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地獄にとび込むしかあるまい。

歌舞伎座7月大歌舞伎夜の部「風の谷のナウシカ~上の巻 白き魔女の戦記」をHuluで見ました。
配信ありがとうございます!!
2019年12月の新橋演舞場での初演から2年半、こんなに早く再演されるとは思わなくて
劇場に見に行けたらよかったんですがまだ無理よね…。
まして上演期間の後半は関係者の感染が確認されたためほぼ中止状態になってしまって
今回の配信も元々は千穐楽公演の予定だったのですが中止になってしまったので
期間中に録画したものを配信することになったそうです。
それでもいいよ~~~見たかったから見られてよかった…皆さんお大事にしてください。

サブタイトルに白き魔女とあるように、今回は構成がクシャナ殿下寄りになっていて
演舞場公演からカットされたシーンもありますが別のセリフやシーンが足されて
ナウシカの出番やセリフは少し減ってました。
演舞場公演ではナウシカを演じていた菊之助さんが今回はクシャナ殿下役で
ナウシカ役は演舞場でケチャを演じていた米吉くんで、今回のケチャは莟玉くんになってます。
ユパ様は彌十郎さん、王蟲の子役は丑之助くん、幼いナウシカ役は寺嶋知世ちゃんになってます。
追加配役としてトルメキアの王妃(クシャナの母)役に吉弥さんがいらっしゃいました。
米吉くんのナウシカかわいすぎてえっ…かわいい…待ってなにこの人かわいい…!ばっかり言ってました、
かわいくてやさしくて魔性の姫ねえさまだった!
そして今回の主役になっている菊之助さんのクシャナ殿下かっ…かっこよすぎか…!!
背が高くていらっしゃるので立ち姿が映える映える、母上とのシーンもあってなにあれ泣くわー!
え~~~んクシャナ殿下好きすぎる…立っても座っても歩いても戦っても全部かっこよかった。

以下、配信を見ながら考えたことをつらつら書きます。
演舞場公演と同じところは省いて、セリフや演出が変わっているところを中心に。

右近ちゃんの口上やタペストリーの説明は演舞場公演と同じで
ナウシカがスッポンから王蟲の抜け殻のところへやってくるのも同じでしたが、
今回の米吉くんのナウシカ、菊之助さんはロングヘアでしたが原作と同じで髪の短いナウシカです!
「何と気高く美しい」の発声がめっちゃ高くてかわいくて、あなたの声の方が気高いよ…!って顔を覆うところでした。
「怖くない」が映画のアングルになっているというか、
菊之助さんは右手をかまれてたけど映画は左手をかまれているので米吉くんもそうしたみたいですね。
ペジテの船が落ちてラステルが遺言するシーンでは「トルメキアに決して渡さぬように」のセリフだけになってて
兄に渡してほしいのセリフがなくなってました。
彌十郎さんのユパ様、今回はおひげが白いんですね。
重厚ある存在感でめちゃくちゃ頼りがいあって素敵でした~出番が減ってるのがちょっと残念。
テトを追いかけるシーンは今回はないんですね…あれちょっとやじゅさんで見てみたかったけどね。
ジル様の「11人の子ども」の件やユパ様が城ババ様に薬草を渡すシーンはカット。
ユパ様の帰還に「先生!ユパ様!」って笑顔で駆けてくるナウシカが超絶かわいいよ~~~!!
「虫は気高い生き物です」のセリフ、菊之助さんはやさしかったけど米吉くんはきっぱりと言ってました。

