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ゆさな日々

猫・本・歴史・アートなど、好きなものやその日考えたことをそこはかとなく書きつくります。つれづれに絵や写真もあり。


文化の祭典その5。

  1. 2023/01/08(日) 23:50:57_
  2. 歴史
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
gosekku_1.jpg
東京国際フォーラムでやっていた
J-CULTURE FEST 2023「正月に出会う五節供の日本」に行ってきました。
京都の井筒企画さんと国際フォーラムが主催で、平安時代以降の日本文化の展示会です。
五節供についての等身大の衣裳や当時の貴重な資料、1/4スケールのジオラマ展示があって
装束の体験プログラム(要予約)などもありました。

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入口はこちら。
チケットをあらかじめ購入しておいて、検温と消毒をしてから中に入ります。マスクも必須。

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会場内すべて撮影可!!太っ腹です。
まっっっっっったく混んでなくてゆっくり見られました☆
真ん中にどーんとジオラマがあってまず目をひかれましたけど、後でゆっくり見ることにします。

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まずは五節供についての学びから。
人日(1月7日)の節供についての展示から順番に見ていきます。

以下、写真が多いのでたたんであります↓クリックで開きますのでどうぞ☆
 
 
 
gosekku_5.jpg
七草粥、小豆粥、箸台、舟盛羽盛、百人一首かるた、ぶりぶり、左義長羽子板。
中国の『荊楚歳時記』(6世紀頃)に正月7日を人日とし七種の菜で羹を作るとあり、
お正月に青菜を食べることで新春の精気を体に取り込むという考え方から
七草粥が始まったとされています。
小豆粥は同じく荊楚歳時記に冬至の日に赤豆粥を作って疫病を払うとあり始まったもの。
箸台は平安時代の結婚式で用いられた銀製のもので、雌雄の鶴がモチーフになっています。
エビを生きているように盛り付けた舟盛と調理した雉や鴨を生きているように盛り付けた羽盛。
藤原定家選出の百人一首、振り振り毬打につかう道具、
毬打の道具をお正月に燃やす行事「三毬打=左義長」を羽子板にしたもの。

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月次公事屏風。
年中行事を主題にした屏風で、御所周辺の行事が描かれています。

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続いて上巳(3月3日)の節供について。

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享保雛の等身大展示。
当初は有職故実に贅を競ったものですが、大型化が激しくなると
天保の改革により高さ八寸以下と定められたそうです。
こんなに大きい時期があったんですなあ、雛人形…。

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後ろ姿。

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上から享保雛、幕末古今雛、大正有職雛。
これは八寸以下と決められた時代の制作ですかね。

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貝合。
36個の蛤を使った神経衰弱ゲームです。

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天児、耳盃、犬筥、檜扇。
天児は生まれた子どもに魔がとりつくのを防ぐ人形で、かわいらしい姿に作られます。
耳盃は唐代の曲水の宴で羽觴の代わりに流されたもの。
犬筥は出産する妊婦の枕元にお守りとして置かれた安産祈願の張り子。
折り畳み式の扇は日本で考案されたもので、最初は檜の薄板を糸で綴っていたそうです。

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端午(5月5日)の節供について。

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騎射(武官束帯)。
5月5日に左右衛府武官が手結という騎射の競技会を行っており、
これが転じて流鏑馬になっていくそうで、そのときの衣裳です。

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後ろ姿。

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檜兜。
端午の節会に参加する貴族は冠に菖蒲の葉をつけていたそうです。
室町時代になると檜皮師たちが飾りものとして檜兜を制作するようになります。

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薬玉。
端午の節句に掛ける魔除けの飾りです。

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五月人形(腹巻・大鎧・胴丸)。
端午の節供は騎射など武芸に関する行事が行われていたためか、
次第に男の子の行事となり鎧兜や菖蒲刀を飾るようになっていったそうです。

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大袖。
平安時代の大鎧は小札という鉄片と紐で重ね綴じして作られています。
命を懸けるということで華やかさが求められたようです。

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七夕(7月7日)の節供について。

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乞巧奠のお供え。
裁縫や書画、歌舞音曲などの技芸向上を祈る儀式で飾られます。
盆の水に月を映し、梶の葉に短歌を書いて技芸上達を願いました。

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左右に火舎と蓮華、茄子・桃・大豆・干鯛・瓜・梨・大角豆、薄鮑の供物。

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染められた糸と織られた装束。

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梶の葉がつるされていた。

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織姫と彦星の等身大人形。
古代中国の歴史書に織女と牽牛という星の名がみられ、
そこから織姫と彦星伝説が始まったとされています。
なので唐風の衣裳です。

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索餅、吊香炉、天女錦織打敷。
中国から伝わった唐菓子の索餅、室内や牛車につるしたという吊香炉、
天女が機織りをするという伝説が重んじられ、仏壇などに飾る打敷。

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植物染料。
糸は、近代に化学染料が開発されるまでは植物から染めていました。草木染めですね。

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重陽(9月9日)の節供について。

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菊の着せ綿。
菊には不老長寿の効能があると古代中国では信じられており、
9月8日の夜に菊の花に綿をかぶせて9日の朝に朝露と菊の香りを写し取ります。

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女性たちは9日の朝に回収した綿で顔をぬぐうことがあったそうです。

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菊文御下賜。
後鳥羽上皇が菊好きだったため、その後継者は菊紋を使うようになりました。

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紅菊のかさね。
『山科家説色目抄』にみられるもので、表が紅で裏が青(緑色)ということで
紅の唐衣と青の表着でイメージしてみたとのこと。

