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ヴァニラ画廊の「エドワード・ゴーリーの世界2 Gorey library」展に行ってきました。
去年に引き続き、濱中利信氏のゴーリーコレクションから
ゴーリーが関わった本の装丁やブックフェアのポスター、
しかけ絵本に豆本、パラパラマンガ、クリスマスカードなど「本」に特化した展示になっています。
前回と同じけだるいBGMも手伝って、かわいくホラーな世界観に心地よくひたることができましたよ☆
ヴァニラ画廊さんは奇妙な歪みと安らぎのたゆたう雰囲気の会場なので
ゴーリーみたいな作家の展示はぴったりですな。
(余談ですが去年の展覧会めぐり納めがここのゴーリー展、今年も同じ場所でゴーリー展と
2年連続ゴーリーで締めることになりましたね…意図したわけでもないのですが)

前回がものすごい混雑だったので今回も早めに行こうと開廊と同時にすべり込んだのですけど
そんなに人いなくて快適な鑑賞環境でよかったです。
入って早々に、チケット売り場と展示室の間のスペースに設置してある白い棚(3段)に
ゴーリーキャットのぬいぐるみ(売り物)がズラーーっと並んでてびっくりしました(笑)。
1匹だけマグカップに頭つっこんでて、それもナイスだなあと^^
棚のそばの壁にはゴーリーが愛猫と一緒に写っている写真がかけてあって感動。
おお…のっけからゴーリーの猫趣味をプッシュしてくるとは…おおお…!

しかし猫趣味展示が本気で火を噴いたのは展示室に入ってからであった。
展示室の真ん中にあった黒い安楽椅子の上にゴーリーキャットのぬいぐるみが座っていて
額装されたリトグラフ(制作年不明)が1枚置いてあったのですが、
それが安楽椅子に腰かけて本を読む男性の膝の上や本棚の上、床に積まれた本の上などで
猫たちが気持ちよさそうに寝ているという絵で→こちら(の原画かな?)
うおおこれは、特にタイトルには書いてないですがまるでゴーリーの自画像のような…!
なんだかほのぼの(´w`)。
その脇には木の戸棚があってガラス扉の中にうろんな客人形とグッズがいくつか入ってて
お人形は去年も見たので1年ぶりの再会でうれしい☆
戸棚のてっぺんにガイコツがひとつ置いてあって上にカラスの剥製がとまり鍵をくわえて
どことなく不安定な雰囲気をかもし出していてワクワクしました(´w`)。
戸棚やグッズが整然と並べられているから余計にアンバランスに見えてくらくらするのかもしれない…。
あと、ちょうどクリスマスシーズンだったのでクリスマスツリーが出ていて
ゴーリーキャットのぬいぐるみがいっぱい吊るされてて超かわいかったです→こちら
ちょ、これツリーごと持って帰ってうちに飾りたい!
側に展示されていたクリスマスカードも人がリボンに巻き付かれていたり真っ黒だったりと
ちょっと飾るのをためらうレベルのゴシックなデザイン。
飾れるとすれば龍のあたまから生命の樹が生えている絵のカードと
猫がリボンつきリース持ってるの、部屋中を埋め尽くした長いマフラーの中央に猫がちょこんといるの、
くらいかなあ。

絵本『キャッテゴーリー』の原画もありまして、52番がかわいかったな~後ろ姿の猫がリボン振ってるの。
キャプションで知ったのですが、『キャッテゴーリー』はかつてゴーリーがアンソロジー本を刊行した際に
1~50まで番号のついた猫の水彩画を限定50部の付録でつけており、
それらを1冊にまとめたものなのだそうな。
確かに、1枚1枚に描かれた猫さんたち幸せそうなお顔でお腹ぼってぼてで本当にかわいいので
限定版で配っておしまいにしてしまうのはもったいない!
(大量生産すると限定版の意味がないような気もしますが、
直筆と印刷という点ではやっぱり直筆の価値に勝るものはないと思うのでこれでいいのだ)
他にもゴーリーキャットのペーパードール(きせかえ)とかブックフェアのポスターとか
猫をかわいくステキに描いた作品を見ることができて幸せでした。
猫好きの人が猫を描くとほんとにかわいい。愛があふれてるのがわかりますな~。
たぶんわたしが猫好きというのもあるかもしれないけど。

