fc2ブログ

ゆさな日々

猫・本・歴史・アートなど、好きなものやその日考えたことをそこはかとなく書きつくります。つれづれに絵や写真もあり。


おじさまとひめさま。

  1. 2015/04/12(日) 23:54:43_
  2. 音楽
  3. _ tb:0
  4. _ comment:2
valse1.jpg
なかのZEROにて「Orchestra Valse Vol.4」を聴いてきました♪
ジブリ音楽ファンのアマチュアオーケストラ団体Orchestra Valseによるフルオケの生演奏で
「ルパン三世 カリオストロの城」と「風の谷のナウシカ」の劇中曲を堪能できるコンサートです。
しかも島本須美さん、松田洋治さん、京田尚子さんがゲストでお越しになって
カリオストロプログラムでは島本さんがクラリスを、
ナウシカプログラムではお三方がナウシカ・アスベル・大ババ様のセリフを
それぞれ朗読してくださるというじゃないですか!行くしかないじゃありませんか!!hshs
てなわけでチケット発売と同時に取りに行ったわけです。
ちなみにこんな豪華プログラムにも関わらずチケット代は無料だ!
(あえて言うならLoppiから発券するときに手数料108円かかるだけ)
世の中にはなんて太っ腹な人たちがいるのでしょう、神様仏様Valse様。

なかのZEROは初めてで、ホールは割と広くてオーケストラ向きな感じ。
席は自由席だったのですが、運よく前から2列目に座れて
よしここから演奏者さんたちのパフォーマンスと声優さんたちをガン見するぞ!と準備万端。
開演前にはシタール奏者のサワン・ジョシさんとカヌーン奏者の鈴木未知子さんが
ステージで楽器を演奏してくださったり、
Valseメンバーの人たちがトトロや耳をすませばの音楽を奏でてくださったりして
じわじわとジブリムードが高まっていたのですが、
突然、会場内にパカラッパカラッパカラッとヤックルの蹄の音が響き渡って
「静まれ、静まりたまえ!我が名はアシタカ、東の国より本日の諸注意を伝えに来た!」と
松田洋治さんの声でアナウンスが!会場大爆笑☆
しかもその後は「本日はご来場いただき~…」とか携帯の電源とか時計のアラームのこととか
アシタカの声で諸注意アナウンスなさるものだからさらに笑いが(笑)。
うわー本当に松田さん来てるんだ!って開演が待ち遠しくなったし
すばらしいファンサービスだと思いました。ありがとうございます~。

開演ブザーが鳴って、楽団の人たちとドレス姿の島本さんがステージにご登場。
まずはカリオストロの曲を演奏してくださいます。
プログラムは映画のシーンに流れた音楽がそのシーンの順番どおりに演奏され、
音楽をバックに島本さんがクラリスの劇中セリフを朗読するという「音楽朗読劇」みたいなもので
もう~最っっ高によかった!
カジノから逃げ出してくるルパンと次元、塔へ侵入するルパン、クラリスとの出会い(再会?)、
撃たれたルパンに結婚式を邪魔しにくるルパンに湖の底から現れるローマの街!
いちいち場面やセリフが脳内にあふれ出て涙出そうになったわ~。
ルパン三世のテーマで「ルパンthe Third」ってバックコーラスが入った瞬間は
あまりの迫力にぞわって鳥肌立ちましたよ。
いつもはギターサウンドで聴いているテーマですが
オーケストラになるとこんなにお腹に響くとは。生演奏の力。
そして島本さんのクラリス様ですよ…!
「泥棒さん?」のひとことが発せられた瞬間あの会場はカリ城の高い塔の部屋になったね!
気品と透明感のある静かなささやきとか何もかも35年前と変わらないお声で迫真の演技、
映画で五ェ門が「可憐だ…」って言ってるけど、ほんとだよめちゃくちゃ可憐だった。
映画でもそうですけど「おじさま!」って叫ぶ回数がかなり多くて
うおお隣に山田康雄氏がいればいいのに、お2人で朗読してほしい~って思いながら聴いてた。
最後に「炎のたからもの」を歌ってくださいました~ひいぃっクラリスの熱唱!

