江戸時代中期、京都の絵師たち。
本日は連載をちょっとお休みして、春さんや石燕先生と同じ江戸中期に活躍していた
京都の絵師たちのお話をしようと思います。
(彼らが連載に直接からんでくるわけではないのですが、祐信の周辺を調べているうちに
すっかり楽しくなって描いた絵がたまってきたので、公開しちゃおうという企画です。。。)
連載の続きは次回記事から始めます~。
※クリックで大きくなります
↑江戸絵画のアヴァンギャルド、伊藤若冲(いとう じゃくちゅう)。(以前にも描きましたvvv)
錦小路の青物問屋「枡屋」の長男でしたが、40歳で家督を弟に譲って隠居し、
住居の庭に十数羽のニワトリを放って絵を描いていたといいます。
絵を始めた頃は狩野派を参考にしていたようですが、直接習いに行ったことはなくて
ほぼ独学で模写や写生をやりまくってあの境地に至ったらしいですね…どんだけ。
(この時代、絵を学ぶとなるとほとんどの子どもは狩野派のところへ習いに行かされる)
※クリックで大きくなります
…で、そんなことを考えているうちに描きたくなった狩野永伯(かのう えいはく)。
京狩野5代目当主。御所内裏の壁画や寺院の絵馬を描き、秘伝書なども制作していました。
春さんたちが活躍し始める頃は、もう晩年だったかな…。
徐々に力をなくしつつあった京都狩野家を、懸命に次世代へ繋ごうとした人です。
※クリックで大きくなります
左が曾我蕭白(そが しょうはく)、右は月岡雪鼎(つきおか せってい)。
ともに京都育ちで、京狩野4代目永敬の弟子高田敬輔に師事した人たち。
蕭白は京都の他に伊勢や播磨に放浪した人で、旅先に多くの作品を残しています。
若冲と並んでアヴァンギャルドと言われることの多い画風は、当時でも人気だったとのこと。
(NHKのでやっていた「男前列伝 曾我蕭白×ARATA」が忘れられない。
安養寺で「電気消してもらっていいですか」と言って窓からの光だけで
『達磨図』を見たARATAさんはすごいと思う)
雪鼎は浮世絵と日本画を描いていましたが、祐信からも強い影響を受け、
美人画や風俗絵本の作成に目覚めたらしいです。
※クリックで大きくなります
円山応挙(まるやま おうきょ)と長沢蘆雪(ながさわ ろせつ)。
写実を重んじるしっかり者の師匠(左)と、本能のままに描くエキセントリックな弟子(右)。
いたずら好きな蘆雪の生き様はあまりに奔放で、「マジですか」と突っ込みたくなること多々。
隻眼だったみたいですが、どっちの目かわかっていないので両目とも元気な頃を描きました。
「足のない幽霊」を日本で最初に描き始めたらしい応挙は、蕭白↑の3歳年下です。
…ちょっとそうは見えない感じに描いちゃったな…orz
※クリックで大きくなります
京都つながりで祐さん。略歴は連載の中で紹介しましたので、ここでは省きます。
思うのは弟子か、己の先か。
お江戸の絵師たちも魅力的な人がいっぱいいるので、そのうち紹介できたらいいな…。
f(^_^;)
京都の絵師たちのお話をしようと思います。
(彼らが連載に直接からんでくるわけではないのですが、祐信の周辺を調べているうちに
すっかり楽しくなって描いた絵がたまってきたので、公開しちゃおうという企画です。。。)
連載の続きは次回記事から始めます~。

↑江戸絵画のアヴァンギャルド、伊藤若冲(いとう じゃくちゅう)。(以前にも描きましたvvv)
錦小路の青物問屋「枡屋」の長男でしたが、40歳で家督を弟に譲って隠居し、
住居の庭に十数羽のニワトリを放って絵を描いていたといいます。
絵を始めた頃は狩野派を参考にしていたようですが、直接習いに行ったことはなくて
ほぼ独学で模写や写生をやりまくってあの境地に至ったらしいですね…どんだけ。
(この時代、絵を学ぶとなるとほとんどの子どもは狩野派のところへ習いに行かされる)

