ライブラリー・ラストラン。

先月末のことですが、昭島市民図書館つつじが丘分室、通称「新幹線電車図書館」に行ってきました。
昭島市のつつじが丘公園内にある、0系新幹線の先頭車両を転用した図書館です。
この車両は1973年に製造され1991年まで「ひかり」「こだま」として東海道を走っていたもので、
1992年から図書館としてこの場所で働いています。
知ったのは先月で、知るなり「行きたい!」ってなってすっ飛んでいきましたよ。
新幹線+図書館とか、何てわたし得な施設なんだ。もっと早く知っておけばよかった。

道路側の行先表示は「こだま・三島」。現役時代の表示かな。

先頭部分。
すっご~い、住宅街の公園の中に新幹線!不思議な光景。

公園内から見た先頭部分。

線路の上に乗っているんですよ。こうして見ると今にも動き出しそうな感じがします。
(車両は定期的にメンテナンスを行っているそうな)

下を覗くと車輪もちゃんとついていて、本当に本物をそのまま転用しているんだなと。

みんなで記念撮影☆

では、中に入ってみます。
車両の後ろ側に階段があるのでそこから入れます。

こちらの行先表示は「ひかり・博多」。

ドアは引き戸になっていて、取っ手を持つと横に開きます。
中は土足禁止のため、入口で靴を脱いで下駄箱に入れます。

図書館の内部。
手前にある0系新幹線のシートが閲覧席になっていて、奥に本棚があって図書が並べられています。
ラインナップは絵本や児童書が中心。
床には絨毯とカーペットが敷かれているので床に座ってもお尻が痛くなるとかはなさそう。
上を見上げたら網棚にも本が置かれていて、そちらには一般向けの図書が並んでいました。

1号車自由席の表示。
車内には他にも、座席番号やポスターのスペース、「禁煙車」「自動ドア」など
現役時代を思わせる表示がそのまま残されていました。

閲覧席の窓にE5・E6がいたのでハヤトくんを置いてみた☆

鉄道の本コーナー。
新幹線や在来線、国内や海外の鉄道図鑑、駅や鉄道員のお仕事についての本、
図書だけではなく雑誌、写真集、時刻表、紙芝居、トーマスの絵本などもありました。

ドクターイエローの本もありました☆

運転席に行ってみます!
司書さんに声をかければ誰でも入れるとのことでした。

うおっ結構狭い。

階段はなく、でっぱりというか踏み場がついていますので
そこに足を乗っけてよいしょと運転席に上がります。

みんなで座ってみたよ☆
椅子が結構、ちっちゃいですね。

運転席の窓からは外の景色が見えます。
運転台の機器は基本的にお触りOKだそうで、スイッチ入れていいし受話器もとっていいし
レバーもマスコンも動かせるし窓も開け閉めできました。
というか図書館資料として「運転台マニュアル」が置いてあって、
それによると前照灯をつけることも可能らしいですが
操作を間違えると図書館が停電する場合があるとのことで「こわ…」ってなってやめました。。
蛍光灯が消えるだけならともかく、お仕事中の職員さんのPCとか落ちたらシャレになりませんのでね。

車両の前に設置されている鏡にお顔が映って見えました。
団子鼻かわいい。

「あと1日」の表示。
実はこの図書館、今年の3月27日までで閉館すると決まっていたのですが
(わたしがこの図書館を知ったのも閉館のニュースを見たからです)、
折からの新型ウィルスの影響からの政府要請により
昭島市が3月いっぱいの市内の社会教育施設の臨時休館を発表したため、
この図書館も2日からは休館することになりましたので
3月1日で事実上の閉館となってしまっています。。
図書館の本については、教育総合福祉センターに新しくオープンする図書館に引き取られるそうですが
車両の今後については未定だそうです。
図書館としてのラストランがちょっと気の毒なことになってしまったけど、お仕事本当にお疲れさまでした。
現役時代もお客さんを乗せてがんばったし、その後は28年も図書館としてがんばった車両なので
何とか残してもらえるといいな。
図書館機能の移転作業もあるので、急にいなくなったりはしないでまだ当分いるとは思うので
外見はしばらく見学できるんじゃないかと…。
ここにいることになっても、いられなくなっても、いつか来るその日まで静かに過ごせますように。

今日の空。雲が多かったですね。
あの瞬間から9年。
この日は毎年テレビやラジオを消して過ごしているので、あくまでネット等の体感ではありますが
それにしても今年は新型ウィルスの件で去年までに比べて震災関連の報道が減っているように感じます。
ウィルスは今起きていることなので、そちらの報道が増えるのは当たり前なのですが。
デマが飛び交ったり物資が買い占められたりお祝い事が自粛されたり
9年前と似たような出来事が次々に起きていてダブルでしんどい。
情報をあつかう仕事をしている身として、何ができるか毎日考える日々ですけども
きっと休館にした施設の人もオープンし続けている施設の人も、最善は何かと毎日考え続けていると思う。
開けているなら何ができるか、サービスを届けられているのか、休館するかしないか、するなら理由は何か、
休館をいつまで続けるのか、充分に対策したうえで開館するのか、そしてその選択は正しいのか
正解がないまま行動しなくてはならないしんどさ。
情報屋にも情報が必要なんですよ…。
そして震災の記録がきちんと後世に伝えられなくてはならないのと同じで
現在の状況も正しく記録し伝えていくことも忘れてはならないと思う。
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