京都で初閻魔。

はい新年早々、京都に行ってきました(笑)。
奇跡的にお休みが取れたのですが夜には関東で用事があったので
お昼過ぎまでのちょこっと滞在しかできなかったけど、
例によって六道珍皇寺さんの「お正月の初閻魔に御札と御朱印あげるからおいで」というお誘い(?)を
目にしておきながら涙を呑むことにならずに済んだのでよかった。
何回目だこういうの!楽しいからいいのだ!!(笑)
いつものように夜行バスで行きまして、京都の冬だから寒いだろうと思っていたのですが
この日は曇りで朝の気温があまり下がらず想像していたよりも過ごしやすかったです。
(とはいえ寒いことに変わりはないのでお腹と背中をホッカイロでサンドイッチして行動ですよ)

閻魔・篁堂も初閻魔詣で仕様。
献灯台には火がともされ献香台からはお線香の香りもしていて、
堂内の閻魔王坐像の前には果物やお酒などのお供え物がされていました。

ひととおり準備が整ったところでご住職がお経をあげて新年斎日の法要が行われました。
拝観者の延命・除災・除病を祈願するものだそうです。
冬の空に響く声明とチーンという鈴の音。ひんやり。

矢二郎にいさんがいた!
アニメ放映の年が明けても受付に置いてくださるのうれしいです。

鐘楼に鬼瓦がいたことに今更気づいた、落慶から半年も経ってるのに。。
怒ったり悲しんだりしてる風でもなく、穏やかなお顔でこちらを見下ろしている鬼さん素敵。

法要で祈祷されたお札と銀紙御朱印も無事にいただけました。ありがたや。
お札は床の間に置いて今年の延命・除災・除病を祈願することにいたします。
この後は四条河原町へ移動~。
(いつもの朝ごはんの写真を載せてないけど撮り忘れてしまったからで、ちゃんと食べました。ご安心を)
以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆

歩いて宝蔵寺さんへ。
最近はブログに載せてませんが京都に来たときは必ず寄ってますし
通販で御朱印をいただいたりしておりますのです。
この日はドクロ朱印の提灯に気づいたのでパチリ。

ドクロ朱印に心遠館が書かれるようになった☆
心遠館は仏教用語で仏の境地のことで、若冲が自分のアトリエの名前につけていたそうです。
どんどん進化していくドクロ朱印はどこまで行くのか。付き合いますよ、ええ。
この後はバスに乗って相国寺へ移動。
京の冬の旅特別公開の一環で非公開文化財が見学できるのです。

塔頭の林光院に着きました。
今までずっと非公開、一度も公開されたことはなくて今回が初公開とのこと!

どきどき。

門をくぐると禅寺らしく苔や岩でデザインされたお庭が素敵。
少し雪が残っていてびっくりしました。前日に降ったみたい。
お寺の中はお庭を含めすべて撮影禁止なので、写真のご紹介はここまで。
ちなみに建物は、江戸時代末期に仁正寺藩(滋賀県)の藩邸だった建物を移築していて
お寺なんだけど武家屋敷の風格も備えていてかっこいいです。
林光院は、室町時代に若くして亡くなった足利義嗣(義満の子)の菩提を弔うために
京都の二条にあった紀貫之邸宅の跡地に建てられたそうです。(林光院というのは義嗣の戒名)
桃山時代に相国寺の現在地に移転し、
関ヶ原の戦いの際に島津義弘を助けた今井道與の孫乾崖梵竺が住職となったこともあって
義弘像や位牌が移されたりもして、島津家とも縁があるお寺だそう。
そんな林光院に昨年、素敵な襖絵が完成したのでこのたび公開となったそうです。

見てこれ!!!(興奮)
冬の旅チラシの表紙がこの絵で「なんじゃこりゃ!かわいすぎか!!」ってなって
どうしても見たくて見に来たんですよ。
本物は撮影禁止なのでこれは看板をアップで撮ったものですが
とにかくかわいいので雰囲気だけでも、、、
というかこれ猫じゃないんですよ虎なんですよ!このルックスで虎とか最高だよね。
この猫のような虎ちゃんの絵はご本尊の地蔵菩薩のおわす仏間の襖に描かれていまして
しかもこの虎ちゃんの真向かいの襖には龍の絵があるんです!
ガイドさんが説明してくださったのですが、この虎は龍に気づき片目をうっすら開けて警戒しているとか。
龍もすごくて、うまく説明できないのがもどかしいんですが
黒雲からぬっと現れる1匹の龍はとても迫力があって、でも目がギョロっとしてユーモラス。
何より指が5本ついてた!相当に位の高い龍とみた。やばい。
他にもリスや蝶、松、牡丹、梅の木などが描かれた襖絵が部屋ごとにあって
どれも完成したばかりで綺麗だしお寺の雰囲気にも合っていてすばらしかったです。
襖絵を描いたのは藤井湧泉という画家さんで、
今のご住職から「300年の歴史に耐えうる絵を描いてくれ」という注文を受け4年かけて描き上げたとのことで
そんなすごい絵を見せていただいたと思うと今回の機会に感謝しかない。
(ちなみに絵が描かれるまでは白い襖だったとのこと)
また、ご住職が伊藤若冲のファンでもあるとのことで
藤井氏は若冲をはじめ江戸時代の絵画を徹底的に研究してなるべく画風を近づけて描いたとか…。
言われてみれば床の間の壁に描かれた葡萄はまるで鹿苑寺障壁画のようだったし
(承天閣美術館に展示されているあれだ)、
ご本尊を閉じる襖に描かれた蓮の花の襖絵には虫にかじられた葉っぱが描かれていたりして
あれも何だか若冲の世界観に通じるような気もする。
松の襖絵は部屋の三方をコの字にぐるりと囲んでいて
若い松が芽吹きやがて大樹となり老松の風格を見せる構成になっているのも
かつて俵屋宗達が養源院に描いた松の襖絵のようだったし、
梅の木の襖絵は枝の伸び方が尾形光琳の紅白梅図を思い出した。
藤井氏どんだけ研究なさったんだろう…ちゃんと京都画壇の系譜を汲んでいらっしゃるではないの。