風の谷にやってきたトルメキア軍、「クシャナ殿下のお出で~~!」の呼びかけとともに
花道にやってきたクシャナ殿下かっっっっっこよすぎか…!!!!!(*´Д`)☆
「わらわはトルメキア王国の皇女クシャナなり」かっこいい~~~クシャナ様かっこいいよ!!
トルメキアの紋章が入った紅の扇を広げ「ヴ王陛下に従わぬと申すのか」って姿が
もう様になりすぎていてどうしたらいいのかわからなくなりました。
なんじゃー!なんじゃあのかっこよさと美しさ…!!
七さんも色気があって美しくて最の高でしたが菊之助さんはエレガントさと気高さが振り切れてました。
うわああああああん殿下やばい…今すぐお仕えしたい…!
問答無用と兵士をけしかけてナウシカが「躯を暴いたか、許さぬ!」って切りかかるシーンで
2人のトルメキア兵と一緒に見栄をするのが追加されてて姫ねえさまもかっこよかった☆
ユパ様が間に入って見栄して「双方待て!」って仲裁するシーン、
ユパ様のセリフが増えてるのでずいぶん長いことユパ様の腕に刀をぶっ刺したままだったな姫ねえさま…。
ジルに別れを告げたナウシカが「ミトじい、戦の支度じゃ」ってとっても明るい声で言うのちょっとうるっときました。
引き幕の外に出たユパ様が「腐海が広がり世界が滅びようとしているのに人と人とが争うのは愚かなことじゃ。
ナウシカ、きっとまた会おうぞ」ってセリフがあって
演舞場公演ではここでテトとのシーンになってるのでこのセリフは足されたんですね。
あと今回、ナウシカの研究室のシーンは全カットなのでユパ様は幕切れあたりまで出てきませんでした。

ガンシップでナウシカとミトじいが見栄したー!!
「良い年をして大人げないこと言うでない」「はあ」ミト爺しょんぼり、の流れは同じだったけど
「じいがそのようにすねるところ、わたしは嫌いではないぞ」の後に
「アハハハ」って笑いました米吉くん!菊之助さんのときよりからかった感が出てますね。
アスベルのガンシップでトルメキアのバカガラスが墜落させられて
メーヴェで飛ぶナウシカの、左右に振れながら照明で速さを表現するの好きなんですよね~。
演舞場公演ではここから腐海の下のシーンになりますが、
今回は酸の海でのクシャナ殿下の陣営シーンになってました。
偉そうに足組んで座ってる殿下、とんでもなく優雅なんですけど…!
クロトワに秘石の在り処を聞かれてしらばっくれて、ナウシカを探しに行きたいミト爺と会いますが
ミト爺に「姫様を救出しておふたりで話せばよろしい」って言われた後に
「味なことを申したな。ではナウシカがまだ生きていると」って返すセリフが足されてるし
ミト爺の「虫愛づる姫にございまする。かならずご無事です」のセリフも足されてた。
「そなたは主のおぞましき姿を見ることになるかもしれんぞ」「いいえ、姫様は虫にも愛されておられます」
「…おもしろい、ミトとやら、探しに行くがよい」のやり取りが増えててナウシカの神秘性が強調されてるなあと。
「今しばらくは秘石を風の谷に預けておくとしよう」ってセリフの後にクロトワが少し姿を見せて
警戒しているクシャナ殿下の様子も足されてました~うおお、なんか殿下の描写が深くなっておる。

腐海で戦うアスベルを助けに来たナウシカのセリフ、
「あなたは虫を殺しすぎた。これからお助けいたします」って短くなってて
ここでもラステルのこと言いませんね。
2人で腐海の穴に飛び込むシーンもあって、結構、堂々と突っ込んでいってました。
回想シーンで幼いナウシカを演じる寺嶋知世ちゃんがすっごくかわいかったし、
腐海の底で目を覚ましてアスベルと会話するナウシカ、さっきの花道でラステルのこと話してないので
演舞場公演からセリフが少し変わってました。
あとね!チコの実を食べるシーンがあってうれしくなりました!
「これはまた不思議な味だ」「滋養があって元気になりますよ」「味はともかく長靴いっぱい食べたいよ」「アハハハ」
からの、風が来たのでこの場を立ち退くという流れになってました。
「一緒にお乗りください」ってメーヴェに誘うナウシカがすっごいかわいかったです、なんだありゃ。

