崇徳院と旅する平安時代。
昨夜、新宿ロフトプラスワンの「平清盛ナイト-清盛と旅する平安時代」に参加してきました(^∀^)♪
大河ドラマ『平清盛』で時代考証を担当されている本郷和人先生と、
崇徳上皇を演じられている井浦新さんのトークライブです~☆
いやーもう冗談抜きで本当に本当に楽しかった!!参加して良かった!!
タイトル的にもっとこう、知的興奮をかきたてられるような硬派なイベントかと思っていたら
全然そんなことはなく(笑)、
最初から最後までクライマックスというか、ハイレベルでディープで、時にあさっての方向へぶっとんで
噛み砕かれてるけど含蓄があって、非常に勉強になる、
そんなお話がぽんぽん飛び出してきてめちゃめちゃ楽しんで聴いていました。
こんなに内容の濃いトークライブ初めてですよ…超満足。ぜひ第2弾を企画して欲しいです。
司会のいそべみゆきさんが、いちいちツボをついたすばらしい進行力でぐいぐい進めてくれて
聞き飽きることがありませんでした。
(「凄まじかったですよね、ローリング崇徳!」の指摘は全員が笑いつつも首肯していた)
しかも時間が経つにつれ夜も更けて、新宿の地下であることも手伝ってか
トークがどんどんヒートアップ!!
お陰で時間を忘れて楽しめました(*´∀`*)。
(ってか、あまりにぎっしり詰まった内容だったために途中から脳のスペックが追いつかず、
1日経った今もまだ混乱なうです。
まとまりのない記事になってたら生暖かい目でスルーしてやってください)
本郷先生がとても面白い方だというのは事前にtwitterで知ってはいたのですが
実際に目の前でお話を聞くと、語りの面白さがダイレクトに伝わってきて
ものすごく楽しめました。常に店内に笑い声が溢れていました。
大学の教授で場慣れしていることもあるのでしょうけれど、トークが本当にうまいです!
久し振りに大学で講義を聴いている気分でした。
いきなり「はぁ~…イケメンなんてみんな死ねばいいのに☆キラッ」とか、
どこかの動画サイトとか掲示板みたいなノリで笑わせてくれたり、
かと思えば「清盛のいいところは一族を殺していないところ。
頼朝も信長も政宗もみんな弟を殺しているのに、清盛は一族も家来も大事にしていたんです。
育った環境の良さもあるのでしょうね」
「大河で源氏も平氏も弓の練習をするシーンがありますが、
当時の武士は弓と馬に長けていること、そして力が強いことが最も重要でした。
なので、源為朝のような人は武士の中の武士と呼ばれていました。
(為朝は5人がかりで弦を張った大弓を使いこなしたと言われる人です)
義経が屋島の戦のとき、海に落とした弓を死にものぐるいで拾いに行きますけど
あれは、義経は体が小さく大弓が使えなかったので、落とした弓が彼のものだとわかると
こんな小さな弓しか使えないのかと敵に侮られてしまう。武士のプライドですね」などなど
凛々しく歴史を語るときはやはり研究者の顔をしていらっしゃいました。
うおおお研究者かっこいい…!
あと、ライブの参加者全員に飲み物おごってくださいました!
お言葉に甘えてドリンクいただいてきました。ごちそうさまですー☆
先生と井浦さんは、一応、現場で顔を合わせたことはあるそうですが
面と向かってきちんとお話をするのは今回が初めてだったらしいです。
先生が現場に行くと、井浦さんはすでに衣装を着て完全に崇徳上皇になりきっていて
声がかけられなかったのだとか。。
なので、今回はお話ができてとても楽しそうでした。
(というか先生のお話が間近で聞けて一番嬉しそうだったのは井浦さんだったような)
井浦さんが登場したときに、いそべさんが「せっかくですから」と言って
彼女の号令で店内にいる女子全員で「上皇さまー!!」って叫びました(笑)。
ご本人は苦笑していらっしゃいましたけども(笑)。
気さくで落ち着いた方でした。そして緊張されているのがびんびん伝わってきた(笑)。
井浦さんは、今回の大河で崇徳上皇を演じる以前から
崇徳院のことが個人的に気になっていたらしいのですが、
(歌川国芳の浮世絵に描かれた崇徳院を見て「どうしてこうなった」と衝撃を受けたとか)
大河の撮影に入るにあたって讃岐を旅行なさってきたそうで、
スライドで写真を見せてくれてひとつひとつ解説してくださいました。
司会のいそべさんも「この方はガチです!」とおっしゃっていましたけども、
解説も写真の腕前もマジでガチすぎて素晴らしかったです!