ゴーリーは作家活動に入る前は出版社でブックカバーのデザインを担当していたそうで、
そんなデザイナーの頃に担当した本がいくつか並んでいました。
ざっと見たところおとぎ話やミステリの表紙をよく作ってたのかな…闇や古い建物や怪物、
レトロなコートを羽織った人物たちが多いような印象を受けました。
(書店や出版社のミステリーブックフェアのために作ったポスターもありまして
こちらは割と猫率が高めでしたが)
レタリングの線がよれよれだったり、遠近法がおかしかったり、画面の真ん中に大胆に空白があったりと
なんとなくアンバランスな雰囲気の表紙が多くて不安も覚えるんだけど
妙に怖さを感じないのがいつ見ても不思議だなあと思います。
ゴーリーの絵って、一枚絵でも本の表紙でも「あ、これ」って目を引くインパクトがないというか
一見しただけでは通り過ぎてしまうこともあるんだけど、
「ん?なに今の黒いの」「なんか赤いの見た」「さっきのモノクロ気になる」って二度見してしまうというか
そういう引力があるような気がする…。
あと、ヒッチコックとか堤幸彦氏の映像レイアウトとか見ててもそうなんですけど
ゴーリーのレイアウトって綺麗に画面に収まってる例がないような。
どこかしらはみ出したり、もったいないくらいの空白があったり余計な描きこみがあったりして
でもその違和感がおもしろいっていうか、味なんですよね。
そこに一度魅力を感じてしまうと抜けられなくなるのかもしれない。

本格的に作家活動に入ってからは、自由に好きなものを作っていたようで
よくこんなに色んなもの作ったなあと感心しました。
『The Dwindling Party』は飛び出す絵本なのですが、
開かれたページでは早速、怪獣に人がぱっくり食べられていてよりによってこれかと思いましたが(笑)、
壁に投映されていた映像がすべてのページをめくって見せてくれていました。
折りたたみ絵本『The Tunnel Calamity』はアコーディオンみたいに伸ばして表紙の穴から覗くと
登場人物たちが立体的に見えるというもので、これも去年の展示にあったやつ。
1ページが縦に3つに分割されてて好きなページをめくると好きなお話が作れる本もあって
絵もついているのですが、
1ページぶち抜きで描かれた女の人の体が当然、首と胴体と足が3つに割れてて
パラパラめくると着せ替えができるようになってておもしろいと思いました。
豆本もかわいくて、5センチ四方の小さな絵本にアルファベットや景色が描かれていて
装丁もハードカバーでしっかり作ってありました。
小さいからといって、いや小さいからこそ手を抜かないのかなゴーリーは…。
タロットカードはいわゆる魔術師や愚者のいるアルカナとは違って
うろんな客をはじめゴーリーのキャラクターたちが1枚1枚描かれているもの。
これ、どうやって占うんだろう…というか、何を占っても不幸な結果しか出ない気がする(;´▽`)。
そしてその不幸を回避するために死に物狂いで生きなきゃならないんだと思う。

会場を出ると、やっぱり世界が歪んで見えました…。
この中毒性、嫌いじゃないぜ。
しかしヴァニラ画廊さん、まさか2年続けてゴーリーの展覧会をやってくださるとは思っていなかったので
すごくうれしかったし感激でした!
前回も大好評だったみたいですし、次の年末にも何かの形でやってくださらないだろうか。

そういえば今年に翻訳出版された新刊『蟲の神』と『むしのほん』を読んだのですが
『蟲の神』がものすごくゴーリーだなと思った一方で、
『むしのほん』はゴーリーこれは、何かイヤなことでもあったのかな…って思いました。
なんかこう、いつものゴーリーと違って強い自己主張を感じるような絵本で
なるほどこういう面を持つ人でもあったのかと。
蟲の神の“虫”が“insect”でむしのほんは“bug”と表記されているせいもあるかもしれない…。
両方とも、また時間を置いて読んでみたいと思います。


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画廊を出たあとは銀座東武ホテルのオアシスでアフタヌーンティーしました☆
サンドイッチとスコーンにケーキ、フルーツ盛り合わせ、これで2,000円弱とか安い!
紅茶もおかわり自由でたいへん満足でした。

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ホテルから歌舞伎座へてくてくと。
十二月大歌舞伎の千穐楽だったようで、大きな垂れ幕がかかっていました。
また来年くるよ!くるからね!

