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飲めや歌え。※クリックで大きくなります
鈴木春信の周辺事情その46(ラスト)。45はこちら
1765年2月初旬。
錦絵一般販売のお祝いと題して、湯島天神の梅見にやって来た春さんたちです。
源内「おれぁ、春ちゃんは絶対やりきると思ってたよ。ほんとさ。そしたら、ほんとにやりやがった!」
江漢「先生、信じてたのかないのか、どっちっすか」
源内「おれぁね、春ちゃんはやるって思ってた。そしたらさ」
江漢「あー、もういいです!!」
甘酒をサカナにご機嫌な源さん。子鬼くんたちもご機嫌、外野もご機嫌、江ちゃんも何だかんだでご機嫌です。

白梅の下で。※クリックで大きくなります
青空の下で語る絵師2人。
春信「明日から忙しくなるから、しばらく会いに来られなくなるんだけど」
石燕「結構なこった」
春信「石ちゃんも忙しい?」
石燕「まぁな」
春信「弟子、とったもんね」
石燕「ああ」
春信「少しは教えてあげな~。せっかく石ちゃんの技を受けてくれるんだから」
石燕「ばかやろう。んなものは弟子が勝手に盗んでいくもんだ」

青年から弟子へ。弟子から師匠へ。師匠から大家へ。
数十年で、2人の立場もずいぶん変わりました。
春さんの周辺は、今後もこんな感じで、ゆるりと時が流れていきます。

こののち、鈴木春信門下からは司馬江漢や磯田湖龍斎が、
鳥山石燕門下からは喜多川歌麿や恋川春町や歌川豊春や志水燕十らが輩出し、
多色摺が主流となった浮世絵業界は17世紀末~18世紀にかけて、黄金期を迎えます。

…が、それはまた別のお話なので、春さんのお話もここでおしまいです。
見てくださったすべての方に篤く御礼を申し上げます。本当にありがとうございました!!
m(_ _)m

彼らのイラストは、今後もちょこちょこ描いていきますので
その時は声をかけてやっていただけると嬉しいです。
後日、描きおろしを含む一気読みページを公開する予定です。
→公開しました!こちらです☆

また、シリーズ冒頭でも書いたことですが、
鈴木春信や鳥山石燕らは、日本史上に実在した人たちです。
史実にのっとって描いた部分もありますが、大部分はゆさの創作であり、
都合により変更した部分もあるということを、改めてお断りしておきます。


《参考文献》
・小林忠『浮世絵大系2 春信』 1975.9 集英社
・日本浮世絵協会『原色浮世絵大百科事典』全11巻 1980-1982 大修館書店
・中村真一郎・小林忠・佐伯順子・林美一『春信 美人画と艶本』 1992.7 新潮社
・高田衛監修『鳥山石燕 画図百鬼夜行』 1992.12 国書刊行会
・小林忠・大久保純一『浮世絵の鑑賞基礎知識』 1994.5 至文堂
・佐藤要人監修『図説浮世絵に見る江戸の歳時記』 1997.11 河出書房新社
・浅野秀剛・吉田伸之編集『浮世絵を読む1 春信』 1998.9 朝日新聞社
・藤島亥治郎・藤島幸彦『町屋点描』 1999.3 学芸出版社
・黒木喬『江戸の火事』 1999.12 同成社
・伊藤晴雨『江戸と東京 風俗野史』 2001.6 国書刊行会
・小林忠『江戸浮世絵を読む』 2002.4 ちくま新書
・長友千代治『江戸時代の図書流通』 2002.10 仏教大学通信教育部
・早川聞多『春信の春、江戸の春』 2002.10 文春新書
・原田信男編著『ヴィジュアル日本生活史 江戸の料理と食生活』 2004.6 小学館
・田辺昌子『浮世絵のことば案内』 2005.11 小学館
・小林忠監修『別冊太陽 浮世絵師列伝』 2006.1 平凡社
・岡田芳朗『江戸の絵暦』 2006.6 大修館書店
・大久保純一『カラー版 浮世絵』 2008.11 岩波新書
・石川英輔『実見 江戸の暮らし』 2009.12 講談社
ほか、雑誌論文数点、江戸東京博物館発行物、江東区深川江戸資料館発行物など
 
