2018-01-09 (Tue)
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東京国際フォーラムのJ-CULTURE FESTに行ってきました。
去年に引き続き入場料無料で開催されていたお正月イベントです。
写真はイベント会場で販売されていた、鎌倉にある手毬さんの和菓子だよ~☆
戌年のワンコにリンゴに水引のついた菊、それぞれとってもかわいい!

今年もEホールのロビーギャラリーは京都の井筒さんによる力の入った展示がたくさんあって
「宮廷文化・今昔物語」として内容も数もパワーアップしておりまして
去年も思ったけどほんとに無料で見ていいのかと!
写真撮影OKだったのでたくさん撮ってしまいました。勉強にもなるし目がしあわせ^^
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かさねの色目コーナー。
グラデーションが美しい…!と見とれると同時に、この枚数を重ね着していた当時の女性たちのパワフルさにも
もう何百回目かわからないけど思いをはせました。
当時は現代に比べて着物の生地が軽かったというけど、
これに唐衣と裳と長い髪が加わるわけで…いやはやすごい。しかし綺麗。
染料に使われる植物やそれで染めた糸玉なども展示されていて、和色好きなのでテンション上がった☆

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平安時代のお食事を再現したコーナー。
1137年9月に崇徳天皇が仁和寺の法金剛院御所に行幸して競べ馬を見た際の酒肴と御膳を
江戸時代の書物『類聚雑要抄指図巻』から再現したそうです。
天皇や皇太子の食事は再現されている事例を時々見かけるけど
大臣やその他公卿たちの膳があったのがワクワクしました。
天皇は御膳が4つもあるけど公卿さんたちは1つでコンパクトにまとまっているのよね。

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牛車もきてた~たぶん去年と同じものかな?
近くで写真を撮っているのは2日と3日にだけ行われていた装束体験の人たちです。
事前申し込みで平安~鎌倉時代の男女の装束を無料で楽しめたそうで(わたしは申込みそびれました)、
大人だけではなく子どもサイズもあったので十二単&壺装束とか、パパ烏帽子さんと少年烏帽子さんとか
平安親子や鎌倉親子がそこら中に溢れていました。目の保養。

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中から素敵な袖がチラリと。こういうのを出車というそうです。
乗っている人の顔が見えそうで見えないのが御簾のロマンだよね。

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「十二単の変遷」と題して宮廷女性たちの装束の移り変わりを等身大のお人形で紹介するコーナー。
手前が飛鳥時代、つまり天武・持統朝の女官朝服で
高松塚古墳壁画に描かれた女性の装束を参考に再現されたそうです。
さらに奥には奈良時代、平安時代…と、だんだん時代が新しくなっていきます。

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆


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宮廷女性の装束紹介、飛鳥時代の隣に並んでいるのは養老の衣服令による命婦礼服。
奈良時代初期は唐文化が全盛期の頃なので、デザインも髪型もかなり唐風です。

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平安時代初期女官朝服。まだ何となく奈良時代の雰囲気が残ります。
小野小町はこの時代の人ですので、たぶん彼女は現代の百人一首とかに描かれる十二単ではなく
こういう格好をしていたと思われます。

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公家女房・裙帯比礼の物具装束。
遣唐使を停止して、唐文化から国風文化へ移り変わる頃です。
だんだん重ねる衣が増えてきたけど、まだ髪型などが唐風に近いでしょうか。

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公家女房晴れの装い。現代で「十二単」とは主にこの装束のことをいいます。
平安時代中期、清少納言や紫式部がいた時代の正装ですね。

この辺りになるまで日本はずっとMade in Chinaを参考に文化を形づくってきたわけで
様々な変遷を経て十二単は作られてきたんですよね。
この後も日本史上ではしばらく唐物がもてはやされるし、現代も中国から学ぶことはたくさんあると思う…
とか、そんなことを考えました。
「これが伝統だ」とか誰かが言うのを聞いたときはルーツをたどってみるといいよね、
意外と50年100年単位でガラリと変化しているのがわかりますので。

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院政期の公家女房晴れの装い。源平合戦から鎌倉時代前期あたりの装束です。
これだけ衣装展示のみで何でだろう?と解説を見たら
着るのではなく殿内の装飾として並べられた装束のためこういう展示になっているもよう。
写真だとわかりにくいけど、唐衣の柄は金属の丸飾りをつけたものだし
五色の緒も下げて、裳の腰部分には五色の玉がついてとっても豪華でした。
インテリアを考えるような気分で装束を飾る平安末期の人々を想像すると楽しい^^

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江戸時代前期の正装の公家女房。
応仁の乱や戦国時代を経て公家のルールが曖昧になり自由な形になっていく頃のもので
写真は徳川和子の遺品の着物から再現されたそうです。

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江戸時代後期の正装の公家女房。髪型がおすべらかしになりましたね。
時代劇などで和宮が登場するとこんな格好をしているような。

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近現代の皇族女性正装に辿りつきました。
髪型以外は割と平安時代中期に近しい雰囲気ですね。

