めっちゃ楽しそうだったのが本当に罪な人だなって思いました。
とりあえずAとBの両方とも拍手がそれなりにあったけど
「A!Aだね?Aでいいね??」と、なんかやたらA押しな猿之助さんの一声で
お蝶さんを取り調べることになりました!

2人は黒幕の前にお蝶さんを引きずり出し、
さっき弥次さんがだんまりの場面で手に入れたお蝶さんの風呂敷から黒子の衣装が出たので突き付けると
「それは新五郎の黒子衣装だよ。あの子はわたしの若い燕なの!わたしね、わたしより怪しい人知ってるよ」
と、謎の言葉を残して去っていったお蝶さんをやじきたが追いかけようとすると
なんと、お蝶さんが手首を切って死んでしまった状態で発見されます。
なんか遺書みたいなものもあって自殺したんじゃねってことになりかけたのを
裏方さんの「右の手首を切ってる」という指摘に少年探偵たちが「今何て言いました?」と食いついて
彼らの提案でどっちの手で手首を切るかみんなでやってみることに。
せーの!って全員ジェスチャーをしたところ、小歌さんだけが左手で右手を切る動作をしていました。
あらまー…。

少年探偵たちに「あなたですね」と問い詰められて語るに落ちた小歌さん、
「だって綾人さんは体が弱いのに働きすぎて休んでくれなくて、このままじゃ本当に倒れちゃうから
休んでほしくて釘にしびれ薬つけて階段に置いといたのに踏んだのは菖之助さんで。
狂言を変えてくれと伊之助さんにお願いに行ったらOKしてくれたけど
(ここでみっくんがスッポンから出てきてその時のセリフを再現してました・笑)、
でも蓋を開けたら伊之助さんが代役で…これじゃ綾人さんはおかしくなっちゃうと思った」と語ります。
こういう、ある意味皮肉みたいなシーンをさらっとぶっこんでくるから猿之助演出は油断できないな…!
お園さんが「お兄さまは座元に無理やり言われたのよ」、
綾人さんが「伊之助さんとはライバルだけど心の中では認め合っているんだよ」と話して
あげくお蝶にも脅されていたらしい(こたくんもスッポンから出てきてセリフ再現した)小歌さんは
すっかりショックを受けてしまいました。何て切ない結末なんだ。。
すべてを聞いた釜座元が「全部おれが悪い、申し訳ございませんでした~~~~~」と
膝をバンバン叩きながら土下座しちゃって、半沢BGMまで流れるし
そこへ「わたし半沢村出身の桐座衛門の姉です」って突然の笑也さん登場!
(弥次さんが「誰?」って観客の総意を代弁してた)
自分が甘やかして育てたせいでこんな男になっちゃいましたごめんなさい~~って
弟と抱き合っておいおい泣きだしましたよ…何じゃ、こりゃあ。('Д')ポカーン
で、喜多さんが「いい場面じゃねえか…でももう1人(為三郎さん)死んでるけどあれは誰が」と言ったら
裏方さんが「おじいちゃんの死因わかりました。老衰で、首のは鍼のあとだって」ということでした。
なんじゃ、そりゃあ。。

で、結局狐忠信は誰がやるって話になったんですが
病鉢巻で車いすに乗ってた綾人さんに、喜多さんがだんまりで手に入れた薬を飲ませたら
パッと元気になって「治ったー!」って立ち上がったので無事にお役ができることになりました。
(このときはーくんの頭から鉢巻をパッと外した染さんの手際の良さもかっこよかったです)
というわけで謎は解け、同心たちの「これにて一件落着!」の朗々たる大音声で事件は解決…したのですが
おじさん2人にいいところを持っていかれた少年探偵たちは納得いかない様子。
花道で内緒話をして…何かやる気のようです^^
(喜多さんが綾人さんに飲ませた薬は元々政之助くんの持ち物なので手柄を横取りされた形になっちゃったのね)