土鬼の浮砲台、花道に登場したケチャたちの説明セリフがかなり増えてました。
演舞場公演では舞台の上でクシャナの陣を囲んで攻撃することだけしゃべってたと思うんですけど
「われらは故郷を離れて他の部族とともに腐海のただなかを進んでいる。
トルメキアの辺境諸国をほろぼして土鬼の新境地とするためだ」
「我らが根を下ろすことは可能であろうか」「ミラルパ様の思し召しといえど俺は土鬼の大地が恋しい」
「悔やんでいても明日はない。マニ僧正さまが未来を導いてくださる」までの長い会話シーンになってて
ここでクシャナが酸の海に陣を張るという知らせがきて、演舞場公演のセリフにつながってました。
クシャナ殿下のところに王蟲の群れが向かっていると報告するのはミト爺じゃなくてトルメキア兵だし
殿下が怒りのあまり采配をバキッと折る仕草もカットされて、
代わりにセリフをぐーっと間延びさせて怒りを表現されてましたね。
すでに王蟲の群れの犠牲になった部下たちに「そのほうたちの無念は忘れぬ、手向けじゃ!」って
髪を切るあの仕草が足されていた~~うわ~~~~!!!
「これしきのことでわらわは死なぬ。兄たちへの恨み必ず晴らさでおくべきか」って花道へ移動して
切った髪を構えて見栄をする菊之助さんの全身から炎のような怒りを感じた…すごかった。

王蟲の群れのシーンと浄瑠璃がこの後に移動、演舞場公演にあったメーヴェに乗るシーンと浄瑠璃はカットでした。
王蟲の子がひとりで舞うシーンが追加!丑之助くんとっても素敵でした☆
いでたちが演舞場公演の獅子頭から髷になってたし
衣装も白から、王蟲の体の緑色をベースに赤と青の水玉模様がついてるものになってました。
ナウシカとともに舞って同時に衣裳の引き抜き、ナウシカは青い衣裳になり子は白い衣裳になって見栄をすると
王蟲の群れの幕が落ちて金色の布が下からブワ~~っと出てきて金色の野ができた!!
演舞場公演だとここでマニ僧正とケチャが花道から見てるんですけど
今回はクシャナ殿下がスッポンから出て見てた!(僧正とケチャは金色の野の中にいました)
「仲間のために命をとすのをいとわぬ。人間は親兄弟と殺しあう、下らぬ愚かしさよ」
「なれど、わらわは忘れぬ。兵士たちが虫に踏まれて犬死したことを忘れぬぞ」って原作のセリフが足されてて
ポ~ンと金色のテープが飛んで第一部は幕切れ、30分の休憩となりました。

第二部、クシャナ殿下と母上のシーンから始まります。ここは全部新規シーン!
紫のマントと鎧から白いドレスのようなヒラヒラ衣裳になったクシャナ殿下、
花道から母上のいるお庭へ向かいます。
夜空にかかる三日月、しだれ桜の木の下で赤ちゃんの人形を抱いている母上。。
「ねんねんころりよ~」って子守唄を歌ってるんですけどもしかしなくてもこれあれじゃん、
この後クシャナ殿下が兵士のために歌う子守唄がぐっときちゃうやつじゃん…!?
母上に、城に閉じ込められている鳥かごの姫たちのひとりと勘違いされたクシャナ殿下、
「何故この王妃の庭に忍び入った」と聞かれて
「迷い込んでしまいました。王妃様、おさらばでございます」って去ろうとするんですけど
「待って、今宵は心地よい夜、夜風にたなびくそなたの髪をわらわに梳かさせて」と申し出られて
言われるままに座って髪をといてもらう殿下…え…なんだこの美しくも切ない絵面…。
「美しい髪じゃ。そなたの母もさぞ美しいことであろう」「まるで王妃様のような美しい母でございます」
「そぞろ歩きも母を思ってのことか」「幼い頃母に髪をといてもらいました。
そのときだけは穏やかな時間でした。母から受けた愛を忘れたことはありません」
「わらわにも娘がある、先王の血を引くただ一人の娘」
「『おまえは先王のように王の道を歩まなければならない』あの日も母上は私の髪を丁寧に編み込み飾りをつけてくれました。
わたしの元服の席で、わたしの盃に毒を盛られているのに気づき、母上は自ら毒を飲まれた」
そこまで聞いた母上が「そなたは誰じゃ」と急に警戒し始めたので
「あなたの娘、クシャナでございます。名を呼んでくださいませ」と呼びかけるのですけど、
「さてはわが子を奪いにまいったのであろう。立ち去れ!誰にも渡さぬ」と、
人形を抱いてぷいっと背中を向けてしまう母上…ああ…クシャナ殿下…。
再度「我が名を呼んでくださいませ」と呼びかけると、母上はゆっくり振り返って「クシャナ…」と言ってくれました。
何かを決心したような様子の殿下は花道へつかつか歩いていって、舞台を振り返り、
「母上、あなたとあなたの娘を苦しめた毒蛇の牙を折るために、わたしは戦に参ります。どうか心穏やかな日々を。
わらわは先王の血を貫く血の道を行くのだ」と、きっと前を見据えて見栄をされました。
ああ~~~~~クシャナ殿下…つらい……!!!