ちょっと想像以上すぎてカリ城だけでお腹いっぱいになりそうでした。。まだまだ続くよ。

休憩を挟んで、次はナウシカのプログラム。
カリ城と同じように音楽朗読劇で、島本さん・松田さん・京田さんがナウシカ音楽をバックに
ナウシカの劇中セリフを臨場感たっぷりに朗読してくれます^^
ああテトとの出会いがトルメキアの侵攻がアスベルとの出会いが王蟲の暴走がっ!!
オープニングテーマのしっとりした音に風の谷の壮大な音、
レクイエムはソロの歌声やコーラスが入るので厚みがあって鳥肌立ちまくり、
ナウシカとアスベルが腐海の底にいるときの寄り添うようなピアノのやわらかさ、
クシャナ殿下が巨神兵をつれてきたときの爆発音。
ここまで忠実な音をさがすの大変だったんじゃないでしょうか、お蔭でリアリティありまくりよ…。
王蟲の暴走から鳥の人へのコンボは脳内にラストシーンが浮かんできて
島本さんの「王蟲ありがとう、ありがとう」のセリフでやめて~泣く~~ってなって
ボロボロ泣いてしまった。。

特に松田さんが「行けナウシカ!行け!」って叫んで島本さんが「アスベル」って言った直後に
メーヴェとコルベットの戦いが始まったときの盛り上がりはヤバかった…!
あれはこの映画で一番かっこいい曲だと個人的に思ってますが
オーケストラも最高にかっこよく大迫力の演奏に仕上げてくれていて感動した。
ティンパニーが暴れまくりクラリネットが唸りバイオリンが風を添えていて
あまりの理想的すぎる完成度に倒れるかと思ったよ!
え、え、え、なにこの私得アレンジやばくない?やばくない??って頭がどうかなりそうだった。
ちょっと語りますけどこの一連のシーンは映画の作画もすばらしくてですね、
アスベルがメーヴェを蹴り出してから(彼の唯一かっこいいシーン)、
ナウシカも後ろ髪をひかれる顔をするんだけどそれは一瞬で
もう引き返せないと気持ちを引き締めてキッと前を向いてブリックから離れていくんだよね。
メーヴェの後ろの雲からコルベットがぐわって出てくるときのおっかなさとかっこよさは
子どもの頃から大好きで、
赤い弾丸をよけながら飛んでいくナウシカがそれはもう美しくて、あそこも大好きなカットです。
そして前方からあの「姫様ー!」ってやんちゃな声がするんだよね…永井さん……。
やっぱり音楽聴くと思い出すなあ、またDVD見たくなってきた。

朗読は言わずもがな、声優さんたちの熱演を前から2列目で見られる幸せ。
島本さんは青いワンピースにブーツという映画後半のナウシカを思わせるファッションで
しかも、たまたまだと思いますけどわたしの席の真正面の延長上に座られてて
「ユパ様」とか「なんて立派な王蟲」とかおっしゃるからドキドキしちゃいましたよ。
どどどどどうしよう姫ねえさまが目の前に目の前に!!(あたふた)
さっきまでクラリスだった人が急にナウシカになったのもびっくりだし
30年前とは思えないほど声がそのまんまなのもびっくりした。
ユパ様のセリフは端折られているので、
ああここに納谷悟朗さんがいらしてくれたらどんなにいいだろうって泣きそうになったので
脳内で映画を思い出しながらセリフ補完してました。ついでに永井さんや榊原さんのも。
松田さんは最初どちらかというとアシタカっぽくて(アスベルを演じたとき高校生だったらしい)、
ナウシカとアシタカが話してるみたいに聞こえるんだけどセリフはアスベル…みたいで
ちょっと面白かったですが、
朗読するうちにちゃんとアスベルの声になっていったのはさすが。
特に「そうかなあ、僕にはいつもと同じにしか見えないが」は呑気な感じが最高潮で
愛すべきヘタレっぷりが炸裂してた(笑)。
(アスベルはハウルに次ぐヘタレだと個人的に思っています)
そしてそして!京田さんの「その者青き衣をまといて金色の野に降り立つべし」が
生で聴けて耳がしあわせでした!
ギャ~大ババ様ーー!!o(≧▽≦)o(バンバンバン!!←床叩)
もうあれでホールが青き清浄の地に包まれたよね…声優マジックばんざい。
京田さんは本当に大好きな声優さんでお姿を拝見するのも楽しみでしたが
凛と座って台本を持つ手に力を込めながらの熱演でひたすら圧倒されまくりでしたよ、
存在感が違いすぎた。。
大ババ様が伝承を語るシーンは義太夫節を意識してらしたという話をどこかで聞いていたので
耳を凝らしてしっかり聴かせていただいたら確かに節がきいてて低音だった、うん。
あのシーンもユパ様とのやりとりがありますが、やっぱりセリフは省略されているので
ああここに納谷さんがいて一緒に朗読してくれたらなあと思った。
プログラム冒頭では映画の最初に出るテロップの朗読もしてくださって
おごそかな雰囲気の中オープニングテーマが始まったのでした。かっこよすぎ。五体投地。