何というか、場所のチョイスや写真の構図が何もかも前衛的で、引き込まれそうだった。
崇徳院の話になるともろに饒舌になる井浦さん、かわいかったです。
これは相当な歴史好きとみた☆
東北や九州や北海道や和歌山や京都の、歴史的な場所をたくさん旅行なさっているそうですし。
というか、香川の、崇徳たんゆかりの場所の多さにビビリました。。
な、何箇所あるの…!!??
坂出港、高屋神社、血ノ宮、白峰御陵、十三重石塔、青梅神社…まだいくつかあったと思う。
地元では「天皇さん」と、さん付けで呼ばれて親しまれているみたいです。いいなあ。
わたしの中では、香川は平賀源内の国というイメージが強かったのですが
今後は崇徳院のイメージもつきそうです。
撮影現場のお話もありました。
崇徳上皇のいる現場では常にお香が焚かれているとか(宮中だから)、
先日はコーンスターチの洗礼を受けたとか(乱とかあるから)、
西行との例のシーンはリハーサルを重ねていくうちにああなったとか(「友情」だそうです)、
大河ファンにはたまらない話題ばかりでした。
あと井浦さんは源為朝の大ファンだとかで、彼が初登場するシーンの撮影では
為朝役の橋本さんが武装して出てきたときに口をあんぐり開けて
「キターーーーー!」と大ハッスルして「ファンなんです!!」って駆け寄ったそうです。。
(橋本さんの反応はつれないものだったそうですが(^ ^;))
で、それを聞いた本郷先生が
「ぜひ大河で為朝やりましょう!井浦新主演で、考証は僕がやります。
井浦さんがやるときっと優しい為朝になりますね。橋本さんはWゼータですけど☆」なんて
結構まじめな顔でおっしゃっていてやっぱり会場に笑いが起きました。
この先生ほんと面白いなあ!
ライブの後半から大河ドラマの磯プロデューサーが途中参加されて、
撮影話や会場からの質問に答えるコーナーもありました。
と言っても、ほとんどが史実を問う内容でしたので
大部分は本郷先生が答えていらっしゃいましたけれども。。
「フィクションとノンフィクションをどういう割合で考えているか」という質問に対しては
磯さんが「難しい」と前置きしたうえで
「歴代大河の中でも『清盛』の時代考証はかなりしっかりしている」「脚本がとにかくすばらしい」
「ドラマとしての面白さも追求したいので、そういうさじ加減は必要」とおっしゃって
あーなんか言いたいことめちゃくちゃわかるって思いました…。
記録として史実がしっかり残っていれば別だけど、
中には説話とぐっちゃぐっちゃに混ざって世間に浸透している部分もあるので
どこでバランスをとるかはとても難しいことです。
たとえば今回は清盛が落胤であるという設定がそれに当たるわけですが、
ドラマの展開を考えてそこは嘘をつくけど、当時の京都の様子とか
人々の衣装や食事や儀式といった部分はとにかくきっちり考証入れて作る、となったとか。
そういえば「画面の汚れについて意見があったけど、みんな綺麗な平安見たかった?」と
逆に質問が投げかけられましたが、誰一人手を挙げませんでした。。
ってか、そうじゃなかったらみんなここに来てないですって(^ ^;)。
他にも先生たちが色んなことを次から次へとぶっちゃけてくださって
最後までエンジン全開&フルスロットルなイベントだったのですが、
長くなるうえにきりがないのでこのへんでやめにします。
もういい加減言いすぎな気もしますが、めっちゃくちゃ楽しかった!!参加して良かった☆
ドラマのネタバレもいっぱい聞いてしまったので、
今後もドラマを追いかけながら楽しみに待とうと思います。
そういえば井浦さんは来月公開の映画で三島由紀夫を演じているそうですが、
三島という役がここまでハマりそうな人もあんまりいないんじゃないかと思う。
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歌人シリーズ19。18はこちら。
友則「はい、これ」
友則が貫之に渡したのは、歌人の大江千里がまとめた『句題和歌』(千里私家集)でした。
たちまち貫之の顔が輝きます。
貫之「えっ!おま、これ…」
友則「貫之が読みたいかなーって。どう?」
貫之「ありがとう!おれ、これ読みたかったんだ。どこで手に入れた?」
友則「大江の五位がね、この間、帝に献上する前にいくつか写したらしくて、そのひとつだって」
貫之「もらったのか?」
友則「うん。書き損じとかあるけど気にならなければ、どうぞって」
貫之「そうか…すげぇな、献上とか」
友則「御書所にも何冊か納本されるみたいだよ」
貫之「だろうなあ。あーいーなぁ、御書所で仕事してぇー」
牡丹「つらゆき、本好きだもんねぇ。いつか働けるといいね」
御書所は宮中の公文書や記録などの書籍を所蔵・管理する場所で、いわゆる図書館です。
文章生など、主に漢詩文にすぐれた人が働いていました。
大河ドラマ『平清盛』で時代考証を担当されている本郷和人先生と、
崇徳上皇を演じられている井浦新さんのトークライブです~☆
いやーもう冗談抜きで本当に本当に楽しかった!!参加して良かった!!