…と、そんな夢を見てたクシャナ殿下でした。。
(つまりユパ様が酒場行くシーンもユパ様とアスベルの本水シーンもカット)
見張り台にいるナウシカのシーンもカットで
クシャナ殿下の「ナウシカはどうしている」と部下の人の「見張り台に」のセリフで説明されてました。
クロトワが尻尾を出しちゃうシーンでクロトワの後ろにいる刺客を銃で撃って
「殺される前に殺すのだ」っていうセリフまで足されててわたしはわたしは、、、
ああああ見栄するクシャナ殿下かっこいいんじゃーーー!!!
さあさあさあからの白浪で自分の殺害を命じたのが父親だと知って呆然とするクシャナ殿下の
「血まみれのわが手でひきむしってやる!」のセリフは、七さんは激情にかられた演技でしたが
菊之助さんは静かな怒りと憎しみをひたひたとにじませながら語尾でセリフを強めていて別の凄味があった…!
瘴気が戦に使われたことをナウシカが知らせに来たときの「地獄の門を開けてくれるわ」のセリフも
紫マントをひるがえる七さんもかっこよかったけど菊之助さんの白マントVer.もかっこいいかっこいい。
土鬼の踊りが終わって陣営が攻められているところへクシャナ殿下が駆けつけてくるんですけど
「者ども!かかれ」って花道をマントをひらめかせながら走ってくる菊之助さんのかっこよさよ!!
クロトワが捕虜の土鬼たちを連れていく理由が敵の盾にするためになってて
(演舞場公演では人身売買だった)、攻城砲台のチャルカとクシャナ殿下の殺陣は演舞場公演よりも長回しですね。
終わった後チャルカだけが花道で怒って粘菌の話してるのでちょっと唐突感があったかな。

えっつまり第三王子とミラルパ様全部カット??

引き幕の前でユパ様とアスベルがシュワの墓地と巨神兵の話をしてたけどいつ会ったんだろ、
僧正さまのところかな?
幕が開いて土鬼とクシャナ殿下が見守る中での姫ねえさまの宙乗り~~!
ここでクシャナ殿下とナウシカの交互のセリフになりました。
「見よ。ナウシカは空高く舞い上がった。これよりわらわは祖国を目指す」
「生きとし生けるものすべてのものよ、いのちの光をいつくしめ」
「母の思いを胸に秘め、からみあいし毒蛇の道をわらわの剣で断ち切らん。誇り高き明日のために」
「いざゆこう。この世の誠を見るために、はるかな南、かなたを差して」
メーヴェの上で見栄する姫ねえさまかっこいい~~みんなに手を振って南へ飛び去っていきました。
(テトが肩に乗ってなかったのにあとで気づいた)