音の演出もすばらしくて、風の音を表現するのに笹を鳴らしたり牛アブの鳴き声がパーカスだったり
楽器で表現しているところもあるのですが、
メーヴェが飛ぶ音や爆発音などは映画の効果音が使われていましたね。
王蟲の巣の音はどうするのかなと思ってましたが特になかったような、
やっぱりあの音はギターじゃないと表現できないよな…。
(映画のギター音は布袋寅泰さんの演奏です。久石さんに「ギターで泣いてくれ」と言われたとか)
また、大ババ様が「殺すがいい、ジルを殺したように」と叫んだとき
谷の人たちが激怒してあわや大暴動、みたいな映画のシーンを
演奏者さんたちが「ジルさま」「ジルさま!」と口々に叫んで再現していたのは
素でびっくりした(笑)。
ホールに叫び声があふれると共鳴するから迫力あっていけない。
その後島本さんが「みんなわたしの話を聞いて」って言うのも当時の声そのまんまでもー泣けた。

アンコールで声優さんたちがトークなどしてくださって、
島本さんが「もう30年経っててあの時の声はものまね?しなきゃ出ない」とおっしゃって
会場はまたまたぁ、みたいな雰囲気に(笑)。
松田さんが「僕は17~18だったんですけど」って言ったら
島本さんが「そういう話やめよう(笑)。でも言うけど、大ババ様は?」って聞いて
京田さんが「わたしは…って(年齢が)バレちゃうじゃない!あなただってかわいい少女だったわよ」
なんておっしゃるから島本さんが「すごい過去形…!」って顔を覆ってた。。
で、「そういえばアシタカとおトキだよね」って話になって(松田さんがアシタカで島本さんがトキ)、
少し朗読がてら演奏しましょうか、ということになって会場から拍手が起こりました☆
島本さんの「生きてりゃ何とかなる」のセリフにおおってなって、
オーケストラが「アシタカとサン」を美しく演奏してくださって
それをバックに松田さんの「会いに行くよ、ヤックルに乗って」のささやきがかっこよすぎて
うおおアシタカ様ーー!って叫びたくなった。
からの、エンディングのアシタカ聶記の荘厳さときたら
さっきまで青き清浄の地だったホールが一瞬にしてシシ神の森に変貌しましたよ。音楽マジック。
やっぱもののけ姫の音楽は底が深いですな…。

ラピュタの裏話もありました。
1986年にラピュタが公開される前にタイアップCMが放送されたらしいのですが
ナレーションの依頼が松田さんと島本さんに来ておふたりで演じられたそうです。
だからパズーとシータもてっきり2人でやるのかと思って収録しながら盛り上がってたけど
気づいたら田中真弓さんとよこざわけい子さんに決まっていて拍子抜けしたとか(苦笑)。
と、そんなお話をするおふたりの後ろから指揮者さんがヒュッと何かを差し出して
それがラピュタドリンク(しかも当時のパッケージ)だったから松田さん島本さん、そして会場もびっくり!
松田さんが「え、これ、どうしたんですか!?」って聞いたら
指揮者さんが「まあ、色々と」とニコニコしてて面白かったです(*^ω^*)。
で、せっかくだからとオーケストラ演奏をバックにナレーションを生で披露してくれました☆
「ラピュタは本当にあったんだ」って松田さんの爽やかヴォイスで言われると
アシタカ様がドリンク宣伝してるみたいだよね(笑)。
それにしてもなんてレアな…今日はどんなサービスデーなんだ!

あと、アンコールでお子さんたちから声優さんたちへ花束の贈呈があって
松田さんがひざまづいてお子さんと同じ高さの目線で受け取られていたのが印象的でした。
くっはーかっこいい!

