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心のすみか。

2012.08.18 23:58|古典・歴史
scribo ergo sum」の八少女夕様と相互リンクさせていただくことになりました。
紹介記事はこちらです。どうぞどうぞ、よろしくお願いいたします☆

妹が帰省してきたので、恒例になっている「今日までに買った新刊を見せ合う会(主に漫画)」を
昨日から開催してがっぽり漫画漬けな休日だったのですけども、
わたしが買った群青さんの『まつるかみ』を妹がかなり気に入ったっぽくて
自分も買いたいと言いだしました。
トバ様がサンタクロースをする話と、指と引きかえに願いを叶える黒鬼の話がツボだったらしい。
異形の者が人を喰らう目的で近づいたのにいつしかそれができなくなる、というモチーフは
日本昔話や漫画にも割とみられるし、よくわかる気がするな…。
(そしてこの作品に限らずITANコミックスはハイレベルな作品が多いと思う)

日本の文化史の中の鬼ってあまり人を警戒しないというか、
むしろ警戒しているのは人の方じゃないかなという印象が個人的にはあります。
今昔物語集でも御伽草子集でも、雅な鬼や風流を愛する鬼はいるけど
(たまに、人に危害を加えたりぺろりと食べてしまう鬼もいるけど)
時々、人に対して余りにも無防備ではないかと思える描写がある。
羅城門の鬼は内裏に忍び込んで玄象を持ち出しちゃうし、
葉二つの鬼は自分から源博雅に声かけちゃうし、
瘤取りじいさんの鬼たちは、おじいさんの身元なんか全然気にしないでお祭に誘ってるし
桃太郎の鬼たちも、なんかあっさり島に攻め込まれたりしてるし。
酒呑童子を怖がったのは人で、一寸法師の鬼を怖がったのも一寸法師たちだし…。
大工と鬼六とかソメコと鬼などを見ると、「なんだぁこいつら超かわいいなぁ!」みたいな
いとおしくてたまらない存在になってる。

西洋だとこんな鬼いたかな…とふと考えたのですが、
そもそも西洋には鬼の話ってあったっけ、とか、根本的なところから考えなきゃなわけで。
思いつくのはグリム童話の人食い鬼とか、金の髪の毛が三本ある鬼か…。
(あれ挿絵つきの単行本で読んだ記憶があるのですが、鬼の絵がめちゃくちゃリアルで怖くて
そのページだけとばして読んでいた覚えがある)
ただ、邦訳で鬼と訳されたものを読んだだけで原文にあたったわけではないので、
本来は、鬼というよりはデビルやサタン(ドイツ語だとトイフェルかな)に
あたるのかもしれないですけれども。

他にも、ゴブリンやトロルを鬼とみなしたり
「ジャックと豆の木」に出てくる大男は鬼ではないかという考え方もあるようですが
彼らも別だん、人を怖がったりしていないように見えます。
『指輪物語』に出てくるオーク(『ホビットの冒険』ではオーク鬼)も怖いものなしって感じだし。
あと、『ムーミン』のお話に飛行おにというのがいますけれども
彼はもともと"魔物"という解説がくっついているから
鬼というより悪魔にカテゴライズされるのかもしれない。
余談ですが、小さい頃のわたしは飛行おにの魔法のシルクハットが欲しくてたまらず
自分の帽子をハットに見立てて遊んでいたことがあります。
家が植物でいっぱいになったら面白いだろうなぁとか、ずーっと妄想していたんです(笑)。

いつものことですが、鬼について考え出すと止まらなくなります。マーイプレシャース。

あ。今思い出したんだけど、だから何ってわけじゃないけど
『天空の城ラピュタ』で、ラピュタの庭にいた園丁のロボットやヒタキに
パズーが「人を怖がらないね」って言うシーンがあるけど、
あそこでも先に警戒していたのはパズーの方なんだよね。
シータを守りたかったから、ね。


昼下がり。※クリックで大きくなります
「貫之1111首」歌合編その8。7はこちら
気難しい話は終わりにして、のんびり過ごす休日の午後。

貫之「歌合まであとひと月か…。早ぇーなぁ」
躬恒「ゆっきー、作ってる?」
貫之「ああ」
躬恒「北の方の評価は?」
貫之「毎日、けんか。でもおれ、あいつの勘は誰より頼りにしてるんだ」
躬恒「わたしも毎日妻が見てくれてる。最近は娘が言葉を覚えて、一緒になって叱咤激励がとんでくるの」
貫之「いいじゃないか」
躬恒「いやー、時々ついていけなくなるよ」

ハイレベルな配偶者を持ったがゆえの悩み。

ちなみに貫之が持っているのは琴(きん)で、躬恒が持っているのは楽琵琶です。
どちらも小型でお手軽楽器。
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テーマ:思うこと
ジャンル:学問・文化・芸術

コメント

NoTitle

こんばんはー、春です!

 なんだか今日の記事は、いろいろなところにむずむずしてしまって…
あの、いろいろな昔話的なものを、一斉に読み返したくなった、という意味のむずむずです。
図書館行きたくなりました!

 ハイレベル配偶者を持つしあわせものどもの午後のひとときにもうっとりです。

 そして、ITANコミックは本当にすごい…!! と、あらためて思った次第。
文字通り、異端。ほんわかした作品にも、どこかしらの迫力があるのですよね〜。

今日もステキ記事ありがとうございました*^^*

Re: NoTitle

> 春様

> むずむず
ひゃっ、ありがとうございます☆
わたしも図書館に行って絵本読みまくりたいです~~~!!
(職場じゃない図書館に行きたい f^ ^;)

> ハイレベル配偶者
えへへ…こいつらは幸せ者です(*^ ^*)。
実は歌だけじゃなく、琴や琵琶も妻たちに教えてもらっている裏設定があります。
足向けて寝られない(笑)。

> ITAN
もう、目が離せない雑誌ですね!
掲載されるどの作品もハイレベルなものばかり、毎号楽しみでたまりません。。
うああぁコミックス全部買い占めたいーー!!
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ゆさ

Author:ゆさ
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歴史やアートも溺愛中
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