あとメイキング映像が1時間もついててめちゃくちゃ楽しかった…!
お稽古風景はもちろん、漫画を読みながら役作りをする役者さんたちや
舞台美術や音楽、衣装、かつら…こんなに多くの人が関わって舞台ができているんだなと改めて。
菊之助さんがものすごい忙しそうで、色んな人たちと打合せしたり決断の連続で
演出をやりながらの主演ってこんなに忙しいんですね…。
花道で米吉くんの宙乗りリハーサルのときに「プログラムを少し変更したいんですが」と手をあげて
腕でZの形を描きながら「ちょっとおろして、戻して、また上げる」と変更を提案されていました。
演舞場と歌舞伎座は空間の広さが違うため距離感が変わるので、音楽に合わせて修正していくのだそうです。
今回の宙乗りはメーヴェと米吉くんを両方吊ってるんですけど
役者単独で宙乗りするのはあるけど小道具も吊るのはなかなかないらしい。
宙乗りのときにワイヤーの位置が違うとメーヴェに乗り切れずに体が浮いちゃうので
「足ついてる?」「上がりすぎ上がりすぎ」って色々調整されて大変そうでした。
というか演舞場と歌舞伎座って思った以上に違いがたくさんあるんですね…。
回り舞台が回るスピードが舞台の大きさの都合で20秒以上違うとか
搬入口の幅が違うのでガンシップは寸法を詰めてるとか、いろいろ知ることができました。
舞台美術担当の人が、演舞場と歌舞伎座で舞台の高さが違うので引き幕の制作では調整に苦労したそうです。
他にも、引き幕は一番時間がかかるのでプロデューサーから発注が降りる前から少しずつ描き始めてたとか
王蟲の群れの絵はプリントで拡大したので粗が見えるけどかえって雰囲気が出てるとか。
「普段は日本家屋ばかり描いていて、宮崎駿さんの世界は難しかった」そうな。
金の野原の表現も、舞台に金幕を仕込んで一気に覆う演出にしたとか
王妃の庭の桜はしだれ桜がいいねって菊之助さんと話してそう作ったとか、
とにかくファンから「違う」って言われないようにドキドキしながら作ったそうです。お疲れ様です!
衣裳担当の人はデザイン画も見せてくださって
今回の衣裳は有職模様なども使って模様が浮かび上がるような、
歌舞伎の衣装でありナウシカの世界観を損なわないようなものにデザインされているとのこと。
クシャナの衣裳は菊之助さんの要望でドレスでありながら着物のようなものになっていて
皇女から軍人への視覚的な変化を意識しているそうです。
既存のものを使いながらナウシカの世界観に合わせていくのは難しかったのではないかな…。
かつらも、どうすれば和の衣装に合うかつらができるか試行錯誤されたそうで
今回は「手向けだ」のシーンがありましたがあの三つ編みの髪は実は抜いてるだけらしいですが
どうすれば勢いよく切ったように見えるかを菊之助さんが考えてらっしゃいました。
菊之助さんと米吉くんがメイクから衣裳を身に着けて役になっていく様子も映してくださって
ナウシカとクシャナができあがっていくのも見ることができました~。
三味線さんと浄瑠璃さんと振付さん、三味線さんたちの楽譜が映ってて
全然読めないけど音が奏でられると久石さんのあの曲が流れておおお!ってなったし
音楽は和楽器を使うことが大前提で前回よりもスケール大きく、厚みを持たせているとのこと。
ナウシカは篠笛、ユパは尺八、クシャナは琴をイメージしていると作曲担当の人が言ってました。
他にも、アクション担当の役者さんたちが歌舞伎座ロビーの絨毯の上にあぐらかいて殺陣の打合せして
立ち回りだと歌舞伎の動きになるのでナウシカらしい形を取り入れたとか、
クシャナの陣営の天幕を裏で開け閉めしている裏方さんとか
王蟲の目の位置をCGで調整してる小道具さんとか
(王蟲の子は人形なんですけど目がスイッチのONOFFでチカチカするんですね、
光玉もスイッチONOFFで光ってた)、もうとにかく色んな裏側が映って舞台裏好きとしては大興奮!
スッポンに入って衣裳整えてクシャナのポーズとってウィ~~ンて上がっていく菊之助さんがかっこよかったです。

役者さんへのインタビューもあって、米吉くんは
「お話をいただいたときにすぐ菊之助お兄さんに電話して「本当に僕でよろしいんですか?」と聞いたら
「せひご一緒したいと思ってる」「一緒にがんばりましょうね」って言ってくださった」のだそうです☆
ナウシカという作品についても、「巨悪がない」のが特徴だと思ってらっしゃるらしく、
怪獣を倒す話でも悪の秘密結社を倒す話でもない、ナウシカという女の子が戦争に巻き込まれて
理想と現実の狭間を生きて世界の真実に辿り着いてみんながその姿を見て変わっていくものだと。
当時の漫画作品でもああいうヒロイン像は珍しい、強くてかっこいいしかわいい、包容力があるキャラクターで
宙乗りは初めてだったそうですが「よく皆様こんなものを何十回もやるなあ」と思ったと(笑)。
落ちないと信じているというか信じないとできない、スタッフとの信頼関係や細かい微調整が大切とおっしゃって
「宙乗りが最後にあるのはポイントなので、楽しんでもらうギミックで、恐れず楽しくやった」そうです。
あと今回はサブタイからクシャナがメインになると思ってたら最初はナウシカの出番の方が多いし
クシャナに立ち向かうナウシカなのかと思ってたら2人が柱になってるストーリーで、
それも面食らったみたいです。
ナウシカを表現するうえでも、原作みたいな服装は歌舞伎に存在しないので
女形としてどこに手があるのが美しいか、お姫様や娘や腰元だったら形があるけどその枠組みを外れるので
どうすればナウシカらしいかを、やりながら見つけていくしかなかったともおっしゃってました。
菊之丞さんと「これは正解がないんだよね」ってお話されたそうです。新作の難しさだなあ…。
「鳥の人にならないといけないのでがんばる」と意気込みをされてました。大丈夫だったよ!お疲れ様でした。
振付の菊之丞さんも「初演(2019年12月)が終わった直後くらいに色々な状況が変わって
激動の2年半を過ごして、ナウシカのメッセージが現状に符号することもあるし
歌舞伎の包容力やキャパシティが活かされたものになっている」とおっしゃってました。