(余談ですがこの記事を書いている29日にすごくステキな言葉をテレビで聞きました。
関ジャニ7歌舞伎SPで、30歳になったし歌舞伎に触れなきゃいけない…とおっしゃる安田章大さんに
中村翫雀さんがおっしゃった言葉。ちょっと長いですが引用します。
ある意味、30歳になったその年齢でいいよ。
恋愛の話ひとつ、惚れたはれたがわかってから観た方がいい話(が歌舞伎には)いっぱいある。
そういう内容の方が多いわけ。
30歳になってそう思ってくれたら、それでええわけ。
娯楽と思って観たいと思った時に観てくれる方がうれしい。
で、決してその時に『今度勉強してから行きます』って絶対言うたらあかんで。娯楽なんやから。
遊ぶつもりで、ただ楽しむつもりで来てくれたらいい。
これがアカンかったら、もうこっちが悪い。おもろうなかったら

わたしも2年前にふと「あ、歌舞伎行こう」ってノリで観に行っていま猛烈に楽しんでるのですが
その選択は間違ってなかったのかな…^^)

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東京駅で途中下車して、京葉ストリートのシレトコファクトリーにて東京駅100周年記念ショコラを購入。
甘くてちょっとビターでおいしかったです。


さてさて、今年も色んな事がありました。
歌舞伎と狂言と文楽と美術と白石加代子さんで大騒ぎして
福岡と山口と箱根と川越と京都と奈良でやっぱり大騒ぎして
ソチ五輪とサッカーW杯と若田光一船長と三陸鉄道全線運行再開とはやぶさ2打ち上げに感動して
セイントテール再放送とハイキューとくつだると蟲師とセーラームーンとFateと君嘘でフィーバーして
妖怪ウォッチと雅楽と京焼にめざめて
アンネの日記破損と2月の大雪と図書館総合展とNARUTO完結と和紙の世界遺産登録で色々考えて
身内の入退院やエリアメールにあたふたして投票行って…と、毎日何かしら感じて考えていました。

ネット上でもブロともさんたちとお会いしてお話できたり、京都琳派の連載をしてみたりと
すてきな交流やチャレンジをさせていただいて充実していました。
拍手やコメントいつも本当にありがとうございます!とても励みになっています。
来年も琳派の連載とお仕事がんばれますように~。
SNSはTwitterのほかにnoteをぼちぼち始めてみました。シェアできる世の中楽しいな。

本年の更新は今日で終わりにいたします。皆様どうぞよいお年をお迎えください。
来年も皆様にとって素敵な1年になりますように☆

「あはれにも暮れゆく年の日かずかな 返らむことは夜のまと思ふに」相模
(千載集巻六冬・四七一番)
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2015年が明けました&80000ヒットありがとうございます☆

第1915回 「冬至に食べたい"と"の付く食べ物」

comment iconコメント ( 6 )

No title

こんばんは

輝かし発展する年をお迎えください!

ミキサーが壊れて、機種選定してて、サントリー行けなかった。
もたもたしてます。
今日は、マンションの廊下の壁全部拭いちゃった、
ぐろっき~。でも大掃除は楽しいですね。
未だ後一日頑張ります。

来年もよろしくお願いいたします。
追いかけられるものは追いかけたいと思いますので、、

名前: hippopon [Edit] 2014-12-30 17:08

No title

こんにちは。

いつも遊びにきて戴きありがとうございます。
今年も最後の日になってしまいました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
輝く新年をお迎えください。

名前: piglet01 [Edit] 2014-12-31 13:28

Re: No title

> hippopon様

> ミキサーが壊れて、機種選定してて、サントリー行けなかった。
あらら、大変でしたね。。
我が家も床のワックスかけたり窓ふきしました~。
クタクタです。
年賀状も終わりましたのでホッとしています。

よいお年を!
こちらこそ、来年もどうぞよろしくお願いいたします☆

名前: ゆさ [Edit] 2014-12-31 18:23

Re: No title

> piglet01様

こちらこそ、いつもご来訪ありがとうございます!
早いもので大晦日ですね。
よいお年を!
来年もよろしくお願いしますね☆

名前: ゆさ [Edit] 2014-12-31 18:31

御礼

こんばんは。今年もあと数時間となりました。
今年はとてもお世話になり、心より御礼申し上げます。
能楽も面白いですよ・・・。
来年もよろしくお願い申し上げます。
よき新年をお迎えくださいませ。

名前: つねまる [Edit] 2014-12-31 22:34

Re: 御礼

> つねまる様

こちらこそとてもお世話になりました、ありがとうございます。
> 能楽も面白いですよ・・・。
わー!
そういえばわたし能行ったんですよ今年、1回だけ、女性能楽師さんの公演に…思い出させていただいて、ありがとうございました。
来年はもうちょっと行きたい。

よいお年を!来年もよろしくお願いいたします☆

名前: ゆさ [Edit] 2014-12-31 22:40

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