タイトル的にもっとこう、知的興奮をかきたてられるような硬派なイベントかと思っていたら
全然そんなことはなく(笑)、
最初から最後までクライマックスというか、ハイレベルでディープで、時にあさっての方向へぶっとんで
噛み砕かれてるけど含蓄があって、非常に勉強になる、
そんなお話がぽんぽん飛び出してきてめちゃめちゃ楽しんで聴いていました。
こんなに内容の濃いトークライブ初めてですよ…超満足。ぜひ第2弾を企画して欲しいです。
司会のいそべみゆきさんが、いちいちツボをついたすばらしい進行力でぐいぐい進めてくれて
聞き飽きることがありませんでした。
(「凄まじかったですよね、ローリング崇徳!」の指摘は全員が笑いつつも首肯していた)
しかも時間が経つにつれ夜も更けて、新宿の地下であることも手伝ってか
トークがどんどんヒートアップ!!
お陰で時間を忘れて楽しめました(*´∀`*)。
(ってか、あまりにぎっしり詰まった内容だったために途中から脳のスペックが追いつかず、
1日経った今もまだ混乱なうです。
まとまりのない記事になってたら生暖かい目でスルーしてやってください)
本郷先生がとても面白い方だというのは事前にtwitterで知ってはいたのですが
実際に目の前でお話を聞くと、語りの面白さがダイレクトに伝わってきて
ものすごく楽しめました。常に店内に笑い声が溢れていました。
大学の教授で場慣れしていることもあるのでしょうけれど、トークが本当にうまいです!
久し振りに大学で講義を聴いている気分でした。
いきなり「はぁ~…イケメンなんてみんな死ねばいいのに☆キラッ」とか、
どこかの動画サイトとか掲示板みたいなノリで笑わせてくれたり、
かと思えば「清盛のいいところは一族を殺していないところ。
頼朝も信長も政宗もみんな弟を殺しているのに、清盛は一族も家来も大事にしていたんです。
育った環境の良さもあるのでしょうね」
「大河で源氏も平氏も弓の練習をするシーンがありますが、
当時の武士は弓と馬に長けていること、そして力が強いことが最も重要でした。
なので、源為朝のような人は武士の中の武士と呼ばれていました。
(為朝は5人がかりで弦を張った大弓を使いこなしたと言われる人です)
義経が屋島の戦のとき、海に落とした弓を死にものぐるいで拾いに行きますけど
あれは、義経は体が小さく大弓が使えなかったので、落とした弓が彼のものだとわかると
こんな小さな弓しか使えないのかと敵に侮られてしまう。武士のプライドですね」などなど
凛々しく歴史を語るときはやはり研究者の顔をしていらっしゃいました。
うおおお研究者かっこいい…!
あと、ライブの参加者全員に飲み物おごってくださいました!
お言葉に甘えてドリンクいただいてきました。ごちそうさまですー☆
先生と井浦さんは、一応、現場で顔を合わせたことはあるそうですが
面と向かってきちんとお話をするのは今回が初めてだったらしいです。
先生が現場に行くと、井浦さんはすでに衣装を着て完全に崇徳上皇になりきっていて
声がかけられなかったのだとか。。
なので、今回はお話ができてとても楽しそうでした。
(というか先生のお話が間近で聞けて一番嬉しそうだったのは井浦さんだったような)
井浦さんが登場したときに、いそべさんが「せっかくですから」と言って
彼女の号令で店内にいる女子全員で「上皇さまー!!」って叫びました(笑)。
ご本人は苦笑していらっしゃいましたけども(笑)。
気さくで落ち着いた方でした。そして緊張されているのがびんびん伝わってきた(笑)。
井浦さんは、今回の大河で崇徳上皇を演じる以前から
崇徳院のことが個人的に気になっていたらしいのですが、
(歌川国芳の浮世絵に描かれた崇徳院を見て「どうしてこうなった」と衝撃を受けたとか)
大河の撮影に入るにあたって讃岐を旅行なさってきたそうで、
スライドで写真を見せてくれてひとつひとつ解説してくださいました。
司会のいそべさんも「この方はガチです!」とおっしゃっていましたけども、
解説も写真の腕前もマジでガチすぎて素晴らしかったです!
