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2014_09
09
(Tue)23:57

裏話的な、あまりに裏話的な。

アルス画房のイラスト展示が無事終了しました~。
見てくださった方々、応援してくださった方々、ありがとうございました!

なつのはな。※クリックで大きくなります
展示させていただいた絵です。3日かけて描いたので割と気に入っています。
今回でもう4度目の参加になるのですねえ。

アルスのコンペは手描きの場合、サイズがB4と決まっていまして
いつもB4のお絵かきボードを買ってきて描いてるのですが、
今回は(というか、今回も)ボードは1ヶ月も前に買ったのに〆切3日前になっても絵が決まらなくて
「何かないか何か!」って作業机の半径3メートル以内を見回したら
たまたま琳派の勉強をするために図書館から借りてきていた資料や画集があって
すがる思いでページをめくっていたときに鈴木其一の描表装が目に留まり、
「あっこれ!」と着火して一気に描きあげました。
わたしの場合、描き始めるまでがものすごく長くて描き始めるとあっという間ということが多いのですが
今回はそれが顕著で、
下書きから完成までずーっと其一がわたしの作業を見つめているみたいな感じがして
別に霊感とかないんですけどちょっとホラーな気分でした。
其一に限らず昔の人の絵を模写したり借用させていただくときはその人の視線を感じる。気がする。

他にも、人物の着物の色は野々村仁清「色絵金銀菱文重茶碗」を、
帽子の色は仁阿弥道八「仁清写色絵筋文入子茶碗」(画像みつからない)を、
上下の一文字の模様は尾形乾山「銹絵染付金彩絵替土器皿」をそれぞれ参考にしているという
何から何まで琳派にお世話になりっぱなしの絵だったりします、じつは。
色を塗っているときは正直、大丈夫かなうまくいくかなって不安もあったのですが、
いざ完成したら自分で言うのもアレですが全然違和感がなくて
「琳派新しい!ヤバイ!」って改めて思いました。

絵のお花は、展示が夏でしたので夏に咲く花をチョイスしています。
帽子に立葵、胸に都忘れ、空に鬼灯。
描表装は右上から時計回りに百日紅、ルリマツリ、花菖蒲、ネモフィラ、夏椿、パンドレア、ハイビスカス。
我が家の庭と、手持ちの植物図鑑と、過去にデジカメで撮った画像を参考にしながら描きました。


……ちょっとスイッチ入ったので過去の出品絵についても少し語ってみることにします。
たぶん恥ずかしい話が多め。


鈴彦姫。※クリックで大きくなります
記念すべき初出品。髪を思いきり長くしたらどうなるかなって考えつつ描いた覚えがあります。

この絵については過去記事で少し語っていますが、元ネタを言いますと
モチーフは鳥山石燕『百器徒然袋』より「鈴彦姫」です。
ただ、『百器徒然袋』は白黒版画集ですので
色については月岡芳年『百器夜行』の鈴彦姫を参考にしながら自由に塗りました。
袖の左右の色を変えて片肌脱ぎっぽくしたのは正解だったかも…。

本来は扇を散らせる予定はなかったのですけど、ちょっと画面がさみしいなと思って
自室の本棚の画集を適当にめくってみたら、俵屋宗達の『扇面貼交屏風』がたまたま目につきまして
「扇を散らしたら華やかじゃない?」ってやってみたわけですが
これが想像以上に大変でした。。
見た目が華やかなら、当然、やることも増えるのだよワトソン君。


雨渡り。※クリックで大きくなります
2回目の出品。1回目のアルス賞をいただきました。ありがたいことです。

これ、千代紙を貼りつけているのは最初からそうしようと思って描いていたのではなく、
実はわたしのドジからこうなりまして(;´∀`)。
あの日、わたしは買ったばかりの真っ白ボードを紙袋から出そうとして
うっかり袋についていたセロハンテープがボードの白い面にペタッ!とくっついてしまって
慌てて剥がしたのですが、たぶん慌てたのがよくなかった、当然少しですがビリッと破けましてorz
「うっそ破けちゃった…どうしよう…」と真っ青になって、
いや待て何とかなるかもしれない落ち着け、って思い直して
コピックで塗りつぶすか、この破れ加減を活かすかとにかくグルグル考えまして。
で、人間の脳みそってのはうまくできてるもんですね、この絵を描く前日に
DVDでモノノ怪の座敷童子の巻を見ていたのがなぜかこの時に限って落雷のようにひらめいて
(相当テンパって頭の中からありとあらゆる記憶をほじくり出していたんだと思う)、
そのDVDのパッケージが和紙っぽい画面に花の雨が降っているというもので→こちら
「こ れ だ」って(笑)。
大急ぎで自室の机から子どもの頃に買った千代紙を引っ張り出して雨っぽい形にチョキチョキ切って
絵を描いてその上から貼りつけたのでした。
お蔭でちょっと趣向のおもしろい絵に仕上がって今も気に入っています。

わたしの悪い癖なのですが、連載絵と違って1枚絵は背景をログアウトさせがちなので
なるべくログインさせようとがんばっていた時期でもあったので
背景も描けてちょうど良かったかなあと思う。
千代紙には少し金地も入っているので絵に光が当たると光って見えます。


待って。※クリックで大きくなります
3回目の出品。緑の髪の人物を初めて描きました…。

この絵を描く前に聴いていたサカナクションの歌『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』の
月に慣れた夜になぜ 月に見とれたのはなぜ
歩き出そうとしてたのに待ってくれって服をつかまれたような
」の歌詞が
なんとなく気になって、
ちょうどいいやと手が動くままに描いてみたらできあがった絵です。
モチーフはこれといってなく、服装もお面も特に資料とか見ないで思いついたのを描いたんだっけな…。
2人の年齢も性別も特に決めていなくて、体型的には少年たちかもしれませんが
どんな風に見えてもいいかなと思っています。
(あ、木に微妙にからみついている葉っぱは桂です。月といえば桂です。これだけ決まってる)

というか、これまでアルスに出品してきた絵の人物はほとんど
性別も年齢も国籍も時代も考えずに描いてるな…。
好きに想像してください。


sotatsu8.jpg※クリックで大きくなります
「風神雷神図屏風Rinne」宗達・光悦編その8。7はこちら
工房の弟子も増えてきたある日の俵屋。
昼過ぎに光悦が尾形宗伯を伴ってふらりとやって来ました。

光悦「養源院を再建してるの、知ってるだろ」(売り物で遊びながら)
宗達「うん」
宗伯「障壁や屏風の制作の手が足りないみたいで絵師を探してるんです。叔父に相談したら、あなたがいいからって」
宗達「ふーん」
光悦「忙しい?」(売り物で遊びながら)
宗達「んー……ふたつみっつ抱えてるけどいいよ、やるよ」
宗伯「わーありがとうございます!」
宗達「下見とかできんの?」
宗伯「できます、できます。3日後に迎えに来ますから一緒に行きましょう」
宗達「よろ」

光悦遊びすぎ。

養源院は浅井長政の菩提を弔うために娘の淀君(茶々)が建立しましたが1619年に火災に遭い、
2年後に崇源院(お江)の発願により再興されることになりました。
美術には山楽を始めとする狩野派、小堀遠州(庭園)や左甚五郎(鴬張廊下)などが関わっています。

宗伯は光悦の姉の子で、呉服商として雁金屋を経営していました。
父の道柏が浅井家縁の人だったことから、お江の娘和子の呉服制作を任されてもいます。
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C.O.M.M.E.N.T

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