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衣裳展示の近くでは十二単の着付けが披露されておりましたので拝見。
20分くらいかけて完成してましたけど、まあ当然ですけど下着姿に着付けていってたので
一から着付けたらもっと時間かかるんだろうな。
着物が一枚一枚重ねられて少しずつ完成に向かっていく様は実にゆったりとした時間でした。

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「等身大宮廷装束」コーナーはメンズ衣装の展示。天皇の即位式における装束を紹介しています。
手前は黄櫨染御袍で最もよく使われる装束。

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御祭服。神事に使われます。

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御引直衣。勅使を派遣する際に着装します。

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黄丹御袍。皇太子の装束です。

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「源氏物語絵巻を等身大で再現してみた」コーナー。
柏木の巻から女三宮の出産後の場面を再現しています。よりによってかなりの修羅場を。。
通常、出産は白装束で統一されますがこれは産養を終えたところのようで
女房たちは通常の装束でした。

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女房の頭ごしにチラリと見える、出家を望む三宮とそれを止めようとする源氏と
悲しみながらも娘の望みを叶えようとする朱雀院の様子。
几帳を立てるとこんな風に人物の一部しか見えなくなるんだなあ。

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三宮は自分の産んだ子が柏木との子であると源氏に知られたと知っているし、
源氏も三宮はそれを知っていると思っているけど何も出家することはないと思っているし
娘を溺愛する朱雀院は初めて自己主張をした娘の願いを叶えてやりたくて、でも娘が不憫だと泣きます。
三者三様の姿がリアルに再現されているので何だか生々しい、
それにしても源氏も朱雀院も小さいね…たぶん現代女性の平均身長くらいなんじゃないかな。

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風俗博物館のジオラマ展示、今年もあったよー!
藤裏葉の巻より、六條院へ行幸した冷泉帝と朱雀院を源氏がもてなす行幸のシーンを再現しています。
原文には10月20日過ぎの出来事とありまして(村上天皇の朱雀院行幸がモデルといわれます)、
このとき源氏は准太上天皇という地位に上り詰めたばかりで、まさに絶頂期の場面ですね。

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迦陵頻を舞うために待機する童子たち。

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舞楽のために支度をする人の姿も!完成した姿ではなく着付け途中!!たまんない。
蘭陵王を踊るのでしょうか…本番前の緊張感が伝わってくるよ。

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龍頭鷁首の双胴船に乗って漕ぎ出す童子たち。
後ろの4人の童子たちは胡蝶の格好をしています。

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鵜飼いもいるし、

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犬飼いと鷹飼いもおります。
ここで気づいたんですが庭のに落ちている紅葉が1枚1枚微妙に色が違ってる!細かい。

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六条院の寝殿階。
中央に冷泉帝、向かって右に朱雀院、左に源氏が座っています。
階下では左少将と右少将がそれぞれ、池で鵜飼がとった鮒と
鷹飼が狩ってきた鳥を献上しておりました。

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一日晴の裾。高欄に裾をかけて華やかさを演出します。

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賀皇恩(君主の恵みに感謝する曲)を舞う童子たち。
太政大臣の子である10歳くらいの子がとてもおもしろく舞ったのだそう。どの子かな。

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こういう衣装の後ろ姿を見るのが大好きなんじゃ~雅でかわいい、めでたい。

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反対側にも童子たちと舞人が控えておりました。後ろの舞人の装束は納曽利?落蹲?
一体、何曲演奏されるんだろう…やっぱり贅沢な宴ですな。

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バックヤードで働く女性たちの様子も素敵。
こちらは宮中から取り寄せた名器を用意しているところです。

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どんな笛なのかな。
(こういう宴で使われる笛にはだいたい雅な名前がついています)

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こちらは御膳を運んでいるところ。
どんなお料理かはさっき再現コーナーで見たので
ああいう豪華なお料理が山盛りの御膳が運ばれていくのかと思うと楽しくなってきます。

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かさね色目も並んでいた。

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偏つぎをしている女性の御簾の向こうに見える景色はどんなかな。
見えそうで見えない景色のロマン。

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去年と異なり四隅に踏み台があって、登って上から見学することもできました!
上から横から、風俗博物館ではできない角度から撮影できて楽しい。

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イベント会場をウロウロしていたときにお香のお店で見かけた鬼ちゃん。
おそらくお香を仕込むと口からいい香りがするんだと思います。

お正月イベントは既に終了していますが
(今年は特に写真を撮ってないけど、工芸品を買えたりお茶の接待を受けたり
職人さんの藍染の実演を見学できたりカラクリの説明を聞いたり
習字をするとか鼓をたたくとか和菓子や扇子を作れたりと体験コーナーも充実してましたよ)、
ロビーギャラリーの展示は今月15日までだそうなので気になる方は行ってみてくだされ~!
無料でこんなにたくさんの展示を見られる機会は滅多にないと思いますので…お見逃しなく。
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