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夜の学校で妖怪退治。

2011.08.20 23:36|マンガ
連載当初からずっと追いかけていた『結界師』が、先日最終巻が発売されまして
あー本当に終わってしまったんだなぁと感慨深くなっているゆさです、こんばんわ。。

読み始めた当時は個人的に「一癖も二癖もあるけどそこが面白い」という印象だったのですが
読んでいくうちに「あーまた来たよvvv」とか「こういうの好きね(笑)」的な展開も含めながら
それでもラストには、やっぱりこんな世界は初めて見たなぁという感想がもてて
素敵なマンガだったと思います。
田辺イエロウ節をこれでもかと見せつけられた感じ(笑)。

コンセプトが妖怪退治マンガなので、全体を通して闇のシーンが多くて
きっと閉塞感を感じてもおかしくないのかもしれないけど、
田辺さんが描く闇はむしろ明るいというか、空気が澄み渡っているというか、
おどろおどろしい感じではなく深い川や海の底のような雰囲気があって
そこがとても印象深かったです。
で、その闇は地球の自転や妖怪の力や神様の力によって生じたもので
人がどうこうできるものではなかったりする。
(5巻で良守が無色沼から戻れなくなりかけた時や、
21巻で時音が重い決断をしなければならなかった時なんかは本気で背筋がぞくっとした)
その闇に対して、主人公ができることは本当に少ないのですけども、
主人公ができない、もしくは見落としている穴を周囲の人々がきっちり埋めているのも
このマンガのいいところだなぁと思います。

妖怪を囲むように結界を作って、結界を滅することで退治する、というのも
とても斬新で面白かったです。
物を持ち上げたり、足場を作って空に昇ってみたり、イニシャルGを囲んでみたりと
かなり実用的(?)な使い方ができるのが楽しくてわくわくしました。
(良守は過去に友達をさんざん結界ですっころばしたらしい ^ ^;)
話が進むにつれて、だんだん「結界」というよりは「空間」「世界」を構築し統べる話のように
なっていきましたけれども、
そもそも結界というものには「空間と空間に一線を引いて世界を区切る」
=「まったく別な2つの世界が創られる」という要素も含まれていますから
べつだん違和感はないわけで、
全体を通してみると空間や世界を創り出す人々を描く物語だったのだな…と、
読み終えたときに納得がいきました。

登場人物の内面が色々複雑で、人間関係もかなり複雑で
(というか最早しっちゃかめっちゃか)少し読んだだけではその人となりがつかめないのが
途中はもどかしく思うこともあったのですが、
よく考えたらそれってすごくリアリティのあることなんじゃないか…と
今になってみると思います。
主人公の良守にしても、ただ明るく勉強嫌いな男の子というだけではなく
大きな力を持つがゆえの、何をしでかすかわからない危うさみたいなものがあって
(田辺さんも最終巻後書きで「やたら周囲をヒヤヒヤさせるあんちくしょう」とおっしゃっている)
不敵に行動することもあれば、急に感傷的になってしぼんだりすることもあるから
結局最後までどういう子なのか一言で説明できなかったりする。
このへんは良守だけでなく、全登場人物がそういう感じ(つかみきれないという意味)なので
また最初から読み返してみたら違う発見があるかもしれませんから
そこもまた楽しみのひとつですね。

あと、だから何っていうわけじゃないんだけど
このマンガは家族にしろ恋人にしろ友達にしろ、人を恋うる気持ちの強い人が多いと思います。
その人の行動原理のほとんどが、大好きな誰かのためだったりする。
中でも最強なのはやっぱり守美子さんかな…。
個人的には、良守の時音への気持ちも、閃の限への嫉妬も、時守の宙心丸への愛情も
守美子さんの思いにはかなわないんじゃないかという気がしている。
(彼らの気持ちが弱いというわけではないです、念のため)
そしてそんな守美子さんを唯一理解できていたのは、父の繁守でも息子の良守でもなく
夫の修史さんなんだろう。

田辺さんの次回作はあるのかないのか、まだどこにも告知がないのでわからないのですが
また何か描いていただけるならぜひ読みたいものだ。


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鳥山石燕と子鬼マンガその7。6はこちら
なんだか石燕が幼稚園の先生みたいになってきました…どうしてこうなった。
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