限定御朱印もいただけました。
さっきの龍虎と、紀貫之娘ゆかりの鶯宿梅の文字。
鶯宿梅は林光院の中庭に植えられている梅の木で、こんな小話が伝わっているそうです。
平安時代に御所の梅の木が枯れたので代わりの木が探されまして
紀貫之の娘の屋敷にあった梅の木が選ばれ移植されたそうですが
その梅の枝に「勅なればいともかしこし鶯の 宿はととはばいかがこたえん」という歌が
短冊に描かれ結ばれていたので、
時の村上天皇は申し訳ないことをしたと言って梅を返却したのだそう。
林光院が現在の場所に移された際にその梅の木も一緒に移植されたと伝わっていて
この梅はその子孫とされているそうな。
咲き方も、蕾のときは紅色なんだけど膨らんで咲く頃には白い花になっているとか
花びらが36枚あるとか、一般の梅とはだいぶ異なる種類のよう。
見頃は3月20日前後だそうですが…また行けるかな。咲いたのを見てみたいなあ。
(わたしが行った日は当然のごとく蕾さえできてなかった)
そういえば襖絵に描かれた梅の花の色も白と紅が混じっていたけど
あれが鶯宿梅なのだな。
この後は再びバスに乗って移動~。

千本ゑんま堂に行きました。
初閻魔の日なのでこちらでも閻魔様にお参りできるのですよ。

天井に何やら巨大なお茶碗が。えっ前来たときこんなのあったっけ…?

萬倍碗といって閻魔様用の湯呑み茶碗だそうですが
これにお賽銭を投げて見事入れることができれば萬倍の御利益があるとか!
どうしようかなと思ったけど自信がないのでやりませんでした…もったいなかったかな。。

閻魔法王像も御開帳。
手前のガラス扉が閉まっていたのでどうしよう、開けてもいいのかしらとウロウロしていたら
ご住職がいらして「ごめんなさいね、どうぞ~」と開けてくださったので
直にお目にかかることができました。ホッ。
相変わらず大きくていらっしゃるしおっかない顔で睨んでもらえれば病気も厄も吹っ飛んでいきそう^^
というわけで、新年の小旅行はあっという間でしたが時間ギリギリまで楽しんだので
この後は京都駅へ戻って新幹線に乗りました。

nikinikiは2018、戌年でした。
あと、そうだ今日から発売だってファミマに行ってゲットした「じゃぱりまん」もmgmg。

nikinikiをアップで。
わんこかわいいし、わんこの肉球もかわいい^^
今年も旅行始めは京都になりました☆
さて、さて、今年も色んなところへ行きたいなあ。
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千本ゑんま堂
- 2018/01/20(土) 20:55:39 |
- URL |
- 橘右近大夫
- [ 編集 ]
千本ゑんま堂、僕もお參りさせて戴きました。紫式部の供養塔がありましたね。こゝ、なんと言へば良いのでせうか、とても感動しました!またお參りしたいです。
紫式部と小野篁の話は、史實かどうかは良くて、後世の人々がさう信じたと言ふのは、とても興味深いし、なんでせうか、それが大切なことなんだなあと思ひました。
Re: 千本ゑんま堂
- 2018/01/21(日) 23:39:51 |
- URL |
- ゆさ
- [ 編集 ]
千本ゑんま堂、いらっしゃったのですね。わたしも何度も訪れています^^
紫式部の供養塔と、近年、小さな紫式部像が建てられましたね。
> 紫式部と小野篁の話は、史實かどうかは良くて
それすっごく思います!
物語という虚構を描いたなら地獄落ち→地獄には篁がいる→彼なら助けるはず→じゃあお墓も並べよう
みたいな、昔の人のたくましい想像力おもしろいですし
式部がちゃんと救われるのがいいですね。そういう時代だったというのもあるでしょうけど。
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