何というか、場所のチョイスや写真の構図が何もかも前衛的で、引き込まれそうだった。
崇徳院の話になるともろに饒舌になる井浦さん、かわいかったです。
これは相当な歴史好きとみた☆
東北や九州や北海道や和歌山や京都の、歴史的な場所をたくさん旅行なさっているそうですし。
というか、香川の、崇徳たんゆかりの場所の多さにビビリました。。
な、何箇所あるの…!!??
坂出港、高屋神社、血ノ宮、白峰御陵、十三重石塔、青梅神社…まだいくつかあったと思う。
地元では「天皇さん」と、さん付けで呼ばれて親しまれているみたいです。いいなあ。
わたしの中では、香川は平賀源内の国というイメージが強かったのですが
今後は崇徳院のイメージもつきそうです。
撮影現場のお話もありました。
崇徳上皇のいる現場では常にお香が焚かれているとか(宮中だから)、
先日はコーンスターチの洗礼を受けたとか(乱とかあるから)、
西行との例のシーンはリハーサルを重ねていくうちにああなったとか(「友情」だそうです)、
大河ファンにはたまらない話題ばかりでした。
あと井浦さんは源為朝の大ファンだとかで、彼が初登場するシーンの撮影では
為朝役の橋本さんが武装して出てきたときに口をあんぐり開けて
「キターーーーー!」と大ハッスルして「ファンなんです!!」って駆け寄ったそうです。。
(橋本さんの反応はつれないものだったそうですが(^ ^;))
で、それを聞いた本郷先生が
「ぜひ大河で為朝やりましょう!井浦新主演で、考証は僕がやります。
井浦さんがやるときっと優しい為朝になりますね。橋本さんはWゼータですけど☆」なんて
結構まじめな顔でおっしゃっていてやっぱり会場に笑いが起きました。
この先生ほんと面白いなあ!
ライブの後半から大河ドラマの磯プロデューサーが途中参加されて、
撮影話や会場からの質問に答えるコーナーもありました。
と言っても、ほとんどが史実を問う内容でしたので
大部分は本郷先生が答えていらっしゃいましたけれども。。
「フィクションとノンフィクションをどういう割合で考えているか」という質問に対しては
磯さんが「難しい」と前置きしたうえで
「歴代大河の中でも『清盛』の時代考証はかなりしっかりしている」「脚本がとにかくすばらしい」
「ドラマとしての面白さも追求したいので、そういうさじ加減は必要」とおっしゃって
あーなんか言いたいことめちゃくちゃわかるって思いました…。
記録として史実がしっかり残っていれば別だけど、
中には説話とぐっちゃぐっちゃに混ざって世間に浸透している部分もあるので
どこでバランスをとるかはとても難しいことです。
たとえば今回は清盛が落胤であるという設定がそれに当たるわけですが、
ドラマの展開を考えてそこは嘘をつくけど、当時の京都の様子とか
人々の衣装や食事や儀式といった部分はとにかくきっちり考証入れて作る、となったとか。
そういえば「画面の汚れについて意見があったけど、みんな綺麗な平安見たかった?」と
逆に質問が投げかけられましたが、誰一人手を挙げませんでした。。
ってか、そうじゃなかったらみんなここに来てないですって(^ ^;)。
他にも先生たちが色んなことを次から次へとぶっちゃけてくださって
最後までエンジン全開&フルスロットルなイベントだったのですが、
長くなるうえにきりがないのでこのへんでやめにします。
もういい加減言いすぎな気もしますが、めっちゃくちゃ楽しかった!!参加して良かった☆
ドラマのネタバレもいっぱい聞いてしまったので、
今後もドラマを追いかけながら楽しみに待とうと思います。
そういえば井浦さんは来月公開の映画で三島由紀夫を演じているそうですが、
三島という役がここまでハマりそうな人もあんまりいないんじゃないかと思う。

歌人シリーズ19。18はこちら。
友則「はい、これ」
友則が貫之に渡したのは、歌人の大江千里がまとめた『句題和歌』(千里私家集)でした。
たちまち貫之の顔が輝きます。
貫之「えっ!おま、これ…」
友則「貫之が読みたいかなーって。どう?」
貫之「ありがとう!おれ、これ読みたかったんだ。どこで手に入れた?」
友則「大江の五位がね、この間、帝に献上する前にいくつか写したらしくて、そのひとつだって」
貫之「もらったのか?」
友則「うん。書き損じとかあるけど気にならなければ、どうぞって」
貫之「そうか…すげぇな、献上とか」
友則「御書所にも何冊か納本されるみたいだよ」
貫之「だろうなあ。あーいーなぁ、御書所で仕事してぇー」
牡丹「つらゆき、本好きだもんねぇ。いつか働けるといいね」
御書所は宮中の公文書や記録などの書籍を所蔵・管理する場所で、いわゆる図書館です。
文章生など、主に漢詩文にすぐれた人が働いていました。
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