よかったねーと感慨にふけっているやじきたのところへ舞台番がすっ飛んできて
「大変なんだ、荒法師の役者が2人熱中症で倒れちゃったからおまえら代役頼むよ、
狐に操られればいいから!わからなかったら隣を見れば大丈夫だから!」とおっしゃる。
何という無茶振り^^;
おれら無理だよ~~とか言いながらも花道で荒法師の衣装に生着替えをして
花道から出てきた他の荒法師たちと一緒に、やじきたは四の切のクライマックスが上演中の舞台へ。
弥次さんは隣の荒法師を見ながらやってて何とかなったけど、
超がつくくらいニッコニコしながらピョンピョンする狐綾人さんの隣で
彼を見ながら狐忠信の演技をやっちゃう喜多さんに客席は大爆笑!
締めの「はや、おさらば!」まで喜多さんがいい声で叫んじゃって
せっかくなんだからはーくんに言わせてあげて!って思いました(笑)。
で、狐忠信が宙乗りするために荒法師とともに花道へ移動しますが
ここで黒子に化けた少年たちがこっそり、狐忠信ではなくやじきたに宙乗り装置をくっつけてしまったので
やじきたはまたしても2人で宙乗りするハメになったよ!\(^o^)/
「おれたちまた空飛んでるな~どうしよう」などとボヤきながらも
「なに、吉野の山に帰るのさ」という弥次さんの前向きなセリフを聞いて
喜多さんは鼓を持っていたので狐忠信みたいにピョンピョンしつつ、2人は楽しそうに飛んでいきました。

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やじきたが鳥屋に入る寸前、劇場にワーッと桜が舞い散って客席も最高潮に盛り上がりました☆
四の切もおキツネちゃんの去った後に桜吹雪が舞うけど、
今回やじきたは荒法師の格好だったけど桜吹雪をやってくれたんですね^^
拾ってる人が何人かいたのでわたしも記念に何枚か拾ってきました。

やっばい全員最高に傾いてた!
去年ほどのハチャメチャ感は減ったけど謎解きとコントとパロディとオマージュに満ちていて
俳優祭みたいでおもしろすぎました☆
登場人物が多くてそれぞれ個性的で、役者さんたちがいっぺんに舞台に揃うと
みんな(たぶん)アドリブで色んなことしてるので目がいくつあっても足りない感じ、
それでいてお芝居として台本がすごくよく考えられているのも伝わってきます。いやはや。
個人的には四の切を劇中劇でやってくれるのがすごくおいしかったよ\(^o^)/
これからご覧になる方は四の切を知っておくと5倍くらい楽しいと思います。
はーくんやみっくんの狐忠信はもちろん、新悟くんの義経とか
普段なら絶対に見られない猿之助さんと染さんの荒法師も楽しかったし
狐忠信の早変わりとか大道具の仕掛けを横から見せてくれたりしてサービス精神満載だし
そもそもの当たり役の猿之助さんがはーくんの隣で自分も演ろうするのがもう、ずるいよね(笑)。
あれ見て、みっくんはーくんには申し訳ないけど猿之助さんの身体能力の高さを改めて実感した…
おふたりが千穐楽までにどこまで完成させてくるかも見どころだと思うですよp(・ω・)q
やじきたは出番少ないし、相変わらず染さんの拵えは逆さ眉毛でひどいなと思ったけど
お顔を見るたびに笑えて楽しかったです^^
猿之助さんはやっぱりひたすらに猿之助さんで、
特に今回は若手役者さんを活躍させようというディレクションを舞台の隅々まで感じたなあ。
若手が色々チャレンジできることが納涼歌舞伎の目的の一つでもあるので
それをきちんと達成しているのがすばらしいと思いました。
何より80代の寿猿さん竹三郎さんへのいじり方が何というか、ああ、いつもの猿之助さんだなって思った。
あと中車さん=香川さんの出演ドラマと昆虫すごいぜをおさらいしておくとさらに楽しめますよ。

可能な限り通ってBパターンのストーリーも見なくては!
裏方さんは本当に大変だと思いますが千穐楽までAもBもがんばってほしいです。
そしてもう今からやじきたシネマ歌舞伎第二弾を切望しています^^
第一弾を先月に観たら色々と画面効果が加わってて楽しくなっていたので来年もぜひお願いしたい、
できればAB両方のエンディングを用意して上映してくれー!
あと、イヤホンガイドさんが教えてくださったんですけど
過去に二代目猿之助と六代目友右衛門コンビが毎年8月にやじきたの新作を上演していたらしいので
染さん猿之助さんも2年と言わずに来年もやってシリーズ化しましょうず。
(幸四郎の名前でバカ騒ぎができるのかどうか謎ですが…お偉い様たちの寛大なるお心を信じるしかない)


2017kabukiza12.jpg
木挽町広場で買った菓匠花見さんの今月の和菓子。
波打ち際のカニ2匹は潮騒の香りがするし、
テントウムシのいる青もみじは水底に影が映ってきれいです^^
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