 
おわりにぽつぽつ。


終わった~。あー楽しかった。無事に終わって良かった。
ああ、もう、ほんとに、ほんとに、どうなっちゃうかと思った……。

正直、途中から描くのがしんどくて、目の前が真っ暗になったこともあった。
江戸時代が深すぎて、春さんたちの思いをちゃんと描けているのか自信がなくて
春さんたちがこの世界のどこにいるのかがわからなくなって
彼らを追いかけて追いかけてつかまえようと、なりふり構わず走る日々だった。

それでも、わたしが彼らに追いつくと、彼らは「やっと来たね」と笑って振り向いた。
お陰で何とか描いてこられた。

鈴木春信という人は、すごく牽引力のある人だった。ずっとわたしを引っ張ってくれた。
鳥山石燕がどんな時もどっしりと構えていてくれたから、お話の軸がブレずにすんだ。
西川祐信のおだやかさがあったから、お話の方向性が決まった。
平賀源内のあけっぴろげさに、何度助けられたかわからない。
司馬江漢がしっかりしていたから、お話にぴりっといい味が利いた。
遠藤五緑&湯本幸枝がチャキチャキしていたから、安心して仕事を任せられた。
そして無数の妖怪さんたちにも感謝を。あなたたちが石燕の側にいてくれて良かった。

みんながいたからここまで描けました。ここまで一緒に来られました。ありがとう。
時々、みんなに会いに行くから、また一緒に歩かせてください。
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美麗いただき物です!

童子と呼ぶはいかなる者ぞ。

comment iconコメント ( 8 )

お疲れさま~~

v-365お茶とv-369お菓子でも

ゆささんのお陰で浮世絵の世界がとても身近に感じる。
作者の思いが伝わってきて、とても楽しかったです。
歌舞伎を見ていたり、沢山の下絵に囲まれていたり、心に残るシーンが沢山あります。
小鬼達がわらわらと居る石燕師匠のお宅。
本当にお疲れさまでした。
ありがとうございます。

名前: ぴゆう [Edit] 2011-02-05 23:55

お疲れ様でした

楽しんで描いておいでのようにお見受けしておりましたが、ゆささんはそんなにも苦しんでいらしたのですね。こちらは拝見するたびに春さんの笑顔や周りの素敵な先生たちの温かさに癒されて、幸せな日々を過ごさせて頂きました。
絵の美しさ、人物の表情の優しさ、説明のきめ細やかさ、ゆささんのお人柄がにじみ出ていたように思います。
参考文献の多さに目がニンマリ。ついて行け私ゆささんにw
なんとなく憧れていた浮世絵、錦絵がとても身近になり、人生が豊かになりました。本当にありがとうございました。

名前: misia2009 [Edit] 2011-02-06 00:23

梅香る春陽の下で。

春信と石燕、先日引越しをしてきたお隣さんのように親近感を持ちながらお話を読み進めておりました。こちらにくることがなければ、お近づきになることも出来なかったお隣さん。そのきっかけをくださったのがゆささんの情熱と筆力です。その絵筆は確かに、「今」に引き継がれたのだと思います。
物語を書き進める上で大変なこともあったのですね。それだけ、自分の作品に思い入れがあるということ。それは登場人物たちも分かって振り返ってくれたのだと思うし、多くの読者にもそれが伝わったことと思います^^

しばらくはお話のことから離れて、自由に彼らとお話してみてはいかがでしょう^^(でもこっそり、書き下ろしを楽しみにしておりますヨ☆)

ゆささん、お疲れ様でした!

名前: kanayano [Edit] 2011-02-06 20:04

Re: タイトルなし

> ぴゆう様

うわあぁぁ~~~ぴゆうさあ~~~ん!早コメありがとうございます!!

> お茶とお菓子でも
ありがとうございますっ☆
連載終わっておなかペコペコなので、遠慮なくいただきますヽ(^▽^)ノ

ひゃあ、もったいないお言葉嬉しいです☆
わたしの絵で浮世絵を身近に感じていただいたなんて感激です!