…で、そんなことを考えているうちに描きたくなった狩野永伯(かのう えいはく)。
京狩野5代目当主。御所内裏の壁画や寺院の絵馬を描き、秘伝書なども制作していました。
春さんたちが活躍し始める頃は、もう晩年だったかな…。
徐々に力をなくしつつあった京都狩野家を、懸命に次世代へ繋ごうとした人です。

左が曾我蕭白(そが しょうはく)、右は月岡雪鼎(つきおか せってい)。
ともに京都育ちで、京狩野4代目永敬の弟子高田敬輔に師事した人たち。
蕭白は京都の他に伊勢や播磨に放浪した人で、旅先に多くの作品を残しています。
若冲と並んでアヴァンギャルドと言われることの多い画風は、当時でも人気だったとのこと。
(NHKのでやっていた「男前列伝 曾我蕭白×ARATA」が忘れられない。
安養寺で「電気消してもらっていいですか」と言って窓からの光だけで
『達磨図』を見たARATAさんはすごいと思う)
雪鼎は浮世絵と日本画を描いていましたが、祐信からも強い影響を受け、
美人画や風俗絵本の作成に目覚めたらしいです。

円山応挙(まるやま おうきょ)と長沢蘆雪(ながさわ ろせつ)。
写実を重んじるしっかり者の師匠(左)と、本能のままに描くエキセントリックな弟子(右)。
いたずら好きな蘆雪の生き様はあまりに奔放で、「マジですか」と突っ込みたくなること多々。
隻眼だったみたいですが、どっちの目かわかっていないので両目とも元気な頃を描きました。
「足のない幽霊」を日本で最初に描き始めたらしい応挙は、蕭白↑の3歳年下です。
…ちょっとそうは見えない感じに描いちゃったな…orz

