風速40m。
備忘録として記録しとこうと思います。
台風接近で公共交通機関が不通になることが事前に報道されていたため、
職場の休業も決まっていたので当日は自宅にいました。
母親は実家の祖母をひとりにしておけないと朝から出かけて不在で、
父親は地区の役員なので避難所開設のため朝から出かけて不在で、
家にいたのはわたしと弟と猫2匹。
朝からスマホに入ってきた大雨警報の大音量アラートで強制的に起こされ、
テレビのニュースをつけっぱなしにしたまま着替えたりごはん食べたりブログ書いたりしていました。
天気予報や気象庁の会見で大雨による川の増水はぼんやりと想像していましたが
スマホの警報がいっこうに鳴りやまないので(隣町の警報もなぜか入ってきていた)、
一時帰宅してきた父と話をして「念のため車を避難させておこう」ということになり、
近所の避難所に車を置いて歩いて家まで帰りました。
そこからが大忙しでした。
過去にも大雨や台風で家の前の道が川のようになったことは何度かあったし、
水が来たとしても庭まででそれ以上入ってくることはなかったのですが
2階からふと外を見たら既に家の周りが溜池のようになっていて
「えっ」てリアルに声出ました。。
いつの間にか近所を流れている川があふれて、用水路が追いつかなくて逆流して
家の周りまで水がヒタヒタと来ていたみたいです。
しかもこの時点で台風はあと数時間は居座る予報…。
弟に声をかけて一緒に外を確認して、これ逃げた方がいいよねってことになり
家電など濡れて困るものを2階に持って行って、バッグに1日分の食料と貴重品をつめて
電気のブレーカーを落として裏庭から家を出て避難所まで歩いて行きました。
(風がすごいので傘はささずに合羽を着て長靴穿いていきました。
あとバッグは防水じゃないので大きなビニール袋でつつんでいった)
逃げる前にもう一度家の周りをチラっと確認してみたら、水は庭まで入り込んでいて
母屋より低い位置にある車庫と物置は半分水没していました。
頼むから床下床上まで来るなー!と祈りながら逃げました。人間は無力だ。
避難所になっている建物は地域の集会所みたいなところで、レイアウトは知っているので
プライバシーもプライベート空間もないだろうなと予想してましたけど、
行ってみたらやっぱりなかったですね。。
部屋は何となく男女別に分かれていて、毛布と座布団があって雑魚寝状態。
雨風で濡れた衣服や合羽を乾かすためでしょうか、ストーブも出してありました。
役所の人が受付にいて、名前と住所書いてくださいって言われたので記入して
あとは避難してきた人たちとおしゃべりしながら情報交換したりお菓子食べたりして
スマホとタブレットを充電しながらずっと台風情報を見てました。
時々、男の人たちが2~3人一組で歩いて外に出かけて、家にいる人に避難を呼びかけたり
周囲の様子を見に行ったりしていました。
以下は今後のための避難所メモです。
避難所にあったもの:
電気・水道・ガス・男女別トイレ・座布団・毛布・電気ポット・スリッパ
避難所に持っていったもの:
貴重品・常備薬・食料・マイボトル・ラジオ・ティッシュ・スマホ・タブレット・充電器・懐中電灯・タオル・ブランケット・ゴミ袋
持ってくればよかったと思ったもの:
口マスク・耳栓・アイマスク
避難が長期化する場合に持って行ったほうがいいと思ったもの:
数日分の食料・歯ブラシ・ラップ・体ふきシート・生理用ナプキン・タコ足もしくは延長コード・文庫本やゲーム機などの娯楽品
台風は夜には過ぎ去ってしまい、雨も風も止んで、静かになったねえと言っていた頃に
近所のおじさんたちが水がだいぶ引いたよ~と教えてくれたので弟と一緒に帰宅しました。
(水は避難所までは来ませんでしたので車も無事でした)
家の前はヘドロがすごかったけど、水はすっかり引いていたので玄関から家に入れましたし
水は母屋までは来なかったようで床下も床上も何ともありませんでした。よかったー!
お風呂を沸かして入ってベッドに直行して泥のように寝ました。つかれた。
翌日。
弟と一緒に車庫のシャッターをあけて「見なかったことにしたいね…」などとつぶやきながら
写真をいっぱい撮りました。
罹災証明を出すときや保険会社に相談する際に写真が必要と聞いていたので…。
半分水につかった車庫と物置の中は物が散乱してぐっちゃぐちゃだったので
必要なものと捨てるものを分けながら庭に出して(というかほぼ災害ごみとして捨てましたけど)、
午前中は2人で、避難所クローズに立ち会った父が帰宅してからは3人でひたすら作業。
父のスマホには各所から電話がかかってきてましたが、そのうち1本は知り合いの人だったみたいで
「大変なの?じゃあ行くよ!」と言ってくださった男性2人(not被災者)が午後から来てくださって
想像以上に作業がスムーズに進みました。
お茶とお菓子でも、と申し上げたのですが「他の友達のとこも行くから」と風のように去っていかれた…。
本当にありがとうございました。お蔭で我が家の車庫も家族のメンタルもだいぶ救われました。
かっこいいとはああいうことだ。
夕方には母も帰宅してきたので4人で暗くなるまで作業。
祖母宅も無事で、あとで連絡した親戚の家も友人たちもひととおり無事でした。何より。
片付けは連休中に済んだので現在は家族ともども日常生活を送っていますが
ご近所は床上浸水したり車が水没したり玄関先に流木(!)があったお宅もありますし
農家さんも収穫したばかりの稲が流されたり畑が水没したりして大変なことになっています。。
街のほうも川から水が来た場所があるみたいだし川沿いの道路が陥没したりしてるし…。
報道される各地の状況についてはコメントできません。何も言えない。何を言ったらいいかわからない。

君たちもがんばりましたね。
避難するときに弟とさんざん相談したのが「猫さまを連れて行くかどうか」でした。
地域の避難所はペットOKというのは確認してあったのですが、動物苦手な人やアレルギーの人もいるだろうし
避難所のキャパを考えるとペットと飼い主のためのスペースはないと思ったし
犬は飼ったことないのでわからないけど猫は環境が変わると極端にストレスを感じてしまう生き物だし
そもそもうちの猫さまは高齢で長時間の避難所滞在は体力的にもメンタル的にも耐えられそうにないので
やっぱり連れていけないよね、という結論に至りました。
1階はともかく2階までは水来ないよね…と思って
(そもそもうちの2階が水没したらうちの地域どころかたぶん地球全体が終わってる)、
2階に猫さまのごはんとトイレを置いてドアを閉めて、屋根も窓も飛びませんようにと祈りながら家を出まして
避難所にいる間も大丈夫かなァ…と気が気ではなかったです。
帰宅して2階の部屋を開けたら娘にゃんこは「ニャーン」と迎えてくれて、母にゃんこはベッドでぐっすりでした。
よくがんばりました。えらかったね。ごめんなさい。次はどうするかもうちょっと考えておきますね。
本日のお絵かき↓

Pray for Hokuriku Shinkansen。