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ゆさな日々

猫・本・歴史・アートなど、好きなものやその日考えたことをそこはかとなく書きつくります。つれづれに絵や写真もあり。


神田ばやしも気負いよく、来ても見よかし花の江戸。

  1. 2018/03/19(月) 23:58:59_
  2. 舞台鑑賞
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
2018kabukiza_10.jpg
歌舞伎座の幕見席で夜の部の「神田祭」を観てきました☆
片岡仁左衛門さんと坂東玉三郎さんの人間国宝カップルが始終いちゃいちゃする舞踊、と聞いて
いてもたってもいられなくなって気づいたら幕見席のチケット売り場に並んでいた。。
かつておふたりは「孝玉」「仁左玉」と呼ばれるほど息の合ったお芝居を何度もなさったらしいね…
わたしはその全盛期を映像でしか知らないけど
今回そのひとつが見られる機会がやってきたことがとてもうれしかったです。

2018kabukiza_11.jpg
今回はここから。
立ち見になってしまったけどたった20分だし、仁左玉のためならいくらでも立てる自信がありました。
(実際、幕があがったらそれどころではなくなった)

神田祭は色んなパターンがあり、大勢の鳶頭たち芸者たち若者たちによって上演される場合もあれば
少ない人数だけで舞う場合もあるそうで、
今回メインで舞うのは仁左衛門さんと玉三郎さんのおふたりのみ。
筋は特になくて、鳶頭(仁左衛門さん)と芸者(玉三郎さん)が祭礼の様子や手古舞のクドキを舞ったり
お江戸らしく若い者たちと喧嘩したりするという舞踊です。
セリフもいっさいなく、清元の謡と三味線が場を盛り上げてくれます。(今回の清元は延寿太夫と美治郎さん)

幕が開いて聞こえてくるのは祭囃子の笛太鼓。ぴーひゃらら。
浅黄幕が切って落とされると鳶頭の仁左衛門さんがいなせな立ち姿で舞台に立っています!
もうここだけで拍手すごいし「松嶋屋!」の大向こうもすごい。
草履を脱ぎすて牡丹の扇をパッと開き、肩に花笠をヒョイと担いで粋にクルクル舞い始めまして
その軽やかでかっこいいこと…!
背筋をぴっと伸ばし若々しく色気もあって、御年七十を超えているなんて信じられない。
ひとさし舞って床机に腰かけ、扇で顔をあおいでいると
花道からカランコロンと下駄の音がして芸者の玉三郎さんが登場~~!!
紋付の裾上げスタイルで、赤ラインに白の扇子を持ち、
見迎える仁左衛門さんも「来たね来たね、待ってたよ~」とニッコニッコして素敵な笑顔^^
下駄を脱いで(お座敷に上がったということです)ここから一緒に舞うのですが
近寄るなり手を繋ぐから「ほわっつ!?」って声出そうになったよね。
玉三郎さんが手踊りでお祭りの様子を踊ったり
鳶頭へのくどきで「もっと呼んでよ」って仁左衛門さんにもたれかかったり
かんざしを抜いて鳶頭の懐に落っことしたりする仕草ひとつひとつの破壊力、
大人のエロスだだ漏れで露もしたたるいいカップル。
鳶頭はかんざしを受け取って返すんだけど、芸者さんはそれを髪に戻しながら
この人何もわかってないわねって感じでむくれて
夫婦になってからの手ぬぐい踊りも惚れた弱みで全部許しちゃうみたいな、
見てるこっちが恥ずかしいくらい仲睦まじいし大人の色気パない。
「親分さんのお世話にて~」のとこで鳶頭が照れくさそうに親分に芸者さんを紹介する仕草をして
「これからは世間構わず人さんの目もはばからず」なんて清元が謡うもんだから
おふたりのあれやこれやを妄想してしまって頭が湧いた(笑)こんなお似合いカップル…!