京都つながりで祐さん。略歴は連載の中で紹介しましたので、ここでは省きます。
思うのは弟子か、己の先か。
お江戸の絵師たちも魅力的な人がいっぱいいるので、そのうち紹介できたらいいな…。
f(^_^;)
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- 2010/11/16(火) 21:52:43 |
- URL |
- ぴゆう
- [ 編集 ]
好みはバッチリ若冲なんですねぇ。
あの繊細な線、気品溢れる鶏達。
油絵もいいですが、やはり日本画が好きだなぁ。
先人達に触れたような、すてきな肖像画ですね。
きゅんきゅんきゅんきゅんきゅん・・・・・・・・・。
- 2010/11/17(水) 00:13:13 |
- URL |
- kiyon
- [ 編集 ]
凄い破壊力でハートを射止め続ける、京都の絵師たち。
(いや・・それは、ゆささんの画力だよ、私)
私の住まいは、京都がすごく近いです♪
こんな方たちが、描き続けた土地に住んでるのかと思うと嬉しい。
それぞれに歩いきた人生も、描く世界観も違うのを感じます。
かっこいいい・・もう読みながら絵に目がいってしまって・・うう。
私も彼らを求め、京の街を歩いてみようかな・・。
新たな京を見つけられそうな気がしてきます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・伊藤若冲さんに、惚れそう(こらww)
- 2010/11/17(水) 15:30:54 |
- URL |
- 水聖
- [ 編集 ]
浮世絵の世界って本当に華やかだったのですねえ、勉強になります。伊藤若冲さん、かっこいいです!
そ、そして!祐さん描いてくださってありがとうございます。もうお会いできないものとあきらめておりましたのに。たいへん幸福です^^
Re: タイトルなし
- 2010/11/17(水) 22:29:38 |
- URL |
- ゆさ
- [ 編集 ]
欲張っていっぱい描いてみました(笑)みんな大好きなので。。。
江戸時代の京都は日本画家があれよあれよと出現していて楽しい~vvv
わたしも若冲は大好きです。
線がこれでもかと細いですよね。そしてやっぱり、群鶏図は絶品です☆
日本画は油絵とは違うオーラがあって、圧倒されますよね!
しみじみと深く心に染みこむ感じがします。
Re: きゅんきゅんきゅんきゅんきゅん・・・・・・・・・。
- 2010/11/17(水) 22:31:34 |
- URL |
- ゆさ
- [ 編集 ]
ひゃあ、大丈夫ですかっ落ち着いてください~~~!!ヽ(゚□゚;;)ノ
そんなに破壊力のある絵を描いたつもりは(汗)。
感激です!あ、いや違う、大変失礼しましたお許しを。ん?これも違うかなぁどうしよう。
> 私の住まいは、京都がすごく近いです♪
わあ、うらやましいです(^▽^)。京都は日本文化の宝庫ですよね~。
地元出身者に芸術家がいると、すっごく嬉しくなりますよね!
蕭白と雪鼎は、同じ師匠に学んでいても画風が全然違って面白いです☆
応挙と蘆雪も師弟関係ですが、やっぱり全然違う絵を描くし。
いつか彼らのお墓参りをするのが夢です(^ ^)。
kiyonさんのおっしゃるように、京都が全然違う目で見られそうですものね。
若冲のお墓はひとつじゃないから、制覇するのが大変かも(^ ^;)。
Re: 京
- 2010/11/17(水) 22:33:42 |
- URL |
- ゆさ
- [ 編集 ]
京都の芸術家たちは高尚だったり型破りだったり、面白いですよね。
わたしも若冲は大好きです!それにしても彼、人気あるなぁ~。
がんばれ他の絵師!!(笑)
絵金さん!あれ、金蔵さんでしたっけ?
お恥ずかしいですが、彼についてはお名前と、作品を画集で2、3見て存じ上げているだけです(^ ^;)。
とても鮮やかな役者絵で、迫力のある色遣いに圧倒されたものでした。
河鍋暁斎や月岡芳年を連想させるなぁと思いました。同じ幕末の人だからかもしれませんが。
Re: タイトルなし
- 2010/11/17(水) 22:47:51 |
- URL |
- ゆさ
- [ 編集 ]
ありがとうございます~~☆
色々調べていたら楽しくなって、気がついたらいっぱい描きためていました(笑)。
あの時代に活躍した日本画家ってほとんど京都の出身なんですよね~。
さすがだなぁ華やかだなぁ、京都!
そして、祐さんを喜んでくださって嬉しいです!!ありがとうございます。
よろしければお持ち帰りくださいませっほとんど水聖さんのために描きましたので(笑)。
今後もちょこちょこ描きたいと思っています(^▽^)ゝ
Re: タイトルなし
- 2010/11/17(水) 22:53:02 |
- URL |
- ゆさ
- [ 編集 ]
ありがとうございまーーす!!
この時代の京都絵師メンバーはとっても豪華ですvvv調べるの楽しい~うはー!
若冲の人気の高さにビックリしております。。。さすがだーーー!!
「動物好き」の一言はするりと出てきました(笑)指摘してくださって嬉しいです☆
若冲といえば動物絵のイメージがあります。
あれだけの絵は、よほど動物が好きじゃないと描けないでしょうね~。
好きで楽しんで描かれた絵は、見る側も楽しくしてくれますよねvvv
Re: 月岡雪鼎がいたなんて!
- 2012/05/06(日) 00:16:13 |
- URL |
- ゆさ
- [ 編集 ]
色々見てくださってありがとうございます☆
雪鼎もご存知ですか!
ひゃー美形ですかっありがとうございます!!
蕭白は雪鼎の弟弟子なのですよねぇステキ設定ですよね(設定言うな)
えっ雪鼎って芳年につながるんですか…!?知らなかったです。
祐信の影響を色濃く受けている人ですが、祐信の描く色気とはやっぱり違う色気のある絵を描きますよね。
わりと古典をモチーフに描いていることも多いし。
春画は祐信や雪鼎に限らず絵師なら誰でも描いているので、探せば色々出てくると思いますよ~。
絵解きとかもできて楽しいジャンルです♪
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