> 歌舞伎を見ていたり、沢山の下絵に囲まれていたり
うおぉぉ覚えていてくださったのですね~~!!(号泣)
歌舞伎とか絵師の仕事とか、調べるのはとても楽しかったのですけど
いざ絵に起こすとなると色々難しくて…(^ ^;)でも、印象に残ってくださったのなら、嬉しいですvvv

こちらこそ、最後まで見て下さって、本当にありがとうございました☆

名前: ゆさ [Edit] 2011-02-06 23:22

Re: お疲れ様でした

> misia2009様

> ゆささんはそんなにも
あわわわ((((゚□゚;;))))いえその、決してそれだけじゃないのですあの!!
誤解させてしまったのでしたら大変申し訳ありません。。。
わたしの勉強不足が原因で、江戸時代の世の中がちゃんとつかめていなかった時期があっただけなのです。
描くの、とても楽しかったです。本当ですよ~~(焦)。
あわわわどうしよう、こんなん、今考えたら春さんたちにも申し訳なや……(もう遅い)
彼らを描いてて、とても楽しかったですっ楽しかったですよ!!(何回言うの ^ ^;)

うおぉそんな幸せな日々だなんて本当デスカ!!??
わたしの絵が誰かに幸せを与えられる日がくるなんて夢じゃないよねーーーっ!
描き手冥利につきます。ありがとうございます☆
> 参考文献
ひええそんなまだまだ足りてないですっわたしこそmisiaさんについていきたい!!

嬉しすぎるお言葉をたくさんいただいてこのまま舞い上がりそうです☆
帰ってこれるかな!!

最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました~~~☆

名前: ゆさ [Edit] 2011-02-06 23:29

Re: 梅香る春陽の下で。

> kanayano様

> 先日引越しをしてきたお隣さん
うっひゃあ~本当ですか!!そう思ってくださってすごく嬉しいです(^▽^)☆
ってか、春さんたちがお隣さんっていい響き!!(何ソレ)

彼らの絵は、今見ても美しいですよねvvv
わずか250年前に彼らが都内をうろついていたと思うと、やっぱりドキドキします~。

うぉ、ええとその、うまく言えてなくて申し訳ないのですが
大変でしたけど、楽しかったですよ~~描いている間中ずっと!(((゚□゚;)))アワワワ
実は江戸時代をちゃんと調べたのって初めてで、
最初から最後までほぼ絵師たちへの愛だけで連載していたものですから
勉強が足りなくて江戸時代をつかみきるのに苦労したっていう感じでして。。。
イカンですねっ叱ってください!(語るに落ちた)
なので、毎回、絵ができたときはホッとしました。もう~あなたたちここにいたのねって(笑)。

彼らとは今後も気楽に付き合っていきたいと思っていますvvv
そうですねっ自由にのんびり語りたいです☆そしてやっぱり江戸にタイムスリップしたい~!!
> 書き下ろし
ひゃあ、ありがとうございます!今月中には何とかしたいです。

読んでくださって、本当にありがとうございました~☆ヽ(^▽^)ノ

名前: ゆさ [Edit] 2011-02-06 23:42

お疲れさまー!楽しかったです^^
浮世絵は好きな絵を見ていただけだったので
絵師たちの事を身近に感じられて楽しかった♪
私はなんたってあの春さんが画中の人々に語りかけながら
描いていたシーンがホント好き。
持ち帰ってナデナデしたいくらい好き。
ゆささんの妖怪たちは可愛いなぁ^^
また時々会えるのですね。楽しみ。
・・・・なぜかmoreの先が読めないですorz
あれ~と思ってケータイでも見ても何も無い・・・orz
なぜだろう???PCレベルが低いのでわからないっす。残念~(><)

名前: *若葉* [Edit] 2011-02-07 13:21

Re: タイトルなし

> 若葉様

うわあぁぁ~~若葉さんっありがとうございましたぁ(;▽;)☆
いつも見てくださってコメントもくださって…!すごく励みになりました。
彼らのことを身近に感じてくださったなんて感激です!!

> 春さんが画中の人々に語りかけながら描いていたシーン
ひゃあ、ありがとうございますvvv
春信の絵はやさしさに溢れているので、彼ならきっと色々話しかけていたんじゃないかな…と
思ってああなりました。良かったです♪

妖怪さんたちにもコメントありがとうございますーーー!!
彼らがいると画面がとても元気になりました。お話の支えになってくれたと思ってますvvv
今後もたまに描きますよ~(^▽^)/

> moreの先
うおぉ、ごめんなさい!白文字で書いてあるのです。
ドラッグで反転すれば読めます。その、あまり楽しいことは書いてないのですが…(^ ^;)。
自分の勉強不足が原因であれやこれやという話で…。その、ごめんなさいっ!

名前: ゆさ [Edit] 2011-02-07 21:58

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