で、楽しい時間をさらに楽しく締めてくださったのは会場に流れたアナウンスですよ。
「本日はご来場いただき誠にありがとうございました。
大切な玉の小刀など、お忘れ物のないようご注意ください(キリッ)」
また会場に笑いが(笑)
まさかアシタカに始まりアシタカに終わるコンサートとは、松田さん最後までお疲れさまでした!

はあぁ今思い出してもドキドキする…♪
ジブリファンの団体だけあって指揮者も演奏者も熱の入りようが違うというか、
後半かなり音が暴走してたような気もするけど(笑)あの空間にいられて幸せでした。
これたぶん作曲した大野さんや久石さんだったらもう少し演奏に抑揚つけると思いますが
Valseのみなさんは「よっしゃ盛り上がるぜえええ!」って熱気がすごく伝わってきて
好きで好きでたまらないって気持ちで奏でてるのがよくわかる。
松田さんもブログに書いてらっしゃるけど、本当に愛のある演奏会で
演奏者も観客もジブリファンという、ファンだらけのイベントだったんだなと思いました。
楽しかったですよ~ありがとうございました!

valse3.jpg
ホールを出たらあった看板(笑)おじさまも来てたのね(笑)。

valse2.jpg
来てたのねその2。みんなおじさまによって心を青き清浄の地に持っていかれちゃったのか。
わたしの心も運ばれたまま帰ってこれてません。
パンフレットに島本さんからサインもいただけて余計に帰ってこられなくなってるよ…。
握手もしていただいて、すごくあたたかい手ではにゃってなった。

それにしても団体名がValse(バルス)ってうかつに口にしづらいですけど(^^;)、
あえてその名前をつけるところにハンパない愛も感じる。
果たしてVol.5は開催されるのか、されたらまた聴きに来たいです(^ω^)b


valse4.jpg
コンサートの前にはブロとものあやのさんとランチ♪
どこのお店に行くかは事前に打合せしてなかったのですが
2人とも中野のクロシェットカフェに行きたかったことが判明して大笑いして、
しかもこんなかわいいワッフルがいただけました。
桜をイメージした期間限定メニューだそうです☆
ニャンジバ先生はあやのさんからのお土産。ありがとうございました!
スポンサーサイト




テーマ : アニメソング    ジャンル : 音楽

<<ねこのきもち。 | BLOG TOP | キャットガーデンその2。>>

comment

  1. 2015/12/29(火) 12:13:18 |
  2. URL |
  3. 三馬力
  4. [ 編集 ]
オーケストラバルスにメンバーとして参加していた者です。ご来場、そして熱い感想をありがとうございます。
次回はトトロとラピュタを3/20に渋谷でやります。1/9から無料チケット販売開始ですので、良かったらまたお越しください♪

Re: タイトルなし

  1. 2015/12/29(火) 18:56:55 |
  2. URL |
  3. ゆさ
  4. [ 編集 ]
> 三馬力様

わーっメンバーの方にコメントいただけてうれしいです!
そのせつは素晴らしい演奏をありがとうございました、とっても楽しかったです♪

> 次回はトトロとラピュタを3/20に渋谷でやります。
ご案内もありがとうございます。
チケット、がんばって取りに行きます!
 
 管理者にだけ表示を許可する
 

trackback




カレンダー

08 | 2023/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

プロフィール

ゆさ

Author:ゆさ
猫に熱烈な愛をそそぐ本の蟲
歴史やアートも溺愛中
最近は新幹線とシンカリオンも熱い
*twitterにも出没なう。→こちら

初めての方はブログご案内をどうぞ。
当ブログはリンクフリーです(宗教、アダルトサイトは×)。
文章や画像の加工、無断転載は禁止。
版権元の企業や団体とは一切関係ありません。

All Rights Reserved.
No reproduction or republication without written permission.
This blog is written only in Japanese.



にほんブログ村 イラストブログ オリジナルイラストへ
にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ


☆気が向いたらクリックお願いします

FC2カウンター

キリ番踏んだ方、報告いただければイラストのリクエストを受け付けます☆詳細はブログご案内をどうぞ。

「小倉百人一首」

問い合わせ先

月別アーカイブ

検索フォーム

« 2023 09  »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード