リトル・プリンセス。
ここ何年か、高楼方子さんの本があまり出なくてシュンとしていたのですが、
『小公女』の翻訳をなさっていたと聞いて、本屋さんにすっとんで行って
とにもかくにもゲットしてだだっと読んだゆさです、こんばんは☆
というわけで、ものすごく久し振りに読みました、『小公女』。
ストーリーは大ざっぱには記憶していたのですが、
たぶん小学生のときに抄訳を、中学生のときに完訳を読んで以来なので
ほとんど初読に近い感じでした。
それでも、エミリーを買いに行く場面とか、フランス語で母親のことを説明するところ、
メルキセデクと仲良くなるくだりや、ラムダスとの会話、屋根裏部屋の変貌などの場面を読むと
頭のどこかにかろうじてこびりついていた記憶がぐいと引っ張り出されて
「ああ、こんな場面あったあった!」とテンションがあがらずにはいられません。
(子どもの頃に読んだ本を大人になってから読むと、しばしばこういう気持ちになりますが
あの妙な心地よさをどう説明したらいいのかは未だにわからない)
中でもエミリーを買いに行く場面は、同時に父親との別れが控えている切ない場面でもあり、
セーラの生涯の友が登場するところでもあって、かなり好きだったりします。
物語が始まるわくわく感がいっぱい詰まっている気がする。
アーメンガードがもうかわいくてたまらないです。
これほど萌える子だとは思っていませんでした。こんなに素敵な子だったのか。
ぽやんとした存在感と、天然記念物並の天然さにノックアウトされました。
屋根裏部屋に行ったセーラとなかなか会話ができなくなっていたけど、誤解が解けて
「んもぉセーラったら!」ってなじるところはキュンときます。最強。
(このあたりは高楼さんの翻訳の力だな…)
何かにつけておさげの髪をいじる仕草も愛くるしいです。
青い目で、髪をおさげに編んでいる、と書くとまるでアン・シャーリーですが
アーメンガードの髪は赤毛ではなく亜麻色なのですね。
そういえばセーラの髪が黒髪なのは覚えていましたが、目が緑色というのは気づいてなかったです。
(アニメ「世界名作劇場」のセーラも確かそうだったような)
あと、セーラがわりと空想家であるというのは何となく覚えていたのですけれども
アリスやアン・シャーリー並の想像力があるというのは
抄訳を読んでいた頃には気がつかなかったことなので、ちょっとびっくりしました。
(たぶん抄訳では省かれてしまっていたんだと思う)
屋根裏部屋でマリー・アントワネットやモンテ・クリストのことを考えているセーラは
鏡の中の自分に話しかけていたアンのようでもあったし、
アーメンガードのバスケットを待ちながら想像で晩餐会を企画するくだりは
アリスの「ねぇキティ、つもりっこしましょ」のセリフを連想させる気がします。
それともあれはバーネットの想像なのかな…。
(あ、でもエミリーに関する想像は、小さい頃に人形を持っていた人なら
誰でもやったことがあるのではないかなぁと思います。わたしもやりました)
高楼方子さんの書く文章は、いかにも真似できそうなシンプルなものでありながら
不思議な個性があっていいなぁと思っているのですが、
今回の翻訳でもその「高楼っぽさ」が随所に見られて、そこも良かったです。
特にセーラが想像時にやるもったいぶった言い回しは、
メロンあめとかトランプおじさんみたいな感じが個人的にしました。
(そして屋根裏部屋に追いやられたとき、懸命に自分を奮い立たせようとするセーラは
フー子か爽子のようだと思った)
本日のお絵かき↓
※クリックで大きくなります
右から小野道風、好古、美材。兄弟&いとこ同士な3人です。
前回記事に書いた、東博でみた道風の書があまりにステキだったので描いてみました。
道風が笑顔なのは、たぶん書き初めのための墨擦りがものすごくうまくいったからかもしれない。
美材「ヨッシー、あの道っちゃん、どうなってるの」
好古「なんかいい墨、擦れたらしいぞ」
美材「へえ」
なんて。。。
*ブログ内のイラスト記事一覧はこちらです*
『小公女』の翻訳をなさっていたと聞いて、本屋さんにすっとんで行って
とにもかくにもゲットしてだだっと読んだゆさです、こんばんは☆
というわけで、ものすごく久し振りに読みました、『小公女』。
ストーリーは大ざっぱには記憶していたのですが、
たぶん小学生のときに抄訳を、中学生のときに完訳を読んで以来なので
ほとんど初読に近い感じでした。
それでも、エミリーを買いに行く場面とか、フランス語で母親のことを説明するところ、
メルキセデクと仲良くなるくだりや、ラムダスとの会話、屋根裏部屋の変貌などの場面を読むと
頭のどこかにかろうじてこびりついていた記憶がぐいと引っ張り出されて
「ああ、こんな場面あったあった!」とテンションがあがらずにはいられません。
(子どもの頃に読んだ本を大人になってから読むと、しばしばこういう気持ちになりますが
あの妙な心地よさをどう説明したらいいのかは未だにわからない)
中でもエミリーを買いに行く場面は、同時に父親との別れが控えている切ない場面でもあり、
セーラの生涯の友が登場するところでもあって、かなり好きだったりします。
物語が始まるわくわく感がいっぱい詰まっている気がする。
アーメンガードがもうかわいくてたまらないです。
これほど萌える子だとは思っていませんでした。こんなに素敵な子だったのか。
ぽやんとした存在感と、天然記念物並の天然さにノックアウトされました。
屋根裏部屋に行ったセーラとなかなか会話ができなくなっていたけど、誤解が解けて
「んもぉセーラったら!」ってなじるところはキュンときます。最強。
(このあたりは高楼さんの翻訳の力だな…)
何かにつけておさげの髪をいじる仕草も愛くるしいです。
青い目で、髪をおさげに編んでいる、と書くとまるでアン・シャーリーですが
アーメンガードの髪は赤毛ではなく亜麻色なのですね。
そういえばセーラの髪が黒髪なのは覚えていましたが、目が緑色というのは気づいてなかったです。
(アニメ「世界名作劇場」のセーラも確かそうだったような)
あと、セーラがわりと空想家であるというのは何となく覚えていたのですけれども
アリスやアン・シャーリー並の想像力があるというのは
抄訳を読んでいた頃には気がつかなかったことなので、ちょっとびっくりしました。
(たぶん抄訳では省かれてしまっていたんだと思う)
屋根裏部屋でマリー・アントワネットやモンテ・クリストのことを考えているセーラは
鏡の中の自分に話しかけていたアンのようでもあったし、
アーメンガードのバスケットを待ちながら想像で晩餐会を企画するくだりは
アリスの「ねぇキティ、つもりっこしましょ」のセリフを連想させる気がします。
それともあれはバーネットの想像なのかな…。
(あ、でもエミリーに関する想像は、小さい頃に人形を持っていた人なら
誰でもやったことがあるのではないかなぁと思います。わたしもやりました)
高楼方子さんの書く文章は、いかにも真似できそうなシンプルなものでありながら
不思議な個性があっていいなぁと思っているのですが、
今回の翻訳でもその「高楼っぽさ」が随所に見られて、そこも良かったです。
特にセーラが想像時にやるもったいぶった言い回しは、
メロンあめとかトランプおじさんみたいな感じが個人的にしました。
(そして屋根裏部屋に追いやられたとき、懸命に自分を奮い立たせようとするセーラは
フー子か爽子のようだと思った)
本日のお絵かき↓

右から小野道風、好古、美材。兄弟&いとこ同士な3人です。
前回記事に書いた、東博でみた道風の書があまりにステキだったので描いてみました。
道風が笑顔なのは、たぶん書き初めのための墨擦りがものすごくうまくいったからかもしれない。
美材「ヨッシー、あの道っちゃん、どうなってるの」
好古「なんかいい墨、擦れたらしいぞ」
美材「へえ」
なんて。。。
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- 2012/01/10(火) 18:32:04 |
- URL |
- 桐月きらり
- [ 編集 ]
のんびりまったりな桐月きらりでございます。
今年もぜひよろしくお願いいたします。
ゆささまの記事を読ませていただいて、私、セーラのアニメは見てたけど、原作は読んでないことを知りました。
バーネットのものは秘密の花園しか読んでいませんので、原作、読んでみようかしらと思ってしまいました。ゆささまの記事は、本当に本好き心を気持ちよくくすぐって下さるので(*^^*)
できればお薦めの翻訳者様のご本を読みたいです。
私、洋書和訳ものって読むの大好きなのですが(ミステリばかりです)、翻訳家様で、本当に雰囲気かわると思います。
文章の入りやすさから、時には作品の空気まで。それがいいことなのかどうなのかはわからないですが、
そこも含めて翻訳されたものが好きだったりします。そして、同時にこの本の原文も読んでみたい!
と、激しく思ったり。しかし、英文などどんだけ高い壁なのという感じですので無理なのですけれども。
イラストの、いい墨が擦れてご機嫌の小野道風さんのはしゃぎっぷりがかわいくて、この墨で何描こうかなとわくわくされているのがすごくこちらまでうれしくなってしまいます☆
Re: タイトルなし
- 2012/01/11(水) 01:05:34 |
- URL |
- ゆさ
- [ 編集 ]
あけましておめでとうございます~☆
今年もお越しいただきありがとうございます♪
あ(゚▽゚)わたし実はセーラのアニメ見てないんです…。
すごく評判いいですよね、あれ!
再放送で少しだけ見たのですが、いつかまとめて見たいと思っています。
> 秘密の花園
ああ、大好きです!
メアリとコリンも好きですが、わたしはディコンとマーサが一番好きだったりしますvvv
あの姉弟を見ていると元気になれます☆
セーラの原作、読んでみると色々発見があって楽しいですよ~ぜひぜひ。
高楼さんの翻訳は読みやすいので個人的にオススメです☆
> 翻訳家様で、本当に雰囲気かわると思います。
わかります(・w・)。
アンデルセン童話とか星の王子様とかシャーロック・ホームズとか、
本当に翻訳者それぞれで全然違いますし、翻訳された時代が違うとそれだけで別物です(笑)。
でも、桐月様のおっしゃるとおりそこが醍醐味だと思います。
自分にぴったりな翻訳を見つけると嬉しくなりますしね(*^ ^*)。
> 原文
同じく!
原文でないと味わえない雰囲気ってありますね。
しかしわたしの英語力は果てしなく残念なので、途方もない夢ですが(^ ^;)。
> 小野道風
ありがとうございます~♪
東博で見てきた彼の書が、まじめながらもすごく楽しそうに見えたのでこんな絵になりました。
嬉しくなっていただけて、わたしも嬉しいです☆
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