そこへ神田祭の若い者たちがわらわらっと花道から登場、立ち回りとなります。
鳶頭は若者たちの振り回す錫杖を奪って片肌を脱いで(ここで両腕に鮮やかな牡丹の彫り物!)
次々に若者たちを倒していき、床机に座って若者たちに持ち上げられて扇をかまえ、見得をします☆
芸者さんは逃げるのかと思いきや、若い者たちの攻撃をひらひらとかわし、
手をつかまれても振りほどき、床机に座って見物していたけど
鳶頭の見得と合わせて立ち上がって決めポーズ☆
若者たちも負けずに何度も飛びかかってきますが、ことごとく鳶頭にひっくり返されて
とうとう一人残らず逃げていきました。
静かになったので2人は扇と花笠を下手に放って(ここで後見さんのナイスキャッチ)、
再びひとさし舞います。また2人きりになれたねえ☆

やがて草履と下駄を履いたおふたりによる終盤の引っ込み、
相変わらず仲良く手を繋いで花道の七三にやってきます。
ふと鳶頭が立ち止まって芸者さん着物の埃を払ったり帯を直してあげたりして
どこまでも仲睦まじい様子はキュンキュンするし、
いきなり頬と頬をくっつけ合ってニッコリしたりするから心臓バクバクし始めてやばかったし
いちゃついておきながら照れまくって「ごめんなさいよ」と言わんばかりに客席のあっちこっちへ頭を下げて
最後に鳶頭が両手を広げたところで拍手喝采!になったの最高潮だったし
やっぱり手を繋いで引っ込んでったの尊すぎて感無量で動悸息切れで倒れそうになり
「きゅーしん、救心♪」のメロディがものすごく久し振りに脳内を駆け巡ったよ。
うおおぉご両人ーー!未来永劫幸せになって…!!


なんだこのにざたま祭(笑)。
とろけるような、しかし粋で美しく、濃密な時間でございました。
始終こんな顔(*´︶`*)かこんな顔(º﹃º):.*೨かこんな状態_:(´ཀ`」 ∠):_で観ていたと思う。
おふたりが何かするたび叫びそうになるのを必死にこらえて心の中で「尊い」と叫び、
ただひたすらにため息をつくばかりでした。
手踊りしても手ぬぐい踊りしても、しょっちゅう見つめ合うし手を繋ぐんだけど
イチャついてるのに上品で、色気すごいのにしっとりして、何をやっても絵になる麗しさ。
20分しか見られないのかと思ってたけど20分で充分でしたわ…あれ以上見てたらわたしは窒息する。
そもそもなぜこの季節に神田祭?なんて野暮はもはや言うまい、
神田祭?神田??祭???ただのにざたま祭でしたよ…人間国宝カップルまじ尊かった。

仁左衛門さんと玉三郎さんは41年前と21年前におふたりだけの神田祭を舞っていて
つまり今回は約20年振りにおふたりだけの神田祭!
それを見られたってだけでもう、むちゃくちゃうれしかったし
同時にそれだけの長い年月をおふたりがお稽古と本番に重ねてきたことを思うとたまらない。
しかもおふたりのことだから満足されずにこれからも高みをめざして行かれるに違いない。すごい。

2018kabukiza_12.jpg
木挽町広場も春のよそおい。
来月で五代目歌舞伎座は5周年を迎えますが、わたしの歌舞伎デビューも同じ年なんですよね。
2013年から色々あったけど、歌舞伎界は変わらず走り続けていくだろうし
わたしも応援し続けたいと思います。
とりあえず夏のNARUTO歌舞伎が楽しみだー!


ところで春の和菓子が少しずつ出ておりますのでゲットしてますよ~。
hanaokashi1.jpg
とらやの嵐山。
白い薯蕷饅頭にちょこんとついた花びらが愛らしい、味ももっちりおいしかった☆

hanaokashi2.jpg
菓匠花見の紅梅、桜花、菜の花。お花づくしです!
特に梅のデザインが絵のようでとっても好き。

hanaokashi3.jpg
くらづくり本舗のつくし野、初桜、春小道、水温む。
久々に箱買いしてしまった…!色がどれもきれい、水に浮かぶ桜は美しい。

あと、この日は杉並アニメーションミュージアムにてみんなの歌の世界展も見てきたのですが
長くなりますので次回記事に書きたいと思います。


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皆様いつもありがとうございます(^-^)/☆
 
 
 
>大海彩洋様

エルリッヒ展めっちゃ楽しかったです!
遊べる参加型アートは最近増えてますけど、
そこにちょっとユーモアと社会問題をさりげなく差し込む手腕がすごいです。

これからもマイペースにレポ記事書けたらと思ってます!よろしくお願いします。
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テーマ : 伝統芸能    ジャンル : 学問・文化・芸術

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ゆさ

Author:ゆさ
猫に熱烈な愛をそそぐ本の蟲
歴史やアートも溺愛中
最近は新幹線とシンカリオンも熱い
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