ジブリの鈴木さんへのインタビューもありました。
ナウシカの物語には日本の時代劇の伝統が流れているという話を宮崎さんともしていて
歌舞伎はこの題材にすごく合っていると思ってらっしゃるそうです。
ナウシカとクシャナは「宮本武蔵と佐々木小次郎みたい」とも。なるほどなあ。
「クシャナを主人公にしたらどんなお芝居ができあがるんだろう、だって敵役ですよ。
敵役って目立つんですよ。得な役ですよね」ってニコニコおっしゃっていて本当そうだよなあってなりました。

そして、菊之助さん。
次の作品は何にしようか、自分が好きな作品を新作で作りたいと思ったのがナウシカ歌舞伎の始まりで
原作で描かれている人類が大事にしなければならない心と普遍性を歌舞伎と融合させたいということで
始まった企画とのこと。
今回の再演は丑之助くんとコーヒーを買いに行った帰りに鈴木さんとばったり会って
まだ何も決まってなかったのにナウシカを再演したいですと伝えたことがきっかけだったそうです。
(鈴木さんも「これはもうやらざるを得ないな」って思ったらしい)
初演から俳優を変えると物語が深まるということで今回は配役を一部変更したそうですが
演舞場公演で「ケチャを演じる米吉さんがとてもすばらしかった。心がけ、姿勢、教えを乞う心。
再演なら若い米吉さんにナウシカをやってもらいたい」ということでお願いしたそうです。
今回のクシャナ役について、「彼女は王の道を歩むべき人で優れているがゆえに命を狙われていて
自分の気持ちをひた隠しにしながら生きてきた人」という理解をされていて、
演舞場公演で七之助さんがとても素敵なクシャナを作り上げてくださったので
よりクシャナの内面を描くにはどうしたらいいかを考えて、
歌舞伎はメイクと衣裳が場面ごとに変わるのでクシャナの内面を衣裳で表現していったそうです。
王蟲の子の舞は演舞場公演よりも曲を伸ばして歌詞をつけて
ナウシカと心を通わせた王蟲がナウシカとどう対峙するかを表現したとのこと。
今回、王蟲の子役だった丑之助くんには「慈愛の心を持ってナウシカと接することを大事に演じてね」と伝えて
あとは本人も自分で考えてると思うのでお任せされたみたいです。
幼いナウシカ役の知世ちゃん、舞台に立つのが初めてなので
稽古場の雰囲気にのまれたり思うように演技ができなかったりしたようですが
「それは私の小さいときと同じ」とおっしゃっていました。
「稽古をしていくうちにほぐれて、初日は稽古の成果が出たんじゃないかというくらいよかったと思う」とのこと。
知世ちゃんも今後、菊之助さんの舞台に出演されるようになるのかな。楽しみです。

…待って、上の巻ってことは中の巻とか下の巻とかあるってことですよね?
まだ情報はないけど近いうちに上演されるのかな、見たいので待ってます。
あと今月の納涼歌舞伎も手塚治虫の新選組とか闇梅とかやじきたとか見たいものがいっぱいあるよ!
配信を待ちます。
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テーマ: 演劇 | ジャンル: 学問・文化・芸術

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