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叫ぶ歌人の会。

2012.08.26 23:50|歴史
今日はいつもの連載をお休みして、
貫之たちが参加している「歌合(うたあわせ)」について少しお話ししてみようと思います。

まずはこちらの図をご覧ください↓
Song Game.※クリックで大きくなります

「絶対にこういう形式というわけではないけど、大ざっぱに言うとこんなイベント」
みたいな感じで描きました。
次回記事から描く朱雀院女郎花の歌合は、この図のイメージで描いていこうと思っています。

歌合は、ものすごく簡単に言うと「左右のチームに分かれて歌の勝負けを判定するゲーム」です。

規模は、主催者や協力者の身分や参加人数、行事の目的などによって変わりますので
↑の図よりもたくさんの形式の歌合が、公私を問わず日常的に行われていたのが
平安初期の時代でした。
たとえばもっと簡単な形式(歌人が方人を兼ねるとか)や、
複雑な形式(念人や撰者がいたりとか、音楽や舞いがつくとか)などもあります。
「ちょっとお隣へ行って歌合をして仲良く遊ぶ」程度なら
最低3人(判者&左右の方人)がいればできちゃったりします。

今回の連載で、貫之たちが参加する朱雀院の歌合は
主催者:宇多上皇&中宮、プロデュース:藤原時平(中宮の兄)です。
この歌合に参加した記録が残っている人は、貫之たちのほかに藤原時平、藤原興風、藤原致行、伊勢局などです。
上皇が私的に開催するものとはいえ、方人の顔ぶれは参議以上や大臣クラスなので
ほとんど公的行事のようなものになっています。

とはいえ、記録によればこの歌合は勝ち負けを決めることはせず(優劣は決めるけど)、
女郎花の枝に歌の短冊をつけて提出する優雅なものでした。
詠進された歌も遊戯性の高いものが多く、
イベントの後の宴も堅苦しい雰囲気では全然ないので
別に「歌の道を極めてやるぜ!」みたいな求道的な歌合というよりは
「みんなでわいわい楽しくやりましょう♪」という遊び心のあふれたイベントで
全体を通じてゆったりとした雰囲気の歌合だったようです。
歌人たちが宴に参加しているという点を踏まえても
(本来、歌人は歌合に同席することはありません)、
かなりゆる~~いイベントだったのかなぁと。
もともと「宇多上皇の退位1周年記念パーティ」みたいなコンセプトだからかなぁ…。
上皇が主催者と判者を兼任している時点で
「俺の、俺による、俺のための、好きな歌を選ぶイベント☆」臭しかしないしなぁ。

あと、この歌合が行われた998年とその前後の時代は
まだまだ歌合の形式がはっきり決まっていたわけではないのです。
主催者が参加者たちと知恵を出し合って、
ああしよう、こうしよう、次は誰を呼ぼう、会場にどんな飾り付けをしよう、
参加者の衣装は、歌を詠む順序は、判定はその場で出すか後日お知らせするか…などなど
様々な形の歌合が行われていた時代でもありました。
思い切ったことをやれば喝采を浴び、次回から真似されたりして発展していく、
まさに途上の時代だったのかもしれません。

これから50~100年くらい後の、10世紀後半あたりになりますと
それまで様々だった形式がだんだん落ち着いてきて(行事として定着したと言うべきかな)、
歌合の内容にあまり差がみられなくなります。
もっと時代が下って、藤原定家の時代になってくると
完全に「現代人が歌合と聞いてパッと思い浮かべるゲーム」みたいな形式になる、
という感じかな。

そんなわけで、わたしも、あまり歌合の形式をかっちり決めてしまいたくはなかったのでした。

なんだかごちゃごちゃして何が言いたいのかわからなくなってしまいましたが(汗)、
あまり難しく考えずに
次回記事からまた「貫之1111首」を楽しんでいただければ幸いです。


クリックで拍手お返事。↓
皆様いつもありがとうございます(^-^)/☆


>たっつん様

うおおおありがとうございますーー入賞してしまいましたっ☆
お店で見たときはマジ感激してしばらく店内をうろついてしまいました。不審者!

色んな方におめでとうを言っていただいてゆさは幸せ者ですー☆



>Misha様

うっきゃああありがとうございます~~~わたしが涙ぐみました!!
何てこった泣かないでくださいませっハンカチをどうぞ!ん?違うむしろ要るのわたしだってば。

いつも来てくださってありがとうございます~これからも精進しますっ><
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ジャンル:学問・文化・芸術

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