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後ろ姿。

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いよいよジオラマを見学します!
まずは1月7日に行われた白馬節会です。
新春に春の色である青の馬(陽の獣とされる)を見て邪気を払うという中国の風習があり、
日本でも834年から行われるようになったそうです。
後に天暦の頃に白馬を見る儀式に変更されましたが、「白馬」と書いて「あおうま」と読む風習は残ったとか。

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舞台では舞姫が舞っています。

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引かれてくる馬を眺める天皇。

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お馬さん行列の一番後ろから見ていきます。

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ぐるりと回っている。

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ちょっと近づきます。白馬も黒馬もいるね。

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「こっちだよ」とか声が聞こえてきそう。

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見学する人たち。

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天皇の前を横切ります。武官がいっぱいいますね。

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行列の先頭。
白馬節会の数日前には叙位儀があり、その日に決定した位が白馬節会で授与されるそうです。
叙位の発表の日でもあるのですね。

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ジオラマの後ろ側も見られるようになっていました。

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女性たちと椅子。

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高御座。

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天皇を横から。

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お食事風景。

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バックヤード。女房たちによってお食事やお酒が運ばれていきます。

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そういえば後ろ姿を撮ってなかったなと思って。
装束の色や形も違えば背負っている武具も違ってきます。

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続いて上巳の節供・曲水の宴(3月3日)のジオラマ。

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元々は上巳の禊に関連した行事で、川辺で詩作を楽しみ酒宴をします。

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靴をちゃんとそろえて置いてるのえらい、かわいい。

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上流から羽觴(鳥の形をした盃)が目の前に泳いでくるまでに詩を作ります。
できあがったら羽觴をとってお酒を飲んでいいそうです。

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羽觴のアップ。かわいい。

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羽觴を運ぶ人。

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椅子に座っている人もいます。

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七言絶句かな。

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上流から羽觴を流している童子。

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バックヤード。

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3月の節供なので冠に桃の花をつけています。

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雅楽の三管が奏でる龍頭鷁首。
橙の衣裳の人が笙、赤の人が龍笛、黒の人が篳篥。

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雅楽を奏でる人たち。
左から龍笛、篳篥、太鼓、大太鼓。

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舞人たち。

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皆さんのお顔が見たかったんだけど角度的にここが限界でした。
これ以上正面を目指すと建物が邪魔して撮れない。。

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天皇が舞を見ています。

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お供え物。

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女性たちも御簾の内側から見学します。

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こういう何気ないショットを撮るのが好きなんですけど、この男性はどちらへ向かっているのかな。

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端午の節供(5月5日)の競べ馬。

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パカラッパカラッ。

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かっこいい!

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後ろ姿もかっこいいです。

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武官が見守ります。

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見物に来ている人たちもいる。

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夏の行事なので烏帽子も透けています。

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ずらりと並ぶと迫力があるね。

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御簾の内側の女性たち。

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内部が見えたのでパチリ。長い衣裳や几帳でちょっとごちゃごちゃしていて狭そう。

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こちらではお馬さんが逃げ出したようです。待て待て~。

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こちらのお馬さん、三浦耀山氏という仏師のかたの作品で
現在は京都にお住まいとのことですが埼玉県の御出身らしい。

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上げた廂に菖蒲の花が飾られています。
荊楚歳時記には蘭湯を浴び、蓬で作った人形を屋根にあげ、菖蒲の根を入れた酒を飲むことで
厄払いをするとあるそうです。

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薬玉を運ぶ女童。
旧暦5月は梅雨時でもあり悪月とされ、それを祓うために端午の節供が始まったとのことで
薬玉も厄除けなのでそういう祈りが込められているのかな。

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かわいい☆

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菖蒲のかさねが置かれています。

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七夕の節供(7月7日)の乞巧奠。

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布を縫う作業。

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布のひねりの作業。

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地直しの作業。

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布を裁断しているところ。

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布に砧を打って光沢を出すところ。

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防寒のための綿入れの作業。

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この人は何をしているのかと思ったら。

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削り氷や索餅などの甘い物の準備でした。氷には甘葛をかけてあるのかな。

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梶の葉に願い事を書いているようです。どんなことを書くのかな。

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火取香炉を用意しているところ。

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乞巧奠のお供え物。

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ミニチュアでしっかり作ってあります。おいしそう。

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琴もお供えして芸事の上達を祈ります。

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廂が上がっている。

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室外では女性たちが糸を染めていました。

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重陽の節供(9月9日)。

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この女性は着せ綿を顔につけようとしているのかな。

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女性の前に鏡があったので。

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この人は何をしているのかというと。

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菊酒を用意していました。
中国の菊慈童など菊にまつわる不老長寿伝説にあやかり、
菊のパワーをとりこむことで災いを避けようとしたのですね。

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菊から外した着せ綿を持ってきています。

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5月にかけた薬玉を几帳から外して、茱萸袋をかけます。
重陽の節供では茱萸(漢方薬)を赤い袋に入れて高いところに登ったり、柱にかけて魔除けとしました。

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女童たちが菊の花に綿をかぶせて着せ綿にしています。

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そういえば、と思って廊下の下をパチリ。
こういうアングルってなかなか撮れないですからね。

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物販も見てきました。

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伊勢神宮のおはらい町にある五十鈴茶屋から「五節供の和菓子」の販売がありました。
五節供にまつわるものを生菓子にしたものです。

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ということでゲット☆ パッケージもかわいいよ。

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七草おはぎ、草餅、菖蒲、索餅、着せ綿。
五節供の食べ物がこんなかわいい和菓子になるなんて!
またこういう展示会をぜひやってほしいです。
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